スタティック ルートの双方向フォワーディング検出(BFD)ネイバーを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ip route static bfd コマンドを使用します。スタティック ルートの BFD ネイバーを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
ip route static bfd
{ interface-type interface-number ip-address |
vrf
vrf-name} [ group
group-name] [passive] [unassociate]
no ip route static bfd
{ interface-type interface-number ip-address |
vrf
vrf-name} [ group
group-name] [passive] [unassociate]
構文の説明
interface-type interface-number |
インターフェイスのタイプと番号
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ip-address |
A.B.C.D 形式のゲートウェイの IP アドレス。
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vrf
vrf-name |
Virtual Routing and Forwarding(VRF)インスタンスと宛先の vrf 名を指定します。
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group
group-name |
(任意)BFD グループを割り当てます。group-name は BFD グループ名を指定する最大 32 文字の文字列です。
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unassociate |
(任意)BFD に設定されたスタティック ルートの関連付けを解除します。
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コマンド デフォルト
スタティック ルート BFD ネイバーは指定されていません。
コマンド モード
グローバル コンフィギュレーション(config)
コマンド履歴
リリース |
変更内容 |
Cisco IOS XE Denali 16.3.1
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このコマンドが導入されました。
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使用上のガイドライン
スタティック ルート BFD ネイバーを指定するには、ip route static bfd コマンドを使用します。設定に指定されている同一のインターフェイスとゲートウェイを保持するスタティック ルートはすべて、到達可能性通知を得るために同一の
BFD セッションを共有します。
interface-type interface-number および ip-address 引数に同じ値が指定されているスタティック ルートはすべて、自動的に BFD を使用して、ゲートウェイの到達可能性を判別し、高速障害検出を利用します。
group キーワードは BFD グループを割り当てます。スタティック BFD 設定は、インターフェイスが関連付けられている VPN ルーティングおよび転送(VRF)インスタンスに追加されます。passive キーワードは、グループのパッシブ メンバーを指定します。passive キーワードなしでグループにスタティック BFD を追加すると、BFD がグループのアクティブ メンバーになります。グループの BFD セッションをトリガーするために、スタティック
ルートをアクティブ BFD 設定によって追跡する必要があります。特定のグループのすべてのスタティック BFD 設定(アクティブとパッシブ)を削除するには、no ip route static bfd コマンドを使用して、BFD グループ名を指定します。
unassociate キーワードは、BFD ネイバーがスタティック ルートに関連付けられることなく、インターフェイスに BFD が設定されている場合に BFD セッションが要求されることを指定します。これは IPv4 スタティック ルートがない BFDv4 セッションを起動するために役立ちます。unassociate
キーワードを指定しない場合は、IPv4 スタティック ルートが BFD セッションに関連付けられます。
BFD では、両方のエンドポイント デバイス BFD セッションが開始されている必要があります。そのため、このコマンドは各エンドポイント デバイスで設定する必要があります。
スイッチ仮想インターフェイス(SVI)の BFD スタティック セッションは、その SVI 上で無効だった bfd intervalmillisecondsmin_rxmillisecondsmultipliermultiplier-value コマンドが有効化された後にのみ確立されます。
スタティック BFD セッションを有効にするには、次の手順を実行します。
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SVI で BFD タイマーを有効にします。
bfd interval milliseconds min_rx milliseconds multiplier multiplier-value
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スタティック IP ルートの BFD を有効にします。
ip route static bfd interface-type interface-number ip-address
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SVI で BFD タイマーを無効にし、再度有効にします。
no bfd interval milliseconds min_rx milliseconds multiplier multiplier-value
bfd interval milliseconds min_rx milliseconds multiplier multiplier-value
例
次に、指定したネイバー、グループおよびグループのアクティブ メンバーを介してすべてのスタティック ルートの BFD を設定する例を示します。
デバイス# configuration terminal
デバイス(config)# ip route static bfd GigabitEthernet 1/0/1 10.1.1.1 group group1
次に、指定したネイバー、グループおよびグループのパッシブ メンバーを介してすべてのスタティック ルートの BFD を設定する例を示します。
デバイス# configuration terminal
デバイス(config)# ip route static bfd GigabitEthernet 1/0/1 10.2.2.2 group group1 passive
次に、group および passive キーワードを指定せず、無関係なモードですべてのスタティック ルートの BFD を設定する例を示します。
デバイス# configuration terminal
デバイス(config)# ip route static bfd GigabitEthernet 1/0/1 10.2.2.2 unassociate