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この章では、NPE-G1 について説明します。内容は次のとおりです。
NPE-G1 は Cisco 7200 VXR ルータ、Cisco uBR7246VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータ、および Cisco uBR7225VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータでしかサポートされていません。Cisco 7200 VXR ルータの場合は、製品番号 NPE-G1 または NPE-G1= を注文してください。Cisco uBR7246VXR および Cisco uBR7225VXR ルータの場合は、製品番号 UBR7200-NPE-G1 または UBR7200-NPE-G1= を注文してください。
(注) 特に明記されていないかぎり、このマニュアル内の NPE-G1 という用語は UBR7200-NPE-G1 も表します。
必要最小限のソフトウェア リリース情報については、「ソフトウェア要件」を参照してください。
ここでは、NPE-G1 のコンポーネントおよびシステム管理機能について説明します。NPE-G1 は、
Cisco 7200 VXR ルータおよび Cisco uBR7200 シリーズ ルータ用の、ネットワーク処理エンジンと I/O コントローラ両方の機能を提供する初のネットワーク処理エンジンです。I/O コントローラを搭載しないで使用する場合は、I/O コントローラ ブランク パネルを取り付ける必要があります。
NPE-G1 は、I/O コントローラ機能を提供するように設計されていますが、Cisco 7200 VXR ルータおよび Cisco uBR7200 シリーズ ルータでサポートされるあらゆる I/O コントローラと組み合わせて使用できます。I/O コントローラが搭載されている場合、Cisco IOS ソフトウェアは NPE-G1 に搭載されたブートフラッシュおよび NVRAM(不揮発性 RAM)を使用して起動します。
(注) I/O コントローラは NPE-G1 と併用できますが、I/O コントローラが搭載されていなくてもシステム機能を実行できます。シャーシに NPE-G1 および I/O コントローラが搭載されている場合は、I/O コントローラのコンソール ポートおよび補助ポートがアクティブになり、NPE-G1 のコンソール ポートおよび補助ポートは自動的にディセーブルになります。ただし、この場合でも、CompactFlash ディスク スロットおよびイーサネット ポートは両方のカードで使用できます。
NPE-G1 は、Cisco 7200 VXR および Cisco uBR7200 シリーズ ルータのシステム管理機能を維持して実行し、さらにシステム メモリおよび環境モニタリング機能を保有します。
NPE-G1 は、複数のインターフェイスを備えた単一ボードです。NPE-G1 は、Cisco 7200 VXR ルータおよび Cisco uBR7200 シリーズ ルータだけで使用できます。
(注) Cisco 7200 VXR ルータと Cisco uBR7200 シリーズ ルータとでは、異なる NPE-G1 プロセッサ モデルを使用します。Cisco 7200 VXR ルータの場合は、NPE-G1 または NPE-G1= 製品を注文してください。Cisco uBR7200 シリーズ ルータの場合は、製品番号 UBR7200-NPE-G1 または UBR7200-NPE-G1= を注文してください。2 つの NPE-G1 モデルには異なるラベルが貼付され、異なるブートヘルパー イメージが使用されています。Cisco 7200 VXR と Cisco uBR7200 シリーズ ルータ間でこれらのプロセッサを交換することはできません。
NPE-G1 は、帯域ポイントを使用しないので、I/O コントローラと組み合わせた場合は、I/O コントローラも帯域ポイントを使用しません。NPE-G1 上のギガビット イーサネット インターフェイスは、いずれも帯域ポイントを使用しません。
図 5-1 に、NPE-G1 とその主要コンポーネントを示します。
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– マイクロプロセッサは、700 MHz の内部クロック速度で動作します。
– プロセッサ、Double Data Rate Synchronous Dynamic Random-Access Memory(DDR-SDRAM)、Lightning Data Transport(LDT)バス、汎用 PCI バス、および 3 つのダイレクト インターフェイス ギガビット イーサネット インターフェイスを相互接続するハードウェア ロジック
NPE-G1 には 2 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。
• NPE-G1 では、コード、データおよびパケットのストレージとして DDR-SDRAM を使用しています。
• 環境センサー× 2:シャーシを出入りする冷気を監視します。
– ギガビット イーサネット インターフェイス × 3(6 ポート:GBIC [光ファイバ] × 3 および RJ-45 [銅線] ×3)。任意の 3 ポートを同時に使用できます。また、BCM1250 システムに直接接続されるので、インターフェイスに帯域ポイントの負荷がかかりません。
– デフォルトの Cisco IOS ソフトウェア イメージを保存する CompactFlash ディスク。CompactFlash ディスク スロットは、ルータに I/O コントローラが搭載されているかどうかに関係なく使用できます。
– Data Terminal Equipment(DTE; データ端末装置)のフル機能を備えた補助ポート (I/O コントローラが搭載されていない場合に動作します。I/O コントローラが搭載されている場合は、その補助ポートがデフォルトのポートになります)。
– Data Communications Equipment(DCE; データ通信装置)のフル機能を備えたコンソール ポート (I/O コントローラが搭載されていない場合に動作します。I/O コントローラが搭載されている場合は、そのコンソール ポートがデフォルトのポートになります)。
– ブート ROM:Cisco IOS ソフトウェアをブートするためのコードが保存されます。
– フラッシュ メモリ:ブート ヘルパー(ブート ローダ)イメージが保存されます (ブート ヘルパー イメージは NPE-G1 にインストールされた状態で出荷されます)。I/O コントローラが搭載されている場合は、フラッシュ メモリを使用できません。
– NVRAM:システム コンフィギュレーションおよび環境モニタリング ログが保存されます。電源が接続解除されると、NVRAM はリチウム電池を使用して内容を維持します。I/O コントローラが搭載されている場合は、NVRAM メモリを使用できません。
(注) I/O コントローラは NPE-G1 と併用できますが、I/O コントローラが搭載されていなくてもシステム機能を実行できます。シャーシに NPE-G1 および I/O コントローラが搭載されている場合は、I/O コントローラのコンソール ポートおよび補助ポートがアクティブになり、NPE-G1 のコンソール ポートおよび補助ポートは自動的にディセーブルになります。ただし、この場合でも、CompactFlash ディスク スロットおよびイーサネット ポートは両方のカードで使用できます。
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NPE-G1 の 3 つのインターフェイスは、3 つの GBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)ポートおよび 3 つの 10/100/1000 ファースト イーサネット/ギガビット イーサネット ポートで構成されます。各ポートの使用規則は、次のとおりです。
• 同時に使用できるポートは、インターフェイスごとに 1 つだけです。たとえば、ギガビット イーサネット 0/1 インターフェイスの場合、RJ-45 ポートを使用するか、GBIC ポートを使用するかのどちらか一方です。両方を使用することはできません。
• 3 つのインターフェイス(0/1、0/2、0/3)を任意の組み合わせで、合計 3 ポートを同時に使用できます。たとえば、0/1 GBIC、0/2 GBIC、0/3 RJ-45 といった組み合わせが可能です。
• NPE-G1 のインターフェイスのポート番号は、他のインターフェイス カードと異なり、0/0 でなく 0/1 から開始します。これは、I/O コントローラも搭載されている場合に、I/O コントローラ上のイーサネット ポートおよびファースト イーサネット ポートとの競合を避けるためです。
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NPE-G1 の前面プレートには、システムおよびポートの状態を示す LED があります。同時に使用できるポートはインターフェイス(0/1、0/2、0/3)ごとにどちらか一方なので、RJ-45 ポートと GBIC ポートは同じ LINK LED を共有します。RJ-45 ポートを使用している場合は、EN(イネーブル)LED が点灯します。
POWER ON LED は、ルータに I/O コントローラが搭載されているかどうかに関係なく点灯します。CompactFlash ディスク スロットは、ルータに I/O コントローラが搭載されているかどうかに関係なく使用できます。SLOT ACTIVE LED は、CompactFlash ディスク スロットが使用されている場合に限って点灯します。
各 LED は、点灯または消灯のどちらかです。LED のカラーではなく、状態(点灯または消灯)によって、接続状況を判別します。
NPE-G1 には、CompactFlash ディスクを装着する CompactFlash ディスク スロットが 1 つ装備されています。このスロット内のデバイスは、Cisco IOS CLI コマンドを使用するときには、常に disk2: としてアドレス指定されます。
CompactFlash ディスクはタイプ 2 フラッシュ ディスクよりも小型ですが、同じ AT Attachment(ATA)インターフェイスで同等の機能を提供します。このインターフェイスは、ANSI ATA インターフェイス ドキュメント X3T13.1153 D Rev. 9 の仕様に準拠しています。 CompactFlash ディスクは、64 ~ 256 MB の記憶域を提供します。
CompactFlash ディスクには、ハードディスクをエミュレートし、不良ブロックを自動的にマッピングし、ブロックの自動消去を行うコントローラ回路が組み込まれています。さらに、CompactFlash ディスクには非連続セクタの割り当て機能があるので、(従来のリニア フラッシュ メモリ カードで、削除済みファイルが占有していたスペースを復元する場合に必要とされた) squeeze コマンドを使用する必要がありません。
また、CompactFlash ディスクは Cisco IOS ファイル システム機能もサポートします。この機能は、フラッシュ ディスクやフラッシュ メモリ、File Transfer Protocol(FTP; ファイル転送プロトコル)、および TFTP サーバなどのネットワーク ファイル システムを含むルータのすべてのファイル システムに、単一インターフェイスを提供します。
CompactFlash ディスク スロットに CompactFlash ディスクを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップまたはアンクル ストラップを着用し、シャーシの塗装されていない面にストラップのクリップを取り付けます。
ステップ 2 CompactFlash ディスクのコネクタ側が装着先のスロットを向くように、カードの位置を変えます (図 5-4 の 1 を参照)。
図 5-4 CompactFlash ディスクの取り付けおよび取り外し
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ステップ 3 スロットに CompactFlash ディスクを慎重に差し込み、カードがコネクタに完全に装着され、スロットのイジェクト ボタンが手前に飛び出すまで、カードを押し込みます (図 5-4 の 2 を参照)。
(注) CompactFlash ディスクは、正しい装着方法でしか挿入できない構造になっています。CompactFlash ディスクが完全に装着されていない場合は、イジェクト ボタンは飛び出しません。
CompactFlash ディスク スロットから CompactFlash ディスクを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 スロットのイジェクト ボタンを押します (図 5-4 の 3 を参照)。
ステップ 2 CompactFlash ディスクを持って、スロットから引き抜きます。
ステップ 3 CompactFlash ディスクを静電気防止用袋に入れます。
(注) すべての CompactFlash ディスクは、最初に使用する前にフォーマットする必要があります。NPE-G1 付属の CompactFlash ディスクは出荷時にフォーマットされていますが、予備のメモリ カードはフォーマットされていません。
• RJ-45 ポートと GBIC ポートはどちらも、ソフトウェアでは GigabitEthernet 0/1、GigabitEthernet 0/2、および GigabitEthernet 0/3 として報告されます。同時に使用できるのは、インターフェイス ポートのペアのどちらか一方だけです。たとえば、GBIC GigabitEtheret 0/2 または RJ-45 GigabitEthernet 0/2 のどちらかです。
• I/O コントローラの GE/E インターフェイスは、GigabitEthernet 0/0 および Ethernet 0/0 として報告されます。I/O コントローラの 2FE/E インターフェイスは、FastEthernet 0/0 および FastEthernet 0/1 として報告されます。
• RJ-45 ポートを使用中の場合は、EN(イネーブル)LED が点灯します。GBIC ポートを使用中の場合は、EN LED は消灯します。
• NPE-G1 と I/O コントローラが両方とも搭載されている場合、NPE-G1 の I/O コントローラ機能は I/O コントローラの機能と共有されます。
• NPE-G1 と I/O コントローラが両方とも搭載されている場合は、NPE-G1 のフラッシュ メモリおよび NVRAM がイネーブルになり、I/O コントローラのフラッシュ メモリおよび NVRAM は使用できません。
• I/O コントローラが搭載されている場合、NPE-G1 のコンソール ポートと補助ポートは、Cisco IOS によってディセーブルにされ、I/O コントローラのコンソール ポートと補助ポートがアクティブになります。
• コンソール ポートのメッセージは、NPE-G1 または I/O コントローラのどちらかの補助ポートにルーティングできます。
• デフォルトのメディアは RJ-45 ポートです。メディア タイプを変更するには、media-type コマンドを使用します。
• media-type コマンドによって選択されたポートだけがアクティブになります。RJ-45 と GBIC のペアのうち、選択されなかった方のポートに接続されたケーブルは無視されます。たとえば、media-type コマンドで GBIC GigabitEthernet 0/2 を選択した場合、
RJ-45 0/2 にケーブルが接続されていても、RJ-45 GigabitEthernet 0/2 は無視されます。
• NPE-G1 は、帯域ポイントを使用しないので、I/O コントローラと組み合わせた場合は、I/O コントローラも帯域ポイントを使用しません。NPE-G1 上のギガビット イーサネット インターフェイスは、いずれも帯域ポイントを使用しません。
• NPE-G1 の CompactFlash ディスクは、I/O コントローラを搭載しているかどうかに関係なく、いつでも使用できます。CompactFlash ディスクは常に disk2 デバイスとしてアドレス指定されます。これは、I/O コントローラが同様に搭載されている場合に、I/O コントローラの disk0 および disk1 デバイスと競合しないようにするためです。
(注) NPE-G1 上のギガビット イーサネット インターフェイスは、Inter-Switch Link(ISL; スイッチ間リンク)VLAN(仮想 LAN)カプセル化プロトコルをサポートしません。代わりに IEEE 802.1Q VLAN カプセル化プロトコルを使用することを推奨します。ISL を使用しなければならないアプリケーションの場合、ファースト イーサネット/ギガビット イーサネット ポート アダプタまたは I/O コントローラによって提供されます。
• コンソールおよび Telnet インターフェイス経由での Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)管理
• データ トラフィックのアカウンティングおよびスイッチング
• ポート アダプタの管理(Online Insertion and Removal(OIR; 活性挿抜)時の認識および初期化を含む)
• ブート ROM:Cisco IOS イメージを起動するためのブート イメージを保存しておく ROM(読み出し専用メモリ)。
• キャッシュ:容量の小さい高速アクセス メモリ。現在アクセス中のデータの一時的な保存に使用されます。プロセッサに組み込まれているか、またはプロセッサの近くに搭載されています。
• DDR SDRAM:Double Data Rate(DDR)Synchronous Dynamic Random-Access Memory(SDRAM; 同期 DRAM)。
• CWDM GBIC:Coast Wavelengh-Division Multiplexing ギガビット インターフェイス コンバータ。
• 命令およびデータ キャッシュ:プロセッサに対する命令、および命令による処理の対象となるデータ。
• 組み込みキャッシュ:プロセッサに組み込まれたキャッシュ。内部キャッシュとも呼ばれます。物理的にプロセッサの外部に位置するキャッシュ メモリは、プロセッサに組み込まれていないので、外部キャッシュと呼ばれる場合があります。
• LDT バス:Lightning Data Transport バス。
• OTP:One Time Programmable; ワンタイム プログラマブル。
• 1 次および 2 次キャッシュ:プロセッサ コアに対するキャッシュの近さに基づく、階層型のキャッシュ メモリ ストレージ。1 次キャッシュはプロセッサ コアに最も近く、アクセス速度は最速です。2 次キャッシュは 1 次キャッシュよりアクセス速度は低速です。
• RAM:Random-Access Memory; ランダムアクセス メモリ。
• RISC:Reduced Instruction Set Computing; 縮小命令セット コンピューティング。
• SDRAM:Synchronous Dynamic Random-Access Memory; 同期ダイナミック RAM。
• 固定 SDRAM:固定サイズまたは固定数量の SDRAM。交換はできますが、アップグレードはできません。
• SODIMM:Small Outline Dual In-line Memory Module; スモール アウトライン デュアル インライン メモリ モジュール。
• 統合キャッシュ:命令キャッシュとデータ キャッシュを組み合わせたもの。たとえば、プロセッサの 1 次キャッシュには命令およびデータ用のキャッシュ メモリが個別にあり、2 次キャッシュは統合キャッシュになっている場合があります。
NPE-G1 のメモリ構成を調べるには、show version コマンドを使用します。
次の例では、Cisco 7206VXR ルータに搭載された NPE-G1 に関する情報を表示しています。Cisco uBR7246VXR ルータの出力についても同様です。
表 5-1 に NPE-G1 のメモリ仕様、 表 5-2 に NPE-G1 のユーザが交換可能なメモリ構成情報を示します。 表 5-3 に CompactFlash ディスクの仕様を示します。
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128 MB、256 MB、または 512 MB の SODIMM1 |
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1.NPE-G1 の J3 および J4 の位置には、常に同じサイズの SODIMM を 2 つ装着する必要があります。 |
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ここでは、NPE-G1 に備わっているギガビット イーサネット RJ-45 ポート、ギガビット インターフェイス コンバータ(GBIC)ポート、コンソール ポート、および補助ポートのコネクタおよびピン割り当てについて説明します。
NPE-G1 には、イーサネット、ファースト イーサネット、およびギガビット イーサネット用の RJ-45 ポート、つまりイーサネット、ファースト イーサネット、およびギガビット イーサネット自動検知コネクタが備わっています。RJ-45 ポートは、10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、および 1000BASE-X 仕様に準拠する IEEE 802.3(イーサネット)および IEEE 802.3u(ファースト イーサネット)インターフェイスをサポートします。
RJ-45 ポートは、RJ-45 コネクタを備えた標準のカテゴリ 5 ストレートおよびクロス Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルをサポートします (図 5-5 を参照)。別途、カテゴリ 5 UTP ケーブルが必要です。
(注) EMI EN55022 クラス B 規定に準拠するには、Cisco uBR7246VXR ルータに搭載された UBR7200-NPE-G1 に、シールド付きイーサネット ケーブルを使用する必要があります。UBR7200-NPE-G1 には、シールド付きケーブルが 3 本付属しています。
図 5-5図 5-5 に、RJ-45 ポートとコネクタを示します。 表 5-4 RJ-45 ポートのピン割り当て に、RJ-45 コネクタのピン割り当ておよび信号を示します。
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警告 感電を防ぐために、安全超低電圧(SELV)回路は電話網電圧(TNV)回路に接続しないでください。LAN ポートには SELV 回路が含まれ、WAN ポートには TNV 回路が含まれます。一部の LAN ポートと WAN ポートはいずれも、RJ-45 コネクタを使用しています。ケーブルを接続するときには、十分に注意してください。ステートメント 1021
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Tx Data+2 |
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Rx Data+3 |
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(注) 表 5-4RJ-45 ポートのピン割り当て の RJ-45 のピン割り当てを参照して、未使用のカテゴリ 5 UTP ケーブルのペア 4/5 および 7/8 にコモンモード ライン ターミネータを適切に使用する必要があります。コモンモード ターミネータを使用すると、EMI(電磁波干渉)の発生が抑えられます。
RJ-45 インターフェイスのケーブル要件に基づいて、ギガビット イーサネットについては、図 5-6および図 5-7を参照し、ストレートまたはクロスのどちらかのツイストペア ケーブル接続に対応するピン割り当てを使用してください。イーサネットまたはファースト イーサネットについては、図 5-8を参照し、ストレートまたはクロスのどちらかのツイストペア ケーブル接続に対応するピン割り当てを使用してください。
図 5-6 10/100/1000 および 1000BASE-T GBIC モジュール ポートにある 4 芯のツイストペア ストレート ケーブルの配線図
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図 5-7 10/100/1000 および 1000BASE-T GBIC モジュール ポートにある 4 芯のツイストペア クロス ケーブルの配線図
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図 5-8 イーサネット/ファースト イーサネットのストレートおよびクロス ケーブルのピン割り当て
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ストレート ケーブルおよびクロス ケーブルについては、「コンソールおよび補助ポートのコネクタ」を参照してください。
GBIC ポートは、1000 Mbps の光インターフェイスです。形状は、1000BASE-X 規格に準拠した IEEE 802.3z インターフェイスをサポートする SC タイプ デュプレックス ポートです (図 5-10 を参照)。
(注) GBIC は、NPE-G1 の付属品ではないので、別途ご購入ください。GBIC を取り付けてから GBIC にケーブルを接続する必要があります (GBIC の取り付けおよびケーブル接続手順については、GBIC に付属している『Installing the Gigabit Interface Converter』を参照してください)。
警告 光ファイバケーブルが接続されていない場合、ポートの開口部から目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光にあたらないように、開口部をのぞきこまないでください。ステートメント 70
図 5-9 に、ギガビット イーサネット光ポートに貼られたクラス 1 警告ラベルを示します。
警告 クラス 1 レーザー製品です。ステートメント 1008
図 5-10 に、マルチモードまたはシングルモード光ファイバケーブルのシンプレックスおよびデュプレックス SC タイプ コネクタを示します。シンプレックス コネクタの場合、送信(TX)と受信(RX)用に 1 本ずつ、合わせて 2 本のケーブルが必要です。デュプレックス コネクタの場合は、TX コネクタと RX コネクタの両方を備えたケーブルが 1 本必要です。NPE-G1 には、シンプレックス コネクタとデュプレックス コネクタのどちらでも使用できます。
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表 5-5 に、使用できる GBIC オプションを示します。
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最大 43.5 マイル(70 km)の通常のシングルモード光ファイバ リンクで動作します。プレミアム シングルモード光ファイバまたは分散シフト型シングルモード光ファイバを使用すれば、最大 62.1 マイル(100 km)のリンク距離まで到達可能になります。 |
表 5-6 に、使用できる CWDM GBIC オプションを示します。
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表 5-7 に、ギガビット イーサネット デバイスに GBIC を搭載する場合のケーブル仕様を示します。すべての GBIC ポートは SC タイプ コネクタを備えています。また、WS-G5484 または GBIC-SX、および WS-G5486 または GBIC-LX/LH(Multimode Fiber(MMF; マルチモード光ファイバ)および Single-Mode Fiber(SMF; シングルモード光ファイバ))の最小ケーブル距離は 6.5 フィート(2 m)です。また、WS-G5487 または GBIC-ZX の最小リンク距離は、リンクの両端に 8 dB の減衰器を取り付けた場合、6.2 マイル(10 km)です。減衰器を使用しない場合、WS-G5487 または GBIC-ZX の最小リンク距離は、24.9 マイル(40 km)です。
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MMF4 |
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MMF5 および SMF |
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SMF6 |
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-9.5 dBm7 |
-4 dBm1 |
7.5 dBm8 |
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-9.5 dBm9 -11.5 dBm10 |
-3 dBm11 |
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nullnullnullnullnullnullnull |
モードコンディショニング パッチコードを WS-G5486= または GBIC-LX/LH= と併用することにより、GBIC のシングルモード レーザー光源とマルチモード光ファイバケーブル間で信頼性の高いレーザー伝送が可能になります。
シングルモード光ファイバ上で動作するように設計されている未調整レーザー光源をマルチモード光ファイバケーブルに直接接続すると、Differential Mode Delay(DMD; ディファレンシャル モード遅延)の影響により、光ファイバケーブルのモード帯域幅が劣化します。
この劣化により、信頼性のある伝送を保証できるリンク距離(トランスミッタとレシーバー間の距離)が短くなります。DMD の影響は、レーザー光源のラウンチ特性を調整することによって避けられます。この調整を行うには、モードコンディショニング パッチコードの使用が有効です。
モードコンディショニング パッチコードは、コネクタ ハードウェアで終端する一対の光ファイバで構成された光ファイバケーブル アセンブリです。具体的には、モードコンディショニング パッチコードは中心から外れてグレーデッド インデックス型マルチモード光ファイバに固定結合されたシングルモード光ファイバ(図 5-11 のオフセットを参照)で構成されています。図 5-11 に、モードコンディショニング パッチコード アセンブリを示します。
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モードコンディショニング パッチコード アセンブリは、トランスミッタに接続されるシングルモードおよびマルチモード間のオフセット ラウンチ光ファイバ、およびレシーバーに接続される従来型のグレーデッド インデックス型マルチモード光ファイバという、2 本の光ファイバからなります。プラグ間のパッチコードを使用することにより、マルチモードの 1000BASE-LX および 1000BASE-LH リンクの電力バジェットが最大になります。
IEEE 規格に適合するためには、モードコンディショニング パッチコードが必要です。IEEE では、特定タイプの光ファイバケーブルのコアがリンク距離に対して適正ではないことを確認しています。この問題を解決するには、モードコンディショニング パッチコードを使用して、中心から正確なオフセットをとった位置からレーザー光を送出する必要があります。パッチコードの出力では、WS-G5486 または GBIC-LX/LH は、IEEE 802.3z の 1000BASE-LX 規格に適合します。
NPE-G1 には、コンソール端末を接続する DCE モードのコンソール ポート、およびルータにモデムまたはその他の DCE 装置(CSU/DSU(チャネル サービス ユニット/データ サービス ユニット)や他のルータなど)を接続する DTE モードの補助ポートがあります。ただし、ルータに I/O コントローラも搭載されている場合は、I/O コントローラ上のコンソール ポートおよび補助ポートがデフォルトになり、NPE-G1 のコンソール ポートおよび補助ポートにはアクセスできなくなります。
(注) コンソール ポートおよび補助ポートはどちらも非同期シリアル ポートなので、これらのポートに接続する装置は、非同期伝送に対応していなければなりません (非同期は、最も一般的なシリアル装置のタイプであり、大部分のモデムは非同期装置です)。
NPE-G1 は、コンソール ポートおよび補助ポート接続に RJ-45 メディアを使用しています。
コンソール ポートに端末を接続する前に、ルータのコンソール ポートに合わせて、端末を 9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、2 ストップ ビット(9600 8N2)に設定します。ルータが正常に動作したあとは、端末を接続解除できます。
(注) Cisco 7200 VXR ルータの補助ポートに接続した場合、ポートは 19200 より高いボーレートでは動作しません。接続装置のボーレートが 19200 より上に設定されている場合は、画面表示が判読できないか、または何も表示されません。
端末とモデムを Cisco 7200 シリーズ ルータに接続する際に、RJ-45 ケーブルとともに使用される RJ-45/DB-25 アダプタが採用しているピン配置については、 表 5-9 を参照してください。使用できるケーブルは、ロールオーバー ケーブルまたはストレート ケーブルです。
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ロールオーバー ケーブルを見分けるには、ケーブルの両端にある 2 つのモジュラ終端を比較します。ケーブルを手で押さえて横に並べ、タブを背面にすると、左側のプラグの外側にあるピンに接続されているワイヤは、右側のプラグの外側にあるピンと同じ色になっています。シスコから購入したケーブルを使用している場合、一方のコネクタでピン 1 は白、もう一方のコネクタでピン 8 が白になっています(ロールオーバー ケーブルは、ピン 1 と 8、ピン 2 と 7、ピン 3 と 6、ピン 4 と 5 を入れ替えます) (図 5-12 を参照)。
Cisco 7200 シリーズ ルータには、ロールオーバー ケーブルが付属しています。端末またはモデムに接続するには、RJ-45/DB-25 アダプタが必要です。また、通常は DB-25/DB9 アダプタも必要です。端末とモデムを Cisco7200 シリーズ ルータに接続する目的で使用できるケーブルとアダプタの構成については、 表 5-10 を参照してください。
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FDTE16 |
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MMOD17 |
nullnull |
ケーブル ポートと補助ポートは、非同期シリアル ポートとして設定されています。図 5-13 に、RJ-45 コンソール ポートおよび補助ポート接続を示します。
図 5-13 コンソールおよび補助ポートの RJ-45 接続
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ケーブル アダプタ キットは、シスコから入手できます(製品番号:ACS-2500ASYN=)。 表 5-10 に、コンソールまたは補助ポートに端末およびモデムを接続するときに使用できるケーブルおよびアダプタ構成を示します。
NPE-G1 コンソール ポート は、Data Carrier Detect(DCD; データ キャリア検出)をサポートします。 表 5-11 に、NPE-G1 における RJ-45 コンソール ポート信号を示します。
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表 5-12 に、NPE-G1 における RJ-45 補助ポート信号を示します。
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RING20 |
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721 |
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機器に光ケーブルを再接続する前に、すべての光ファイバ コネクタを清掃することを強く推奨します。光コネクタの清掃方法に関する詳細については、『 Inspection and Cleaning Procedures for Fiber-Optic Connections 』および『 Compressed Air Cleaning Issues for Fiber-Optic Connections 』を参照してください。