設定作業
ここでは、SIP の設定方法について説明します。システム イメージと設定ファイルの管理については、次を参照してください。
ルータでサポートされている Cisco IOS XE ソフトウェアの機能の一部は、SIP でもサポートされています。この章の閲覧に際しては、「SIP の概要」の章で説明されている SIP のサポート対象機能の一覧も参考にしてください。
(注) |
個々のルータのマニュアルを参照する場合は、このマニュアルに記載された SIP 固有の設定時の注意事項に注意してください。 |
SIP、SPA のスロットとサブスロットの識別
ここでは、コマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して、Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータに搭載された SIP および SPA の物理的な場所を指定し、これらのデバイスを設定またはモニタする方法を示します。
SIP のスロット位置の指定
Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータでは、複数のシャーシ モデルがサポートされており、それぞれ特定の数のシャーシ スロットをサポートしています。
- Cisco ASR 1006 ルータは、SIP 用に 3 つのシャーシ スロットをサポートしています。
- Cisco ASR 1004 ルータは、SIP 用に 2 つのシャーシ スロットをサポートしています。
- Cisco ASR 1002 ルータおよび Cisco ASR 1002-X ルータでは、SIP 用にシャーシ スロットが 1 つサポートされており、SPA のサブスロット 0 に隣接するシャーシ、統合ルート プロセッサ、ギガビット イーサネット ポートに統合されます。
- Cisco ASR 1013 ルータは、SIP 用に 6 つのシャーシ スロットをサポートしています。
(注) |
Cisco ASR 1002 ルータの組み込み SPA は、4 ポート ギガビット イーサネット共有ポート アダプタ(4XGE-BUILT-IN)です。Cisco ASR 1002 ルータの組み込みポートを示す際に使用されるスロットとサブスロットの番号は常に 0 で、interface GigiabitEthenet 0/0/x のようになります。x はポート番号で、0 から 3 になります。たとえば、Cisco ASR 1002 ルータのギガビット イーサネット SPA のポート 2 を示す場合、コマンド シンタックスは interface GigabitEthernet 0/0/2 になります。Cisco ASR 1002-X ルータの組み込み SPA は、6 ポート ギガビット イーサネット共有ポートアダプタ(6XGE-BUILT-IN)です。この SPA には、同期イーサネット機能が備えられています。 |
show platform 、show diag 、show diag subslot などのコマンドでは、SIP に関する情報の表示が許可されています。ただし、情報を望む SIP が取り付けられているシャーシ スロットの場所を指定する必要があります。
SPA の SIP サブスロット位置の指定
SIP のサブスロットの番号は「0」から始まり、スロットは横向きに配置されています。
Cisco ASR 1000 シリーズ SIP では、SPA の取り付けに際し、4 つのサブスロットをサポートしています。サブスロットの位置は、次のようになっています。
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SIP サブスロット 0:左上のサブスロット
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SIP サブスロット 1:右上のサブスロット
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SIP サブスロット 2:左下のサブスロット
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SIP サブスロット 3:右下のサブスロット
(注) |
Cisco ASR 1002 ルータ、および Cisco ASR 1002-X ルータでは、SIP のサブスロット 0 に SPA を取り付けることはできません。サブスロット 0 は、統合ルート プロセッサとギガビット イーサネット ポートに使用されます。 |
危険 |
Cisco ASR 1013 シリーズ アグリゲーション サービス ルータのスロット 4 および 5 には、40 G モードで ASR-SIP40 をサポートする上での制限があります。 |
次の図で、Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ SIP の SPA に付与される番号の順序を示します。
SIP サブスロット番号は、前面プレート上、サブスロット横の小さい数字ラベルが示します。
SIP の場合と同様に、show diag subslot などの一部のコマンドを使用すると、SPA 自体の情報を表示できます。これらのコマンドでは、slot /subslot の形式で、SIP および SPA の両方の物理位置を指定する必要があります。
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slot:Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの SIP が搭載されているシャーシ スロット番号を指定します。
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subslot:SPA が搭載された SIP のスロットを指定します。
SIP にインストールされている SPA の動作状態を表示するには、show platform コマンドを入力します。
(注) |
Cisco ASR1000 SIP40 は、4 つのハーフハイト SPA、2 つのフルハイト SPA、2 つのハーフハイトと 1 つのフルハイト SPA の組み合わせをサポートしています。Cisco ASR1000-SIP40 は、コネクタが 2 つある倍幅の SPA や倍高の SPA はサポートしていません。 |
Cisco ASR1000-SIP40 は、Cisco ASR1004 ルータ、Cisco ASR1006 ルータ、Cisco ASR 1013 ルータで動作します。また、Cisco ASR1000-SIP40 には、Cisco ASR1000-RP、Cisco ASR 1000 ESP10、ASR1000-ESP20、Cisco ASR1000-ESP40、Cisco ASR1000-ESP100 のモジュールとの互換性があります。モジュール上の LED は、Cisco ASR1000-SIP10 と Cisco ASR1000-SIP40 の両方で同じです。
ハードウェア モジュール スケジューリング コマンド
ルータでは、次のハードウェア モジュール スケジューリング コマンドがサポートされます。
コマンド |
目的 |
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Router(config)# hw-module slot slot-number qos input [bandwidth value_in_Kbps | strict priority | weight weight ] |
これはグローバル コンフィギュレーション コマンドです。
デフォルトでは、このコマンドを使用しない場合、各 SIP スロットの最小帯域幅は 0 になっており、スケジュール ベースでは、CC の集約帯域幅に対して超過分のウェイトを比例配分して共有するようになっています。 no 形式でコマンドを使用すると、スケジューリング パラメータがデフォルトに戻ります。 |
入力スケジューリング
入力スケジューリングについては、次のコマンドを使用します。
コマンド |
目的 |
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Router(config)# plim qos input map ip precedence-based |
このコマンドにより、IP プレシデンスをベースとした分類が有効になります。デフォルトでは、このコマンドを使用しない場合、ギガビット イーサネット SPA で、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの IP プレシデンス ベースでの分類が有効になります。 no を指定した形式でこのコマンドを実行すると、プレシデンス ベースでの分類が無効になります。 |