トラフィックコピーポリシーの設定

トラフィック コピー ポリシー

Cisco DNA Center を使用して、2 つのエンティティ間の IP トラフィック フローがモニターリングまたはトラブルシューティングのために指定された宛先にコピーされるように Encapsulated Remote Switched Port Analyzer(ERSPAN)を設定できます。

Cisco DNA Center を使用して ERSPAN を設定するには、コピーするトラフィック フローの送信元と宛先を定義するトラフィック コピー ポリシーを作成します。トラフィックのコピーを送信するデバイスおよびインターフェイスを指定するトラフィック コピー契約も定義できます。


(注)  


トラフィックコピーポリシーにはセキュリティグループまたは IP ネットワークグループのいずれかを含めることができるため、このガイド全体を通して、「グループ」という用語を使用する場合は他に指定がなければセキュリティグループおよび IP ネットワークグループの両方を指します。


送信元、宛先、およびトラフィックのコピー先

Cisco DNA Center トラフィックのモニターリングプロセスを簡素化します。物理ネットワーク トポロジを知っている必要はありません。必要なのは、トラフィック フローの送信元および宛先とコピーされたトラフィックの宛先となるトラフィック コピーの宛先を定義することだけです。

  • [送信元(Source)]:モニターするトラフィックが通過する 1 つまたは複数のネットワーク デバイス インターフェイス。このインターフェイスは、エンドポイント デバイス、これらのデバイスの特定ユーザー、またはアプリケーションに接続することがあります。送信元グループを構成できるのは、イーサネット、ファスト イーサネット、ギガビット イーサネット、10 ギガビット イーサネット、またはポート チャネル インターフェイスのみです。

  • [宛先(Destination)]:モニターするトラフィックが流れる IP サブネットです。IP サブネットはサーバー、リモート ピア、またはアプリケーションに接続することがあります。

  • [トラフィックコピーの宛先(Traffic Copy Destination)]:ERSPAN データを受信、処理、および分析するデバイス上にあるレイヤ 2 またはレイヤ 3 の LAN インターフェイス。このデバイスは、通常、分析用にトラフィックのコピーを受信するパケット キャプチャ ツールまたはネットワーク分析ツールになります。


    (注)  


    宛先では、スイッチ プローブ デバイスなどのネットワーク アナライザやその他のリモート モニターリング(RMON)プローブを使用してトラフィック分析を実行することを推奨します。


    使用可能なインターフェイス タイプは、イーサネット、ファスト イーサネット、ギガビット イーサネット、または 10 ギガビット イーサネットのみです。宛先として設定されると、そのインターフェイスはコピーされたトラフィックのみを受信するために使用されます。このインターフェイスは今後その他のタイプのトラフィックを受信できなくなり、トラフィック コピー機能が必要とする以外のトラフィックを転送できません。トランク インターフェイスを宛先として設定できます。この設定により、インターフェイスはカプセル化されたトラフィックを送信できるようになります。


    (注)  


    1 つのトラフィック コピー契約で使用できるトラフィック コピーの宛先は 1 つのみです。


Cisco DNA Center は、次のデバイスのトラフィックコピーポリシーをサポートしています。

  • 送信元:Cisco Catalyst 3000、Catalyst 4000、Catalyst 9000

  • 宛先:Cisco Nexus 7000、ASR 1000、Catalyst 6000、ISR 4000

トラフィック コピー ポリシーの注意事項と制限事項

トラフィック コピー ポリシー機能には次の制約事項があります。

  • 最大 8 つのトラフィック コピー ポリシー、16 のコピー契約、および 16 のコピーの宛先を作成できます。

  • 同じインターフェイスを複数のトラフィック コピーの宛先に使用することはできません。

  • Cisco DNA Center は、トラフィック コピー ポリシーが変更され、ネットワークに展開されているポリシーとの整合性が失われていることを示すステータス メッセージを表示しません。ただし、トラフィック コピー ポリシーが展開された後に変更されたことが分かった場合は、そのポリシーを展開しなおすことができます。

  • 管理インターフェイスを送信元グループまたはトラフィック コピーの宛先として設定することはできません。

トラフィック コピー ポリシー設定のワークフロー

始める前に

  • モニター対象にするには、トラフィックコピーポリシーで使用されている送信元セキュリティグループが、スイッチとそれらのインターフェイスに静的にマッピングされている必要があります。

  • トラフィック コピー ポリシー宛先グループは、IP ネットワーク グループとして設定されている必要があります。詳細については、「IP ネットワーク グループの作成」を参照してください。

手順


ステップ 1

トラフィック コピーの宛先を作成します。

これは、さらに分析するためにトラフィック フローがコピーされる、デバイス上のインターフェイスです。詳細については、トラフィック コピーの宛先の作成を参照してください。

ステップ 2

トラフィック コピーの契約を作成します。

契約はコピーの宛先を定義します。詳細については、トラフィック コピー契約の作成を参照してください。

ステップ 3

トラフィック コピー ポリシーを作成します。

ポリシーは、トラフィック フローの送信元と宛先、およびコピーされたトラフィックが送信される宛先を指定するトラフィック コピーの契約を定義します。詳細については、トラフィック コピー ポリシーの作成を参照してください。


トラフィック コピーの宛先の作成

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Destination] の順に選択します。

ステップ 2

トラフィック コピーの宛先の名前と説明を入力します。

ステップ 3

デバイスと 1 つまたは複数のポートを選択します。

ステップ 4

[Save] をクリックします。


トラフィック コピーの宛先の編集または削除

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Destination] の順に選択します。

ステップ 2

編集または削除する宛先の横にあるチェックボックスをオンにします。

ステップ 3

次のいずれかを実行します。

  • 変更を行うには、[編集(Edit)] をクリックして必要な変更を行い、[保存(Save)] をクリックします。
  • 宛先を削除するには、[削除(Delete)] をクリックします。

トラフィック コピー契約の作成

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Contract] の順に選択します。

ステップ 2

[Add]をクリックします。

ステップ 3

ダイアログボックスに、契約の名前と説明を入力します。

ステップ 4

[コピー先(Copy Destination)] ドロップダウン リストから、コピー先を選択します。

(注)  

 

コピー先は、1 つのトラフィック コピー契約に対し 1 つだけ指定できます。

選択可能なコピー先がない場合は、1 つ作成できます。詳細については、トラフィック コピーの宛先の作成を参照してください。

ステップ 5

[Save] をクリックします。


トラフィック コピー契約の編集または削除

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Contract] の順に選択します。

ステップ 2

編集または削除する契約の横にあるチェックボックスをオンにします。

ステップ 3

次のいずれかを実行します。

  • 変更を行うには、[編集(Edit)] をクリックして必要な変更を行い、[保存(Save)] をクリックします。
  • 契約を削除するには、[削除(Delete)] をクリックします。

トラフィック コピー ポリシーの作成

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Policies] の順に選択します。

ステップ 2

[Add Policy] をクリックします。

ステップ 3

[ポリシー名(Policy Name)] フィールドに名前を入力します。

ステップ 4

[説明(Description)] フィールドにポリシーを表す単語またはフレーズを入力します。

ステップ 5

[契約(Contract)] フィールドで、[契約の追加(Add Contract)] をクリックします。

ステップ 6

使用する契約の隣にあるラジオ ボタンをクリックし、次に [保存(Save)] をクリックします。

ステップ 7

[使用可能なグループ(Available Groups)] エリアから、[送信元(Source)]エリアにグループをドラッグ アンド ドロップします。

ステップ 8

[使用可能なグループ(Available Groups)] エリアから、[宛先(Destination)] エリアにグループをドラッグ アンド ドロップします。

ステップ 9

[Save] をクリックします。


トラフィックコピーポリシーの編集または削除

手順


ステップ 1

左上隅にあるメニューアイコンをクリックして次を選択します:[Policy] > [Traffic Copy] > [Traffic Copy Policies] の順に選択します。

ステップ 2

編集または削除したいポリシーの横のチェック ボックスをオンにします。

ステップ 3

次のいずれかを実行します。

  • 変更を行うには、[編集(Edit)] をクリックして必要な変更を行い、[保存(Save)] をクリックします。
  • ポリシーを削除するには、[削除(Delete)] をクリックします。