interface コマンドの使用
(注) ここに記載されているコマンドは、物理ポートと論理インターフェイスの両方を設定するために使用します。
次の手順は、すべてのインターフェイス設定作業に当てはまります。グローバル コンフィギュレーション モードからインターフェイスの設定作業を開始します。インターフェイス コマンドを使用するには、次の作業を行います。
ステップ 1
特権 EXEC プロンプトで configure terminal コマンドを入力して、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
ステップ 2
グローバル コンフィギュレーション モードで interfaces コマンドを入力します。インターフェイス タイプ、およびコネクタ(インターフェイス カード)の番号を指定します。
次の例では、ファスト イーサネット、スロット 5、インターフェイス 1 を選択しています。
Router(config)# interfaces fastethernet 5/1
ステップ 3
インストールされているインターフェイスの全リストを表示するには、 show interfaces EXEC コマンドを入力します。次の出力例のように、装置がサポートするインターフェイスごとにレポートが表示されます。
Router# show interfaces fastethernet 5/48
FastEthernet5/48 is up, line protocol is up
Hardware is C6k 100Mb 802.3, address is 0050.f0ac.3083 (bia 0050.f0ac.3083)
Internet address is 172.20.52.18/27
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
ARP type: ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last clearing of "show interface" counters never
Input queue: 0/75/0/0 (size/max/drops/flushes); Total output drops: 0
Output queue :0/40 (size/max)
5 minute input rate 1000 bits/sec, 1 packets/sec
5 minute output rate 1000 bits/sec, 1 packets/sec
4834677 packets input, 329545368 bytes, 0 no buffer
Received 4796465 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored
0 input packets with dribble condition detected
51926 packets output, 15070051 bytes, 0 underruns
0 output errors, 2 collisions, 2 interface resets
0 babbles, 0 late collision, 0 deferred
0 lost carrier, 0 no carrier
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
ステップ 4
show hardware EXEC コマンドを入力して、システム ソフトウェアおよびハードウェアのリストを表示します。
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) c6sup2_rp Software (c6sup2_rp-JSV-M), Version 12.1(5c)EX, EARLY DEPLOY)
Synced to mainline version: 12.1(5c)
TAC:Home:Software:Ios General:CiscoIOSRoadmap:12.1
Copyright (c) 1986-2001 by cisco Systems, Inc.
Compiled Wed 28-Mar-01 17:52 by hqluong
Image text-base: 0x30008980, data-base: 0x315D0000
ROM: System Bootstrap, Version 12.1(3r)E2, RELEASE SOFTWARE (fc1)
BOOTFLASH: c6sup2_rp Software (c6sup2_rp-JSV-M), Version 12.1(5c)EX, EARLY DEPL)
Router uptime is 2 hours, 55 minutes
System returned to ROM by power-on (SP by power-on)
cisco Catalyst 6000 (R7000) processor with 114688K/16384K bytes of memory.
Processor board ID SAD04430J9K
R7000 CPU at 300Mhz, Implementation 39, Rev 2.1, 256KB L2, 1024KB L3 Cache
X.25 software, Version 3.0.0.
SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp).
TN3270 Emulation software.
1 Virtual Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
48 FastEthernet/IEEE 802.3 interface(s)
2 Gigabit Ethernet/IEEE 802.3 interface(s)
381K bytes of non-volatile configuration memory.
16384K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 512K).
Configuration register is 0x2
ステップ 5
特権 EXEC プロンプトで interface キーワード、インターフェイス タイプ、およびスロット番号/ポート番号を入力して、ポート FastEthernet 5/5 の設定を開始する例を次に示します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# interface fastethernet 5/5
(注) インターフェイス タイプとインターフェイス番号の間には、スペースは不要です。上記の例では、fastethernet 5/5 または fastethernet5/5 のどちらを入力してもかまいません。
ステップ 6
interface コマンドに続いて、個々のインターフェイスに必要なインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。
入力するコマンドによって、そのインターフェイス上で実行されるプロトコルおよびアプリケーションが決まります。別の interface コマンドを入力するか、または Ctrl+Z を押してインターフェイス コンフィギュレーション モードを終了し、特権 EXEC モードに戻るまで、入力したコマンドが収集され、対応する interface コマンドに適用されます。
ステップ 7
インターフェイスを設定したあと、「インターフェイスのモニタおよびメンテナンス」に記載されている show EXEC コマンドを使用して、インターフェイスのステータスを確認します。
インターフェイスの範囲設定
インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを使用して、同じコンフィギュレーション パラメータを持つ複数のインターフェイスを設定できます。インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを開始すると、このモードを終了するまで、入力したすべてのコマンド パラメータが、その範囲内の全インターフェイスに適用されます。
同じ設定を持つインターフェイスの範囲を設定するには、次の作業を行います。
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Router(config)# [ no ] interface range {{ vlan vlan_ID - vlan_ID [ , vlan vlan_ID - vlan_ID ]} | { type slot/port - port [ , type 1 slot/port - port ]} | { macro_name [ , macro_name ]}} |
設定するインターフェイスの範囲を選択します。 |
インターフェイスの範囲を設定する際、次の情報に注意してください。
•
マクロの詳細については、「インターフェイス レンジ マクロの定義および使用」を参照してください。
•
カンマで区切って、範囲を 5 つまで入力できます。
•
カンマの前後にスペースは必要ありません。
•
interface range コマンドを使用する場合は、インターフェイス番号とダッシュの間にスペースを入れる必要はありません。
•
no interface range コマンドは VLAN インターフェイスをサポートします。
•
interface range コマンドは、 interface vlan コマンドでレイヤ 2 VLAN が作成されていない VLAN インターフェイスをサポートします。
(注) リンク ステート メッセージ([LINK-3-UPDOWN] および [LINEPROTO-5-UPDOWN])は、デフォルトではディセーブルに設定されています。このメッセージをイネーブルにするには、各インターフェイスに対して logging event link status コマンドを使用します。
次に、ポート FastEthernet 5/1 ~ 5/5 を再びイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface range fastethernet 5/1 - 5
Router(config-if)# no shutdown
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/1, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/2, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/3, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/4, changed state to up
*Oct 6 08:24:35: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/5, changed state to up
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:24:36: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
次に、カンマを使用して、タイプの異なるインターフェイス ストリングを追加して範囲を指定し、ポート FastEthernet 5/1 ~ 5/5 と、ポート GigabitEthernet 1/1 および 1/2 を再びイネーブルにする例を示します。
Router(config-if)# interface range fastethernet 5/1 - 5, gigabitethernet 1/1 - 2
Router(config-if)# no shutdown
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/1, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/2, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/3, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/4, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet5/5, changed state to up
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/1, changed state to
*Oct 6 08:29:28: %LINK-3-UPDOWN: Interface GigabitEthernet1/2, changed state to
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
*Oct 6 08:29:29: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet5/
インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードで、複数のコンフィギュレーション コマンドを入力する場合、各コマンドは入力するたびに実行されます(インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードの終了後にまとめて実行されるわけではありません)。
コマンドの実行中にインターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを終了すると、一部のコマンドが範囲内の全インターフェイスに実行されない場合があります。コマンド プロンプトが再表示されたのを確認してから、インターフェイス レンジ コンフィギュレーション モードを終了してください。
オプションのインターフェイス機能の設定
ここではオプションのインターフェイス機能について説明します。
•
「イーサネット インターフェイス速度およびデュプレックス モードの設定」
•
「ジャンボ フレームのサポートの設定」
•
「IEEE 802.3x フロー制御の設定」
•
「ポート デバウンス タイマーの設定」
•
「インターフェイスに関する説明の追加」
速度およびデュプレックス モード設定時の注意事項
通常、イーサネット ポート速度およびデュプレックス モード パラメータは auto に設定し、Catalyst 6500 シリーズ スイッチが、ポート間で速度およびデュプレックス モードをネゴシエーションできるようにします。ポート速度およびデュプレックス モードを手動で設定する場合には、次の点について考慮してください。
•
イーサネット ポート速度を auto に設定すると、スイッチは自動的にデュプレックス モードを auto に設定します。
•
no speed コマンドを入力すると、スイッチは自動的に、速度およびデュプレックスの両方を auto に設定します。
•
イーサネット ポート速度を auto 以外の値(10 Mbps、100 Mbps、1000Mbps など)に設定する場合は、それに合わせて接続先ポートを設定してください。接続先ポートが速度をネゴシエーションするように設定しないでください。
•
イーサネット ポート速度を 10 Mbps または 100 Mbps のいずれかに手動で設定すると、スイッチがポートのデュプレックス モードを設定するように求めるプロンプトを表示します。
(注) Catalyst 6500 シリーズ スイッチは、接続先ポートが auto 以外の値に設定されている場合、イーサネット ポート速度およびデュプレックス モードを自動的にネゴシエーションできません。
注意 イーサネット ポート速度およびデュプレックス モードの設定を変更すると、インターフェイスがシャットダウンされてから再びイネーブルになる場合があります。
イーサネット インターフェイス速度の設定
(注) 10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポート上でイーサネット ポート速度を auto に設定すると、速度およびデュプレックスが両方とも自動ネゴシエーションされます。
10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface fastethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed { 10 | 100 | 1000 | { auto [ 10 100 [ 1000 ]]}} |
イーサネット インターフェイス速度を設定します。 |
Router(config-if)# no speed |
デフォルト設定に戻します(speed auto)。 |
10/100/1000 Mbps イーサネット ポートのポート速度を設定する場合は、次の点に注意してください。
•
ネゴシエーション速度を 10 Mbps または 100 Mbps に制限するには、 auto 10 100 キーワードを入力します。
•
auto 10 100 1000 キーワードには、 auto キーワードと同じ効果があります。
次に、ポート FastEthernet 5/4 の速度を 100 Mbps に設定する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/4
Router(config-if)# speed 100
インターフェイスのデュプレックス モードの設定
(注) • 10 ギガビット イーサネットおよびギガビット イーサネットは全二重通信専用です。ギガビット イーサネット用に設定された 10 ギガビット イーサネット ポート、ギガビット イーサネット ポート、または 10/100/1000 Mbps ポート上では、デュプレックス モードを変更できません。
•
10/100 Mbps または 10/100/1000 Mbps イーサネット ポート上でポート速度を auto に設定すると、速度およびデュプレックスが両方とも自動ネゴシエーションされます。自動ネゴシエーション ポートのデュプレックス モードは変更できません。
イーサネット ポートまたはファスト イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface fastethernet slot/port |
設定するイーサネット ポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# duplex [ auto | full | half ] |
イーサネット ポートのデュプレックス モードを設定します。 |
Router(config-if)# no duplex |
デフォルト設定に戻します(duplex auto)。 |
次に、ポート FastEthernet 5/4 のデュプレックス モードを full に設定する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/4
Router(config-if)# duplex full
ギガビット イーサネット ポート上のリンク ネゴシエーションの設定
(注) リンク ネゴシエーションでは、ポート速度のネゴシエーションは行われません。
ギガビット イーサネット ポートでは、リンク ネゴシエーションによってフロー制御パラメータ、リモート障害情報、およびデュプレックス情報が交換されます。リンク ネゴシエーションはデフォルトでイネーブルです。
リンクの両端のポートは同じ設定にする必要があります。リンクの両端で設定が矛盾している場合(一方のポートでリンク ネゴシエーションがイネーブルで、他方のポートではディセーブルの場合)、リンクはアクティブになりません。
表 7-1 に、設定可能な 4 種類のリンク ネゴシエーションと各設定ごとのリンク ステータスを示します。
表 7-1 リンク ネゴシエーションの設定およびリンク ステータス
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オフ |
オフ |
アップ |
アップ |
オン |
オン |
アップ |
アップ |
オフ |
オン |
アップ |
ダウン |
オン |
オフ |
ダウン |
アップ |
特定のポート上でリンク ネゴシエーションを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface gigabitethernet slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# speed nonegotiate |
リンク ネゴシエーションをディセーブルにします。 |
Router(config-if)# no speed nonegotiate |
デフォルトの設定(リンク ネゴシエーションがイネーブル)に戻します。 |
次に、ポート GigabitEthernet 5/4 上でリンク ネゴシエーションをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface gigabitethernet 5/4
Router(config-if)# no speed nonegotiate
速度およびデュプレックス モードの設定の表示
ポート速度およびデュプレックス モードの設定を表示するには、次の作業を行います。
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Router# show interfaces type slot/port |
速度およびデュプレックス モードの設定を表示します。 |
次に、ポート FastEthernet 5/4 の速度およびデュプレックス モードを表示する例を示します。
Router# show interfaces fastethernet 5/4
FastEthernet5/4 is up, line protocol is up
Hardware is Cat6K 100Mb Ethernet, address is 0050.f0ac.3058 (bia 0050.f0ac.3058)
MTU 1500 bytes, BW 100000 Kbit, DLY 100 usec,
reliability 255/255, txload 1/255, rxload 1/255
Encapsulation ARPA, loopback not set
ARP type: ARPA, ARP Timeout 04:00:00
Last input 00:00:33, output never, output hang never
Last clearing of "show interface" counters never
Output queue 0/40, 0 drops; input queue 0/75, 0 drops
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
1238 packets input, 273598 bytes, 0 no buffer
Received 0 broadcasts, 0 runts, 0 giants, 0 throttles
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored
0 input packets with dribble condition detected
1380 packets output, 514382 bytes, 0 underruns
0 output errors, 0 collisions, 2 interface resets
0 babbles, 0 late collision, 0 deferred
0 lost carrier, 0 no carrier
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
ジャンボ フレームのサポートの設定
ここではジャンボ フレームのサポートについて説明します。
•
「ジャンボ フレームのサポートの概要」
•
「MTU サイズの設定」
注意 次のスイッチング モジュールは、8092 バイトの最大入力フレーム サイズをサポートします。
• 100 Mbps で稼動している場合の WS-X6516-GE-TX
• WS-X6148-RJ-45、WS-X6148-RJ-45V および WS-X6148-RJ21、WS-X6148-RJ21V
• WS-X6248-RJ-45 および WS-X6248-TEL
• WS-X6248A-RJ-45 および WS-X6248A-TEL
• WS-X6348-RJ-45、WS-X6348-RJ45V および WS-X6348-RJ-21、WX-X6348-RJ21V
ジャンボ フレームのサポートが設定されていると、これらのモジュールは、8092 バイトより大きい入力フレームを廃棄します。
(注) WS-X6548-GE-TX、WS-X6548V-GE-TX、WS-X6148-GE-TX、WS-X6148V-GE-TX では、ジャンボ フレームをサポートしません。
ジャンボ フレームのサポートの概要
ジャンボ フレームは、デフォルトのイーサネット サイズよりも大きなフレームです。ポートや VLAN インターフェイスにデフォルト値より大きい Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)サイズを設定し、グローバル LAN ポート MTU サイズを設定することにより、ジャンボ フレームのサポートをイネーブルにします。
(注) • ジャンボ フレームのサポートは、Programmable Intelligent Services Accelarator(PISA)上のソフトウェアのルーテッド トラフィックをフラグメント化します。
•
ジャンボ フレームのサポートは、ブリッジド トラフィックをフラグメント化しません。
入力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定された入力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット LAN ポートで、入力トラフィック サイズとグローバルな LAN ポート MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズが大きいトラフィックが廃棄されます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定することができます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
入力ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ギガビット イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトより大きい場合に、フレームを許可します。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、ギガビット イーサネット LAN ポートはサイズが大きい入力フレームを調べません。
PFC3B でのルーテッド トラフィック サイズの確認
ルーティングする必要があるトラフィックに対して、Policy Feature Card 3B(PFC3B; ポリシー フィーチャ カード 3B)のジャンボ フレームのサポートは設定された MTU サイズとトラフィック サイズを比較し、そのトラフィックに対応できる MTU サイズが設定されたインターフェイス間のジャンボ トラフィックに、レイヤ 3 スイッチングが提供されます。MTU サイズが十分な大きさに設定されていないインターフェイス間では、[do not fragment bit] が設定されていない場合、PFC3B はトラフィックを PISA に送信して、フラグメント化およびソフトウェアでのルーティングを行います。[do not fragment bit] が設定されていれば、PFC3B はトラフィックを廃棄します。
出力 10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、パケット サイズが 64 バイトより大きいフレームが送信されます。デフォルト値以外の MTU サイズが設定されている場合、10 Mbps、10/100 Mbps、100 Mbps イーサネット LAN ポートはサイズが大きい出力フレームを調べません。
出力ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット ポートでのブリッジドおよびルーテッド トラフィック サイズのチェック
ジャンボ フレームのサポートは、デフォルト値以外の MTU サイズが設定された出力ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット LAN ポートで、出力トラフィック サイズとグローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズを比較します。ポートでは、サイズが大きいトラフィックが廃棄されます。グローバルな LAN ポートの MTU サイズを設定することができます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
イーサネット ポート
ここでは、イーサネット ポートに対する、デフォルト値以外の MTU サイズの設定について説明します。
•
「イーサネット ポートの概要」
•
「レイヤ 3 イーサネット ポート」
•
「レイヤ 2 イーサネット ポート」
イーサネット ポートの概要
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 Mbps、10/100 Mbps、または 100 Mbps イーサネット ポートに設定すると、出力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限され、64 バイトより大きいサイズの出力トラフィックが許可されます。
ギガビット イーサネット ポートでデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、64 バイトより大きいすべてのサイズの入力パケットが許可され、出力トラフィックはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
デフォルト値以外の MTU サイズを 10 ギガビット イーサネット ポートに設定すると、入出力パケットはグローバルな LAN ポートの MTU サイズに制限されます。
イーサネット ポートにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、ルーテッド トラフィックは設定された MTU サイズに制限されます。
いずれのイーサネット ポートでも MTU サイズを設定できます。
レイヤ 3 イーサネット ポート
レイヤ 3 ポートでは、レイヤ 3 イーサネット ポートごとにグローバルな LAN ポート MTU サイズとは異なる MTU サイズを設定できます。
(注) デフォルト値以外の MTU サイズが設定されているレイヤ 3 イーサネット LAN ポートを経由するトラフィックは、グローバルな LAN ポートの MTU サイズにも影響を受けます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
レイヤ 2 イーサネット ポート
レイヤ 2 ポートでは、グローバルな LAN ポート MTU サイズと一致する MTU サイズだけを設定できます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)
VLAN インターフェイス
レイヤ 3 VLAN インターフェイスごとに異なる MTU サイズを設定できます。VLAN インターフェイスにデフォルト値以外の MTU サイズを設定すると、トラフィックはデフォルト値以外の MTU サイズに制限されます。ジャンボ フレームをサポートするように VLAN インターフェイスに MTU サイズを設定できます。
MTU サイズの設定
MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface {{ vlan vlan_ID } | {{ type slot/port } | { port-channel port_channel_number } slot/port }} |
設定するインターフェイスを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# mtu mtu_size |
MTU サイズを設定します。 |
Router(config-if)# no mtu |
デフォルトの MTU サイズ(1,500 バイト)に戻します。 |
ステップ 3 |
Router(config-if)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Router# show running-config interface [{ gigabitethernet | tengigabitethernet } slot/port ] |
実行コンフィギュレーションを表示します。 |
MTU サイズを設定する際、次の情報に注意してください。
•
VLAN インターフェイスとレイヤ 3 イーサネット ポートについては、サポートされている MTU 値は 64 ~ 9,216 バイトです。
•
レイヤ 2 イーサネット ポートでは、グローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズだけ設定することができます(「グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定」を参照)。
次に、ポート GigabitEthernet 1/2 上で MTU サイズを設定する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# mtu 9216
次に、設定を確認する例を示します。
Router# show interface gigabitethernet 1/2
GigabitEthernet1/2 is administratively down, line protocol is down
Hardware is C6k 1000Mb 802.3, address is 0030.9629.9f88 (bia 0030.9629.9f88)
MTU 9216 bytes, BW 1000000 Kbit, DLY 10 usec,
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズの設定
グローバルな出力 LAN ポート MTU サイズを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# system jumbomtu mtu_size |
グローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズを設定します。 |
Router(config)# no system jumbomtu |
デフォルトのグローバルな出力 LAN ポートの MTU サイズ(9,216 バイト)に戻します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# end |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
IEEE 802.3x フロー制御の設定
Catalyst 6500 シリーズ スイッチ上のギガビット イーサネット ポートおよび 10 ギガビット イーサネット ポートは、指定時間のあいだポートへのフレーム送信を停止するためにフロー制御を使用します。他のイーサネット ポートは、フロー制御要求に応答するためにフロー制御を使用します。
ギガビット イーサネット ポートまたは 10 ギガビット イーサネット ポートの受信バッファがいっぱいになると、指定時間のあいだフレーム送信処理を遅らせるようにリモート ポートに要求する IEEE802.3x ポーズ フレームが送信されます。すべてのイーサネット ポート(10Gbps、1Gbps、100Mbps、および 10Mbps)は、他の装置から IEEE802.3x ポーズ フレームを受信し、これに応答することができます。
イーサネット ポート上でフロー制御を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# flowcontrol { receive | send } { desired | off | on } |
ポーズ フレームを送信またはポーズ フレームに応答するように、ポートを設定します。 |
Router(config-if)# no flowcontrol { receive | send } |
デフォルトのフロー制御設定に戻します。 |
ステップ 3 |
Router# show interfaces [ type1 slot/port ] flowcontrol |
すべてのポートのフロー制御設定を表示します。 |
フロー制御を設定する際、次の情報に注意してください。
•
10 ギガビット イーサネット ポートは、ポーズ フレームに応答するように永続的に設定されています。
•
リモート ポートの設定が不明な場合は、 receive desired キーワードを使用して、受信したポーズ フレームに応答するようにギガビット イーサネット ポートを設定します。
•
receive on キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームに応答するようにギガビット イーサネット ポートが設定されます。
•
receive off キーワードを使用すると、受信したポーズ フレームを無視するようにギガビット イーサネット ポートが設定されます。
•
ポーズ フレームの送信を設定する場合は、次の情報に注意してください。
–
リモート ポートの設定が不明な場合は、 send desired キーワードを使用して、ポーズ フレームを送信するようにポートを設定します。
–
send on キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信するようにポートが設定されます。
–
send off キーワードを使用すると、ポーズ フレームを送信しないようにポートが設定されます。
次に、フロー制御の受信を有効にし、フロー制御設定を確認する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# interface gigabitethernet 1/2
Router(config-if)# flowcontrol receive on
Router# show interfaces flowcontrol
ポート デバウンス タイマーの設定
ポート デバウンス タイマーはリンク変更の通知を遅らせ、ネットワークの再設定によるトラフィック損失を減らすことができます。ポート デバウンス タイマーは、各 LAN ポートに、個別に設定することができます。
注意 ポート デバウンス タイマーをイネーブルにすると、リンクダウンの検出が遅れることになり、デバウンス期間中のトラフィック損失につながります。この状況は、一部のレイヤ 2 とレイヤ 3 プロトコルのコンバージェンスと再コンバージェンスに影響する可能性があります。
ポート上でデバウンス タイマーを設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Router(config)# interface type slot/port |
設定するポートを選択します。 |
ステップ 2 |
Router(config-if)# link debounce [ time debounce_time ] |
デバウンス タイマーを設定します。 |
Router(config-if)# no link debounce |
デフォルト設定に戻します。 |
ステップ 3 |
Router# show interfaces debounce |
設定を確認します。 |
ポートのデバウンス タイマーを設定する際、次の情報に注意してください。
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time キーワードがサポートされるのは、光ファイバ ギガビット イーサネット ポートだけです。
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銅製メディアを通じて 1000 Mbps で動作しているポートで、ポート デバウンス タイマー値を 100 ミリ秒単位で 5,000 ミリ秒まで増やすことができます。
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デバウンス タイマーは 10 Gbps の銅製メディアを認識し、メディアだけの変更を検出します。
表 7-2 は、リンク変更の通知前に発生する時間遅延を一覧表示します。
表 7-2 デフォルト ポート デバウンス タイマー遅延時間
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10 Mbps または 100 Mbps で動作するポート |
300 ミリ秒 |
3,100 ミリ秒 |
銅製メディアを通じて 1000 Mbps または 10 Gbps で動作するポート |
300 ミリ秒 |
3,100 ミリ秒 |
光ファイバ メディアを通じて 1000 Mbps または 10 Gbps で動作するポート |
10 ミリ秒 |
100 ミリ秒 |
WS-X6502-10GE 10 Gbps ポート |
1000 ミリ秒 |
3,100 ミリ秒 |
(注) すべての 10 ギガビット イーサネット ポートで、デバウンス タイマー ディセーブルは 10 ミリ秒、デバウンス タイマー イネーブルは 1 秒です。
次に、ポート FastEthernet 5/12 のポート デバウンス タイマーをイネーブルにする例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/12
Router(config-if)# link debounce
次に、ポート デバウンス タイマーの設定を表示する例を示します。
Router# show interfaces debounce | include enable
インターフェイスに関する説明の追加
インターフェイスの機能をわかりやすくするため、インターフェイスに関する説明を追加することができます。説明は、 show configuration 、 show running-config 、および show interfaces コマンドの出力に表示されます。
インターフェイスに説明を追加するには、次の作業を行います。
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Router(config-if)# description string |
インターフェイスに説明を追加します。 |
Router(config-if)# no description |
インターフェイスから説明を削除します。 |
次に、ポート FastEthernet 5/5 に関する説明を追加する例を示します。
Router(config)# interface fastethernet 5/5
Router(config-if)# description Channel-group to "Marketing"