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この章は、次の項で構成されています。
PXE ブート用のオーケストレーション ワークフロー タスクを使用すれば、Cisco UCS Director Bare Metal Agent の機能を使用する Cisco UCS Director 内部のワークフローを作成することができます。
いずれかの PXE ブート タスクをオーケストレーション ワークフローに含めると、そのタスクが物理または仮想マシンに対する PXE インストール リクエストを受け取るために ベア メタル エージェント 環境を準備します。
タスク内に必要な各入力の値は、次の方法のいずれかで指定できます。
ワークフローを実行するユーザによるユーザ入力として
ワークフロー内の 1 つ前のタスクからの出力を通して
ワークフローを作成した Cisco UCS Director ユーザによって割り当てられた管理入力を通して
次のオーケストレーション ワークフロー タスクを使用することができます。
PXE ブート セットアップ タスク
BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスク
Windows PXE ブート セットアップ タスク
PXE ブート モニタ タスク
PXE ブート セットアップ削除タスク
(注) | Windows Server オペレーティング システム用の PXE ブートをセットアップするには、Windows 専用に定義された PXE ブート セットアップ タスクを使用する必要があります。他のサポートされているオペレーティング システム用の PXE ブートをセットアップするには、PXE ブート セットアップ タスクまたは BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスクを使用します。 |
Cisco UCS Director ワークフロー デザイナ タスク ライブラリの [ネットワーク サービス] 領域でこれらのワークフロー タスクにアクセスできます。
ほとんどの入力と出力は、PXE ブート セットアップ タスク、BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスク、および Windows PXE ブート セットアップ タスクで同じです。ただし、次の重要な例外があります。
BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスクには、ターゲット ベア メタル エージェント を選択するための入力フィールドがあります。
PXE ブート セットアップ タスクには、ターゲット ベア メタル エージェント を選択するためのオプションがありません。この従来のワークフロー タスクは、既定の ベア メタル エージェント をターゲット ベア メタル エージェント として使用します。
Windows PXE ブート セットアップ タスクには、ターゲット ベア メタル エージェント を選択するための入力フィールドがあります。
ヒント | 従来の PXE ブート セットアップ タスクでは、既定の ベア メタル エージェント は、最初に追加された ベア メタル エージェント です。ただし、既定の ベア メタル エージェント は変更することができます。既定の ベア メタル エージェント アカウントの変更を参照してください。 |
1 つ以上の PXE ブート タスクを含むオーケストレーション ワークフローを作成する場合は、Cisco UCS Director と Cisco UCS Director Bare Metal Agent 環境が次の前提条件を満たしている必要があります。
該当する『Cisco UCS Director installation guide』の説明に従って、Cisco UCS Director がインストールされ、ネットワーク インターフェイスが設定されている。
Cisco UCS Director は、Web ブラウザ経由で到達可能で、ログインすることができる。
Cisco UCS Director Bare Metal Agent は、Cisco UCS Director Bare Metal Agent のインストール の説明に従ってインストールされています。
必要なネットワーク/VLAN がサーバ上のネイティブなまたは既定の VLAN として設定されている。たとえば、Cisco UCS サーバの場合は、サーバに関連付けられた vNIC テンプレートを編集し、PXE ネットワーク/VLAN をネイティブ VLAN として選択します。この設定はオーケストレーション ワークフローを通して実行できます。
ワークフローで使用する各 ベア メタル エージェント アカウントがセットアップされ、アクティブになっており、接続がテスト済みで、サービスが有効になっており開始されている。
次の PXE ブート セットアップ タスクをワークフロー内で使用することができます。
ワークフロー内でこれらのタスクのいずれかが実行されるたびに、Cisco UCS Director は、次の入力に対する値を使用して、その特定の PXE 要求に関するコンフィギュレーション ファイルのセットを作成します。
ワークフロー内の以前のタスクからまたは実行時にユーザから受信された動的な値。
ワークフローの作成時に入力された静的な値。
選択されたオペレーティング システムが ベア メタル エージェント に追加されたときに作成されたテンプレート コンフィギュレーション ファイル(ks.cfg Kickstart ファイル)。これらのファイルの詳細については、サンプル オペレーティング システム設定テンプレート ファイルを参照してください。
ワークフローが実行されると、ベア メタル エージェント と Cisco UCS Director が、タスクを通して収集された値を使用して、次の手順を実行し、指定されたサーバに対する PXE インストール要求を準備します。
手順 | 操作 | 注記 |
---|---|---|
1 |
/opt/cnsaroot/web/ks-repository/ ディレクトリ内の PXE ID リクエストに対応する Cisco UCS Director Bare Metal Agent VM 内に新しいディレクトリを作成します。 |
Cisco UCS Director 内のポッド用の [PXE ブート要求] タブで、これらの PXE 要求と PXE ID を確認できます。 |
2 |
この要求に固有の PXE インストール用の /opt/cnsaroot/web/ks-repository/PXE_ID ディレクトリに必要な独自のコンフィギュレーション ファイルを追加します。これには、ks.cfg、つまり、Kickstart コンフィギュレーション ファイルが含まれます。オペレーティング システムによっては、ESXi インストールに必要な boot.cfg ファイルなどの他のコンフィギュレーション ファイルがこのディレクトリに追加される場合があります。 |
たとえば、PXE インストール用にカスタマイズされた ks.cfg ファイルを作成するために、Cisco UCS Director は /opt/cnsaroot/templates/Operating_System ディレクトリからテンプレート ks.cfg ファイルを取得して、PXE ブート セットアップ タスクで指定された変数に入力します。このカスタマイズされた ks.cfg ファイルは /opt/cnsaroot/web/ks-repository/PXE_ID などの PXE ID に対応するディレクトリに保存されます。 |
3 |
ベア メタル エージェント VM 内の /opt/cnsaroot/pxelinux.cfg/ ディレクトリにサーバの MAC アドレスに対応するファイルを作成します。 |
ワークフローを通して、サーバの MAC アドレスに "01 -" を付加したファイル名が作成されます。このファイルは、イメージ ファイルの配置場所に関する情報で構成され、/opt/cnsaroot/templates/Operating_System/ ディレクトリ内の pxe.cfg ファイルを介して生成されます。 |
(注) | ベア メタル エージェント が、サポートされているオペレーティング システム用の Windows 応答ファイルを自動的に作成します。同じ応答ファイルがローカル ブートと SAN ブートに使用されます。Windows インストールはマルチパス SAN ブートをサポートしていませんが、単一パスのワークフローを使用して SAN ブートを実現することができます。 |
正確な Windows OS エディションが、Windows Server イメージの PXE ブートが正常に動作するために必要です。Windows PE(WinPE)で使用される文字列を正確に入力する必要があります。この文字列は大文字と小文字が区別されます。Windows OS エディションは一貫した命名規則に従っています。OS エディションの例を以下に示します。
Windows Server 2008 R2 SERVERSTANDARD Windows Server 2008 R2 SERVERSTANDARDCORE Windows Server 2008 R2 SERVERENTERPRISE Windows Server 2008 R2 SERVERENTERPRISECORE Windows Server 2008 R2 SERVERDATACENTER Windows Server 2008 R2 SERVERDATACENTERCORE Windows Server 2008 R2 SERVERWEB Windows Server 2008 R2 SERVERWEBCORE Windows Server 2012 SERVERSTANDARD Windows Server 2012 SERVERSTANDARDCORE Windows Server 2012 R2 SERVERSTANDARD Windows Server 2012 R2 SERVERSTANDARDCORE Windows Server 2012 R2 SERVERDATACENTER Windows Server 2012 R2 SERVERDATACENTERCORE
次の表に、PXE ブート セットアップ タスクの入力に関する説明を示します。これらの入力の 1 つ以上の情報は 1 つ前のタスクまたは実行時のユーザから取得されるため、これらの入力に対する値は動的で、ワークフローの実行ごとに変化する可能性があります。
(注) | 従来の PXE ブート セットアップ タスクでは、既定の ベア メタル エージェント は、最初に追加された ベア メタル エージェント です。ただし、既定の ベア メタル エージェント は変更することができます。既定の ベア メタル エージェント アカウントの変更を参照してください。 |
入力 | 説明 | ||
---|---|---|---|
[ネットワーク ブート マネージャ(Network Boot Manager)] ドロップダウンリスト |
使用するネットワーク ブート マネージャを選択します。次のいずれかを実行します。
デフォルトのオプションは [PXE] です。 |
||
[OSタイプ(OS Type)] ドロップダウン リスト |
この PXE または iPXE ブート リクエストを使用してサーバにインストールする OS イメージ。このドロップダウンリストには、作成され、PXE または iPXE インストールに使用可能なすべての OS イメージが含まれています。 |
||
[サーバの MAC アドレス(Server MAC Address)] |
PXE または iPXE インストールが必要なサーバの MAC アドレス。通常、この入力は、UCS サービス プロファイル作成タスクからの MAC アドレス出力に対応付けられます。 |
||
[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリスト |
設定タイプを選択します。次のいずれかを実行します。 |
||
[サーバのIPアドレス(Server IP Address)] フィールド |
サーバに割り当てられる IP アドレス。この IP アドレスは、PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに付与される、サーバの最終 IP アドレスです。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 この IP アドレスは、ベア メタル エージェント 用に設定された PXE または iPXE ネットワークまたは管理ネットワーク以外のネットワークまたはサブネット上に設定できます。 |
||
[サーバのネットマスク(Server Net Mask)] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるサブネット マスク。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバ ホスト名(Server Host Name)] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるホスト名。 |
||
[サーバのゲートウェイ] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられる既定のゲートウェイ IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバ名サーバ(Server Name Server)] フィールド |
(任意)サーバで使用される DNS サーバ。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 DNS サーバが必要ない場合は、この入力を空白のままにします。 |
||
[管理VLAN(Management VLAN)] フィールド |
(任意)PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバ上の管理インターフェイスに割り当てられる VLAN ID。 この設定は、VLAN タギングが仮想スイッチで広く利用されている ESX/ESXi 展開でよく使用されます。この設定では、管理 vmkernel ポートにタギング用の VLAN ID が設定されます。 |
||
[ルートパスワード] フィールド |
サーバ上の root ユーザに割り当てられるパスワード。 |
||
[タイムゾーン(Timezone)] フィールド |
サーバに設定するタイムゾーン。 |
||
[追加のパラメータ(Additional Parameters)] インターフェイス |
PXE または iPXE ブート リクエストに対して追加で使用される単一行パラメータを追加、編集、削除するためのインターフェイス。このインターフェイスを使用して複数のパラメータを追加できます。 追加のパラメータを追加するには、[+] をクリックします。表示される [追加パラメータの追加(Add Additional Parameter)] ボックスに、パラメータ名とパラメータの値を入力します。パラメータ名またはその値を変更するには、[編集(Edit)] ボタンを使用します。パラメータを削除するには、[削除(Delete)] ボタンを使用します。 たとえば、追加のパラメータを使用して、ks.cfg ファイル テンプレートをカスタマイズし、パラメータの値を指定できます。これらのパラメータは、ks.cfg ファイル テンプレート内の該当する値で更新されます。 たとえば、ks.cfg 内の既存のファイアウォール設定が次のとおりだとします。 # Firewall configuration firewall --disabled 次のように設定をカスタマイズできます。 # Firewall configuration firewall —$FIREWALL_CONFIG [追加のパラメータ(Additional Parameters)] インターフェイスで、パラメータ名として FIREWALL_CONFIG を指定し、値として disabled を指定できます。パラメータの値をユーザ入力 ${variable} にマップできます。このパラメータは、ks.cfg ファイル テンプレート内の該当する値で更新されます。 ベア メタル エージェント で使用される ks.cfg ファイル テンプレートは /opt/cnsaroot/templates/IMAGE_CATALOG_NAME/ks.cfg にあります。たとえば、CentOS 6.0 の ks.cfg ファイルは /opt/cnsaroot/templates/CentOS60/ks.cfg で使用できます。
|
次の表に、BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスクの入力に関する説明を示します。これらの入力の 1 つ以上の情報は 1 つ前のタスクまたは実行時のユーザから取得されるため、これらの入力に対する値は動的で、ワークフローの実行ごとに変化する可能性があります。
(注) | BMA 選択を使用した PXE ブート セットアップ タスクは Windows OS をサポートしていないため、そのような OS に対する入力を受け付けません。 |
入力 | 説明 | ||
---|---|---|---|
[ネットワーク ブート マネージャ(Network Boot Manager)] ドロップダウンリスト |
使用するネットワーク ブート マネージャを選択します。次のいずれかを実行します。
デフォルトのオプションは [PXE] です。 |
||
[ターゲット BMA(Target BMA)] フィールド |
Cisco UCS Director に追加され、使用可能な ベア メタル エージェント アカウント。 |
||
[OSタイプ(OS Type)] ドロップダウン リスト |
この PXE または iPXE ブート リクエストを使用してサーバにインストールする OS イメージ。このドロップダウンリストには、作成され、PXE または iPXE インストールに使用可能なすべての OS イメージが含まれています。 |
||
[サーバの MAC アドレス(Server MAC Address)] |
PXE または iPXE インストールが必要なサーバの MAC アドレス。通常、この入力は、UCS サービス プロファイル作成タスクからの MAC アドレス出力に対応付けられます。 |
||
[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリスト |
設定タイプを選択します。次のいずれかを実行します。 |
||
[サーバアドレス(Server Address)] フィールド |
サーバに割り当てられる IP アドレス。この IP アドレスは、PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに付与される、サーバの最終 IP アドレスです。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 この IP アドレスは、ベア メタル エージェント 用に設定された PXE または iPXE ネットワークまたは管理ネットワーク以外のネットワークまたはサブネット上に設定できます。 |
||
[サーバのネットマスク(Server Net Mask)] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるサブネット マスク。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバ ホスト名(Server Host Name)] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるホスト名。 |
||
[サーバのゲートウェイ(Server Gateway)] フィールド |
PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられる既定のゲートウェイ IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバ名サーバ(Server Name Server)] フィールド |
(任意)サーバで使用される DNS サーバ。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 DNS サーバが必要ない場合は、この入力を空白のままにします。 |
||
[管理VLAN(Management VLAN)] フィールド |
(任意)PXE または iPXE インストール プロセスの完了後にサーバ上の管理インターフェイスに割り当てられる VLAN ID。 この設定は、VLAN タギングが仮想スイッチで広く利用されている ESX/ESXi 展開でよく使用されます。この設定では、管理 vmkernel ポートにタギング用の VLAN ID が設定されます。 |
||
[ルートパスワード(Root Password)] フィールド |
サーバ上の root ユーザに割り当てられるパスワード。 |
||
[タイムゾーン(Timezone)] フィールド |
サーバに設定するタイムゾーン。 |
||
[追加のパラメータ(Additional Parameters)] インターフェイス |
PXE または iPXE ブート リクエストに対して追加で使用される単一行パラメータを追加、編集、削除するためのインターフェイス。このインターフェイスを使用して複数のパラメータを追加できます。 追加のパラメータを追加するには、[+] をクリックします。表示される [追加パラメータの追加(Add Additional Parameter)] ボックスに、パラメータ名とパラメータの値を入力します。パラメータ名またはその値を変更するには、[編集(Edit)] ボタンを使用します。パラメータを削除するには、[削除(Delete)] ボタンを使用します。 たとえば、追加のパラメータを使用して、ks.cfg ファイル テンプレートをカスタマイズし、パラメータの値を指定できます。これらのパラメータは、ks.cfg ファイル テンプレート内の該当する値で更新されます。 たとえば、ks.cfg 内の既存のファイアウォール設定が次のとおりだとします。 # Firewall configuration firewall --disabled 次のように設定をカスタマイズできます。 # Firewall configuration firewall —$FIREWALL_CONFIG [追加のパラメータ(Additional Parameters)] インターフェイスで、パラメータ名として FIREWALL_CONFIG を指定し、値として disabled を指定できます。パラメータの値をユーザ入力 ${variable} にマップできます。このパラメータは、ks.cfg ファイル テンプレート内の該当する値で更新されます。 ベア メタル エージェント で使用される ks.cfg ファイル テンプレートは /opt/cnsaroot/templates/IMAGE_CATALOG_NAME/ks.cfg にあります。たとえば、CentOS 6.0 の ks.cfg ファイルは /opt/cnsaroot/templates/CentOS60/ks.cfg で使用できます。
|
次の表に、Windows PXE ブート セットアップ タスクの入力に関する説明を示します。これらの入力の 1 つ以上の情報は 1 つ前のタスクまたは実行時のユーザから取得されるため、これらの入力に対する値は動的で、ワークフローの実行ごとに変化する可能性があります。
(注) | ベア メタル エージェント が、サポートされている Windows オペレーティング システム用の Windows 応答ファイルを自動的に作成します。ローカル ブートと SAN ブートに対して同じ応答ファイルを使用できます。Windows インストールはマルチパス SAN ブートをサポートしていませんが、単一パスのワークフローを使用して SAN ブートを実現することができます。 |
入力 | 説明 | ||
---|---|---|---|
[ネットワーク ブート マネージャ(Network Boot Manager)] ドロップダウンリスト |
使用するネットワーク ブート マネージャを選択します。次のいずれかを実行します。
デフォルトのオプションは [PXE] です。 |
||
[ターゲット BMA(Target BMA)] フィールド |
Cisco UCS Director に追加され、使用可能な ベア メタル エージェント アカウント。 |
||
[OSタイプ(OS Type)] ドロップダウン リスト |
この PXE ブート要求を使用してサーバにインストールする OS イメージ。このドロップダウンリストには、ベア メタル エージェント で作成され、PXE インストールに使用可能なすべての OS イメージが含まれています。 |
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[Windows Server 2016 で Hyper-V 権限を有効にする(Enable Hyper-V role for Windows Server 2016)] チェックボックス |
Windows Server 2016 で Hyper-V 権限を有効にするには、このチェックボックスをオンにします。このフィールドが表示されるのは、[OS タイプ(OS Type)] ドロップダウンリストから [Windows 2016(x64)] オプションを選択した場合だけです。
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[サーバの MAC アドレス(Server MAC Address)] |
PXE インストールが必要なサーバの MAC アドレス。通常、この入力は、UCS サービス プロファイル作成タスクからの MAC アドレス出力に対応付けられます。 |
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[OS フレーバ名(OS Flavor Name)] フィールド |
Windows OS のエディション名は Windows Server イメージの PXE ブートが正常に動作するために必要です。Windows PE(WinPE)で使用される文字列を正確に入力する必要があります。この文字列は大文字と小文字が区別されます。たとえば、SERVERSTANDARD または SERVERENTERPRISE などと入力します。詳細については、Windows OS エディションの決定を参照してください。 この値は Windows 応答ファイルで使用されます。イメージ インストール プロセスでエディションの正確な名前が必要になります。OS エディションは Windows OS イメージのタイプごとに異なります。 |
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[組織名(Organization Name)] フィールド |
OS プロダクト キーに関連付けられた組織の名前。 この値は Windows 応答ファイルで使用されます。社内の部署名または会社名にすることができます。 |
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[プロダクト キー(Product Key)] フィールド |
OS のプロダクト キー(ライセンス キーまたはソフトウェア キーと呼ばれることもあります)。 |
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[ホスト名(Host Name)] フィールド |
PXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるホスト名。名前が NetBIOS 名の制限に準拠していることを確認してください。 |
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[管理者パスワード(Administrator Password)] フィールド |
サーバ上の管理ユーザに割り当てられるパスワード。 |
||
[パスワードの確認(Confirm Password)] フィールド |
サーバ上の管理ユーザに割り当てられるパスワード。 |
||
[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリスト |
設定タイプを選択します。次のいずれかを実行します。 |
||
[サーバアドレス(Server Address)] フィールド |
サーバに割り当てられる IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバのネットマスク(Server Net Mask)] フィールド |
PXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられるサブネット マスク。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバのゲートウェイ] フィールド |
PXE インストール プロセスの完了後にサーバに割り当てられる既定のゲートウェイ IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[サーバ名サーバ(Server Name Server)] フィールド |
サーバで使用される DNS サーバ。このフィールドが表示されるのは、[IP 設定タイプ(IP Configuration Type)] ドロップダウンリストから [静的(Static)] オプションを選択した場合だけです。 |
||
[タイムゾーン(Timezone)] フィールド |
サーバに設定するタイムゾーン。 |
||
[ディスク パーティション サイズ(GB)(Disk Partition Size (GB))] フィールド |
OS 用に指定されたパーティションのサイズ(GB)。 |
||
[追加のパラメータ(Additional Parameters)] フィールド |
PXE ブート要求に対して追加で使用される単一行パラメータを追加、編集、削除するためのインターフェイス。このインターフェイスを使用して複数のパラメータを追加できます。 パラメータを追加するには、[+] をクリックします。表示される [追加パラメータの追加(Add Additional Parameter)] ボックスに、パラメータ名とパラメータの値を入力します。パラメータ名またはその値を変更するには、[編集(Edit)] ボタンを使用します。パラメータを削除するには、[削除(Delete)] ボタンを使用します。 たとえば、パラメータを使用して、Windows 応答ファイルの最小要件を指定することができます。環境の要件を満たすように応答ファイルを強化するパラメータとその値を定義できます。これらのパラメータは、応答ファイル テンプレート内の該当する値で更新されます。 ベア メタル エージェント で使用される応答ファイル テンプレートは、次の場所から入手できます。
|
次の表に、PXE ブート セットアップ タスクと Windows PXE ブート セットアップ タスクの両方からの出力に関する説明を示します。
入力 | 説明 |
---|---|
OUTPUT_PXE_BOOT_ID |
ワークフロー タスクを通してセットアップされた PXE ブート要求の ID。 |
ベア メタル エージェント で PXE ブートに使用する OS イメージ テンプレートを作成します。
ステップ 1 | を選択します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 2 | [物理アカウント(Physical Accounts)] ページで [Bare Metal Agent(Bare Metal Agents)] をクリックします。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 3 | PXE ブート リクエストを設定する ベア メタル エージェント アカウントの行をクリックします。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 4 | [その他のアクション(More Actions)] ドロップダウンリストから [詳細の表示(View Details)] をクリックします。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 5 | [PXE ブート リクエスト(PXE Boot Requests)] をクリックします。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 6 | [PXE 要求の追加(Add PXE Request)] をクリックします。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 7 | [PXE ブート リクエストの追加(Add PXE Boot Request)] 画面で、次のフィールドに値を入力します。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステップ 8 | [送信(Submit)] をクリックします。 |
新しい PXE ブート リクエストに関する情報が、このリクエストに割り当てられた ID を表示する PXE Boot Request に新しい行として表示されます。情報には、この要求の現在のステータス が含まれています。
次の作業
PXE または iPXE ブート リクエストが送信済みの状態になったら、Cisco UCS Director 設定ファイルを作成するように PXE 環境または iPXE 環境をセットアップする必要があります。ステータスが送信済みの状態の PXE または iPXE ブート リクエストは、選択して [PXE 環境の設定(Setup PXE Environment)] をクリックすることでアクティブにできます。
次に、Cisco UCS Director での PXE ブート リクエストの PXE ブートの状態を示します。
[送信済み(Submitted)]:PXE ブート リクエストは、Cisco UCS Director に送信されています。
[環境のセットアップ(Environment Setup)]:送信済みの PXE ブート リクエストは ベア メタル エージェント に送信済みであり、ベア メタル エージェント では PXE ブートの実行が必要な環境の準備が整っています。
[進行中(In Progress)]:ベア メタル サーバが ベア メタル エージェント と通信し、PXE 設定ファイルとイメージ ファイルがダウンロードされます。
[準備完了(Ready)]:PXE ブート プロセスが完了しました。サーバが新たにインストールしたオペレーティング システムで起動されており、ベア メタル エージェント が準備が整っているサーバから成功通知を受け取っています。
[失敗(Failed)]:PXE ブート プロセスが起動していますが、ベア メタル エージェント は定義された待機時間が終了してもサーバからの成功通知を受け取っていません。
[アーカイブ済み(Archived)]:PXE リクエスト タスクがロールバックに含められたか、削除されました。
オーケストレーション ワークフローに組み込まれている場合、PXE ブート モニタ タスクは、次の時点まで特定の PXE ID 要求をモニタします。
次の表に、PXE ブート モニタ タスクの入力に関する説明を示します。
入力 | 説明 |
---|---|
PXE ブート ID |
ワークフローを通してモニタする PXE ブート要求の ID。 |
最大待機時間(時間) |
タスクで PXE ブート要求の準備ができるまで待機する最大時間(時間)。 |
PXE ブート モニタ タスクには出力がありません。
オーケストレーション ワークフローに含まれている PXE ブート セットアップ削除タスクは、特定の PXE ID 要求用の PXE ブート セットアップ タスクによって作成したディレクトリとファイルを削除します。
次の表に、PXE ブート セットアップ削除タスクの入力に関する説明を示します。
入力 | 説明 |
---|---|
PXE ブート ID |
セットアップ ディレクトリおよびファイルを削除する PXE ブート要求の ID。 |
PXE ブート セットアップ削除タスクには出力がありません。
UCS サーバで RHEL 7 または CentOS 7 をインストールする際に、PXE.cfg ファイルからドライバを手動で挿入します。PXE.cfg ファイルは次の場所にあります。/opt/cnsaroot/templates/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name)
append initrd=images/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name)/isolinux/initrd.img ramdisk_size=9216 noapic acpi=off ip=dhcp ks=$PXE_KS_URL ksdevice= inst.repo=http://$PXE_NATIVE_WEBSERVER/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name) net.ifnames=0 biosdevname=0
(注) | ここで、「RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name」は、ベア メタル エージェント での RHEL 7 または CentOS 7 の OS イメージ テンプレート作成中に、ISO エクストラクタ スクリプトによって作成される OS イメージの名前になります。 |
append initrd=images/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name)/isolinux/initrd.img ramdisk_size=9216 noapic acpi=off ip=dhcp ks=$PXE_KS_URL ksdevice= inst.repo=http://$PXE_NATIVE_WEBSERVER/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name) inst.dd=http://$PXE_NATIVE_WEBSERVER/ (RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name )/(name of the driver disk) net.ifnames=0 biosdevname=0
ドライバ ディスクは、ISO イメージ形式である必要があり、次の場所に配置します。/opt/cnsa/images/(RHEL 7/CentOS 7 OS Catalog name)/
(注) |
|
ベア メタル エージェント を使用すると、複数のベア メタル サーバで並列ワークフローを実行したり、Windows サーバ イメージを同時に展開したりできます。
Windows サーバ オペレーティング システム イメージの同時展開を実行できるようにするには、次のトピックで説明するオペレーティング システムのバージョンに必要な、該当する設定を実行する必要があります。これには、以下が含まれます。
Windows サーバ オペレーティング システムの同時展開をサポートするように、既存のベア メタル プロビジョニング ワークフローに変更を加える必要はありません。
ワーク フロー内の PXE ブート タスクでプロビジョニングが可能なのは、Windows オペレーティング システムが搭載された 1 台のサーバだけです。1 つの PXE ブート タスクで複数のサーバをプロビジョニングすることはできませんが、PXE ブート タスクを同時に複数か実行することができます。
同時展開の最大数は、TFTP ネットワークおよび PXE ネットワークの帯域幅に依存します。
Windows サーバ オペレーティング システムの同時展開には、ベア メタル エージェント リリース 5.4 以降が必要です。これは以前のリリースの ベア メタル エージェント ではサポートされていません。
Windows オペレーティング システムの同時展開時に次のファイルとフォルダが使用されます。
PXElinux.cfg ファイルには、サーバそれぞれの MAC アドレスが含まれています。このファイルは、WinPE.wim ファイルをポイントしています。
/samba フォルダには、次の項目ごとのフォルダが含まれています。スクリプトおよびフォルダに関する追加情報を次に示します。
/samba/as-repository フォルダには、Windows オペレーティング展開先のサーバそれぞれの MAC アドレスのフォルダが含まれています。PXE のブート タスクによって、該当する MAC アドレスのフォルダ内のサーバごとに個別の Windows 応答ファイルが作成され、保存されます。最初の PXE ブートのワークフローが実行されるまで、このフォルダが作成されない場合があります。
EnRoute.ps1 スクリプトは、as-repository フォルダ内のどの Windows 応答ファイルがプロビジョニングされるサーバに属しているかを特定します。このスクリプトは、必要に応じてカスタマイズできます。ただし、ベア メタル エージェント を Cisco UCS Director に追加すると、as-repository フォルダ内のスクリプトが、カスタマイズされていないデフォルトのスクリプトに戻ります。
Windows 応答ファイルには、Windows オペレーティング システムの展開時に使用される設定と値が含まれています。通常、この応答ファイルは unattend.xml という名前です。同時展開時に Windows 応答ファイルが各 MAC アドレス フォルダに個別に作成され、Windows オペレーティング システムの設定時に使用するようにサーバへ送信されます。
インストールが正常に完了すると、応答ファイルの名前が「Completed」を含むように変更されます。
詳細については、Microsoft TechNet の Understanding Answer Files の記事を参照してください。
次の例は、Windows オペレーティング システムを搭載したベア メタル サーバをプロビジョニングするように設計されたワークフローで、2 つのワークフローを同時に実行したときに ベア メタル エージェント がどのようなアクションを実行するかを示しています。下の図に、ワークフロー内で PEX タスクを実行したときにサーバ 1 およびサーバ 2 がどのようにプロビジョニングされるかを示します。
サーバ 1 をプロビジョニングするワークフローで PXE ブート タスクを実行する場合は、上の図に示した手順が発生します。
手順 |
操作 |
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1 |
サーバ 1が起動します。WinPE.wim ファイルは、PowerShell パッケージと Startnet.cmd とともにサーバにコピーされます。 |
2 |
Startnet.cmd は、ベア メタル エージェント VM の /samba フォルダから EnRoute.ps1 スクリプトを呼び出します。 /samba/as-repository/ にサーバ 1 の MAC アドレスを名前として使用してフォルダ(例:/samba/as-repository/MAC 1)が作成され、Windows 応答ファイルがそのフォルダに配置されます。 |
3 |
EnRoute.ps1 スクリプトは、サーバ 1 の MAC アドレスを /samba/as-repository フォルダで使用可能な MAC アドレスのフォルダと比較し、/samba/as-repository/MAC 1 フォルダ内でサーバ 1 の Windows 応答ファイルを検索します。 |
4 |
Windows 応答ファイルを使用して、適切な Windowsオペレーティング システム(Windows のインストール ファイルとして表示)がサーバ 1 にインストールされます。 インストールが正常に完了すると、応答ファイルの名前が「Completed」を含むように変更されます。 |
サーバ 1 のプロビジョニングと同時に、サーバ 2 をプロビジョニングするワークフローで PXE ブート タスクを実行する場合は、上の図に示した手順が発生します。
手順 |
操作 |
---|---|
5 |
サーバ 2が起動します。WinPE.wim ファイルは、PowerShell パッケージと Startnet.cmd とともにサーバにコピーされます。 Startnet.cmd は、ベア メタル エージェント VM の /samba フォルダから EnRoute.ps1 スクリプトを呼び出します。 /samba/as-repository/ にサーバ 2 の MAC アドレスを名前として使用してフォルダ(例:/samba/as-repository/MAC 2)が作成され、Windows 応答ファイルがそのフォルダに配置されます。 |
[6] |
EnRoute.ps1 スクリプトは、サーバ 2 の MAC アドレスを /samba/as-repository フォルダで使用可能な MAC アドレスのフォルダと比較し、/samba/as-repository/MAC 2 フォルダ内でサーバ 2 の Windows 応答ファイルを検索します。 |
7 |
Windows 応答ファイルを使用して、適切な Windowsオペレーティング システム(Windows のインストール ファイルとして表示)がサーバ 2 にインストールされます。 インストールが正常に完了すると、応答ファイルの名前が「Completed」を含むように変更されます。 |