しきい値ルールに関する情報
ここでは、次の内容について説明します。
• 「しきい値ルールの概要」
• 「しきい値ルールの例」
しきい値ルールの概要
DCNM-LAN は、収集済み統計データのサンプル変数に、上昇または下限しきい値ルールを設定できる機能を提供します。ルールの定義に基づいて、DCNM-LAN によって一連のアクションが実行されます。[Threshold Rules] ページでしきい値ルールを定義し、既存の図にしきい値ルールを適用します。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「上昇しきい値」
• 「下降しきい値」
• 「しきい値ルールのプロパティ」
• 「しきい値ルールのアクション」
上昇しきい値
上昇しきい値は、サンプル変数の上限しきい値です。現在のサンプル変数が指定されたしきい値以上になると、一連のアクションが実行されます。
下降しきい値
下降しきい値は、サンプル変数の下限しきい値です。現在のサンプル変数が指定されたしきい値以下になると、一連のアクションが実行されます。
(注) 1 つのサンプル変数に指定できる上昇しきい値と下限しきい値は、それぞれ 1 つだけです。
しきい値ルールのプロパティ
しきい値ルールのプロパティは、次のとおりです。
• 名前:しきい値ルールの名前を指定します。
• 頻度:アクションがトリガーされるまでにサンプル変数がしきい値を超える必要のある回数を指定します。
• 期間:頻度がモニタされる間隔を指定します。
• 繰り返し:期間内で、アクションのトリガー後にタイマーがリセットされないようにします。
• トレンド:上昇または下限しきい値を指定します。
しきい値ルールのアクション
しきい値ルールのアクションは、次のとおりです。
• メール サーバに電子メールまたは SMS を送信する、または SMS ゲートウェイにメール送信する。
• サーバでスクリプトを実行する。
• 現在の DCNM JMS チャネルにイベントを送信する。
しきい値を超えるたびにアクションをトリガーする
しきい値を超えるたびにアクションをトリガーするには、次のようにプロパティを設定します。
• 頻度: 1
• 繰り返し: あり
図 24-1 に、ルールのプロパティを上記の値に設定した場合のトリガー アクションを示します。
図 24-1 しきい値を超えるたびにアクションをトリガーする
サンプル変数がしきい値を超えた場合、初めてしきい値を超えたときにアクションが実行されます。その結果、しきい値を超えるたびにアクションが実行されます。
しきい値を超えたときに期間内で 1 回だけアクションをトリガーする
しきい値を超えたときに期間内で 1 回だけアクションをトリガーするには、次のようにプロパティを設定します。
• 頻度: 1
• 期間: 300
• 繰り返し: なし
図 24-2 に、ルールのプロパティを上記の値に設定した場合のトリガー アクションを示します。
図 24-2 期間内でしきい値を超えたときに 1 回だけアクションをトリガーする
サンプル変数がしきい値を超えた場合、初めてしきい値を超えたときにアクションが実行されます。残りの 5 分間には、アクションは実行されません。その結果、指定された期間中に 1 回だけアクションが実行されます。
しきい値を超えたときに期間内で 4 回ごとにアクションをトリガーする
しきい値を超えたときに期間内で 4 回ごとにアクションをトリガーするには、次のようにプロパティを設定します。
• 頻度: 4
• 期間: 300
• 繰り返し: なし
図 24-3 に、ルールのプロパティを上記の値に設定した場合のトリガー アクションを示します。
図 24-3 しきい値を超えたときに期間内で 4 回ごとにアクションをトリガーする
サンプル変数がしきい値を超えた場合、4 回目にしきい値を超えたときにアクションが実行されます。残りの 5 分間には、アクションは実行されません。その結果、指定された期間中に 1 回だけアクションが実行されます。
しきい値ルールの設定
この機能を使用して、ルールを作成、削除、編集、表示し、図に適用することができます。
ここでは、機能の詳細を説明します。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「しきい値ルールの作成」
• 「しきい値ルールの削除」
• 「しきい値ルールの編集」
• 「しきい値ルールの表示」
• 「しきい値ルールの図への適用」
しきい値ルールの作成
DCNM-LAN を使用して、しきい値ルールを作成できます。
手順の詳細
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで、[DCNM Server Administration] > [Threshold Rules] の順に選択します。
ステップ 2 ツールバーで [New] を選択し、[New Threshold Rule] を選択します。
[Details] ペインに [Details] および [Threshold Bindings] タブが表示され、[Details] タブが開いた状態になります。
ステップ 3 次のように、しきい値ルールを作成します。
a. [Name] フィールドに、名前を入力します。
b. [Description] フィールドに、しきい値ルールの説明を入力します。
説明を入力すると、[Rising Threshold] チェックボックスが自動的にオンになり、[Settings] 領域の [Threshold] フィールドが赤色の枠で囲まれます。
(注) 枠が赤色のフィールドは、入力が必要であることを示します。枠が黄色のフィールドは、入力されていることを示します。
c. [Settings] 領域の [Threshold] フィールドに値を入力します。
値を入力すると、[Action] 領域の 3 つのオプションが赤色の枠で囲まれます。
d. [Action] 領域で、次のいずれかを実行します。
–電子メール アドレス(カンマ区切り)を入力する
–[Sent Event] を選択してイベントを DCNM-LAN イベント ブラウザに転送する
–スクリプト名を入力する
スクリプトは、しきい値の超過に関するすべてのデータを受信します。スクリプトは、任意のプログラミング言語で記述し、システム パスのディレクトリのいずれかに保存できます。
表 24-1 に、使用可能なパラメータの説明を示します。
表 24-1 スクリプトに渡されるパラメータ
|
|
$1 |
デバイス名 |
$2 |
しきい値名 |
$3 |
タイムスタンプ |
$4 |
重大度 |
$5 |
モニタされるメトリック(カウンタまたは非カウンタ)。 • カウンタとして使用される場合は、メトリック単位のレート(秒)を表します。 • 非カウンタとして使用される場合は、メトリック単位の絶対値を表します。 |
$6 |
モニタされるメトリック(カウンタまたは非カウンタ)のしきい値。 • カウンタとして使用される場合は、メトリック単位のレート(秒)を表します。 • 非カウンタとして使用される場合は、メトリック単位の絶対値を表します。 |
$7 |
トレンド タイプ 使用可能な値は次のとおりです。 • rate カウンタです。 • absolute 非カウンタです。 |
$8 |
しきい値タイプ 使用可能な値は次のとおりです。 • rising • falling |
$9 |
統計クラス |
$10 |
統計変数 |
$11 |
ソース オブジェクト |
(注) DCNM-LAN サーバに SMTP サーバが設定されていることを確認します。DCNM-LAN サーバの設定方法の詳細については、『Cisco DCNM Installation and Licensing Guide, Release 5.x』を参照してください。
e. (任意)対応する [Settings] および [Action] 領域で、[Falling Threshold] を設定します。
f. (任意)[Threshold Bindings] タブをクリックしてバインディングを表示します。
g. [Deploy] をクリックします。
ルールが適用されます。
DCNM-LAN を終了し、警告ダイアログボックスで [Save Pending Changes] がオンになった場合は、[Yes] をクリックしてルールを保存します。
しきい値ルールの削除
DCNM-LAN を使用して、ルールを削除できます。
手順の詳細
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで、[DCNM Server Administration] > [Threshold Rules] の順に選択します。
[Summary] ペインにルールが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインで、適切なルールを右クリックします。
ステップ 3 ドロップダウン リストから [Delete Threshold Rule] を選択します。
警告ダイアログボックスが表示され、「Are you sure you want to delete?」と表示されます。
ステップ 4 [Yes] をクリックします。
ルールが削除されます。
しきい値ルールの編集
DCNM-LAN を使用して、しきい値ルールを表示できます。
手順の詳細
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで、[DCNM Server Administration] > [Threshold Rules] の順に選択します。
[Summary] ペインにルールが表示されます。
ステップ 2 適切な領域を編集します。
(注) [Name] フィールドは編集できません。
しきい値ルールの表示
DCNM-LAN を使用して、しきい値ルールを表示できます。
手順の詳細
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで、[DCNM Server Administration] > [Threshold Rules] の順に選択します。
[Summary] ペインにルールが表示されます。
ステップ 2 表示するルールをクリックします。
しきい値ルールの図への適用
DCNM-LAN を使用して、しきい値ルールを適用できます。
手順の詳細
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで、適切な機能を選択します。たとえば、イーサネット ポートの統計情報を確認する場合は、[Interfaces] > [Physical] > [Ethernet] の順に選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインで、適切なデバイスを選択します。
ステップ 3 [Statistics] タブをクリックします。
ステップ 4 ツールバーで [New Chart] をクリックし、ドロップダウン リストから表示する図を選択します。たとえば、トラフィックの統計情報を確認する場合は、[Traffic Statistics Chart] を選択します。
ステップ 5 図ツールバーで、[Launch Threshold Setting] をクリックします。