活性挿抜およびホットスワップ

活性挿抜(OIR)操作では、システム動作に影響を与えることなく、障害のあるデータおよび音声モジュールを交換できます。OIR はホットスワップに類似しています。OIR コマンドは、モジュールを取り外す前、およびモジュールを装着した後に発行されます。OIR を実行する場合、同じモジュールを使用して、元のモジュールを交換します。ルータ内の複数のモジュールで OIR 操作を実行する必要がある場合、同時に 1 つのモジュールで操作を実行します。

ホットスワップと OIR の違いは、OIR は OIR の前後に Cisco IOS コマンドを実行する必要がある点です。ホットスワップは、厳密にはハードウェアの機能で、実行コマンドは必要ありません。すべてのルータ コンポーネントまたはモジュールが OIR を使用するか、ホットスワップ可能な訳ではありません。

次のコンポーネントは、ルータで OIR を使用します。

  • ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)

  • SFP

  • USB デバイス


(注)  


M.2 USB/NVMe モジュールをホットスワップすることはできません。M.2 USB/NVMe モジュールの取り外しまたは取り付けを行う場合は、ルータの電源をオフにする必要があります。


要件

OIR コマンドを発行するには、交換するモジュールを EnergyWise 全出力モードのままにしておく必要があります。モジュールが EnergyWise 省力モードまたはシャットダウンモードの場合、OIR コマンドを発行できないため、モジュールを取り外すこともできません。

OIR 手順

次の手順では、OIR プロセスを使用して、NIM および SM を取り外し、交換する方法について説明しています。

モジュールの取り外し

コンソール端末から hw-module subslot subslot stop コマンドを実行します。サービスモジュールアダプタ LED が点滅して消灯し、コンソールにはモジュールを取り外すことができるというプロンプトシグナリングが表示されます。次の出力を参照してください。


Device# hw-module subslot 2/0 stop
Proceed with stop of module? [confirm]
damo-O2#
*Mar 22 20:43:31.088: %SPA_OIR-6-OFFLINECARD: SPA (SM-X-1T3/E3) offline in subslot 2/0
*Mar 22 20:43:31.088: %IOSXE_OIR-6-SOFT_STOPSPA: SPA(SM-X-1T3/E3) stopped in subslot 2/0, interfaces disabled
Device# show hw-module subslot 2/0 oir
Module Model Operational Status
------------- -------------------- ------------------------
subslot 2/0 SM-X-1T3/E3 stopped

モジュールの挿入

この手順が必要なのは、oir-stop コマンドを実行し、モジュールがスロットから物理的に取り外されていない場合だけです。モジュールが物理的に取り外された場合、このコマンドを実行する必要はありません。

コンソール端末から hw-module sm {slot} oir-start コマンドを発行します。コンソールにはモジュールの変更ステートを示す出力が表示されます。

Device# hw-module sm 2 oir-start
Device#
*Nov 11 21:06:17.546: %ATMOC3POM-6-SFP_IN: Interface ATM2/0 OC3 MM SFP has been inserted.
Router#
*Nov 11 21:06:19.442: %LINK-3-UPDOWN: Interface ATM2/0, changed state to up
*Nov 11 21:06:20.442: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface ATM2/0, changed state to up