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目次
この章では、IP サービス レベル契約(IP SLA)の複数動作スケジューラを使用して複数の動作をスケジューリングする方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
IP SLA 動作の通常のスケジューリングでは、一度に 1 つの動作をスケジューリングできます。 IP SLA 動作が何千もある大規模なネットワークでネットワーク パフォーマンスをモニタする場合、通常のスケジューリング(各動作を個別にスケジューリング)では、非効率的であり、時間がかかります。
複数動作のスケジューリング機能を使用すると、コマンドライン インターフェイス(CLI)または CISCO RTTMON-MIB による単一のコマンドによって、複数の IP SLA 動作をスケジューリングできます。 この機能では、これらの動作を均等な時間間隔で実行するようにスケジュールすることで、IP SLA モニタリング トラフィックの量を制御できます。 スケジュールする動作 ID 番号、およびすべての IP SLA 動作が開始されなければならない時間の範囲を指定する必要があります。 この機能は、指定したタイム フレームにおいて等間隔で自動的に IP SLA 動作を分散します。 動作の間隔(開始間隔)が計算されて、動作が開始されます。 このように IP SLA 動作を分散することで、CPU の使用を最小限に抑え、ネットワークの拡張性を向上させることができます。
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、次の設定パラメータを使用して、複数の IP SLA 動作を 1 つのグループとしてスケジュールできます。
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、中断せずに実行可能な最大動作数をスケジュールします。 ただし、この機能は、すでに実行されている IP SLA 動作や、設定されていないため存在しない動作はスキップします。 動作の総数は、不明な動作の数やすでに実行されている動作の数に関係なく、コマンドで指定された動作の数に基づいて計算されます。 IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、アクティブな動作および不明な動作の数を示すメッセージが表示されます。 ただし、これらのメッセージが表示されるのは、設定されていない動作またはすでに実行されている動作をスケジュールした場合だけです。
複数の IP SLA 動作をスケジュールする場合の主な利点は、スケジュールされた期間にわたって動作を均一に分散することで、ネットワークの負荷が低減されることです。 この分散はより一貫したモニタリングのカバレッジを実現するのに役立ちます。 60 秒のスケジュール期間中の同じ 1 秒の間隔以内で 60 個の動作が開始される場合を考えてみます。 60 個すべての動作が開始した後にネットワークの障害が 30 秒間発生した場合、それらの動作が再び開始される時間(この障害後の 30 秒以内)になる前にネットワークが復旧すると、この障害は 60 個のいずれの動作でも検出されません。 一方、60 個の動作が 60 秒のスケジュール期間にわたって 1 秒間隔で均等に分散された場合は、一部の動作でこのネットワーク障害が検出されます。 逆に、60 個すべての動作がアクティブな場合にネットワーク障害が発生すると、60 個のすべての動作は失敗し、障害は実際よりも重大である可能性があることが示されます。
同じタイプの動作では、IP SLA 複数動作スケジューリングに同じ頻度を使用してください。 頻度を指定しない場合、デフォルトの頻度はスケジュール期間と同じになります。 スケジュール期間は、指定されたすべての動作が実行される必要がある期間です。
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、複数の IP SLA 動作を 1 つのグループとしてスケジュールできます。
次の図に、動作 1 から動作 10 を含む動作グループ 1 のスケジューリングを示します。 動作グループ 1 のスケジュール期間は 20 秒です。したがって、このグループ内のすべての動作が 20 秒の期間内に等間隔で開始されます。 デフォルトでは、頻度は、設定されたスケジュール期間と同じ値に設定されます。 図に示すように、頻度はデフォルトで 20 に設定されるため、頻度を設定するかどうかは任意です。
この例では、動作グループ 1 に含まれる最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 1 に含まれる 10 個すべての動作(動作 1 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
頻度は、動作グループが再開されるまで(繰り返されるまで)の経過時間です。 頻度が指定されていない場合、デフォルトで、頻度がスケジュール期間の値に設定されます。 図に示した例では、動作グループ 1 が 20 秒ごとに繰り返し開始されます。 この設定では、指定されたスケジュール期間にわたって動作の最適な分割(間隔)が得られています。
頻度の値は、スケジュール グループが再開されるまでの経過時間です。 スケジュール期間が頻度よりも小さい場合、動作が開始されない期間が出てきます。
次の図に、動作グループ 2 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 2 のスケジュール期間は 20 秒、頻度は 30 秒です。
この例では、動作グループ 2 内の最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 2 内の 10 個すべての動作(動作 1 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
動作グループ 2 の最初の繰り返しでは、動作 1 が 0 秒で開始され、最後の動作(動作 10)が 18 秒で開始されます。 ただし、グループの頻度が 30 秒に設定されているため、動作グループの各動作は 30 秒ごとに再開されます。 したがって、19 秒から 29 秒までの時間に開始する動作が存在しないため、18 秒の後に 10 秒の隙間が生じます。 動作グループ 2 の 2 番めの繰り返しは 30 秒に開始します。 動作グループ 2 内の 10 個すべての動作は、設定された 20 秒のスケジュール期間内に均等に分散された間隔で開始しなければならないので、動作グループ 2 内の最後の動作(動作 10)は常に最初の動作(動作 1)の 18 秒後に開始します。
図に示すように、次のイベントが発生します。
このプロセスは、動作グループ 2 のライフタイムが終わるまで続きます。 ライフタイムの値は設定可能です。 動作グループのデフォルトのライフタイムは無期限です。
グループ動作に含まれる IP SLA 動作の最小開始間隔は 1 秒です。 そのため、スケジュールする動作の数がスケジュール期間よりも大きいと、IP SLA 複数動作スケジューリング機能は、同じ 1 秒間隔内で複数の動作が開始するようにスケジュールします。 スケジュールされる動作の数が 1 秒間隔に均等に分割されない場合は、スケジュール期間の開始時に動作が均等に分割され、余った動作は最後の 1 秒の間隔で開始します。
次の図に、動作グループ 3 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 3 のスケジュール期間は 5 秒、頻度は 10 秒です。
この例では、スケジュール期間を動作の数で割ると、各 IP SLA 動作の開始時間が 1 秒未満になります(5 秒が 10 個の動作で割られて、0.5 秒ごとに 1 動作になる)。 グループ動作内の IP SLA 動作の最小開始間隔は 1 秒なので、IP SLA 複数動作スケジューリング機能は、動作の数をスケジュール期間で割ることにより(10 個の動作が 5 秒で割られる)、各 1 秒間隔で開始しなければならない動作の数を代わりに計算します。 そのため、前の図に示すように、2 つの動作が 1 秒ごとに開始されます。
この例では頻度が 10 に設定されるので、動作グループ 3 の各繰り返しは、前の繰り返しの開始から 10 秒後に始まります。 ただし、繰り返しの間に 5 秒の隙間があるため、この分散は最適なものではありません。
スケジュールされる動作の数が 1 秒間隔に均等に分割されない場合は、スケジュール期間の開始時に動作が均等に分割され、余った動作は最後の 1 秒の間隔で開始します。
次の図に、動作グループ 4 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 4 のスケジュール期間は 4 秒、頻度は 5 秒です。
この例では、IP SLA 複数動作スケジューリング機能が、動作の数をスケジュール期間で割ることにより、各 1 秒間隔で開始しなければならない動作の数を計算します(10 個の動作が 4 秒で割られて、1 秒毎に 2.5 動作になる)。 動作の数は 1 秒間隔に均等に分割されないため、この数は、最後の 1 秒間隔で開始される残りの動作とともに、次の整数に丸められます(図を参照)。
頻度の値は、スケジュール グループが再開されるまでの経過時間です。 スケジュール期間が頻度よりも大きい場合は、動作グループのある繰り返し内の動作が、その後の繰り返しの動作と重なる期間が出てきます。
次の図に、動作グループ 5 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 5 のスケジュール期間は 20 秒、頻度は 10 秒です。
この例では、動作グループ 5 内の最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 1 内の 10 個すべての動作(動作 5 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
動作グループ 5 の最初の繰り返しでは、動作 1 が 0 秒に開始し、動作 10(動作グループ内の最後の動作)は 18 秒に開始します。 動作グループは 10 秒ごとに再開するように設定されているため(frequency 10)、動作グループ 5 の 2 番めの繰り返しは、最初の繰り返しの完了前である 10 秒に再び開始します。 したがって、10 ~ 18 秒の期間中、最初の繰り返しの動作 6 ~ 10 が 2 番めの繰り返しの動作 1 ~ 5 と重なって実行されます(前の図を参照)。 同様に、20 ~ 28 秒の期間中、2 番めの繰り返しの動作 6 ~ 10 は、3 番めの繰り返しの動作 1 ~ 5 と重なります。
この例では、動作 1 と動作 6 の開始時間は、同じ 2 秒の間隔内になりますが、厳密に同じ時間でなければならないわけではありません。
動作の数をスケジュール期間よりも大きく設定することで、複数の動作が同じ 1 秒の間隔内で開始するように設定できるので、ここで説明されている設定は推奨されません。
IP SLA 複数動作スケジューラ機能を使用すると、複数の IP SLA 動作を、指定された期間にわたって均一に分散された間隔で開始し、指定された頻度で再開するようにスケジューリングできます。 IP SLA ランダム スケジューラ機能を使用すると、複数の IP SLA 動作を、指定された期間にわたって均一に分散されたランダムな間隔で開始し、指定された頻度の範囲内に均一に分散されたランダムな頻度で再開するようにスケジューリングできるようになります。 ランダム スケジューリングにより、ネットワーク パフォーマンスを評価するための統計的なメトリックが改善されます。
(注) |
IP SLA ランダム スケジューラ機能は、パケット間のランダム性が考慮されないため、RFC 2330 に準拠していません。 |
ランダム スケジューラ オプションは、デフォルトではディセーブルです。 ランダム スケジューラ オプションをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードでグループ スケジュールを設定するときに、頻度範囲を設定する必要があります。 動作のグループは、指定された頻度範囲の均一に分散されたランダムな頻度で再開されます。 頻度の範囲を設定する場合は、次のガイドラインが適用されます。
ランダム スケジューラ オプションがイネーブルである場合は、次のガイドラインが適用されます。
ここでは、複数の IP SLA 動作をスケジュールする方法について説明します。
(注) |
ここでは、IP SLA ランダム スケジューラをイネーブルにする方法について説明します。
ここでは、IP SLA 複数動作スケジューリングを確認する方法について説明します。
複数の IP SLA 動作のスケジューリングが完了した後は、適切な show コマンドを使用して、動作の最新の詳細情報を確認できます。
次に、動作グループ 1 内の IP SLA 動作 1 ~ 20 を、60 秒のスケジュール期間と 1200 秒のライフ値でスケジュールする例を示します。 デフォルトにより、頻度はスケジュール期間と等しくなるように設定されます。 この例では、開始間隔は 3 秒になります(スケジュール期間を動作の数で割った値)。
switch (config)# ip sla group schedule 1 1-20 schedule-period 60 life 1200
次に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の詳細を表示する例を示します。
switch# show ip sla group schedule Group Entry Number: 1 Probes to be scheduled: 1-20 Total number of probes: 20 Schedule period: 60 Group operation frequency: Equals schedule period Status of entry (SNMP RowStatus): Active Next Scheduled Start Time: Start Time already passed Life (seconds): 1200 Entry Ageout (seconds): never
次に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の詳細を表示する例を示します。 この例では、IP SLA 動作が複数スケジュールされていること(TRUE)が示されています。
switch# show ip sla config 1 IP SLAs Infrastructure Engine-III Entry number: 1 Owner: Tag: Operation timeout (milliseconds): 5000 Type of operation to perform: udp-jitter Target address/Source address: 101.101.101.1/0.0.0.0 Target port/Source port: 5000/0 Type Of Service parameter: 0x0 Request size (ARR data portion): 32 Packet Interval (milliseconds)/Number of packets: 20/10 Verify data: No Vrf Name: default Control Packets: enabled Schedule: Operation frequency (seconds): 60 (not considered if randomly scheduled) Next Scheduled Start Time: Start Time already passed Group Scheduled : TRUE Randomly Scheduled : FALSE Life (seconds): 3600 Entry Ageout (seconds): never Recurring (Starting Everyday): FALSE Status of entry (SNMP RowStatus): Active Threshold (milliseconds): 5000 Distribution Statistics: Number of statistic hours kept: 2 Number of statistic distribution buckets kept: 1 Statistic distribution interval (milliseconds): 20
次に、動作が等間隔でスケジュールされたときに、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の最新の動作開始時間を表示する例を示します。
switch# show ip sla statistics | include Latest operation start time Latest operation start time: *03:06:21.760 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:24.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:27.751 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:30.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:33.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:36.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:39.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:42.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:45.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:48.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:51.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:54.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:57.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:00.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:03.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:06.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:09.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:12.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:15.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:18.752 UTC Tue Oct 21 2003
以下に、20 秒のスケジュール期間で動作グループ 1 の IP SLA 動作 1~10 をスケジュールする例を示します。 デフォルトにより、頻度はスケジュール期間と等しくなるように設定されます。
switch# ip sla group schedule 1 1-10 schedule-period 20
以下に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作を表示する例を示します。 この例の最後の行には、IP SLA 動作が複数スケジュールされていること(TRUE)が示されています。
switch# show ip sla group schedule Multi-Scheduling Configuration: Group Entry Number: 1 Probes to be scheduled: 1-10 Schedule period :20 Group operation frequency: 20 Multi-scheduled: TRUE
以下に、IP SLA 動作 1 ~ 3 をグループ(グループ 2 として指定)としてスケジュールする例を示します。 この例では、50 秒のスケジュール期間にわたって均一に分散されたランダムな間隔で開始するように動作がスケジュールされます。 最初の動作は、ただちに開始されるようにスケジュールされます。 間隔は、プローブが呼び出されるたびに、指定された範囲から毎回選択されます。 ランダム スケジューラ オプションがイネーブルにされると、80 ~ 100 秒の範囲内で、均一に分散されたランダムな動作グループ再開頻度が選択されます。
ip sla group schedule 2 1-3 schedule-period 50 frequency range 80-100 start-time now
この表には、機能が追加または変更されたリリースの更新のみが含まれています。
機能名 | リリース | 機能情報 |
---|---|---|
複数動作スケジューラ |
6.1(1) |
この機能が導入されました。 |
目次
- 複数動作スケジューラの設定
- IP SLA 複数動作スケジューラに関する情報
- IP SLA 複数動作スケジューリングのデフォルトの動作
- スケジュール期間が頻度よりも小さい場合の複数動作スケジューリング
- IP SLA 動作の数がスケジュール期間よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
- スケジュール期間が頻度よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
- IP SLA ランダム スケジューラ
- IP SLA 複数動作スケジューラの前提条件
- 複数の IP SLA 動作のスケジューリング
- IP SLA ランダム スケジューラのイネーブル化
- IP SLA 複数動作スケジューリングの確認
- 複数の IP SLA 動作のスケジューリング設定例
- IP SLA ランダム スケジューラをイネーブルにする設定例
- 複数動作スケジューラの機能履歴
この章では、IP サービス レベル契約(IP SLA)の複数動作スケジューラを使用して複数の動作をスケジューリングする方法について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
- IP SLA 複数動作スケジューラに関する情報
- IP SLA 複数動作スケジューリングのデフォルトの動作
- スケジュール期間が頻度よりも小さい場合の複数動作スケジューリング
- IP SLA 動作の数がスケジュール期間よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
- スケジュール期間が頻度よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
- IP SLA ランダム スケジューラ
- IP SLA 複数動作スケジューラの前提条件
- 複数の IP SLA 動作のスケジューリング
- IP SLA ランダム スケジューラのイネーブル化
- IP SLA 複数動作スケジューリングの確認
- 複数の IP SLA 動作のスケジューリング設定例
- IP SLA ランダム スケジューラをイネーブルにする設定例
- 複数動作スケジューラの機能履歴
IP SLA 複数動作スケジューラに関する情報
IP SLA 動作の通常のスケジューリングでは、一度に 1 つの動作をスケジューリングできます。 IP SLA 動作が何千もある大規模なネットワークでネットワーク パフォーマンスをモニタする場合、通常のスケジューリング(各動作を個別にスケジューリング)では、非効率的であり、時間がかかります。
複数動作のスケジューリング機能を使用すると、コマンドライン インターフェイス(CLI)または CISCO RTTMON-MIB による単一のコマンドによって、複数の IP SLA 動作をスケジューリングできます。 この機能では、これらの動作を均等な時間間隔で実行するようにスケジュールすることで、IP SLA モニタリング トラフィックの量を制御できます。 スケジュールする動作 ID 番号、およびすべての IP SLA 動作が開始されなければならない時間の範囲を指定する必要があります。 この機能は、指定したタイム フレームにおいて等間隔で自動的に IP SLA 動作を分散します。 動作の間隔(開始間隔)が計算されて、動作が開始されます。 このように IP SLA 動作を分散することで、CPU の使用を最小限に抑え、ネットワークの拡張性を向上させることができます。
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、次の設定パラメータを使用して、複数の IP SLA 動作を 1 つのグループとしてスケジュールできます。
- グループ動作番号:スケジュールする IP SLA 動作のグループ設定またはグループ スケジュール番号。
- 動作 ID 番号:スケジュールする動作グループの IP SLA 動作 ID 番号のリスト。
- スケジュール期間:IP SLA 動作グループをスケジュールする時間。
- エージアウト:情報をアクティブに収集していないときに、メモリ内に動作を維持する時間。 デフォルトでは、動作はメモリに永久に保持されます。
- 頻度:各 IP SLA 動作が再開されるまでの時間。 頻度オプションを指定すると、グループに属しているすべての動作の動作頻度が上書きされます。 頻度オプションが指定されていない場合、各動作の頻度は、スケジュール期間の値に設定されます。
- ライフ:動作が情報をアクティブに収集する時間。 無期限に実行されるように動作を設定できます。 デフォルトでは、動作のライフタイムは 1 時間です。
- 開始時間:動作が情報の収集を開始する時間。 すぐに動作を開始するように指定するか、時間、分、秒、日、月を使用して、絶対的な開始時刻に動作を開始するように指定できます。
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、中断せずに実行可能な最大動作数をスケジュールします。 ただし、この機能は、すでに実行されている IP SLA 動作や、設定されていないため存在しない動作はスキップします。 動作の総数は、不明な動作の数やすでに実行されている動作の数に関係なく、コマンドで指定された動作の数に基づいて計算されます。 IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、アクティブな動作および不明な動作の数を示すメッセージが表示されます。 ただし、これらのメッセージが表示されるのは、設定されていない動作またはすでに実行されている動作をスケジュールした場合だけです。
複数の IP SLA 動作をスケジュールする場合の主な利点は、スケジュールされた期間にわたって動作を均一に分散することで、ネットワークの負荷が低減されることです。 この分散はより一貫したモニタリングのカバレッジを実現するのに役立ちます。 60 秒のスケジュール期間中の同じ 1 秒の間隔以内で 60 個の動作が開始される場合を考えてみます。 60 個すべての動作が開始した後にネットワークの障害が 30 秒間発生した場合、それらの動作が再び開始される時間(この障害後の 30 秒以内)になる前にネットワークが復旧すると、この障害は 60 個のいずれの動作でも検出されません。 一方、60 個の動作が 60 秒のスケジュール期間にわたって 1 秒間隔で均等に分散された場合は、一部の動作でこのネットワーク障害が検出されます。 逆に、60 個すべての動作がアクティブな場合にネットワーク障害が発生すると、60 個のすべての動作は失敗し、障害は実際よりも重大である可能性があることが示されます。
同じタイプの動作では、IP SLA 複数動作スケジューリングに同じ頻度を使用してください。 頻度を指定しない場合、デフォルトの頻度はスケジュール期間と同じになります。 スケジュール期間は、指定されたすべての動作が実行される必要がある期間です。
IP SLA 複数動作スケジューリングのデフォルトの動作
IP SLA 複数動作スケジューリング機能では、複数の IP SLA 動作を 1 つのグループとしてスケジュールできます。
次の図に、動作 1 から動作 10 を含む動作グループ 1 のスケジューリングを示します。 動作グループ 1 のスケジュール期間は 20 秒です。したがって、このグループ内のすべての動作が 20 秒の期間内に等間隔で開始されます。 デフォルトでは、頻度は、設定されたスケジュール期間と同じ値に設定されます。 図に示すように、頻度はデフォルトで 20 に設定されるため、頻度を設定するかどうかは任意です。
この例では、動作グループ 1 に含まれる最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 1 に含まれる 10 個すべての動作(動作 1 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
頻度は、動作グループが再開されるまで(繰り返されるまで)の経過時間です。 頻度が指定されていない場合、デフォルトで、頻度がスケジュール期間の値に設定されます。 図に示した例では、動作グループ 1 が 20 秒ごとに繰り返し開始されます。 この設定では、指定されたスケジュール期間にわたって動作の最適な分割(間隔)が得られています。
スケジュール期間が頻度よりも小さい場合の複数動作スケジューリング
頻度の値は、スケジュール グループが再開されるまでの経過時間です。 スケジュール期間が頻度よりも小さい場合、動作が開始されない期間が出てきます。
次の図に、動作グループ 2 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 2 のスケジュール期間は 20 秒、頻度は 30 秒です。
この例では、動作グループ 2 内の最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 2 内の 10 個すべての動作(動作 1 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
動作グループ 2 の最初の繰り返しでは、動作 1 が 0 秒で開始され、最後の動作(動作 10)が 18 秒で開始されます。 ただし、グループの頻度が 30 秒に設定されているため、動作グループの各動作は 30 秒ごとに再開されます。 したがって、19 秒から 29 秒までの時間に開始する動作が存在しないため、18 秒の後に 10 秒の隙間が生じます。 動作グループ 2 の 2 番めの繰り返しは 30 秒に開始します。 動作グループ 2 内の 10 個すべての動作は、設定された 20 秒のスケジュール期間内に均等に分散された間隔で開始しなければならないので、動作グループ 2 内の最後の動作(動作 10)は常に最初の動作(動作 1)の 18 秒後に開始します。
図に示すように、次のイベントが発生します。
- 0 秒の時点で、動作グループ 2 内の最初の動作(動作 1)が開始されます。
- 18 秒の時点で、動作グループ 2 の最後の動作(動作 10)が開始されます。つまり、動作グループ 1 の最初の繰り返し(スケジュール期間)がここで終了することを意味します。
- 19 ~ 29 秒の間に開始される動作はありません。
- 30 秒の時点で、動作グループ 2 内の最初の動作(動作 1)が再び開始されます。 動作グループ 2 の 2 番めの繰り返しがここから始まります。
- 48 秒の時点で(2 番めの繰り返しが始まってから 18 秒後)、動作グループ 2 内の最後の動作(動作 10)が開始され、動作グループ 2 の 2 番めの繰り返しが終わります。
- 60 秒の時点で、動作グループ 2 の 3 番めの繰り返しが開始されます。
このプロセスは、動作グループ 2 のライフタイムが終わるまで続きます。 ライフタイムの値は設定可能です。 動作グループのデフォルトのライフタイムは無期限です。
IP SLA 動作の数がスケジュール期間よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
グループ動作に含まれる IP SLA 動作の最小開始間隔は 1 秒です。 そのため、スケジュールする動作の数がスケジュール期間よりも大きいと、IP SLA 複数動作スケジューリング機能は、同じ 1 秒間隔内で複数の動作が開始するようにスケジュールします。 スケジュールされる動作の数が 1 秒間隔に均等に分割されない場合は、スケジュール期間の開始時に動作が均等に分割され、余った動作は最後の 1 秒の間隔で開始します。
次の図に、動作グループ 3 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 3 のスケジュール期間は 5 秒、頻度は 10 秒です。
この例では、スケジュール期間を動作の数で割ると、各 IP SLA 動作の開始時間が 1 秒未満になります(5 秒が 10 個の動作で割られて、0.5 秒ごとに 1 動作になる)。 グループ動作内の IP SLA 動作の最小開始間隔は 1 秒なので、IP SLA 複数動作スケジューリング機能は、動作の数をスケジュール期間で割ることにより(10 個の動作が 5 秒で割られる)、各 1 秒間隔で開始しなければならない動作の数を代わりに計算します。 そのため、前の図に示すように、2 つの動作が 1 秒ごとに開始されます。
この例では頻度が 10 に設定されるので、動作グループ 3 の各繰り返しは、前の繰り返しの開始から 10 秒後に始まります。 ただし、繰り返しの間に 5 秒の隙間があるため、この分散は最適なものではありません。
スケジュールされる動作の数が 1 秒間隔に均等に分割されない場合は、スケジュール期間の開始時に動作が均等に分割され、余った動作は最後の 1 秒の間隔で開始します。
次の図に、動作グループ 4 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 4 のスケジュール期間は 4 秒、頻度は 5 秒です。
この例では、IP SLA 複数動作スケジューリング機能が、動作の数をスケジュール期間で割ることにより、各 1 秒間隔で開始しなければならない動作の数を計算します(10 個の動作が 4 秒で割られて、1 秒毎に 2.5 動作になる)。 動作の数は 1 秒間隔に均等に分割されないため、この数は、最後の 1 秒間隔で開始される残りの動作とともに、次の整数に丸められます(図を参照)。
スケジュール期間が頻度よりも大きい場合の複数動作スケジューリング
頻度の値は、スケジュール グループが再開されるまでの経過時間です。 スケジュール期間が頻度よりも大きい場合は、動作グループのある繰り返し内の動作が、その後の繰り返しの動作と重なる期間が出てきます。
次の図に、動作グループ 5 内の動作 1 から動作 10 のスケジューリングを示します。 動作グループ 5 のスケジュール期間は 20 秒、頻度は 10 秒です。
この例では、動作グループ 5 内の最初の動作(動作 1)が 0 秒に開始します。 動作グループ 1 内の 10 個すべての動作(動作 5 ~ 10)が、20 秒のスケジュール期間内に開始される必要があります。 各 IP SLA 動作の開始時間は、スケジュール期間を動作の数で割ることにより(20 秒が 10 個の動作で割られる)、スケジュール期間にわたって均等に分散されます。 したがって、各動作は前の操作の 2 秒後に開始されます。
動作グループ 5 の最初の繰り返しでは、動作 1 が 0 秒に開始し、動作 10(動作グループ内の最後の動作)は 18 秒に開始します。 動作グループは 10 秒ごとに再開するように設定されているため(frequency 10)、動作グループ 5 の 2 番めの繰り返しは、最初の繰り返しの完了前である 10 秒に再び開始します。 したがって、10 ~ 18 秒の期間中、最初の繰り返しの動作 6 ~ 10 が 2 番めの繰り返しの動作 1 ~ 5 と重なって実行されます(前の図を参照)。 同様に、20 ~ 28 秒の期間中、2 番めの繰り返しの動作 6 ~ 10 は、3 番めの繰り返しの動作 1 ~ 5 と重なります。
この例では、動作 1 と動作 6 の開始時間は、同じ 2 秒の間隔内になりますが、厳密に同じ時間でなければならないわけではありません。
動作の数をスケジュール期間よりも大きく設定することで、複数の動作が同じ 1 秒の間隔内で開始するように設定できるので、ここで説明されている設定は推奨されません。
IP SLA ランダム スケジューラ
IP SLA 複数動作スケジューラ機能を使用すると、複数の IP SLA 動作を、指定された期間にわたって均一に分散された間隔で開始し、指定された頻度で再開するようにスケジューリングできます。 IP SLA ランダム スケジューラ機能を使用すると、複数の IP SLA 動作を、指定された期間にわたって均一に分散されたランダムな間隔で開始し、指定された頻度の範囲内に均一に分散されたランダムな頻度で再開するようにスケジューリングできるようになります。 ランダム スケジューリングにより、ネットワーク パフォーマンスを評価するための統計的なメトリックが改善されます。
(注)
IP SLA ランダム スケジューラ機能は、パケット間のランダム性が考慮されないため、RFC 2330 に準拠していません。ランダム スケジューラ オプションは、デフォルトではディセーブルです。 ランダム スケジューラ オプションをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードでグループ スケジュールを設定するときに、頻度範囲を設定する必要があります。 動作のグループは、指定された頻度範囲の均一に分散されたランダムな頻度で再開されます。 頻度の範囲を設定する場合は、次のガイドラインが適用されます。
- 頻度の範囲の開始値は、グループ動作のすべての動作のタイムアウト値よりも大きい値にする必要があります。
- 頻度の範囲の開始値は、スケジュール期間(グループ動作がスケジュールされる期間)よりも大きい値にする必要があります。 このガイドラインを順守することで、同じ動作が、スケジュール期間内に複数回スケジューリングされることがなくなります。
ランダム スケジューラ オプションがイネーブルである場合は、次のガイドラインが適用されます。
- グループ動作の個々の動作は、均一に分散されて、スケジュール期間にランダムな間隔で開始されます。
- 動作のグループは、指定された頻度範囲の均一に分散されたランダムな頻度で再開されます。
- グループ動作の各動作開始の最小間隔は、100 ミリ秒(0.1 秒)です。 ランダム スケジューラ オプションがディセーブルの場合、最小間隔は 1 秒です。
- 特定の時間に開始されるようにスケジューリングできるのは、1 つの動作だけです。 ランダム スケジューラ オプションがディセーブルの場合、複数の動作を同じ時間に開始できます。
- 最初の動作は常にスケジュール期間の 0 ミリ秒に開始されます。
- グループ動作の各動作が開始される順序はランダムです。
複数の IP SLA 動作のスケジューリング
手順
IP SLA ランダム スケジューラのイネーブル化
手順
IP SLA 複数動作スケジューリングの確認
手順
例
複数の IP SLA 動作のスケジューリングが完了した後は、適切な show コマンドを使用して、動作の最新の詳細情報を確認できます。
次に、動作グループ 1 内の IP SLA 動作 1 ~ 20 を、60 秒のスケジュール期間と 1200 秒のライフ値でスケジュールする例を示します。 デフォルトにより、頻度はスケジュール期間と等しくなるように設定されます。 この例では、開始間隔は 3 秒になります(スケジュール期間を動作の数で割った値)。
switch (config)# ip sla group schedule 1 1-20 schedule-period 60 life 1200次に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の詳細を表示する例を示します。
switch# show ip sla group schedule Group Entry Number: 1 Probes to be scheduled: 1-20 Total number of probes: 20 Schedule period: 60 Group operation frequency: Equals schedule period Status of entry (SNMP RowStatus): Active Next Scheduled Start Time: Start Time already passed Life (seconds): 1200 Entry Ageout (seconds): never次に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の詳細を表示する例を示します。 この例では、IP SLA 動作が複数スケジュールされていること(TRUE)が示されています。
switch# show ip sla config 1 IP SLAs Infrastructure Engine-III Entry number: 1 Owner: Tag: Operation timeout (milliseconds): 5000 Type of operation to perform: udp-jitter Target address/Source address: 101.101.101.1/0.0.0.0 Target port/Source port: 5000/0 Type Of Service parameter: 0x0 Request size (ARR data portion): 32 Packet Interval (milliseconds)/Number of packets: 20/10 Verify data: No Vrf Name: default Control Packets: enabled Schedule: Operation frequency (seconds): 60 (not considered if randomly scheduled) Next Scheduled Start Time: Start Time already passed Group Scheduled : TRUE Randomly Scheduled : FALSE Life (seconds): 3600 Entry Ageout (seconds): never Recurring (Starting Everyday): FALSE Status of entry (SNMP RowStatus): Active Threshold (milliseconds): 5000 Distribution Statistics: Number of statistic hours kept: 2 Number of statistic distribution buckets kept: 1 Statistic distribution interval (milliseconds): 20次に、動作が等間隔でスケジュールされたときに、スケジュールされた複数の IP SLA 動作の最新の動作開始時間を表示する例を示します。
switch# show ip sla statistics | include Latest operation start time Latest operation start time: *03:06:21.760 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:24.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:27.751 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:30.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:33.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:36.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:39.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:42.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:45.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:48.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:51.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:54.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:06:57.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:00.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:03.754 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:06.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:09.752 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:12.753 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:15.755 UTC Tue Oct 21 2003 Latest operation start time: *03:07:18.752 UTC Tue Oct 21 2003複数の IP SLA 動作のスケジューリング設定例
以下に、20 秒のスケジュール期間で動作グループ 1 の IP SLA 動作 1~10 をスケジュールする例を示します。 デフォルトにより、頻度はスケジュール期間と等しくなるように設定されます。
switch# ip sla group schedule 1 1-10 schedule-period 20以下に、スケジュールされた複数の IP SLA 動作を表示する例を示します。 この例の最後の行には、IP SLA 動作が複数スケジュールされていること(TRUE)が示されています。
switch# show ip sla group schedule Multi-Scheduling Configuration: Group Entry Number: 1 Probes to be scheduled: 1-10 Schedule period :20 Group operation frequency: 20 Multi-scheduled: TRUEIP SLA ランダム スケジューラをイネーブルにする設定例
以下に、IP SLA 動作 1 ~ 3 をグループ(グループ 2 として指定)としてスケジュールする例を示します。 この例では、50 秒のスケジュール期間にわたって均一に分散されたランダムな間隔で開始するように動作がスケジュールされます。 最初の動作は、ただちに開始されるようにスケジュールされます。 間隔は、プローブが呼び出されるたびに、指定された範囲から毎回選択されます。 ランダム スケジューラ オプションがイネーブルにされると、80 ~ 100 秒の範囲内で、均一に分散されたランダムな動作グループ再開頻度が選択されます。
ip sla group schedule 2 1-3 schedule-period 50 frequency range 80-100 start-time now