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データ シート
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュール
概要
Cisco® MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールは、ミッションクリティカルなエンタープライズ ストレージ ネットワーク向けの設計となっています。このような環境では、堅牢でコスト効率の高いビジネス継続サービスが必要とされます。Fibre Channel(FC;ファイバ チャネル)およびIPの両方に対応できるCisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールが提供する主な機能は、次のとおりです。
・FCおよびIP接続によるストレージ サービスを最適なフォーム ファクタに統合 ― 14ポートの2 Gbps FCインターフェイスによる高性能なStorage Area Network(SAN;ストレージ エリア ネットワーク)接続と、2ポートのギガビット イーサネットによるFibre Channel over IP(FCIP)およびSmall Computer System Interface over IP(iSCSI)ストレージ サービスに対応します。
・トップクラスの性能を誇るISL(スイッチ間リンク) ― 1つのPortChannelで最大16の2 Gbps FCリンクをサポートします。シャーシ内にあるどのモジュール上のどのポートにもリンクを設定できるため、スケーラビリティと耐障害性をさらに強化できます。また、1つのFCポートに最大3500のバッファ間クレジットを割り当てることができるので、ストレージ ネットワークを従来にない距離まで拡張できます。
・インテリジェント ネットワーク サービス ― ハードウェアとしては隔離されている環境を単一の物理ファブリック内に収容できるVirtual SAN (VSAN;バーチャルSAN)テクノロジー、ハードウェアで実行されるインテリジェント フレーム処理用のAccess Control List(ACL;アクセス制御リスト)、およびFC Congestion Control(FCC)やファブリック全体を対象としたQuality of Service(QoS;サービス品質)などの高度なトラフィック管理機能が導入されているため、SANアイランドから企業全体のストレージ ネットワークへの移行を実現します。
・総合的なネットワーク セキュリティ フレームワーク ― RADIUS、TACACS+、FC Security Protocol(FC-SP)、Secure File Transfer Protocol(SFTP)、Secure Shell(SSH)、およびSNMP v3(簡易ネットワーク管理プロトコル バージョン3)による、Advanced Encryption Standard(AES)の実装、VSAN、ハードウェアによるゾーニング、ACL、およびVSAN単位で実行するロールベースのアクセス制御をサポートしています。さらに、ギガビット イーサネット ポートでは、IP Security(IPSec)認証、データの整合性、およびFCIPとiSCSIに対応するハードウェアベースのデータ暗号化を提供します。
・高度な診断機能 ― インテリジェント診断、プロトコル デコーディング、ネットワーク分析ツール、および統合されたCall Home機能によって、信頼性の向上、問題解決の迅速化、およびサービス コストの削減を実現します。
図1

Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュール
・FCIPによるリモートSAN拡張
― オープン スタンダードのFCIPトンネリングを使用し、WAN経由でのバックアップ、リモート複製などのディザスタ リカバリ サービスがサポートされているため、データ保護およびビジネス継続を簡単に実現できます。
― 1つのギガビット イーサネット ポートで最大3つの仮想ISLをトンネル化し、さらにハードウェアベースの圧縮、FCIPライト アクセラレーション、およびFCIPテープ アクセラレーションが可能であるため、バックアップおよび複製にWANリソースを効率的に利用できます。
― VSAN、高度なトラフィック管理、リモート接続におけるセキュリティなど、Cisco MDS 9000ファミリーの卓越した機能をそのまま利用できます。
・iSCSIによるイーサネット接続サーバへのSANの拡張
― FC SANによるストレージの利点を、イーサネット接続されたサーバまで、拡大します。これは、FCの相互接続のみを使用する場合よりも低コストで実現できます。
― IPおよびFCのブロック ストレージの集約によって、ストレージの利用効率およびアベイラビリティが向上します。
― 透過的な動作によって、既存の管理ストレージ アプリケーションの機能が保たれます。
製品概要
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュール
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールは、マルチレイヤSANを活用するために必要な、インテリジェントで高度な機能を提供します。このモジュールはCisco MDS 9200シリーズおよびCisco MDS 9500シリーズでサポートされ、FCを14ポートとギガビット イーサネットを2ポート内蔵しています。これにより、FCポート密度を維持したまま、FCIPによる長距離SAN拡張、およびiSCSIによるサーバのイーサネット接続が可能になります。
シスコのマルチプロトコル サービス モジュールにはハードウェアベースの先進技術が組み込まれているため、ストレージ ネットワークの拡張性、アベイラビリティ、ネットワーク セキュリティ、および管理性の大幅な改善が可能となり、有用性の拡大とTotal Cost of Ownership(TCO;総所有コスト)の削減につながります。ギガビット イーサネット ポートには、ハードウェアベースの圧縮および暗号化機能が搭載されており、ITインフラストラクチャの効率的な利用、および信頼性の高い安全なデータ交換が可能です。
このモジュールはホットスワップ可能であり、FCおよびギガビット イーサネットの両方に、ホットスワップ対応のSmall Form-Factor Pluggable(SFP)LCインターフェイスを装備しています。個々のポートは短波長SFP、長波長SFP、または最大100 kmの接続に対応する長距離SFPに設定できます。すべてのFCインターフェイスは、E_port、F_port、FL_port、TE_port、TL_port、SD_port、ST_port、およびB_portの各モードで動作するように設定できます。ギガビット イーサネット インターフェイスはFCIPおよびiSCSI動作用に設定でき、FCIPを指定したポートはさらに、最大3つの仮想ISL接続をサポートするように設定できます。
主な機能および利点
FCIPによるリモートSAN拡張
データ分散、データ保護、およびビジネス継続サービスは、いずれも現在の情報集約型ビジネスにおける重要な要素です。グローバル規模で重要なデータを効率的に複製する能力によって、重要な情報がより高いレベルで保護できるようになるだけでなく、バックアップ リソースの利用効率を向上させ、ストレージに関するTCOを削減できます。Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールは、オープン スタンダードのFCIPプロトコルによって、現在のFC ソリューションに見られる距離の障壁を克服し、長距離でのSANアイランドの相互接続を可能にします。
高度なFCIP機能によるビジネス継続およびディザスタ リカバリ
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールは、リモート接続にFCIPを使用可能とするとともに、VSANおよびInter-VSAN Routing(IVR;VSAN間ルーティング)、ハードウェアベースでのFCIP圧縮および暗号化、FCIPライト アクセラレーション、FCIPテープ アクセラレーションといった高度な機能と組み合わせることによって、堅牢なビジネス継続サービスに対応できる設計となっています。
VSANおよびIVRによるSANのセキュリティおよび安定性の確保
VSANは、ハードウェアとしては分離されている環境を単一の物理SANファブリックまたはスイッチ内に収容することによって、ストレージ ネットワークの利用効率を高める技術です。各VSANは通常のSANとしてゾーニング可能であり、独自のファブリック サービスが維持されるため、スケーラビリティおよび耐障害性が向上します。VSANの使用により、SANインフラストラクチャのコストをより多くのユーザ間で共有できるほか、トラフィックの厳密な分離が保証されます。しかも、VSANごとに個別の設定を制御できます。Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールでは、FCIP機能を統合することによって、専用または既存のIPインフラストラクチャ上でVSANを拡張できるようになっています。
シスコのマルチプロトコル サービス モジュールでは、業界初のFC用ルーティング機能であるIVRをサポートしています。IVRによって、各VSAN内のトラフィック制御を隔離したまま、異なるVSAN上のイニシエータとターゲットの間で、データ トラフィックを選択的に転送できます。IVRを使用すると、コントロール プレーンの分離を維持しながらデータがVSAN境界を通過できるので、ファブリックの安定性およびアベイラビリティが確保されます。
また、IPSec認証、データ整合性、およびハードウェアベースの暗号化といった機能によって、機密性の高いトラフィックを保護します。
圧縮およびFCIPライト アクセラレーションを使用する高性能なSAN拡張
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールは、SAN拡張ソリューションにおける有効なWAN帯域幅を最大限にするため、FCIP圧縮をサポートしています。この機能により、広範囲におよぶデータ ソースに対して最大で30:1の圧縮率(標準2:1)を達成します。ハードウェアベースの圧縮機能を追加したことで、マルチプロトコル サービス モジュールは、リンクの帯域幅を問わず、最適なレベルの圧縮スループットを提供できます。
シスコのマルチプロトコル サービス モジュールは、FCIPライト アクセラレーションもサポートしています。この機能によって、ストレージ トラフィックの伝送距離を延長した場合のアプリケーション パフォーマンスが大幅に向上します。FCIPライト アクセラレーションをイネーブルにすると、コマンドの確認応答による遅延が短縮され、WANスループットが最適化されます。また、シスコのマルチプロトコル サービス モジュールはFCIPテープ アクセラレーションもサポートしています。この機能は、WANリンク上でのリモート テープ バックアップ動作のスループットを大幅に改善します。
FCIP圧縮、FCIPライト アクセラレーション、およびFCIPテープ アクセラレーションの組み合わせは、ビジネス継続サービスの最適なパフォーマンスを達成します。
高性能で耐障害性のあるファブリックのための高度なトラフィック管理
Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールには、次のように高度なトラフィック管理機能が組み込まれているため、大規模なファブリックの展開および最適化が可能になります。
・Virtual Output Queuing(VOQ;仮想出力キューイング)によって、どのようなトラフィック パターンであってもHead-of-Line(HOL;ヘッドオブライン)ブロッキングが発生せず、各ポートの回線速度パフォーマンスが保証されます。
・各ポートに割り当てられた255のバッファ間クレジットによって、距離に関係なく帯域幅を効率的に利用できます。距離をさらに延長する必要がある場合は、4つのFCポートからなるグループ内で1つのポートに最大3500のクレジットを割り当てることができます。
・PortChannelによって、最大16の物理ISLを1つの論理バンドルに集約できるので、あらゆるリンク上で帯域を最適に利用できます。バンドルの構成にはシャーシ内にあるどのモジュール上のどのポートでも使用できるので、モジュールに障害が発生してもバンドルによってアクティブな状態を保つことができます。
・Fabric Shortest Path First(FSPF)ベースのマルチパス機能によって、最大16の等価コスト パス間でのロードバランシングが可能となり、スイッチに障害が発生した場合は、動的にトラフィックを再ルーティングできます。
・QoSを使用して帯域幅の管理および遅延時間の制御を行うことで、重要なトラフィックを優先できます。
・エンドツーエンドのフィードバックベースによる輻輳制御メカニズムであるFCCによって、FCのバッファ間クレジット メカニズムを補強し、高度なトラフィック管理を実現できます。
業界最先端の診断機能およびトラブルシューティング ツール
大規模なストレージ ネットワークの管理には、プロアクティブな診断機能、接続およびルート遅延を検査するためのツール、およびトラフィックをキャプチャして解析するためのメカニズムが必要です。Cisco MDS 9000ファミリーには、業界最先端の解析ツールおよび診断ツールが組み込まれています。Power-on Self-Test(POST;電源投入時セルフテスト)およびオンライン診断によって、プロアクティブなヘルス モニタリング機能が提供されます。Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールでは、フローの正確なパスおよびタイミングの詳細を表示するFC Tracerouteなどの診断機能を利用できるほか、ネットワーク トラフィックをインテリジェントにキャプチャするSwitched Port Analyzer(SPAN;スイッチド ポート アナライザ)を使用できます。キャプチャしたトラフィックは、内蔵のFCアナライザであるCisco Fabric Analyzerで解析できます。ポートおよびフロー単位の包括的な統計情報を利用すれば、高度なパフォーマンス解析およびサービス レベル契約(SLA)アカウンティングを実行できます。シスコシステムズはCisco MDS 9000ファミリーを投入することで、ストレージ ネットワークのトラブルシューティングおよび解析のための最も包括的なツール セットを提供しています。
堅牢なネットワーク セキュリティのための総合的ソリューション
ストレージ ネットワークに要求されるレベルのセキュリティを達成するため、Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールでは、広範囲におよぶセキュリティ フレームワークを提供し、エンタープライズ ネットワークで扱われる機密性の高いデータを保護します。シスコのマルチプロトコル サービス モジュールでは、ポート レベルでのインテリジェントなパケット検査を可能にしています。具体的な機能には、ACLを適用したハードウェアベースのゾーニング、VSAN、高度なポート セキュリティなどがあります。
広範囲のゾーニング機能によって、各LUNにアクセスできるホストを限定したり(LUNゾーニング)、特定のゾーンにおいてはSCSI読み取りコマンドのみに制限したり(読み取り専用ゾーニング)、選択したゾーンだけにブロードキャストを限定したり(ブロードキャスト ゾーン)することが可能です。VSANを使用すると、同じ物理SANに接続された各デバイスを完全に分離し、高度なセキュリティおよび優れた安定性を実現できます。さらに、FC-SPを使用して、RADIUSまたはTACACS+によるスイッチ間およびホスト/スイッチ間のDiffie-Hellman Challenge Handshake Authentication Protocol(DH-CHAP)認証を実行し、権限のあるデバイスのみがストレージ ネットワークにアクセスできるように保護できます。さらに、FCIPおよびiSCSIのどちらを使用する場合にも、総合的なIPSecプロトコル スイートによって、セキュアな認証、データ整合性、およびハードウェアベースの暗号化機能が提供されます。
このようなセキュリティ機能に、管理アクセスおよびコントロール プレーン セキュリティを組み合わせることによって、Cisco MDS 9000ファミリーは、ベストインクラスのセキュアなプラットフォームとなっています。
iSCSIによるイーサネット接続サーバへのSANストレージの拡張 ― その経済性
SANアクセスをミッションクリティカルなアプリケーションだけでなく、ミッドレンジのデータ センター アプリケーションにまで広げることについては、従来多くのIT管理者が消極的な姿勢を示してきました。その理由は、大量のミッドレンジ サーバをFCにアップグレードするために必要なコストと複雑性にありました。このような制約を克服するため、Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールでは、コスト効率の高いイーサネット インフラストラクチャを使用して、IT組織のストレージ ネットワークを拡張できるようにしています。SANには、ストレージの利用効率、一元化されたバックアップ、ストレージ キャパシティの段階的な追加、管理の容易さ、全体的なTCOの削減といった利点があります。Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールを使用することで、これらの利点をさらに広範囲のアプリケーションで活用できます。シスコのマルチプロトコル サービス モジュールは、Cisco MDS 9000ファミリーの不可欠な構成要素です。イーサネットで接続されたサーバは、FCで接続されたサーバと同じように、SANのスケーラビリティ、アベイラビリティ、管理性、およびインテリジェント サービスを活用しながら、イーサネットおよびIPのコスト面でのメリットおよび使用の簡便性を維持できます。
製品仕様
表1に、Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールの製品仕様を示します。
表1 製品仕様
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発注情報
表2に、Cisco MDS 9000ファミリー マルチプロトコル サービス モジュールの発注情報を示します。
表2 発注情報
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サービスおよびサポート
シスコは、お客様のネットワークを支援するためのさまざまなサービス プログラムを提供しております。シスコの画期的なサービス プログラムは、スタッフ、プロセス、ツール、およびパートナーを統合した独自のサポート体制のもとに提供され、お客様から高い支持と信頼を得ています。シスコは、お客様のネットワークへの投資を最大限に活用し、ネットワーク運用を最適化するとともに、最新アプリケーションに対応できるようにネットワークを整備し、よりインテリジェントなネットワークを構築することによって、お客様の事業拡大を支援しています。シスコのサービスの詳細については、サービスプログラムをご覧ください。
