機器ポリシー

シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシー

シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーは、新しいシャーシまたは FEX を追加したときのシステムの対処方法を決定します。Cisco UCS Manager はシャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーの設定を使用して、シャーシまたは FEX とファブリック インターコネクト間のリンク数の最小しきい値を決定し、IOM からファブリック インターコネクトへのリンクをファブリック ポート チャネルにグループ化するかどうかを決定します。

Cisco UCS Mini(Cisco UCS 6324 ファブリック インターコネクト)セットアップで、シャーシ ディスカバリ ポリシーは 拡張シャーシ でのみサポートされています。

シャーシ リンク

Cisco UCS ドメイン のシャーシの配線リンク数が 1、2、4、および 8 である場合は、Cisco UCS Manager がすべてのシャーシを検出できるように、シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーにドメインの最小リンク数を設定することを推奨します。


Tip


Cisco UCS ドメイン のファブリック インターコネクトがさまざまなタイプの I/O モジュールに接続しており、それぞれの I/O モジュールが異なる最大アップリンク数に対応している場合、そのドメインで最大限のシャーシ接続を確立するには、プラットフォームの最大値を選択します。プラットフォームの最大値を設定することで、サポートされる最大数の IOM アップリンクが I/O モジュールごとに接続されている場合にのみ、Cisco UCS Managerがシャーシ(接続とサーバを含む)を検出するようになります。


シャーシの初期検出後、シャーシ/FEX 検出ポリシーの変更が完了したら、シャーシ全体ではなく IO モジュールを確認して、中断を回避します。検出ポリシーの変更には、ファブリック インターコネクトと IO モジュール間のリンク数の増加、またはリンク グループの基本設定への変更が含まれます。

シャーシの他の IO モジュールに進む前に、接続が確実に復元されるように、IO モジュールの確認応答の前後に障害がないかどうかを確認するようにしてください。

Cisco UCS Manager シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーで設定されたリンク数よりも、配線されるリンク数が少ないシャーシを検出できません。たとえば、シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーで 4 つのリンクが設定されている場合、Cisco UCS Manager は 1 つまたは 2 つのリンクに配線されたシャーシを検出できません。この問題を解決するには、シャーシを再認識させます。

次の表は、複数のシャーシがある Cisco UCS ドメイン に対するシャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーの動作の概要を示しています。

Table 1. シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーとシャーシのリンク数
シャーシで配線されるリンク数 1 リンクのディスカバリ ポリシー 2 リンクのディスカバリ ポリシー 4 リンクのディスカバリ ポリシー 8 リンクのディスカバリ ポリシー プラットフォーム最大のディスカバリ ポリシー

IOM とファブリック インターコネクト間で 1 つのリンクが存在

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 1 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

IOM とファブリック インターコネクト間で 2 つのリンクが存在

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 1 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 2 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

IOM とファブリック インターコネクト間で 4 つのリンクが存在

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 1 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 2 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 4 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

シャーシの接続とサーバは Cisco UCS Manager によって検出できないため、Cisco UCS ドメイン に追加されません。

IOM に 4 個のリンクがある場合、シャーシは Cisco UCS Manager に検出され、配線されるリンク数が 4 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

Note

 

FEX ステータスがユーザー補助の問題を表示している場合、FEX の使用停止/再稼働後のシャーシについて再確認してください。

IOM に 8 個のリンクがある場合、シャーシは Cisco UCS Manager によって十分に検出されません。

IOM とファブリック インターコネクト間で 8 つのリンクが存在

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 1 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 2 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 4 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

初回の検出の後にシャーシを再認識させると、Cisco UCS Manager で再認識され、追加のリンクが使用されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 8 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

シャーシは Cisco UCS Manager で検出され、配線されるリンク数が 8 のシャーシとして Cisco UCS ドメイン に追加されます。

リンクのグループ化

ファブリック ポート チャネルをサポートするハードウェア構成の場合、リンクをグループ化すると、シャーシ ディスカバリの実行中に、IOM からファブリック インターコネクトへのすべてのリンクをファブリック ポート チャネルにグループ化するかどうかが決まります。リンクのグループ化プリファレンスが [Port Channel] に設定されている場合、IOM からファブリック インターコネクトへのすべてのリンクがファブリック ポート チャネルにグループ化されます。[None] に設定すると、IOM からのリンクはファブリック インターコネクトにピン接続されます。

Cisco UCS Managerによってファブリック ポート チャネルを作成した後、リンクの追加または削除を行うには、リンク グループのプリファレンスを変更してシャーシを再認識させるか、またはポート チャネルからシャーシを有効または無効にします。


Note


リンク グループ化のプリファレンスは、IOM および IFM(Cisco UCS X シリーズ サーバーの IOM) または FEX とファブリック インターコネクト間のリンクの両側がファブリック ポート チャネルをサポートしている場合にのみ有効になります。リンクの一方がファブリック ポート チャネルをサポートしていない場合、このプリファレンスは無視され、リンクはポート チャネルにグループ化されません。


マルチキャスト ハードウェア ハッシュ

ポート チャネルにおいて、デフォルトでは、ファブリック インターコネクト(FI)内のポートにある入力マルチキャスト トラフィックは、IOM とトラフィックを出力するファブリック インターコネクト間の特定のリンクを選択します。帯域幅での潜在的な問題を抑制し、入力マルチキャスト トラフィックに効率的なロード バランシングを提供する場合、マルチキャスト トラフィックに対してハードウェア ハッシュが使用されます。マルチキャスト ハードウェア ハッシュを有効にすると、IOM とポート チャネル内のファブリック インターコネクト間のすべてのリンクがマルチキャスト トラフィックに使用できます。

ピン接続

Cisco UCS のピン接続は、アップリンク ポートにだけ関連します。シャーシ ディスカバリで [Link Grouping Preference] を [None] に設定した場合は、IOM は指定のサーバからのトラフィックを、スタティック ルート ピン接続を使用して、アップリンク ポートからファブリック インターコネクトに転送します。

次の表は、IOM とファブリック インターコネクト間のアクティブなファブリック リンク数に基づき、IOM とファブリック インターコネクト間でピン接続がどのように行われるかを示します。

表 2. IOM のピン接続

アクティブなファブリック リンクの数

ファブリック リンクにピン接続されるサーバ スロット

1 リンク

すべての HIF ポートがアクティブ リンクにピン接続されます。

2 リンク

1、3、5、7 はリンク 1 にピン接続

2、4、6、8 はリンク 2 にピン接続

4 リンク

1、5 はリンク 1 にピン接続

2、6 はリンク 2 にピン接続

3、7 はリンク 3 にピン接続

4、8 はリンク 4 にピン接続

8 リンク(2208XP のみ)

1 はリンク 1 にピン接続

2 はリンク 2 にピン接続

3 はリンク 3 にピン接続

4 はリンク 4 にピン接続

5 はリンク 5 にピン接続

6 はリンク 6 にピン接続

7 はリンク 7 にピン接続

8 はリンク 8 にピン接続

1、2、4、8 リンクだけがサポートされます。3、5、6、7 リンクは無効な構成となります。

ポートチャネリング

特定のサーバからのトラフィックをアップリンク ポートにピン接続すると、ユニファイド ファブリックをきめ細かく制御でき、アップリンクのポート帯域幅の使用率を最適化できますが、特定の回路にトラフィックが過剰に集中してしまうという問題が生じます。この問題は、ポート チャネリングを使用することで解決できます。ポート チャネリングでは、IOM とファブリック インターコネクト間のすべてのリンクを、1 つのポート チャネルとしてグループ化します。ポート チャネルではロード バランシング アルゴリズムを使用して、トラフィックの送信先となるリンクが決定されます。この結果、最適なトラフィック管理が行われます。

Cisco UCS では、Link Aggregation Control Protocol(LACP)を介したポート チャネリングのみがサポートされます。ファブリック ポート チャネルをサポートするハードウェア構成の場合、シャーシ ディスカバリの実行中に IOM からファブリック インターコネクトへのすべてのリンクをファブリック ポート チャネルにグループ化するかどうかは、リンクのグループ化によって決まります。[Link Grouping Preference] が [Port Channel] に設定されている場合、IOM からファブリック インターコネクトへのすべてのリンクがファブリック ポート チャネルにグループ化されます。このパラメータを [None] に設定すると、IOM からファブリック インターコネクトへのリンクは、ファブリック ポート チャネルにグループ化されません。

ファブリック ポート チャネルが作成されると、リンク グループのプリファレンスを変更してシャーシを再認識させることで、またはポート チャネルからシャーシをイネーブル化またはディセーブル化することで、リンクの追加または削除を行えます。

シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーの設定

Procedure

  Command or Action Purpose

Step 1

UCS-A# scope org /

ルート組織モードを開始します。

Note

 

シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーは、ルート組織からのみアクセスできます。

Step 2

UCS-A /org # scope chassis-disc-policy

組織シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシー モードを開始します。

Step 3

UCS-A /org/chassis-disc-policy # set action {1-link | 2-link | 4-link | 8-link | platform-max}

シャーシまたは FEX とファブリック インターコネクト間のリンク数の最小しきい値を指定します。

Step 4

(Optional) UCS-A /org/chassis-disc-policy # set descr description

(Optional)

シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーの説明が提供されます。

Note

 

説明にスペース、特殊文字、または句読点が含まれている場合、説明を引用符で括る必要があります。引用符は、 show コマンド出力の説明フィールドには表示されません。

Step 5

UCS-A /org/chassis-disc-policy # set link-aggregation-pref {none | port-channel}

IOM または FEX からファブリック インターコネクトへのリンクをポート チャネルにグループ化するかを指定します。

Note

 

リンク グループ化のプリファレンスは、IOM および IFM(Cisco UCS X シリーズ サーバーの IOM) または FEX とファブリック インターコネクト間のリンクの両側がファブリック ポート チャネルをサポートしている場合にのみ有効になります。リンクの一方がファブリック ポート チャネルをサポートしていない場合、このプリファレンスは無視され、リンクはポート チャネルにグループ化されません。

Step 6

UCS-A /org/chassis-disc-policy # set multicast-hw-hash {disabled | enabled}

IOM とポート チャネル内のファブリック インターコネクト間のすべてのリンクがマルチキャスト トラフィックに使用できるかどうかを指定します。

  • disabled :マルチキャスト トラフィックに使用されるリンクは、IOM とファブリック インターコネクト間のリンク 1 つのみです。

  • enabled :マルチキャスト トラフィックに使用できるリンクは、IOM とファブリック インターコネクト間のすべてのリンクです。

Step 7

(Optional) UCS-A /org/chassis-disc-policy # set qualifier qualifier

(Optional)

指定されたサーバ プール ポリシー資格情報をこのポリシーとサーバ プールを関連付けるために使用します。

Step 8

UCS-A /org/chassis-disc-policy # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

Example

次の例では、デフォルト シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーにスコープ設定し、ファブリック インターコネクトへの 4 つのリンクを持つシャーシの検出に設定し、ポリシーに説明を加え、シャーシの資格認定に使用するサーバ プール ポリシー資格情報を指定し、トランザクションをコミットします。

UCS-A# scope org /
UCS-A /org # scope chassis-disc-policy
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set action 4-link
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set descr "This is an example chassis/FEX discovery policy."
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set qualifier ExampleQual
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # commit-buffer
UCS-A /org/chassis-disc-policy # 


次の例では、デフォルト シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーにスコープ設定し、ファブリック インターコネクトへの 8 つのリンクを持つシャーシの検出に設定し、ポリシーに説明を加え、ポート チャネルにリンク グルーピング プリファレンスを設定し、シャーシの資格認定に使用するサーバ プール ポリシー資格情報を指定し、トランザクションをコミットします。

UCS-A# scope org /
UCS-A /org # scope chassis-disc-policy
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set action 8-link
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set descr "This is an example chassis/FEX discovery policy."
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set link-aggregation-pref port-channel
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set qualifier ExampleQual
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # commit-buffer
UCS-A /org/chassis-disc-policy # 


次の例では、デフォルト シャーシ/FEX ディスカバリ ポリシーにスコープ設定し、ファブリック インターコネクトへの 4 つのリンクを持つシャーシの検出に設定し、ポリシーに説明を加え、ポート チャネルにリンク グルーピング プリファレンスを設定し、マルチキャスト ハードウェア ハッシュを有効にし、シャーシの資格認定に使用するサーバ プール ポリシー資格情報を指定し、トランザクションをコミットします。

UCS-A# scope org /
UCS-A /org # scope chassis-disc-policy
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set action 4-link
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set descr "This is an example chassis/FEX discovery
policy."
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set link-aggregation-pref port-channel
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set multicast-hw-hash enabled
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # set qualifier ExampleQual
UCS-A /org/chassis-disc-policy* # commit-buffer
UCS-A /org/chassis-disc-policy #

What to do next

特性のシャーシのファブリック ポート チャネルの接続をカスタマイズするには、シャーシ接続ポリシーを設定します。

シャーシ接続ポリシー

シャーシ接続ポリシーは、特定のシャーシがシャーシ ディスカバリ後にファブリック ポート チャネルに含められるかどうかを決定します。このポリシーは、グローバル シャーシ ディスカバリ ポリシーで指定したのとは異なる方法で 1 つ以上のシャーシを設定する場合に役立ちます。シャーシ接続ポリシーは、ファブリック インターコネクトごとに異なる接続モードを許容し、シャーシ接続に関して提供される制御レベルをさらに拡張します。

デフォルトでは、シャーシ接続ポリシーはグローバルに設定されます。これはつまり、接続制御はシャーシが新しく検出されたときに、シャーシ ディスカバリ ポリシーに設定された内容を使用して設定されることを意味しています。シャーシが検出されると、接続制御が「なし」と「ポート チャネル」のどちらに設定されるかを、シャーシ接続ポリシーが制御します。


重要


40G バックプレーン設定は、22xx IOM には適用されません。


シャーシ接続ポリシーは、Cisco UCS Manager によって、ハードウェア設定がファブリック ポート チャネルをサポートする場合にだけ作成されます。

Cisco UCS Mini の構成では、拡張シャーシ 上のみでシャーシ接続ポリシーの作成がサポートされます。

シャーシ接続ポリシーの設定

シャーシの接続モードを変更すると、VIF 名前空間が減少することがあります。


注意    


シャーシの接続モードを変更すると、シャーシが再認識されます。その間トラフィックが中断されます。


手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope org org-name

指定した組織の組織モードを開始します。ルート組織モードを開始するには、org-name として / を入力します。

ステップ 2

UCS-A /org # scope chassis-conn-policy chassis-num [a | b}

指定されたシャーシとファブリックのシャーシ接続ポリシー組織モードを開始します。

ステップ 3

UCS-A /org/chassis-conn-policy # set link-aggregation-pref {global | none | port-channel}

IOM または FEX からファブリック インターコネクトへのリンクをポート チャネルにグループ化するかを指定します。

  • [なし(None)]:リンクをポート チャネルにグループ化しません

  • [Port Channel]:IOM からファブリック インターコネクトへのすべてのリンクがポート チャネルにグループ化されます。

  • [Global]:シャーシはこの設定をシャーシ ディスカバリ ポリシーから継承します。これはデフォルト値です。

ステップ 4

UCS-A /org/chassis-conn-policy # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

次の例に、2 つのシャーシのファブリック ポート チャネル接続を変更する方法を示します。シャーシ 6 ファブリック A はポート チャネルに変更され、シャーシ 12 ファブリック B は個別リンクに変更されます。

UCS-A# scope org /
UCS-A /org # scope chassis-conn-policy 6 a
UCS-A /org/chassis-conn-policy # set link-aggregation-pref port-channel
UCS-A /org/chassis-conn-policy* # up
UCS-A /org* # scope chassis-conn-policy 12 b
UCS-A /org/chassis-conn-policy* # set link-aggregation-pref none
UCS-A /org/chassis-conn-policy* # commit-buffer
UCS-A /org/chassis-conn-policy #

ラック サーバ ディスカバリ ポリシー

ラック サーバー ディスカバリ ポリシーは、次のいずれかのアクションを実行したときのシステムの反応を決定します。
  • 新しいラックマウント サーバーの追加

  • 以前に追加または検出されたラックマウント サーバーの使用停止/再使用

Cisco UCS Manager は、ラック サーバ ディスカバリ ポリシー内の設定を使用して、ハード ディスク上のデータがスクラビングされたかどうか、およびサーバー検出を直ちに実行する必要があるかユーザーの明示的な承認を待機する必要があるかを決定します。

Cisco UCS Manager では、正しく配線されておらず、ファブリック インターコネクトに接続されていないラックマウント サーバは検出できません。サポート対象の Cisco UCS ラックマウント サーバを Cisco UCS Manager に統合する方法については、適切な 『rack-mount server integration guide』 を参照してください。


重要


Cisco UCS VIC 1400および 15000 シリーズ アダプタは、Cisco UCS 6400 シリーズ ファブリック インターコネクトとの 10/25G 接続をサポートします。Cisco UCS 1400 および 15000 シリーズ アダプタは、Cisco UCS 6536 ファブリック インターコネクトで 10/25/40/100G をサポートします。ファブリック インターコネクトに接続するときは、同じファブリック インターコネクトに接続されているすべてのアダプタ ポートで同じ速度ケーブルを使用します。Cisco UCS VIC アダプタ ポートを 10G ケーブルと 25G ケーブルが混在する状態で Cisco UCS ファブリック インターコネクトに接続した場合、UCS ラックマウント サーバ ディスカバリが失敗して、ポートが中断状態になる可能性があります。このシナリオで Cisco UCS Manager は障害を発生させません。


ラック サーバ ディスカバリ ポリシーの設定

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope org /

ルート組織モードを開始します。

(注)  

 

ラックサーバ ディスカバリ ポリシーは、ルート組織からだけアクセスできます。

ステップ 2

UCS-A /org # scope rackserver-disc-policy

組織ラック サーバ ディスカバリ ポリシー モードを開始します。

ステップ 3

UCS-A /org/rackserver-disc-policy # set action {immediate | user-acknowledged}

次のいずれかのアクションを実行したときのシステムの反応方法を指定します。

  • 新しいラック サーバーの追加

  • 以前に追加または検出されたラック サーバーの使用停止/再使用

ステップ 4

(任意) UCS-A /org/rackserver-disc-policy # set descr description

(任意)

ラック サーバ ディスカバリ ポリシーに説明を加えます。

(注)  

 

説明にスペース、特殊文字、または句読点が含まれている場合、説明を引用符で括る必要があります。引用符は、 show コマンド出力の説明フィールドには表示されません。

ステップ 5

UCS-A /org/rackserver-disc-policy # set scrub-policy scrub-pol-name

新しく検出されたラック サーバー、またはデコミッション/リコミッションされたサーバー上で実行する必要があるスクラブ ポリシーを指定します。

ステップ 6

UCS-A /org/rackserver-disc-policy # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

次の例は、デフォルト ラック サーバー ディスカバリ ポリシーにスコープを設定し、すぐに新しいラック サーバー、またはデコミッション/リコミッションされたサーバーを検出するよう設定し、ポリシーの説明を記入し、scrubpol1 というスクラブ ポリシーを指定して、トランザクションをコミットします。

UCS-A# scope org /
UCS-A /org # scope rackserver-disc-policy
UCS-A /org/rackserver-disc-policy* # set action immediate
UCS-A /org/rackserver-disc-policy* # set descr "This is an example rackserver discovery policy."
UCS-A /org/rackserver-disc-policy* # set scrub-policy scrubpol1
UCS-A /org/rackserver-disc-policy* # commit-buffer
UCS-A /org/rackserver-disc-policy # 

MAC アドレス テーブルのエージング タイム

ポート間でパケットを効率的に切り替えるために、ファブリック インターコネクトは MAC アドレス テーブルを保持しています。ファブリック インターコネクトは、受信したパケットの MAC ソース アドレスと、パケットが読み取られた関連ポートを使用して、MAC アドレス テーブルを動的に構築します。ファブリック インターコネクトは、設定可能なエージング タイマーで定義されたエージング メカニズムを使用して、エントリが MAC アドレス テーブル内にとどまる期間を判断します。アドレスの非アクティブ状態が所定の秒数続くと、そのアドレスは MAC アドレス テーブルから削除されます。

MAC アドレス エントリ(MAC アドレスとその関連ポート)が MAC アドレス テーブルにとどまる時間(エージ)はユーザが設定できます。

MAC アドレス テーブルのエージング タイムの設定

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope eth-uplink

イーサネット アップリンク モードを開始します。

ステップ 2

UCS A/eth-uplink # set mac-aging {dd hh mm ss |mode-default |never}

MAC アドレス テーブルのエージング タイムを指定します。設定済みのイーサネット スイッチング モードに依存するデフォルト値にエージング タイムを設定するには、 mode-default キーワードを使用します。アイドルのまま経過した時間にかかわらず MAC アドレスがテーブルから削除されないようにするには、 never キーワードを使用します。

ステップ 3

UCS-A /eth-uplink # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

次に、MAC アドレス テーブルに 1 日と 12 時間のエージング タイムを設定し、トランザクションをコミットする例を示します。

UCS-A# scope eth-uplink
UCS-A /eth-uplink # set mac-aging 01 12 00 00
UCS-A /eth-uplink* # commit-buffer
UCS-A /eth-uplink # 

HA バージョン ホルダの交換

Cisco UCS Manager リリース 3.1(2) よりも前のリリースでは、バージョン ホルダは先着順に選択されます。検出されたシャーシ サーバとラック サーバは、要件を満たしており、バージョン ホルダの数が許容最大数に達していない場合にバージョン ホルダになることができます。バージョン ホルダとしてマークされたデバイスは、解放または削除されるまでバージョン ホルダのままになります。たとえば、デバイスと一方または両方のファブリック インターコネクトの間の接続ステータスがダウン状態になっても、デバイスはバージョン フォルダから削除されません。

状況によっては、ハイ アベイラビリティ(HA)バージョン ホルダとして選択されている共有ストレージ デバイスが長時間にわたって到達不能なることがあります。Cisco UCS Manager リリース 3.1(2) では、正常に機能しているデバイスに対応する新しい優先 HA バージョン ホルダを指定する機能が追加されています。バージョン ホルダの再選択を起動すると、これらの新しい優先 HA デバイスが最初に選択されます。

優先 HA バージョン ホルダの交換のためのガイドライン

HA バージョン ホルダを交換する場合は、以下のガイドラインを考慮してください。

  • デバイスの再選択が起動されるためには、両方のファブリック インターコネクトが動作している必要があります。

  • Cisco UCS Mini では、優先 HA バージョン ホルダの交換をサポートしていません。

  • 優先バージョン ホルダには、現在共有ストレージ用にサポートされている任意のデバイスがなることができます。

  • 優先バージョン ホルダ デバイスは 5 つまで指定できます。ただし、アクティブ HA アクセス用に 3 つのデバイスのみが選ばれます。

  • 共有ストレージ デバイスの再選択を起動すると、現在アクティブなデバイスがすべて削除され、新しいアクティブ デバイス セットが選択されます。このデバイス セットには、以前アクティブだったデバイスが含まれる可能性があります。優先バージョン ホルダとして指定されたデバイスは、最初にアクティブ デバイスとして選択されます。

  • 共有ストレージ デバイスの再選択は、いつでも起動できます。ただし、デバイスは次のシナリオでのみバージョン ホルダとして選択されます。

    • UCS B シリーズ ブレード シャーシでは、接続パスがファブリック インターコネクト A と B の両方である場合

    • UCS C シリーズ ラックでは、接続ステータスがファブリック インターコネクト A と B の両方である場合

  • デバイスがバージョン ホルダとして選択されるためには、以下の要件が満たされている必要があります。
    • アクティブ HA アクセス用に選択されているデバイスが 3 つ未満であること。

    • シャーシの削除が進行中でないこと。

    • システムから削除されたシャーシは、バージョン ホルダとして使用することはできません。

    • 接続パスは、ファブリック インターコネクト A と B の両方であること。

  • HA バージョン ホルダの交換は、必ず Cisco UCS Manager CLI を通じて行います。

優先バージョン ホルダの作成

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope system

システム モードを開始します。

ステップ 2

UCS A/system # create preferred-ha-device デバイス シリアル

指定した優先 HA デバイスを作成します。

ステップ 3

UCS-A /system/ preferred-ha-device # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

ステップ 4

UCS-A /system/ preferred-ha-device* # exit

システム モードを開始します。

ステップ 5

UCS-A /system # show preferred-ha-devices

優先 HA バージョン ホルダの一覧と、それらがアクティブであるかどうかを表示します。

次の例では、優先バージョン ホルダの作成方法を示します。

UCS-A# scope system
UCS-A /system # create preferred-ha-device FCH1606V02F
UCS-A /system/ preferred-ha-device* # commit-buffer
UCS-A /system/ preferred-ha-device # exit
UCS-A /system # show preferred-ha-devices

Preferred Version Holder:
    Chassis Serial Active
    -------------- ------
    FCH1606V02F    Yes
    FOX1636H6R3    Yes
    FOX1636H6R4    No


次のタスク

バージョン ホルダの再選択を起動します。

優先バージョン ホルダの削除

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope system

システム モードを開始します。

ステップ 2

UCS A/system # delete preferred-ha-device デバイス シリアル

指定した優先 HA デバイスを削除します。

ステップ 3

UCS-A /system/ preferred-ha-device* # commit-buffer

トランザクションをシステムの設定にコミットします。

ステップ 4

UCS-A /system/ preferred-ha-device # exit

システム モードを開始します。

ステップ 5

UCS-A /system # show preferred-ha-devices

優先 HA バージョン ホルダの一覧と、それらがアクティブであるかどうかを表示します。

次の例では、優先バージョン ホルダの削除方法を示します。

UCS-A# scope system
UCS-A /system # delete preferred-ha-device FCH1606V02F
UCS-A /system/ preferred-ha-device* # commit-buffer
UCS-A /system/ preferred-ha-device # exit
UCS-A /system # show preferred-ha-devices

Preferred Version Holder:
    Chassis Serial Active
    -------------- ------
    FOX1636H6R3    Yes
    FOX1636H6R4    No


 

バージョン ホルダの再選択の起動

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope system

システム モードを開始します。

ステップ 2

UCS-A /system # re-elect-ha-devices

HA デバイスのバージョン ホルダの再選択を起動します。

次に、バージョン ホルダの再選択を起動する例を示します。

UCS-A# scope system
UCS-A /system # re-elect-ha-devices

動作可能なバージョン ホルダの表示

優先バージョン ホルダを含め、動作可能なすべてのバージョン ホルダを表示するには、次のコマンドを使用します。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

UCS-A# scope system

システム モードを開始します。

ステップ 2

UCS-A /system # show operational-ha-devices

現在動作可能なすべての HA バージョン ホルダの一覧を表示します。

次に、現在動作可能なすべてのバージョン ホルダを表示する例を示します。

UCS-A# scope system
UCS-A /system # show operational-ha-devices

Current Version Holder:
    Serial
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    FOX1636H6R5