Cisco UCS ファブリック インターコネクトの接続

ネットワーク接続の準備

Cisco UCS ファブリック インターコネクトには、次のタイプのポートがあります。

  • ローカルの管理接続を作成する RS-232 ローカル コンソール ポート。

  • イーサネット ポート(暗号化および非暗号化):LAN に接続します。

  • ファイバ チャネル ポート:SAN に接続します。

Cisco UCS ファブリック インターコネクトのネットワーク接続を準備するときは、各インターフェイス タイプについて次の事項を考慮し、ポートを接続する前に必要なすべての機器を揃えてください。

  • 各インターフェイス タイプに必要なケーブル

  • 各信号タイプの距離制限

  • 必要な他のインターフェイス機器

コンソール ポートとの接続


注意    


コンソール ポートをモデムに接続できます。モデムに接続しない場合は、システムの電源を投入する前またはシステムがブート プロセスを完了した後で接続します。


Cisco UCS ファブリック インターコネクトのコンソール ポートは、RJ-45 インターフェイス経由で RS-232 シリアル接続を提供します。このインターフェイスは、次のタスクに使用できます。

  • 新規にインストールされたシステムで、他の接続オプションがないものに対する初期設定の実行

  • 他の接続を利用できない場合のソフトウェア リカバリ タスクの実行

  • ネットワークの統計情報およびエラーのモニタ

  • SNMP エージェント パラメータの設定

  • ソフトウェア アップデートのダウンロード

このポートに接続されるデバイスには、非同期伝送の機能が必要です。

始める前に

次の一部またはすべてを入手しなければならない可能性があります。

  • Cisco シリアル コンソール管理ケーブル。

  • USB to DB9 シリアル アダプタおよびこのアダプタに必要なドライバ。

  • PuTTY、HyperTerminal または Procomm Plus などのターミナル エミュレーション ソフトウェア。

  • VT100 ターミナル エミュレーションをサポートできるコンピュータ。

手順


ステップ 1

シリアル管理ケーブルの RJ-45 端をファブリック インターコネクトのコンソール ポートに接続し、ラップトップやその他のコンピュータのシリアル ポートに DB-9 雄端を接続します。

ご使用のコンピュータにシリアル ポートがない場合、シリアル/USB アダプタを使用する必要があります。アダプタのドライバを必ずインストールしてください。

ステップ 2

ターミナル ソフトウェアを起動します。

ステップ 3

次のようにターミナル ソフトウェアを設定します。

  • 確立しようとしている接続の COM ポートは、ファブリック インターコネクトとの接続です。これを確認するには、コンピュータのデバイス マネージャを確認する必要があります。

  • 他の接続パラメータは、9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビットです。

ステップ 4

ファブリック インターコネクトへの接続を開くためにターミナル ソフトウェアのコマンドを使用します。

セッション ウィンドウが開始され、次のプロンプトの 1 つが表示されます。

loader> 

または

switch(boot)# 

または

FI-A(local-mgmt)#  

これで端末にアクセスできます。プロンプトに応じて、すべての Cisco UCS Manager CLI コマンドを使用できるか、または大幅に短縮された一連のコンフィギュレーション コマンドを使用できます。

管理ポートの接続


注意    


IP アドレスの衝突を防ぐため、初期設定が完了するまで、管理ポートをネットワークに接続しないでください。接続の手順については、使用しているバージョンの Cisco UCS Manager のコンフィギュレーション ガイドを参照してください。コンフィギュレーション ガイドは、次の URL から入手できます。 http://www.cisco.com/c/en/us/support/servers-unified-computing/ucs-manager/products-installation-and-configuration-guides-list.html


イーサネット管理コネクタ ポートには、スイッチまたはルータに接続する RJ-45 インターフェイスが装備されています。

手順


ステップ 1

イーサネット管理コネクタ ポートに、対応するモジュラ ケーブルを接続します。

  • ポートをイーサネット スイッチまたはハブに接続するには、ストレート UTP ケーブル(モジュラ、RJ-45)を使用します。

  • ルータ インターフェイスに接続するには、クロス ケーブルを使用します。

ステップ 2

ケーブルの反対側をデバイスに接続します。


SFP28 イーサネット ポートまたはファイバ チャネル ポートへの接続

SFP トランシーバのケーブルの取り付けまたは取り外し


注意    


光ファイバケーブルの損傷を防ぐために、ケーブルに公称制限値を超える張力をかけないでください。また、ケーブルに張力がかかっていない場合でも、ケーブルを半径 1 インチ未満に曲げないでください。ケーブルに張力がかかっている場合は、半径 2 インチ未満に曲げないでください。


トランシーバの取り付け

イーサネットまたはファイバ チャネル ポートに接続するには、SFP28 トランシーバを使用します。

手順


ステップ 1

静電気防止用リスト ストラップを取り付けて、使用手順に従います。

ステップ 2

ポート ケージのダスト カバーを外します。

ステップ 3

トランシーバのポート側のダスト カバーを外します。

ステップ 4

次のようにトランシーバをポートに差し込みます。

  • マイラー タブ付きのトランシーバの場合、タブが下にくるようにし、ポートにしっかりはまるまでトランシーバをゆっくり差し込みます。

  • ベールクラスプ付きのトランシーバの場合、クラスプが下になるようにし、クラスプを持ち上げてトランシーバの上部で閉じてから、ポートにしっかりはまるまでトランシーバをゆっくり差し込みます。

  • トランシーバが取り付けにくい場合は、トランシーバの向きと、タブやクラスプの位置が正しいかどうかを確認してください。

(注)  

 

ケーブルをトランシーバに接続できない場合は、トランシーバのケーブル側にダスト プラグを取り付けるか、またはそのままにします。


トランシーバの取り外し

イーサネットまたはファイバ チャネル ポートに接続するには、SFP28 トランシーバを使用します。


注意    


SFP または SFP28 トランシーバの取り外しおよび取り付けを過度に行うと、耐用年数が短くなります。トランシーバの取り外しおよび取り付けは、必要な場合以外には行わないでください。トランシーバの取り付けまたは取り外しを行う際は、ケーブルやトランシーバの破損を防止するため、ケーブルを抜いた状態で行うことを推奨します。


手順


ステップ 1

静電気防止用リスト ストラップを取り付けて、使用手順に従います。

ステップ 2

トランシーバにケーブルが接続されている場合は、次の手順を実行します。

  1. あとで参照するために、ケーブルとポートの接続を記録しておきます。

  2. ケーブルのリリース ラッチを押し、コネクタの接続部付近をつかんで、コネクタをトランシーバからゆっくり引き抜きます。

  3. ダスト プラグを、トランシーバのケーブル側に差し込みます。

    次の手順でトランシーバが容易に外せない場合、トランシーバを完全に押し込んで、ラッチが正しい位置にあるかどうか確認してください。

ステップ 3

ポートからトランシーバを取り外します。

  • マイラー タブ ラッチ付きのトランシーバの場合、タブをまっすぐに(ひねらずに)ゆっくり引っ張り、ポートからトランシーバを抜き取ります。

  • ベールクラスプ ラッチ付きのトランシーバの場合、下方向にクラスプを押し開き、ポートからトランシーバを抜き取ります。

    (注)  

     

    SFP28 トランシーバを取り外せない場合は、一旦ベールクラスプを上の位置に戻して再固定します。そして、SFP28 トランシーバをケージの内側に向かって上向きに押します。次に、ベールクラスプを下げ、SFP28 トランシーバに軽く上向きの力をかけながら引き出します。このとき、ポート ケージを傷つけないよう注意してください。

ステップ 4

トランシーバを工場に返送する場合、トランシーバのポート側にダスト カバーを挿入し、トランシーバを静電気防止用マットの上に置くか、または静電気防止袋に入れます。

ステップ 5

別のトランシーバが取り付けられていない場合、オプティカル ケージにきれいなカバーを挿入して保護します。


SFP28 トランシーバのケーブルの取り付けまたは取り外し

SFP28 トランシーバへのケーブルの取り付け


注意    


ケーブルやトランシーバの破損を防止するため、トランシーバへのケーブルの取り付けは、トランシーバをポートに設置してから行ってください。


手順


ステップ 1

静電気防止用リスト ストラップを取り付けて、使用手順に従います。

ステップ 2

ケーブルのコネクタのダスト カバーを外します。

ステップ 3

トランシーバのケーブル側のダスト カバーを外します。

ステップ 4

ケーブル コネクタをトランシーバに合わせ、しっかりはまるまでコネクタをトランシーバに差し込みます。

ケーブルが取り付けにくい場合、ケーブルの向きを確認してください。

接続の確認手順については、使用しているバージョンの Cisco UCS Manager のコンフィギュレーション ガイドを参照してください。コンフィギュレーション ガイドは、次の URL から入手できます。 http://www.cisco.com/c/en/us/support/servers-unified-computing/ucs-manager/products-installation-and-configuration-guides-list.html


トランシーバからのケーブルの取り外し


注意    


銅ケーブルの損傷を防ぐために、ケーブルに公称制限値を超える張力をかけないでください。また、ケーブルに張力がかかっていない場合でも、ケーブルを半径 1 インチ未満に曲げないでください。ケーブルに張力がかかっている場合は、半径 2 インチ未満に曲げないでください。



注意    


トランシーバからケーブルを引き抜くときは、ケーブルのコネクタ部分を持ってください。コネクタの光ファイバ ケーブル端子が損傷することがあるので、ジャケット スリーブを持って引っ張らないでください。



注意    


ケーブルが抜けにくい場合は、ケーブルのラッチが外れているかどうか確認してください。


手順


ステップ 1

静電気防止用リスト ストラップを取り付けて、使用手順に従います。

ステップ 2

ケーブルのリリース ラッチを押し、コネクタの接続部付近をつかんで、コネクタをトランシーバからゆっくり引き抜きます。

ステップ 3

ダスト プラグを、トランシーバのケーブル側に差し込みます。

ステップ 4

ダスト プラグを、ケーブル端に差し込みます。


SFP28 トランシーバおよび光ファイバ ケーブルのメンテナンス

高精度の信号を維持し、コネクタの損傷を防ぐためには、SFP28、SFP+ トランシーバと光ファイバケーブルを常に埃のない清潔な状態に保つ必要があります。減衰(光損失)は汚れによって増加します。減衰量は 0.35 dB 未満に保つ必要があります。

メンテナンスの際には、次の注意事項に従ってください。

  • トランシーバは静電気に敏感です。静電破壊を防止するために、シャーシに接続している静電気防止用リスト ストラップを着用してください。

  • トランシーバの取り外しおよび取り付けは、必要以上に行わないでください。取り付けおよび取り外しを頻繁に行うと、耐用年数が短くなります。

  • 未使用の光接続端子には、必ずカバーを取り付けてください。埃が付着した場合には、埃によって光ファイバ ケーブルの先端が傷つかないように、使用前に清掃してください。

  • 指紋などの汚れが残らないように、コネクタの先端には手を触れないでください。

  • 定期的に清掃してください。必要な清掃の頻度は、設置環境によって異なります。また、埃が付着したり、誤って手を触れた場合には、コネクタを清掃してください。ウェット クリーニングとドライ クリーニング、いずれも効果的です。設置場所の光ファイバ清掃手順に従ってください。

  • 埃が付着していないこと、および損傷していないことを定期的に確認してください。損傷している可能性がある場合には、清掃後に顕微鏡を使用してファイバの先端を調べ、損傷しているかどうかを確認してください。

考慮事項と警告事項


(注)  


システムの設置、操作、または保守を行う前に、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco UCS』を参照して重要な安全情報を確認してください。



警告


安全上の重要事項「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。装置の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止策に留意してください。各警告の最後に記載されているステートメント番号を基に、装置に付属の安全についての警告を参照してください。ステートメント 1071


これらの注意事項を保管しておいてください。


警告


この装置は立ち入り制限区域内に設置することが前提になっています。立ち入り制限区域とは、特別な器具、鍵、錠、またはその他の保全手段を使用しないと入ることができないスペースを意味します。ステートメント 1017



警告


この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030



(注)  


新しい Fabric Interconnect ごとにライセンスが必要です。ライセンスについては、使用している Cisco UCS Manager のバージョンのコンフィギュレーション ガイドを参照してください。設定ガイドは、次の URL から入手できます。『 Cisco UCS Manager 設定ガイド



警告


ステートメント 1074:地域および国の電気規則の遵守感電または火災のリスクを軽減するため、機器は地域および国の電気規則に従って設置する必要があります。



警告


ステートメント 1032:シャーシの持ち上げ怪我またはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、またはカードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対に避けてください。これらのハンドルは、シャーシの重さを支えるようには設計されていません。



警告


ステートメント 1006:ラックへの設置と保守に関するシャーシ警告

ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。次の注意事項に従ってください。
  • ラックにこの装置を一基のみ設置する場合は、ラックの一番下方に設置します。
  • ラックに別の装置がすでに設置されている場合は、最も重量のある装置を一番下にして、重い順に下から上へ設置します。
  • ラックに安定器具が付属している場合は、その安定器具を取り付けてから、装置をラックに設置するか、またはラック内の装置の保守作業を行ってください。


警告


ステートメント 1032:シャーシの持ち上げ怪我またはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、またはカードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対に避けてください。これらのハンドルは、シャーシの重さを支えるようには設計されていません。



警告


ステートメント 1024:接地用の導体

この装置は、接地させる必要があります。感電のリスクを軽減するため、絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼働させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。



警告


ステートメント 1046:装置の設置または交換

感電のリスクを軽減するため、装置を設置または交換するときには、必ずアースを最初に接続し、最後に取り外します。


Cisco UCS ファブリック インターコネクトの開梱と点検


注意    


ファブリック インターコネクトのコンポーネントを取り扱うときは、静電気防止用ストラップを着用し、常にモジュールのフレームの端を持つようにしてください。アース ラグ取り付けポイントは、ファブリック インターコネクトに付属しています。アース ラグを有効にするには、電源コードまたはファブリック インターコネクトのアースを使用してシャーシをアース接続するか、またはアースされたラックとシャーシの金属部分を接触させてください。



ヒント


オプション:ファブリック インターコネクトの輸送が必要となる場合に備えて、輸送用の箱は保管しておいてください。



(注)  


インターコネクトは、厳密に検査した上で出荷されています。輸送中の破損や内容品の不足がある場合には、ただちにカスタマー サービス担当者に連絡してください。


手順


ステップ 1

カスタマーサービス担当者から提供された機器リストと、梱包品の内容を照合します。次の品目を含め、すべての品目が揃っていることを確認してください。

  • アース ラグ キット

  • ラックマウント キット

  • 静電気防止用リスト ストラップ

  • コネクタ付きケーブル

  • 発注したオプションの品目

ステップ 2

破損の有無を調べ、内容品の間違いや破損がある場合には、カスタマー サービス担当者に連絡してください。次の情報を用意しておきます。

  • 発送元の請求書番号(梱包明細を参照してください)

  • 破損している装置のモデルとシリアル番号

  • 破損状態の説明

  • 破損による設置への影響