管理 IP アドレスの設定

管理 IP アドレス

Cisco UCS ドメイン の各サーバの 1 つ以上の管理 IP アドレスが、Cisco Integrated Management Controller(CIMC)に割り当てられているか、またはサーバに関連付けられたサービス プロファイルに割り当てられている必要があります。Cisco UCS Manager は、CIMC で終端する外部アクセスにこれらの IP アドレスを使用します。この外部アクセスは、次のいずれかのサービスを経由することが可能です。

  • KVM コンソール

  • Serial over LAN

  • IPMI ツール

サーバの CIMC にアクセスするために使用される管理 IP アドレスには、アウトオブバンド(OOB)アドレス(そのアドレスからトラフィックが管理ポート経由でファブリック インターコネクトを通過する)、またはインバンド アドレス(そのアドレスからトラフィックがファブリック アップリンク ポート経由でファブリック インターコネクトを通過する)を使用できます。サーバの CIMC にアクセスする最大 6 つの IP アドレスを構成できます(2 つはアウトオブバンド(OOB)アドレス、他の 4 つはインバンド アドレス)。

以下の管理 IP アドレスを構成できます。

  • サーバに直接割り当てられるスタティック OOB IPv4 アドレス。

  • グローバル ext-mgmt プールからサーバに割り当てられる OOB IPv4 アドレス

  • サーバに関連付けられたサービス プロファイルから得られるインバンド IPv4 アドレス

  • 管理 IP プールから取り込まれ、サービス プロファイルまたはサービス プロファイル テンプレートに割り当てられるインバンド IPv4 アドレス

  • サーバに直接割り当てられるスタティック インバンド IPv6 アドレス

  • サーバに関連付けられたサービス プロファイルから取得するインバンド IPv6 アドレス

サーバの各 CIMC と、サーバに関連付けられたサービス プロファイルに、複数の管理 IP アドレスを割り当てることができます。その場合は、それぞれ異なる IP アドレスを使用する必要があります。

サービス プロファイルに関連付けられた管理 IP アドレスは、そのサービス プロファイルとともに移動します。サービス プロファイルを別のサーバに移行するときに KVM または SoL セッションがアクティブな場合、Cisco UCS Managerはそのセッションを強制終了しますが、移行完了後にはセッションを再開しません。管理 IP アドレスは、サービス プロファイルを作成または変更するときに設定します。


(注)  


IP アドレスが Cisco UCS ドメイン のサーバまたはサービス プロファイルにすでに割り当てられている場合、サーバまたはサービス プロファイルにスタティック IP アドレスを割り当てることはできません。そのような設定を試行すると、Cisco UCS Manager は IP アドレスがすでに使用中であると警告し、設定を拒否します。


ユニキャスト インターネット コントロール メッセージ プロトコル(ICMP)要求が、インバンド IP アドレスが設定された各サーバからゲートウェイ IP アドレスに毎秒 1 回送信されます。この要求は、現在のファブリック インターコネクト(FI)を使用したインバンド トラフィック用の接続が動作しているかを確認し、動作していない場合は他の FI に対してフェールオーバーを開始するためです。インバンド用に選択されたパスとフェールオーバー処理は、サーバのデータ トラフィックから完全に独立しています。デフォルトのポーリング間隔は 1 秒で、ポーリング間隔は最大 5 秒に設定できます。3 回ポーリングに失敗すると、CIMC は他の FI にフェールオーバーします。フェールオーバー中に、CIMCは新しく選択されたアップリンクでGratuitous Address Resolution Protocol(GARP)を発行し、MACが新しい場所に移動されたことをネットワークに通知します。

サーバ上の管理 IP アドレスの構成

スタティック IP アドレスを使用するサーバの構成

このアクションがグレー表示されている場合、サーバにはすでにスタティック IP アドレスが割り当てられています。

サーバごとに、次の合計 3 つのスタティック管理アドレスを構成できます。

  • アウトバンド IPv4
  • インバンド IPv4
  • インバンド IPv6

(注)  


3 つをすべて設定する必要はありません。


手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[機器]をクリックします。

ステップ 2

[機器(Equipment)] > [シャーシ(Chassis)] > [シャーシ番号(Chassis Number)] > [カートリッジ(Cartridges)] > [カートリッジ番号(Cartridge Number)] > [サーバ(Servers)] の順に展開します

ステップ 3

IP アドレスを構成するサーバをクリックします。

ステップ 4

[Work] ペインの [Inventory] タブをクリックします。

ステップ 5

[CIMC] サブタブをクリックします。

[アクション(Actions)] 領域では、管理 IP アドレスに関して 2 つの選択肢があります。
  • アウトバンド スタティック管理 IP の変更
  • インバンド管理 IP の変更

ステップ 6

アウトバンド スタティック管理 IP アドレスを変更するには、[アクション(Actions)] 領域で [アウトバンド スタティック管理 IP の変更(Modify Outband Static Management IP)] をクリックします。

ステップ 7

[アウトバンド スタティック管理 IP の変更(Modify Outband Static Management IP)] ダイアログボックスで、次のフィールドに値を入力します。

フィールド 説明

IP アドレス(IP Address)

サーバに割り当てられるスタティック IPv4 アドレス。

サブネット マスク

IP アドレスのサブネット マスク。

デフォルト ゲートウェイ

IP アドレスで使用するデフォルト ゲートウェイ。

ステップ 8

[OK] をクリックします。

ステップ 9

インバンド管理 IP アドレスを変更するには、[インバンド管理 IP の変更(Change Inband Management IP)] をクリックします。

[インバンド管理 IP の変更(Change Inband Management IP)] ダイアログボックスには、次の 2 つのタブがあります。
  • インバンド IPv4
  • インバンド IPv6
  1. スタティック インバンド IPv4 管理アドレスを変更するには、[インバンド IPv4(Inband IPv4)] サブタブをクリックします。

  2. [管理 IP アドレスの変更(Change Management IP Address)] ダイアログ ボックスで、次のフィールドに入力します。

    フィールド 説明

    [管理 IP アドレス ポリシー(Management IP Address Policy)] ドロップダウン

    [スタティック(Static)] をクリックします。

    IP アドレス

    サーバに割り当てられるスタティック IPv4 アドレス。

    サブネット マスク

    IP アドレスのサブネット マスク。

    デフォルト ゲートウェイ

    IP アドレスで使用するデフォルト ゲートウェイ。

  3. [OK] をクリックします。

  4. スタティック インバンド IPv6 管理アドレスを変更するには、[インバンド IPv6(Inband IPv6)] サブタブをクリックします。

  5. [管理 IP アドレスの変更(Change Management IP Address)] ダイアログ ボックスで、次のフィールドに入力します。

    フィールド 説明

    [管理 IP アドレス ポリシー(Management IP Address Policy)] ドロップダウン

    [スタティック(Static)] をクリックします。

    IP アドレス

    サーバに割り当てられるスタティック IPv6 アドレス。

    Prefix

    IP アドレスのネットワーク プレフィックス。

    デフォルト ゲートウェイ

    IP アドレスで使用するデフォルト ゲートウェイ。

ステップ 10

[OK] をクリックします。

ステップ 11

確認ダイアログボックスが表示されたら、[はい]をクリックします。


管理 IP プールを使用するサーバの構成

この手順で指定されるアクションがグレー表示されている場合、その構成がすでに完了していることを意味します。サーバごとに、合計で次の 3 つの管理 IP プールを設定できます。

  • アウトバンド IPv4

  • インバンド IPv4

  • インバンド IPv6


(注)  


3 つをすべて設定する必要はありません。


始める前に

管理 IP プールを使用するようにサーバを構成するには、その前にまず管理 IP プールを構成します。

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[機器]をクリックします。

ステップ 2

[機器(Equipment)] > [シャーシ(Chassis)] > [シャーシ番号(Chassis Number)] > [カートリッジ(Cartridges)] > [カートリッジ番号(Cartridge Number)] > [サーバ(Servers)] の順に展開します

ステップ 3

管理 IP プールを使用するように構成するサーバをクリックします。

ステップ 4

[Work] ペインの [Inventory] タブをクリックします。

ステップ 5

[CIMC] サブタブをクリックします。

  • アウトバンド IP プール管理 IP アドレス ポリシーを構成するには、ステップ 6 に進みます。
  • インバンド IPv4 や IPv6 の管理 IP アドレス ポリシーを構成するには、ステップ 8 に進みます。

ステップ 6

[アクション(Actions)] 領域で、[アウトバンド管理 IP プールを使用(Use Outband Pooled Management IP)] をクリックします。

ステップ 7

[アウトバンド管理 IP プールを使用(Use Outband Pooled Management IP)] 確認ダイアログボックスで [はい(Yes)] をクリックし、[OK] をクリックします。

これで、管理 IP アドレスのポリシーは、アウトバンド管理 IP プールから OOB の IP アドレスを使用するように切り替わります。

ステップ 8

[アクション(Actions)] 領域で、[インバンド管理 IP の変更(Change Inband Management IP)] をクリックします。

ステップ 9

[インバンド管理 IP の変更(Change Inband Management IP)] ダイアログボックスには、次の 2 つのタブがあります。

  • インバンド IPv4

  • インバンド IPv6

  1. インバンド IPv4 管理 IP プールを変更するには、[インバンド IPv4(Inband IPv4)] タブをクリックし、次のフィールドに値を入力します。

    フィールド 説明

    [ネットワーク(Network)] ドロップダウンリスト

    関連付けられている VLAN グループから選択された VLAN。

    [管理 IP アドレス ポリシー(Management IP Address Policy)] ドロップダウンリスト

    サーバに割り当てる管理 IP プール。次の 2 つのタイプのプールを使用できます。

    • ドメイン プール

    • Global Pools

    [ドメイン プール(Domain Pools)] のエントリ、または [グローバル プール(Global Pools)] のエントリから使用可能なプールを 1 つ選択します。

  2. インバンド IPv6 管理 IP プールを変更するには、[インバンド IPv6(Inband IPv6)] タブをクリックし、次のフィールドに値を入力します。

    フィールド 説明

    [ネットワーク(Network)] ドロップダウンリスト

    関連付けられている VLAN グループから選択された VLAN。

    [管理 IP アドレス ポリシー(Management IP Address Policy)] ドロップダウンリスト

    サーバに割り当てる管理 IP プール。次の 2 つのタイプのプールを使用できます。

    • ドメイン プール

    • Global Pools

    [ドメイン プール(Domain Pools)] のエントリ、または [グローバル プール(Global Pools)] のエントリから使用可能なプールを 1 つ選択します。

ステップ 10

[OK] をクリックします。

ステップ 11

確認ダイアログボックスが表示されたら、[はい]をクリックします。


サーバからのインバンド構成の削除

この手順では、サーバからインバンド管理 IP アドレスの構成を削除します。このアクションがグレー表示されている場合、インバンド構成は完了していません。

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[機器]をクリックします。

ステップ 2

[機器(Equipment)] > [シャーシ(Chassis)] > [シャーシ番号(Chassis Number)] > [カートリッジ(Cartridges)] > [カートリッジ番号(Cartridge Number)] > [サーバ(Servers)] の順に展開します

ステップ 3

インバンド管理 IP 構成を削除するサーバを選択します。

ステップ 4

[作業(Work)] 領域の [インベントリ(Inventory)] タブをクリックします。

ステップ 5

[CIMC] サブタブをクリックします。

ステップ 6

[アクション(Actions)] 領域で、[インバンド構成の削除(Delete Inband Configuration)] をクリックします。

ステップ 7

[削除(Delete)] 確認ダイアログボックスで [はい(Yes)] をクリックします。

サーバのインバンド構成が削除されます。

(注)  

 

Cisco UCS Manager でインバンド サービス プロファイルがデフォルト VLAN とプール名を使って構成されている場合、ここでインバンド構成を削除した約 1 分後、サーバ CIMC が自動的にインバンド プロファイルからインバンド構成を取得します。


サービス プロファイル テンプレート上の管理 IP アドレスの設定

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[サーバ]をクリックします。

ステップ 2

[サーバ] > [サービスプロファイルテンプレート]を展開します。

ステップ 3

管理 IP アドレスを設定するサービス プロファイル テンプレートを含む組織のノードを展開します。

システムにマルチテナント機能が備えられていない場合は、[root] ノードを展開します。

ステップ 4

管理 IP アドレスを設定するサービス プロファイル テンプレートをクリックします。

ステップ 5

[Work] ペインで、[General] タブをクリックします。

ステップ 6

[管理 IP アドレス(Management IP Address)] 領域を展開します。

ステップ 7

[アクション(Actions)] 領域で、[管理 IP アドレスの変更(Change Management IP Address)] をクリックします。

ステップ 8

[管理 IP アドレスの変更(Change Management IP Address)] ダイアログボックスのフィールドに値を入力します。

ステップ 9

[Save Changes]をクリックします。


管理 IP プール

デフォルトの管理 IP プールである IP Pool ext-mgmt は、外部 IPv4 および IPv6 アドレスの集合です。Cisco UCS Manager は、サーバの CIMC で終端する外部アクセスのために、管理 IP プールに IP アドレスの各ブロックを予約しています。

デフォルトでは、CIMC アウトバウンド管理 IP アドレスを構成するために IP プール ext-mgmt が使用されます。このプールからサーバにスタティック IP アドレスがすでに割り当てられている場合、この IP プールを変更することはできません。スタティック IP アドレスから CIMC のアウトバウンド管理 IP アドレスを構成するには、デフォルトの管理 IP プールからその IP アドレスを削除します。

個別のアウトオブバンド IPv4 アドレス プール、およびインバンド IPv4 または IPv6 アドレス プールを構成できます。IPv4 と IPv6 の両方のアドレス ブロックを含むインバンド プールを構成できます。


ヒント


サーバ CIMC に、IPv4 アドレスのみを含む IP プールをインバンド IPv6 ポリシーとして割り当てたり、IPv6 アドレスのみ含む IP プールをインバンド IPv4 ポリシーとして割り当てたりするのを防ぐために、それぞれ IPv4 または IPv6 アドレスのみを持つ個別のインバンド アドレス プールを構成することを推奨します。


管理 IP プールの IP アドレスを使用するようにサービス プロファイルとサービス プロファイル テンプレートを構成できます。管理 IP プールを使用するようにサーバを構成することはできません。

管理 IP プール内のすべての IP アドレスは、同じ IPv4 サブネットに含まれるか、ファブリック インターコネクトの IP アドレスと同じ IPv6 ネットワーク プレフィックスが付けられている必要があります。


(注)  


サーバまたはサービスプロファイルのスタティック IP アドレスとして割り当てられている IP アドレスが、管理IP プールに含まれていてはなりません。


管理 IP プールでの IPv6 アドレス ブロックの作成

サーバまたはサービスプロファイルのスタティック IP アドレスとして割り当てられている IP アドレスが、管理IP プールに含まれていてはなりません。

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[LAN]をクリックします。

ステップ 2

[LAN] タブで、[LAN] > [プール(Pools)] > [Organization_Name] の順に展開します。

ステップ 3

[IP プール(IP Pools)] ノードを展開します。

ステップ 4

[IP プール ext-mgmt(IP Pool ext-mgmt)] を右クリックし、[IP アドレス ブロックの作成(Create Block of IP Addresses)] を選択します。

ステップ 5

[IPv6 アドレス ブロックの作成(Create a Block of IPv6 Addresses)] ダイアログボックスで、必要な情報を指定します。

ステップ 6

[OK] をクリックします。


次のタスク

1 つ以上のサービス プロファイルまたはサービス プロファイル テンプレートを設定し、管理 IP プールから CIMC IP アドレスを取得します。

管理 IP プールからの IP アドレス ブロックの削除

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[LAN]をクリックします。

ステップ 2

[LAN] タブで、[LAN] > [プール(Pools)] > [Organization_Name] の順に展開します。

ステップ 3

[IP プール(IP Pools)] ノードを展開します。

ステップ 4

[IP プール ext-mgmt(IP Pool ext-mgmt)] を選択します。

ステップ 5

削除する IP アドレス ブロックを右クリックし、[削除(Delete)] を選択します。

ステップ 6

確認ダイアログボックスが表示されたら、[はい]をクリックします。


管理 IP プールでの IPv4 アドレス ブロックの作成

サーバまたはサービスプロファイルのスタティック IP アドレスとして割り当てられている IP アドレスが、管理IP プールに含まれていてはなりません。

手順


ステップ 1

[ナビゲーション]ペインで、[LAN]をクリックします。

ステップ 2

[LAN] タブで、[LAN] > [プール(Pools)] > [Organization_Name] の順に展開します。

ステップ 3

[IP プール(IP Pools)] ノードを展開します。

ステップ 4

[IP プール ext-mgmt(IP Pool ext-mgmt)] を右クリックし、[IP アドレス ブロックの作成(Create Block of IP Addresses)] を選択します。

ステップ 5

[IPv4 アドレス ブロックの作成(Create a Block of IPv4 Addresses)] ダイアログボックスで、次のフィールドに値を入力します。

名前 説明

[名前(Name)] カラム

ブロックに割り当てる IPv4 アドレスの範囲。

[開始(From)] カラム

ブロック内の最初の IPv4 アドレス。

[終了(To)] カラム

ブロック内の最後の IPv4 アドレス。

[サブネット(Subnet)] カラム

ブロック内の IPv4 アドレスと関連付けられたサブネット マスク。

[デフォルト ゲートウェイ(Default Gateway)] カラム

ブロック内の IPv4 アドレスに関連付けられたデフォルト ゲートウェイ。

[プライマリ DSN(Primary DNS)] カラム

この IPv4 アドレスのブロックがアクセスするプライマリ DNS サーバ。

[セカンダリ DNS(Secondary DNS)] カラム

この IPv4 アドレスのブロックがアクセスするセカンダリ DNS サーバ。

ステップ 6

[OK] をクリックします。


次のタスク

1 つ以上のサービス プロファイルまたはサービス プロファイル テンプレートを設定し、管理 IP プールから CIMC IP アドレスを取得します。