NDE の機能概要
ここでは、NDE の機能概要について説明します。
• 「NDE および統合型レイヤ 3 スイッチング管理の概要」
• 「トラフィック統計データの収集」
• 「NDE フィルタの使用方法」
• 「ブリッジド フロー統計情報の使用方法」
• 「NDE バージョン」
NDE および統合型レイヤ 3 スイッチング管理の概要
Catalyst 6500 シリーズ スイッチは、Supervisor Engine 2、Supervisor Engine 720、および Supervisor Engine 32 に Cisco Express Forwarding(CEF)によるレイヤ 3 スイッチングを提供します。PFC(ポリシー フィーチャ カード)が搭載された Supervisor Engine 1 の場合、レイヤ 3 スイッチングは Multilayer Switching(MLS; マルチレイヤ スイッチング)によって提供されます。NDE を使用して、Multilayer Switch Feature Card(MSFC; マルチレイヤ スイッチ フィーチャ ガード)経由でレイヤ 3 スイッチングされたすべてのトラフィックをモニタできます。NDE は、すべてのポート トラフィックを調べるためにスイッチに組み込まれた Remote Monitoring(RMON)機能を補足します。
(注) IP マルチキャストまたは Internetwork Packet Exchange(IPX)トラフィックについては、NDE はサポートされていません。
(注) MSFC については、NDE バージョン 7 およびバージョン 8 はサポートされていません。
(注) CEF for PFC2 および CEF for PFC3A の設定については、「CEF for PFC2 および CEF for PFC3A の設定」を参照してください。MLS の設定については、「MLS の設定」を参照してください。
統合型レイヤ 3 スイッチング管理には、フロー統計情報を収集してエクスポートし、その統計情報にデータ リダクションを収集して実行し、トラフィック モニタリング、プランニング、およびアカウンティング用のアプリケーションにそのデータを転送する目的で作られた各種の製品、管理ユーティリティ、およびパートナー アプリケーションが含まれます。フローの収集および分類は、Cisco SwitchProbe、NetFlow FlowCollector などのフロー コレクタが行います。このフロー情報を集約して、TrafficDirector、NetSys、NetFlow Analyzer などのアプリケーションに提供します。
トラフィック統計データの収集
外部のデータ コレクタが、1 台または複数のスイッチまたはシスコ製ルータの統計キャッシュから、フロー エントリを収集します。スイッチまたはルータは、統計キャッシュ内の期限切れになったフローに関するフロー エントリを UDP データグラムにまとめて、フロー コレクタに転送します。このデータグラムは、ヘッダーと一連のフロー エントリで構成されます。図16-1 を参照してください。
図16-1 統合型レイヤ 3 スイッチング管理
NDE フィルタの使用方法
デフォルトでは、フィルタを指定しないかぎり、期限切れになったすべてのフローがエクスポートされます。フィルタを指定すると、期限切れになって削除されたフローのうち、指定されたフィルタ基準に合うものだけがエクスポートされます。フィルタ値は NVRAM(不揮発性 RAM)に保存され、NDE をディセーブルにしても消去されません。
フロー マスクが destination-ip モードであり、NDE フィルタに送信元と宛先の両方を対象とするフィルタが含まれている場合には、宛先フィルタだけが有効になります。フロー マスクが destination-ip モードの場合(以下の表示を参照)、宛先アドレス 9.1.2.15 のフローがすべてエクスポートされます。ホスト 10.1.2.15 を指定した送信元フィルタは無視されます。
Console> (enable) set mls nde flow destination 9.1.2.15/32 source 10.1.2.15/32
Netflow data export: destination filter set to 9.1.2.15/32
Netflow data export: source filter set to 10.1.2.15/32
ブリッジド フロー統計情報の使用方法
(注) ブリッジド フロー統計は、Supervisor Engine 720 または Supervisor Engine 32 ではサポートされません。
VLAN(仮想 LAN)ごとにブリッジド フローの統計レポートが作成されるように設定することができます。ブリッジド フロー統計をイネーブルにすると、ブリッジド フローは NDE を通じてエクスポートされます。
注意 この機能を利用する場合は注意が必要です。NetFlow テーブル内の NetFlow エントリが増えるため、NDE のパフォーマンスが低下することがあります。ブリッジド フロー統計の設定については、
「NDE 設定時の注意事項」を参照してください。
(注) NetFlow テーブル エントリ作成は VLAN 単位でイネーブルにすることもできます。ただし、ブリッジド フロー統計および VLAN 単位エントリ作成は同じメカニズムを使用して統計情報を収集するため、VLAN エントリが重複することがあります。「インターフェイス単位での NetFlow テーブル エントリの指定」を参照してください。
NDE バージョン
PFC 上の NDE は次の NDE バージョンをサポートし、レイヤ 3 スイッチングされたトラフィックについて PFC でキャプチャされた統計情報をエクスポートします。
• Supervisor Engine 1 および PFC
–7.5 以降のソフトウェア リリースの NDE バージョン 5
–6.1 以降のソフトウェア リリースの NDE バージョン 7
• Supervisor Engine 2 および PFC2
–7.5 以降のソフトウェア リリースの NDE バージョン 5
–6.1 以降のソフトウェア リリースの NDE バージョン 7
• Supervisor Engine 720 および PFC3A/PFC3B/PFC3BXL ― NDE バージョン 5 および 7(Supervisor Engine 720 は当初、Release 8.1(1) でサポートされていました)
• Supervisor Engine 32 および PFC3B/PFC3BXL ― NDE バージョン 5 および 7(Supervisor Engine 32 は当初、Release 8.4(1) でサポートされていました)
現在のフロー マスクによっては、フロー レコードの一部のフィールドに値が入らない場合があります。PFC がキャッシュ エントリをエクスポートする際、サポートされていないフィールドには 0 が入ります。
次の表に、サポートされている NDE フィールドを示します。
• 表16-1 ― バージョン 5 ヘッダー フォーマット
• 表16-2 ― バージョン 5 フロー レコード フォーマット
• 表16-3 ― バージョン 7 ヘッダー フォーマット
• 表16-4 ― バージョン 7 フロー レコード フォーマット
表16-1 NDE バージョン 5 ヘッダー フォーマット
|
|
|
0 ~ 1 |
version |
NetFlow エクスポートのフォーマット バージョン番号 |
2 ~ 3 |
count |
このパケットでエクスポートされるフローの数(1 ~ 30) |
4 ~ 7 |
SysUptime |
ルータ起動以降の現在時間(ミリ秒) |
8 ~ 11 |
unix_secs |
0000 UTC 1970 以降の現在秒数 |
12 ~ 15 |
unix_nsecs |
0000 UTC 1970 以降の残余ナノ秒数 |
16 ~ 19 |
flow_sequence |
検知された総フローのシーケンス カウンタ |
20 ~ 21 |
engine_type |
フロー スイッチング エンジンのタイプ (VS_ENGINE_TYPE_CATALYST_SWITCH) |
21 ~ 23 |
engine_id |
0 |
表16-2 NDE バージョン 5 フロー レコード フォーマット
|
|
|
|
|
|
|
|
0 ~ 3 |
srcaddr |
送信元 IP アドレス |
|
|
|
|
4 ~ 7 |
dstaddr |
宛先 IP アドレス |
|
|
|
|
8 ~ 11 |
nexthop |
ネクスト ホップ ルータの IP アドレス |
|
|
|
|
12 ~ 13 |
input |
入力インターフェイスの SNMP ifIndex |
|
|
|
|
14 ~ 15 |
output |
出力インターフェイスの SNMP ifIndex |
|
|
|
|
16 ~ 19 |
dPkts |
フロー内のパケット |
|
|
|
|
20 ~ 23 |
dOctets |
フロー内のオクテット(バイト) |
|
|
|
|
24 ~ 27 |
first |
フロー開始時の SysUptime(ミリ秒) |
|
|
|
|
28 ~ 31 |
last |
フローの最終パケット受信時の SysUptime(ミリ秒) |
|
|
|
|
32 ~ 33 |
srcport |
レイヤ 4 送信元ポート番号または同等の内容 |
|
|
|
|
34 ~ 35 |
dstport |
レイヤ 4 宛先ポート番号または同等の内容 |
|
|
|
|
36 |
pad1 |
使用しない(0 の)バイト |
|
|
|
|
37 |
tcp_flags |
TCP フラグの累積 OR |
|
|
|
|
38 |
prot |
レイヤ 4 プロトコル(たとえば、6 = TCP、17 = UDP) |
|
|
|
|
39 |
tos |
IP ToS のバイト |
|
|
|
|
40 ~ 41 |
src_as |
送信元の Autonomous System(AS; 自律システム)番号(オリジンまたはピア) |
|
|
|
|
42 ~ 43 |
dst_as |
宛先の AS 番号(オリジンまたはピア) |
|
|
|
|
44 ~ 45 |
src_mask |
送信元アドレスのプレフィクス マスク ビット |
|
|
|
|
46 ~ 47 |
dst_mask |
宛先アドレスのプレフィクス マスク ビット |
|
|
|
|
48 |
pad2 |
使用しない(0 の)バイト |
|
|
|
|
表16-3 NDE バージョン 7 ヘッダー フォーマット
|
|
|
0 ~ 1 |
version |
NetFlow エクスポートのフォーマット バージョン番号 |
2 ~ 3 |
count |
このパケットでエクスポートされるフローの数(1 ~ 30) |
4 ~ 7 |
SysUptime |
ルータ起動以降の現在時間(ミリ秒) |
8 ~ 11 |
unix_secs |
0000 UTC 1970 以降の現在秒数 |
12 ~ 15 |
unix_nsecs |
0000 UTC 1970 以降の残余ナノ秒数 |
16 ~ 19 |
flow_sequence |
検知された総フローのシーケンス カウンタ |
20 ~ 24 |
reserved |
使用しない(0 の)バイト |
表16-4 NDE バージョン 7 フロー レコード フォーマット
|
|
|
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|
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|
|
0 ~ 3 |
srcaddr |
送信元 IP アドレス |
|
|
|
|
4 ~ 7 |
dstaddr |
宛先 IP アドレス |
|
|
|
|
8 ~ 11 |
nexthop |
ネクスト ホップ ルータの IP アドレス |
|
|
|
|
12 ~ 13 |
input |
入力インターフェイスの SNMP ifIndex |
|
|
|
|
14 ~ 15 |
output |
出力インターフェイスの SNMP ifIndex |
|
|
|
|
16 ~ 19 |
dPkts |
フロー内のパケット |
|
|
|
|
20 ~ 23 |
dOctets |
フロー内のオクテット(バイト) |
|
|
|
|
24 ~ 27 |
First |
フロー開始時の SysUptime(ミリ秒) |
|
|
|
|
28 ~ 31 |
Last |
フローの最終パケット受信時の SysUptime(ミリ秒) |
|
|
|
|
32 ~ 33 |
srcport |
レイヤ 4 送信元ポート番号または同等の内容 |
|
|
|
|
34 ~ 35 |
dstport |
レイヤ 4 宛先ポート番号または同等の内容 |
|
|
|
|
36 |
flags |
使用中のフロー マスク |
|
|
|
|
37 |
tcp_flags |
TCP フラグの累積 OR |
|
|
|
|
38 |
prot |
レイヤ 4 プロトコル(たとえば、6 = TCP、17 = UDP) |
|
|
|
|
39 |
tos |
IP ToS のバイト |
|
|
|
|
40 ~ 41 |
src_as |
送信元の AS 番号(オリジンまたはピア) |
|
|
|
|
42 ~ 43 |
dst_as |
宛先の AS 番号(オリジンまたはピア) |
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|
|
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44 |
src_mask |
送信元アドレスのプレフィクス マスク ビット |
|
|
|
|
45 |
dst_mask |
宛先アドレスのプレフィクス マスク ビット |
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|
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|
46 ~ 47 |
pad2 |
Pad 2 は 2 バイト使用 |
|
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|
48 ~ 51 |
MLS RP |
MLS ルータの IP アドレス |
|
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|
スイッチ上での NDE の設定
ここでは、NDE を設定する手順について説明します。
• 「NDE 設定時の注意事項」
• 「NDE コレクタの指定」
• 「NDE コレクタの消去」
• 「MSFC 上での NetFlow の設定」
• 「NDE のイネーブル化」
• 「VLAN に対するブリッジド フロー統計のイネーブル化およびディセーブル化」
• 「宛先ホスト フィルタの指定」
• 「宛先および送信元サブネット フィルタの指定」
• 「宛先 TCP/UDP ポート フィルタの指定」
• 「送信元ホストおよび宛先 TCP/UDP ポート フィルタの指定」
• 「プロトコル フィルタの指定」
• 「統計収集対象プロトコルの指定」
• 「統計収集対象プロトコルの削除」
• 「NDE フロー フィルタの消去」
• 「NDE のディセーブル化」
• 「NDE IP アドレスの削除」
• 「NDE 設定の表示」
NDE 設定時の注意事項
ここでは、NetFlow テーブルのエントリが多すぎる場合の注意事項について説明します。
• ソフトウェア リリース 8.5(1) 以降のリリースでは、複数のフロー マスク機能が Supervisor Engine 720 上でサポートされます。この機能は、NDE 機能にいくつかの変更をもたらします。NDE での複数のフロー マスク機能の使用については、「フロー マスク モード ― Release 8.5(1) 以降のソフトウェア リリース」を参照してください。
• MLS エージング タイムを短縮します。Policy Feature Card 2(PFC2; ポリシー フィーチャ カード 2)の場合、エージング タイムを設定して、PFC2 の 32,000 フロー範囲内にエントリ数を余裕をもって保てるようにします。PFC3A の場合、エージング タイムを設定して、PFC3A の 64,000 フロー範囲内にエントリ数を余裕をもって保てるようにします。
Supervisor Engine 2 でブリッジド フロー統計を使用する場合は、エージング タイムを 1 秒に設定します。MLS エージング タイムの変更方法については、「MLS の設定」の「MLS エージング タイム値の指定」を参照してください。
(注) ブリッジド フロー統計は、Supervisor Engine 720 または Supervisor Engine 32 ではサポートされません。
• フローあたりの実行パケットが少ないプロトコルがある場合は、MLS ファスト エージング タイムを削減します。MLS ファスト エージング タイムの変更方法については、「MLS の設定」の「IP MLS の長期エージング タイム、ファスト エージング タイム、およびパケット スレッシュホールド値の指定」を参照してください。
• 必要な種類の情報を取得するのに必要なフロー マスクを使用します。full flow マスクによりさらに情報が表示されますが、フロー数が増えるにつれて、レイヤ 3 エージングに対する負荷も増えます。必要なデータを取得するのに必要な最小粒度のフロー マスクを使用してみてください。full flow マスクの場合は、full flow マスクが 1 秒あたりのフロー数を増やすので、MLS エージング タイムを減らすことが必要な場合もあります。フロー マスクの設定手順については、「MLS の設定」の「最小 IP MLS フロー マスクの設定」を参照してください。
• フローあたりのパケットの少ないエントリを除外します。Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)のような一部のクエリ プロトコルは、生成するフローあたりのパケットが少なく、set mls exclude protocol コマンドで NetFlow テーブルから除外することができます。最大 4 つのプロトコル フィルタを指定できますが、フィルタが実行されたプロトコルからのパケットは MSFC に進みます。
• set mls nde flow exclude コマンドで、NetFlow テーブルに特定のフローが追加されないようにしてください。
• レイヤ 3 フローに見える VLAN のブリッジド フローで NetFlow テーブル内のフロー数を増加するために、VLAN に対するブリッジド フロー統計をイネーブルにします。NetFlow テーブル内の NetFlow エントリが増えると、パフォーマンスが低下します。
Supervisor Engine 1 では、ハードウェアの NetFlow テーブル内に VLAN フローについてレポートする容量がない場合、パケットは MSFC に送信されてソフトウェアによって転送され、NetFlow Full Errors レジスタが加算されます。
Supervisor Engine 2 では、NetFlow テーブル内にフロー エントリが 1 つもない場合、パケットが転送され、NetFlow Full Errors レジスタが加算されて、統計情報は失われます。
NetFlow テーブルがオーバーフローするのを防ぐには、次のようにします
–フロー マスクを最小粒度値にします。たとえば、プロトコルおよびレイヤ 4 ポートの情報が必要ない場合は、フロー マスクを full flow ではなく、destination-source または destination に設定します。
–トラフィック プロファイルに応じて、エージング タイムを設定可能な最小値(1 秒)にします。
–ブリッジド フロー統計をイネーブルにするのは、VLAN 内の統計情報が必要な VLAN に対してだけにします。VLAN 間の統計情報はデフォルトでレポートされます。
• NetFlow テーブル エントリ作成は VLAN 単位でイネーブルにできます。ただし、ブリッジド フロー統計および VLAN 単位エントリ作成は同じメカニズムを使用して統計情報を収集するため、VLAN エントリが重複することがあります。「インターフェイス単位での NetFlow テーブル エントリの指定」を参照してください。
NDE コレクタの指定
NDE を初めてイネーブルにする前に、エクスポートされた統計情報を受信する NDE コレクタおよび UDP ポートを指定する必要があります。コレクタのアドレスおよび UDP ポート番号は NVRAM に保存され、NDE をディセーブルにして再びイネーブルにした場合、またはスイッチの電源を切って再び電源投入した場合にも、削除されずに保存されています。
(注) NetFlow FlowCollector アプリケーションをデータ収集に使用する場合は、指定する UDP ポート番号が、FlowCollector の nfconfig.file で指定されているポート番号と同じであることを確認してください。このファイルは、FlowCollector アプリケーションの/opt/csconfc/config/nfconfig.file に格納されています。
Release 8.3(1) 以降のソフトウェアでは、二重宛先機能により NetFlow は 2 つの宛先へ同時にデータをエクスポートできます。この拡張により、2 つの個別のコレクタを設定できます。同じ NetFlow データが両方の宛先にエクスポートされます。ただし、2 つのコレクタに送信されるパケットのカウントは、2 つの宛先が作成された時間によって異なる可能性があります。個々のコレクタに送信されるパケットのカウントは別々に保持されます。両方の宛先における他の NetFlow パラメータは同じです。
コレクタが設定されていないと NDE をイネーブルにできません。NDE をイネーブルにする前に、プライマリおよびセカンダリ宛先を設定する必要があります。
セカンダリ宛先 IP アドレスおよびポート番号は、プライマリ宛先 IP アドレスおよびポート番号と同一にはできません。
NDE コレクタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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|
ハードウェア スイッチングされるパケットのデータ エクスポート用の NDE コレクタおよび UDP ポートを指定します。 |
set mls nde { collector_ip | collector_name } { udp_port_number } |
次に、他のコレクタが設定されていない場合に NDE コレクタを指定する例を示します。
Console> (enable) set mls nde 10.6.1.10 7772
Number of collectors configured is 1
Netflow export configured for port 7772 on host 10.6.1.10
Netflow export is not enabled. Please enable it now.
次に、1 つのコレクタがすでに設定されいる場合に NDE コレクタを指定する例を示します。
Console> (enable) set mls nde 10.6.1.10 7775
Number of collectors configured is 2
Netflow export configured for port 7775 on host 10.6.1.10
Netflow export is not enabled. Please enable it now.
NDE コレクタの消去
clear mls nde コマンドを入力すると、プライマリおよびセカンダリ コレクタを消去して NDE をディセーブルにすることができます。特定のコレクタ宛先を消去するには、コレクタの IP アドレスおよびポート番号を指定します。
NDE コレクタを消去するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
|
|
すべての NDE コレクタ、または特定の NDE コレクタを消去します。 |
clear mls nde { ip_address port } |
次に、プライマリおよびセカンダリ コレクタを消去する例を示します。
Console> (enable) clear mls nde
Collector’s IP address cleared.
Secondary Collector IP address cleared.
次に、特定のコレクタ宛先を消去する例を示します。
Console> (enable) clear mls nde 10.6.1.10 9939
Cleared Collector IP 10.6.1.10 port 9939
NetFlow のイネーブル化
NetFlow をイネーブルにするには、各レイヤ 3 インターフェイスで次の作業を行います。
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ステップ 1 |
設定する VLAN インターフェイスを選択します。 |
Router(config)#
interface vlan
vlan_ID
|
ステップ 2 |
NetFlow をイネーブルにします。 |
Router(config-if)#
ip route-cache flow
|
MSFC NDE 送信元インターフェイスの設定
MSFC からの統計情報が含まれた NDE パケットの送信元として使用されるインターフェイスを設定するには、次の作業を行います。
|
|
MSFC からの統計情報が含まれた NDE パケットの送信元として使用されるインターフェイスを設定します。 • IP アドレスによって設定するインターフェイスを選択します。 • ループバック インターフェイスを使用します。 |
Router(config)# ip flow-export source {
vlan |
loopback } number
|
次に、NDE フローの送信元としてループバック インターフェイスを設定する例を示します。
Router(config)# ip flow-export source loopback 0
NDE の宛先の設定
NDE フロー宛先 IP アドレスおよび UDP ポートを設定するには、次の作業を行います。
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NDE の宛先 IP アドレスと UDP ポートを設定します。 |
Router(config)# ip flow-export destination ip_address udp_port_number
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次に、NDE フローの宛先 IP アドレスと UDP ポートを設定する例を示します。
Router(config)# ip flow-export destination 172.20.52.37 200
NDE のイネーブル化
NDE をイネーブルにするには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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スイッチ上で NDE をイネーブルにします。 |
set mls nde enable |
次に、スイッチ上で NDE をイネーブルにする例を示します。
Console> (enable) set mls nde enable
Netflow data export enabled.
Netflow data export to port 9996 on 172.20.15.1 (Stargate)
事前にコレクタを指定せずに NDE をイネーブルにしようとすると、次のメッセージが表示されます。
Console> (enable) set mls nde enable
Please set host name and UDP port number with ‘set mls nde <collector_ip> <udp_port_number>’.
VLAN に対するブリッジド フロー統計のイネーブル化およびディセーブル化
(注) この機能は Supervisor Engine 1 または 1A/PFC、Supervisor Engine 2/PFC2 でサポートされていて、MSFC/MSFC2 は不要です。この機能は、Supervisor Engine 720 または Supervisor Engine 32 ではサポートされていません。
特定の VLAN に対するブリッジド フロー統計をイネーブルまたはディセーブルに設定するには、 set mls bridged-flow-statistics コマンドを使用します。1 つまたは複数の VLAN を入力できます。
(注) NetFlow テーブル エントリ作成は VLAN 単位でイネーブルにできます。ただし、ブリッジド フロー統計および VLAN 単位エントリ作成は同じメカニズムを使用して統計情報を収集するため、VLAN エントリが重複することがあります。「インターフェイス単位での NetFlow テーブル エントリの指定」を参照してください。
特定の VLAN または VLAN 範囲に対するブリッジド フロー統計をイネーブルまたはディセーブルに設定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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特定の VLAN または VLAN 範囲に対するブリッジド フロー統計をイネーブルまたはディセーブルに設定します。 |
set mls bridged-flow-statistics { enable | disable } { vlanlist } |
次に、特定の VLAN に対するブリッジド フロー統計をイネーブルにする例を示します。
Console> (enable) set mls bridged-flow-statistics enable 1,20-21
Netflow statistics is enabled for bridged packets on vlan(s) 1,20-21.
Netflow Data Export version: 7
Netflow Data Export enabled
Netflow Data Export configured for port 9991 on host 21.0.0.1
Total packets exported = 0
Bridged flow statistics is enabled on vlan(s) 1,20-21.
宛先ホスト フィルタの指定
宛先ホスト フィルタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フローの宛先ホスト フィルタを指定します。 |
set mls nde flow destination [ ip_addr_spec ] |
次に、ホスト 171.69.194.140 への期限切れになったフローだけがエクスポートされるように、宛先ホスト フィルタを指定する例を示します。
Console> (enable) set mls nde flow destination 171.69.194.140
Netflow Data Export successfully set
Destination filter is 171.69.194.140/255.255.255.255
宛先および送信元サブネット フィルタの指定
宛先および送信元サブネット フィルタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フローの宛先および送信元サブネット フィルタを指定します。 |
set mls nde flow destination [ ip_addr_spec ] source [ ip_addr_spec ] |
次に、サブネット 171.69.173.0 からサブネット 171.69.194.0 への期限切れになったフローだけがエクスポートされるように、宛先および送信元サブネット フィルタを指定する例を示します(フロー マスクは source-destination-ip に設定されているものと想定します)。
Console> (enable) set mls nde flow destination 171.69.194.140/24 source 171.69.173.5/24
Netflow Data Export successfully set
Source filter is 171.69.173.0/24
Destination filter is 171.69.194.0/24
宛先 TCP/UDP ポート フィルタの指定
宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フローの宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定します。 |
set mls nde flow dst_prt [ port_number ] |
次に、宛先ポート 23 への期限切れになったフローだけがエクスポートされるように、宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定する例を示します(フロー マスクは ip-flow に設定されているものと想定します)。
Console> (enable) set mls nde flow dst_port 23
Netflow Data Export successfully set
Destination port filter is 23
送信元ホストおよび宛先 TCP/UDP ポート フィルタの指定
送信元ホストおよび宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フローの送信元ホストおよび宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定します。 |
set mls nde flow source [ ip_addr_spec ] dst_prt [ port_number ] |
次に、ホスト 171.69.194.140 から宛先ポート 23 への期限切れになったフローだけがエクスポートされるように、送信元ホストおよび宛先 TCP/UDP ポート フィルタを指定する例を示します(フロー マスクは ip-flow に設定されているものと想定します)。
Console> (enable) set mls nde flow source 171.69.194.140 dst_port 23
Netflow Data Export successfully set
Source filter is 171.69.194.140/255.255.255.255
Destination port filter is 23
プロトコル フィルタの指定
プロトコル フィルタを指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フローのプロトコル フィルタを指定します。 |
set mls nde flow protocol protocol |
次に、プロトコル 17 からの期限切れになったフローだけがエクスポートされるように、プロトコル フィルタを指定する例を示します。
Console> (enable) set mls nde flow protocol 17
Netflow Data Export filter successfully set.
統計収集対象プロトコルの指定
set mls statistics protocol protocol port コマンドを使用すると、NDE によってエクスポートされる統計情報の収集対象になるプロトコルを 64 個まで指定できます。 protocol 引数には、 ip 、 ipinip 、 icmp 、 igmp 、 tcp 、 udp 、またはその他のプロトコル ファミリーを表す 10 進数を指定できます。 port 引数には、プロトコル ポートを指定します。
プロトコルを統計収集の対象に指定するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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|
プロトコルを統計収集の対象として指定します。 |
set mls statistics protocol protocol port |
次に、プロトコルを統計収集の対象として指定する例を示します。
Console> (enable) set mls statistics protocol 17 1934
Protocol 17 port 1934 is added to protocol statistics list.
統計収集対象プロトコルの削除
clear mls statistics protocol { protocol port | all }コマンドを使用すると、NDE によってエクスポートされる統計情報の収集対象から削除するプロトコルを 64 個まで指定できます。 protocol 引数には、 tcp 、 udp 、 icmp 、またはその他のプロトコル ファミリーを表す 10 進数を指定できます。 port 引数には、プロトコル ポートを指定します。すべてのプロトコルを統計収集対象から削除するには、 all キーワードを指定します。
プロトコルを統計収集の対象から削除するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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プロトコルを統計収集の対象から削除します。 |
clear mls statistics protocol { protocol port | all } |
次に、プロトコルを統計収集の対象から削除する例を示します。
Console> (enable) clear mls statistics protocol 17 1934
Protocol 17 port 1934 cleared from protocol statistics list.
NDE フロー フィルタの消去
NDE フロー フィルタを消去し、フィルタをデフォルト(すべてのフローをエクスポート)に戻すには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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NDE フロー フィルタを消去します。 |
clear mls nde flow |
次に、NDE フロー フィルタを消去して、すべてのフローがエクスポートされるようにする例を示します。
Console> (enable) clear mls nde flow
Netflow data export filter cleared.
NDE のディセーブル化
(注) Supervisor Engine 1 および PFC で、NDE がイネーブルに設定されているときに MLS をディセーブルにすると、統計情報がエクスポートされなくなるため、既存のキャッシュ エントリの統計情報が失われます。
スイッチ上で NDE をディセーブルにするには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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スイッチ上で NDE をディセーブルにします。 |
set mls nde disable |
次に、スイッチ上で NDE をディセーブルにする例を示します。
Console> (enable) set mls nde disable
Netflow data export disabled.
NDE IP アドレスの削除
MSFC から NDE IP アドレスを削除するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を行います。
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MSFC から NDE IP アドレスを削除します。 |
Router(config)# no mls nde-address [ ip_addr ] |
次に、MSFC から NDE IP アドレスを削除する例を示します。
Router(config)# no mls nde-address 170.170.2.1
NDE 設定の表示
スイッチ上の NDE 設定を表示するには、イネーブル モードで次の作業を行います。
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スイッチ上の NDE 設定を表示します。 |
show mls nde |
次に、スイッチ上で NDE 設定を表示する方法を示します。
Console> (enable) show mls nde
Netflow Data Export enabled
Netflow Data Export configured for port 7772 on host 10.6.1.10
Secondary Data Export configured for port 7775 on host 10.6.1.10
Source filter is 171.69.194.140/255.255.255.0
Destination port filter is 23
Total packets exported = 26784
次に、スイッチ上でブリッジド フロー統計がイネーブルに設定されている場合の NDE 設定を表示する例を示します。
Console> (enable) show mls nde
Netflow Data Export version:7
Netflow Data Export enabled
Netflow Data Export configured for port 7772 on host 10.6.1.10
Secondary Data Export configured for port 7775 on host 10.6.1.10
Total packets exported = 0
Bridged flow statistics is enabled on vlan(s) 1,20-21.