高可用性シームレス冗長性

高可用性シームレス冗長性

高可用シームレス冗長性(HSR)は、国際標準規格 IEC 62439-3-2016 第 5 条で定義されています。HSR は Parallel Redundancy Protocol(PRP)に似ていますが、リングトポロジで動作するように設計されています。任意のトポロジの並列独立ネットワーク 2 系統(LAN-A と LAN-B)の代わりに、HSR は反対方向のトラフィックを持つリングを定義します。このリングで、ポート A はトラフィックを反時計回りに送信し、ポート B はトラフィックを時計回りに送信します。

HSR は、パケット形式も PRP と異なります。スイッチが重複パケットを判別して廃棄できるように、追加のプロトコル固有情報がデータフレームとともに送信されます。PRP の場合、これは冗長制御トレーラ(RCT)と呼ばれるトレーラの一部として送信されますが、HSR の場合は HSR ヘッダーと呼ばれるヘッダーの一部として送信されます。RCT と HSR ヘッダーの両方にシーケンス番号が含まれています。これは、受信したフレームが最初のインスタンスか重複したインスタンスかを判断するために使用されるプライマリデータです。


(注)  


HSR は Cisco Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチの特定の SKU でサポートされています(サポートされている SKU については、このガイドの「ガイドラインと制限事項」の項を参照してください)。このドキュメントでは、特に明記されていない限り、「スイッチ」という用語は Cisco Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチを指します。


このリリースでは、スイッチは HSR 単一接続ノード(SAN)と 1 つの HSR インスタンスのみをサポートします。また、1 つの HSR または 1 つの PRP インスタンスのみ作成できます。PRP インスタンスを作成した場合、HSR インスタンスは作成できません。

HSR リングに接続された 2 つのインターフェイスを持つ非スイッチングノードは、「HSR 実装ダブル接続ノード(DANH)」と呼ばれます。PRP と同様に、単一接続ノード(SAN)は、RedBox(冗長ボックス)と呼ばれるデバイスを介して HSR リングに接続されます。RedBox は、RedBox が送信元または接続先となるすべてのトラフィックに対して DANH として機能します。スイッチは、HSR リングへのギガビット イーサネット ポート接続を使用した RedBox 機能を実装しています。

次の図は、IEC 62439-3 に記載されている HSR リングの例を示します。この例では、RedBox は Cisco Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチです。

図 1. ユニキャストトラフィックを伝送する HSR リングの例


追加設定なしで HSR をサポートしないデバイス(ラップトップやプリンタなど)を HSR リングに直接接続することはできません。これは、すべての HSR 対応デバイスが、リングから受信するパケットの HSR ヘッダーを処理でき、リングに送信するすべてのパケットに HSR ヘッダーを追加できる必要があるためです。これらのノードは、RedBox を介して HSR リングに接続されます。上の図に示されているように、RedBox には DANH 側に 2 つのポートがあります。非 HSR SAN デバイスは、上流に位置するスイッチ ポートに接続されます。RedBox は、これらのデバイス向けに監視フレームを生成し、これらのデバイスがリング上で DANH デバイスとみなされるようにします。RedBox が DANH としてエミュレートするため、これらのデバイスは仮想ダブル接続ノード(VDAN)と呼ばれます。

ループ回避

HSR リング内の各ノードは、一方のポートから受信したフレームを HSR ペアの他方のポートに転送します。ループを避け、ネットワーク帯域を有効に使用するため、RedBox では、すでに同じ方向に転送されたフレームは送信されません。ノードがパケットをリングに入れると、そのパケットはループを避けるために次のように処理されます。

  • 宛先がリング内のユニキャストパケット:ユニキャストパケットが宛先ノードに到達すると、パケットはそれぞれのノードによって消費され、転送されません。

  • 宛先がリング内にないユニキャストパケット:このパケットはリング内に宛先ノードがないため、送信元ノードに到達するまでリング内のすべてのノードによって転送されます。各ノードは、送信したパケットの記録を、それが送信された方向とともに保持するため、送信元ノードは、パケットがループを 1 周したことを検出し、パケットを破棄します。

  • マルチキャストパケット:マルチキャストパケットには、このパケットのコンシューマが複数存在する可能性があるため、各ノードによって転送されます。このため、マルチキャストパケットは常に送信元ノードに到達します。ただし、すべてのノードは、受信したパケットをすでに送信インターフェイスを介して転送したかどうかを確認します。パケットが送信元ノードに到達すると、送信元ノードは、このパケットをすでに転送したことを確認し、再度転送せずにパケットを破棄します。

HSR RedBox の動作モード

最も基本的な動作モードは、HSR-SAN モード(シングル RedBox モード)です。このモードでは、RedBox を使用して SAN デバイスが HSR リングに接続されます。このモードでの Redbox の役割は、SAN デバイスをリングの VDAN として表すことです。


(注)  


このリリースでは、スイッチは HSR-SAN モードのみをサポートします。


HSR SAN モード

HSR-SAN モードでは、RedBox がホストに代わって HSR タグを挿入し、ノード自体から送信されたフレーム、重複フレーム、およびノードが一意の宛先であるフレームを除き、リングトラフィックを転送します。このモードでは、パケットが次のように処理されます。

  • 送信元 DANH は上位レイヤから渡されたフレーム(C フレーム)を送信し、フレームの重複を識別するために HSR タグをプレフィックスとして付記してから、各ポートを介してフレーム(A フレームと B フレーム)を送信します。

  • 宛先 DANH は、一定の間隔内に各ポートから 2 つの同一フレームを受信します。宛先 DANH は、最初のフレームの HSR タグを削除してから上位レイヤに渡し、重複フレームを破棄します。

  • HSR リング内の各ノードは、一方のポートから受信したフレームを HSR ペアの他方のポートに転送します。次の条件を満たした場合、ノードが一方のポートで受信したフレームを他方のポートに転送することはありません。

    • 受信したフレームが、リングを回って発信元ノードに戻ってきたものである。

    • フレームが、受信ノードの上流のノードを宛先 MAC アドレスとするユニキャストフレームである。

    • ノードが同じフレームを同じ方向に送信したことがある。このルールによって、無限ループでフレームがリング内で回転し続けるのを回避する。

HSR の CDP と LLDP

HSR は Cisco Discovery Protocol(CDP)および Link Layer Discovery Protocol(LLDP)に対応しています。CDP および LLDP は、レイヤ 2 ネイバー探索プロトコルです。CDP と LLDP ではどちらも、デバイスに直接接続されているノードに関する情報が提供されます。また、ローカルおよびリモートインターフェイスやデバイス名などの追加情報も提供されます。

CDP または LLDP が有効になっている場合、その CDP または LLDP の情報を使用して HSR リング上の隣接ノードとそのステータスを検索できます。次に、各ノードのネイバー情報を使用して完全な HSR ネットワークトポロジを特定し、リング障害をデバッグおよび特定できます。

CDP と LLDP は、物理インターフェイスでのみ設定されます。

詳細については、「HSR リングの設定」および「設定の確認」を参照してください。

注意事項と制約事項

  • HSR-SAN は、次の Cisco Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチでのみサポートされています。

    • IE-9320-26S2C-EおよびIE-9320-26S2C-A

    • IE-9320-22S2C4X-EおよびIE-9320-22S2C4X-A

  • HSR-SAN(シングル RedBox モード)は、このリリースでサポートされる唯一の HSR モードです。

  • HSR は、スタンドアロン展開でのみサポートされます。スタック構成のスイッチでは HSR はサポートされません。

  • サポートされる HSR インスタンスは 1 つだけです。スイッチでは 1 つの HSR または 1 つの PRP インスタンスのみがサポートされるため、PRP インスタンスが作成されている場合は HSR インスタンスを作成できないことに注意してください。

  • HSR リング 1 は、ポートのペア(Gi1/0/21 と Gi1/0/22、または Gi1/0/23 と Gi1/0/24)としてのみ設定できます。これらのポートペアを使用して、HSR リングを 1 つ設定できます。

  • HSR 機能には、Network Essentials ライセンスが必要です。

  • HSR 機能はデフォルトでは有効になっていないため、HSR リングを明示的に設定する必要があります。

  • 必要なファームウェアイメージがシステムで使用できない場合、HSR は自動的に無効になります。

  • ポートがリングの一部になると、ポートのメディアタイプ、速度、およびデュプレックス設定を変更することはできません。リングのメンバーシップを設定する前に、これらの設定を適用することを推奨します。

  • リングの設定後に HSR インターフェイスのモードがアクセスモードからトランクモードに、またはその逆に変更された場合は、HSR リングをフラップすることを推奨します。

  • 推奨されるノードテーブル内のノードの最大数は 512 です。ノードは、同時にリングに接続できるすべての DANH および VDAN デバイスです。この数は絶対的な制限ではありませんが、エントリ数が多いほど、エンドデバイスが受信する重複パケットの数が増える可能性があります。

  • HSR リング内の最大ノード数は 50 です。

  • HSR リングポートは、L2 モードでのみ設定できます。

  • HSR は、次のポートタイプでサポートされます。

    • 100 Mbps、全二重。半二重はサポートされません。

    • 1000 Mbps、全二重。半二重はサポートされません。

    • HSR は、アップリンクポートではサポートされません。

  • 1 つのリングの両方のポートを同じ速度とタイプにする必要があります(つまり、両方が SFP または銅線になります)。

  • 次のプロトコルと機能は、同じポート上の HSR と相互に排他的です。

    • PRP

    • EtherChannel

    • リンク集約制御プロトコル(LACP)

    • ポート集約プロトコル(PAgP)

    • Resilient Ethernet Protocol(REP)

  • MACsec、HSR、および PRP を同時に使用することはできません。

  • HSR を介した PTP はサポートされていません。

  • HSR では、MTU サイズが最大 1998 バイトのイーサネットペイロードがサポートされます。

  • STP は HSR リングではサポートされていません。デフォルトでは、スパニングツリープロトコル(STP)のすべてのモードがリングポートで無効になります。

  • スイッチド ポート アナライザ(SPAN)およびリモート SPAN(RSPAN)は、HSR ではサポートされていません。つまり、SPAN と RSPAN を使用して HSR リングのトラフィックを監視することはできません。また、RSPAN を使用して監視されているトラフィックは、HSR リングを介して転送しないでください。

  • HSR リング内のすべてのインターフェイスの速度とデュプレックスを同じ設定にすることが重要です。リングのメンバーシップを設定する前に、これらの設定を適用することを推奨します。

  • ポートがリングの一部になると、そのポートをシャットダウンすることはできません。

    たとえば、Gi1/0/23 と Gi1/0/24 が HSR リングの一部である場合、Gi1/0/23 または Gi1/0/24 をシャットダウンしようとしても、操作は許可されません。

    Switch(config)# interface range gi1/0/23-24
    Switch(config-if-range)#shutdown
     %Interface GigabitEthernet1/0/23 is configured in a HSR ring shutdown not permitted!
    Switch(config-if-range)# 

    HSR リングのシャットダウンを実行できます。次に例を示します。

    Switch# conf t
    Switch(config)#int hs1
    Switch(config-if-range)#shut
  • トランクモードやアクセスモードなどの VLAN 設定は、リングに参加している両方のポートで同じにする必要があります。たとえば、HSR リング内の Gi1/0/24 と Gi1/0/23 がトランクモードである場合、いずれか 1 つのポートをアクセスモードに変更すると、リング内の両ポートがバンドルされなくなります。

    Switch(config)# interface range gi1/0/23-24
    Switch(config-if-range)# switchport mode  access
    Jul 27 22:00:27.809 IST: %EC-5-CANNOT_BUNDLE2: Gi1/0/23 is not compatible with Gi1/0/24 and will be suspended (trunk mode of Gi1/0/23 is access, Gi1/0/24 is dynamic)
    
  • インターフェイスが HSR リングに追加されると、プライマリ インターフェイス カウンタのみが更新されます。物理インターフェイスが HSR リングに追加された後は、個々の物理インターフェイスを設定したり状態をチェックしたりする必要はありません。

  • スイッチの 2 つのポートで HSR リングを設定するとすぐに、HSR 設定がまだ適用されていない他のスイッチで MAC フラップが観察されます。すべてのスイッチでリングを設定する前に、スイッチで新しく作成した HSR リングをシャットダウンし、以下に示すように 1 つずつ再度有効にすることを推奨します。たとえば、リング内に 4 つのスイッチがある場合は、各スイッチで HSR リングインターフェイスを無効にします。

    Switch1(config)# interface range gi1/0/21-22
    Switch1(config-if-range)# shutdown
    Switch1(config-if-range)# hsr-ring 1
    Creating a HSR-ring interface hs1
    Switch1(config-if-range)# int hs1
    Switch1(config-if-range)# shutdown
    Switch1(config-if-range)# end

    4 つのスイッチすべてにリングを設定したら、各スイッチの HSR ポートを再度有効にします。

    Switch1# conf t
    Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
    Switch1(config)# interface range gi1/0/21-22
    Switch1(config-if-range)# int hs1
    Switch1(config-if-range)# no shutdown
    Switch1(config-if-range)# end
    Switch1#
    

    これにより、メンバースイッチで HSR リングを設定する際に暫定的な MAC フラッピングが発生しないようにします。

デフォルト設定

表 1. HSR リングのパラメータ

パラメータ

説明

範囲

デフォルト値

entryForgetTime

重複する廃棄テーブルから非アクティブなエントリをクリアする時間。

0 ~ 65535

400 ミリ秒

fpgamode-DualUplinkEnhancement

送信元 MAC のフィルタリング用 FPGA レジスタを設定します。

有効または無効

有効

nodeForgetTime

ノードテーブルから非アクティブなエントリをクリアする時間。

0 ~ 65535

6000 ミリ秒

nodeRebootInterval

起動後に RedBox が監視フレームの送信を開始しなければならない時間。

0 ~ 65535

500 ミリ秒

pauseFrameTime

HSR ポーズフレーム間の時間間隔。

0 ~ 65535

25 ミリ秒

proxyNodeTableForgetTime

プロキシノードテーブルまたは VDAN テーブルから非アクティブなエントリをクリアする時間。

0 ~ 65535

6000 ミリ秒

supervisionFrameLifeCheckInterval

監視フレームのライフチェック間隔値。

0 ~ 65535

2000 ミリ秒

supervisionFrameOption

mac-da

監視フレームの宛先 MAC アドレスに含まれる最後のバイト(01:15:4E:00:01:00)。末尾の 00 は、このパラメータの値に置き換えられます。

MAC DA の最後の 8 ビットオプション値(1 ~ 255)。

デフォルトなし

vlan-cfi

VLAN タグ付きフレームの Canonical Format Indicator(CFI)を有効にします。

有効または無効

無効

vlan-cos

監視フレームの VLAN タグに設定するサービスクラス(COS)値。

0 ~ 7

0

vlan-id

監視フレームの VLAN タグ。

0 ~ 4095

0

vlan-tagged

VLAN タギングオプションを設定します。

有効または無効

無効

supervisionFrameRedboxMacaddress

監視フレーム内の RedBox MAC アドレス。

48 ビット RedBox MAC アドレス

インターフェイス HSR リング MAC アドレス

supervisionFrameTime

監視フレーム間の時間間隔。

0 ~ 65535

3 ミリ秒

HSR リングの設定

HSR リングを設定するには、次の手順に従います。

始める前に

  • この章の注意事項と制約事項セクションを読み、理解します。

  • HSR リングを設定する前に、HSR リングのメンバーインターフェイスが、FlexLinks、EtherChannel、REP などの冗長プロトコルに参加していないことを確認します。

手順


ステップ 1

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Switch# configure terminal

ステップ 2

(任意)CDP をグローバルに有効にして、HSR リングノードに関する情報を提供します。

Switch(config)# cdp run

ステップ 3

(任意)LLDP をグローバルに有効にして、HSR リングノードに関する情報を提供します。

Switch(config)# lldp run

ステップ 4

インターフェイス コンフィギュレーション モードに入り、HSR リングに割り当てるポートで PTP を無効にします。

Switch(config)# interface range gi1/0/21-22
Switch(config-if-range)# no ptp enable

ステップ 5

(任意)HSR リングに割り当てるポートで CDP を有効にします。

Switch(config-if-range)#cdp enable

ステップ 6

(任意)HSR リングに割り当てるポートで LLDP を有効にします。

Switch(config-if-range)#lldp transmit
Switch(config-if-range)#lldp receive

ステップ 7

HSR リングを設定する前に、ポートをシャットダウンします。

Switch(config-if-range)# shutdown

ステップ 8

HSR リングインターフェイスを作成して、ポートを HSR リングに割り当てます。

Switch(config)# interface range gigabitEthernet 1/0/21-22
Switch(config-if-range)# hsr-ring 1

ステップ 9

(任意)必要に応じて、HSR リングのオプションパラメータを設定します。パラメータの説明、範囲、およびデフォルト値については、「デフォルト設定」セクションを参照してください。


Switch(config-range)# hsr 1 supervisionFrameLifeCheckInterval 10000

ステップ 10

HSR インターフェイスをオンにします。

Switch(config-if-range)# no shutdown
Switch(config-if-range)# end

Switch# conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface range gigabitEthernet 1/0/21-22
Switch(config-if-range)# no ptp enable
Switch(config-if-range)# shutdown
Switch(config-if-range)# hsr-ring 1
Switch(config-if-range)# hsr-ring 1 supervisionFrameLifeCheckInterval 10000
Switch(config-if-range)# no shutdown
Switch(config-if-range)# end

すべてのノードテーブルと VDAN テーブルのダイナミックエントリのクリア

手順


ステップ 1

ノードテーブル内のダイナミックエントリをすべてクリアするには、clear hsr node-table コマンドを入力します。

ステップ 2

VDAN テーブル内のダイナミックエントリをすべてクリアするには、clear hsr vdan-table コマンドを入力します。


設定の確認

コマンド

目的

show hsr ring 1 [detail ]

指定された HSR リングの設定の詳細が表示されます。

show hsr statistics {egressPacketStatistics | ingressPacketStatistics | nodeTableStatistics | pauseFrameStatistics }

HSR コンポーネントの統計情報が表示されます。

(注)  

 

HSR 統計情報をクリアするには、clear hsr statistics コマンドを入力します。

show hsr node-table

HSR ノードテーブルが表示されます。

show hsr vdan-table

HSR 仮想ダブル接続ノード(VDAN)テーブルが表示されます。

(注)  

 

VDAN テーブルとプロキシノードテーブルは同じです。

show cdp neighbors

HSR リングの CDP ネイバー情報が表示されます。

show lldp neighbors

HSR リングの LLDP ネイバー情報が表示されます。

設定例

HSR-SAN

次に、4 台のデバイス間で Gi1/0/23 および Gi1/0/24 ポートを使用した HSR リング(リング 1)の設定例を示します。

図 3. 4 台のデバイスを使用した HSR リングの設定


IE9300-1# conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
IE9300-1(config)# interface range gi1/0/23-24
IE9300-1(config-if-range)# shutdown
IE9300-1(config-if-range)# hsr-ring 1
IE9300-1(config-if-range)# no shutdown
IE9300-1(config-if-range)# end
IE9300-1#          
IE9300-2# conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
IE9300-2(config)# interface range gi1/0/23-24
IE9300-2(config-if-range)# shutdown
IE9300-2(config-if-range)# hsr-ring 1
IE9300-2(config-if-range)# no shutdown
IE9300-2(config-if-range)# end
IE9300-2#          
IE9300-3# conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
IE9300-3(config)# interface range gi1/0/23-24
IE9300-3(config-if-range)# shutdown
IE9300-3(config-if-range)# hsr-ring 1
IE9300-3(config-if-range)# no shutdown
IE9300-3(config-if-range)# end
IE9300-3#          
IE9300-4# conf t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
IE9300-4(config)# interface range gi1/0/23-24
IE9300-4(config-if-range)# shutdown
IE9300-4(config-if-range)# hsr-ring 1
IE9300-4(config-if-range)# no shutdown
IE9300-4(config-if-range)# end
IE9300-4#          
IE9300-1# sh hsr ring 1 detail
HSR-ring: HS1
------------
 Layer type = L2
 Operation Mode = mode-H
 Ports: 2       Maxports = 2
 Port state = hsr-ring is Inuse
 Protocol = Enabled  Redbox Mode = hsr-san
Ports in the ring:
  1) Port: Gi1/0/23
   Logical slot/port = 1/3      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled
  2) Port: Gi1/0/24
   Logical slot/port = 1/4      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled

Ring Parameters:
 Redbox MacAddr: f454.3365.8a84
 Node Forget Time: 60000 ms
 Node Reboot Interval: 500 ms
 Entry Forget Time: 400 ms
 Proxy Node Forget Time: 60000 ms
 Supervision Frame COS option: 0
 Supervision Frame CFI option: 0
 Supervision Frame VLAN Tag option: Disabled
 Supervision Frame MacDa: 0x00
 Supervision Frame VLAN id: 0
 Supervision Frame Time: 3 ms
 Life Check Interval: 2000 ms
 Pause Time: 25 ms

IE9300-2# show hsr ring 1 detail
HSR-ring: HS1
------------
 Layer type = L2
 Operation Mode = mode-H
 Ports: 2       Maxports = 2
 Port state = hsr-ring is Inuse
 Protocol = Enabled  Redbox Mode = hsr-san
Ports in the ring:
  1) Port: Gi1/0/23
   Logical slot/port = 1/3      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled
  2) Port: Gi1/0/24
   Logical slot/port = 1/4      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled

Ring Parameters:
 Redbox MacAddr: 34c0.f958.ee83
 Node Forget Time: 60000 ms
 Node Reboot Interval: 500 ms
 Entry Forget Time: 400 ms
 Proxy Node Forget Time: 60000 ms
 Supervision Frame COS option: 0
 Supervision Frame CFI option: 0
 Supervision Frame VLAN Tag option: Disabled
 Supervision Frame MacDa: 0x00
 Supervision Frame VLAN id: 0
 Supervision Frame Time: 3 ms
 Life Check Interval: 2000 ms
 Pause Time: 25 ms

IE9300-4# sh hsr ring 1 de
HSR-ring: HS1
------------
 Layer type = L2
 Operation Mode = mode-H
 Ports: 2       Maxports = 2
 Port state = hsr-ring is Inuse
 Protocol = Enabled  Redbox Mode = hsr-san
Ports in the ring:
  1) Port: Gi1/0/23
   Logical slot/port = 1/3      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled
  2) Port: Gi1/0/24
   Logical slot/port = 1/4      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled

Ring Parameters:
 Redbox MacAddr: f454.3312.5104
 Node Forget Time: 60000 ms
 Node Reboot Interval: 500 ms
 Entry Forget Time: 400 ms
 Proxy Node Forget Time: 60000 ms
 Supervision Frame COS option: 0
 Supervision Frame CFI option: 0
 Supervision Frame VLAN Tag option: Disabled
 Supervision Frame MacDa: 0x00
 Supervision Frame VLAN id: 0
 Supervision Frame Time: 3 ms
 Life Check Interval: 2000 ms
 Pause Time: 25 ms

IE9300-3# sh hsr ring 1 detail
HSR-ring: HS1
------------
 Layer type = L2
 Operation Mode = mode-H
 Ports: 2       Maxports = 2
 Port state = hsr-ring is Inuse
 Protocol = Enabled  Redbox Mode = hsr-san
Ports in the ring:
  1) Port: Gi1/0/23
   Logical slot/port = 1/3      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled
  2) Port: Gi1/0/24
   Logical slot/port = 1/4      Port state = Inuse
        Protocol = Enabled

Ring Parameters:
 Redbox MacAddr: f454.335c.4684
 Node Forget Time: 60000 ms
 Node Reboot Interval: 500 ms
 Entry Forget Time: 400 ms
 Proxy Node Forget Time: 60000 ms
 Supervision Frame COS option: 0
 Supervision Frame CFI option: 0
 Supervision Frame VLAN Tag option: Disabled
 Supervision Frame MacDa: 0x00
 Supervision Frame VLAN id: 0
 Supervision Frame Time: 3 ms
 Life Check Interval: 2000 ms
 Pause Time: 25 ms

機能の履歴

機能名

リリース

機能情報

高可用性シームレス冗長性(HSR)- HSR-SAN(シングル RedBox モード)

Cisco IOS XE 17.13.1

Cisco Catalyst IE9300 高耐久性シリーズ スイッチの初期サポート