この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco HyperFlex システムのコンポーネントの概要を示します。
Cisco HyperFlex HX シリーズ システムは、コンピューティング、ストレージ、およびネットワークの 3 つのレイヤすべてを強力なCisco HX データ プラットフォーム のソフトウェア ツールと組み合わせた完全内包仮想サーバ プラットフォームで、シングルポイントの接続性が得られ、シンプルな管理を実現できます。Cisco HyperFlex HX シリーズ システムは、単一の UCS 管理ドメイン下に HX ノードを追加することによってスケールアウトするように設計されたモジュラ システムです。このハイパーコンバージド システムでは、ワークロードのニーズに基づいて、統合されたリソースのプールが提供されます。
Cisco HX シリーズ サーバ:次の Cisco HX シリーズ サーバのいずれかを使用して、HyperFlex システムを構成できます。
Cisco HX220c は、1 ラック ユニット(1RU)サーバです。これは、最小の設置面積で優れたレベルの密度とパフォーマンスを実現するために設計されています。
Cisco HX240c は、パフォーマンスと拡張性の両方を実現するために設計された、大容量の 2 ラック ユニット(2RU)サーバです。
Cisco UCS B200 は、すでに使用可能なストレージ容量がある場合に、コンピューティング容量を拡張するために使用される計算能力の高いブレード サーバです。
Cisco UCS C240/C220/M4 サーバは、すでに使用可能なストレージ容量がある場合に、コンピューティング専用のキャパシティを拡張するために使用します。
HX Data Platform: Cisco HX Data Platform は以下のコンポーネントからなります。
Cisco HX Data Platform インストーラ:ストレージ クラスタに接続されたサーバにこのインストーラをダウンロードします。HX Data Platform インストーラにより、UCS Manager 内にサービス プロファイルとポリシーが設定され、コントローラ VM の導入、ソフトウェアのインストール、ストレージ クラスタの作成、および vCenter プラグインの更新が行われます。
ストレージ コントローラ VM:HX Data Platform インストーラを使用して、ストレージ コントローラ VM をマネージド ストレージ クラスタ内の各ノードにインストールします。
Cisco HyperFlex(HX)システム プラグイン:このプラグインにより、ストレージ クラスタ内のストレージをモニタおよび管理するための vSphere インターフェイスを統合します。
Cisco UCS ファブリック インターコネクト
Cisco UCS ファブリック インターコネクトは、すべての接続された Cisco HX サーバにネットワークの接続性と管理機能の両方を提供します。
HyperFlex システムの一部として購入され、導入されたファブリック インターコネクトも、このドキュメントでは HX FI ドメインと呼んでいます。サポートされている Cisco UCS ファブリック インターコネクトは次のとおりです。
UCS-HX-FI48P
UCS-HX-FI96P
Cisco Nexus スイッチ
Cisco Nexus スイッチによって、高密度で設定可能なポートが提供され、柔軟なアクセスの展開と移行を実現できます。
HyperFlex HX シリーズ システムは、環境内でストレージおよびコンピューティング機能を拡張するための柔軟でスケーラブルなオプションを提供します。HyperFlex システムにより多くのストレージ機能を追加するには、単に HX シリーズ サーバを追加します。
(注) |
HX クラスタは、HX シリーズ サーバのグループです。クラスタ内の各 HX シリーズ サーバは、HX ノードまたはホストと呼ばれます。 |
HX クラスタを形成するには、少なくとも 3 つの HX 統合サーバが必要です。1 つのクラスタに最大 8 台の HX 統合サーバを含めることができます。さらに拡張が必要な場合は、最小 3 つの HX ノードからなる別の HX クラスタを設定できます。
すべての HX シリーズ サーバは、HX クラスタ内で同じタイプにする必要があります。または、コンピューティング機能のみを拡張するには、ハイブリッド クラスタを使用できます。ハイブリッド クラスタは最大 8 台のコンピューティング専用サーバと最大 8 台のコンバージド ノードで構成できます。ただし、コンピューティング専用ノードの数は、コンバージド ノードの数と同じか、それより少なくすることが推奨されます。
次の図に示す 3 つの方法のいずれかで HX クラスタを構築できます。
Cisco HyperFlex HX シリーズ システムは、次のシスコ ソフトウェア コンポーネントを使用して管理されます。
Cisco UCS Manager は、ファブリック インターコネクトのペア上に存在する組み込みソフトウェアで、HX シリーズ サーバのすべての設定機能と管理機能を備えています。UCS Manager にアクセスする最も一般的な方法は、Web ブラウザを使用して GUI を開くことです。Cisco UCS Manager は、ロールベース アクセス コントロールをサポートしています。
設定情報は、2 台のファブリック インターコネクト間で複製され、可用性の高いソリューションを提供します。一方のファブリック インターコネクトが使用不可能になっても、もう一方が代わりを務めます。
Cisco UCS Manager の主な利点は、ステートレス コンピューティングの概念です。HX クラスタの各ノードには設定情報が保持されていません。たとえば、MAC アドレス、UUID、ファームウェア、BIOS 設定はすべて、サービス プロファイルの UCS Manager で設定され、すべての HX シリーズ サーバに均一に適用されます。これにより、一貫性のある設定が得られ、別の目的のために再利用しやすくなります。新しいプロファイルは数分のうちに適用できます。
Cisco HX データ プラットフォームは、シスコ サーバをコンピューティングとストレージ リソースの単一プールに変換するハイパーコンバージド ソフトウェア アプライアンスです。これにより、ネットワーク ストレージの必要性がなくなり、既存の管理アプリケーションとともに VMware vSphere クライアントと緊密に統合し、シームレスなデータ管理エクスペリエンスが提供されます。また、ネイティブ圧縮と重複排除によって、VM に占有されている記憶域が削減されます。
Cisco HX データ プラットフォームは、VMware vSphere などの仮想化プラットフォームにインストールされます。Cisco HX データ プラットフォームは、仮想マシン、アプリケーション、データ用のストレージを管理します。インストール時に、Cisco HyperFlex HX クラスタ名を指定すると、HX データ プラットフォームは、ノードごとにハイパーコンバージド ストレージ クラスタを作成します。ストレージを増やす必要があり、HX クラスタにノードを追加する場合、HX データ プラットフォームは追加のリソース全体でストレージの平衡化を行います。
HyperFlex システムには vCenter ベースの管理があります。vCenter サーバは、仮想化環境を監視するために VMware 社が開発したデータセンター管理サーバ アプリケーションです。HX データ プラットフォームには、事前設定された vCenter サーバからアクセスすることもでき、すべてのストレージ タスクを実行できます。また、vMotion、DRS、HA および vSphere レプリケーションなどのキー共有ストレージ機能がサポートされています。VMware のスナップショットおよび複製機能は、HX データ プラットフォームのよりスケーラブルなネイティブ スナップショットおよびクローンによって置き換えられます。
HX データ プラットフォームにアクセスするには、個別のサーバに vCenter がインストールされている必要があります。vCenter には、管理者のラップトップまたは PC にインストールされている vSphere Client からアクセスします。