この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、ATA 190 または IP テレフォニー ネットワークの問題をトラブルシューティングする際に役立つ情報を提供します。また、電話機のクリーニング方法とメンテナンス方法についても説明します。
“ATA 190 の設置” sectionの手順に従って ATA 190 をネットワークに設置し、Cisco Unified Communications Manager に追加すると、電話機が起動します。電話機が正しく起動しない場合は、次の項のトラブルシューティング情報を参照してください。
電話機をネットワーク ポートに接続すると、電話機は“ATA 190 の起動プロセスの確認” sectionで説明されている通常の起動プロセスを実行します。電話機が起動プロセスを実行しない場合、ケーブル不良、不正な接続、ネットワークの停止、電力の不足などの原因が考えられます。または、電話機が動作していない可能性もあります。
電話機が動作しているかどうかを確認するには、次の手順で、考えられるその他の問題を体系的に排除します。
– イーサネット ケーブルを、動作することがわかっているケーブルと交換します。
– 動作している電話機を別のポートから取り外してこのネットワーク ポートに接続し、このポートがアクティブであることを確認します。
– 起動しない電話機を、正常であることがわかっている別のネットワーク ポートに接続します。
– 起動しない電話機をスイッチのポートに直接接続して、オフィス内のパッチ パネル接続を省きます。
– 外部電源を使用している場合は、電気のコンセントが機能していることを確認します。
電話機が起動プロセスの第 1 段階を完了して LED ボタンが点滅しても、引き続きメッセージが繰り返し表示される場合、電話機は正常に起動していません。電話機は、イーサネット ネットワークに接続され、Cisco Unified Communications Manager サーバに登録されていない限り、正常に起動できません。
電話機と、TFTP サーバまたは Cisco Unified Communications Manager の間のネットワークがダウンしている場合は、電話機が正しく起動できません。現在、ネットワークが作動していることを確認してください。
ATA 190 で使用している TFTP サーバの IP アドレスを判別するには、 http:// x.x.x.x と入力します(x.x.x.x は ATA 190 の IP アドレス)。
電話機にスタティック IP アドレスを割り当てている場合は、手動で [TFTP Server 1] オプションに設定値を入力します。“IVR へのアクセスと電話機の設定値の設定” sectionを参照してください。
DHCP を使用している場合は、電話機は TFTP サーバのアドレスを DHCP サーバから取得します。オプション 150 またはオプション 66 で設定した IP アドレスを確認します。
また、電話機が代替 TFTP サーバを使用できるように設定することもできます。このような設定は、電話機の場所を最近移動した場合などに非常に役立ちます。手順については、“IVR へのアクセスと電話機の設定値の設定” sectionを参照してください。
TFTP サーバまたは Cisco Unified Communications Manager への参照に DNS を使用する場合は、DNS サーバを指定していることを確認します。この設定を確認するには、 http://x.x.x.x と入力します( x.x.x.x は ATA 190 の IP アドレス)。また、DNS サーバに、TFTP サーバと Cisco Unified Communications Manager システムのエントリが存在することを確認します。
http://x.x.x.x と入力して(x.x.x.x は ATA 190 の IP アドレス)、アクティブな Cisco Unified Communications Manager の設定を調べます。
Cisco Unified Communications Manager または TFTP サービスが作動していない場合は、電話機が正常に起動できないことがあります。このような状況では、システム全体にわたる障害が発生しており、他の電話機やデバイスも正しく起動できない可能性があります。
Cisco Unified Communications Manager サービスが作動していない場合は、コールを確立するためにこのサービスに依存しているネットワーク上のすべてのデバイスが影響を受けます。TFTP サービスが作動していない場合は、多数のデバイスが正常に起動できません。
手順 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、[Navigation] ドロップダウンリストから [Cisco Unified Serviceability] を選択します。
手順 2 [Tools] > [Control Center - Network Services] を選択します。
手順 3 [Server] ドロップダウンリストから、プライマリの Cisco Unified Communications Manager サーバを選択します。
ウィンドウに、選択したサーバのサービス名、サービスのステータス、およびサービスを停止または開始するためのサービス コントロール パネルが表示されます。
手順 4 サービスが停止している場合は、そのオプション ボタンをクリックし、[Start] ボタンをクリックします。
[Service Status] 記号が四角形から矢印に変わります。
(注) サービスを開始または停止するには、事前にサービスをアクティブにする必要があります。サービスを開始するには、[Tools] > [Service Activation] を選択します。
この章に記載された他の解決策を試みても解決しない問題が特定の電話機で存続する場合は、設定ファイルが破損している可能性があります。
手順 1 Cisco Unified Communications Manager から [Device] > [Phone] > [Find] を選択して、問題が発生している電話機を特定します。
手順 2 [Delete] を選択して、電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースから削除します。
手順 3 電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加し直します。詳細については、“ATA 190 への電話機の取り付け” sectionを参照してください。
(注) Cisco Unified Communications Manager データベースから電話機を削除すると、その設定ファイルが Cisco Unified Communications Manager TFTP サーバから削除されます。電話機の電話番号(1 つまたは複数)は、Cisco Unified Communications Manager データベースに残ります。これらは「未定義の DN」と呼ばれ、他のデバイスでこれらを使用できます。未定義の DN を他のデバイスで使用しない場合は、それらを Cisco Unified Communications Manager データベースから削除します。ルート プラン レポートを使用すると、未定義の DN を表示および削除できます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Administration Guide』を参照してください。
(注) 電話ボタン テンプレートのボタンを変更したり、異なる電話ボタン テンプレートを電話機に割り当てたりすると、電話機から電話番号にアクセスできなくなることがあります。Cisco Unified Communications Manager データベースでは、引き続き電話番号が電話機に割り当てられていますが、コールに応答するためのボタンが電話機にないためです。これらの電話番号は、電話機から消去し、必要に応じて削除してください。
電話機がサーバにすでに追加されているか、自動登録が有効になっている場合にのみ、電話機を Cisco Unified Communications Manager サーバに登録できます。“ATA 190 への電話機の取り付け” sectionの情報と手順を見直して、電話機が Cisco Unified Communications Manager データベースに追加されたことを確認します。
電話機が Cisco Unified Communications Manager データベースに含まれていることを確認するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページから [Device] > [Phone] > [Find] を選択して、その MAC アドレスに基づいて電話機を検索します。MAC アドレスを特定する方法については、“ATA 190 の MAC アドレスの判別” sectionを参照してください。
電話機がすでに Cisco Unified Communications Manager データベースに登録されている場合は、その設定ファイルが損傷している可能性があります。サポートについては、“Cisco Unified Communications Manager へのユーザの追加” sectionを参照してください。
電話機が起動時に IP アドレスを取得できない場合は、その電話機が DHCP サーバと同じネットワークまたは VLAN 上に存在しないか、または電話機が接続されている先のスイッチ ポートが無効になっている可能性があります。
電話機が接続されている先のネットワークまたは VLAN が DHCP サーバにアクセスできること、およびスイッチ ポートが有効になっていることを確認します。
電話機が通話中やデスク上でアイドル状態のときにリセットされるという報告をユーザから受けた場合は、その原因を調査します。ネットワーク接続と Cisco Unified Communications Manager の接続が安定している場合は、ATA 190 が単独でリセットされることはありません。
通常は、イーサネット ネットワークまたは Cisco Unified Communications Manager への接続に問題がある場合に電話機がリセットされます。次の項では、ネットワークで電話機がリセットされる原因を特定するのに役立ちます。
ATA 190 の接続先であるイーサネット接続が作動していることを確認します。たとえば、電話機が接続されている先の特定のポートまたはスイッチがダウンしていないか、またスイッチが再起動中でないかどうかを確認します。また、ケーブルの切断がないことを確認します。
断続的なネットワークの停止は、データ トラフィックと音声トラフィックにそれぞれ異なる影響を与えます。ネットワークで断続的な停止が、検出されずに発生している可能性があります。この場合、データ トラフィックでは喪失パケットを再送信し、パケットが受信および送信されたことを確認できます。ただし、音声トラフィックでは、喪失パケットを取り戻すことはできません。電話機は、失われたネットワーク接続を再送信するのではなく、リセットしてネットワークへの再接続を試みます。
電話機が DHCP を使用するように正しく設定されているかどうかを確認するには、次のプロセスに従ってください。
手順 1 電話機が DHCP を使用するように正しく設定されていることを確認します。詳細については、“起動ネットワークの設定” sectionを参照してください。
手順 2 DHCP サーバが正しく設定されていることを確認します。
手順 3 DHCP リース期間を確認します。シスコでは、この値を 8 日に設定することを推奨しています。
ATA 190 は DHCP 要求メッセージを送信して、リース時間の半分で IP アドレスを更新します。サーバから応答が得られない場合、ATA 190 は DHCP 検出プロセスを開始して新しい IP アドレスを取得します。
電話機に静的 IP アドレスが割り当てられている場合は、正しい設定値が入力されていることを確認します。詳細については、“電話機設定ファイルの概要” sectionを参照してください。
ネットワーク使用量が多いとき(たとえば、電話機と同じスイッチに接続されているコンピュータ上で過度の Web サーフィンを行った後)に ATA 190 がリセットされるように見える場合は、ボイス VLAN が設定されていない可能性があります。
まだ電話機がリセットを繰り返す場合は、次の手順で、DNS エラーまたは他の接続エラーを排除します。
手順 1 IVR を使用して、電話機の設定をデフォルト値にリセットします。詳細については、“IVR へのアクセスと電話機の設定値の設定” sectionを参照してください。
手順 2 次の操作を実行して、DHCP および IP の設定を変更します。
b. 電話機にスタティック IP 値を割り当てます。手順については、“電話機設定ファイルの概要” sectionを参照してください。正常に機能している他の ATA 190 で使用しているデフォルト ルータ設定と同じ設定を使用します。
c. TFTP サーバを割り当てます。機能している他の ATA 190 で使用している TFTP サーバ設定と同じ設定を使用します。
手順 3 Cisco Unified Communications Manager サーバで、正しい IP アドレスにマッピングされている正しい Cisco Unified Communications Manager サーバ名がローカル ホスト ファイルに指定されていることを確認します。
手順 4 Cisco Unified Communications Manager から、[System] > [Server] を選択し、サーバが DNS 名ではなく IP アドレスで参照されていることを確認します。
手順 5 Cisco Unified Communications Manager から [Device] > [Phone] を選択し、この ATA 190 に正しい MAC アドレスが割り当てられていることを確認します。MAC アドレスを特定する方法については、“ATA 190 の MAC アドレスの判別” sectionを参照してください。
表 D-1 は、ATA 190 のセキュリティ機能に関するトラブルシューティング情報を示しています。これらの問題の任意の解決方法、およびセキュリティに関するトラブルシューティングの詳細情報については、『Cisco Unified Communications Manager Security Guide』を参照してください。
表 D-2 は、ATA 190 の一般的なトラブルシューティング情報を示しています。
ATA 190 のトラブルシューティングに関してこの他に不明な点がある場合は、Cisco.com のいくつかの Web サイトでさらにヒントを得ることができます。アクセス レベルに対応するサイトから選択してください。
http://www.cisco.com/c/en/us/support/unified-communications/ata-190-series-analog-telephone-adapters/tsd-products-support-series-home.html
ATA 190 を清掃する際には、乾いた柔らかい布で表面を拭きます。液体や粉末をデバイスに直接付けないでください。すべての非耐候性の電子機器と同様に、液体や粉末はコンポーネントを損傷し、障害を引き起こすことがあります。
バージョン 1.2.1 以前の ATA 190 は、音声 syslog パッケージしかネットワークに送信できませんでした。syslog をキャプチャするために、お客様は Wireshark ツールまたは Syslog ツールを使用する必要がありました。
バージョン 1.2.1 から、Syslog-ng デーモンまたは Syslog ツールが導入されています。syslog-ng を使用すると、ユーザはシステム ログと音声ログの両方をキャプチャできます。syslog-ng は、ログをローカル ファイルまたはリモート syslog サーバに送信できます。
ローカル ログ ファイルは、Web ページからダウンロードできます。このファイルにより、お客様サイトでのトラブルシューティングが簡単になります。
0、1、2、3、3+Router、3+Coma、1+Coma の 7 つのレベルがあります。
1. [Administration] > [Log] > [Log Setting] ページで syslog サーバを設定します。
2. [Voice] > [Provisioning] > [Debug Level] を [boot info] を設定します。
3. 必要 に応じて [Voice] > [System] > [Debug Level] を設定します。
4. [Voice] > [System] > [Syslog Output Method] を [Direct] に設定します。
1. [Administration] > [Log] > [Log Module] ページに移動します。
システムのプライオリティを [Debug] に設定します。[Local] を有効にします。
2. [Administration] > [Log] > [Log Setting] ページでローカルのログ サイズを設定します。
3. [Voice] > [Provisioning] > [Debug Level] を [boot info] を設定します。
4. 必要 に応じて [Voice] > [System] > [Debug Level] を設定します。
5. [Voice] > [System] > [Syslog Output Method] を [Syslog-ng Daemon] に設定します。
6. [Administration] > [Log] > [Log Viewer] ページでログをダウンロードします。