OSPF エリア中継機能
OSPF エリア中継機能は、通常では仮想リンク パスを通過する必要のある転送トラフィックが、中継エリアを介してより短時間で通過できるパスを検出する機能を、OSPF エリア境界ルータ(ABR)に提供します。この機能により、Cisco IOS ソフトウェアは RFC 2328 に準拠したものとなります。
この章で紹介する機能情報の入手方法
お使いのソフトウェア リリースが、この章で説明されている機能の一部をサポートしていないことがあります。最新の機能情報および警告については、ご使用のプラットフォームおよびソフトウェア リリースのリリース ノートを参照してください。この章に記載されている機能の詳細、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「OSPF エリア中継機能の機能情報」 を参照してください。
プラットフォーム サポートと Cisco ソフトウェア イメージ サポートに関する情報を入手するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスしてください。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
OSPF エリア中継機能について
• 「OSPF エリア中継機能の動作」
OSPF エリア中継機能の動作
OSPF エリア中継機能はデフォルトでイネーブルになっています。RFC 2328 では、OSPF エリア中継機能が、OSPF エリア自身において発信と着信のいずれでもないデータ トラフィックを伝送するエリアの機能として定義されています。この機能により、OSPF ABR は中継エリアを介した短いパスを検出できるようになり、最適ではない仮想リンクまたは仮想パスを使用する代わりに、検出されたパスでトラフィックを転送できるようになります。
OSPF エリア中継機能の詳細については、次の URL にある RFC 2328「 OSPF Version 2 」を参照してください。
http://www.faqs.org/rfcs/rfc2328.html
OSPF エリア中継機能をディセーブルにする方法
ここでは、次の手順について説明します。
• 「エリア境界ルータでの OSPF エリア中継機能のディセーブル化」(必須)
エリア境界ルータでの OSPF エリア中継機能のディセーブル化
このタスクでは、OSPF ABR で OSPF エリア中継機能をディセーブルにする方法について説明します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router ospf process-id [ vrf vpn-name ]
4. no capability transit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router ospf process-id [ vrf vpn-name ]
Router(config)# router ospf 100 |
OSPF ルーティングをイネーブルにして、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 • process-id 引数は OSPF プロセスを示します。 |
ステップ 4 |
no capability transit
Router(config-router)# no capability transit |
OSPF エリア中継機能を、ルータが処理するすべてのエリアでディセーブルにします。 |
その他の参考資料
RFC
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RFC 2328 |
「 OSPF Version 2 」 |
シスコのテクニカル サポート
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右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 ・テクニカル サポートを受ける ・ソフトウェアをダウンロードする ・セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける ・ツールおよびリソースへアクセスする - Product Alert の受信登録 - Field Notice の受信登録 - Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 ・Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する ・トレーニング リソースへアクセスする ・TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html |
OSPF エリア中継機能の機能情報
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 には、一連のソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入されたソフトウェア リリースだけが記載されています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。
(注) Cisco 12000 シリーズ インターネット ルータのソフトウェア イメージは、Cisco IOS Release 12.0(27)S1 まで延長されました。
表 1 OSPF エリア中継機能の機能情報
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OSPF エリア中継機能 |
12.0(27)S 12.3(7)T 12.2(25)S 12.2(27)SBC 12.2(33)SRA 12.2(33)SXH Cisco IOS XE 3.1.0 SG |
OSPF エリア中継機能は、通常では仮想リンク パスを通過する必要のある転送トラフィックが、中継エリアを介してより短時間で通過できるパスを検出する機能を、OSPF エリア境界ルータ(ABR)に提供します。この機能により、Cisco IOS ソフトウェアが RFC 2328 に準拠したものとなります。 次に示すコマンドは、この章に記載されている機能において、新たに導入または変更されたものです。 • capability transit |
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