OSPF 模造リンク MIB サポート
この機能では、新しいテーブルおよびトラップ MIB オブジェクトを Cisco OSPF MIB(CISCO-OSPF-MIB)および Cisco OSPF Trap MIB(CISCO-OSPF-TRAP-MIB)に追加することにより、OSPF 模造リンク機能の MIB サポートが導入されます。また、Open Shortest Path First(OSPF)模造リンク トラップ オブジェクトの Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)通知をイネーブルにするための、新しいコマンドが追加されています。模造リンク インターフェイス全体におけるエラー、ステート変更、および再送信についての通知が提供されます。
この章で紹介する機能情報の入手方法
お使いの Cisco IOS ソフトウェアが、この章で説明されている機能の一部をサポートしていないことがあります。 この章に記載されている機能に関するドキュメントへのリンク、および各機能がサポートされているリリースに関するリストについては、「OSPF 模造リンク MIB サポートの機能情報」を参照してください。
プラットフォームと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および Cisco Catalyst OS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
OSPF 模造リンク MIB サポートの前提条件
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Open Shortest Path First(OSPF)模造リンクをすでに設定済みであることが前提になります。
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通知(トラップ)の設定、または SNMP GET 動作を実行するルータで、SNMP がイネーブルになっている必要があります。
OSPF 模造リンク MIB サポートの制約事項
この機能によって導入されるすべての拡張機能は、Cisco プライベート MIB(CISCO-OSPF-MIB および CISCO-OSPF-TRAP-MIB)によってのみ提供されます。
OSPF 模造リンク MIB サポートに関する情報
ここでは、次の内容について説明します。
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「PE-PE 間ルータ接続における OSPF 模造リンク」
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「Cisco OSPF MIB および Cisco OSPF Trap MIB の拡張機能」
PE-PE 間ルータ接続における OSPF 模造リンク
Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチ プロトコル ラベル スイッチング)Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)設定では、模造リンクと呼ばれる仮想接続を設定することにより、同じ OSPF エリア内にある必要がある 2 つの VPN サイト間を相互接続できます。模造リンクは、2 つの Provider Edge(PE; プロバイダー エッジ)ルータを接続する MPLS VPN トンネルに加えて設定します。OSPF パケットは、模造リンク上で伝搬されます。模造リンクの設定の詳細については、次の URL の『OSPF Sham-Link Support for MPLS VPN』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/iproute_ospf/configuration/guide/iro_sham_link.html
OSPF 模造リンク設定のサポート
cospfShamLinksTable テーブル オブジェクトには、OSPF エリアに対して設定されている模造リンクに関する情報が保存されます。Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、12.2(31)SB2、および 12.2(33)SXH 以降では、cospfShamLinksTable により cospfShamLinkTable が置き換えられます。cospfShamLinksTable テーブルを使用すると、次の MIB オブジェクトにアクセスできます。
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cospfShamLinksAreaId
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cospfShamLinksLocalIpAddrType
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cospfShamLinksLocalIpAddr
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cospfShamLinksRemoteIpAddrType
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cospfShamLinksRemoteIpAddr
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cospfShamLinksRetransInterval
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cospfShamLinksHelloInterval
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cospfShamLinksRtrDeadInterval
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cospfShamLinksState
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cospfShamLinksEvents
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cospfShamLinksMetric
OSPF 模造リンク ネイバーのサポート
cospfShamLinkNbrTable テーブル オブジェクトには、すべての OSPF 模造リンク ネイバーのエントリが記述されます。cospfShamLinkNbrTable を使用すると、次の MIB オブジェクトにアクセスできます。
•
cospfShamLinkNbrArea
•
cospfShamLinkNbrIpAddrType
•
cospfShamLinkNbrIpAddr
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cospfShamLinkNbrRtrId
•
cospfShamLinkNbrOptions
•
cospfShamLinkNbrState
•
cospfShamLinkNbrEvents
•
cospfShamLinkNbrLsRetransQLen
•
cospfShamLinkNbrHelloSuppressed
OSPF 模造リンク インターフェイスの移行ステート変更のサポート
OSPF 模造リンク インターフェイスにおける移行ステート変更についてネットワーク マネージャに通知するには、cospfShamLinksStateChange トラップ オブジェクトを使用します。Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 では、cospfShamLinksStateChange トラップ オブジェクトにより、従来の cospfShamLinkStateChange トラップ オブジェクトが置き換えられます。cospfShamLinksStateChange トラップ オブジェクトには、次の MIB オブジェクトが含まれます。
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ospfRouterId
•
cospfShamLinksAreaId
•
cospfShamLinksLocalIpAddrType
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cospfShamLinksLocalIpAddr
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cospfShamLinksRemoteIpAddrType
•
cospfShamLinksRemoteIpAddr
•
cospfShamLinksState
OSPF 模造リンク ネイバーの移行ステート変更のサポート
OSPF 模造リンク ネイバーにおける移行ステート変更についてネットワーク マネージャに通知するには、cospfShamLinkNbrStateChange トラップ オブジェクトを使用します。cospfShamLinkNbrStateChange トラップ オブジェクトには、次の MIB オブジェクトが含まれます。
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ospfRouterId
•
cospfShamLinkNbrArea
•
cospfShamLinksLocalIpAddrType
•
cospfShamLinksLocalIpAddr
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cospfShamLinkNbrIpAddrType
•
cospfShamLinkNbrIpAddr
•
cospfShamLinkNbrRtrId
•
cospfShamLinkNbrState
模造リンクのエラー
OSPF 模造リンクの設定、認証、および不良パケットのエラーに関するトラップ通知が行われます。これらのエラーには、次のトラップ オブジェクトが含まれます。
•
cospfShamLinkConfigError
•
cospfShamLinkAuthFailure
•
cospfShamLinkRxBadPacket
(注) Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 では、模造リンク上での認証がまだサポートされないため、cospfShamLinkAuthFailure トラップは生成されません。また、Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 では cospfShamLinkRxBadPacket トラップもサポートされないため、cospfShamLinkRxBadPacket トラップは生成されません。ただし、既存の OSPF 不良パケット トラップからは情報を取得できます。
OSPF 模造リンク MIB サポートの設定方法
この項では、OSPF 模造リンク MIB サポート機能の設定タスクについて説明します。一覧内の各作業は、必須と任意に分けています。
•
「SNMP 通知を送信するためのルータの設定」(必須)
•
「OSPF 模造リンクのエラー トラップのイネーブル化」(必須)
•
「OSPF 模造リンクの再送信トラップのイネーブル化」(必須)
•
「OSPF 模造リンクのステート変更トラップのイネーブル化」(必須)
•
「ルータ上の OSPF 模造リンク MIB トラップの確認」(任意)
SNMP 通知を送信するためのルータの設定
ルータによる ERM-MIB に定義した SNMP 通知(トラップまたはインフォーム)の送信をイネーブルにするには、次の作業を行います。SNMP 通知はルータで設定でき、GET 操作は、MIB サポートをイネーブルにした後にだけ外部管理ステーションから実行できます。
OSPF 設定エラー通知
OSPF 設定エラー通知の送信をイネーブルにするには、次のトラップをイネーブルにします。
•
cospfShamLinkConfigError
•
cospfShamLinkAuthFailure
•
cospfShamLinkRxBadPacket
手順の概要
1.
enable
2.
show running-config
3.
configure terminal
4.
snmp-server host { hostname | ip-address } [ vrf vrf-name ] [ traps | informs ] [ version { 1 | 2c | 3 [ auth | noauth | priv ]}] community-string [ udp-port port ] [ notification-type ]
5.
snmp-server enable traps ospf
6.
end
手順の詳細
|
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|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
show running-config
Router# show running-config |
実行コンフィギュレーションを表示して、SNMP エージェントがすでに動作しているかどうかを判断します。 • SNMP の情報が表示されない場合は、次の手順に進みます。SNMP の情報が表示された場合は、情報を修正するか、または必要に応じて情報を変更できます。 |
ステップ 3 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
snmp-server host { hostname | ip-address } [ vrf vrf-name ] [ traps | informs ] [ version { 1 | 2c | 3 [ auth | noauth | priv ]}] community-string [ udp-port port ] [ notification-type ]
Router(config)# snmp-server host 172.20.2.162 version 2c public ospf |
SNMP 通知操作の受信者(ターゲット ホスト)を指定します。 • notification-type が指定されていない場合は、イネーブルになっている全通知(トラップまたは応答要求)が、指定されたホストに送信されます。 • 指定されたホストに OSPF 通知だけを送信するには、オプションの ospf キーワードを notification-types の 1 つとして指定します(例を参照)。 |
ステップ 5 |
snmp-server enable traps ospf
Router(config)# snmp-server enable traps ospf |
OSPF MIB 内に定義されている全 SNMP 通知をイネーブルにします。 コマンドを入力すると、すべての OSPF トラップ(OSPF 模造リンクのトラップを含む)がディセーブルになります。 |
ステップ 6 |
end
Router(config)# end |
コンフィギュレーション セッションを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
OSPF 模造リンクのエラー トラップのイネーブル化
OSPF 模造リンクの設定エラーが検出されると、通知が送信されます。模造リンクの設定エラー通知の送信をイネーブルにするには、次の cospfShamLinkConfigError トラップをイネーブルにします。
手順の概要
1.
enable
2.
configure terminal
3.
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error
4.
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink [ authentication [ bad-packet [ config ] | [ config [ bad-packet ]]]
5.
end
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error |
OSPF 非仮想インターフェイスの不一致エラーに対するエラー トラップをイネーブルにします。 cospfospfConfigError トラップを設定する前に cospfShamLinkConfigError トラップをイネーブルにしようとすると、cospfConfigError トラップを最初に設定しなければならないことを通知するエラー メッセージが表示されます。 |
ステップ 4 |
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink [ authentication [ bad-packet [ config ] | [ config [ bad-packet ]]]
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink |
OSPF 模造リンクのエラーに対するエラー トラップをイネーブルにします。 • authentication キーワードを使用すると、OSPF 模造リンク インターフェイス上での認証障害のみに対する SNMP 通知がイネーブルになります。 • bad-packet キーワードを使用すると、OSPF 模造リンク インターフェイス上でのパケット解析エラーのみに対する SNMP 通知がイネーブルになります。 • config キーワードを使用すると、OSPF 模造リンク インターフェイス上での設定不一致エラーのみに対する SNMP 通知がイネーブルになります。 |
ステップ 5 |
end
Router(config)# end |
コンフィギュレーション セッションを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
OSPF 模造リンクの再送信トラップのイネーブル化
模造リンク上で OSPF パケットの再送信が検出されると、通知が送信されます。模造リンクのパケット再送信通知をイネーブルにするには、次の cospfShamLinkTxRetransmit トラップをイネーブルにします。
手順の概要
1.
enable
2.
configure terminal
3.
snmp-server enable traps ospf cisco-specific retransmit [ packets [ shamlink | virt-packets ] | shamlink [ packets | virt-packets ] | virt-packets [ shamlink ]]
4.
end
手順の詳細
|
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|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
snmp-server enable traps ospf cisco-specific retransmit [ packets [ shamlink | virt-packets ] | shamlink [ packets | virt-packets ] | virt-packets [ shamlink ]]
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific retransmit shamlink |
OSPF 模造リンクの再送信エラーに対するエラー トラップをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
end
Router(config)# end |
コンフィギュレーション セッションを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
OSPF 模造リンクのステート変更トラップのイネーブル化
模造リンク インターフェイスおよび模造リンク ネイバーのステート変更が検出されると、通知が送信されます。模造リンクのステート変更通知の送信をイネーブルにするには、次の cospfShamLinksStateChange トラップをイネーブルにできます。このトラップにより、従来の cospfShamLinkStateChange トラップおよび Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、12.2(31)SB2 において新たに導入された cospfShamLinkNbrStateChange トラップが置き換えられます。
•
cospfShamLinksStateChange
•
cospfShamLinkNbrStateChange
(注) 置き換えられた cospfShamLinkChange トラップは現在もイネーブルにできますが、新しい cospfShamLinksStateChange トラップをイネーブルにする場合にはイネーブルにできません。
手順の概要
1.
enable
2.
configure terminal
3.
snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change [ nssa-trans-change | shamlink [ interface | interface-old | neighbor ]]
4.
end
手順の詳細
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|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change [ nssa-trans-change | shamlink [ interface | interface-old | neighbor ]]
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change |
すべてのシスコ固有の OSPF ステート変更トラップをイネーブルにします。これには、Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 において新たに導入された cospfShamLinksStateChange トラップおよび cospfShamLinkNbrStateChange トラップが含まれます。 • neighbor キーワードを使用すると、OSPF 模造リンク ネイバーのステート変更トラップがイネーブルになります。 • interface キーワードを使用すると、OSPF 模造リンク インターフェイスのステート変更トラップがイネーブルになります。 • interface-old キーワードを使用すると、Cisco IOS Release 12.0(30)S および 12.3(14)T の cospfShamLinksStateChange トラップおよび cospfShamLinkNbrStateChange トラップによって置き換えられる、従来の OSPF 模造リンク インターフェイスのステート変更トラップがイネーブルになります。 の両方のキーワードを入力できません。これらのトラップは、いずれか一方だけを設定するか、両方とも設定しないでください。 |
ステップ 4 |
end
Router(config)# end |
コンフィギュレーション セッションを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ルータ上の OSPF 模造リンク MIB トラップの確認
この手順で、OSPF 模造リンク MIB サポートがイネーブルになっていることを確認します。
手順の概要
1.
enable
2.
show running-config | include traps
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
show running-config | include traps
Router# show running-config | include traps |
現在の実行コンフィギュレーション ファイルの内容を表示します。イネーブルになっているトラップに関する情報が含まれています。 • トラップがイネーブルになっているかどうかを確認します。 |
OSPF 模造リンク MIB サポートの設定例
ここでは、次の設定例について説明します。
•
「OSPF 模造リンクのエラー トラップのイネーブル化と確認:例」
•
「OSPF ステート変更トラップのイネーブル化と確認:例」
•
「OSPF 模造リンクの再送信トラップのイネーブル化と確認:例」
OSPF 模造リンクのエラー トラップのイネーブル化と確認:例
次に、シスコ固有の OSPF 模造リンクのエラー トラップをすべてイネーブルにする例を示します。ただし、 snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink コマンドの入力を最初に試みた際には、 snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error コマンドを最初に入力する必要があるというエラー メッセージが表示されることに注意してください。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink
% Sham-link config error trap not enabled.
% Configure "cisco-specific errors config-error" first.
% This requirement allows both traps to be sent.
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink
show running-config コマンドを実行して、トラップがイネーブルになっていることを確認します。
Router# show running-config | include traps
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error
snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink
トラップをディセーブルにする際に、 snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors shamlink コマンドの前に no snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error コマンドを入力すると、模造リンクの設定エラー トラップもまたディセーブルになっていることを示すメッセージが表示されます。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# no snmp-server enable traps ospf cisco-specific errors config-error
! This command also disables the previously-enabled shamlink configuration error traps.
Router(config)# end
OSPF ステート変更トラップのイネーブル化と確認:例
次に、シスコ固有の OSPF ステート変更トラップをすべてイネーブルにする例を示します。これには、Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 において新たに導入された cospfShamLinksStateChange トラップおよび cospfShamLinkNbrStateChange トラップが含まれます。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink
show running-config コマンドを実行して、トラップがイネーブルになっていることを確認します。
Router# show running-config | include traps
snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink interface
snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink neighbor
snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink コマンドにより、Cisco IOS Release 12.0(30)S、12.3(14)T、12.2(33)SRA、および 12.2(31)SB2 において新たに導入された cospfShamLinksStateChange トラップに対する、模造リンク インターフェイスのステート変更がイネーブルになることに注意してください。
従来の cospfShamLinkStateChange トラップをイネーブルにするには、最初に cospfShamLinksStateChange トラップをディセーブルにする必要があります。 snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink interface-old コマンドの入力を試みると、次のエラー メッセージが表示されます。
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink interface-old
% Cannot enable both sham-link state-change interface traps.
% Deprecated sham link interface trap not enabled.
Router(config)# no snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink interface
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific state-change shamlink interface-old
OSPF 模造リンクの再送信トラップのイネーブル化と確認:例
次に、OSPF 模造リンクの再送信トラップをすべてイネーブルにする例を示します。
Router# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# snmp-server enable traps ospf cisco-specific retransmit shamlink
show running-config コマンドを実行して、トラップがイネーブルになっていることを確認します。
Router# show running-config | include traps
snmp-server enable traps ospf cisco-specific retransmit shamlink
関連情報
SNMP および SNMP 操作の詳細については、『 Cisco IOS Network Management Configuration Guide 』の「Configuring SNMP Support」を参照してください。
その他の参考資料
ここでは、OSPF 模造リンク MIB サポート機能に関する参考資料を紹介します。
MIB
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• CISCO-OSPF-MIB • CISCO-OSPF-TRAP-MIB |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、および機能セットの MIB を検索してダウンロードする場合は、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 http://www.cisco.com/go/mibs |
OSPF 模造リンク MIB サポートの機能情報
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
プラットフォーム サポートとソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していない限り、それ以降の一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースでもその機能はサポートされます。
表 1 OSPF 模造リンク MIB サポートの機能情報
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OSPF 模造リンク MIB サポート |
12.0(30)S 12.3(14)T 12.2(33)SRA 12.2(31)SB2 12.2(33)SXH |
この機能では、新しいテーブルおよびトラップ MIB オブジェクトを Cisco OSPF MIB(CISCO-OSPF-MIB)および Cisco OSPF Trap MIB(CISCO-OSPF-TRAP-MIB)に追加することにより、OSPF 模造リンク機能の MIB サポートが導入されます。また、Open Shortest Path First(OSPF)模造リンク トラップ オブジェクトの Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)通知をイネーブルにするための、新しいコマンドが追加されています。模造リンク インターフェイス全体におけるエラー、ステート変更、および再送信についての通知が提供されます。 |
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