他のユニファイド IP コミュニケーション製品との連携について
Cisco Unified IP Phone は、IP テレフォニー ネットワークで運用するには Cisco Catalyst スイッチなどのネットワーク デバイスに接続する必要があります。コールを発着信できるようにするには、Cisco Unified IP Phone を Cisco Unified
CallManager システムに登録する必要もあります。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
• 「Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified CallManager と連携する方法について」
• 「Cisco Unified IP Phone が VLAN と連携する方法について」
Cisco Unified IP Phone が VLAN と連携する方法について
Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE にはイーサネット スイッチが内蔵されているため、電話機や、電話機背面のアクセス ポートとネットワーク ポートにパケットを転送できます。
アクセス ポートにコンピュータが接続されている場合、そのコンピュータと電話機は、スイッチに通じる物理リンク、およびスイッチ上のポートを共有します。このように物理リンクが共有されるため、ネットワークの VLAN 構成について、次のような考慮事項が存在します。
• 現在の VLAN は、IP サブネット ベースで設定されていてもかまいません。ただし、追加の IP アドレスを取得して、同じポートに接続されている他のデバイスと同じサブネットに電話機を割り当てることはできません。
• データ(ネイティブ)VLAN 上にデータ トラフィックが存在するため、Voice over IP トラフィックの品質が低下する可能性があります。
• ネットワークのセキュリティを確保するには、VLAN 音声トラフィックを VLAN データ トラフィックから分離する必要があります。
これらの問題は、音声トラフィックを別の VLAN 上に分離することで解決できます。電話機の接続先となるスイッチ ポートには、次の 2 つのトラフィックの伝送用に、それぞれ別個の VLAN を設定します。
• IP Phone で送受信される音声トラフィック(Cisco Catalyst 6000 上などの補助 VLAN)
• IP Phone のアクセス ポート経由でスイッチに接続されている PC で送受信されるデータ トラフィック(ネイティブ VLAN)
電話機を独立した補助 VLAN に分離すると、音声トラフィックの品質が向上するとともに、各電話機に割り当てるための IP アドレスが十分にない既存ネットワークに対しても、多数の電話機を追加できるようになります。
詳細については、シスコ スイッチに添付されているマニュアルを参照してください。関連マニュアルには、次の URL からもアクセスできます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/index.htm
関連項目
• 「電話機の起動プロセスについて」
• 「ネットワークの設定メニュー」
電話機への電力供給
Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE モデルには、外部電源またはインラインパワーで電力を供給できます。外部電源は、独立型の電源を通じて提供されます。インラインパワーは、イーサネット ケーブルを介して電話機に接続されているスイッチによって提供されます。
電話機への電力供給の詳細については、次の各項で説明します。
• 「電力に関するガイドライン」
• 「電話機の電力消費とディスプレイの明るさ」
• 「停電」
• 「電力に関する追加情報の入手」
電力に関するガイドライン
表2-1 に、Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE 電話機における外部電源およびインラインパワーのガイドラインを示します。
表2-1 Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE への電力供給のガイドライン
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外部電源: CP-PWR-CUBE-3 外部電源を通じて電力を供給 |
Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE は、CP-PWR-CUBE-3 電源を使用します。 |
インラインパワー:イーサネット ケーブルを介して電話機に接続されているスイッチによって電力を供給 |
• インラインパワー パッチ パネル WS-PWR-PANEL は、Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE とは互換性がありません。 • 電話機を無停電で運用するには、スイッチがバックアップ電源を備えている必要があります。 • スイッチ上で実行されている CatOS または IOS のバージョンが、予定している電話機配置をサポートしていることを確認します。オペレーティング システムのバージョンに関する情報については、スイッチのマニュアルを参照してください。 |
電話機の電力消費とディスプレイの明るさ
電話機の消費電力は、電力設定によって決まります。電力設定の概要については、 表2-1 を参照してください。それぞれの設定オプションにおける電話機の最大消費電力、および対応する電話スクリーンの明るさレベルについては、 表2-2 を参照してください。
(注) この表に示した電力消費値には、電話機をスイッチに接続するケーブル内部での電力損失も含まれています。
表2-2 電力設定ごとの電力消費とディスプレイの明るさ
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Cisco Unified IP Phone 7970G |
ポートごとに最大 7 W の電力をサポートするスイッチから、シスコ予備規格のインラインパワーを利用、双方向電力ネゴシエーションを有効化 |
6.3 W |
約 1/2 |
ポートごとに最大 7 W または 15.4 W の電力をサポートするスイッチから、シスコ予備規格のインラインパワーを利用、双方向電力ネゴシエーションは使用せず |
6.3 W |
約 1/2 |
シスコ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力、双方向電力ネゴシエーションは使用せず |
6.3 W |
約 1/2 |
サードパーティ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力 |
6.3 W |
約 1/2 |
シスコ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力、双方向電力ネゴシエーションを有効化 |
10.25 W |
最大 |
ポートごとに 15.4 W の電力をサポートするシスコ スイッチから、シスコ予備規格のインラインパワーを利用、双方向電力ネゴシエーションを有効化 |
10.25 W |
最大 |
CP-PWR-CUBE-3 電源を使用する外部電源 |
-- |
最大 |
Cisco Unified IP Phone 7971G-GE |
シスコ スイッチ(双方向電力ネゴシエーションを有効化または無効化)またはサードパーティ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力 |
15.4 W |
ほぼ最大 |
外部電源(CP-PWR-CUBE-3 電源) |
-- |
最大 |
(注) 電話スクリーンの明るさが最大にならない方法で電話機に電力供給しているときは、電話機の[明るさ]調整([設定]>[ユーザ設定]>[明るさ])で明るさを最大値に設定できません。
停電
緊急時に電話連絡を行うためには、電話機に電力が供給されている必要があります。電源が切断されている場合は、電源供給が再開するまで、サービスや緊急コール サービスにダイヤルできません。電力異常または停電の場合、サービスや緊急コール サービスにダイヤルする前に、電話機のリセットや再設定が必要になることがあります。
電力に関する追加情報の入手
電力については、 表2-3 に示したドキュメントを参照してください。これらのドキュメントでは、次のトピックについて情報を提供しています。
• Cisco Unified IP Phone 7970G/7971G-GE をサポートしているシスコ スイッチ
• 双方向電力ネゴシエーションをサポートしている Cisco IOS リリース
• 電力に関するその他の要件および制限事項
電話機の設定ファイルについて
電話機の設定ファイルは TFTP サーバに保存されており、Cisco Unified
CallManager に接続するためのパラメータを定義しています。通常は、電話機のリセットが必要になる変更を Cisco Unified CallManager で行うと、変更内容が電話機の設定ファイルに自動的に適用されます。
設定ファイルには、電話機がどのイメージ ロードを実行するかも記述されています。このイメージ ロードが電話機にロードされているものと異なる場合、電話機は TFTP サーバにアクセスし、必要なロード ファイルを要求します。これらのファイルは、ファイル発行元の信頼性を保証するためにデジタル署名されています。
また、設定ファイルでデバイスのセキュリティ モードが Authenticated に設定され、電話機上の CTL ファイルに Cisco Unified CallManager の有効な証明書が保持されている場合、電話機は Cisco Unified CallManager への TLS 接続を確立します。それ以外の場合、電話機は TCP 接続を確立します。設定ファイルでは、転送プロトコルも TLS に設定されている必要があります(Cisco Unified CallManager の[SIP電話セキュリティプロファイル]の転送タイプに対応)。
(注) 設定ファイルでデバイスのセキュリティ モードが Authenticated または Encrypted に設定されているものの、電話機が CTL ファイルをまだ受信していない場合、電話機は自身を安全に登録するために、継続的に CTL ファイルの取得を試みます。
電話機は、リセットまたは Cisco Unified CallManager への登録が発生すると、そのたびに設定ファイルを要求します。
次の条件を満たしている場合、電話機は、TFTP サーバにある XmlDefault.cnf.xml という名前のデフォルト設定ファイルにアクセスします。
• Cisco Unified CallManager で自動登録を有効にした。
• 該当する電話機が、Cisco Unified CallManager データベースにまだ追加されていない。
• 該当する電話機を初めて登録する。
自動登録が有効になっておらず、電話機が Cisco Unified CallManager データベースにまだ追加されていない場合、電話機の登録要求は拒否されます。この場合は、電話機がリセットされ、登録が繰り返し試行されます。
該当する電話機が以前に登録されていた場合、その電話機は、SEPmac_address.cnf.xml という名前の設定ファイルにアクセスします。mac_address は、電話機の MAC アドレスです。
TFTP サーバは、次の SIP 設定ファイルを生成します。
• SIP IP Phone:
–署名がなく、暗号化されていないファイル:SEP<mac>.cnf.xml
–署名付きのファイル:SEP<mac>.cnf.xml.sgn
–署名付きの暗号化ファイル:SEP<mac>.cnf.xml.enc.sgn
• ダイヤル プラン:<dialplan>.xml
• ソフトキー テンプレート:<softkey_template>.xml
これらのファイル名は、Cisco Unified CallManager の管理ページの[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウにある[MAC アドレス(MAC Address)]フィールドと[Description(説明)]フィールド、および Cisco Unified CallManager データベースの devicename フィールドに基づいて生成されます。電話機は、MAC アドレスによって一意に識別されます。詳細については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
SIP ダイヤル ルール
Cisco SIP Unified IP Phone の場合、管理者は、ダイヤル ルールを使用して SIP 電話機のダイヤル プランを設定します。ダイヤル プランは、SIP 電話機に関連付けて、設定ファイルに送信できるようにする必要があります。管理者が SIP 電話機のダイヤル プランを設定しない場合、その電話機ではダイヤル プランの表示が行われません。
SIP ダイヤル ルールの設定の詳細については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
電話機の起動プロセスについて
Cisco Unified IP Phone は、VoIP ネットワークに接続するとき、 表2-4 に示した標準の起動プロセスを実行します。ネットワークの設定によっては、Cisco Unified IP Phone でこれらのステップの一部が発生しないこともあります。
表2-4 Cisco Unified IP Phone の起動プロセス
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1. スイッチからの電力の取得 |
電話機が外部電源を使用していない場合は、電話機に接続されているイーサネット ケーブルを通じて、スイッチがインラインパワーを供給します。 |
• 「電話機への電力供給」 • 「起動時の問題の解決」 |
2. 保存されている電話イメージのロード |
Cisco Unified IP Phone は、ファームウェア イメージとユーザ定義の設定値を保存するための不揮発性フラッシュ メモリを備えています。電話機は、フラッシュ メモリに保存されている電話イメージをロードするブートストラップ ローダーを起動時に実行します。このイメージを使用して、電話機は自身のソフトウェアとハードウェアを初期化します。 |
「起動時の問題の解決」 |
3. VLAN の設定 |
Cisco Unified IP Phone をシスコ スイッチに接続している場合、スイッチは、スイッチ ポート上に定義されているボイス VLAN を電話機に通知します。電話機が Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)要求を使用して IP アドレスの取得を開始するには、自身の VLAN メンバーシップを電話機があらかじめ把握している必要があります。 |
• 「ネットワークの設定メニュー」 • 「起動時の問題の解決」 |
4. IP アドレスの取得 |
Cisco Unified IP Phone で DHCP を使用して IP アドレスを取得する場合、電話機は DHCP サーバにクエリーを発行してアドレスを取得します。ネットワークで DHCP を使用していない場合は、個々の電話機がある場所で固定 IP アドレスを手動で割り当てる必要があります。 |
• 「ネットワークの設定メニュー」 • 「起動時の問題の解決」 |
5. TFTP サーバへのアクセス |
DHCP サーバは、IP アドレスを割り当てるほかに、Cisco Unified IP Phone に対して TFTP サーバも指定します。電話機の IP アドレスを静的に定義した場合は、電話機がある場所で TFTP サーバを設定する必要があります。設定すると、電話機は TFTP サーバに直接アクセスします。
(注) DHCP で割り当てられる TFTP サーバの代わりに、代替 TFTP サーバを割り当てて使用することもできます。
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• 「ネットワークの設定メニュー」 • 「起動時の問題の解決」 |
6. CTL ファイルの要求 |
TFTP サーバには、証明書信頼リスト(CTL)ファイルが保存されています。このファイルには、電話機が接続を認可されている Cisco Unified CallManager と TFTP サーバのリストが含まれています。また、電話機と Cisco Unified CallManager の間に安全な接続を確立するために必要な証明書も含まれています。 |
詳細については、『Cisco Unified CallManager セキュリティ ガイド』を参照してください。 |
7. 設定ファイルの要求 |
TFTP サーバは、設定ファイルを保持しています。このファイルは、Cisco Unified CallManager に接続するためのパラメータ、および電話機に関するその他の情報を定義しています。 |
• 「電話機の設定ファイルについて」 • 「起動時の問題の解決」 |
8. Cisco Unified CallManager へのアクセス |
設定ファイルは、Cisco Unified IP Phone が Cisco Unified CallManager とどのように通信するかを定義し、電話機にロード ID を提供します。電話機は、このファイルを TFTP サーバから取得すると、リストで優先順位が最も高い Cisco Unified CallManager への接続を確立しようとします。セキュリティを実装している場合、電話機は TLS 接続を確立します。実装していない場合は、非セキュア TCP 接続を確立します。 電話機をデータベースに手動で追加した場合は、Cisco Unified CallManager が電話機を識別します。電話機をデータベースに手動で追加しておらず、Cisco Unified CallManager で自動登録が有効になっている場合、電話機は自身を Cisco Unified CallManager データベースに自動登録しようとします。
(注) 自動登録は、Cisco Unified CallManager でセキュリティが有効になっている場合は無効です。この場合は、電話機を Cisco Unified CallManager データベースに手動で追加する必要があります。
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「起動時の問題の解決」 |
Cisco Unified CallManager データベースへの電話機の追加
Cisco Unified IP Phone を設置する前に、電話機を Cisco Unified CallManager データベースに追加する方法を選択しておく必要があります。この方法については、次の各項で説明します。
• 「自動登録による電話機の追加」
• 「自動登録と TAPS を使用した電話機の追加」
• 「Cisco Unified CallManager の管理ページでの電話機の追加」
• 「BAT による電話機の追加」
表2-5 に、電話機を Cisco Unified CallManager データベースに追加する方法の概要を示します。
表2-5 電話機を Cisco Unified CallManager データベースに追加する方法
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自動登録 |
なし |
電話番号の自動割り当てが実行されます。 |
TAPS を使用した自動登録 |
なし |
自動登録および Bulk Administration Tool(BAT)が必要です。デバイスの DN を使用して、Cisco Unified CallManager データベースをアップデートします。 |
Cisco Unified CallManager の管理ページを使用 |
あり |
電話機を個々に追加する必要があります。 |
BAT を使用 |
あり |
複数の電話機を同時に登録できます。 |
自動登録による電話機の追加
自動登録を使用すると、MAC アドレスを最初に電話機から収集しなくても、電話機を追加することができます。
(注) 自動登録は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用することをお勧めします。100 台を超える電話機をネットワークに追加するには、Bulk Administration Tool(BAT)を使用します。「BAT による電話機の追加」を参照してください。
自動登録を有効にすると、Cisco Unified CallManager は自動起動プロセスを開始して、電話番号を取得します。自動登録中に、Cisco Unified CallManager は連続する電話番号の中から次に使用可能なものを電話機に自動的に割り当てます。
この方法を使用すると、新しい電話機が Cisco Unified CallManager に登録されるときに、Cisco Unified CallManager が電話機に電話番号を自動的に割り当てます。
自動登録を使用すると、電話機を Cisco Unified CallManager データベースにすばやく入力できます。入力した後に、電話番号などの設定値を Cisco Unified CallManager から修正できます。また、自動登録された電話機を新しい場所に移動し、電話番号を変更しないまま別のデバイス プールに割り当てることもできます。
自動登録は、デフォルトでは無効になっています。
自動登録の有効化および設定については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
(注) Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを混合モードに設定すると、自動登録は自動的に無効になります。Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを非セキュア モードに設定すると、自動登録は自動的に有効になります。
関連項目
• 「自動登録と TAPS を使用した電話機の追加」
• 「Cisco Unified CallManager の管理ページでの電話機の追加」
• 「BAT による電話機の追加」
自動登録と TAPS を使用した電話機の追加
自動登録と TAPS を使用すると、MAC アドレスを最初に電話機から収集しなくても、電話機を追加することができます。
(注) 自動登録と TAPS は、ネットワークに追加する電話機が 100 台未満の場合に使用することをお勧めします。100 台を超える電話機をネットワークに追加するには、Bulk Administration Tool(BAT)を使用します。「BAT による電話機の追加」を参照してください。
TAPS(Tool for Auto-Registered Phones Support)は、Bulk Administration Tool(BAT)と連携して、Cisco Unified CallManager データベースにダミー MAC アドレスを使用して追加された電話機をアップデートします。TAPS を使用して電話機の MAC アドレスをアップデートし、あらかじめ定義しておいた設定をダウンロードします。
TAPS を利用するには、管理者またはエンドユーザが TAPS の電話番号をダイヤルして、音声プロンプトに従います。このプロセスが完了すると、電話機は電話番号とその他の設定値がダウンロードされた状態になり、Cisco Unified CallManager の管理ページでは、電話機が適切な MAC アドレスを使用してアップデートされます。
TAPS が機能するためには、Cisco Unified CallManager の管理ページ( [システム]> Cisco Unified CallManager )で自動登録を有効にする必要があります。
(注) Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを混合モードに設定すると、自動登録は自動的に無効になります。Cisco CTL クライアントを通じてクラスタを非セキュア モードに設定すると、自動登録は自動的に有効になります。
BAT および TAPS の詳細については、『 Cisco Unified CallManager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
関連項目
• 「自動登録による電話機の追加」
• 「Cisco Unified CallManager の管理ページでの電話機の追加」
• 「BAT による電話機の追加」
Cisco Unified CallManager の管理ページでの電話機の追加
電話機は、Cisco Unified CallManager の管理ページを使用して、Cisco Unified CallManager データベースに個々に追加することができます。追加するには、まず各電話機の MAC アドレスを入手する必要があります。
MAC アドレスを特定する方法の詳細については、「Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定」を参照してください。
MAC アドレスを収集できたら、Cisco Unified CallManager の管理ページで [デバイス]>[電話] の順に選択して処理を開始します。
詳細な手順および Cisco Unified CallManager の概念については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』を参照してください。
関連項目
• 「自動登録による電話機の追加」
• 「自動登録と TAPS を使用した電話機の追加」
• 「BAT による電話機の追加」
複数のプロトコルでの Cisco Unified IP Phone の使用
Cisco Unified IP Phone は、SCCP(Skinny Client Control Protocol)または SIP(セッション開始プロトコル)で運用できます。いずれかのプロトコルを使用している電話機を、他方のプロトコル用に変換することができます。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
• 「新しい電話機の SCCP から SIP への変換」
• 「使用中の電話機の SCCP から SIP への変換」
• 「使用中の電話機の SIP から SCCP への変換」
• 「SCCP および SIP 環境への電話機の設置」
新しい電話機の SCCP から SIP への変換
新しい未使用の電話機は、デフォルトでは SCCP 用に設定されています。
この電話機を SIP に変換するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 次のいずれかの操作を実行します。
• 電話機を自動登録するには、Cisco Unified CallManager の管理ページで、Auto Registration Phone Protocol パラメータを SIP に設定します。
• Bulk Administration Tool(BAT)を使用して電話機をプロビジョニングするには、適切な電話機モデルを選択し、BAT で SIP を選択します。
• 電話機を手動でプロビジョニングするには、Cisco Unified CallManager の管理ページの[電話の設定(Phone Configuration)]ページで、SIP 用に適切な変更を行います。
Cisco Unified CallManager の設定の詳細については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。BAT の使用方法の詳細については、『 Cisco Unified CallManager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
ステップ 2 ネットワークで DHCP を使用していない場合は、電話機のネットワーク パラメータを設定します。
「起動時のネットワーク設定値の設定」を参照してください。
ステップ 3 電話機の電源投入サイクルを実行します。
使用中の電話機の SCCP から SIP への変換
Bulk Administration Tool(BAT)を使用すると、ネットワーク内の使用中の電話機を SCCP から SIP に変換できます。BAT に Cisco Unified CallManager の管理ページからアクセスするには、 Bulk Administration >[電話]>[電話の移行]>[SCCP から SIP] を選択します。詳細については、『 Cisco Unified CallManager Bulk Administration ガイド 』の「電話機の移行」の章を参照してください。
使用中の電話機の SIP から SCCP への変換
ネットワーク内の使用中の電話機を SIP から SCCP に変換するには、次の手順を実行します。詳細については、『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
手順
ステップ 1 Cisco Unified CallManager の管理ページで、既存の SIP 電話機を Cisco Unified CallManager データベースから削除します。
ステップ 2 Cisco Unified CallManager の管理ページで、電話機を SCCP 電話機として作成します。
ステップ 3 電話機の電源投入サイクルを実行します。
SCCP および SIP 環境への電話機の設置
SCCP と SIP が含まれていて、Cisco Unified CallManager の自動登録パラメータが SCCP になっている環境に Cisco Unified IP Phone を設置するには、次の手順を実行します。
1. Cisco Unified CallManager の auto_registration_protocol パラメータを SCCP に設定します。
このように設定するには、Cisco Unified CallManager の管理ページで、 [システム]>[エンタープライズ パラメータ] を選択します。
2. 電話機を設置します。
3. auto_registration_protocol パラメータを SIP に変更します。
4. SIP 電話機を自動登録します。
Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスの特定
このマニュアルで説明している手順の一部では、Cisco Unified IP Phone の MAC アドレスが特定されている必要があります。電話機の MAC アドレスは、次の方法で特定できます。
• 電話機から、 [設定]>[ネットワークの設定] を選択し、[MAC アドレス]フィールドを確認する。
• 電話機の背面にある MAC ラベルを確認する。
• 電話機の Web ページを表示し、 [デバイス情報] ハイパーリンクをクリックする。
Web ページへのアクセスについては、「電話機の Web ページへのアクセス」を参照してください。