Cisco N タイプ避雷器

この章は、次の項で構成されています。

はじめに

Cisco 避雷器は、屋外のアンテナおよびケーブルに向かって流れる過電圧の過渡電流を地面へ分流させることで、ユーザとワイヤレス装置に一定の安全保護を施します。これらの過渡電流は、少ない場合でもワイヤレス システムに干渉信号を生じる可能性があり、極端な場合では危険で破壊的になる可能性があります。

過電圧の過渡電流は、雷による静電放電、スイッチ プロセス、電力線との直接接触、または地電流を介して生成される可能性があります。Cisco 避雷器は、問題となる干渉電圧の振幅と持続期間を制限し、接続されている装置、システム、およびコンポーネントの過電圧保護機能を向上させます。

避雷器には次の利点もあります。

  • ブロードバンド対応

  • 屋外電源用 DC 導通

  • 無方向性の設置

  • ガスカプセル内蔵

キットの内容

避雷器(CGR-LA-NM-NF、CGR-LA-NF-NF)には、次の部品が含まれています。

  • 避雷器、ナット、座金

  • アースラグ

技術仕様

以下は、避雷器の技術仕様です。

機能

説明

避雷器のタイプ

ガス放電管

メイン パス コネクタ

ポート 1:

  • CGR-LA-NM-NF:保護、N(オス)

  • CGR-LA-NF-NF:保護、N(メス)

ポート 2:保護、N(メス、隔壁側)

インピーダンス

50 オーム

周波数範囲

0 MHz ~ 7000 MHz

反射損失

  • 0 ~ 6700 MHz:最大 -20 dB

  • 6700 ~ 7000 MHz:最大 -17 dB

挿入損失

  • 0 ~ 6700 MHz:最大 0.2 dB

  • 6700 ~ 7000 MHz:最大 0.3 dB

RF CW 電力

60 W 以下

サージ電流処理能力

10 シングル、マルチ kA(テストパルス 8/20 マイクロ秒)

残余パルス エネルギー

通常 250 マイクロ秒(テストパルス 4 kV 1.2/50 マイクロ秒、2 kA 8/20 マイクロ秒)メインパス(保護側)

動作時の温度範囲

–40°C ~ 85°C(–40°F ~ 185°F)

防水規格

IP 67(結合状態に関する IEC 60529 データ準拠)

取り付けとアース

MH24(隔壁)

材料

  • ハウジング:ホワイト ブロンズメッキ アルミニウム

  • オスセンター接点:銀メッキ真鍮

  • メスセンター接点:銀メッキリン青銅

警告


警告


この警告マークは「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。各警告の最後に記載されているステートメント番号を基に、装置に付属の安全についての警告を参照してください。 Statement 1071

警告


雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行ったりしないでください。 Statement 1001

警告


この装置は、接地させる必要があります。絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼働させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。 Statement 1024

警告


この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。 Statement 1030

設置時の考慮事項

避雷器をルータの隔壁に取り付けることをお勧めします。

アース接続とボンディング接続を適切に行うことは、最も重要なことです。避雷器をアース接続する場合は、次の点を考慮してください。

  • 避雷器コンポーネントをシャーシに取り付けられた隔壁貫通型コネクタに直接接続します。

  • 隔壁貫通型コネクタと避雷器の間の接点は清潔で、ほこりや湿気がないようにする必要があります。

  • マニュアルで指定されているトルクまで、ネジ付きの接合部を締めます。

避雷器の取り付け

Cisco 避雷器は、収容箱またはルータシャーシの隔壁貫通型コネクタに取り付ける必要があります。避雷器は、避雷器のねじ付きシャフトと隔壁貫通型アダプタを介して、十分に接地されたシャーシに直接取り付ける必要があります。


警告


装置は地域および国の電気規則に従って設置する必要があります。 Statement 1074

(注)  


この部品は、ルータの出荷時にルータのアンテナ ポートに工場出荷時に取り付けられている場合があります。

(注)  


避雷器を取り付けるときは、地域の避雷器取り付けに適用される規制またはベスト プラクティスに従ってください。

取り付け時は、次の図を参照してください。

図 1. 避雷器の詳細(CGR-LA-NM-NF を表示)

1

保護側 N ジャック(アンテナに接続)

2

避雷器

3

保護側 N プラグ(無線機へ)

4

N 隔壁貫通型ポート(ホストシャーシ上)

設置手順

手順


ステップ 1

ルータシャーシの適切なアンテナポートに隔壁貫通型 N コネクタアダプタを取り付けます。6 ~ 7 フィートポンドの定格トルクで締めます。

ステップ 2

避雷器の N プラグ側を隔壁貫通型 N コネクタの上部に取り付けます)。6 ~ 7 フィートポンドの定格トルクで締めます。

1

避雷器

2

N 隔壁貫通型ポート(ホストシャーシ上)

ステップ 3

アンテナケーブルの N プラグ側を避雷器の N ジャックに取り付けます。6 ~ 7 フィートポンドの定格トルクで締めます。


推奨ケーブル

20 インチ LMR-400 N(m)-N(m) 低損失同軸ケーブル(部品番号 CAB-L400-20-NN)または 30 インチ LMR-600 N(m)-N(m) 超低損失同軸ケーブル(CAB-L600-30-NN)の使用をお勧めします。