この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、問題のトラブルシューティングについて、以下の内容を説明します。
スイッチの LED は、スイッチに関するトラブルシューティング情報を提供します。LED の状態を確認することによって、ブートファストの失敗、ポートの接続問題、およびスイッチ全体のパフォーマンスを把握できます。Web UI、CLI または SNMP ワークステーションから統計情報を入手することもできます。詳細については、『Cisco Catalyst IE3x00 Rugged Switch Software Configuration Guide』、または SNMP アプリケーションに付属のマニュアルを参照してください。
ブートファストについては、スイッチ動作の確認を参照してください。
注: ブートファストが失敗すると、通常は回復不可能です。スイッチのブートファストが正常に完了しなかった場合は、シスコ TAC の担当者にお問い合わせください。
注: ブートファストを無効にして POST を実行するには、Cisco IOS CLI を使用します。詳細については、『Cisco Catalyst IE3x00 Rugged Switch Software Configuration Guide』を参照してください。
スイッチをトラブルシューティングする場合は、ポート LED を確認してください。LED のカラーと意味については、LEDを参照してください。
ケーブルにわずかでも傷や破損がないか必ず確認してください。物理層の接続に問題がないように見えるケーブルでも、配線やコネクタのごくわずかな損傷が原因でパケットが破損することがあります。ポートでパケットエラーが多く発生したり、ポートがフラッピング(リンクの切断および接続)を頻繁に繰り返したりする場合は、ケーブルにこのような破損がある場合があります。
■銅線ケーブルまたは光ファイバケーブルを問題がないことがわかっているケーブルに交換します。
■ケーブルコネクタで破損または欠落したピンがないか確認します。
■発信元と宛先の間のパッチパネルの接続やメディアコンバータに問題がないことを確認します。可能な場合は、パッチパネルをバイパスするか、メディアコンバータ(光ファイバ/銅線)を除去します。
■イーサネットの場合、10 Mb/s UTP 接続にはカテゴリ 3 の銅線ケーブルを使用します。10/100/1000 Mbps および PoE 接続には、カテゴリ 5、カテゴリ 5e、またはカテゴリ 6 の UTP を使用します。
■距離やポートタイプに適した光ファイバケーブルであることを確認します。接続先のデバイスのポートが一致しており、同じタイプの符号化、光周波数、および光ファイバタイプを使用していることを確認します。
■銅線のストレートケーブルを使用すべきところにクロスケーブルが使用されていたり、またはその逆が行われていないかを確認します。スイッチの auto-MDIX を有効にするか、ケーブルを交換します。
両側のリンクが確立されていることを確認します。配線が切れていたり、ポートがシャットダウンしていたりすると、片側ではリンクが確立されても反対側では確立されていない可能性があります。
ポート LED が点灯していても、ケーブルが正常なことを示しているわけではありません。物理的な圧力がかかっている場合は、限界レベルで動作している可能性があります。ポート LED が点灯しない場合は、次のことを確認します。
■ケーブルをスイッチから外して、問題のないデバイスに接続します。
■ケーブルの両端が正しいポートに接続されていることを確認します。
■正しいケーブルタイプが使用されていることを確認します。詳細については、ケーブルおよびコネクタを参照してください。
■接触不良がないか確認します。完全に接続されているように見えても、そうでないことがあります。ケーブルをいったん外して、接続し直してください。
■LED を調べて、すべてのポートのステータスを確認します。詳細については、スイッチ LEDを参照してください。
■ show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度有効にします。
■ケーブルタイプを確認します。ケーブルおよびコネクタを参照してください。
Cisco SFP モジュール以外は使用しないでください。シスコのモジュールにはすべて、セキュリティ情報が符号化されたシリアル EEPROM が組み込まれています。この符号化によって、モジュールがスイッチの要件を満たしていることが確認されます。
■SFP モジュールを調査します。疑わしい SFP モジュールを、故障していないことがわかっているモジュールに交換します。
■使用するプラットフォームでモジュールがサポートされていることを確認します(Cisco.com にあるスイッチのリリースノートに、スイッチがサポートする SFP モジュールの一覧が示されています)。
■ show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、ポートまたはモジュールが error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、ポートを再度有効にします。
インターフェイスが無効になっていないか、電源がオフになっていないかを確認してください。リンクの片側でインターフェイスを手動でシャットダウンした場合は、そのインターフェイスが再度有効にされるまで復活しません。 show interfaces 特権 EXEC コマンドを使用して、インターフェイスのどちらかの接続側が error-disabled、disabled、または shutdown の状態になっていないかどうかを確認します。必要に応じて、インターフェイスを再度有効にします。
ping を使用して、最初は直接接続されているスイッチから始めて、接続できない原因となっている箇所を突き止めるまで、ポートごと、インターフェイスごと、トランクごとに段階的にさかのぼって調べます。各スイッチの Content-Addressable Memory(CAM)テーブル内に、エンドデバイスの MAC アドレスが存在していることを確認します。
スパニングツリープロトコル(STP)にループが発生すると、重大なパフォーマンス上の問題が引き起こされ、その状況がポートやインターフェイスの問題のように見えることがあります。
ループは、単方向リンクによって引き起こされることがあります。つまり、スイッチから送信されたトラフィックがネイバーで受信されるが、ネイバーからのトラフィックがスイッチで受信されない場合に発生します。破損したケーブル、その他のケーブル配線の問題、またはポートの問題によって、この単方向通信が引き起こされる可能性があります。
スイッチで単方向リンク検出(UDLD)を有効にすると、単方向リンク問題の特定に役立ちます。スイッチで UDLD を有効にする方法の詳細については、Cisco.com にあるスイッチのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Understanding UDLD」を参照してください。
ポートの統計情報に、アライメントエラー、フレームチェックシーケンス(FCS)、またはレイトコリジョンエラーが大量に表示される場合は、速度またはデュプレックスの不一致を示している可能性があります。
2 台のスイッチ間、スイッチとルータ間、またはスイッチとワークステーション/サーバ間でデュプレックスと速度の設定が一致しない場合は、共通の問題が発生します。この不一致は、速度およびデュプレックスを手動で設定した場合や、2 台のデバイス間における自動ネゴシエーションの問題が原因となることがあります。
スイッチのパフォーマンスを最大限に引き出してリンクを保証するには、次のいずれかのガイドラインに従ってデュプレックスまたは速度の設定を変更してください。
■速度とデュプレックスの両方について、両方のポートで自動ネゴシエーションを実行させます。
■接続の両端でインターフェイスの速度とデュプレックスのパラメータを手動で設定します。
■リモートデバイスが自動ネゴシエートしない場合は、2 つのポートのデュプレックス設定を同じにします。速度パラメータは、接続先ポートが自動ネゴシエーションを実行しない場合でも自動的に調整されます。
スイッチとサードパーティ製ネットワーク インターフェイス カード(NIC)間で問題が発生する場合があります。デフォルトで、スイッチポートとインターフェイスは自動ネゴシエートします。一般的にはラップトップコンピュータやその他のデバイスも自動ネゴシエーションに設定されていますが、それでも問題が発生することがあります。
自動ネゴシエーションの問題をトラブルシューティングする場合は、接続の両側で手動設定を試してください。それでも問題が解決しない場合は、NIC 上のファームウェアまたはソフトウェアに問題がある可能性があります。その場合は、NIC ドライバを最新バージョンにアップグレードして問題を解決してください。
ポート統計情報に、過剰な FCS、レイトコリジョン、またはアライメントエラーが示されている場合は、スイッチから接続先のデバイスまでのケーブル長が推奨ガイドラインに従っていることを確認してください。ケーブルおよびアダプタを参照してください。
スイッチをリセットして工場出荷時の設定に戻す必要があるのは、次のような場合です。
■ネットワークにスイッチを設置したが、割り当てた IP アドレスが間違っていたために接続できない。
注: スイッチをリセットすると、設定が削除されてスイッチが再起動されます。
注意: 電源を入れる際に Express Setup ボタンを押した場合、自動ブートシーケンスは停止し、スイッチはブートローダーモードに入ります。
1. ペーパークリップまたは類似のもので Express Setup ボタン(前面プレートにある埋め込み式の小さな穴)を約 15 秒間押し続けます。Express Setup LED は、埋め込みボタンが押し込まれている間、赤/緑で点滅します。
2. スイッチが再起動します。スイッチのリブートが完了すると、システム LED が緑色に点灯します。
3. もう一度 Express Setup ボタンを 3 秒間押します。スイッチのイーサネットポートが緑色に点滅します。
これで、このスイッチは未設定のスイッチと同様に動作します。スイッチの設定は、CLI ベースのセットアッププログラムによるスイッチの設定で説明されている CLI セットアップ手順に従って行うことができます。
システム管理者は、パスワード回復機能を有効または無効にできます。パスワード回復が無効の場合、紛失したり、忘れたパスワードを回復するには、スイッチの設定を完全にクリアする以外に方法がありません。
パスワード回復機能の有効化および無効化と、パスワードを回復するための手順の詳細については、『Cisco Catalyst IE3x00 Rugged Switch Software Configuration Guide』を参照してください。
シスコの技術サポートに問い合わせを行う場合は、スイッチのシリアル番号を確認する必要があります。 show version 特権 EXEC コマンドを使用して、スイッチのシリアル番号を確認することもできます。