G シリーズのアプリケーション
G シリーズ カードを使用すると、SONET/SDH バックボーン上でイーサネットおよび IP データを確実に転送できます。ONS 15454 および ONS 15454 SDH の G シリーズ カードは、SONET/SDH 転送ネットワークに最大 4 つのギガビット イーサネット ポートをマッピングし、1 カードあたり STS-48c/VC4-16 までの信号レベルで、スケーラブルでプロビジョニング可能な転送帯域幅を提供します。ONS 15327 の G シリーズ カードは 2 つのギガビット イーサネット ポートをマッピングします。G シリーズ カードでは、すべてのイーサネット フレーム(ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト)で回線レートでの転送が可能であり、ジャンボ フレーム(最大 10,000 バイトと定義される)をサポートするように設定できます。G シリーズ カードには、次のように、キャリアクラスのアプリケーション向けに最適化された機能が組み込まれています。
• High Availability(HA; ハイ アベイラビリティ)(ソフトウェア アップグレード時での中断のない「50 ミリ秒未満」パフォーマンス、およびあらゆるタイプの SONET/SDH 機器保護切り替えを含む)
• 中断のない再プロビジョニング
• 最大回線レートでのギガビット イーサネット トラフィックのサポート
• 完全な TL1 ベースのプロビジョニング機能
• 拡張ポート状態、ターミナル ループバックとファシリティ ループバックおよび J1 パス トレースなどのサービサビリティ オプション
• SONET/SDH 形式のアラーム サポート
• イーサネット Performance Monitoring(PM; パフォーマンス モニタリング)と Remote Monitoring(RMON; リモート モニタリング)機能
G シリーズ カードを使用して、従来の SONET/SDH 回線のように、イーサネット専用回線サービスをプロビジョイングして管理できます。G シリーズ カードのアプリケーションには、キャリアクラスの Transparent LAN Service(TLS; 透過型 LAN サービス)、100 Mbps イーサネット専用回線サービス(ギガビット アップリンクを持つ外部の 100 Mbps イーサネット スイッチと組み合せた場合)、および HA 転送があります。
ONS 15454 または ONS 15327 のカードは、1 つのイーサネット ポートを 1 本の STS 回線にマップします。G シリーズ カードの 4 つのポートは、STS-1、STS-3c、STS-6c、STS-9c、STS-12c、STS-24c、および STS-48c のどの回線サイズの組み合わせでもそれぞれ個別にマップできます。ただし、1 枚のカードで終端する回線サイズの合計は STS-48c 以内にする必要があります。
ONS 15454 SDH のカードは、1 つのイーサネット ポートを 1 本の STM 回線にマップします。G シリーズ カードの 4 つのポートは、VC4、VC4-2c、VC4-3c、VC4-4c、VC4-8c と VC4-16c のどの回線サイズの組み合せでもそれぞれ個別にマップできます。ただし、1 枚のカードで終端する回線サイズの合計は VC4-16c 以内にする必要があります。
ギガビット イーサネット ポートを最大の回線レートでサポートするには、1 Gbps(双方向では 2 Gbps)以上の容量を持つ STS/VC4 回線が必要です。ギガビット イーサネット ポートを最大の回線レートでサポートできる最小の回線サイズは、STS-24c/VC4-8c です。G シリーズ カードは、最大回線レートのポートを 2 つまでサポートします。
G シリーズ カードは、OC-N/STM-N カードと同様の方法で J1 パス トレース バイトを送信およびモニタリングします。詳細については、『ONS 15454 Reference Manual』、『ONS 15454 SDH Reference Manual』、または『ONS 15327 Reference Manual』のうちから、該当するプラットフォームのリファレンス マニュアルを参照してください。
(注) G シリーズ カードは LEX カプセル化を使用します。LEX は、RFC 1622 および RFC 2615 に記述されているようにSONET/SDH上での標準の High-Level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データリンク制御)フレーミングで、PPP(ポイントツーポイント プロトコル)フィールドは RFC 1841 で定義されている値に設定されます。LEX の詳細については、「ONS イーサネット カード上の POS」を参照してください。
G1K-4 カードと G1000-4 カードの比較
ONS 15454およびONS 15454 SDH の G シリーズには、G1K-4 カードと G1000-4 カードがあります。G1K-4 カードは、以前の G1000-4 カードと同等のハードウェアです。
Release 3.4 以前のソフトウェアを実行している ONS 15454 に装着して運用する場合は、どちらのカードにも XC10G カードが必要です。R4.0 以降のソフトウェアを実行している ONS 15454 に G1K-4 カードを取り付ける場合、XC10G カードを取り付けた ONS 15454 だけではなく、XC カードおよび XCVT カードを取り付けた ONS 15454 にも装着できます。R 4.0 以降のソフトウェアを実行している ONS 15454 で XC カードおよび XCVT カードと併用する場合には、G1K-4 カードをスロット 5、6、12、および 13 に装着する必要があります。
これらの制限は、ギガビット イーサネット トランスポンダ モードに設定された G シリーズ カードには適用されません。詳細については、「G シリーズ ギガビット イーサネット トランスポンダ モード」を参照してください。
R4.0 以降のソフトウェアでは、G1K-4 カードは物理的に取り付けた際に認識されます。R3.4 以前のソフトウェアでは、G1000-4 カードと G1K-4 カードの両方が、物理的に取り付けた際に G1000-4 として認識されます。
G シリーズ カードの例
図23-1 に、G シリーズのアプリケーションを示します。この例では、データ トラフィックがハイエンド ルータのギガビット イーサネット ポートから、ONS ノードのポイントツーポイント回線を経由して、別のハイエンド ルータのギガビット イーサネット ポートに到達しています。
図23-1 G シリーズのポイントツーポイント回線上のデータ トラフィック
G シリーズ カードは、ギガビット イーサネット上でカプセル化および転送可能な任意のレイヤ 3 プロトコル(IP や IPX など)を伝送します。データは、ギガビット イーサネット ファイバによって ONS 15454 や ONS 15454 SDH G シリーズ カードの標準 Cisco GBIC(ギガビット インターフェイス コンバータ)、ONS 15327 G シリーズ カードの標準 Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールに送信されます。G シリーズ カードは、ペイロードを OC-N/STM-N カード上へ多重化して、イーサネット フレームを SONET/SDH ペイロードに透過的にマップします。ペイロードが宛先ノードに到達すると、逆のプロセスが行われ、宛先の G シリーズ カードの標準 Cisco GBIC または SFP からギガビット イーサネット ファイバへデータが送信されます。
G シリーズ カードは、特定の種類のエラーが発生しているイーサネット フレームを、SONET/SDH 上で転送せずに廃棄します。エラーになったイーサネット フレームとは、破損して Cycle Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)エラーになったフレームや、イーサネット規格の最小のフレーム長である 64 バイトに満たない短いフレームなどです。G シリーズ カードは、正常なフレームには変更を加えないで SONET/SDH ネットワークに転送します。ヘッダー内の情報は、カプセル化や転送によって影響を受けません。たとえば、IEEE 802.1Q 情報を含む形式のパケットは、影響を受けずにプロセスを通過します。
IEEE 802.3z のフロー制御とフレーム バッファリング
G シリーズ カードでは、IEEE 802.3z のフロー制御とフレーム バッファリングにより、データ トラフィックの輻輳を緩和できます。オーバーサブスクライブを避けるために、各ポートの送受信チャネルでは 512 KB のバッファ メモリを利用できます。イーサネット ポートのバッファ メモリが容量に近づくと、G シリーズ カードは IEEE 802.3z のフロー制御を使用して、ギガビット イーサネット接続の反対側で送信元にポーズ フレームを送信します。
ポーズ フレームは、送信元に一定期間パケットの送信を停止するように指示します。送信側ステーションは、要求された時間が経過してから残りのデータを送信します。図23-1 は、G シリーズ カードと接続されているスイッチで送受信されているポーズ フレームを示しています。
G シリーズ カードには対称フロー制御機能があります。対称フロー制御により、G シリーズ カードは、外部装置から送信されたポーズ フレームに応答し、ポーズ フレームを外部装置に送信できます。R4.0 より前のソフトウェアでは、G シリーズ カードのフロー制御は非対称でした。つまり、カードはポーズ フレームを送信しますが、受信したポーズ フレームは廃棄します。
Release 5.0 以降のソフトウェアでは、自動ネゴシエーションとフロー制御を CTC で個別にプロビジョニングできます。自動ネゴシエーションが失敗すると、リンクがダウンします。
自動ネゴシエーションとフロー制御の両方をイネーブルにすると、G シリーズ カードでは接続されているイーサネット装置に対して対称フロー制御が提案されます。フロー制御を使用するかどうかは、自動ネゴシエーションの結果によって異なります。
自動ネゴシエーションがイネーブルで、フロー制御がディセーブルの場合、G シリーズ カードでは自動ネゴシエーションする際に、フロー制御が提案されません。このネゴシエーションが成功するのは、接続されている装置でフロー制御なしが同意された場合だけです。
自動ネゴシエーションがディセーブルの場合、接続されている装置のプロビジョニングは無視されます。G シリーズ カードのフロー制御のイネーブルまたはディセーブルは、G シリーズ カードのプロビジョニングのみに基づきます。
このフロー制御メカニズムでは、送受信装置のスループットが、STS/VC 回線の帯域幅のスループットと一致します。たとえば、1 台のルータが G シリーズ カード上のギガビット イーサネット ポートに送信を行うとします。この特定のデータ レートは 622 Mbps を超える場合がありますが、G シリーズ ポートに割り当てられている SONET 回線は STS-12c(622 Mbps)のみです。この例では、ONS 15454 はポーズ フレームを送信し、一定期間ルータからの送信を遅らせるように要求します。フロー制御と十分なポート単位のバッファリング機能を使用すると、フレーム損失の大部分を制御できるため、回線レートの最大容量(STS-24c)未満でプロビジョニングされる専用回線サービスが効率良く行えます。同じことが ONS 15454 SDH または ONS 15327 に適用されます。
G シリーズ カードでは、フロー制御のしきい値プロビジョニングが可能であり、ユーザは 3 つの基準(バッファ サイズ)設定、すなわち、デフォルト、低遅延、カスタム設定から 1 つを選択できます。デフォルトが通常の使用に最適であり、R4.1 より前のソフトウェアでは、デフォルトしか適用できませんでした。低遅延は、STS-1 での Voice-over-IP(VoIP)のようなサブレートのアプリケーションに適しています。バッファリングが十分でない、ベスト エフォート トラフィック、またはアクセスする回線が長距離である接続装置では、G シリーズ カードを高遅延に設定します。
カスタム設定では、Flow Ctrl Lo と Flow Ctrl Hi に対して正確なバッファ サイズのしきい値を設定できます。フロー制御高(Flow Ctrl Hi)の設定は接続されているイーサネット装置に [Pause On] フレームを送るための基準であり、このフレームは装置に一時的に送信を停止させる信号を送信します。フロー制御低(Flow Ctrl Lo)の設定は接続されているイーサネット装置に [Pause Off] フレームを送るための基準であり、このフレームは装置に送信を再開させる信号を送信します。G シリーズ カードでは、ポートに接続されている装置で自動ネゴシエーションがイネーブルになっている場合にだけ、ポート上でフロー制御をイネーブルにできます。
(注) 自動ネゴシエーションを R 4.0 より前のソフトウェア リリースを実行している G シリーズ カードと相互運用するように設定している外部のイーサネット装置では、R4.0 以降のソフトウェアを実行している G シリーズ カードと相互運用する際に自動ネゴシエーションの設定を変更する必要はありません。
GEC/IEEE 802.3ad リンク集約
G シリーズは、シスコ独自の規格である Gigabit EtherChannel(GEC)や IEEE 802.3ad 規格などのあらゆる形式のリンク集約技術をサポートします。G シリーズ カードのエンドツーエンド リンク完全性機能により、回線でイーサネット リンクをエミュレートできます。これにより、あらゆる種類のレイヤ 2 および レイヤ 3 再ルーティングを、G シリーズ カードで適切に処理できます。図23-2 に、G シリーズ カードの GEC サポートを示します。
図23-2 G シリーズ カードの GEC のサポート
G シリーズ カードは、GEC を直接実行しませんが、接続されているイーサネット装置間のエンドツーエンドの GEC 機能をサポートしています。GEC を実行している 2 つのイーサネット装置が G シリーズ カードを通じて ONS ネットワークに接続している場合、ONS SONET/SDH 側のネットワークは EtherChannel 装置に対して透過的になります。2 つの EtherChannel 装置は、相互に直接接続されているかのように動作します。G シリーズ カードのパラレル回線サイズを任意に組み合わせて、GEC のスループットをサポートできます。
GEC は、接続されているイーサネット装置に回線レベルのアクティブな冗長性と保護(1:1)を提供します。また、パラレルの G シリーズ データ リンクを 1 つにバンドルして、より集約された帯域幅を提供することもできます。Spanning Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)は、バンドルされたリンクが 1 本のリンクであるかのように動作し、GEC に対して、これらの複数のパラレル パスを利用することを許可します。GEC を使用しない場合、STP は 1 つのノンブロッキング パスのみを許可します。また、GEC は、各種カード(または各種ノード)上のポートのグループをサポートできるため、G シリーズ カードのカードレベルの保護と冗長性を提供します。これにより、1 つのポートまたはカードに障害が発生した場合でもトラフィックはほかのポートまたはカードに再ルーティングされます。
エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性機能は、接続されている装置上の GEC 機能と組み合せて使用できます。この機能を組み合わせることにより、スパニング ツリーの再ルーティングなどの代替方法よりも応答時間が短いイーサネット トラフィックの回復スキームが提供されます。また、予備の帯域幅を予約する必要がないため、帯域幅をより効率的に利用できます。
イーサネット リンク完全性のサポート
G シリーズ カードは、エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性をサポートします(図23-3)。この機能は、イーサネット専用回線サービスの提供と、接続されているイーサネット装置でのレイヤ 2 およびレイヤ 3 プロトコルの適切な運用に不可欠です。エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性では、エンドツーエンドのパスの一部に障害が発生すると、パス全体で障害が発生したことになります。パス全体の障害は、パスの各端にある送信レーザーがオフになることで確認できます。接続されているイーサネット装置は、ディセーブルになった送信レーザーを搬送波損失と認識し、その結果非アクティブ リンクとみなします。
図23-3 エンドツーエンドのイーサネット リンク完全性のサポート
(注) 搬送波損失状態を無視するように設定できるネットワーク装置もあります。搬送波損失状態を無視するように設定された装置が一方の端で G シリーズ カードに接続されている場合は、障害を回避してトラフィックをルーティングするために代替の方法(レイヤ 2 またはレイヤ 3 のキープアライブ メッセージの使用など)を用意する必要があります。通常、このような代替方法の応答時間は、エラー状態の識別にリンク状態を使用する方法よりもかなり長くなります。
図23-3 に示すように、パスの任意のポイントでの障害によって、各端の G シリーズ カードでは Tx 送信レーザーがディセーブルになり、その結果、両端の装置はリンクがダウンしたことを検出します。イーサネット ポートの 1 つが管理上ディセーブルな場合やループバック モードで設定されている場合、エンドツーエンドのイーサネット パスは使用できなくなるため、そのポートはエンドツーエンドのリンク完全性に関して「障害」とみなされます。ポートの「障害」により、パスの両端もディセーブルになります。
イーサネット ポートおよび SONET/SDH ポートの管理状態とサービス状態およびソーク時間
G シリーズ カードは、イーサネット ポートおよび SONET/SDH 回線の管理状態とサービス状態をサポートします。カードと回線のサービス状態の詳細については、『 Cisco ONS 15454 Reference Manual 』または『 Cisco ONS 15454 SDH Reference Manual 』の付録「Administrative and Service States」を参照してください。
ギガビット イーサネット ポートには、IS AINS 管理状態を含む、サービス状態を設定できます。IS AINS はポートを最初に OOS-AU AINS 状態に設定します。このサービス状態では、アラーム レポートは抑制されますが、トラフィックは伝送され、ループバックは許可されます。ソーク期間が終了すると、ポートの状態が IS-NR に変わります。アラームがレポートされるかどうかに関係なく、発生した障害状態は、CTC の Conditions タブまたは TL1 の RTRV-COND コマンドを使用して取得できます。
イーサネット ポートのアラームおよび状態である、CARLOSS および TPTFAIL の 2 つは、ポートが稼動中になるのを防ぎます。ギガビット イーサネット ポートを IS AINS 状態に設定して G シリーズ回線をプロビジョニングし、アラームが抑制されている場合でも、この状態が発生します。これは、G シリーズのリンク完全性機能がアクティブであり、パス内のすべての SONET およびイーサネット エラーが解決されるまで、どちらかの終端の Tx 送信レーザーがイネーブルにならないためです。リンク完全性機能によりエンドツーエンド パスがダウンした状態にある限り、両方のポートの状態は、AINS から IS への状態の変更を抑制するために必要な 2 つの状態のうちの少なくとも 1 つになります。これにより、ポートは AINS 状態のままとなり、アラーム レポートが抑制されます。
また、この状態は G シリーズ カードの SONET/SDH 回線にも適用されます。SONET/SDH 回線の状態が IS AINS 状態に設定されて、回線状態が IS に変わる前にイーサネット エラーが発生した場合、イーサネット エラーが両端で解決されるまで、リンク完全性は回線の状態が IS に変わるのも防止します。管理状態が IS AINS である限り、サービス状態は OOS-AU AINS となります。イーサネット エラーまたは SONET エラーがなくなると、リンク完全性機能は両端でギガビット イーサネット Tx 送信レーザーをイネーブルにします。同時に、AINS カウントダウンが通常どおりに開始されます。経過時間中に別の状態が発生しない場合は、各ポートの状態が IS NR 状態に変わります。AINS カウントダウン中、ソーク時間の残り時間が CTC および TL1 で使用できます。ソーク期間に状態が再度発生すると、AINS ソーキング ロジックが最初から再開します。
IS AINS 状態にプロビジョニングされた SONET/SDH 回線は、回線のどちらかの側のギガビット イーサネット ポートの状態が IS NR に変わるまで最初の OOS 状態のままです。AINS から IS への変更が完了するかどうかに関係なく、リンク完全性機能によりギガビット イーサネット ポートの Tx 送信レーザーがオンになると、SONET/SDH 回線はイーサネット トラフィックを転送し統計情報をカウントします。
G シリーズ カードの回線構成
ここでは、G シリーズ カードのポイントツーポイント回線および手動クロス コネクトについて説明します。イーサネットの手動クロス コネクトを使用すると、ONS 以外の SONET/SDH ネットワーク セグメントをブリッジングできます。
G シリーズ カードのポイントツーポイント イーサネット回線
G シリーズ カードは、ポイントツーポイント回線構成をサポートします(図23-4)。回線は、SONET または SDH ライン カードと同様に CTC で設定できます。G シリーズ カードは、回線サービス状態をサポートします。
ONS 15454 および ONS 15327 でプロビジョニング可能な SONET 回線のサイズは、STS 1、STS 3c、STS 6c、STS 9c、STS 12c、STS 24c、および STS 48c です。ONS 15454 SDH でプロビジョニング可能な SDH 回線のサイズは、VC4、VC4-2c、VC4-3c、VC4-4c、VC4-8c、VC4-9c、および VC4-16c です。各イーサネット ポートは G シリーズ カードの個々の STS/VC 回線にマップされます。
図23-4 G シリーズ カードのポイントツーポイント回線
G シリーズ カードでは、有効な回線サイズのリストの中から最大 4 つの回線を組み合わせて使用できます。ただし、回線サイズの合計が 48 本の STS または 16 本の VC4 以内になるようにする必要があります。
ハードウェア上の制限で、G シリーズ カードにドロップされる回線の組み合せには、さらにいくつかの制約があります。この制約はノードで透過的に強制されるもので、回線の組み合せの制限を気にする必要はありません。
1 本の STS-24c または VC4-8c がカードで終端する場合、そのカードの残りの回線を別の 1 本の STS-24c または VC4-8c に使用することも、合計 12 本以内の STS または合計 4 本以内の VC4 になるように(つまり、カードでの STS の合計が 36 本または VC4 の合計が 12 本)STS-12c または VC4-4c 以内のサイズの回線を組み合わせることもできます。
STS-24c または VC4-8c 回線がカードにドロップされない場合は、全帯域幅が無制限に使用できます(たとえば、1 本の STS-48c または VC4-16c や 4 本の STS-12c または VC4-4c 回線などを使用できます)。
この STS-24c または VC4-8c の制限は 1 本の STS-24c または VC4-8c 回線がドロップされた場合にのみ適用されるので、この制限による影響は最小となります。カード上の STS-24c または VC4-8c 回線は、ほかのサイズの回線と分離してグループ化します。グループ化した回線は、ほかの G シリーズ カードにドロップできます。
(注) G シリーズ カードは STS/VC クロス コネクトのみを使用します。VT レベルのクロス コネクトは使用されません。
G シリーズ カードの手動クロス コネクト
ONS ノードで通常のイーサネット回線のプロビジョニングを行うためには、ノード間でエンドツーエンド CTC を確認できる必要があります。ONS ノード間に他のベンダーの機器が配置されている場合、そのベンダーのSimple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)/Target Identifier Address Resolution Protocol(ARP; アドレス レゾリューション プロトコル)(OSI/TARP)ベースの機器では、ONS ノードの TCP/IP ベースの Data Communication Channel(DCC; データ通信チャネル)のトンネリングは使用できません。矛盾した DCC を回避するために、イーサネット回線は、ONS 以外のネットワークを使用して、STS/VC チャネルに手動でクロス コネクトする必要があります。手動クロス コネクトを使用すると、ONS 以外のネットワークを活用しながら、イーサネット回線を ONS ノード間で実行できます( 図23-5 )。
(注) ここでは「クロス コネクト」および「回線」を次のような意味で使用します。「クロス コネクト」は、1 つの ONS ノード内で発生する接続を表し、回線が ONS ノードに出入りできることを意味します。「回線」は、トラフィック送信元(トラフィックが ONS ノード ネットワークへ入る場所)からドロップまたは宛先(トラフィックが ONS ノード ネットワークを出る場合)までの一連の接続を表します。
図23-5 G シリーズ カードの手動クロス コネクト
G シリーズ ギガビット イーサネット トランスポンダ モード
ONS 15454 および ONS 15454 SDH の G シリーズ カードはトランスポンダとして設定できます。ONS 15327 の G シリーズ カードはトランスポンダとして設定できません。トランスポンダ モードは、G シリーズでサポートされている GBIC(SX、LX、ZX、Coarse Wavelength Division Multiplexing[CWDM; 低密度波長分割多重]や Dense Wavelength Division Multiplexing[DWDM; 高密度波長分割多重])とともに使用できます。図23-6 は、トランスポンダ モードのカードレベルでの概略を示しています。
図23-6 G シリーズの 1 ポート トランスポンダ モードのアプリケーションのカードレベルでの概略
トランスポンダとして設定された G シリーズ カードは、SONET/SDH 用に設定された G シリーズ カードとは全く異なる動作をします。SONET/SDH 設定では、G シリーズ カードはカード正面のイーサネット ポートと GBIC からギガビット イーサネット トラフィックを送受信します。このイーサネット トラフィックは、クロスコネクト カードと光カードを介して多重化されて SONET/SDH ネットワークを出入りします(図23-7 参照)。
図23-7 デフォルトの SONET/SDH モードでの G シリーズ
トランスポンダ モードでは、G シリーズのイーサネットのトラフィックはクロスコネクト カードや SONET/SDH ネットワークと通信することなく G シリーズ カードの内部に留まり、カード上で GBIC へ送り返されます(図23-8)。
図23-8 トランスポンダ モードでの G シリーズ カード(2 ポート双方向)
G シリーズ カードはトランスポンダ モードあるいは SONET/SDH デフォルトに設定できます。1 つでもポートがトランスポンダ モードにプロビジョニングされると、カードはトランスポンダ モードとなり、カードのすべてのポートが SONET/SDH モードに戻らないと SONET/SDH 回線を設定できません。G シリーズ ポートをトランスポンダ モードにプロビジョニングするには、『 Cisco ONS 15454 Procedure Guide 』または『 Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide 』を参照してください。
G シリーズ カードをトランスポンダ モードに設定する前に、すべての SONET/SDH 回線を削除する必要があります。ONS 15454 または ONS 15454 SDH は、12 個のトラフィック スロットの任意のスロットまたはすべてのスロットでトランスポンダ モードに設定された G シリーズ カードをホスティングでき、最大 24 双方向、あるいは 48 単方向のラムダをサポートします。
トランスポンダとして設定された G シリーズ カードは、次の 3 つのいずれかのモードになります。
• 2 ポート双方向トランスポンダ モード
• 1 ポート双方向トランスポンダ モード
• 2 ポート単方向トランスポンダ モード
2 ポート双方向トランスポンダ モード
2 ポート双方向トランスポンダ モードは、1 つのG シリーズ カード ポートの送受信イーサネット フレームを他のポートの送受信イーサネット フレームへマッピングします(図23-8)。トランスポンダの双方向ポート マッピングは同一カードの任意の 2 つのポート間で可能です。
1 ポート双方向トランスポンダ モード
1 ポート双方向トランスポンダ モードは、あるポートで受信されたイーサネット フレームを同一ポートの送信側へマッピングします(図23-9)。このモードは、ポートが他のポートではなく同一ポートにマッピングされる点を除けば、2 ポート双方向トランスポンダと同じです。1 ポート双方向トランスポンダ モードのデータ パスはファシリティ ループバックと同一ですが、トランスポンダ モードはメンテナンス モードではなく、搬送波損失(CARLOSS)のような非 SONET/SDH アラームを抑制することはありません。
このモードは、中間 DWDM 信号再生成で使用し、CWDM および DWDM GBIC の広帯域容量の利点を利用できます。その結果、ノードは複数の波長で受信できますが、送信できるのは固定波長でのみとなります。
図23-9 1 ポート双方向トランスポンダ モード
2 ポート単方向トランスポンダ モード
1 つのレシーバーで受信されたイーサネット フレームは、他のポートの送信側から送信されます。このモードは、1 つの方向だけが使われる点を除けば、2 ポート双方向トランスポンダと同じです(図23-10)。1 つのポートは単方向送信専用としてプロビジョニングし、もう 1 つのポートは単方向受信専用としてプロビジョニングする必要があります。単方向送信用として設定されたポートは受信ポート上の損失信号を無視するので、受信ポートのファイバを接続する必要はありません。単方向受信用として設定されたポートは送信レーザーをオンにしないので、送信ポートのファイバを接続する必要はありません。
このモードは、たとえば、ある種のVideo on Demand(VoD; ビデオ オン デマンド)アプリケーションのように、1 方向のみが CWDM または DWDM 上で送信される必要がある場合に使用されます。
図23-10 2 ポート単方向トランスポンダ
G シリーズ トランスポンダ モードの特性
G シリーズ カードのトランスポンダ モードでの動作は、SDH モードでのG シリーズ カードとはいくつかの点で異なっています。
• トランスポンダ モードに設定された G シリーズ カードは、ユーザが SONET/SDH 回線をプロビジョニングするときに、CTC のプロビジョニング可能なカード リストに表示されません。
• トランスポンダ モードに設定された G シリーズ カードはクロスコネクト カード(たとえば、XC10G)を必要としませんが、TCC2/TCC2P カードを必要とします。
• トランスポンダに設定された G シリーズのポートは、フロー制御のポーズ フレームには応答せず、ポーズ フレームを透過的にカードに通します。SONET/SDH モードでは、ポートはポーズ フレームに応答し、ポーズ フレームをカードに通しません。
• TL1 によるプロビジョニングではトランスポンダ モードの設定はサポートされていません。ただし、トランスポンダ モードおよびポート情報は、TL1 コマンドの RTRV-G1000 で表示できます。
• すべての SONET/SDH 関連のアラームは、カードがトランスポンダ モードに設定されている場合には抑制されます。
• トランスポンダ モードの G1000-4 や G1K-4 カードには、スロット番号やクロス コネクトの制約はありません。
• ファシリティ ループバックとターミナル ループバックは、単方向のトランスポンダ モードでは完全にはサポートされていませんが、両方の双方向トランスポンダ モードではサポートされています。
• イーサネットの自動ネゴシエーションはサポートされておらず、単方向トランスポンダ モードではプロビジョニングできません。自動ネゴシエーションは、両方の双方向トランスポンダ モードでサポートされています。
• エンドツーエンドのリンク完全性機能はトランスポンダ モードでは使用できません。
(注) 通常の SONET/SDH モードでは、G シリーズ カードはエンドツーエンドのリンク完全性機能をサポートします。この機能はイーサネットや SONET/SDH 障害により、対応するイーサネット ポートの送信レーザーをディセーブルにしてオフにします。トランスポンダ モードでは、イーサネット ポート上の Loss of Signal(LOS; 信号消失)は、対応するポートの送信信号には影響を与えません。
G シリーズ カードのトランスポンダ モードでの動作は、G シリーズ カードの SONET/SDH モードでの動作に類似している点もあります。
• G シリーズのイーサネット統計情報は、両方のモードのポートで使用可能です。
• イーサネット ポート レベルのアラームや条件は、両方のモードのポートで使用可能です。
• ジャンボ フレームや非ジャンボ フレーム動作は、両方のモードで同一です。
• すべての既存のカウンタや PM パラメータに対する収集、レポート、しきい値超過条件は、両方のモードで同一です。
• SNMP および RMON のサポートは両方のモードで同一です。
E シリーズ カードのアプリケーション
ONS 15454、ONS 15454 SDH、ONS 15327 のすべてで E シリーズ カードをサポートします。E シリーズ カードには、ONS 15454 および ONS 15454 SDH の E100T-12/E100T-G および E1000-2/E1000-2-G が含まれます。E100T-G と以前の E100T-12 の機能は同じです。E1000-2-G と以前の E1000-2 も機能は同じです。XC10G カードを使用している ONS 15454 には、G バージョン(E100T-G または E1000-2-G)の E シリーズ イーサネット カードが必要です。ONS 15454 または ONS 15454 SDH は、最大 10 枚の E シリーズ カードをサポートします。E シリーズ イーサネット カードは任意の多目的スロットに装着できます。
ONS 15327 の E シリーズ カードは、E10/100-4 です。E シリーズの中でこのカードだけが、ML シリーズ カードとの相互運用性を可能にする、LEX カプセル化の設定をサポートします。詳細については、「ONS イーサネット カード上の POS」を参照してください。
(注) ONS 15454 および ONS 15454 SDH の E シリーズ カードは、LEX カプセル化をサポートしません。
E シリーズ カードのモード
E シリーズ カードは、マルチカード EtherSwitch グループ、シングルカード EtherSwitch、またはポートマップの 3 つのモードのどれか 1 つで動作します。マルチカード EtherSwitch グループまたはシングルカード EtherSwitch モードの E シリーズ カードは、VLAN(仮想 LAN)、IEEE 802.1Q、STP、IEEE 802.1D などのレイヤ 2 機能をサポートします。ポートマップ モードは、E シリーズ カードを、ストレート マッパー カードとして動作するように設定し、これらのレイヤ 2 機能はサポートしません。複数の E シリーズ カードを使用するノード内では、E シリーズ カードはそれぞれ、3 つのモードのいずれかで動作できます。カードのモードを確認するには、CTC のイーサネット カード ビューで、 Provisioning > Ether Card タブをクリックします。
(注) ポートマップ モードでは、他の E シリーズ モードに固有の問題を回避できます。これについては、フィールド通知『E-Series Ethernet Line Card Packet Forwarding Limitations』で詳しく説明します。
E シリーズのマルチカード EtherSwitch グループ
マルチカード EtherSwitch グループでは、2 つ以上のイーサネット カードが 1 つのレイヤ 2 スイッチとして機能するようにプロビジョニングします。図23-11 に、マルチカード EtherSwitch の構成を示します。マルチカード EtherSwitch は、ONS 15454 または ONS 15454 SDH-E シリーズ カードの 2 つのイーサネット回線ポイント間の帯域幅を STS-6c に、ONS 15327 E シリーズ カード間の帯域幅を STS-3c に制限しますが、ノードとカードを追加して共有パケット リングを作成できます。
図23-11 マルチカード EtherSwitch 構成
注意 2 本の STS-3c/VC4-2c マルチカード EtherSwitch 回線をイーサネット カード上で終端させ、その後最初の回線を削除する場合には、カードに STS-1/VC4 回線をプロビジョニングする前に、もう 1 本の STS-3c/VC4-2c 回線を削除する必要があります。最初の STS-3c/VC4-2c 回線を削除しただけで STS-1/VC4 回線を作成しようとすると、STS-1/VC4 回線は動作しませんが、アラームはこの状態を表示しません。この状況を回避するために、2 本目の STS-3c/VC4-2c を削除してから、STS-1/VC4 回線を作成します。
E シリーズ シングルカード EtherSwitch
すべての E シリーズ カードでは、シングルカード EtherSwitch を使用すると、各イーサネット カードでは ONS ノード内に 1 つのスイッチ エンティティしか存在できません。図23-12 に、シングルカード EtherSwitch の構成を示します。
図23-12 シングルカード EtherSwitch 構成
ポートマップ(リニア マッパー)
ポートマップ モード(リニア マッパー)では、特定の E シリーズ イーサネット ポートをカード固有の STS/VC 回線の 1 つにマップするように E シリーズ カードを設定します(図23-13)。ポートマップ モードでは、レイヤ 1 の転送で、ユニキャスト、マルチキャスト、および混合トラフィックの低遅延を実現できます。E100T-G カードまたは E10/100-4 カード上のイーサネットとファースト イーサネットは、回線レート速度で動作します。E1000-2-G カードの最大帯域幅が STS-12c/VC4-4c であるため、ギガビット イーサネットの転送は最大で 600 Mbps に制限されます。また、イーサネット フレームは最大 1522 バイトまでのサイズがサポートされ、IEEE 802.1Q タグ付きフレームが転送できます。Q-in-Q フレーム(IEEE 802.1Q in IEEE 802.1Q ラップ フレーム)の大きな最大フレーム サイズはサポートされません。
図23-13 E シリーズ カードのイーサネット ポートから STS/VC 回線へのマッピング
ポートマップ モードでは、シングルカード モードまたはマルチカード モードの E シリーズ カードでサポートされているレイヤ 2 機能(STP、VLAN、MAC[メディア アクセス制御]アドレス ラーニングなど)は使用できません。このモードを使用すると、クロス コネクトおよび TCC2/TCC2P カード切り替えでのサービスに影響する時間を大幅に短縮できます。
ポートマップ モードでは、マルチカード モードとシングルカード モードと同じ方法では VLAN をサポートしません。マルチカード モードおよびシングルカード モードの E シリーズ カードのポートは、特定の VLAN に加入することが可能ですが、ポートマップ モードの E シリーズ カードには、レイヤ 2 機能がありません。このモードでは、ポート間でマップされた接続で外部の VLAN を透過的に転送するだけです。ポートマップ モードの E シリーズ カードは、転送する VLAN のタグを検査しないため、1 ~ 4096 の範囲の VLAN がポートマップ モードで転送できます。
ポートマップ モードでは、イーサネット フレーム ヘッダーの検査または検証を実行しません。イーサネットの CRC は検証され、無効なイーサネット CRC を持ったフレームはすべて廃棄されます。
また、ポートマップ モードでは、任意の 2 枚の E シリーズ カード(E100T-G、E1000-2-G、および E10/100-4 [ONS 15327 の E シリーズ カード])間に STS/VC 回線を作成できます。ポートマップ モードでは、ONS 15454 E シリーズ カードを ML シリーズまたは G シリーズ カードと接続できませんが、LEX カプセル化でプロビジョニングされた ONS 15327 E10/100-4 カードを ML シリーズまたは G シリーズ カードと接続することはできます。
E シリーズ モードで使用可能な回線サイズ
表23-1 に、ONS 15454、ONS 15454 SDH、および ONS 15327 の E シリーズ モードで使用可能な回線サイズを示します。
表23-1 ONS 15454 および ONS 15327 E シリーズ イーサネットの回線サイズ
ONS 15327 E シリーズ ポートマップおよび
シングルカード EtherSwitch
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ONS 15327 E シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
ONS 15454 E シリーズ ポートマップおよび
シングルカード EtherSwitch
|
ONS 15454 E シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
シリーズ ポートマップおよびシングルカード EtherSwitch
|
ONS 15454 SDH E
シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
STS-1 |
STS-1 |
STS-1 |
STS-1 |
VC4 |
VC4 |
STS-3c |
STS-3c |
STS-3c |
STS-3c |
VC4-2c |
VC4-2c |
STS-6c |
-- |
STS-6c |
STS-6c |
VC4-4c |
-- |
STS-12c |
-- |
STS-12c |
-- |
-- |
-- |
E シリーズ モードで使用可能な合計帯域幅
表23-1 に、ONS 15454、ONS 15454 SDH、および ONS 15327 の E シリーズ モードで使用可能な合計帯域幅を示します。
表23-2 ONS 15454 および ONS 15327 E シリーズの使用可能な合計帯域幅
ONS 15327 E シリーズ ポートマップおよび
シングルカード EtherSwitch
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ONS 15327 E シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
ONS 15454 E シリーズ ポートマップおよび
シングルカード EtherSwitch
|
ONS 15454 E シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
ONS 15454 SDH E
シリーズ ポートマップおよびシングルカード EtherSwitch
|
ONS 15454 SDH E
シリーズ マルチカード EtherSwitch
|
STS-12c の合計 |
STS-3c の合計 |
STS-12c の合計 |
STS-6c の合計 |
VC4-4c の合計 |
VC4-2c の合計 |
E シリーズ カードの IEEE 802.3z フロー制御
E100T-G または E10/100-4(任意のモードで動作)と E1000-2-G(ポートマップ モードで動作)は、IEEE 802.3z 対称フロー制御をサポートし、接続されているイーサネット装置と自動ネゴシエーションする際に対称フロー制御を提案します。フロー制御を機能させるには、E シリーズのポートと接続されているイーサネット装置を自動ネゴシエーション(AUTO)モードに設定する必要があります。接続されているイーサネット装置でフロー制御がイネーブルになっていることも必要です。フロー制御メカニズムでは、E シリーズ カードは、外部装置から送信されたポーズ フレームに応答し、ポーズ フレームを外部装置に送信します。
E100T-G または E10/100-4(任意のモードで動作)および E1000-2-G(ポートマップ モードで動作)の場合、フロー制御では送受信装置のスループットが STS 回線の帯域幅のスループットと一致します。同様のことが ONS 15454、ONS 15454 SDH、および ONS 15327 に適用されます。たとえば、ルータがポートマップ モードの E シリーズ カードのギガビット イーサネットに送信するとします。ルータから送信されるデータ レートは 622 Mbps を超える場合もありますが、ポートマップ モードの E シリーズ カード ポートに割り当てられる ONS 15454 回線の帯域幅は、最大で STS-12c(622.08 Mbps)です。このシナリオでは、ONS 15454 はポーズ フレームを送信し、送信ルータに一定の期間送信を遅らせるように要求します。
(注) ポートマップ モードの E シリーズ カードと SmartBits テスト セット間のフロー制御をイネーブルにするには、SmartBits テストセットで MII レジスタのビット 5 を手動で 0 に設定します。ポートマップ モードの E シリーズ カードと Ixia テスト セット間のフロー制御をイネーブルにするには、接続されている Ixia ポートの Properties メニューで Enable the Flow Control を選択します。
E シリーズの VLAN サポート
CTC ソフトウェアを使用して、E シリーズ VLAN をプロビジョニングできます。特定のセットのポートで、ONS ノード に対するブロードキャスト ドメインを定義します。VLAN ポートの定義には、すべてのイーサネットとパケット交換の SONET/SDH ポート タイプが含まれます。VLAN の IP アドレス ディスカバリ、フラッディング、および転送はすべて、これらのポートに制限されます。
注意 VLAN の数が多すぎると(100 以上)、トラフィックが停止する可能性があります。
IEEE 802.1Q ベースの VLAN メカニズムでは、一般的な SONET/SDH 転送インフラストラクチャ上で加入者 LAN トラフィックを論理的に分離します。各加入者はそれぞれのサイトにイーサネット ポートを 1 つずつ持ち、それぞれの加入者が 1 つの VLAN を割り当てられます。加入者の VLAN データは共有回線上を流れますが、加入者にはサービスは専用のデータ転送のように見えます。
(注) ポートマップ モードは VLAN をサポートしません。
回線で使用される VLAN の数と使用可能な VLAN の合計数は、CTC の VLAN カウンタに表示されます(図23-14)。
図23-14 使用可能な VLAN を示す Edit Circuit ダイアログボックス
E シリーズ カードのQ タギング(IEEE 802.1Q)
シングルカード モードとマルチカード モードの E シリーズ カードは、IEEE 802.1Q をサポートします。IEEE 802.1Q を使用すると、同じ物理ポートに複数の 802.1Q VLAN を収容できます。各 IEEE 802.1Q VLAN はそれぞれ別の論理ネットワークを表します。ポートマップ モードの E シリーズ カードは IEEE 802.1Q タグ(Q タグ)を転送しますが、これらのタグの削除や追加は行いません。
ONS ノード は、IEEE 802.1Q をサポートするイーサネット装置とも、IEEE 802.1Q をサポートしないイーサネット装置とも相互運用できます。E シリーズ イーサネット ポートに接続されている装置が IEEE 802.1Q をサポートしない場合、ONS ノード は Q タグを内部でのみ使用します。ONS ノードはこれらの Q タグを特定のポートに関連付けます。
IEEE 802.1Q をサポートしないイーサネット装置を使用している場合、ONS ノード は ONS ネットワークに入るタグなしのイーサネット フレームを取得し、Q タグを使用してそのパケットを ONS ネットワークの入力ポートと関連付けられた VLAN に割り当てます。受信側の ONS ノードは、フレームが ONS ネットワークを出る時に、(古いイーサネット装置が、IEEE 802.1Q パケットを不正なフレームであると誤って識別しないように)Q タグを削除します。ONS ネットワークの入力ポートと出力ポートは、Untag に設定して削除できるようにする必要があります。Untag は、ONS ポートのデフォルト設定です。図23-15 の例 1 は、ONS ネットワーク内でのみ Q タグを使用する例を示しています。
図23-15 VLAN を経由する Q タグの推移
ONS ノード は、IEEE 802.1Q をサポートする外部のイーサネット装置によって付加された Q タグを使用します。パケットは、既存の Q タグが付いて ONS ネットワークに入ります。ONS ノードは ONS ネットワーク内でこの同じ Q タグを使用してパケットを転送し、パケットが ONS ネットワークを出るときには Q タグが付加された状態のままにします。この処理が行われるためには、ONS ネットワークの入力ポートと出力ポートを Tagged に設定しておく必要があります。図23-15 の例 2 は、Q タグを使用して、ONS ネットワークに出入りするパケットの処理の様子を表しています。
ポートの Tagged および Untag の設定手順の詳細については、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』、『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』、または『Cisco ONS 15327 Procedure Guide』を参照してください。
注意 ONS ノードは、別のノードのネットワーク ビューにノードが表示されているときは、そのノードが同じ SONET/SDH ネットワークに存在するかあるいは DCC を通じて接続されているかに関係なく、必ずVLAN を伝播しています。たとえば、DCC で接続されていない 2 つの ONS ノードが同じログイン ノード グループに属している場合、VLAN はその 2 つの ONS ノード間で伝播されます。ONS ノードが同じ SONET/SDH リングに属していない場合でも、VLAN は伝播されます。
E シリーズ カードの優先キューイング(IEEE 802.1Q)
優先キューイングを行わないネットワークでは、すべてのパケットを First-In-First-Out(FIFO; ファーストイン ファーストアウト)の原則に基づいて処理します。優先キューイングを行うと、イーサネット トラフィックがプライオリティ レベル別にマッピングされるため、ネットワーク輻輳の影響が緩和されます。E シリーズ カードは優先キューイングをサポートします。E シリーズ カードは IEEE 802.1Q で指定されている 8 つのプライオリティを 2 つのキュー(ロー プライオリティとハイ プライオリティ)にマップします( 表23-3 )。
表23-3 優先キューイング
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|
|
0、1、2、3 |
ロー |
30% |
4、5、6、7 |
ハイ |
70% |
Q タグは、ネットワークを通じて優先キューイング情報を伝送します(図23-16)。
図23-16 優先キューイングのプロセス
ONS ノードでは、「漏出バケット」アルゴリズムを使用して重み付けプライオリティを設定します。完全プライオリティとは反対に、重み付けプライオリティでは、優先順位の高いパケットに帯域幅へのアクセスをより多く提供しますが、優先順位の低いパケットをまったく優先使用しないわけではありません。ネットワーク輻輳の期間中、帯域幅のおよそ 70 % が高優先順位キューに、残りの 30 % は低優先順位キューに振り分けられます。過度に輻輳しているネットワークでは、パケットが廃棄されます。
(注) IEEE 802.1Q は、以前は IEEE 802.1P と呼ばれていました。
(注) ポートマップ モードの E シリーズ カードおよび G シリーズ カードは優先キューイング(IEEE 802.1Q)をサポートしません。
E シリーズのスパニング ツリー(IEEE 802.1D)
E シリーズ カードでは IEEE 802.1D の STP を実行します。E シリーズ カードは、回線ごとに一般的な STP を合計 8 つの STP インスタンスまでサポートします。VLAN 単位の STP はサポートされません。シングルカード モードでは、回線の作成中に回線単位で STP をディセーブルまたはイネーブルにできます。STP をディセーブルにすると、使用可能な STP インスタンスの数が保持されます。
STP は、イーサネット ポートおよび OC-N/STM-N ポートを含むすべてのパケット交換ポートで動作します。イーサネット ポート上では、STP はデフォルトでイネーブルになっていますが、ディセーブルにすることもできます。ユーザはまた、point-to-point(p2p; ポイントツーポイント)構成でシングルカード EtherSwitch(束になっていない)として設定したイーサネット カードで、回線単位で STP をディセーブルまたはイネーブルにできます。ただし、回線単位で STP 保護をオフにすると、SONET/SDH システムは、その回線でイーサネット トラフィックを保護しなくなるため、イーサネット トラフィックはイーサネット ネットワークの別のメカニズムによって保護される必要があります。OC-N/STM-N インターフェイス ポートでは、ONS ノードはデフォルトで STP を有効化し、ユーザが STP をディセーブルにすることはできません。
イーサネット カードは、イーサネット ポート上で STP をイネーブルにし、接続されているイーサネット装置への冗長パスを作成できます。STP では、機器とファシリティの両方が障害から保護されるようにカードを接続します。
STP はネットワーク ループを検出して排除します。STP が、2 つのネットワーク ホスト間で複数のパスを検出した場合は、2 つのネットワーク ホスト間のパスが 1 つだけになるまでポートをブロックします(図23-17)。パスを 1 つにすることで、ブリッジ ループの発生を回避できます。これは、必然的にループを含む共有パケット リングにとって重要です。
図23-17 STP ブロック パス
ループを削除するために STP では、広域ネットワークのすべてのスイッチにわたるツリーを定義します。STP は、一定の冗長データ パスをスタンバイ(ブロック)状態にします。STP のあるネットワーク セグメントが到達不能になると、STP アルゴリズムは STP トポロジを再構成し、ブロックされたパスを再度有効にして、リンクを再確立します。STP 操作はエンド ステーションに透過的であり、単一の LAN セグメントへの接続と、複数のセグメントがあるスイッチド LAN への接続は、エンド ステーションでは区別されません。ONS ノードは、回線ごとに 1 つの STP インスタンス、ONS ノードごとに最大 8 つの STP インスタンスをサポートします。
Circuit ウィンドウのスパニング ツリー マップには、転送スパンとブロック スパンが表示されます(図23-18)。
図23-18 Circuit ウィンドウのスパニング ツリー マップ
(注) 緑色は、転送スパンを表し、紫はブロック(保護)スパンを表します。パケット リング構成の場合は、1 つ以上のスパンが紫色になります。
注意 STP 保護がイネーブル化されている複数の回線では、それらの回線が 1 枚の共通カードを通過し、同じ VLAN を使用する場合には、ブロッキングが発生します。
(注) E シリーズ カードのポートマップ モードは STP(IEEE 802.1D)をサポートしません。
E シリーズ カードの複数インスタンス スパニング ツリーと VLAN
ONS ノードでは、ループ トポロジで VLAN をサポートするために STP の複数のインスタンスを動作させます。SONET/SDH リング上の別個の回線を、それぞれの VLAN グループ専用の回線にできます。各回線はそれぞれ独自の STP を実行して、複数リング環境で VLAN 接続を維持します。
回線単位のスパニング ツリー
p2p 構成のシングルカード EtherSwitch E シリーズ カードでは、回線単位でも STP をディセーブルまたはイネーブルにできます。この機能で、スパニング ツリー保護回線を同一カード上の保護されていない回線と混在させることができます。また、同一ノードにある 2 枚のシングルカード EtherSwitch E シリーズ カードで、イントラノード回線を構成することもできます。
E シリーズ カードのスパニング ツリー パラメータ
デフォルトのSTP パラメータは、ほとんどの状況に適するように設定されています( 表23-4 )。デフォルトの STP パラメータを変更する場合は、その前にCisco Technical Assistance Center(Cisco TAC)に相談してください。連絡方法については、「テクニカル サポート」を参照してください。
表23-4 スパニング ツリーのパラメータ
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BridgeID |
コンフィギュレーション Bridge Protocol Data Unit(BPDU; ブリッジ プロトコル データ ユニット)を送信する ONS ノードの一意の ID。ブリッジ ID は、ブリッジのプライオリティと ONS ノードの MAC アドレスを組み合わせたものです。 |
TopoAge |
最後にトポロジが変更されてからの経過時間(秒) |
TopoChanges |
ノードが起動してから STP トポロジが変更された回数 |
DesignatedRoot |
特定の STP インスタンスの STP の指定ルート |
RootCost |
指定ルートへのパス コストの合計 |
RootPort |
ルートに到達するために使用するポート |
MaxAge |
受信したプロトコル情報が廃棄されるまでの最大保持時間 |
HelloTime |
スパニング ツリーのルートであるブリッジまたはスパニング ツリーのルートになろうとするブリッジによってコンフィギュレーション BPDU が送信される間隔(秒) |
HoldTime |
指定したポートで設定情報を送信する間の最小経過時間(秒) |
ForwardDelay |
リスニング ステートおよびラーニング ステートのポートの経過時間 |
E シリーズ カードのスパニング ツリー設定
スパニング ツリー設定を表示するには、ノード ビューで、 Provisioning > Etherbridge > Spanning Trees タブをクリックします( 表23-5 )。
表23-5 スパニング ツリーの構成
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Priority |
32768 |
0 ~ 65535 |
Bridge Max Age |
20 秒 |
6 ~ 40 秒 |
Bridge Hello Time |
2 秒 |
1 ~ 10 秒 |
Bridge Forward Delay |
15 秒 |
4 ~ 30 秒 |
E シリーズ カードの回線構成
E シリーズのイーサネット回線では、p2p(ストレート)、共有パケット リング、またはハブアンドスポーク構成を通じて ONS ノードをリンクできます。ノードが 2 つの場合は、通常、p2p 構成で接続します。3 つ以上のノードは、通常、共有パケット リング構成かハブアンドスポーク構成で接続します。イーサネットの手動クロス コネクトを使用すると、個々のイーサネット回線を ONS ノードの光インターフェイス上の STS/VC チャネルに相互接続したり、ONS 以外の SONET/SDH ネットワーク セグメントをブリッジングすることもできます。E シリーズの回線を設定する方法については、『Cisco ONS 15454 Procedure Guide』、『Cisco ONS 15454 SDH Procedure Guide』、または『Cisco ONS 15327 Procedure Guide』を参照してください。
E シリーズ カードの回線保護
E シリーズの回線設定と SONET/SDH ネットワーク トポロジのさまざまな組み合わせによって、異なるレベルの E シリーズ回線保護を提供します。 表23-6 に、使用可能な保護を詳しく示します。
表23-6 E シリーズ回線設定の保護
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p2p マルチカード EtherSwitch |
なし |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
p2p シングルカード EtherSwitch |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
p2p ポートマップ モード |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
共有パケット リング マルチカード EtherSwitch |
STP |
SONET/SDH |
SONET/SDH |
共通コントロール カード スイッチ |
STP |
STP |
STP |
(注) STS/STM 回線サイズを選択してから、イーサネット接続を行ってください。
(注) STS-12c/VC4-4c イーサネット回線を作成する場合は、イーサネット カードをシングルカード EtherSwitch モードまたはポートマップ モードに設定する必要があります。マルチカード モードは STS-12c/VC4-4c イーサネット回線をサポートしません。
E シリーズ カードのポイントツーポイント イーサネット回線
ONS ノードでは、p2p(ストレート)のイーサネット回線をシングルカード、ポートマップ、またはマルチカードの回線として設定できます(図23-19)。
図23-19 マルチカード EtherSwitch の p2p 回線
シングルカード EtherSwitch モードとポートマップ モードでは、イーサネット回線の 2 つのエンドポイント間で STS-12c の全帯域幅を利用できます(図23-20)。
図23-20 シングルカード EtherSwitch またはポートマップの p2p 回線
(注) ポートマップ回線、ポイントツーポイント回線は E シリーズのポートベースの VLAN に加入できませんが、外部 VLAN を転送できます。
E シリーズ カードの共有パケット リング イーサネット回線
共有パケット リングでは、送信元ノードと宛先ノード以外にも、イーサネット STS 回線にアクセスするノードを追加できます。追加ノードの E シリーズ カード ポートは、回線の VLAN および帯域幅を共有できます。図23-21 に共有パケット リングを示します。実際のネットワーク アーキテクチャは、この例とは異なる場合があります。
図23-21 共有パケット リング イーサネット回線
E シリーズ カードのハブアンドスポーク イーサネット回線のプロビジョニング
ハブアンドスポーク構成は、ポイントツーポイント回線(スポーク)を集約ポイント(ハブ)に接続します。多くの場合、ハブは高速接続にリンクしており、スポークはイーサネット カードです。図23-22 にハブアンドスポーク リングを示します。実際のネットワーク アーキテクチャは、この例とは異なる場合があります。
図23-22 ハブアンドスポーク構成のイーサネット回線
E シリーズ カードのイーサネット手動クロス コネクト
ONS ノードで通常のイーサネット回線のプロビジョニングを行うためには、CTC でノード間のエンドツーエンドでそれらを確認できる必要があります。ONS ノード間に他のベンダーの機器が配置されている場合、そのベンダーのOSI/TARP ベースの機器では、ONS ノードにおける TCP/IP ベースの DCC のトンネリングは使用できません。矛盾した DCC を回避するために、ONS 以外のネットワークを使用してイーサネット回線を STS チャネルに手動で相互接続する必要があります。手動クロス コネクトを使用すると、ONS 以外のネットワークを利用しながら、イーサネット回線を ONS ノード間で実行できます。
(注) ここでは「クロス コネクト」および「回線」を次のような意味で使用します。「クロス コネクト」は、1 つの ONS ノード内の接続を表し、回線が ONS 15454 に出入りできることを意味します。回線は、トラフィック送信元(トラフィックが ONS 15454 ネットワークに入る場所)からドロップまたは送信先(トラフィックが ONS 15454 ネットワークを出る場所)までの一連の接続を表します。