Cisco Wi-Fi インターフェイスモジュール(WIM)

この章は、次の項で構成されています。

概要

このセクションでは、Cisco Wi-Fi インターフェイスモジュール(WIM)の概要について説明します。PID は WP-WIFI6-x です。ここで、x は規制ドメインを示します。

WIM のハイライトは次のとおりです。

  • Cisco Catalyst IR1800 シリーズ用 802.11ax プラガブルモジュール

  • WiFi-6(802.11ax)、2 X 2 MIMO(2 つの空間ストリームに対応)

  • 広範な動作温度範囲

  • ただし、Field Replaceable Unit(FRU)は、OIR(活性挿抜)をサポートしていません

  • 外部 RP-SMA アンテナコネクタにより多様な RF カバレッジに対応可能

  • フレキシブルアンテナポート機能のサポート

  • Cisco AP 9105AXI がベース

次の図は、WIM の前面パネルを示しています。

表 1. WIM 前面パネル

アイテム

説明

1

フレキシブルアンテナポートがデュアルバンドモードに設定されている場合は無効です(デフォルト)。

フレキシブルアンテナポートがシングルバンドモードに設定されている場合は 2.4 GHz。

2

フレキシブルアンテナポートがデュアルバンドモードに設定されている場合は無効です(デフォルト)。

フレキシブルアンテナポートがシングルバンドモードに設定されている場合は 2.4 GHz。

3

フレキシブルアンテナポートがデュアルバンドモードに設定されている場合は 2.4/5 GHz(デフォルト)。

フレキシブルアンテナポートがシングルバンドモードに設定されている場合 5 GHz のみ。

4

フレキシブルアンテナポートがデュアルバンドモードに設定されている場合は 2.4/5 GHz(デフォルト)。

フレキシブルアンテナポートがシングルバンドモードに設定されている場合 5 GHz のみ。

5

有効 LED

6

Wi-Fi LED

次の表で、有効な LED について説明します。

LED ステータス

説明

消灯

電力なし

黄色

電源は入っていますが、モジュールはまだ機能していません

緑色

モジュールは完全に機能しています。

次の表で、Wi-Fi の LED について説明します。


(注)  


LED ステータス情報は、無線機の同時使用モードには適用されません。無線機の同時使用時のルート AP + ワイヤレスクライアントには、デフォルトの LED 動作(赤色/緑色の交互点滅)が表示されます。

LED ステータス

ステータスタイプ

説明

緑色の点灯

アソシエーションの状態

正常な動作状態ですが、ワイヤレス クライアントの関連付けがありません。

青色の点灯

アソシエーションの状態

  • WP-WIFI6(CAPWAP モード):

    WLC に登録されたインフラ AP、AP に接続されたクライアント

  • WP-WIFI6(UIW WGB):

    1:インフラ AP に登録された WGB

    2:両方の無線機がルート AP(二番目の無線機)+ ワイヤレスクライアントが接続済み:NA

緑色の点灯

ブートローダの状態

ブートローダを実行中。

緑色の点滅

ブートローダの状態

ブートローダエラー、署名検証エラー。

青色の点滅

動作状態

ソフトウェアのアップグレード中。

緑色と赤色の交互の点滅

動作状態

検出/接続プロセスが進行中

赤色、消灯、緑色、消灯、青色、消灯の繰り返し

アクセスポイントのオペレーティング システム エラー

一般的な警告。インライン電力不足。

インストール

Cisco Wi-Fi インターフェイスモジュールの取り外しと交換のオプションを次の手順で示します。

ルータには、Wi-Fi インターフェイス モジュール スロットを覆うブランクプレートが付いている場合があります。このプレートは、Wi-Fi インターフェイスモジュールを取り付ける前に取り外す必要があります。次の図に Wi-Fi インターフェイス モジュールを示します。

手順


ステップ 1

ブランクプレートを固定しているラッチロックのネジ(1 )を緩めて、プレートを取り外します。次の図を参照してください。

図 1. ラッチロックのネジ

ステップ 2

ブランクプレートをデバイスから引き抜きます。

ステップ 3

次の図に示すように、Wi-Fi モジュールをデバイスにはめ込みます。ラッチロックのネジ(1 )とデバイス前面のネジ穴(2 )が揃うようにします。Wi-Fi モジュールをデバイスにしっかりと押し込んでから、ラッチロックのネジに 8 ~ 10 インチポンド(0.9 ~ 1.1 ニュートンメートル)のトルクをかけて締め付けます。

図 2. Wi-Fi モジュール挿入

ステップ 4

アンテナを Wi-Fi モジュールのポートに取り付けます。アンテナのタイプによって手順が異なります。アンテナのマニュアルで設置時の適切な方向とトルクを確認してください。

ステップ 5

ポートにアンテナが取り付けられていない場合は、コネクタにキャップが取り付けられていることを確認します。


送信電力および受信感度

次の一連の表は、送信電力と受信感度の詳細を示しています。

表 2. 802.11/11b

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

1 Mbps

1

2

23

-97

11 Mbps

1

2

23

-88

表 3. 802.11a/g

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

6 Mbps

1

2

20

-93

21

-92

24 Mbps

1

2

20

-86

21

-86

54 Mbps

1

2

19

-77

21

-78

表 4. 802.11n HT20

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-93

21

-92

MCS15

2

2

19

-71

21

-73

表 5. 802.11n HT40

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-90

MCS15

2

2

19

-68

表 6. 802.11ac VHT20

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-93

MCS8

1

2

18

-70

MCS0

2

2

20

-90

MCS8

2

2

18

-67

MCS9

2

2

表 7. 802.11ac VHT40

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-90

MCS9

1

2

17

-66

MCS0

2

2

20

-87

MCS9

2

2

17

63

表 8. 802.11ac VHT80

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-87

MCS9

1

2

16

-63

MCS0

2

2

20

-84

MCS9

2

2

16

60

表 9. 802.11ax HE20

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-94

20

-92

MCS11

1

2

16

-63

15

-66

MCS0

2

2

20

-92

20

-91

MCS11

2

2

16

60

15

62

表 10. 802.11ax HE40

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-91

MCS11

1

2

16

-60

MCS0

2

2

20

-88

MCS11

2

2

16

-57

表 11. 802.11ax HE80

5 GHz 無線機

2.4 GHz 無線機

空間ストリーム

アクティブなアンテナ数

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

合計送信電力(dBm)

受信感度(dBm)

MCS0

1

2

20

-88

MCS11

1

2

16

-57

MCS0

2

2

20

-85

MCS11

2

2

16

-54

熱軽減策

次の表に、熱軽減策レベルとスループット性能の説明を示します。

これは、デュアル P-LTEAP18-GL プラガブルモジュールと WP-WIFI6 プラガブルモジュールを備えた IR1835 に適用されます。

表 12. 熱軽減策テーブル - IR1835

ハードウェア

最大周囲温度(C/F)

通気(LFM)

スループット性能

IR1835 + WP-WIFI6 デュアル P-5GS6-GL

60°/140°

0

スロットル、1x1 SISO

65°/149°

40

スロットル、1x1 SISO

70°/158°

200

スロットル、1x1 SISO

WP-WIFI6 プラガブルは、最大 55°C /131°F で正常動作します。正常な状態では、WP-WIFI6 プラガブルの 2.4 GHz 無線機と 5 GHz 無線機の両方が 2x2 MIMO モードで動作し、アンテナポート A と B がアクティブになります。熱軽減策テーブルに示されている周囲温度とエアフローレベルを超えると、2.4 GHz と 5 GHz の両方の無線機が 1x1 SISO に制限される場合があります。1x1 SISO モードでは、アンテナポート A のみがアクティブになり、各無線機は単一の空間ストリームデータレートに制限されます。