Microsoft Hyper-V ハイパーバイザへのコントローラのインストール

Microsoft Hyper-V のサポート情報

Microsoft Hyper-V に Catalyst 9800-CL Cloud ワイヤレスコントローラをインストールするには、.iso ファイルを使用して VM を手動で作成し、インストールする必要があります。

次の Microsoft Hyper-V 機能がサポートされています。

  • Snapshot

  • エクスポート

  • Hyper-V レプリカ

Microsoft Hyper-V の詳細については、Microsoft のマニュアルを参照してください。


(注)  

Microsoft Hyper-V VM の実行中に、次のトレースバックログがコンソールで継続的に取得されることがあります。

 "PLATFORM_INFRA-5-IOS_INTR_OVER_LIMIT_HIGH_STIME: IOS thread blocked due to SYSTEM LEVEL ISSUE"

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 以下で指定したコマンドを使用して、シリアルモードでコントローラを設定します。

    Device# configure terminal
    Device(config)# platform console serial
    Device(config)# end
    Device# reload
  2. 次のコマンドを実行します。

    PS C:\> Set-VMComPort TestVM 1 \\.\pipe\TestPipe
  3. コンソールにアクセスするには、Putty を管理モードで使用します。


Microsoft Hyper-V のインストール要件

Microsoft Hyper-V VM にコントローラをインストールする前に、次をホストにインストールする必要があります。

  • Hyper-V マネージャ

  • Failover Cluster Manager

  • 仮想スイッチ


(注)  

VM を作成する前に仮想スイッチを作成しておくことを推奨します。


ハードウェアプロファイルと推奨されるリソースを以下の表に示します。

表 1. ハードウェア要件

設定

小規模

中規模

大規模

vCPU の最小数

4

6

10

最小メモリ

8 GB

16 GB

32 GB

ストレージが必要

16 GB

16 GB

16 GB

vNIC の最小数

2

2

2

最大のアクセス ポイント

1000

3000

6000

最大のクライアント サポート

10,000

32,000

64,000

VM の作成

VM を作成するには、次の手順を実行します。


(注)  

Microsoft Hyper-V Manager または Microsoft System Center VMM を使用して、Microsoft Hyper-V にコントローラをインストールできます。


手順


ステップ 1

Hyper-V Manager で、ホストをクリックします。

ステップ 2

[New] > [Virtual Machine] を選択します。

ステップ 3

[Specify Name and Location] をクリックします。

  • VM の名前を入力します。

  • (オプション)VM を別の場所に保存するには、チェックボックスをオンにします。

ステップ 4

[Next] をクリックします。

ステップ 5

[Specify Generation] 画面で、ロードするマシンの世代を指定します。

(注)   

第 1 世代か第 2 世代かの選択は、要件によって異なります。第 2 世代は、Small Computer System Interface(SCSI)からのブート、セキュアブート、より高いハードウェア制限、Unified Extensible Firmware Interface(UEFI)BIOS、GUID パーティションテーブル(GPT)によるパーティション分割などの高度な機能をサポートしています。第 2 世代が選択されている場合は、コントローラがセキュアブートをサポートしていないため、展開後に [Enable Secure Boot] チェックボックスをオフにしてください。

ステップ 6

[Assign Memory] 画面で、[Startup Memory] の値を入力します。

コントローラの起動メモリ用として、8196 MB が必要です。

ステップ 7

[Next] をクリックします。

ステップ 8

[Configure Networking] 画面で、以前に作成した仮想スイッチへのネットワーク接続を選択します。

この手順で選択したネットワークアダプタは、VM を起動してルータをブートしたときに、コントローラの最初のインターフェイスになります。VM の他の vNIC は、次の手順で作成します。

ステップ 9

[Next] をクリックします。

ステップ 10

[Connect Virtual Hard Disk Screen] で、次のオプションを選択します。

  • 仮想ハードディスクは後で接続します。

(注)   

新規仮想マシンウィザードでは、.vhdx 形式を使用した仮想ハードディスクの作成のみがサポートされています。コントローラのハードディスクでは、.vhd 形式を使用する必要があります。VM が作成されたら、仮想ハードディスクを作成します。

ステップ 11

[Next] をクリックします。[Summary] 画面が表示されます。

ステップ 12

VM の設定を確認し、問題ないようであれば [Finish] をクリックします。

これで、新しい VM が作成されます。


VM 設定の構成

VM を起動する前に構成を設定するには、次の手順を実行します。

始める前に

インスタンスを起動する前に、ネットワークアダプタ(適宜)とディスクを追加して、.iso イメージをディスクドライブにロードします。

管理、ワイヤレス管理、および高可用性用に個別のネットワーク インターフェイスを作成して使用することを推奨します。HA 展開の場合は、ネットワーク インターフェイスを 3 つ作成し、VM を適切なネットワークに接続します。HA 以外の展開では、ネットワーク インターフェイスを 2 つ作成します。

管理、ワイヤレス管理、および HA ネットワークの作成は、VM を起動する前に行う必要があります。これらのインターフェイスの IP アドレスは、静的または DHCP のいずれかであり、ブートストラップ設定の一部として設定する必要があります。

最初に接続されたネットワークが管理に使用され、2 番目がワイヤレス管理(明示的に設定されている場合を除く)、3 番目が HA に使用されるため、ネットワークがインターフェイスに接続される順序が重要となります。

手順


ステップ 1

Hyper-V Manager でホストを選択し、前の手順で作成した VM を右クリックします。

ステップ 2

[設定(Settings)] を選択します。

ステップ 3

VM の仮想 CPU(vCPU)とも呼ばれる仮想プロセッサの数を指定します。

ステップ 4

[IDE Controller 0] で、[Hard Drive] を選択します。

[Virtual Hard Disk] チェックボックスをオンにして [New] をクリックし、新しい仮想ハードディスクを作成します。

新規仮想ハードディスクウィザードが開きます。[Next] をクリックします。

  1. [Choose Disk Format] 画面で、[VHD] チェックボックスをオンにして、.vhd 形式で仮想ハードディスクを作成します。[Next] をクリックします。

  2. [Choose Disk Type] 画面で、[Fixed Size] オプションをクリックします。[Next] をクリックします。

  3. 仮想ハードディスクの名前と場所を指定します。[Next] をクリックします。

  4. [Configure Disk] 画面で、空の仮想ハードディスクを新規作成するオプションをクリックします。サイズには 16 GB を指定します。

  5. [Next] をクリックして、仮想ハードディスク設定の概要を表示します。

  6. [Finish] をクリックすると、新しい仮想ハードディスクが作成されます。

    新しいハードディスクが作成されたら、次の手順で VM の設定を続行します。

ステップ 5

[IDE Controller1] で [DVD Drive] を選択します。

[DVD Drive] 画面が表示されます。

[Media] 設定で、[Image File] チェックボックスをオンにし、Cisco.com からダウンロードした .iso ファイルを参照します。

ステップ 6

[OK] をクリックします。

ステップ 7

[Network Adapter] を選択して、仮想スイッチへのネットワーク接続が設定されていることを確認します。

ステップ 8

[Com 1] を選択して、シリアルポートを設定します。

このポートによって、コントローラコンソールへアクセスできます。

ステップ 9

[Hardware] > [Add Hardware] を選択して、ネットワーク インターフェイス(vNIC)を VM に追加します。

  1. [Network Adapter] を選択して、[Add] をクリックします。

    Microsoft Hyper-V によってネットワークアダプタが追加され、仮想スイッチのステータスが [Not Connected] のハードウェアが強調表示されます。

  2. ドロップダウンメニューで仮想スイッチを選択し、その上にネットワークアダプタを配置します。

    vNIC ごとに上記手順を繰り返します。コントローラは、HV NETVSC vNIC タイプのみをサポートします。サポートされる vNIC の最大数は 8 です。

    (注)   

    vNIC のホットアドは Microsoft Hyper-V ではサポートされていないため、VM を起動する前にネットワーク インターフェイスを追加しておく必要があります。

    コントローラのブート後、show platform software vnic-if interface-mapping コマンドを使用して、vNIC と vNIC をインターフェイスへマッピングする方法を確認できます。

ステップ 10

[BIOS] をクリックして、VM のブートシーケンスを確認します。

VM は CD からブートするように設定する必要があります。


コントローラをブートするための VM の起動

VM を起動するには、次の手順を実行します。

手順


ステップ 1

仮想スイッチを選択します。

ステップ 2

VM を選択し、[Start] をクリックします。

Hyper-V Manager が VM に接続され、起動プロセスが開始されます。VM が起動すると、コントローラはブートプロセスを開始します。


タグ付きポートの設定

タグ付きポートの設定は、ホスト OS で実行されます。デフォルトでは、VLAN のタグ付きパケットが vNIC のホスト OS でドロップされます。これらのパケットがコントローラを経由するようにするには、コントローラに特定の vNIC をタグ付きとして設定します。


(注)  

GUI を使用してネットワーク インターフェイスを作成する場合、インターフェイス名を指定することはできず、すべてのインターフェイスの名前が「ネットワークアダプタ」となります。したがって、これらのコマンドを使用すると、コントローラ内のすべてのネットワークアダプタをタグ付きに変換できます。


これらのコマンドは、Power Shell で入力します。

手順


ステップ 1

アダプタと割り当てのリストを表示するには、次のスクリプトを使用します。

Get-VMNetworkAdapter -VMName <C9800-name>
(注)   

アダプタ名を変更するには、次のコマンドを使用します。

Rename-VMNetworkAdapter -VMName <C9800-name> -Name '<C9800-adapter-name>' -NewName 'Eth1'

ここでは、Eth1 がアダプタ名です。

ステップ 2

Ethernet1(データポート/管理)をトランクとして設定し、ネイティブ VLAN ID を 0 に設定するには、次のスクリプトを使用します。

Set-VMNetworkAdapterVlan -VMName “C9800” -VMNetworkAdapterName Eth1 -Trunk -AllowedVlanIdList “1-4000” -NativeVlanId 0
ステップ 3

Ethernet0(シリアルポート)をアクセスまたはタグなしとして設定するには、次のスクリプトを使用します。

Set-VMNetworkAdapterVlan -VMName “C9800” -VMNetworkAdapterName Eth0 -Untagged
ステップ 4

トランクポートがタグ付きトラフィックを通過できるようにするには、MAC アドレススプーフィングを有効にします。

MAC アドレススプーフィングを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. 仮想マシンを選択し、[Actions] > [Settings] を選択します。

  2. [Network Adapter] を展開し、[Advanced Features] を選択します。

  3. [Enable MAC Address spoofing] を選択します。


ブートストラップのデイゼロ設定の作成

Linux サーバで次の手順を実行します。

手順


ステップ 1

iosxe_config.txt ファイルまたは ovf-env.xml ファイルを作成します。

ステップ 2

次のコマンドを使用して、このファイルからディスクイメージを作成します。

mkisofs -l -o ./c9800_config.iso <configuration_filename>
ステップ 3

仮想マシンの作成中に c9800_config.iso を追加ディスクとしてマウントし、VM の電源をオンにします。