概要
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クラスタには、プライマリを含めて最大 6 つの Expressway を設定できます。
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クラスタにピアを 1 つずつ追加します。
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設定変更はプライマリ Expressway のみで行う必要があります。
注意
実行中のすべてのピアでクラスタが安定するまで、クラスタ全体の設定を変更しないでください。いずれかのピアがアップグレード中または再起動中である、あるいはサービスを使用できない状態でクラスタ設定の変更を行った場合、クラスタ データベースの複製により悪影響が及ぶ恐れがあります。
他のピアに対する変更がクラスタ全体に反映されることはなく、次にプライマリの設定がピア全体に複製された場合に上書きされます。一部のピア固有の設定項目については例外です。
クラスタ内のすべてのピアに変更で更新されるまで、最大 1 分待つ必要があります。
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クラスタ通信障害アラームは、クラスタの形成中に発生します。終了すると、アラームはクリアされます。
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新しい Expressway がクラスタに適切に参加する前に、構成の複製が中断されます。
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新しい Expressway ピアに 2 つのネットワーク インターフェイスがある場合、ピア N アドレスで外部インターフェイスを指定することはできません。ピア間に TLS を適用する必要がある場合(つまり、TLS 検証が ON の場合)、ピア N アドレスのピアの証明書に記載されているピアの FQDN を使用する必要があります。FQDN のドメインネームシステム(DNS)解決はパブリック IP アドレスに解決される可能性があるため、クラスタアドレスマッピングも使用する必要があります。FQDN をプライベート IP アドレスにマッピングする方法については、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。
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Expressway サーバーで単一の NIC と静的 NAT が有効になっている場合、ピア N アドレスを静的 NAT アドレスにすることはできません。ピア間に TLS を適用する必要がある場合(つまり、TLS 検証が ON の場合)、ピア N アドレスのピアの証明書に記載されているピアの FQDN を使用する必要があります。FQDN のドメインネームシステム(DNS)解決はパブリック IP アドレスに解決される可能性があるため、クラスタアドレスマッピングも使用する必要があります。FQDN をプライベート IP アドレスにマッピングする方法については、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。
クラスタに参加するための Expressway の準備
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必要に応じて、新しいピアをサービス外にします。
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メンテナンスモードを有効化し(
)、このピアですべての通話がクリアされ、登録がタイムアウトするまで待機します。 -
Expressway がクラスタ内にある場合は、既存のクラスタから削除してから再起動します。
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Expressway を初期設定にリセットします(前の手順で再起動したため、この操作をまだ行っていない場合)。
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Expressway のアドレスが組織内の他の Expressway のピアではないことを確認します。
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Expressway が他の Expressway のネイバー、トラバーサルクライアント、またはトラバーサルサーバーでないことを確認します。
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Expressway が次のように構成されているかを再確認し、修正します。
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適切なイーサネット速度(
)。 -
有効な IP アドレスおよび IP ゲートウェイ(
)。 -
有効で稼働している NTP サーバーが構成されている([ステータス(Status)]セクションで、"[同期(Synchronized)]" に設定されている)。
、[状態(State)] が -
少なくとも 1 つの有効な DNS サーバーが構成されている。また、非修飾 DNS 名が(NTP サーバーなどで)使用されている場合、ドメイン名が正しく構成されている必要があります(ドメイン名は、FQDN とするために、非修飾 DNS 名のサフィックスとして追加されます)(
)。 -
[保存(Save)] をクリックします。
の順に選択し、[システムのホスト名(System host name)] がこの Expressway の DNS ホスト名であることを確認します(通常は、スペースを除き、 の [システム名(System name)] と同じであり、クラスタの各 Expressway で一意です)。正しく構成されていない場合は、適切に構成して、(注)
<System host name>.<DNS domain name> = この Expressway の FQDN
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ピアが構成されていない(
ー このページのすべての [ピア N アドレス(Peer N address)] フィールドは空欄にする必要があります。)注意
クラスタリングページからすべてのピアアドレス フィールドをクリアして設定を保存した場合、Expressway を次に再起動したときに、自動的に Expressway が初期設定にリセットされます。つまり、LAN1 インターフェイスの基本的なネットワーク設定を除き、既存の設定のすべてを失うことになります。これには、フィールドをクリアしてから次に再起動するまでに行ったすべての設定も含まれます。
この Expressway がすでにクラスタのメンバーである場合は、別のクラスタで使用する前に、そのクラスタから削除して再起動する必要があります。
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オプションキーを使用するシステムがある場合は、クラスタの他のすべてのピアにインストールされるオプションキー(
)と同じオプションキーのセットがインストールされていることを確認します。通話/RMS/デバイス/ロームライセンスの数は、ピアごとに異なる場合があります。そのたすべてのライセンスキーは、各ピアで同じである必要があります。 -
[H.323 モード(H.323 Mode)] を [オン(On)] に設定(
)
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この Expressway が Cisco TMSPE と統合されているクラスタに参加している場合は、Cisco TMS に Expressway を追加します。
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新しい Expressway が Cisco TMS を認識できることを確認します。
これを行うには、[ステータス(Status)] セクションで、[状態(State)] が [アクティブ(Active)] であることを確認します。
の順に選択し、 -
Cisco TMS が Expressway のホスト名を認識していることを確認します。
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(および必須サブフォルダ)の順に選択します。
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この Expressway を選択します。
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[接続(Connection)] タブを選択します。
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[ホスト名(Host Name)] を、vcs3.uk.company.com など、この下位ピアの FQDN に設定します。
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[保存/試行(Save/Try)] をクリックします。
"
DNS config failure resolving <DNS name>: Did not find system IP address () in DNS: <Server IP>
" などのエラーメッセージは無視します。 -
Cisco TMS が ドメインネームシステム(DNS)を更新することを確認します。
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[設定(Settings)] タブを選択します。
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[強制的に更新(Force Refresh)] をクリックします。
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Cisco TMS が新しい Expressway と通信できることを確認します。
これを行うには、Cisco TMS で
(および必要なサブフォルダ)の順に選択し、Expressway の名前をクリックして、次のように表示されていることを確認します。"✓システムにオープンチケットまたは確認済みチケットがありません"
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[再起動(Restart)] をクリックします。
の順に選択します。Expressway の再起動を促すアラームが表示された場合、 オプション の順に選択し、
Expressway ピアの新しいクラスタの作成
このプロセスでは、1 つの Expressway のクラスタを開始します。クラスタがすでにある場合は、このプロセスを使用しないでください。
重要 |
他のピアを追加する前に、まず 1 つの(プライマリ)ピアのクラスタを作成し、プライマリを再起動する必要があります。"1 つのクラスタ"を確立した後に、さらにピアを追加できます。 |
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プライマリピアにする Expressway を決定します。プライマリ Expressway は、クラスタのすべての Expressway ピアの構成情報のソースとして使用されます。下位の Expressway ピアでは、ほとんどの構成が削除され、プライマリの構成に置き換えられます。
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Expressway が X12.6 ソフトウェアを実行していることを確認します。
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Expressway をバックアップします(
)。 -
Expressway が次のように構成されているかを再確認し、修正します。
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適切なイーサネット速度(
) -
有効な IP アドレスおよび IP ゲートウェイ(
)。 -
有効で稼働している NTP サーバーが構成されている([ステータス(Status)]セクションで、"[同期(Synchronized)]" に設定されている)。
、[状態(State)] が -
少なくとも 1 つの有効な DNS サーバーが構成されている。また、非修飾 DNS 名が(NTP サーバーなどで)使用されている場合、ドメイン名が正しく構成されている必要があります(ドメイン名は、FQDN とするために、非修飾 DNS 名のサフィックスとして追加されます)(
)。 -
[保存(Save)] をクリックします。
の順に選択し、[システムのホスト名(System host name)] がこの Expressway の DNS ホスト名であることを確認します(通常は、スペースを除き、 の [システム名(System name)] と同じであり、クラスタの各 Expressway で一意です)。正しく構成されていない場合は、適切に構成して、(注)
<System host name>.<DNS domain name> = この Expressway の FQDN
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ピアが構成されていない(
ー このページのすべての [ピア N アドレス(Peer N address)] フィールドは空欄にする必要があります。)注意
クラスタリングページからすべてのピアアドレス フィールドをクリアして設定を保存した場合、Expressway を次に再起動したときに、自動的に Expressway が初期設定にリセットされます。つまり、LAN1 インターフェイスの基本的なネットワーク設定を除き、既存の設定のすべてを失うことになります。これには、フィールドをクリアしてから次に再起動するまでに行ったすべての設定も含まれます。
この Expressway がすでにクラスタのメンバーである場合は、別のクラスタで使用する前に、そのクラスタから削除して再起動する必要があります。
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オプションキーを使用するシステムがある場合は、クラスタの他のすべてのピアにインストールされるオプションキー(
)と同じオプションキーのセットがインストールされていることを確認します。通話/RMS/デバイス/ロームライセンスの数は、ピアごとに異なる場合があります。そのたすべてのライセンスキーは、各ピアで同じである必要があります。 -
[H.323 モード(H.323 Mode)] を [オン(On)] に設定( )
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この Expressway のリストに、ネイバーゾーンまたはトラバーサルゾーンの新しいクラスタのピアとする Expressway が表示されていないことを確認します(
で、各ネイバーおよびトラバーサルゾーンを確認します)。 -
[ライブにする H.323 時間(H.323 Time to Live)] を展開のサイズに適した値に設定します。60(秒)などの小さい数値は、1 つの Expressway がアクセス不能になった場合に、エンドポイントが別のピアにすぐに登録することを意味します(
)。(注)
登録の存続時間を短縮しすぎると、登録要求が Expressway へ大量に送り付けられるリスクがあり、パフォーマンスに重大な影響を及ぼします。この影響はエンドポイントの数に比例します。したがって、パフォーマンスを良好に保つ必要性に対して、不定期に発生するフェールオーバーの必要性とのバランスをとることが必要です。
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[保存(Save)] をクリックします。
の順に選択し、[システムのホスト名(System host name)] がこの Expressway の DNS ホスト名であることを確認します(通常は、スペースを除き、 の [システム名(System name)] と同じであり、クラスタの各 Expressway で一意です)。正しく構成されていない場合は、適切に構成して、(注)
<System host name>.<DNS domain name> = この Expressway の FQDN
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[コールシグナリングの最適化(Call signaling optimization)] を [オン(On)] にします。
の順に選択し、 -
[Save] をクリックします。
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メンテナンスモードを有効化し(
)、このピアですべての通話がクリアされ、登録がタイムアウトするまで待機します。 -
(MRA 展開には適用されません)
の順に選択し、クラスタ名が、この Expressway クラスタをアドレス指定している SRV レコードで使用されているルート可能な完全修飾ドメイン名であることを確認します。例えば、cluster1.example.com
。(「クラスタ麺と DNS SRV レコード」を参照してください。)必要に応じて [クラスタ名(Cluster name)] を変更します。
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[Save] をクリックします。
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次のように、[クラスタリング(Clustering)] ページでフィールドを構成します。
構成プライマリ
1
クラスタ IP バージョン
基盤となるネットワーク アドレッシング スキームに合わせて、IPv4 または IPv6 を選択します。
TLS 検証モード
オプション:[許可(Permissive)](デフォルト)または [強制(Enforce)]。
[許可(Permissive)] は、クラスタ内 TLS 接続を確立するときにピアが互いの証明書を検証しないことを意味します。
[強制(Enforce)] はより安全ですが、各ピアに有効な証明書があり、署名 CA が他のすべてのピアによって信頼されている必要があります。
次のように、FQDN および TLS 検証を使用してクラスタを形成することを推奨します。[許可(Permissive)] モードで IP アドレスを使用してクラスタを形成し、ピアアドレスを FQDN に変更します。その後、TLS 検証モードを [強制(Enforce)] に切り替えることができます。
隔離されたネットワークで Expressway-E ピアをクラスタリングする場合は、クラスタアドレスマッピングも構成する必要があります。詳細な手順については、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。
ピア 1 アドレス
この Expressway(プライマリピア)のアドレスを入力します。
[TLS 検証モード(TLS verification mode)] が [強制(Enforce)] に設定されている場合は、このピアの証明書のサブジェクト CN または SAN と一致する FQDN を入力する必要があります。
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[Save] をクリックします。
[ピア 1 アドレス(Peer 1 address)] フィールドの右に、"This system" が表示されます(表示前にページを更新する必要がある場合があります)。
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Expressway を再起動します([リスタート(Restart)] をクリックし、[OK] をクリックします)。
の順に選択し、 -
構成データが想定どおりに存在することを確認します。
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FindMe を使用している場合、想定っされる FindMe エントリが既存しているか確認します(
)。 -
[システム(System)]、[構成(Configuration)]、[アプリケーション(Application)] メニューで、各項目の構成を確認します。
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デフォルトでは、[メンテナンス(Maintenance)] モードは無効です。
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の順に選択します。
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[メンテナンスモード(Maintenance mode)] を [オフ(Off)] に設定します。
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[Save] をクリックします。
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Expressway をバックアップします(
)。
これで、(1 つの Expressway の)クラスタの形成が完了しました。
次のステップ
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の順に選択し、すべてのアラームが機能し、クリアされていることを確認します。
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[クラスタへのピアの追加(Add a Peer to a Cluster)] を使用して、他の Expressway をクラスタに追加します。
クラスタにピアを追加
この手順では、(1 つ以上のピアからなる)既存の X12.6 クラスタに新しいピアを追加し、プライマリピアの構成を Expressway に複製します。
既存のクラスタがない場合は、「Expressway ピアの新しいクラスタの作成」を参照してください。
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プライマリ Expressway で、
の順に選択します。1 つ以上の [ピア N アドレス(Peer N address)] フィールドが空欄になっているはずです。
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1 つ目の空欄フィールドに、新しい Expressway ピアのアドレスを入力します。
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[Save] をクリックします。
ピア 1 は、「This system」と表示します。新しいピアは、「Unknown」を表示する場合があり、リフレッシュすると、「Failed」と表示します。これは、まだクラスタに完全に追加されていないからです。
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クラスタ内にすでに存在する下位ピアのいずれかで
の順に選択し、次のフィールドを編集します。クラスタ名
プライマリ Expressway で構成されているクラスタ名と同じもの
設定プライマリ
プライマリ Expressway で選択したものと同じ番号
クラスタ IP バージョン
プライマリ Expressway で選択したものと同じバージョン
TLS 検証モード
プライマリ Expressway で選択したものと同じ設定*
Peer 1 address …Peer 6 address
アドレスは、プライマリ Expressway で入力したアドレスと同じで、同じ順序である必要があります。
*クラスタアドレスマッピングを使用する場合は、クラスタ内のすべてのデバイスを最初に [許可(Permissive)] モードにする必要があります。詳細については、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。
新しいクラスタリング構成を保存します。
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クラスタ内にすでに存在する下位ピアごとに、前の手順を繰り返します。
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新しいピアで、
の順に選択します。クラスタ名
プライマリ Expressway で構成されているクラスタ名と同じもの
設定プライマリ
プライマリ Expressway で選択したものと同じ番号
クラスタ IP バージョン
プライマリ Expressway で選択したものと同じバージョン
TLS 検証モード
プライマリ Expressway で選択したものと同じ設定*
Peer 1 address …Peer 6 address
アドレスは、プライマリ Expressway で入力したアドレスと同じで、同じ順序である必要があります。
*クラスタアドレスマッピングを使用する場合は、クラスタ内のすべてのデバイスを最初に [許可(Permissive)] モードにする必要があります。詳細については、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。
新しいクラスタリング構成を保存します。
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Expressway はクラスタ通信障害アラームを生成します。アラームは、必要な再起動後にクリアされます。
-
Expressway を再起動します([リスタート(Restart)] をクリックし、[OK] をクリックします)。
の順に選択し、
チェック
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リスタート後、約 2 分間待ちます。この間に、プライマリから構成がコピーされます。
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クラスタ データベース ステータスを確認します。
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構成データが想定どおりに存在することを確認します。
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FindMe を使用している場合、想定っされる FindMe エントリが既存しているか確認します(
)。 -
[システム(System)]、[構成(Configuration)]、[アプリケーション(Application)] メニューで、各項目の構成を確認します。
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次のステップ
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必要に応じてピアを追加します。
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クラスタで Conference Factory(Multiway™)を使用している場合は、「クラスタリングが他の Expressway アプリケーションに与える影響」を参照してください。
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ピアで FQDN をプライベート IP アドレスに解決する場合は、「Expressway-E クラスタのクラスタアドレスマッピング」を参照してください。