アンダーレイの設定

この章は、次の内容で構成されています。

IP ファブリックアンダーレイ

アンダーレイの考慮事項

ユニキャストアンダーレイ：

VXLAN EVPN ファブリックのアンダーレイの主な目的は、仮想トンネルエンドポイント（VTEP）および BGP ピアリングアドレスの到達可能性をアドバタイズすることです。アンダーレイプロトコルを選択する主な基準は、ノード障害時の高速コンバージェンスです。その他の基準は次のとおりです。

設定の簡素化。
起動時にネットワークへのノードの展開を遅らせる機能。

このドキュメントでは、シスコでサポートおよびテストされている 2 つの主要なプロトコルである IS-IS と OSPF について詳しく説明します。また、VXLAN EVPN ファブリックのアンダーレイとしての eBGP プロトコルの使用についても説明します。

アンダーレイ/オーバーレイの観点から見ると、サーバから Virtual Extensible LAN（VXLAN）ファブリック上の別のサーバへのパケットフローは、次の手順で構成されます。

サーバは、送信元 VXLAN トンネルエンドポイント（VTEP）にトラフィックを送信します。VTEP は、宛先 MAC に基づいてレイヤ 2 またはレイヤ 3 通信を実行し、ネクストホップ（宛先 VTEP）を取得します。

（注）

パケットがブリッジされると、ターゲットエンドホストの MAC アドレスが内部フレームの DMAC フィールドにスタンプされます。パケットがルーティングされると、デフォルトゲートウェイの MAC アドレスが内部フレームの DMAC フィールドにスタンプされます。

VTEP はトラフィック（フレーム）を VXLAN パケットにカプセル化し（オーバーレイ機能。図 1 を参照）、アンダーレイ IP ネットワークに信号を送ります。
アンダーレイルーティングプロトコルに基づいて、パケットは IP ネットワークを介して送信元 VTEP から宛先 VTEP に送信されます（アンダーレイ機能。アンダーレイの概要図を参照）。
宛先 VTEP は VXLAN カプセル化（オーバーレイ機能）を削除し、目的のサーバにトラフィックを送信します。

VTEP は、アンダーレイネットワークの一部でもあります。これは、IP アンダーレイネットワークを介して VXLAN カプセル化トラフィックを送信するために、VTEP が相互に到達可能である必要があるためです。

[オーバーレイの概要（Overlay Overview）] と [アンダーレイの概要（Underlay Overview）] の画像（下記）は、オーバーレイとアンダーレイの大きな違いを示しています。VTEP に焦点が当てられているため、スパインスイッチはバックグラウンドでのみ表示されます。リアルタイムでは、VTEP から VTEP へのパケットフローがスパインスイッチを通過することに注意してください。

VXLAN EVPN プログラマブルファブリックのアンダーレイ IP ネットワークの導入に関する考慮事項

VXLAN EVPN プログラマブルファブリックのアンダーレイ IP ネットワークの導入に関する考慮事項は次のとおりです。

最大伝送ユニット（MTU）：VXLAN のカプセル化により、MTU の要件が大きくなり、潜在的なフラグメンテーションを回避する必要があります。

VTEP 間のパス上の各インターフェイスで 9216 バイトの MTU を使用すると、サーバの最大 MTU + VXLAN オーバーヘッドに対応できます。ほとんどのデータセンターサーバ NIC は最大 9000 バイトをサポートします。したがって、VXLAN トラフィックにフラグメンテーションは必要ありません。

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチは、ASIC 間でパケットをスイッチングするために 24 バイトの内部ヘッダーを使用し、インターフェイスの MTU サイズを 9192 に削減します。

（注）

ファブリックに Cisco Nexus 9000 および 7000 シリーズスイッチのみが含まれている場合は、MTU を 9216 に設定する必要があります。

VXLAN IP ファブリックアンダーレイは、IPv4 アドレスファミリをサポートします。

ユニキャストルーティング：任意のユニキャストルーティングプロトコルを VXLAN IP アンダーレイに使用できます。VTEP 間のルーティングには、OSPF、IS-IS、または eBGP を実装できます。

（注）

ベストプラクティスとして、シンプルな IGP（OSPF または IS-IS）を使用して、オーバーレイ情報交換用の iBGP を使用した VTEP 間のアンダーレイ到達可能性を確認します。

IP アドレッシング：ポイントツーポイント（P2P）または IP アンナンバードリンク。リーフスイッチノードとスパインスイッチノード間の例として、ポイントツーポイントリンクごとに、通常 /30 IP マスクを割り当てる必要があります。オプションで、/31 マスクまたは IP アンナンバードリンクを割り当てることができます。IP アンナンバードアプローチは、アドレッシングの観点から見ると、より少ない IP アドレスを使用します。OSPF または IS-IS プロトコルアンダーレイの IP アンナンバードオプションは、IP アドレスの使用を最小限に抑えます。

/31 ネットワーク：OSPF または IS-IS のポイントツーポイントの番号付きネットワークは、2 つのスイッチ（インターフェイス）間にのみ存在し、ブロードキャストまたはネットワークアドレスは必要ありません。したがって、このネットワークには /31 ネットワークで十分です。このネットワーク上のネイバーは隣接関係を確立し、ネットワークの指定ルータ（DR）はありません。

（注）

VXLAN アンダーレイの IP アンナンバードは、Cisco NX-OS リリース 7.0(3)I7(2) 以降でサポートされます。同じデバイス間の単一のアンナンバードリンク（たとえば、spine-leaf）だけがサポートされます。複数の物理リンクが同じリーフとスパインを接続している場合は、アンナンバードリンクを持つ単一の L3 ポートチャネルを使用する必要があります。

マルチ宛先（BUM）トラフィック用のマルチキャストプロトコル：VXLAN には BGP EVPN コントロールプレーンがありますが、VXLAN ファブリックにはブロードキャスト/不明なユニキャスト/マルチキャスト（BUM）トラフィックを転送するためのテクノロジーが必要です。Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチおよび Cisco Nexus 7000/7700 シリーズスイッチでは、BUM パケット通信にマルチキャストプロトコルを実装する必要があります。

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチは Protocol Independent Multicast（PIM）双方向共有ツリー（BiDiR）をサポートしますが、Cisco Nexus 7000/7700 シリーズスイッチ（F3 カードを使用）は PIM Any Source Multicast（ASM）および PIM BiDir オプションをサポートします。
PIM BiDir は、Cisco Nexus 9300-EX、9300-FX/FX2/FX3、および Cisco Nexus 9300-GX プラットフォームスイッチでサポートされます。
vPC の設定：これについては第 3 章で説明します。vPC の包括的な情報については、それぞれの Cisco Nexus 5600、7000、または 9000 シリーズ vPC 設計/設定ガイドを参照してください。

ユニキャストルーティングおよび IP アドレッシングオプション

各ユニキャストルーティングプロトコルオプション（OSPF、IS-IS、および eBGP）と設定例を次に示します。セットアップの要件に合わせてオプションを使用します。

重要

すべてのルーティング設定サンプルは IP アンダーレイの観点からのものであり、包括的なものではありません。ルーティングプロセス、認証、双方向フォワーディング検出（BFD）情報などの完全な設定情報については、それぞれのルーティング設定ガイドを参照してください（たとえば、Cisco Nexus 5600 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide、Cisco Nexus 7000 Series NX -OS Unicast Routing Configuration Guide、および Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide）。

OSPF アンダーレイ IP ネットワーク

いくつかの考慮事項を次に示します。

IP アドレッシングには、P2P リンクを使用します。2 つのスイッチだけが直接接続されているため、指定ルータ/バックアップ指定ルータ（DR/BDR）の選択を回避できます。
ポイントツーポイントネットワークタイプオプションを使用します。ルーテッドインターフェイスまたはポートに最適であり、リンクステートアドバタイズメント（LSA）の観点から最適です。
ブロードキャストタイプのネットワークは使用しないでください。LSA データベースの観点からは最適ではなく（LSA タイプ 1：ルータ LSA および LSA タイプ 2：ネットワーク LSA）、DR/BDR の選択が必要になるため、追加の選択とデータベースオーバーヘッドが発生します。

（注）

ルーティングドメインのサイズに多数のルータや IP プレフィックスが含まれている場合は、OSPF ネットワークをエリアに分割できます。規模と設定に関する一般的な OSPF のベストプラクティスのルールは、VXLAN アンダーレイにも適用できます。たとえば、LSA タイプ 1 およびタイプ 2 はエリア外にフラッディングされません。複数のエリアがある場合、OSPF LSA データベースのサイズを縮小して、CPU とメモリの消費を最適化できます。

（注）

使いやすくするために、各設定の最初に、タスクの設定を開始する必要がある設定モードが記載されています。
イメージのトポロジの一部について、設定タスクと対応する show コマンドの出力が表示されます。たとえば、リーフスイッチと接続されたスパインスイッチの設定例が示されている場合、その設定の show コマンド出力には対応する設定が表示されます。

OSPF の設定例：P2P および IP アンナンバードネットワークのシナリオ

OSPF – /31マスクを使用したP2Pリンクシナリオ

上の図では、リーフスイッチ（V1、V2、V3）が画像の下部にあります。これらは、画像の上部に示されている 4 つのスパインスイッチ（S1、S2、S3、および S4）に接続されています。リーフスイッチ（VTEP 機能もある）と各スパイン間の P2P 接続の場合、リーフスイッチ V1、V2、および V3 を各スパインスイッチに接続する必要があります。

V1 では、各スパインスイッチに接続するように P2P インターフェイスを設定する必要があります。

リーフスイッチ（V1）インターフェイスとスパインスイッチ（S1）インターフェイス間のサンプル P2P 設定を次に示します。

リーフスイッチ V1 の OSPF グローバル設定

(config) #


feature ospf
router ospf UNDERLAY
 router-id 10.1.1.54

OSPF リーフスイッチ V1 P2P インターフェイスの設定

(config) #


interface Ethernet 1/41
   description Link to Spine S1
   no switchport
   ip address 198.51.100.1/31
   mtu 9192
   ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0
   ip ospf network point-to-point

ip ospf network point-to-point コマンドは、OSPF ネットワークをポイントツーポイントネットワークとして設定します。

OSPF インスタンスは、リコールを改善するために UNDERLAY としてタグ付けされています。

OSPF ループバックインターフェイスコンフィギュレーション（リーフスイッチ V1）

リーフスイッチ V1 の OSPF ルータ ID として使用できるように、ループバックインターフェイスを設定します。

(config) #


interface loopback 0
   ip address 10.1.1.54/32
   ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

インターフェイスは、OSPF インスタンスの UNDERLAY および OSPF エリア 0.0.0.0 に関連付けられます。

スパインスイッチ S1 の OSPF グローバル設定

(config) #


feature ospf
router ospf UNDERLAY
 router-id 10.1.1.53

（対応する）OSPFスパインスイッチ S1 P2P インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 1/41
   description Link to VTEP V1
   ip address 198.51.100.2/31
   mtu 9192
   ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0
   ip ospf network point-to-point
   no shutdown

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

（注）

リンクの両端の MTU サイズは同じに設定する必要があります。

OSPF ループバックインターフェイスの設定（スパインスイッチ S1）

スパインスイッチ S1 の OSPF ルータ ID として使用できるように、ループバックインターフェイスを設定します。

(config) #


interface loopback 0
   ip address 10.1.1.53/32
   ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

インターフェイスは、OSPF インスタンスの UNDERLAY および OSPF エリア 0.0.0.0 に関連付けられます。

「アンダーレイルーティングプロトコルとして OSPF」イメージの OSPF トポロジ設定を完了するには、次のように設定します。

残りの 3 つのスパインスイッチへの 3 つの V1 インターフェイス（または 3 つの P2P リンク）。
V2、V3、V4 とスパインスイッチ間の P2P リンクを接続する手順を繰り返します。

OSPF-IP アンナンバードシナリオ

次に、OSPF IP アンナンバード設定の例を示します。

OSPF リーフスイッチ V1 の設定

リーフスイッチ V1 の OSPF グローバル設定

(config) #


feature ospf
router ospf UNDERLAY
  router-id 10.1.1.54

OSPF インスタンスは、リコールを改善するために UNDERLAY としてタグ付けされています。

OSPF リーフスイッチ V1 P2P インターフェイスの設定

(config) #


interface Ethernet1/41
  description Link to Spine S1
  mtu 9192
  ip ospf network point-to-point
  ip unnumbered loopback0
  ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

ip ospf network point-to-point コマンドは、OSPF ネットワークをポイントツーポイントネットワークとして設定します。

OSPF ループバックインターフェイスの設定

リーフスイッチ V1 の OSPF ルータ ID として使用できるように、ループバックインターフェイスを設定します。

(config) #


interface loopback0
  ip address 10.1.1.54/32
  ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

インターフェイスは、OSPF インスタンスの UNDERLAY および OSPF エリア 0.0.0.0 に関連付けられます。

OSPF スパインスイッチ S1 の設定：

スパインスイッチ S1 の OSPF グローバル設定

(config) #


feature ospf
router ospf UNDERLAY
  router-id 10.1.1.53

（対応する）OSPF スパインスイッチ S1 P2P インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet1/41
  description Link to VTEP V1
  mtu 9192
  ip ospf network point-to-point
  ip unnumbered loopback0
  ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

OSPF ループバックインターフェイス設定（スパインスイッチ S1）

スパインスイッチ S1 の OSPF ルータ ID として使用できるように、ループバックインターフェイスを設定します。

(config) #


interface loopback0
  ip address 10.1.1.53/32
  ip router ospf UNDERLAY area 0.0.0.0

インターフェイスは、OSPF インスタンスの UNDERLAY および OSPF エリア 0.0.0.0 に関連付けられます。

「アンダーレイルーティングプロトコルとしての OSPF」イメージの OSPF トポロジ設定を完了するには、次のように設定します。

残りの 3 つのスパインスイッチへの 3 つの VTEP V1 インターフェイス（または 3 つの IP アンナンバードリンク）。
VTEP V2、V3、および V4 とスパインスイッチ間の IP アンナンバードリンクを接続する手順を繰り返します。

OSPF 検証

OSP F設定を確認するには、次のコマンドを使用します。

Leaf-Switch-V1# show ip ospf

 Routing Process UNDERLAY with ID 10.1.1.54 VRF default
 Routing Process Instance Number 1
 Stateful High Availability enabled
 Graceful-restart is configured
   Grace period: 60 state: Inactive 
   Last graceful restart exit status: None
 Supports only single TOS(TOS0) routes
 Supports opaque LSA
 Administrative distance 110
 Reference Bandwidth is 40000 Mbps
 SPF throttling delay time of 200.000 msecs,
   SPF throttling hold time of 1000.000 msecs, 
   SPF throttling maximum wait time of 5000.000 msecs
 LSA throttling start time of 0.000 msecs,
   LSA throttling hold interval of 5000.000 msecs, 
   LSA throttling maximum wait time of 5000.000 msecs
 Minimum LSA arrival 1000.000 msec
 LSA group pacing timer 10 secs
 Maximum paths to destination 8
 Number of external LSAs 0, checksum sum 0
 Number of opaque AS LSAs 0, checksum sum 0
 Number of areas is 1, 1 normal, 0 stub, 0 nssa
 Number of active areas is 1, 1 normal, 0 stub, 0 nssa
 Install discard route for summarized external routes.
 Install discard route for summarized internal routes.
   Area BACKBONE(0.0.0.0) 
        Area has existed for 03:12:54
        Interfaces in this area: 2 Active interfaces: 2
        Passive interfaces: 0  Loopback interfaces: 1
        No authentication available
        SPF calculation has run 5 times
         Last SPF ran for 0.000195s
        Area ranges are
        Number of LSAs: 3, checksum sum 0x196c2

Leaf-Switch-V1# show ip ospf interface

loopback0 is up, line protocol is up
    IP address 10.1.1.54/32
    Process ID UNDERLAY VRF default, area 0.0.0.0
    Enabled by interface configuration
    State LOOPBACK, Network type LOOPBACK, cost 1
    Index 1
 Ethernet1/41 is up, line protocol is up
    Unnumbered interface using IP address of loopback0 (10.1.1.54)
    Process ID UNDERLAY VRF default, area 0.0.0.0
    Enabled by interface configuration
    State P2P, Network type P2P, cost 4
    Index 2, Transmit delay 1 sec
    1 Neighbors, flooding to 1, adjacent with 1
    Timer intervals: Hello 10, Dead 40, Wait 40, Retransmit 5
      Hello timer due in 00:00:07
    No authentication
    Number of opaque link LSAs: 0, checksum sum 0

Leaf-Switch-V1# show ip ospf neighbors 

OSPF Process ID UNDERLAY VRF default
 Total number of neighbors: 1
 Neighbor ID     Pri State            Up Time  Address         Interface
 10.1.1.53          1 FULL/ -          06:18:32 10.1.1.53        Eth1/41

コマンドの詳細なリストについては、『Configuration and Command Reference』ガイドを参照してください。

IS-IS アンダーレイ IP ネットワーク

考慮事項を次に示します。

IS-ISはConnectionless Network Service（CLNS）を使用し、IP から独立しているため、リンクが変更されたときに完全な SPF 計算が回避されます。
ネット ID：各 IS-IS インスタンスには、エリア内の IS-IS インスタンスを一意に識別するネットワークエンティティタイトル（NET）ID が関連付けられています。NET ID は、その IS-IS インスタンスをエリア内で一意に特定する IS-IS システム ID とエリア ID からなります。たとえば、NET ID が 49.0001.0010.0100.1074.00 の場合、システム ID は 0010.0100.1074 で、エリア ID は 49.0001 です。

重要	ファブリック内のレベル 1 IS-IS：シスコは、プログラマブルファブリック内のすべてのノードで、IS-IS レベル 1 のみの設定と IS-IS レベル 2 のみの設定の使用を検証しています。ファブリックは、すべてのノードがファブリック内の他のすべてのノードへの最適パスを必要とするスタブネットワークと見なされます。Cisco NX-OS IS-IS の実装は、ファブリック内の多数のノードをサポートするように拡張できます。したがって、ファブリックを複数の IS-IS ドメインに分割する必要はありません。

（注）

使いやすくするために、各設定の最初に、タスクの設定を開始する必要がある設定モードが記載されています。
イメージのトポロジの一部について、設定タスクと対応する show コマンドの出力が表示されます。たとえば、リーフスイッチと接続されたスパインスイッチの設定例が示されている場合、その設定の show コマンド出力には対応する設定が表示されます。

IS-IS の設定例：P2P および IP アンナンバードネットワークのシナリオ

上記の図では、リーフスイッチ（V1、V2、および V3、VTEP 機能）が画像の下部にあります。これらは、イメージの上部に示されている 4 つのスパインスイッチ（S1、S2、S3、および S4）に接続されています。

IS-IS – /31マスクを使用した P2P リンクシナリオ

V1 とスパインスイッチ S1 間の P2P の設定例を次に示します。

リーフスイッチと各スパインスイッチ間の P2P 接続の場合、V1、V2、および V3 を各スパインスイッチに接続する必要があります。

V1 では、S1 に接続するためにループバックインターフェイスと P2P インターフェイスを設定する必要があります。リーフスイッチ（V1）インターフェイスとスパインスイッチ（S1）インターフェイス間のサンプル P2P 設定を次に示します。

リーフスイッチ V1 の IS-IS 設定

IS-IS グローバル設定

(config) #


feature isis
router isis UNDERLAY
  net 49.0001.0010.0100.1074.00
  is-type level-1
  set-overload-bit on-startup 60

過負荷ビットの設定：最短パス優先（SPF）の計算で中間ホップとしてこのルータを使用しないことを他のルータに通知するように、Cisco Nexus スイッチを設定できます。任意で、起動時に一時的に過負荷ビットを設定することもできます。上記の例では、set-overload-bit コマンドを使用して、起動時の過負荷ビットを 60 秒に設定しています。

IS-IS P2P インターフェイスコンフィギュレーション（リーフスイッチ V1）

(config) #


interface Ethernet 1/41
   description Link to Spine S1
   mtu 9192
   ip address 209.165.201.1/31
   ip router isis UNDERLAY

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

IS-IS ループバックインターフェイスの設定（リーフスイッチ V1）

ループバックインターフェイスを、リーフスイッチ V1 の IS-IS ルータ ID として使用できるように設定します。

(config) #


interface loopback 0
   ip address 10.1.1.74/32
   ip router isis UNDERLAY

IS-IS インスタンスは、より良いリコールのために UNDERLAY としてタグ付けされます。

（対応する）IS-IS スパインスイッチ S1 の設定

IS-IS グローバルコンフィギュレーション

(config) #


feature isis
router isis UNDERLAY
 net 49.0001.0010.0100.1053.00
 is-type level-1
 set-overload-bit on-startup 60

IS-IS P2P インターフェイスコンフィギュレーション（スパインスイッチ S1）

(config) #


interface Ethernet 1/1
   description Link to VTEP V1
   ip address 209.165.201.2/31
   mtu 9192
   ip router isis UNDERLAY

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

IS-IS ループバックインターフェイスの設定（スパインスイッチ S1）

(config) #


interface loopback 0
   ip address 10.1.1.53/32
   ip router isis UNDERLAY       
.
.

上記のイメージの IS-IS トポロジ設定を完了するには、次のように設定します。

さらに 3 つのリーフスイッチ V1 のインターフェイス（または 3 つの P2P リンク）。
リーフスイッチ V2、V3、V4 とスパインスイッチ間の P2P リンクを接続する手順を繰り返します。

IS-IS-IP アンナンバードシナリオ

リーフスイッチ V1 の IS-IS 設定

IS-IS グローバル設定

(config)#


feature isis
router isis UNDERLAY
  net 49.0001.0010.0100.1074.00
  is-type level-1
  set-overload-bit on-startup 60

IS-IS インターフェイス設定（リーフスイッチ V1）

(config) #


interface Ethernet1/41
  description Link to Spine S1
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback0
  ip router isis UNDERLAY

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

IS-IS ループバックインターフェイスの設定（リーフスイッチ V1）

(config)


interface loopback0
  ip address 10.1.1.74/32
  ip router isis UNDERLAY

スパインスイッチ S1 の IS-IS 設定

IS-IS グローバル設定

(config)#


feature isis
router isis UNDERLAY
  net 49.0001.0010.0100.1053.00
  is-type level-1
  set-overload-bit on-startup 60

IS-ISインターフェイス設定（スパインスイッチ S1）

(config)#


interface Ethernet1/41
  description Link to V1 
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback0
  ip router isis UNDERLAY

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

IS-IS ループバックインターフェイスの設定（スパインスイッチ S1）

(config)#


interface loopback0
  ip address 10.1.1.53/32
  ip router isis UNDERLAY

IS-IS 検証

リーフスイッチ V1 の IS-IS 設定を確認するには、次のコマンドを使用します。

Leaf-Switch-V1# show isis 

ISIS process : UNDERLAY
 Instance number :  1
 UUID: 1090519320
 Process ID 20258
VRF: default
  System ID : 0010.0100.1074  IS-Type : L1
  SAP : 412  Queue Handle : 15
  Maximum LSP MTU: 1492
  Stateful HA enabled
  Graceful Restart enabled. State: Inactive 
  Last graceful restart status : none
  Start-Mode Complete
  BFD IPv4 is globally disabled for ISIS process: UNDERLAY
  BFD IPv6 is globally disabled for ISIS process: UNDERLAY
  Topology-mode is base
  Metric-style : advertise(wide), accept(narrow, wide)
  Area address(es) :
    49.0001
 Process is up and running
  VRF ID: 1
  Stale routes during non-graceful controlled restart
  Interfaces supported by IS-IS :
    loopback0
    loopback1
    Ethernet1/41
  Topology : 0
  Address family IPv4 unicast :
    Number of interface : 2
    Distance : 115
  Address family IPv6 unicast :
    Number of interface : 0
    Distance : 115
  Topology : 2
  Address family IPv4 unicast :
    Number of interface : 0
    Distance : 115
  Address family IPv6 unicast :
    Number of interface : 0
    Distance : 115
   Level1
  No auth type and keychain
  Auth check set
  Level2
  No auth type and keychain
  Auth check set
  L1 Next SPF: Inactive
  L2 Next SPF: Inactive

Leaf-Switch-V1# show isis interface  

IS-IS process: UNDERLAY VRF: default
loopback0, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up IP address: 10.1.1.74, IP subnet: 10.1.1.74/32
IPv6 routing is disabled Level1
No auth type and keychain Auth check set
Level2
No auth type and keychain Auth check set
Index: 0x0001, Local Circuit ID: 0x01, Circuit Type: L1 BFD IPv4 is locally disabled for Interface loopback0 BFD IPv6 is locally disabled for Interface loopback0 MTR is disabled
Level	Metric 1		1
2	1
Topologies enabled:
    L  MT  Metric  MetricCfg  Fwdng IPV4-MT  IPV4Cfg  IPV6-MT  IPV6Cfg
    1  0        1       no   UP    UP       yes      DN       no
    2  0        1       no   DN    DN       no       DN       no

loopback1, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP address: 10.1.2.74, IP subnet: 10.1.2.74/32
  IPv6 routing is disabled
  Level1
    No auth type and keychain
    Auth check set
  Level2
    No auth type and keychain
    Auth check set
  Index: 0x0002, Local Circuit ID: 0x01, Circuit Type: L1
  BFD IPv4 is locally disabled for Interface loopback1
  BFD IPv6 is locally disabled for Interface loopback1
  MTR is disabled
  Passive level: level-2
  Level      Metric
  1               1
  2               1
  Topologies enabled:
    L  MT  Metric  MetricCfg  Fwdng IPV4-MT  IPV4Cfg  IPV6-MT  IPV6Cfg
    1  0        1       no   UP    UP       yes      DN       no
    2  0        1       no   DN    DN       no       DN       no

Ethernet1/41, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP unnumbered interface (loopback0)
  IPv6 routing is disabled
    No auth type and keychain 
    Auth check set
  Index: 0x0002, Local Circuit ID: 0x01, Circuit Type: L1
  BFD IPv4 is locally disabled for Interface Ethernet1/41
  BFD IPv6 is locally disabled for Interface Ethernet1/41
  MTR is disabled
  Extended Local Circuit ID: 0x1A028000, P2P Circuit ID: 0000.0000.0000.00
  Retx interval: 5, Retx throttle interval: 66 ms
  LSP interval: 33 ms, MTU: 9192
  P2P Adjs: 1, AdjsUp: 1, Priority 64
  Hello Interval: 10, Multi: 3, Next IIH: 00:00:01
  MT    Adjs   AdjsUp  Metric   CSNP  Next CSNP  Last LSP ID
  1          1        1       4     60  00:00:35   ffff.ffff.ffff.ff-ff
  2          0        0       4     60  Inactive   ffff.ffff.ffff.ff-ff
  Topologies enabled:
    L  MT  Metric  MetricCfg  Fwdng IPV4-MT  IPV4Cfg  IPV6-MT  IPV6Cfg 
    1  0        4       no   UP    UP       yes      DN       no      
    2  0        4       no   UP    DN       no       DN       no

Leaf-Switch-V1# show isis adjacency   

IS-IS process: UNDERLAY VRF: default
IS-IS adjacency database:
Legend: '!': No AF level connectivity in given topology
System ID          SNPA    Level  State Hold Time  Interface
Spine-Switch-S1    N/A     1      UP    00:00:23   Ethernet1/41

コマンドの詳細なリストについては、『Configuration and Command Reference』ガイドを参照してください。

eBGP アンダーレイ IP ネットワーク

一部のお客様は、ネットワークでのサポートが必要なプロトコルの数を含めるために、アンダーレイとオーバーレイに同じプロトコルを使用したいと考えています。

eBGP ベースのアンダーレイを設定するには、さまざまな方法があります。この項で説明する設定は、機能とコンバージェンスについて検証済みです。eBGP に基づく IP アンダーレイは、次に説明する設定で構築できます。（参考：以下の画像を参照）

次の設計は、マルチ AS モデルに従っています。
eBGP アンダーレイでは、リーフノードとスパインノードの間に番号付きインターフェイスが必要です。ピアの到達可能性を配布する他のプロトコルがないため、アンダーレイ BGP セッションには番号付きインターフェイスが使用されます。
オーバーレイセッションはループバックアドレスで設定されます。これは、リンクまたはノードの障害が発生した場合の復元力を向上させるためです。
スパイン層の BGP スピーカーは、すべてのリーフノード eBGP ネイバーを個別に設定します。これは、ダイナミック BGP でカバーできる IBGP ベースのピアリングとは異なります。
ファブリック内の複数の AS 番号のポインタを次に示します。
- BGP スピーカーとして設定されたすべてのスパインノードは、1 つの AS 内にあります。
- すべてのリーフノードには、スパイン層の BGP スピーカーとは異なる一意の AS 番号があります。
- vPC リーフスイッチノードのペアは、同じ AS 番号を持ちます。
- ファブリックを表すためにグローバルに一意の AS 番号が必要な場合は、ボーダーリーフまたはボーダー PE スイッチで設定できます。他のすべてのノードは、プライベート AS 番号範囲を使用できます。
- BGP 連合は活用されていません。

eBGP 設定例

スパインスイッチとリーフスイッチの設定例を次に示します。コンテキストを提供するための完全な設定が示されており、eBGP アンダーレイ専用に追加された設定が強調表示され、さらに説明されています。

ネイバーごとに 1 つの BGP セッションがあり、アンダーレイを設定します。これは、グローバル IPv4 アドレスファミリ内で行われます。このセッションは、VTEP、ランデブーポイント（RP）のループバックアドレス、およびオーバーレイ eBGP セッションのeBGP ピアアドレスを配布するために使用されます。

スパインスイッチ S1 の設定：スパインスイッチ（この例では S1）では、すべてのリーフノードが eBGP ネイバーとして設定されます。

(config) #


router bgp 65536
   router-id 10.1.1.53
   address-family ipv4 unicast
   redistribute direct route-map DIRECT-ROUTES-MAP

redistribute direct コマンドは、BGP および VTEP ピアリングのループバックアドレスをアドバタイズするために使用されます。グローバルアドレス空間内の他の直接ルートをアドバタイズするために使用できます。ルートマップは、eBGP ピアリングおよび VTEP ループバックアドレスのみを含めるようにアドバタイズメントをフィルタリングできます。


   maximum-paths 2
   address-family l2vpn evpn
     retain route-target all

スパインスイッチの BGP スピーカーには VRF 設定がありません。したがって、ルートを保持し、リーフスイッチVTEPに送信するには、retain route-target all コマンドが必要です。maximum-paths コマンドは、アンダーレイの ECMP パスに使用されます。

リーフスイッチ V1 へのアンダーレイセッション（vPC セットアップ）：前述のように、アンダーレイセッションはスパインとリーフスイッチノード間の番号付きインターフェイスで設定されます。

(config) #

   

neighbor 10.0.1.2 remote-as 65551  
   address-family ipv4 unicast
      disable-peer-as-check
      send-community both

スイッチの vPC ペアは、同じ AS 番号を持ちます。disable-peer-as-check コマンドは、ルートタイプ 5 ルートの場合など、同じ AS で設定されている vPC スイッチ間のルート伝播を可能にするために追加されました。vPC スイッチの AS 番号が異なる場合、このコマンドは必要ありません。

ボーダーリーフスイッチへのアンダーレイセッション：リーフとボーダーリーフスイッチへのアンダーレイ設定は同じで、IP アドレスと AS 値の変更はありません。

リーフスイッチ V1 へのスパインスイッチ S1 のオーバーレイセッション

(config) #


route-map UNCHANGED permit 10
   set ip next-hop unchanged

（注）

route-map UNCHANGED はユーザ定義ですが、キーワード unchanged は set ip next-hop コマンド内のオプションです。eBGP では、ある eBGP ネイバーから別の eBGP ネイバーにルートを送信するときに、ネクストホップが self に変更されます。ルートマップの UNCHANGED が追加され、オーバーレイルートの場合、元のリーフスイッチがスパインスイッチではなくネクストホップとして設定されます。これにより、VTEP はネクストホップであり、スパインスイッチノードではありません。eBGP ピアへの BGP 更新でネクストホップ属性を変更しないことを指定するには、オプションの unchanged キーワードを使用します。

オーバーレイセッションはループバックアドレスで設定されます。

(config) #

   
neighbor 10.0.51.1 remote-as 65551  
   update-source loopback0
   ebgp-multihop 2
   address-family l2vpn evpn
     rewrite-evpn-rt-asn
       disable-peer-as-check
       send-community both
       route-map UNCHANGED out

これでスパインスイッチの設定は完了です。Route target auto 機能設定は、参照のために以下に示します。

(config) #


vrf context coke
    vni 50000
    rd auto
    address-family ipv4 unicast
      route-target both auto
      route-target both auto evpn
    address-family ipv6 unicast
      route-target both auto
      route-target both auto evpn

rewrite-evpn-rt-asn コマンドは、Route target auto 機能を使用して EVPN RT ルートターゲットを設定する場合に必要です。

Route target auto は、スイッチで設定されたローカル AS 番号と VRF のレイヤ 3 VNID、つまりローカル AS:VNID から取得されます。マルチ AS トポロジでは、このガイドに示すように、各リーフノードは異なるローカル AS として表され、同じ VRF に対して生成されるルートターゲットはスイッチごとに異なります。rewrite-evpn-rt-asn コマンドは、BGP アップデートメッセージのルートターゲットの ASN 部分をローカル AS 番号に置き換えます。たとえば、VTEP V1 にローカル AS 65551、VTEP V2 にローカル AS 65549 があり、スパインスイッチ S1 にローカル AS 65536 がある場合、V1、V2、および S1 のルートターゲットは次のようになります。

V1—65551:50000
V2—65549:50000
S1—65536:50000

このシナリオでは、V2 は RT 65549:50000 を使用してルートをアドバタイズし、スパインスイッチ S1 は RT 65536:50000 を使用してルートをアドバタイズし、最後に V1 が更新を取得すると、更新のルートターゲットを 65551:50000 に置き換えます。これは、V1 でローカルに設定された RT と一致します。このコマンドを使用するには、ファブリック内のすべての BGP スピーカーで設定する必要があります。

Route Target auto 機能が使用されていない場合、つまり、一致する RT をすべてのスイッチで手動で設定する必要がある場合は、このコマンドは不要です。

リーフスイッチの VTEP V1 設定：次の設定例では、VTEP V1 のインターフェイスが BGP ネイバーとして指定されています。ボーダーリーフスイッチノードを含むすべてのリーフスイッチ VTEP には、スパインスイッチネイバーノードに対する次の設定があります。

(config) #


router bgp 65551
  router-id 10.1.1.54
  address-family ipv4 unicast
     maximum-paths 2
     address-family l2vpn evpn

maximum-paths コマンドは、アンダーレイの ECMP パスに使用されます。

リーフスイッチ VTEP V1 のスパインスイッチ S1 へのアンダーレイセッション

(config) #

   
neighbor 10.0.1.1 remote-as 65536
   address-family ipv4 unicast
     allowas-in
     send-community both

allowas-in コマンドは、リーフスイッチノードに同じ AS がある場合に必要です。特に、シスコの検証済みトポロジでは、スイッチの vPC ペアが AS 番号を共有していました。

スパインスイッチ S1 へのオーバーレイセッション

(config) #

   
neighbor 10.1.1.53 remote-as 65536 
   update-source loopback0
   ebgp-multihop 2
   address-family l2vpn evpn
   rewrite-evpn-rt-asn
     allowas-in
     send-community both

オーバーレイのピアリングがループバックアドレス上にあるため、ebgp-multihop 2 コマンドが必要です。NX-OS は、ネイバーが 1 ホップ離れている場合でも、マルチホップと見なします。

vPCバックアップセッション

(config) #


route-map SET-PEER-AS-NEXTHOP permit 10
  set ip next-hop peer-address

neighbor 192.168.0.1 remote-as 65551
    update-source Vlan3801
    address-family ipv4 unicast
      send-community both
      route-map SET-PEER-AS-NEXTHOP out

（注）

このセッションは、vPC リーフスイッチノード間のバックアップ SVI で設定されます。

上記のイメージの設定を完了するには、次を設定します。

他のスパインスイッチの BGP ネイバーとしての V1。
他のリーフスイッチに対してこの手順を繰り返します。

BGP 確認

BGP 設定を確認するには、次のコマンドを使用します。


 show bgp all
 show bgp ipv4 unicast neighbors
 show ip route bgp

コマンドの詳細なリストについては、『Configuration and Command Reference』ガイドを参照してください。

VXLAN アンダーレイでのマルチキャストルーティング

VXLAN EVPN プログラマブルファブリックは、BUM（ブロードキャスト、不明なユニキャスト、マルチキャスト）トラフィックを転送するためのマルチキャストルーティングをサポートします。

Cisco Nexus スイッチがサポートするマルチキャストプロトコルについては、次の表を参照してください。

Cisco Nexus シリーズスイッチの組み合わせ

マルチキャストルーティングオプション

Cisco Nexus 7000/7700 シリーズスイッチと Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチ

PIM Bidir

Cisco Nexus 9000 シリーズスイッチを搭載した Cisco Nexus 7000/7700シリーズスイッチ

PIM ASM（スパースモード）

Cisco Nexus 9000 シリーズ

PIM ASM（スパースモード）または PIM BiDir

（注）

PIM BiDir は、Cisco Nexus 9300-EX および 9300-FX/FX2/FX3 プラットフォームスイッチでサポートされます。

PIM BiDir は Cisco Nexus 9300-GX プラットフォームスイッチではサポートされません。

Cisco Nexus 7000/7700 シリーズスイッチ

PIM ASM（スパースモード）または PIM BiDir

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチ

PIM Bidir

（注）

Cisco Nexus 7000/7700 シリーズスイッチでは、Cisco Programmable Fabric をサポートするために F3 または M3 カードが必要です。

入力レプリケーション を使用して、マルチキャストなしで BUM トラフィックを転送できます。入力レプリケーションは、現在 Cisco Nexus 9000 シリーズスイッチで使用できます。

PIM ASM および PIM BiDir アンダーレイ IP ネットワーク

マルチキャストトポロジの設計ポインタを次に示します。

ランデブーポイントロケーションとしてスパイン/集約スイッチを使用します。
さまざまなマルチキャストグループ（宛先グループ/DGroup）を予約して、オーバーレイを処理し、多様な VNI に最適化します。
リーンスパインを使用したスパインリーフトポロジでは、
- 複数のスパインスイッチで複数のランデブーポイントを使用します。
- 冗長ランデブーポイントを使用します。
- 異なる VNI を異なるマルチキャストグループにマッピングします。これは、ロードバランシングのために異なるランデブーポイントにマッピングされます。

重要	次の設定例は、IP アンダーレイの観点からのものであり、包括的なものではありません。PIM 認証、BIM for BIM などの機能はここには示されていません。詳細については、それぞれの Cisco Nexus シリーズスイッチマルチキャストコンフィギュレーションガイドを参照してください。

PIM スパースモード（Any-Source マルチキャスト [ASM]）

PIM ASM は、アンダーレイマルチキャストプロトコルとして Nexus 7000 および Nexus 9000 シリーズでサポートされています。（Nexus 7000 は、アンダーレイマルチキャストプロトコルとして双方向 PIM もサポートします）。

上の図では、リーフスイッチ（VT1 設定を持つ V1、V2、および V3）がイメージの下部にあります。これらは、イメージの上部に示されている 4 つのスパインスイッチ（S1、S2、S3、および S4）に接続されています。

2 つのマルチキャストランデブーポイント（S2 および S3）が設定されます。2 番目のランデブーポイントは、ロードシェアリングと冗長性のために追加されます。エニーキャスト RP は、PIM ASM トポロジイメージに表示されます。エニーキャスト RP は、2 つのランデブーポイント間の冗長性とロードシェアリングを保証します。エニーキャスト RP を使用するには、RP として機能する複数のスパインが同じ IP アドレス（エニーキャスト RP アドレス）を共有します。一方、各 RP には、RP として機能するすべてのスパイン間の送信元に関する情報を同期するために、RP 用に設定された固有の IP アドレスがあります。

共有マルチキャストツリーは単方向で、パケットの転送にランデブーポイントを使用します。

PIM ASM の概要：各リーフスイッチのマルチキャストグループごとに 1 つの送信元ツリー。

プログラマブルファブリック固有のポインタは次のとおりです。

VNI にサービスを提供するすべての VTEP は、共有マルチキャストツリーに参加します。VTEP V1、V2、および V3 には単一のテナント（x など）から接続されたホストがあり、これらの VTEP は個別のマルチキャスト（送信元、グループ）ツリーを形成します。
VTEP（V1 など）には、他のテナントに属するホストもあります。各テナントには、異なるマルチキャストグループが関連付けられている場合があります。テナントがマルチキャストグループを共有しない場合、VTEP に存在する各テナントに対してソースツリーが作成されます。

PIM ASM の設定

PIM ASM の例は、Cisco Nexus 7000 および 9000 シリーズスイッチ用です。

（注）

使いやすくするために、各設定の最初に、タスクの設定を開始する必要がある設定モードが記載されています。

イメージのトポロジの一部について、設定タスクと対応する show コマンドの出力が表示されます。たとえば、リーフスイッチと接続されたスパインスイッチの設定例が示されている場合、その設定の show コマンド出力には対応する設定のみが表示されます。

リーフスイッチ V1 の設定：リーフスイッチで RP の到達可能性を設定します。

リーフスイッチ V1 での PIM エニーキャストランデブーポイントアソシエーション

(config) #


feature pim
ip pim rp-address 198.51.100.220 group-list 224.1.1.1

198.51.100.220 は、エニーキャストランデブーポイントの IP アドレスです。

リーフスイッチ V1 のループバックインターフェイス PIM 設定

(config) #


interface loopback 0
  ip address 209.165.201.20/32
  ip pim sparse-mode

リーフスイッチ V1 からスパインスイッチ S2 へのポイントツーポイント（P2P）インターフェイス PIM 設定

(config) #


interface Ethernet 1/1
  no switchport
  ip address 209.165.201.14/31
  mtu 9216
  ip pim sparse-mode
.
.

V1 と冗長エニーキャストランデブーポイントとして機能するスパインスイッチ（S3）間の P2P リンクに対して、上記の設定を繰り返します。

また、VTEP は、ランデブーポイントではないスパインスイッチ（S1 および S4）と接続する必要があります。設定例を次に示します。

リーフスイッチ V1 から非ランデブーポイントスパインスイッチ（S1）へのポイントツーポイント（P2P）インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 2/2
  no switchport
  ip address 209.165.201.10/31
  mtu 9216
  ip pim sparse-mode

V1 と非ランデブーポイントスパインスイッチ間のすべての P2P リンクに対して上記の設定を繰り返します。

他のすべてのリーフスイッチを設定するには、上記の手順全体を繰り返します。

スパインスイッチのランデブーポイントの設定

スパインスイッチ S2 の PIM 設定

(config) #


feature pim

ループバックインターフェイス設定（RP）

(config) #


interface loopback 0
 ip address 10.10.100.100/32
 ip pim sparse-mode

ループバックインターフェイスコンフィギュレーション（エニーキャスト RP）

(config) #


interface loopback 1
  ip address 198.51.100.220/32
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S2 のエニーキャスト RP 設定

スパインスイッチをランデブーポイントとして設定し、スイッチ S2 と S3 のループバック IP アドレスに関連付けて冗長性を確保します。

(config) #


feature pim
ip pim rp-address 198.51.100.220 group-list 224.1.1.1
ip pim anycast-rp 198.51.100.220 10.10.100.100
ip pim anycast-rp 198.51.100.220 10.10.20.100
.
.

（注）

上記の設定は、RP の役割を実行する他のスパインスイッチ（S3）にも実装する必要があります。

非 RP スパインスイッチの設定

ランデブーポイントとして指定されていないスパインスイッチ（S1 と S4）に PIM ASM を設定する必要もあります。

以前、リーフスイッチ（VTEP）V1 は、非 RP スパインスイッチへの P2P リンク用に設定されていました。非 RP スパインスイッチの設定例を次に示します。

スパインスイッチ S1 の PIM ASM グローバル設定（非 RP）

(config) #


feature pim
ip pim rp-address 198.51.100.220 group-list 224.1.1.1

ループバックインターフェイス設定（非RP）

(config) #


interface loopback 0
  ip address 10.10.100.103/32
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S1 からリーフスイッチ V1 への接続のポイント 2 ポイント（P2P）インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 2/2
  no switchport
  ip address 209.165.201.15/31
  mtu 9216
  ip pim sparse-mode
.
.

非ランデブーポイントスパインスイッチと他のリーフスイッチ（VTEP）間のすべての P2P リンクに対して、上記の設定を繰り返します。

PIM ASM の検証

PIM ASM の設定を確認するには、次のコマンドを使用します。

Leaf-Switch-V1# show ip mroute 224.1.1.1

IP Multicast Routing Table for VRF "default"
 
(*, 224.1.1.1/32), uptime: 02:21:20, nve ip pim
  Incoming interface: Ethernet1/1, RPF nbr: 10.10.100.100
  Outgoing interface list: (count: 1)
    nve1, uptime: 02:21:20, nve
 
(10.1.1.54/32, 224.1.1.1/32), uptime: 00:08:33, ip mrib pim
  Incoming interface: Ethernet1/2, RPF nbr: 209.165.201.12
  Outgoing interface list: (count: 1)
    nve1, uptime: 00:08:33, mrib
 
(10.1.1.74/32, 224.1.1.1/32), uptime: 02:21:20, nve mrib ip pim
  Incoming interface: loopback0, RPF nbr: 10.1.1.74
  Outgoing interface list: (count: 1)
    Ethernet1/6, uptime: 00:29:19, pim

Leaf-Switch-V1# show ip pim rp

PIM RP Status Information for VRF "default"
BSR disabled
Auto-RP disabled
BSR RP Candidate policy: None
BSR RP policy: None
Auto-RP Announce policy: None
Auto-RP Discovery policy: None
 
RP: 198.51.100.220, (0), uptime: 03:17:43, expires: never,
  priority: 0, RP-source: (local), group ranges:
      224.0.0.0/9

Leaf-Switch-V1# show ip pim interface

PIM Interface Status for VRF "default"
Ethernet1/1, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP address: 209.165.201.14, IP subnet: 209.165.201.14/31
  PIM DR: 209.165.201.12, DR's priority: 1
  PIM neighbor count: 1
  PIM hello interval: 30 secs, next hello sent in: 00:00:11
  PIM neighbor holdtime: 105 secs
  PIM configured DR priority: 1
  PIM configured DR delay: 3 secs
  PIM border interface: no
  PIM GenID sent in Hellos: 0x33d53dc1
  PIM Hello MD5-AH Authentication: disabled
  PIM Neighbor policy: none configured
  PIM Join-Prune inbound policy: none configured
  PIM Join-Prune outbound policy: none configured
  PIM Join-Prune interval: 1 minutes
  PIM Join-Prune next sending: 1 minutes
  PIM BFD enabled: no
  PIM passive interface: no
  PIM VPC SVI: no
  PIM Auto Enabled: no
  PIM Interface Statistics, last reset: never
    General (sent/received):
      Hellos: 423/425 (early: 0), JPs: 37/32, Asserts: 0/0
      Grafts: 0/0, Graft-Acks: 0/0
      DF-Offers: 4/6, DF-Winners: 0/197, DF-Backoffs: 0/0, DF-Passes: 0/0
    Errors:
      Checksum errors: 0, Invalid packet types/DF subtypes: 0/0
      Authentication failed: 0
      Packet length errors: 0, Bad version packets: 0, Packets from self: 0
      Packets from non-neighbors: 0
          Packets received on passiveinterface: 0
      JPs received on RPF-interface: 0
      (*,G) Joins received with no/wrong RP: 0/0
      (*,G)/(S,G) JPs received for SSM/Bidir groups: 0/0
      JPs filtered by inbound policy: 0
      JPs filtered by outbound policy: 0
loopback0, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP address: 209.165.201.20, IP subnet: 209.165.201.20/32
  PIM DR: 209.165.201.20, DR's priority: 1
  PIM neighbor count: 0
  PIM hello interval: 30 secs, next hello sent in: 00:00:07
  PIM neighbor holdtime: 105 secs
  PIM configured DR priority: 1
  PIM configured DR delay: 3 secs
  PIM border interface: no
  PIM GenID sent in Hellos: 0x1be2bd41
  PIM Hello MD5-AH Authentication: disabled
  PIM Neighbor policy: none configured
  PIM Join-Prune inbound policy: none configured
  PIM Join-Prune outbound policy: none configured
  PIM Join-Prune interval: 1 minutes
  PIM Join-Prune next sending: 1 minutes
  PIM BFD enabled: no
  PIM passive interface: no
  PIM VPC SVI: no
  PIM Auto Enabled: no
  PIM Interface Statistics, last reset: never
    General (sent/received):
      Hellos: 419/0 (early: 0), JPs: 2/0, Asserts: 0/0
      Grafts: 0/0, Graft-Acks: 0/0
      DF-Offers: 3/0, DF-Winners: 0/0, DF-Backoffs: 0/0, DF-Passes: 0/0
    Errors:
      Checksum errors: 0, Invalid packet types/DF subtypes: 0/0
      Authentication failed: 0
      Packet length errors: 0, Bad version packets: 0, Packets from self: 0
     Packets from non-neighbors: 0
          Packets received on passiveinterface: 0
      JPs received on RPF-interface: 0
      (*,G) Joins received with no/wrong RP: 0/0
      (*,G)/(S,G) JPs received for SSM/Bidir groups: 0/0
      JPs filtered by inbound policy: 0
      JPs filtered by outbound policy: 0

Leaf-Switch-V1# show ip pim neighbor

PIM Neighbor Status for VRF "default"

Neighbor       Interface      Uptime    Expires    DR         Bidir-        BFD
                                                   Priority   Capable       State
10.10.100.100  Ethernet1/1    1w1d      00:01:33   1          yes           n/a

コマンドの詳細なリストについては、『Configuration and Command Reference』ガイドを参照してください。

PIM 双方向（BiDir）

図 7. IP マルチキャストルーティングプロトコルとしての PIM BiDir

双方向 PIM は、アンダーレイマルチキャストプロトコルとして Nexus 5600 および Nexus 7000 シリーズでサポートされています。マルチキャストトポロジの設計ポインタを次に示します。

VXLAN BiDir アンダーレイは、Cisco Nexus 9300-EX および 9300-FX/FX2/FX3 プラットフォームスイッチでサポートされます。

上の図では、リーフスイッチ（V1、V2、V3）が画像の下部にあります。これらは、画像の上部に示されている 4 つのスパインスイッチ（S1、S2、S3、および S4）に接続されています。ファントム RP メカニズムを使用する 2 つの PIM ランデブーポイントは、ロードシェアリングと冗長性のために使用されます。

（注）

ロードシェアリングは、それぞれ異なる VNI の異なるマルチキャストグループを介してのみ行われます。

双方向 PIM では、RP をルートとする 1 つの双方向共有ツリーがマルチキャストグループごとに構築されます。送信元固有の状態はファブリック内で維持されないため、よりスケーラブルなソリューションが提供されます。

プログラマブルファブリック固有のポインタは次のとおりです。

3つの VTEP は同じ VNI とマルチキャストグループマッピングを共有して、単一のマルチキャストグループツリーを形成します。

PIM BiDir の概要：マルチキャストグループごとに 1 つの共有ツリー。

PIM BiDir の設定

次に、冗長性とロードシェアリングのためにファントム RP を使用して、2 つのスパインスイッチ S2 と S3 を RP として機能させる設定例を示します。ここで、S2 はグループリスト 227.2.2.0/26 のプライマリ RP、グループリスト 227.2.2.64/26 のセカンダリ RP です。S3 は、グループリスト 227.2.2.64/26 のプライマリ RP およびグループリスト 227.2.2.0/26 のセカンダリ RP です。

（注）

ファントム RP は、プライマリルータとセカンダリルータで異なるマスク長のループバックネットワークを使用して RP の冗長性が設計されている PIM BiDir 環境で使用されます。これらのループバックインターフェイスは、RP アドレスと同じサブネット内にありますが、RP アドレスとは異なる IP アドレスを持ちます。（RP アドレスとしてアドバタイズされた IP アドレスはどのルータでも定義されていないため、「ファントム」という用語が使用されます）。ループバックのサブネットは、内部ゲートウェイプロトコル（IGP）でアドバタイズされます。RP の到達可能性を維持するには、RP へのルートが存在することを確認するだけです。

ユニキャストルーティングの最長一致アルゴリズムは、セカンダリルータよりもプライマリルータを選択するために使用されます。

プライマリルータは最長一致ルート（たとえば、RP アドレスの /30 ルート）をアナウンスし、セカンダリルータによってアナウンスされた特定度の低いルート（同じ RP アドレスの /29ルート）よりも優先されます。プライマリルータは RP の /30 ルートをアドバタイズし、セカンダリルータは /29 ルートをアドバタイズします。後者は、プライマリルータがオフラインになった場合にのみ選択されます。ルーティングプロトコルのコンバージェンスの速度でプライマリ RP からセカンダリ RP に切り替えることができます。

（注）

使いやすくするために、各設定の最初に、タスクの設定を開始する必要がある設定モードが記載されています。

リーフスイッチ V1 の設定

リーフスイッチ V1 でのファントムランデブーポイントアソシエーション

(config) #


feature pim
ip pim rp-address 10.254.254.1 group-list 227.2.2.0/26 bidir
ip pim rp-address 10.254.254.65 group-list 227.2.2.64/26 bidir

リーフスイッチ V1 のループバックインターフェイス PIM 設定

(config) #


interface loopback 0
  ip address 10.1.1.54/32
  ip pim sparse-mode

リーフスイッチ V1 の IP アンナンバード P2P インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 1/1
  no switchport
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback 0
  ip pim sparse-mode

interface Ethernet 2/2
  no switchport
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback 0
  ip pim sparse-mode

Cisco Nexus 5600 シリーズスイッチには 9192 の MTU を使用します。

ランデブーポイントの設定（RP として動作する 2 つのスパインスイッチ S2 および S3）

スパインスイッチ S2 でのファントム RP の使用

(config) #


feature pim
ip pim rp-address 10.254.254.1 group-list 227.2.2.0/26 bidir
ip pim rp-address 10.254.254.65 group-list 227.2.2.64/26 bidir

スパインスイッチ S2/RP1 のループバックインターフェイス PIM 設定（RP）

(config) #


interface loopback 0
  ip address 10.1.1.53/32
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S2/RP1 からリーフスイッチ V1 への IP アンナンバード P2P インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 1/1
  no switchport
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback 0
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S2/RP1 のループバックインターフェイス PIM 設定（ファントム RP 用）

(config) #


interface loopback 1
  ip address 10.254.254.2/30
  ip pim sparse-mode

(config) #


interface loopback 2
  ip address 10.254.254.66/29
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S3 でのファントム RP の使用

(config) #

 
feature pim
ip pim rp-address 10.254.254.1 group-list 227.2.2.0/26 bidir
ip pim rp-address 10.254.254.65 group-list 227.2.2.64/26 bidir

スパインスイッチ S3/RP2 のループバックインターフェイス PIM 設定（RP）

(config) #


interface loopback 0
  ip address 10.10.50.100/32
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S3/RP2 からリーフスイッチ V1 への IP アンナンバード P2P インターフェイス設定

(config) #


interface Ethernet 2/2
  no switchport
  mtu 9192
  medium p2p
  ip unnumbered loopback 0
  ip pim sparse-mode

スパインスイッチ S3/RP2 のループバックインターフェイス PIM 設定（ファントム RP 用）

(config) #


interface loopback 1
  ip address 10.254.254.66/30
  ip pim sparse-mode


interface loopback 2
  ip address 10.254.254.2/29
  ip pim sparse-mode

PIM BiDir Verification

PIM BiDir の設定を確認するには、次のコマンドを使用します。

Leaf-Switch-V1# show ip mroute

IP Multicast Routing Table for VRF "default"

(*, 227.2.2.0/26), bidir, uptime: 4d08h, pim ip 
  Incoming interface: Ethernet1/1, RPF nbr: 10.1.1.53
  Outgoing interface list: (count: 1)
    Ethernet1/1, uptime: 4d08h, pim, (RPF)

(*, 227.2.2.0/32), bidir, uptime: 4d08h, nve ip pim 
  Incoming interface: Ethernet1/1, RPF nbr: 10.1.1.53
  Outgoing interface list: (count: 2)
    Ethernet1/1, uptime: 4d08h, pim, (RPF)
    nve1, uptime: 4d08h, nve

(*, 227.2.2.64/26), bidir, uptime: 4d08h, pim ip 
  Incoming interface: Ethernet1/5, RPF nbr: 10.10.50.100/32
  Outgoing interface list: (count: 1)
    Ethernet1/5, uptime: 4d08h, pim, (RPF)

(*, 232.0.0.0/8), uptime: 4d08h, pim ip 
  Incoming interface: Null, RPF nbr: 0.0.0.0
  Outgoing interface list: (count: 0)

Leaf-Switch-V1# show ip pim rp

PIM RP Status Information for VRF "default"
BSR disabled
Auto-RP disabled
BSR RP Candidate policy: None
BSR RP policy: None
Auto-RP Announce policy: None
Auto-RP Discovery policy: None

RP: 10.254.254.1, (1), 
 uptime: 4d08h   priority: 0, 
 RP-source: (local),  
 group ranges:
 227.2.2.0/26  (bidir)  
RP: 10.254.254.65, (2), 
 uptime: 4d08h   priority: 0, 
 RP-source: (local),  
 group ranges:
 227.2.2.64/26  (bidir)

Leaf-Switch-V1# show ip pim interface

PIM Interface Status for VRF "default"
loopback0, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP address: 10.1.1.54, IP subnet: 10.1.1.54/32
  PIM DR: 10.1.1.54, DR's priority: 1
  PIM neighbor count: 0
  PIM hello interval: 30 secs, next hello sent in: 00:00:23
  PIM neighbor holdtime: 105 secs
  PIM configured DR priority: 1
  PIM configured DR delay: 3 secs
  PIM border interface: no
  PIM GenID sent in Hellos: 0x12650908
  PIM Hello MD5-AH Authentication: disabled
  PIM Neighbor policy: none configured
  PIM Join-Prune inbound policy: none configured
  PIM Join-Prune outbound policy: none configured
  PIM Join-Prune interval: 1 minutes
  PIM Join-Prune next sending: 1 minutes
  PIM BFD enabled: no
  PIM passive interface: no
  PIM VPC SVI: no
  PIM Auto Enabled: no
  PIM Interface Statistics, last reset: never
    General (sent/received):
      Hellos: 13158/0 (early: 0), JPs: 0/0, Asserts: 0/0
      Grafts: 0/0, Graft-Acks: 0/0
      DF-Offers: 0/0, DF-Winners: 0/0, DF-Backoffs: 0/0, DF-Passes: 0/0
    Errors:
      Checksum errors: 0, Invalid packet types/DF subtypes: 0/0
      Authentication failed: 0
      Packet length errors: 0, Bad version packets: 0, Packets from self: 0
      Packets from non-neighbors: 0
          Packets received on passiveinterface: 0
      JPs received on RPF-interface: 0
      (*,G) Joins received with no/wrong RP: 0/0
      (*,G)/(S,G) JPs received for SSM/Bidir groups: 0/0
      JPs filtered by inbound policy: 0
      JPs filtered by outbound policy: 0

Ethernet1/1, Interface status: protocol-up/link-up/admin-up
  IP unnumbered interface (loopback0)
  PIM DR: 10.1.1.54, DR's priority: 1
  PIM neighbor count: 1
  PIM hello interval: 30 secs, next hello sent in: 00:00:04
  PIM neighbor holdtime: 105 secs
  PIM configured DR priority: 1
  PIM configured DR delay: 3 secs
  PIM border interface: no
  PIM GenID sent in Hellos: 0x2534269b
  PIM Hello MD5-AH Authentication: disabled
  PIM Neighbor policy: none configured
  PIM Join-Prune inbound policy: none configured
  PIM Join-Prune outbound policy: none configured
  PIM Join-Prune interval: 1 minutes
  PIM Join-Prune next sending: 1 minutes
  PIM BFD enabled: no
  PIM passive interface: no
  PIM VPC SVI: no
  PIM Auto Enabled: no
  PIM Interface Statistics, last reset: never
    General (sent/received):
      Hellos: 13152/13162 (early: 0), JPs: 2/0, Asserts: 0/0
      Grafts: 0/0, Graft-Acks: 0/0
      DF-Offers: 9/5, DF-Winners: 6249/6254, DF-Backoffs: 0/1, DF-Passes: 0/1
    Errors:
      Checksum errors: 0, Invalid packet types/DF subtypes: 0/0
      Authentication failed: 0
      Packet length errors: 0, Bad version packets: 0, Packets from self: 0
      Packets from non-neighbors: 0
          Packets received on passiveinterface: 0
      JPs received on RPF-interface: 0
      (*,G) Joins received with no/wrong RP: 0/0
      (*,G)/(S,G) JPs received for SSM/Bidir groups: 0/0
      JPs filtered by inbound policy: 0
      JPs filtered by outbound policy: 0

Leaf-Switch-V1# show ip pim neighbor

PIM Neighbor Status for VRF "default"

Neighbor     Interface      Uptime    Expires      DR          Bidir-     BFD
                                                  Priority    Capable    State
10.1.1.53    Ethernet1/1    1w1d      00:01:33     1             yes      n/a
10.10.50.100 Ethernet2/2    1w1d      00:01:33     1             yes      n/a

コマンドの詳細なリストについては、設定とコマンドリファレンスガイドを参照してください。

マルチキャストを使用しないアンダーレイ導入（入力レプリケーション）

入力レプリケーションは Cisco Nexus 9000 シリーズスイッチでサポートされ、Cisco Nexus 5600 および Cisco Nexus 7000 シリーズスイッチではサポートされません。

NX-OS リリース 9.3(3) 以降、入力レプリケーションは Cisco Nexus 9300-GX スイッチでサポートされます。

Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS VXLAN 構成ガイド、リリース 10.2(x)

偏向のない言語

翻訳について

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Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS VXLAN 構成ガイド、リリース 10.2(x)

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