Wi-Fi 6 とは?

簡単に言うと、Wi-Fi 6 とは新しいワイヤレス標準規格です。802.11ax とも呼ばれ、ネットワーク接続とユーザエクスペリエンスの向上に大変革をもたらす態勢が整っています。次に、理解しておくべき内容を示します。

すべてのアクセスに関わります

アプリケーションへのアクセス。データへのアクセス。サービスへのアクセス。ネットワークには、組織全体で適切なユーザにデータ とアプリケーションへのアクセスを確実に提供する能力があります。しかし、モビリティの需要が増加し続けたらどうなるでしょうか。Internet of Things(IoT)、5G、Wi-Fi 6 などのテクノロジーの新たな進歩は、さらなるモバイルアクセスの必要性に対応しています。その 結果、過去のネットワーク構築方法は、あらゆる規模の企業において変化しています。

Wi-Fi6は最先端テクノロジー

Wi-Fi 6 は、ワイヤレスの新たな可能性を開拓しています。優れたパフォーマンスと向上したエクスペリエンスによる速度、キャパシティ、制御の向上により、既存のアプリケーションをサポートするだけでなく、人々の働き方を変える新しいイノベーションも推進できます。

Wi-Fi 6 は 2019 年に立ち上がり、標準規格は 9 月に批准されましたが、Samsung 社は 2 月に Wi-Fi 6 のデバイスを発売しました。シスコは、水面下で Samsung 社と協力して、Wi-Fi 6 が実際に高速接続、より多くのキャパシティ、バッテリ寿命の長期化をもたらすことを検証しました。

図 1 は、2019 年度の Wi-Fi 6 の採用および進行状況の概要を示しています。

図 1. Wi-Fi 6 の進行状況

Wi-Fi 6 のすべてのメリットを活用するには、Wi-Fi 6 対応ネットワークが必要です。これには アクセスポイントと Wi-Fi 6 クライアントの両方が含まれます。まだ登場していないとしても、市場にはまもなく Wi-Fi 6 をサポートする多数のモバイルデバイスが登場し始めます。したがって、Wi-Fi 6 で提供されるすべてのメリットを活用できるように、新しい標準規格に向けてネットワークを準備することが重要です。

Wi-Fi6の大きな特徴

基本的な事実から始めましょう。私たちは従来にも増してネットワークに依存しており、Wi-Fi 6 により必要とする多くのものが得られます。Wi-Fi 6 は、一貫性が高く、信頼性の高いネットワーク接続であり、802.11ac Wave 2 よりも最大で 4 倍の速度を実現でき、4 倍のキャパシティがあります。この標準規格は、クライアントにシームレスなエクスペリエンスを提供し、4K/8K ストリーミング HD、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)ビデオなどの次世代アプリケーションを可能します。また、大学の講堂、モール、スタジアム、製造施設などの高密度環境では、デバイスと IoT のキャパシティ を増やします。

Wi-Fi 6 では、遅延の低減、信頼性の向上、電力効率の改善も約束されています。モバイルデバイスのパフォーマンスの向上、大規模な Internet of Things(IoT)をサポートする能力(IoT の使用は最近増加傾向にあり、「新しいモバイル」とも呼ばれるようになりました)により、Wi-Fi 6 は、ワイヤレス環境全体でエクスペリエンスを向上させます。Wi-Fi 6 は、WPA3 によるセキュリティの向上と、優れた QoE による干渉軽減の改善も実現します。

2.4 GHz に対する最後のアップグレードは 10 年以上前であり、それがネットワークをアップグレードした最後のタイミングだった場合は、 Wi-Fi 6 に移行し、最近の技術の変化に追いつく良い時期だと思います。Cisco 2019 Virtual Networking Index(VNI)によると、2022 年には、123 億台のモバイルデバイスでより高いデータ転送速度が使用されます。2022 年までには、世界中の接続デバイスの 50% が IoT になります(これが、IoT が「新しいモバイル」である理由です)。同時に、2017 年以降、セキュリティ侵害は平均で 27.4% 増加しているため、保護機能は最新式にする必要があります。

これらの説得力のある理由に加えて、Wi-Fi 6 に移行することで、次のように大きなメリットが得られます。

  • 高キャパシティ:4 は新しいマジック番号です。直交周波数分割多元接続(OFDMA)やマルチユーザ多入力、多出力(MU-MIMO)などの機能により、以前の標準規格に比べて最大 4 倍のデバイスを接続できます。 Wi-Fi 6 はデバイスとパラレルで通信しますが、既存の標準規格は「一度に 1 台」とのみ通信しています。モバイルデータトラフィックの量は、今後 4 年間だけで最大 4 倍に増加すると予測されているため、キャパシティの増加は不可欠です。

  • 電力効率の改善。ターゲット起動時間(TWT)を使用すると、Wi-Fi 6 標準規格をサポートするクライアントデバイスの消費電力は 3 分の 2 になる可能性があります。これは、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、IoT デバイスなどの製品のバッテリが長持ちすることを意味し、Wi-Fi 6 は理想的な標準規格となります。

  • 音声、ビデオ、およびゲームアプリケーションに最適なパケットスケジューリングを最適化することで、データ遅延を低減します。

  • Wi-Fi 6 のメリットを 2.4 GHz 帯域に導入することで、IoT のカバレッジを拡大します。

  • 速度の向上。輻輳したワイヤレス環境では、最大 4 倍の平均スループットの増加が見込まれます。

  • セキュリティの向上。セキュリティをインフラストラクチャに拡張する新しいセキュリティ機能により、Cisco® Encrypted Traffic Analytics(ETA)を使用して、干渉と不正 AP 検知を改善し、脅威の検出を強化できます。WPA3 は Wi-Fi 6 で認定されており、企業の Wi-Fi ネットワーク向けの WPA2 よりも優れた価値提案を提供します。認証されていないトラフィックの暗号化、ブルートフォース辞書攻撃に対する堅牢なパスワード保護、192 ビット暗号化による機密情報の優れたデータ信頼性により、オープン Wi-Fi ネットワークのセキュリティが強化されます。

OFDMA とは何でしょうか?

簡単に言うと、OFDMA はデータの伝送時にサブキャリアをより効率的に使用できる周波数分割多重化の一種です。以前は、OFDM を使用している場合、各ユーザは 1 つのタイムスロット、または全帯域幅チャネルを取得していました。各ユーザは、パケットを配信する前に回線待ちをする必要がありました。参加するクライアントの数が増えると、パケットの配信に時間がかかり、結果として遅延時間が発生し、ユーザはデータが伝送されるまで待つことになります。

OFDMA では、より定期的で一貫性のあるパケット配信が行われるため、ユーザは長時間待つ必要はありません。

別の言い方をすれば、次のようになります。OFDM では、ユーザがデータパケットを要求するたびに、各ユーザの各要求を満たすために基本的に 1 つのトラックが送信されますが、これはあまり効率的ではありません。OFDMA の場合は異なり、1 つのラウンドで個々のユーザにパケットを配信するために 1 つのトラックが使用されます。この方法ははるかに効率的で、時間もかかりません。

図 2 に、OFDM と OFDMA の違いを示します。

図 2. OFDM と OFDMA の比較

シスコのすべての Wi-Fi 6 製品では OFDMA が使用されます。その結果、ネットワークの速度が向上し、何よりも、ユーザのエクスペリエンスが向上します。

シスコの Wi-Fi 6 ソリューション

Cisco RF ASIC

プログラム可能な RF 特定用途向け集積回路(ASIC)は、リアルタイム分析と将来のイノベーションと機能のためのプラットフォームを提供するためにカスタム開発されています。RF ASIC は、Cisco Catalyst® 9120 および 9130 シリーズ アクセスポイントなどのミッションクリティカルなアクセスポイントに組み込まれており、高度な RF スペクトル解析を実行できます。次のような重要な機能を提供できます。

  • ワイヤレス干渉の影響を軽減し、パフォーマンスを保護するための Cisco CleanAir® テクノロジー。

  • レイヤ 1 ~ 3 で有線とワイヤレスの不正や脅威を検出、特定、緩和、および封じ込めるための Cisco Wireless Intrusion Prevention System(wIPS)。

  • 干渉を回避して最適なパフォーマンスを実現するためのデュアルフィルタ動的周波数選択(DFS)検出。

Cisco DNA Assurance と組み合わせることで、無線周波数の可視性とインテリジェンスが得られ、ネットワークの運用を向上できます。ただし、それだけではありません。さらに新しいエキサイティングな機能を開発中です。

IoT ゲートウェイのサポート

シスコは、IoT サービスと拡張のサポートを強化するために、多言語サポートと IoT プロトコルのアプリケーション ホスティングを提供しています。

Cisco IoTゲートウェイの最適な使用方法について、次のようなユースケースが考えられます。

  • 石油やガスのパイプライン運用の保護
    天然ガスのパイプラインや処理プラントの運用効率を改善し、ダウンタイムを短縮します。 安全性と堅牢性に優れた Cisco IoT ゲートウェイによって、リモートガスタービン、ディーゼルエンジン、センサーの接続と管理が簡素化されます。状況を迅速に把握できるため、問題の早期解決と修復コストの抑制に役立ちます。

  • セキュアな金融取引および資産の管理
    資産およびデータのセキュリティを強化し、カスタマーエクスペリエンスを改善しながら、何千台ものリモート ATM の管理コストを削減します。Cisco IoT ゲートウェイにより携帯電話接続の安全性と信頼性が向上することで、現金管理の自動化だけでなく、エッジでのインテリジェントなデータ処理によるビデオ監視の最適化が可能になり、応答速度が改善します。

  • 安全性の向上と交通の制御
    交通信号制御装置、モーションセンサー、ビデオエンコーダ、カメラ向けの路側接続によって、交通管理を最適化します。Cisco IoT ゲートウェイによって信頼性の高い情報がリアルタイムに得られ、交通量や交通条件の規制、違反の検知、交差点での運転手と歩行者の安全性が向上します。

シスコのインテリジェントキャプチャ

インテリジェントキャプチャは、Cisco Catalyst 9120 および 9130 シリーズのアクセスポイントで利用可能な、組み込み型の強化された問題検出および根本原因分析機能です。 このソフトウェアは、240 を超える異常を追跡し、すべてのパケットをオンデマンドですぐに確認できるため、オンサイトのネットワーク管理者のような役割を果たします。管理者は、このデータを利用してネットワークに関する情報に基づいた意思決定ができます。このソフトウェアはすべてのパケットを瞬時に検知し、情報を Cisco DNA Center に送信して詳細な分析を行い、問題の解決を容易にします。これにより、IT は記録時間内の問題を見つけることができます。インテリジェントキャプチャにより、PCAP によるオンボード障害のライブおよびインサービスキャプチャ、干渉源を分析するスペクトルアナライザ、および Wi-Fi のトラブルシューティングのためのオンデマンド アクセスポイントの統計情報も提供されます。

アクティブセンサー搭載の Cisco DNA Assurance

ワイヤレスにおける課題の 1 つは、需要レベルの変化への計画にあります。会議やイベントの際には、デバイス密度が急激に上昇したり、アプリケーション パフォーマンスへの期待値が高まったりすることがあります。アクティブセンサー搭載の Cisco DNA Assurance は、実際のクライアント エクスペリエンスをテストしてパフォーマンスを検証できるコンパクトなワイヤレスデバイスであり、あらゆる環境でユーザの期待に応えることができます。

アクティブセンサーは、任意の場所の電源に接続できます。他のセンサー製品は多くの場合、天井の高さにあり、ほとんどのクライアントは目の高さにあるため、IT に不正確なネットワーク評価を提供することがあります。ほとんどのモバイルデバイスが通常位置している高さにアクティブセンサーを設置すると、現実のクライアントを正確に把握し、より包括的にシミュレートできます。

アクティブセンサーはエンドユーザ エクスペリエンスを検証し、クラウドアプリケーションのパフォーマンスと接続をチェックするための速度テストを可能にします。 また、VoIP アプリケーション向けのリアルタイムの AppX アセスメントのための IP SLA テストも提供します。

Aironet アクティブセンサーは、Cisco DNA Center にデータをレポートします。そのデータは、クライアントからのアシュアランスデータとともに使用されます。また、次のような複数の電源オプションを備えています。

  • ダイレクト AC 電源プラグ

  • Power over Ethernet(PoE)

  • マイクロ USB 電源

Aironet アクティブセンサーは、トラブルシューティングを容易にし、Cisco DNA Assurance に示されるコンテキストを拡張します。Cisco DNA Assurance によりデータが動作状態になり、ユーザ、デバイス、アプリケーション全体で 360 度のコンテキストに関する情報が得られます。また、リアルタイムおよび履歴データの分析によりネットワークパフォーマンスを向上させ、問題が発生する前に問題を学習、対応、検出することもできます。

フレキシブル ラジオ アサインメント

Cisco Catalyst 9120 および 9130 シリーズのアクセスポイントはどちらもフレキシブル ラジオ アサインメントを提供します。 FRA は、2.4 GHz 帯域のカバレッジが過剰に飽和している状態を自動的に検出することで、高密度ネットワークにおいて優れたモバイル ユーザ エクスペリエンスを提供するように設計されたシスコのイノベーションです。検出が完了すると、フレキシブル ラジオ アサインメントにより、デュアルバンド無線を 2.4 GHz から 5 GHz に変更する必要があるアクセスポイントがインテリジェントに決定されます。簡単に言うと、単一の物理アクセスポイントが 2 つの 5 GHz アクセスポイントとして機能するようになり、結果としてチャネル使用率が低下し、ユーザエクスペリエンスが向上します。アクセスポイントでは、ネットワークのセキュリティ脅威と、パフォーマンスに影響する RF 干渉のモニタリングを続けながら、この機能が実行されます。

フレキシブル ラジオ アサインメントには、次の 3 つの動作モードがあります。

  • デフォルトの動作モード
    2.4 GHz および 5 GHz 帯域の両方でクライアントをサポート

  • デュアル 5 GHz モード
    両方の 5 GHz 無線でクライアントをサポート

  • ワイヤレス セキュリティ モニタリング
    5 GHz クライアントをサポートしながら 2.4 GHz および 5 GHz の両方でセキュリティ脅威をスキャン

フレキシブル ラジオ アサインメントは、ワークプレイス環境だけに限定されるものではありません。多数の人が集まるほぼすべての状況で利用できます。教育の場でも、ホテルのロビーや病院でも、フレキシブル ラジオ アサインメントはあらゆるワイヤレスネットワークに対応します。

BYOD(Bring Your Own Device)から IoT デバイスまで、ワイヤレスデバイスが急増し、多くの帯域幅を使用するアプリケーションも増えることで、ホストの新たな課題が生じています。フレキシブル ラジオ アサインメントはこのような課題に対応し、業務を複雑にすることなく、ワイヤレスネットワークでより多くの作業をできるようにします。

Cisco CleanAir テクノロジー

80% の企業が無線周波数干渉(RFI)に関する問題を報告していることをご存じでしたか。Cisco CleanAir® テクノロジーは、RFI に対するプロアクティブな保護を提供し、現在および将来の干渉を回避するために自動アクションを実行します。つまり、CleanAir テクノロジーは、シリコンレベルのインテリジェンスを用いて、スペクトルの認識、自己修復と自己最適化が可能なワイヤレスネットワークを構築することにより、ワイヤレス干渉の影響を緩和して、ネットワークのパフォーマンスを保護します。

CleanAir テクノロジーの機能:

  • 検出
    CleanAir はパフォーマンスに影響を与えることなく、システム全体を継続的に検出します。

  • 決定
    完全な履歴レポートに基づいて、現在および将来の干渉を回避するための自動アクションを実行します。

  • 特定
    CleanAir は干渉の発生源、場所、および範囲を正確かつ迅速に特定します。

  • 安全
    セキュリティに影響する不正アクセスポイントやその他のデバイスを検出し、アラートをカスタマイズします。

CleanAir テクノロジーは、ネットワーク全体にわたる干渉源を相互に関連付け、迅速なトラブルシューティングと自動 RF 干渉回避のためのインテリジェントな判断およびポリシーをサポートします。CleanAir テクノロジーにより、ネットワーク管理者はサービスの中断を容易に評価し、パフォーマンス低下に関する通知を受け、解決策を調査し、ネットワークパフォーマンスを改善するための対策を迅速に実行できます。CleanAir ソリューションは、業界で最も適応性、信頼性、パフォーマンスに優れたワイヤレスネットワークの一部です。このネットワークは、膨大な時間やコストのかかる人間による介入を必要とすることなく、自動的に環境の変化に適応できます。

ミッションクリティカルなネットワーク

ネットワークは、業務の効率化に向けた新たな機会を創出しています。将来を見据えた組織は、ワイヤレスネットワークに投資して、効率性、イノベーション、成長に向けた機会を促進しています。それらの組織はデジタル対応ネットワークに移行するため、高度な機能とセキュリティを必要としています。

ミッションクリティカルなネットワークには高度な機能が必要

Wi-Fi 6 のアプローチは、可能な内容を予測して作成するというものです。シスコは、すべての期待に正面から取り組めるようにしたいと考えています。ワイヤレスネットワークを最新の Cisco®ソリューションにアップグレードすると、Wi-Fi 6 を使用する準備ができ、より多くの帯域幅を使用するアプリケーション、より多くの IoT デバイスや追加のクライアントをサポートできます。また、従来のネットワーキングにとどまらない高度なワイヤレス機能も提供できるようになります。

ネットワーク全体で自動化されたセキュアなオンボーディング

シスコの Software-Defined Access(SD-Access)は、エッジからクラウドまでの単一のネットワークファブリックを提供し、ユーザ、デバイス、およびモノに対してアイデンティティベースのポリシーを設定できます。セキュリティを損なうことなく、あらゆるアプリケーションにアクセスできます。また、ネットワークへのアクセス試行に関する情報も得られます。ユーザ、デバイス、アプリケーションの自動セグメンテーションにより、サービスを迅速に導入してセキュアにできます。

ビジネスに役立つ情報

すでにワイヤレスに投資しているユーザは、Cisco DNA Spaces を使用することで、ワイヤレス接続をロケーションベースの情報と組み合わせるために、さらに一歩先へ進めます。Cisco DNA Spaces は、ロケーション分析 、ビジネスに役立つ情報、顧客エンゲージメント ツールキット、資産管理、Bluetooth Low Energy(BLE)管理、ロケーションデータ API を備えたワイヤレスユーザをサポートするシンプルでスケーラブル、かつ標準化されたアプローチを提供します。

スムーズなローミング

シスコは、OpenRoaming コンソーシアムの創設メンバーです。OpenRoaming は、Wi-Fi 6 および 5G を含む Wi-Fi と携帯電話ネットワーク間で、モバイルユーザが自動的かつシームレスにローミングできるようにします。 OpenRoaming はシスコによる取り組みの一環であり、他の業界リーダーとともに Wi-Fi 6 と 5G の間の障壁を打破し、あらゆる場所での接続、シームレスなオンボーディング、アクセスの選択肢の拡大、よりセキュアな接続をサポートします。

OpenRoaming では、信頼できる ID プロバイダーを使用するだけで、一度サインインすると、オンラインでシームレスかつ自動的にネットワークに接続できるようになります。このサービスは安全かつ迅速であり、どの Wi-Fi ネットワークを使用するか、またはポップアップ キャプティブ ポータルを再度利用するかを推測する必要はありません。どこにいても接続されるため、ダウンロードしたコンテンツ、ストリーミング、ビデオチャット、ゲームを好きに楽しめます。OpenRoaming には次のようなメリットがあります。

  • Wi-Fi と LTE/5G 間のシームレスな接続性

  • Wi-Fi ゲストアクセスの簡素化

  • サイトでの Wi-Fi 契約率の大幅な向上

  • Wi-Fi、Cisco DNA Spaces、ロイヤルティアプリを介したお客様とのエンゲージメントの向上

  • Wi-Fi を介してお客様のデータの所有権を取り戻し、分析能力を高める

  • 携帯電話から Wi-Fi へのトラフィックのオフロードによる、サービスプロバイダーの運用コストの削減

Wi-Fi 6 は知っていますが、5G とは何ですか

5G は、モバイルブロードバンドの世界では Wi-Fi 6 に等しいと考えてください。Wi-Fi 6 は 802.11ac(Wi-Fi 5)の後継で、5G は 4G の後継です。

ただし、最も重要な点は、5G と Wi-Fi 6 はどちらも同じ技術基板から構築されていて、異なる使用例をサポートするために共存する点です。どちらかを優先的に選択するということではありません。5G と Wi-Fi 6 では、モバイルワーカーと企業のワイヤレスエクスペリエンスの大幅な向上が約束されています。どちらもデータ転送速度を高めることで新しいアプリケーションをサポートします。またネットワーク容量を拡大させ、より多くのデバイスの接続を可能にします。2019 年以降ワイヤレスデバイスに導入された 5G は、Wi-Fi を使用せずにワイヤレスデバイスをネットワークに接続する高度な方法です。5G は、以前の標準規格である 3G や 4G よりもはるかに大規模な拡張性を備えており、AR/VR を実行できます。

Wi-Fi 6 と 5G の違い

Wi-Fi 6 と5G はどちらもワイヤレスの将来にとって重要ですが、Wi-Fi 6 は、特に屋内ネットワークでは、企業における優先的なプライマリ ワイヤレス アクセスであり続けます。これは、Wi-Fi 6 のみ提供可能な、スマートビルディング、屋内企業、産業組織、IoT などのテクノロジーに必要なネットワーク接続の高度化の度合いが異なるためです。これらすべてのテクノロジーには、次のような共通の問題があります。Wi-Fi 6 ソリューションでしか解決できないオンボーディング、ライフサイクル管理、セキュリティ、およびデータ解釈。また、Wi-Fi 6 は、導入、維持、拡張に関するコストの観点から妥当な選択肢であるという事実があり、屋内のワイヤレス接続に理想的なシステムとなります。これは、スタジアム、コンサートホール、コンベンションセンターなど、アクセスポイントでより多くのユーザにサービスを提供するエリアで特に当てはまります。

一方、5G は、屋内ネットワーク外のデバイスに対する指定の選択肢になり得ます。高速化と容量の増強を果たした 5G と Wi-Fi 6 では、どちらも屋外の接続性が向上します。ただし、時速 320 キロ(200 マイル)で走る新幹線や、高速道路を走る自動車の車内といった特定の使用例では、屋外ネットワークに推奨される方式は 5G になります。

これは二者択一の問題ではなく、Wi-Fi 6 および 5G は多くの業界に適しています。Wi-Fi 6 と 5G はどちらも、より多くのデバイスを安定してワイヤレス接続するためのすばらしい機会を提供します。こうした特性が特に重要になるのは、製造業の自動化、医療、エネルギーなど多くの産業で使用されているミッションクリティカルな IoT デバイスです。Wi-Fi 6 と 5G は、拡張現実や仮想現実を介した没入型体験向けの拡張モバイルブロードバンドも提供します。強化されたモバイルエクスペリエンスは、多くの業界にとってメリットがありますが、没入型体験の向上は特にホスピタリティ業界、小売業界や教育機関にとって大きな意味を持ちます。

インテントベースのネットワーク向けに構築された製品

ユーザ、デバイス、分散アプリケーションの数が増加するにつれ、ネットワーク環境は急激に複雑化しています。IBN は、ハードウェア中心の手動ネットワークをコントローラ主導のネットワークに変換し、ビジネスインテントをキャプチャし、ネットワーク全体で一貫性を持って自動化および適用できるポリシーに変換します。ネットワークにとっての目標は、ネットワークパフォーマンスを継続的に監視および調整し、目的のビジネス成果を確保できるようにすることです。

仕組み

IBN は、ネットワークの中心的なコントロールポイントとして機能するネットワークコントローラを使用して、Software Defined Networking(SDN)を構築します。このようなコントローラは、IT がネットワークを統合された全体として扱うことができるネットワークの抽象化に不可欠です。すべてのドメイン(アクセス、WAN、データセンター、クラウドを含む)におけるコントローラ主導のネットワークは、企業全体のメリットを拡大し、デジタル トランスフォーメーションを実現するのに役立ちます。

IBN のクローズドループシステムは、組織が必要とするビジネスまたは IT の成果に対してインテント(またはサポート)を提供するために、次のような機能的な構成要素で動作します。

  • 変換
    インテントをキャプチャし、ネットワークが機能できるポリシーに変換します。

  • アクティベーション
    ネットワーク全体の自動化を使用して、物理および仮想ネットワーク インフラストラクチャ全体にポリシーをインストールします。

  • アシュアランス
    分析と機械学習を使用してネットワークを継続的に監視し、目的のインテントが適用され、ビジネス成果が達成されていることを確認します。

IBN は Wi-Fi 6 にどのように適合するのか

IBN を構成する製品は、インテントベースのネットワーク専用につくられた Wi-Fi 6 製品です。これらの製品で、今日のお客様のニーズに最適な次世代の有線およびワイヤレスアーキテクチャを構成しています。2018 年 11 月にリリースされた Cisco Catalyst 9800 は、インテントベース ネットワーキングのためにゼロからつくられた最初のコントローラとしてこの技術的革命の幕を開けました。Cisco Catalyst 9800 は Cisco IOS XE で動作し、どこにでも導入できます。シスコは 15 年以上にわたり RF のイノベーションに取り組んでおり、Aironet ポートフォリオでは、CleanAir、インテリジェントキャプチャ、最も広く導入されているコントローラなど、最も革新的なワイヤレステクノロジーを提供しており、最も強力なネットワーキング オペレーティング システム(OS)を搭載しています。この OS は、モジュール設計により最新化されており、IT の可用性、プログラマビリティ、拡張性が向上しています。

次世代の Wi-Fi 6 ワイヤレス製品が 1 つの共通 OS、Cisco IOS® ソフトウェアで統合されていることは、IBN 製品にとって次のような意味を持ちます。

  • ソフトウェアアップデートとアップグレードによるダウンタイムゼロの復元力

  • セキュア
      - Cisco SD-Access による自動化されたマクロおよびマイクロセグメンテーション
      - Cisco Encrypted Traffic Analytics(ETA)による脅威の検出
      - WPA3 と Trustworthy Systems による高度なセキュリティ
  • インテリジェント
      - プログラム可能な ネットワーク プロセッサと Cisco IOx インフラストラクチャのサポート
      - IoT を可能にする多言語アクセスポイント
      - 選択したインフラストラクチャとクラウドに導入可能
      - Cisco DNA で強化された分析を含む
      - Wi-Fi 6 標準規格を超える

Wi-Fi 6 を使用するのに最適な場所

Wi-Fi 6 ネットワークのユースケースはさまざまです。ほとんどの組織では、接続の高速化、バッテリ寿命の向上、キャパシティの増加のために使用されますが、他よりも必要とされる場所がいくつかあります。

フルサービスプロバイダーのキャリアオフロードと IT/ToT コンバージェンスを必要とする組織、または教室や講堂などの高密度環境でネットワークを稼働させ、エンタープライズグレードの 4K/8K ビデオ、拡張現実や仮想現実といったリアルタイム アプリケーションを必要としている場合、Wi-Fi 6 ネットワークが最優先されます。

図 3 および 4 に、Wi-Fi 6 および一般的な使用例を使用して、IBN ネットワークで実行される一部のシスコ製品の概要を示します。

図 3. エンタープライズ ワークスペースにあるシスコの Wi-Fi 6 製品

図 4. 高密度環境にあるシスコの Wi-Fi 6 製品

次は、シスコのお客様の Wi-Fi 6 ネットワークに関するコメントです。

”最先端の医療サービスを備えた「leading medicine」という取り組みに向けて、常時ネットワーク接続を提供するためのテクノロジーとインフラストラクチャが必要です。Catalyst 9800 および 9100 は、ワイヤレス構成、ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)とアクセスポイント間のコードの分離における柔軟性、およびネットワーク上でのローリングアップグレードの機能を備えたモジュラ設計を提供します。これらすべての機能により、ニーズの拡大に合わせてネットワークを迅速に拡張して管理できます” ―米国の大手医療機関

“常時稼働しているインフラストラクチャに基づいて構築された最先端のキャンパス施設で、世界クラスの学生生活体験を提供できるように努めています。私たちは、Cisco Catalyst 9100 アクセスポイントと Cisco Catalyst 9800 コントローラを含む、シスコの新しいワイヤレススタックに感謝しています。シスコのインテントベース ネットワーキング ソリューションを使用することで、ネットワークの運用、セキュリティ、信頼性を規模を拡大して簡素化できます” ―米国の大手大学

“Cisco Catalyst 9115 および 9117 アクセスポイントは、Aironet アクセスポイントにふさわしいサクセサになるように形成されています。あるお客様は、常時 400 を超えるクライアントが Catalyst アクセスポイントに接続していますが、優れたパフォーマンスを発揮しています” ―シスコのグローバルパートナー

Cisco DNA Center

インテントベースのネットワークは、ミッションクリティカルな導入をどのようにサポートしていますか。Cisco DNA Center は、インテントベースのネットワーク(有線とワイヤレスの両方)のネットワーク管理およびコマンドセンターです。Cisco DNA Center は、管理、自動化、分析、セキュリティを組み合わせることで、ネットワーク管理を簡素化し、イノベーションを促進します。

Cisco DNA Assurance

ネットワークには、最適化して管理を向上させるために必要なすべてのデータが揃っています。Cisco DNA Assurance により、完全なネットワークのオーバーホールをすることなくそれらのデータを使用できます。 また、Cisco DNA Wireless Assurance では、完全なネットワークの可視性とトラブルシューティング、時間の節約と効率性、リアルタイムおよび履歴データに基づく情報により、問題を予測して解決できます。

  • Cisco DNA Assurance を使用することで、問題のトラブルシューティングが容易になり、分析によってネットワークに関する情報が得られます。
  • Cisco DNA Center には、有線およびワイヤレスネットワークの両方に対応する一括管理のコマンドセンターがあります。
  • Encrypted Traffic Analytics により、ネットワークを通過するトラフィック(暗号化されたトラフィックも含む)を可視化し、 隠れた脅威を検出します。
  • Cisco SD-Access により、アクセスネットワーク全体で自動化されたポリシーベースのセグメンテーションを実現します。

Cisco DNA Automation

Cisco DNA Center では、ネットワーク管理を簡素化し、インテントベース ネットワーキングの可能性を実現するために、さまざまなネットワークタスクを自動化できます。一部の自動化機能には、ソフトウェアのアップグレードとイメージ管理、ゼロタッチ デバイス プロビジョニング、Enterprise Network Functions Virtualization(ENFV)、および簡単な QoS の自動化が含まれます。

高度なソリューション

ネットワークの能力はそのインフラストラクチャによって決まります。適切な製品を使用して強力なインフラストラクチャ基盤を構築すると、新しい機能を導入して適応する準備ができます。

ソフトウェアおよびスマートライセンシング

シスコの Wi-Fi 6 ワイヤレス製品には、必須のスマートライセンシングが必要です。これは、Cisco ソフトウェアライセンスの管理、使用状況、およびトラッキングを簡単に使用できるようにするプログラムです。

スマートライセンシングを通じて管理されるソフトウェアライセンスには、次の 2 つのレベルがあります。

  • ハードウェア オペレーティング システム ソフトウェア ライセンス:これらは永久ライセンスであり、Cisco Network Essentials および Cisco Network Advantage ライセンスと呼ばれます。これらのライセンスは、アクセスポイントとワイヤレスコントローラ用に購入されます。

  • Cisco DNA ソフトウェアライセンス:これらは期間ベースのライセンスであり、Cisco DNA Essentials、Cisco DNA Advantage、および Cisco DNA Premier ライセンスと呼ばれます。 これらのライセンスはアクセスポイント用に購入され、ワイヤレスコントローラには必要ありません。

Cisco Network Essentials および Network Advantage ライセンスでは、802.1X 認証、Quality of Service(QoS)、プラグアンドプレイ(PnP)のようなワイヤレスの基本要素だけでなく、テレメトリや可視性、ステートフル スイッチオーバー(SSO)、セキュリティ管理にも対応します。これらのライセンスは永久的です。

ハードウェアの購入時に必須の Cisco DNA ソフトウェア サブスクリプション ライセンスは、Cisco DNA Center の機能をロック解除し、ネットワーク内のコントローラベースのソフトウェア定義型の自動化とアシュアランスを実現します。Cisco DNA Center コントローラは、Cisco DNA ソフトウェアの機能を有効化するために必要です。これらの期間ライセンスは、3 年、5 年、または 7 年のサブスクリプションで利用できます。Cisco DNA ソフトウェア サブスクリプションの期間が満了すると、Cisco DNA Center の機能は期限切れになりますが、永久的な Cisco Network Essentials または Network Advantage の機能は有効なままです。

図 8 ~ 11 に、Cisco DNA サブスクリプション ソフトウェアのさまざまなライセンス階層で提供される機能に関する詳細情報を示します。

図 8. ワイヤレス向けの 3 つの Cisco DNA ソフトウェアライセンス階層の概要

図 9. ワイヤレス向け Cisco DNA Essentials ソフトウェアライセンスの詳細

Cisco DNA Essentials サブスクリプション ソフトウェアは、3、5、7 年の期間で利用でき、次の内容が含まれています。

  • PnP アプリケーション、ネットワークサイトの設計、デバイスプロビジョニングによる基本的な自動化

  • ソフトウェアイメージ管理(SWIM)、ディスカバリ、ネットワークトポロジ、アプリケーションの可視性と制御(AVC)による要素管理

  • 正常性ダッシュボード、AP フロアとカバレッジマップ、および事前定義されたレポートによる基本的なアシュアランス

  • Flexible NetFlow を含む基本的なセキュリティとテレメトリ

Cisco Network Essentials 永久ソフトウェアには次のものが含まれます。

  • Wi-Fi 6 認証、ゲストアクセス、デバイスのオンボーディング、インフラおよびクライアントの IPv6、ACL、 QoS、VideoStream、スマートデフォルト、RRM、スペクトルインテリジェンス、BLE、USB、Cisco TrustSec®、SXP、AP およびクライアント SSO、ダイナミック QoS、分析、ADP、OpenDNS、mDNS、IPSec、不正の管理と検出のための基本的なワイヤレス機能

  • フレキシブル ラジオ アサインメント(FRA)、 ClientLink、Cisco CleanAir® Advanced、NG-HDX、予測的かつ予防的な RRM を含む RF の最適化

  • PnP エージェント、NETCONF、YANG データモデルを含む DevOps の統合

  • アイデンティティ PSK と拡張デバイスプロファイラを指す IoT の最適化

  • モデル主導型テレメトリを含むテレメトリと可視性

図 10. ワイヤレス向け Cisco DNA Advantage ソフトウェアライセンスの詳細

Cisco DNA Advantage サブスクリプション ソフトウェアは、3、5、7 年の期間で利用でき、次の内容が含まれています。

  • ゲストとサードパーティの API を統合するための、 Software-Defined Access(SD-Access)、ロケーション PnP、および自動化された Identity Services Engine(ISE)の統合による高度な自動化

  • Encrypted Traffic Analytics(ETA)を含む強化されたセキュリティと IoT

  • EasyQoS の設定、モニタリング、ポリシーベースの自動化を含むポリシーベースのワークフロー

  • ガイド付きの修復、Apple iOS 情報、Aironet® アクティブセンサーテスト、インテリジェントキャプチャ、クライアント ロケーション ヒートマップ、スペクトルアナライザ、アプリケーション パフォーマンス レポートなどのプロアクティブな情報検出、パッチライフサイクル管理を示す要素管理を含むアシュアランスと分析

Cisco Network Advantage 永久ソフトウェアには次のものが含まれます。

  • In-Service Software Upgrade(ISSU)プロセスの再起動、ローリング AP アップグレード、CLI のパッチ適用、AP サービス/デバイスパックによる高可用性と復元力

  • VXLAN を含む柔軟なネットワーク セグメンテーション

図 11. ワイヤレス向け Cisco DNA Premier ソフトウェアライセンスの詳細

Cisco DNA Premier サブスクリプション ソフトウェアは、3 年、5 年、7 年の期間で利用でき、Cisco DNA Advantage ライセンスに加えて、購入しやすい単一 SKU の ISE Base および ISE Plus ライセンス機能で提供されるすべての内容が含まれています。Cisco Network Advantage 永久ソフトウェアには次のものが含まれます。

  • ISSU プロセスの再起動、ローリング AP アップグレード、CLI のパッチ適用、AP サービス/デバイスパックによる高可用性と復元力

  • VXLAN を含む柔軟なネットワーク セグメンテーション

まとめ

Wi-Fi 6 および 5G の導入に近づくにつれ、ワイヤレスネットワーキング機能の急激な飛躍を体験できるようになります。シスコは、お客様のワイヤレス インフラストラクチャを簡単に更新して、Wi-Fi 6 で提供されるすべての機能を活用し、さらに追加の能力を備えた標準規格を超えています。

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