PoE の制約事項
(注) |
この機能は、LAN Base イメージのみでサポートされています。 |
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(注) |
この機能は、LAN Base イメージのみでサポートされています。 |
Power over Ethernet(PoE)対応device ポートでは、回路に電力が供給されていないことをスイッチが検出した場合、接続している次のデバイスに電力が自動的に供給されます。
シスコ先行標準受電装置(Cisco IP Phone および Cisco Aironet アクセス ポイントなど)
IEEE 802.3af 準拠の受電装置
受電デバイスが PoE スイッチ ポートおよび AC 電源に接続されている場合、冗長電力として利用できます。受電装置が PoE ポートにだけ接続されている場合、受電装置には冗長電力は供給されません。
device は PoE のサポートに次のプロトコルと規格を使用します。
電力の消費について CDP を使用:受電デバイスは、device に消費している電力量を通知します。device はこの電力消費に関するメッセージに応答しません。device は、PoE ポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。
シスコ インテリジェント電力管理:受電装置およびdeviceは、電力ネゴシエーション CDP メッセージによって電力消費レベルについてネゴシエーションを行います。このネゴシエーションにより、7 W より多くを消費する高電力のシスコ受電デバイスは、最も高い電力モードで動作できるようになります。受電デバイスは、最初に低電力モードでブートして 7 W 未満の電力を消費し、ネゴシエーションを行って高電力モードで動作するための十分な電力を取得します。受電装置が高電力モードに切り替わるのは、 device から確認を受信した場合に限られます。
高電力装置は、電力ネゴシエーション CDP をサポートしない devices で低電力モードで動作できます。
シスコのインテリジェントな電力管理の機能には、電力消費に関して CDP との下位互換性があるため、device は、受信する CDP メッセージに従って応答します。CDP はサードパーティの受電デバイスをサポートしません。このため、device は、IEEE 分類を使用して装置の消費電力を判断します。
IEEE 802.3a:この規格の主な機能は、受電装置の検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電装置の電力分類があります。詳細については、この規格を参照してください。
device は、PoE 対応ポートがシャットダウンの状態でなく、PoE はイネーブルになっていて(デフォルト)、接続した装置は AC アダプタから電力供給されていない場合、シスコの先行標準受電デバイスまたは IEEE 準拠の受電デバイスを検出します。
装置の検出後、device は、次のように装置のタイプに応じて電力要件を判断します。
初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。device は、受電デバイスを検出および電力供給する場合、この電力を最初に割り当てます。device が受電デバイスから CDP メッセージを受信し、受電デバイスが CDP 電力ネゴシエーションメッセージを通じて device と電力レベルをネゴシエートしたときに、初期電力割り当てが調整される場合があります。
device は検出した IEEE 装置を消費電力クラス内で分類します。device は、電力バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。表 1 はこれらのレベルを一覧表示します。
クラス |
から要求される最大電力レベル デバイス |
---|---|
0(クラス ステータスは不明) |
15.4 W |
1 |
4 W |
2 |
7 W |
3 |
15.4 W |
4 |
30 W(IEEE 802.3at タイプ 2 準拠の受電デバイスの場合) |
device は電力要求をモニタリングおよび追跡して必要な場合にだけ電力供給を許可します。device は自身の電力バジェット(PoE の device で使用可能な電力量)を追跡します。電力の供給許可または拒否がポートで行われると、deviceはパワーアカウンティング計算を実行し、電力バジェットを最新に保ちます。
電力がポートに適用されたあとで、device は CDP を使用して、接続されたシスコ受電デバイスの CDP 固有の電力消費要件を調べます。この要件は、CDP メッセージに基づいて割り当てられる電力量です。これに従って、device は電力バジェットを調整します。これは、サードパーティの PoE 装置には適用されません。device は要件を処理して電力の供給または拒否を行います。要求が許可されると、device は電力バジェットを更新します。要求が拒否された場合は、device はポートの電力がオフに切り替わっていることを確認し、syslog メッセージを生成して LED を更新します。受電デバイスはより多くの電力について、device とのネゴシエーションを行うこともできます。
PoE+ では、受電装置が最大 30 W の電力ネゴシエーションのために、Media Dependent Interface(MDI)の Type, Length, and Value description(TLV)、Power-via-MDI TLV で IEEE 802.3at および LLDP 電源を使用します。シスコの先行標準受電装置および IEEE 受電装置では、CDP または IEEE 802.3at power-via-MDI 電力ネゴシエーション メカニズムにより最大 30 W の電力レベルを要求できます。
(注) |
クラス 0、クラス 3、およびクラス 4 の受電装置の初期割り当ては 15.4 W です。装置が起動し、CDP または LLDP を使用して 15.4 W を超える要求を送信する場合、最大 30 W を割り当てることができます。 |
(注) |
ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドおよびコマンド リファレンスでは、CDP 固有の電力消費要件を実際電力消費要件と呼んでいます。 |
不足電圧、過電圧、オシレータ障害、または短絡状態による障害を device が検出した場合、ポートへの電源をオフにし、syslog メッセージを生成し、電力バジェットと LED を更新します。
PoE 機能は、device がスタックメンバーであるかどうかにかかわらず同じように動作します。電力バジェットは device ごとであり、スタックの他の device とは無関係です。新しいアクティブ device の選択は、PoE の動作に影響を与えません。アクティブ device は、スタック内のすべての devices およびポートの PoE のステータスを追跡し続け、出力表示にそのステータスを含めます。
deviceでは、次の PoE モードがサポートされます。
auto :接続されている装置で電力が必要であるかどうか、device が自動的に検出します。ポートに接続されている受電デバイスを device が検出し、device に十分な電力がある場合は、電力を供給して電力バジェットを更新し、先着順でポートの電力をオンに切り替えて LED を更新します。LED の詳細については、ハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
すべての受電デバイス用として device に十分な電力がある場合は、すべての受電デバイスが起動します。device に接続された受電デバイスすべてに対し十分な電力が利用できる場合、すべての装置に電力を供給します。使用可能な PoE がない場合、または他の装置が電力供給を待機している間に装置の接続が切断されて再接続した場合、どの装置へ電力を供給または拒否されるかが判断できなくなります。
許可された電力がシステムの電力バジェットを超えている場合、device は電力を拒否し、ポートへの電力がオフになっていることを確認したうえで syslog メッセージを生成し、LED を更新します。電力供給が拒否された後、device は定期的に電力バジェットを再確認し、継続して電力要求の許可を試みます。
device により電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、device は装置に電力を供給し続ける場合があります。このとき、装置が device から受電しているか、AC 電源から受電しているかにかかわらず、device は引き続き装置へ電力を供給していることを報告し続ける場合があります。
受電デバイスが取り外された場合、device は切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除きます。非受電装置を接続しても、その装置に障害は発生しません。
ポートで許可される最大ワット数を指定できます。受電デバイスの IEEE クラス最大ワット数が設定されている最大値より大きい場合、device はそのポートに電力を供給しません。device が受電デバイスに電力供給したが、受電デバイスが設定の最大値より多くの電力を CDP メッセージによって後で要求した場合、device はポートの電力を取り除きます。その受電デバイスに割り当てられていた電力は、グローバル電力バジェットに送られます。ワット数を指定しない場合、device は最大値の電力を供給します。任意の PoE ポートで auto 設定を使用してください。auto モードがデフォルト設定です。
static :device は、受電装置が接続されていなくてもポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。device は、設定された最大ワット数をポートに割り当てます。その値は、IEEE クラスまたは受電デバイスからの CDP メッセージによって調節されることはありません。これは、電力があらかじめ割り当てられていることから、最大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスが固定ポートに接続されている場合に電力が保証されるためです。ポートはもう先着順方式ではなくなります。
ただし、受電装置の IEEE クラスが最大ワット数を超えると、device は装置に電力を供給しません。受電デバイスが最大ワット数を超える電力を消費していることを CDP メッセージによって知ると、device は受電デバイスをシャットダウンします。device
ワット数を指定しない場合、device は最大数をあらかじめ割り当てます。device は、受電デバイスを検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。優先順位が高いインターフェイスには、static 設定を使用してください。
never :device は受電装置の検出をディセーブルにして、電力が供給されていない装置が接続されても、PoE ポートに電力を供給しません。PoE 対応ポートに電力を絶対に適用せず、そのポートをデータ専用ポートにする場合に限り、このモードを使用してください。
ほとんどの場合、デフォルトの設定(自動モード)の動作は適切に行われ、プラグアンドプレイ動作が提供されます。それ以上の設定は必要ありません。しかし、プライオリティの高い PoE ポートを設定したり、PoE ポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりする場合は、このタスクを実行します。
リアルタイム電力消費のポリシングをイネーブルにした場合、受電デバイスが最大割り当て量(カットオフ電力値)を超えて電力を消費すると、device はアクションを開始します。
PoE がイネーブルである場合、deviceは受電デバイスのリアルタイムの電力消費を検知します。接続されている受電デバイスのリアルタイム電力消費を device が監視することを、電力モニタリングまたは電力検知といいます。また、deviceはパワー ポリシング機能を使用して消費電力をポリシングします。
電力モニタリングは、シスコのインテリジェントな電力管理および CDP ベースの消費電力に対して下位互換性があります。電力モニタリングはこれらの機能とともに動作して、PoE ポートが受電デバイスに電力を供給できるようにします。
device は次のようにして、接続されている装置のリアルタイム電力消費を検知します。
device は、個々のポートでリアルタイム消費電力をモニタリングします。
device は、ピーク時の電力消費を含め、電力消費を記録します。device は CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIB を介して情報を報告します。
電力ポリシングがイネーブルの場合、device はリアルタイムの消費電力を装置に割り当てられた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。最大消費電力は、PoE ポートでカットオフ電力とも呼ばれます。
装置がポートで最大電力割り当てを超える電力を使用すると、device はポートへの電力をオフにしたり、または device コンフィギュレーションに基づいて受電装置に電力を供給しながら device が syslog メッセージを生成して LED(ポート LED はオレンジ色で点滅)を更新したりすることができます。デフォルトでは、すべての PoE ポートで消費電力のポリシングはディセーブルになっています。
PoE の error-disabled ステートからのエラー回復がイネーブルの場合、指定の時間の経過後、device は PoE ポートを error-disabled ステートから自動的に回復させます。
エラー回復が無効な場合、shutdown および no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、手動で PoE ポートをイネーブルにできます。
ポリシングが無効である場合、受電デバイスが PoE ポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費しても対処されないため、device に悪影響を与える場合があります。
電力ポリシングがイネーブルの場合、device は次の順序でいずれかの値を PoE ポートでのカットオフ電力とします。
device がポートに対して予定しているユーザ定義電力レベルを設定している場合は、power inline consumption default wattage グローバル コンフィギュレーション コマンドまたはインターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で行う。
ポート上で許可される電力を制限するユーザ定義の電力レベルを設定している場合は、power inline auto max max-wattage インターフェイス コンフィギュレーション コマンドまたは power inline static max max-wattage インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して手動で行う。
deviceにおいて受電装置の電力消費が設定されている場合は、CDP 電力ネゴシエーションまたは IEEE 分類と LLDP 電力ネゴシエーションを使用して自動的に行われる。
power inline consumption default wattage または power inline [auto | static max] max-wattage コマンドを入力することにより、カットオフ電力値を手動で設定するには、リストの 1 番めまたは 2 番めの方法を使用します。
CDP/LLDP 電力ネゴシエーションがサポートされていない状況でのみ、ポートの電力レベルを手動で設定するには、power inline consumption default wattage コマンドを使用する必要があります。
カットオフ電力量の値を手動で設定しない場合、deviceは、CDP 電力ネゴシエーションまたはデバイスの IEEE 分類と LLDP 電力ネゴシエーションを使用して自動的に値を決定します。CDP または LLDP がイネーブルでない場合は、デフォルト値の 30 W が適用されます。ただし、CDP または LLDP がない場合は、15400 ~ 30000 mW の値が CDP 要求または LLDP 要求だけに基づいて割り当てられるため、装置で 15.4 W を超える電力の消費がdeviceから許可されません。受電デバイスが CDP または LLDP のネゴシエーションなしに 15.4 W を超える電力を消費する場合、装置は 最大電流(Imax)の制限に違反し、最大値を超える電流が供給されるという Icut 障害が発生する可能性があります。再び電源を入れるまで、ポートは障害状態のままになります。ポートで継続的に 15.4 W を超える電力が給電される場合、このサイクルが繰り返されます。
(注) |
PoE+ ポートに接続されている受電デバイスが再起動し、電力 TLV で CDP パケットまたは LLDP パケットが送信される場合、deviceは最初のパケットの電力ネゴシエーション プロトコルをロックし、その他のプロトコルからの電力要求に応答しません。たとえば、deviceが CDP にロックされている場合、LLDP 要求を送信する装置に電力を供給しません。deviceが CDP にロックされた後で CDP がディセーブルになった場合、deviceは LLDP 電源要求に応答せず、アクセサリの電源がオンにならなくなります。この場合、受電デバイスを再起動する必要があります。 |
ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。ただし、これらの値は、device が PoE ポートの電力をオンまたはオフにするときを指定するために設定する値です。最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力消費と同じではありません。device によって電力ポリシングに使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではありません。
電力ポリシングがイネーブルの場合、device は、スイッチポートで、受電装置の消費電力を超える消費電力ポリシングを行います。最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチ ポートと受電デバイス間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。カットオフ電力とは、受電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。
deviceの PoE がイネーブルの場合、電力ポリシングをイネーブルにすることを推奨します。たとえば、ポリシングがディセーブルで、power inline auto max 6300 インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用してカットオフ値を設定すると、PoE ポートに設定される最大電力割り当ては 6.3 W(6300 mW)です。装置が最大で 6.3 W の電力を必要とする場合、device はポートに接続されている装置に電力を供給します。CDP によるパワー ネゴシエーション実施後の値または IEEE 分類値が設定済みカットオフ値を超えると、device は接続されている装置に電力を供給しなくなります。device が PoE ポートで電力をオンにしたあと、device は受電装置のリアルタイム電力消費のポリシングを行わないので、受電装置は最大割り当て量を超えて電力を消費できることになり、device と、他の PoE ポートに接続されている受電装置に悪影響を及ぼすことがあります。
device は内部電源装置および Cisco Redundant Power System 2300(RPS 2300)をサポートしており、受電デバイスが利用できる総電力量は電源装置の設定によって異なります。
(注) |
PoE 設定を変更するとき、設定中のポートでは電力が低下します。新しい設定、その他の PoE ポートの状態、電力バジェットの状態により、そのポートの電力は再びアップしない場合があります。たとえば、ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、そのポートを固定モードに設定するとします。device はポート 1 から電力が取り除き、受電デバイスを検出してポートに電力を再び供給します。ポート 1 が自動でオンの状態になっていて、最大ワット数を 10 W に設定した場合、device はポートから電力を取り除き、受電デバイスを再び検出します。device は、受電デバイスがクラス 1、クラス 2、またはシスコ専用受電デバイスのいずれかの場合に、ポートに電力を再び供給します。 |
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
enable 例:
|
特権 EXEC モードを有効にします。
|
||
ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 |
interface interface-id 例:
|
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 4 |
power inline {auto [ max max-wattage] | never | static [ max max-wattage]} 例:
|
ポートの PoE モードを設定します。キーワードの意味は次のとおりです。
deviceは、自動モードに設定されたポートに電力を割り当てる前に、固定モードに設定されたポートに PoE を割り当てます。 |
||
ステップ 5 |
end 例:
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 6 |
show power inline [interface-id | module switch-number] 例:
|
deviceまたはdeviceスタック、指定したインターフェイス、または指定したスタックメンバーに関する PoE ステータスを表示します。. moduleswitch-number キーワードは、スタッキング対応devicesだけでサポートされます。 |
||
ステップ 7 |
copy running-config startup-config 例:
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
この機能は、IOS が起動するのを待機することなく、AC 電源が接続された瞬間(電源投入の 15 ~ 20 秒以内)に特定の PSE ポートから引き出された最後の電力を記憶し、電源をオンにします。poe-ha が特定のポートで有効な場合、電源障害後の復旧時に、IOS 転送が開始されるまでの短期間、スイッチが接続されてるエンドポイントデバイスに電源を供給します。
この機能は、すでに実装されている poe-ha と同じコマンドで設定できます。スイッチの電源がオフになったときにポートに接続されている電源デバイスをユーザが交換した場合、この新しいデバイスは、以前のデバイスが利用していた電力を取得します。
(注) |
高速 POE は、Catalyst 3850 でのみサポートされています。 |
(注) |
UPOE の場合、高速 POE はスイッチ側で使用可能ですが、UPOE 電力の可用性の信号伝達を LLDP に依存するため、PD エンドポイントは同様の機能を利用できない可能性があります。LLDP に依存する場合、IOS が起動して LLDP パケット交換が可能になり、UPOE 電力の可用性を信号で伝達できるようになるまで、PD エンドポイントはそのまま待機する必要があります。 |
高速 POE を設定するには、次の手順を実行します。
(注) |
PD を接続する前に poe-ha コマンドを設定する、または、poe-ha を設定した後にポートを手動で閉じる/開く必要があります。 |
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 |
enable 例:
|
特権 EXEC モードを有効にします。
|
ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface interface-id 例:
|
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
power inline port poe-ha 例:
|
PoE の高可用性を設定します。 |
ステップ 5 |
end 例:
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
Cisco 受電装置が PoE ポートに接続されている場合、deviceは Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用してデバイスのプロトコル固有の電力消費を判断し、それに応じてdeviceは電力バジェットを調整します。この機能は、IEEE サードパーティの受電デバイスには適用されません。この装置の場合、deviceが電力要求を許可したときに、受電装置の IEEE 分類に応じてdeviceが電力バジェットを調整します。受電デバイスがクラス 0(クラスステータス不明)またはクラス 3 の場合、deviceは CDP 固有の電力所要量に関係なく、受電デバイスに 15,400 mW を計上します。受電デバイスが CDP 固有の消費よりも高いクラスを報告してきたり、または電力分類(デフォルトはクラス 0)をサポートしていない場合、deviceは IEEE クラス情報を使用してグローバル電力バジェットを追跡するため、電力供給できるデバイスが少なくなります。
power inline consumption wattage インターフェイス コンフィギュレーション コマンドまたは power inline consumption default wattage グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すれば、IEEE 分類で指定されたデフォルトの電力要件を上書きできます。IEEE 分類で指定された電力と実際に装置が必要とする電力の差は、追加の装置が使用するためグローバル電力バジェットに入れられます。したがって、deviceの電力バジェットを拡張してもっと効率的に使用できます。
注意 |
deviceの電力バジェットは慎重に計画し、電力モニタリング機能をイネーブルにし、電源装置に対してオーバーサブスクライブにならないようにする必要があります。 |
(注) |
手動で電力バジェットを設定する場合、deviceと受電デバイスの間のケーブルでの電力消失を考慮する必要があります。 |
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 |
enable 例:
|
特権 EXEC モードを有効にします。
|
ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
no cdp run 例:
|
(任意)CDP をディセーブルにします。 |
ステップ 4 |
power inline consumption default wattage 例:
|
各 PoE ポートに接続された受電装置の消費電力を設定します。 各受電装置に指定できる範囲は 4000 ~ 30000 mW(PoE+)です。デフォルト値は 30000 mW です。 |
ステップ 5 |
end 例:
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show power inline consumption default 例:
|
消費電力のステータスを表示します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config 例:
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 |
enable 例:
|
特権 EXEC モードを有効にします。
|
ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
no cdp run 例:
|
(任意)CDP をディセーブルにします。 |
ステップ 4 |
interface interface-id 例:
|
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
power inline consumption wattage 例:
|
device の PoE ポートに接続された受電装置の消費電力を設定します。 各受電装置に指定できる範囲は 4000 ~ 30000 mW(PoE+)です。デフォルトは 30000 mW(PoE+)です。 |
ステップ 6 |
end 例:
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show power inline consumption 例:
|
電力消費データを表示します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config 例:
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルトでは、device は接続されている受電装置の消費電力をリアルタイムでモニタリングします。消費電力に対するポリシングを行うように device を設定できます。デフォルトではポリシングはディセーブルです。
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
enable 例:
|
特権 EXEC モードを有効にします。
|
||
ステップ 2 |
configure terminal 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 3 |
interface interface-id 例:
|
設定する物理ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
ステップ 4 |
power inline police [action{log | errdisable}] 例:
|
ポートでリアルタイム消費電力が最大電力割り当てを超えるときに、次のいずれかのアクションを実行するようにdeviceを設定します。
action log キーワードを入力しない場合、デフォルトのアクションによってポートがシャットダウンされ、errdisable ステートになります。 |
||
ステップ 5 |
exit 例:
|
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
||
ステップ 6 |
次のいずれかを使用します。
例:
|
(任意)PoE errdisable ステートからのエラー回復をイネーブルにし、PoE 回復メカニズム変数を設定します。 デフォルトでは、回復間隔は 300 秒です。 interval interval には、error-disabled ステートから回復する時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 30 ~ 86400 です。 |
||
ステップ 7 |
exit 例:
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
||
ステップ 8 |
次のいずれかを使用します。
例:
|
電力モニタリング ステータスを表示し、エラー回復設定を確認します。 |
||
ステップ 9 |
copy running-config startup-config 例:
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
コマンド |
目的 |
---|---|
show env power switch [switch-number] |
(任意)スタック内の各スイッチまたは指定したスイッチの内部電源装置のステータスを表示します。 指定できる範囲は、スタック内のスイッチ メンバ番号に従って 1 ~ です。次のキーワードは、スタック対応スイッチ上でだけ使用できます。 |
show power inline [interface-id | module switch-number] |
スイッチまたはスイッチ スタック、インターフェイス、またはスタック内の特定のスイッチの PoE ステータスを表示します。 |
show power inline police |
電力ポリシングのデータを表示します。 |
[no] power inline consumption default wattage グローバル コンフィギュレーション コマンド
[no] power inline consumption wattage
インターフェイス コンフィギュレーション コマンド次の注意メッセージが表示されます。
%CAUTION: Interface Gi1/0/1: Misconfiguring the 'power inline consumption/allocation' command may cause damage to the
switch and void your warranty. Take precaution not to oversubscribe the power supply. It is recommended to enable power
policing if the switch supports it. Refer to documentation.
MIB | MIB のリンク |
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