Call Home の設定

Call Home 機能は、クリティカルなシステム イベントを E メールおよび Web 上で通知します。ポケットベル サービス、通常の電子メール、または XML ベースの自動解析アプリケーションとの適切な互換性のために、さまざまなメッセージの形式が使用できます。この機能の一般的な使用方法としては、ネットワーク サポート技術者の直接ページング、ネットワーク オペレーション センターへの E メール通知、サポート Web サイトへの XML 送信、シスコのテクニカル サポート(TAC)で事例を直接生成するための Cisco Smart Call Home サービスの使用などがあります。

この章は、次の項で構成されています。

機能情報の確認

ご使用のソフトウェアリリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェアリリースに対応したリリースノートを参照してください。

プラットフォームのサポート、および Cisco IOS、Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、http://tools.cisco.com/ITDIT/CFN/を参照してください。Cisco Feature Navigator にアクセスするために、シスコのアカウントは必要ありません。

Call Home の前提条件

Call Home を設定するための前提条件を次に示します。

  • 受信者が受け取ったメッセージの送信元を判別できるように、連絡先の電子メール アドレス(Smart Call Home のフル登録では必須、Call Mode が匿名モードでイネーブルになっている場合は任意)、電話番号(任意)、住所情報(任意)を設定する必要があります。

  • 少なくとも 1 つの宛先プロファイル(定義済みまたはユーザ定義)を設定する必要があります。使用する宛先プロファイルは、受信エンティティがポケットベル、電子メール アドレス、または Cisco Smart Call Home などの自動サービスのいずれであるかによって異なります。

    宛先プロファイルが E メール メッセージ送信を使用している場合、シンプル メール転送プロトコル(SMTP)サーバを指定する必要があります。

  • ルータは E メール サーバまたは宛先 HTTP サーバに IP 接続されている必要があります。

  • Cisco Smart Call Home を使用する場合は、完全な Cisco Smart Call Home サービスを提供するために、デバイスを対象とした有効なサービス契約が必要です。

Call Home の概要

Call Home 機能を使用すると、設定、環境条件、インベントリ、syslog、スナップショット、およびクラッシュ イベントについての情報を含むアラート メッセージを送信できます。これらのアラート メッセージは、電子メール ベースまたは Web ベースのメッセージとして提供されます。複数のメッセージ フォーマットから選択できるので、ポケットベル サービス、標準的な電子メール、または XML ベースの自動解析アプリケーションとの互換性が得られます。この機能では、複数の受信者(Call Home 宛先プロファイルという)にアラートを送信できます。宛先プロファイルごとに、メッセージ形式とコンテンツのカテゴリを設定できます。Cisco TAC (callhome@cisco.com)にアラートを送信するための事前定義された宛先プロファイルが用意されています。また、独自の宛先プロファイルを定義することもできます。

柔軟なメッセージの配信オプションとフォーマット オプションにより、個別のサポート要件を簡単に統合できます。

ここでは、次の内容について説明します。

Call Home を使用するメリット

Call Home 機能には次のようなメリットがあります。

  • 次のような複数のメッセージ形式オプション:
    • ショート テキスト:ポケットベルまたは印刷形式のレポートに最適。

    • プレーン テキスト:人間が読むのに適した形式に完全整形されたメッセージ情報。

    • XML:XML および Adaptive Markup Language(AML)Document Type Definitions(DTD)を使用するマシンが判読可能な形式です。XML 形式では、シスコ TAC と通信できます。

  • 複数のメッセージ宛先への同時配信が可能。

  • 複数のメッセージ カテゴリ(設定、環境条件、インベントリ、syslog、スナップショット、クラッシュ イベントなど)。

  • シビラティ(重大度)とパターンマッチによるメッセージのフィルタリング

  • 定期的なメッセージ送信のスケジューリング

Smart Call Home サービスの取得

シスコと直接サービス契約を結んでいる場合は、Smart Call Home サービスに登録できます。Smart Call Home は、Smart Call Home メッセージを分析し、背景説明と推奨措置を提供します。既知の問題、特にオンライン診断障害については、TAC に Automatic Service Request が作成されます。

Smart Call Home には、次の機能があります。

  • 継続的なデバイス ヘルス モニタリングとリアルタイムの診断アラート。

  • Smart Call Home メッセージの分析。必要に応じて、自動サービス要求(詳細な診断情報が含まれる)が作成され、該当する TAC チームにルーティングされるため、問題解決を高速化できます。

  • セキュアなメッセージ転送が、ご使用のデバイスから直接、または HTTP プロキシ サーバやダウンロード可能な転送ゲートウェイ(TG)を経由して行われます。TG 集約ポイントは、複数のデバイスをサポートする場合またはセキュリティ要件によって、デバイスをインターネットに直接接続できない場合に使用できます。

  • すべての Smart Call Home デバイスの Smart Call Home メッセージと推奨事項、インベントリ情報、および設定情報に Web アクセスすることにより、関連するフィールド通知、セキュリティ勧告、およびサポート終了日情報にアクセスできます。

Smart Call Home で次の項目を登録する必要があります。

  • ルータの SMARTnet 契約番号

  • 電子メール アドレス

  • Cisco.com のユーザ名

Smart Call Home の詳細については、https://supportforums.cisco.com/community/4816/smart-call-homeを参照してください。

Anonymous Reporting

Smart Call Home は、多くのシスコ サービス契約に含まれるサービス機能で、顧客が問題をより迅速に解決できるように支援することを目的としています。また、クラッシュ メッセージから取得した情報は、シスコが現場の機器や発生している問題を理解しやすくします。Smart Call Home を使用しない場合でも、Anonymous Reporting をイネーブルにすると、シスコはデバイスから最小限のエラーおよびヘルス情報をセキュアに受信できます。Anonymous Reporting をイネーブルにした場合、顧客が誰であるかは匿名のままで、識別情報は送信されません。


(注)  


Anonymous Reporting をイネーブルにすると、シスコまたはシスコに代わって業務を行うベンダーに指定データを転送することに同意することになります(米国以外の国を含む)。シスコでは、すべてのお客様のプライバシーを保護しています。シスコでの個人情報の取り扱いについては、シスコのプライバシー ステートメント(http://www.cisco.com/web/siteassets/legal/privacy.html)参照してください。


Call Home が匿名で設定されていると、クラッシュ、インベントリ、およびテスト メッセージだけがシスコに送信されます。顧客の識別情報は送信されません。

これらのメッセージの送信内容の詳細については、アラート グループの起動イベントとコマンドを参照してください。

Call Home の設定方法

以下の項では、1 つのコマンドを使用して Call Home を設定する方法について説明します。

以下の項では、詳細な設定およびオプションの設定について説明します。

Smart Call Home の設定(単一コマンド)

1 つのコマンドですべての Call Home の基本設定をイネーブルにするには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home reporting {anonymous | contact-email-addr email-address} [http-proxy {ipv4-address | ipv6-address | name} port port-number]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home reporting {anonymous | contact-email-addr email-address} [http-proxy {ipv4-address | ipv6-address | name} port port-number]

例:

Router(config)# call-home reporting contact-email-addr email@company.com

1 つのコマンドを使用して Call Home の基本設定をイネーブルにします。

  • anonymous:Call-Home TAC プロファイルがクラッシュメッセージ、インベントリメッセージ、およびテストメッセージのみを送信し、これらのメッセージを匿名で送信するようにします。

  • contact-email-addr:Smart Call Home サービスのフル レポート機能をイネーブルにし、フル インベントリ メッセージを Call Home TAC プロファイルから Smart Call Home サーバに送信してフル登録プロセスを開始します。

  • http-proxy {ipv4-address | ipv6-address | name}:IPv4 または IPv6 アドレス、あるいはサーバー名を設定します。最大長は 64 文字です。

  • port port-number:ポート番号。

    有効値の範囲は 1 ~ 65535 です。

(注)  

 

HTTP プロキシ オプションでは、バッファリングするための独自のプロキシ サーバおよびデバイスからのセキュア接続を利用できます。

(注)  

 

call-home reporting コマンドを使用して匿名またはフル登録モードで Call Home を正常にイネーブルにした後、インベントリ メッセージが送信されます。Call Home がフル登録モードでイネーブルになっている場合、フル登録モードのフル インベントリ メッセージが送信されます。Call Home が匿名モードでイネーブルになっている場合、匿名のインベントリ メッセージが送信されます。これらのメッセージの送信内容の詳細については、アラート グループの起動イベントとコマンドを参照してください。

Smart Call Home の設定と有効化

Cisco Smart Call Home サービスのアプリケーションおよび設定に関する情報については、https://supportforums.cisco.com/community/4816/smart-call-home にある『Smart Call Home User Guide』の「Getting Started」の項を参照してください。このマニュアルには、デバイスから直接、または転送ゲートウェイ(TG)集約ポイントを介して Smart Call Home メッセージを送信するための設定例が含まれています。


(注)  


HTTPS には追加的なペイロード暗号化が含まれているため、セキュリティ上の理由から、HTTPS 転送オプションを使用することをお勧めします。インターネットへの接続に集約ポイントまたはプロキシが必要な場合は、Cisco.com からダウンロード可能な転送ゲートウェイ ソフトウェアを使用できます。


Call Home のイネーブル化とディセーブル化

Call Home 機能をイネーブルまたはディセーブルにするには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. service call-home
  3. no service call-home

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

service call-home

例:

Router(config)# service call-home

Call Home 機能をイネーブルにします。

ステップ 3

no service call-home

例:

Router(config)# no service call-home

Call Home 機能をディセーブルにします。

連絡先情報の設定

各ルータには、連絡先電子メール アドレスが含まれる必要があります(ただし Call Home が匿名モードでイネーブルに設定されている場合を除く)。任意で、電話番号、住所、契約 ID、カスタマー ID、サイト ID を割り当てることができます。

連絡先情報を割り当てるには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. contact-email-addr email-address
  4. phone-number +phone-number
  5. street-address street-address
  6. customer-id text
  7. site-id text
  8. contract-id text

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

contact-email-addr email-address

例:

Router(cfg-call-home)# contact-email-addr username@example.com

自分の電子メール アドレスを指定します。E メール アドレス フォーマットにはスペースなしで最大 200 文字まで入力できます。

ステップ 4

phone-number +phone-number

例:

Router(cfg-call-home)# phone-number +1-800-555-4567

(任意)自分の電話番号を割り当てます。

(注)  

 

番号は必ずプラス(+)記号で始まり、ダッシュ(-)と数字だけが含まれるようにしてください。17 文字まで入力できます。スペースを含める場合は、エントリを引用符(“”)で囲む必要があります。

ステップ 5

street-address street-address

例:

Router(cfg-call-home)# street-address “1234 Picaboo Street, Any city, Any state, 12345“

(任意)RMA 機器の配送先である自分の住所を割り当てます。最大 200 文字まで入力できます。スペースを含める場合は、エントリを引用符(“”)で囲む必要があります。

ステップ 6

customer-id text

例:

Router(cfg-call-home)# customer-id Customer1234

(任意)カスタマー ID を指定します。最大 64 文字まで入力できます。スペースを含める場合は、エントリを引用符(“”)で囲む必要があります。

ステップ 7

site-id text

例:

Router(cfg-call-home)# site-id Site1ManhattanNY

(任意)カスタマー サイト ID を指定します。最大 200 文字まで入力できます。スペースを含める場合は、エントリを引用符(“”)で囲む必要があります。

ステップ 8

contract-id text

例:

Router(cfg-call-home)# contract-id Company1234

(任意)ルータの契約 ID を指定します。最大 64 文字まで入力できます。スペースを含める場合は、エントリを引用符(“”)で囲む必要があります。

次に、連絡先情報を設定する例を示します。

Router# configure terminal 
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)# call-home
Router(cfg-call-home)# contact-email-addr username@example.com
Router(cfg-call-home)# phone-number +1-800-555-4567
Router(cfg-call-home)# street-address “1234 Picaboo Street, Any city, Any state, 12345”
Router(cfg-call-home)# customer-id Customer1234
Router(cfg-call-home)# site-id Site1ManhattanNY
Router(cfg-call-home)# contract-id Company1234 
Router(cfg-call-home)# exit

宛先プロファイルの設定

宛先プロファイルには、アラート通知に必要な配信情報が入っています。少なくとも 1 つの宛先プロファイルが必要です。1 つまたは複数のタイプの複数の宛先プロファイルを設定できます。

新しい宛先プロファイルを作成して定義することも、定義済みの宛先プロファイルをコピーして使用することもできます。新しい宛先プロファイルを定義する場合は、プロファイル名を割り当てる必要があります。


(注)  


Cisco Smart Call Home サービスを使用する場合、宛先プロファイルは XML メッセージ フォーマットでなければなりません。


次の属性を宛先プロファイルに設定できます。

  • プロファイル名:ユーザ定義の宛先プロファイルを一意に識別する文字列。プロファイル名は 31 文字までで大文字と小文字は区別されません。


    (注)  


    プロファイル名として all は使用できません。


  • 転送方法:アラートを送信するための転送メカニズム(電子メールまたは HTTP(HTTPS を含む))。

    • ユーザ定義の宛先プロファイルの場合、E メールがデフォルトで、どちらかまたは両方の転送メカニズムをイネーブルにできます。両方の方法をディセーブルにすると、E メールがイネーブルになります。

    • あらかじめ定義された Cisco TAC プロファイルの場合、いずれかの転送メカニズムをイネーブルにできますが、同時にはイネーブルにできません。

  • 宛先アドレス:アラートを送信する転送方法に関連した実際のアドレス。

  • メッセージ形式:アラートの送信に使用するメッセージ形式。ユーザ定義宛先プロファイルの形式オプションは、ロング テキスト、ショート テキスト、または XML です。デフォルトは XML です。定義済みのシスコ TAC プロファイルの場合、XML しか使用できません。

  • メッセージ サイズ:宛先メッセージの最大サイズ。有効範囲は 50 ~ 3,145,728 バイトです。デフォルト値は 3,145,728 バイトです。

    Anonymous Reporting:顧客 ID を匿名のままにするよう選択できます。これにより、識別情報が送信されません。

  • 関心のあるアラート グループへの登録:各自の関心事項を示すアラート グループに登録することができます。

ここでは、次の内容について説明します。

新しい宛先プロファイルの作成

新しい宛先プロファイルを作成し、設定するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. profile name
  4. [no] destination transport-method {email | http}
  5. destination address {email email-address | http url}
  6. destination preferred-msg-format {long-text | short-text | xml}
  7. destination message-size-limit bytes
  8. active
  9. end
  10. show call-home profile {name | all}

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

profile name

例:
Router(config-call-home)# profile profile1 

指定された宛先プロファイルに対する Call Home 宛先プロファイル設定サブモードに入ります。指定された宛先プロファイルが存在しない場合、作成されます。

ステップ 4

[no] destination transport-method {email | http}

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination transport-method email

(任意)メッセージ転送方法をイネーブルにします。no オプションを選択すると、方法がディセーブルになります。

ステップ 5

destination address {email email-address | http url}

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination address email myaddress@example.com

Call Home メッセージを送信する宛先 E メール アドレスまたは URL を設定します。

(注)  

 

宛先 URL を入力する場合は、サーバがセキュア サーバであるかどうかに応じて http:// または https:// を指定します。

ステップ 6

destination preferred-msg-format {long-text | short-text | xml}

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination preferred-msg-format xml

(任意)使用するメッセージ形式を設定します。デフォルトは XML です。

ステップ 7

destination message-size-limit bytes

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination message-size-limit 3145728

(任意)宛先プロファイルの宛先メッセージの最大サイズを設定します。

ステップ 8

active

例:
Router(cfg-call-home-profile)# active

宛先プロファイルをイネーブルにします。デフォルトでは、プロファイルは作成時にイネーブルになります。

ステップ 9

end

例:
Router(cfg-call-home-profile)# end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 10

show call-home profile {name | all}

例:
Router# show call-home profile profile1

指定されたプロファイル、または設定済みのすべてのプロファイルに関する宛先プロファイル設定を表示します。

宛先プロファイルのコピー

既存のプロファイルをコピーして新しい宛先プロファイルを作成するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. copy profile source-profile target-profile

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

copy profile source-profile target-profile

例:
Router(cfg-call-home)# copy profile profile1 profile2

既存の宛先プロファイルと同じ設定で新しい宛先プロファイルを作成します。

プロファイルの匿名モードの設定

匿名プロファイルを設定するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. profile name
  4. anonymous-reporting-only

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

profile name

例:
Router(cfg-call-home) profile Profile-1

プロファイル コンフィギュレーション モードをイネーブルにします。

ステップ 4

anonymous-reporting-only

例:
Router(cfg-call-home-profile)# anonymous-reporting-only

プロファイルを匿名モードに設定します。

(注)  

 

デフォルトで、Call Home は、プロファイルに登録されているすべてのイベント タイプに関する完全なレポートを送信します。anonymous-reporting-only が設定されている場合は、クラッシュ、インベントリ、およびテストメッセージだけが送信されます。

アラート グループへの登録

アラート グループは、すべてのルータでサポートされている Call Home アラートをあらかじめ定義したサブセットです。Call Home アラートはタイプごとに別のアラート グループにグループ化されます。次のアラート グループが使用可能です。

  • Crash

  • 設定

  • Environment

  • Inventory

  • Snapshot

  • Syslog

ここでは、次の内容について説明します。

各アラート グループの起動イベントを アラート グループの起動イベントとコマンドに示します。アラート グループ メッセージの内容を メッセージの内容に示します。

宛先プロファイルごとに受信するアラート グループを 1 つまたは複数選択できます。


(注)  


Call Home アラートは、その Call Home アラートが含まれているアラート グループに登録されている宛先プロファイルにしか送信されません。さらに、アラート グループをイネーブルにする必要があります。


宛先プロファイルを 1 つまたは複数のアラート グループに加入させる場合、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. alert-group {all | configuration | environment | inventory | syslog | crash | snapshot}
  4. profile name
  5. subscribe-to-alert-group all
  6. subscribe-to-alert-group configuration [periodic {daily hh:mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}]
  7. subscribe-to-alert-group environment [severity {catastrophic | disaster | fatal | critical | major | minor | warning | notification | normal | debugging}]
  8. subscribe-to-alert-group inventory [periodic {daily hh:mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}]
  9. subscribe-to-alert-group syslog [severity {catastrophic | disaster | fatal | critical | major | minor | warning | notification | normal | debugging}]
  10. subscribe-to-alert-group crash
  11. subscribe-to-alert-group snapshot periodic {daily hh:mm | hourly mm | interval mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}
  12. exit

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

alert-group {all | configuration | environment | inventory | syslog | crash | snapshot}

例:

Router(cfg-call-home)# alert-group all

指定されたアラート グループをイネーブルにします。すべてのアラート グループをイネーブル(有効)にするには、all キーワードを使用します。デフォルトでは、すべてのアラート グループがイネーブルになります。

ステップ 4

profile name

例:

Router(cfg-call-home)# profile profile1

指定された宛先プロファイルに対する Call Home 宛先プロファイル設定サブモードに入ります。

ステップ 5

subscribe-to-alert-group all

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group all

最も低いシビラティ(重大度)を使用しているすべての使用可能なアラート グループに登録します。

ステップ 6 からステップ 11 で説明しているように、特定のタイプごとに個別にアラート グループに登録することもできます。

(注)  

 

このコマンドは、syslog のデバッグのデフォルトのシビラティ(重大度)に登録されます。これにより、大量の syslog メッセージが生成されます。可能な場合は、適切なシビラティ(重大度)およびパターンを使用してアラート グループに個別に登録してください。

ステップ 6

subscribe-to-alert-group configuration [periodic {daily hh:mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}]

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group configuration
periodic daily 12:00

この宛先プロファイルを Configuration アラート グループに登録します。定期通知で説明しているように、定期的な通知用に Configuration アラート グループを設定できます。

ステップ 7

subscribe-to-alert-group environment [severity {catastrophic | disaster | fatal | critical | major | minor | warning | notification | normal | debugging}]

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group environment severity major

この宛先プロファイルを Environment アラート グループに登録します。メッセージシビラティ(重大度)しきい値で説明しているように、シビラティ(重大度)に応じてメッセージをフィルタリングするために Environment アラート グループを設定できます。

ステップ 8

subscribe-to-alert-group inventory [periodic {daily hh:mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}]

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group inventory periodic monthly 1 12:00 

この宛先プロファイルを Inventory アラート グループに登録します。定期通知で説明しているように、定期的な通知用に Inventory アラート グループを設定できます。

ステップ 9

subscribe-to-alert-group syslog [severity {catastrophic | disaster | fatal | critical | major | minor | warning | notification | normal | debugging}]

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group environment severity major

この宛先プロファイルを Syslog アラート グループに登録します。メッセージシビラティ(重大度)しきい値で説明しているように、シビラティ(重大度)に応じてメッセージをフィルタリングするよう Syslog アラート グループを設定できます。

各 syslog メッセージ内で照合するテキスト パターンを指定できます。パターンを設定すると、指定されたパターンが含まれ、シビラティ(重大度)しきい値に一致する場合にだけ Syslog アラート グループ メッセージが送信されます。パターンにスペースが含まれる場合は、引用符(“”)でスペースを囲む必要があります。宛先プロファイルごとにパターンを 5 つまで指定できます。

ステップ 10

subscribe-to-alert-group crash

例:

Router(cfg-call-home-profile)# [no | default]
subscribe-to-alert-group crash

ユーザ プロファイルの Crash アラート グループに登録します。デフォルトで TAC プロファイルは Crash アラート グループに登録され、登録を解除できません。

ステップ 11

subscribe-to-alert-group snapshot periodic {daily hh:mm | hourly mm | interval mm | monthly date hh:mm | weekly day hh:mm}

例:

Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group snapshot periodic daily 12:00

この宛先プロファイルを Snapshot アラート グループに登録します。定期通知で説明しているように、定期的な通知用に Snapshot アラート グループを設定できます。

デフォルトでは、Snapshot アラート グループに実行するコマンドはありません。コマンドをアラート グループの中に追加できます(スナップショット コマンド リストの設定を参照)。こうすることで、Snapshot アラート グループに追加されたコマンドの出力がスナップショット メッセージに組み込まれます。

ステップ 12

exit

例:

Router(cfg-call-home-profile)# exit

Call Home 宛先プロファイル設定サブモードを終了します。

定期通知

Configuration、Inventory、または Snapshot アラート グループに宛先プロファイルを登録するとき、アラート グループ メッセージを非同期的に受信するか、または指定の時間に定期的に受信するかを選択できます。送信期間は、次のいずれかにできます。

  • 日次:24 時間表記の時間:分形式(hh:mm)で送信する時刻を指定します(例:14:30)。

  • 週次:day hh:mm の形式で曜日と時刻を指定します。day は曜日を省略せずスペルアウトします(例:Monday)。

  • 月次:date hh:mm の形式で 1 ~ 31 の日と時刻を指定します。

  • 間隔:定期的なメッセージが送信される間隔を 1 ~ 60 分で指定します。

  • 毎時:定期的なメッセージが送信される時刻(分)を 0 ~ 59 分で指定します。


(注)  


毎時および間隔による定期通知は、Snapshot アラート グループでのみ使用可能です。


メッセージシビラティ(重大度)しきい値

宛先プロファイルを Environment、または Syslog アラート グループに登録するとき、メッセージシビラティ(重大度)に基づいてアラート グループ メッセージを送信するためのしきい値を設定できます。宛先プロファイルに指定したしきい値より低い値のメッセージは、宛先に送信されません。

シビラティ(重大度)しきい値の設定に使用されるキーワードを、次の表に示します。シビラティ(重大度)しきい値の範囲は、catastrophic(レベル 9、最高緊急度)から debugging(レベル 0、最低緊急度)です。Syslog または Environment アラート グループのシビラティ(重大度)しきい値が設定されていない場合、デフォルトは debugging (レベル 0)です。Configuration アラート グループおよび Inventory アラート グループではシビラティ(重大度)は設定できません。シビラティ(重大度)は常に normal に固定されます。


(注)  


Call Home のシビラティ(重大度)は、システム メッセージ ロギングのシビラティ(重大度)とは異なります。


表 1. シビラティ(重大度)と syslog レベルのマッピング
レベル キーワード Syslog レベル 説明
9 catastrophic ネットワーク全体に壊滅的な障害が発生しています。
8 disaster ネットワークに重大な影響が及びます。
7 fatal 緊急(0) システムが使用不可能な状態。
6 critical アラート(1) クリティカルな状態、ただちに注意が必要。
5 major 重要(2) 重大な状態。
4 minor エラー(3) 軽微な状態。
3 warning 警告(4) 警告状態。
2 notification 通知(5) 基本的な通知および情報メッセージです。他と関係しない、重要性の低い障害です。
1 normal 情報(6) 標準状態に戻ることを示す標準イベントです。
0 debugging デバッグ(7) デバッグ メッセージ。

スナップショット コマンド リストの設定

スナップショット コマンド リストを設定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. [no | default] alert-group-config snapshot
  4. [no | default] add-command command string
  5. exit

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

[no | default] alert-group-config snapshot

例:
Router(cfg-call-home)# alert-group-config snapshot

スナップショット コンフィギュレーション モードを開始します。

no または default コマンドは、すべてのスナップショット コマンドを削除します。

ステップ 4

[no | default] add-command command string

例:
Router(cfg-call-home-snapshot)# add-command “show version” 

Snapshot アラート グループにコマンドを追加します。no または default コマンドは、対応するコマンドを削除します。

  • command string:IOS コマンド。最大長は 128 文字です。

ステップ 5

exit

例:
Router(cfg-call-home-snapshot)# exit 

終了し、設定を保存します。

一般的な電子メール オプションの設定

E メール メッセージ転送を使用するには、少なくとも 1 つの Simple Mail Transfer Protocol(SMTP; シンプル メール転送プロトコル)E メール サーバ アドレスを設定する必要があります。発信元と返信先 E メール アドレスを設定し、バックアップ E メール サーバを 4 つまで指定できます。

一般的な電子メール オプションの設定時には、次の点に注意してください。

  • バックアップ E メール サーバは、異なるプライオリティ番号を使用して、mail-server コマンドを繰り返すと定義できます。

  • mail-server priority number パラメータは 1 ~ 100 に設定可能です。プライオリティが最も高い(プライオリティ番号が最も低い)サーバを最初に試します。

一般的な E メール オプションを設定するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. mail-server [{ipv4-address | ipv6-address} | name] priority number
  4. sender from email-address
  5. sender reply-to email-address
  6. source-interface interface-name
  7. vrf vrf-name

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

mail-server [{ipv4-address | ipv6-address} | name] priority number

例:

Router(cfg-call-home)# mail-server stmp.example.com priority 1

E メール サーバ アドレスを割り当て、設定済みの E メール サーバ内の相対的なプライオリティを割り当てます。

次のいずれかの方法で指定します。

  • 電子メール サーバの IP アドレス

  • 電子メール サーバの完全修飾ドメイン名(FQDN)(64 文字まで)。

1(最高のプライオリティ)から 100(最低のプライオリティ)のプライオリティ番号を割り当てます。

ステップ 4

sender from email-address

例:

Router(cfg-call-home)# sender from username@example.com

(任意)Call Home 電子メール メッセージの [from] フィールドに表示される電子メール アドレスを割り当てます。アドレスが指定されていない場合は、連絡用の E メール アドレスが使用されます。

ステップ 5

sender reply-to email-address

例:

Router(cfg-call-home)# sender reply-to username@example.com

(任意)Call Home 電子メール メッセージの [reply-to] フィールドに表示される電子メール アドレスを割り当てます。

ステップ 6

source-interface interface-name

例:

Router(cfg-call-home)# source-interface loopback1

Call-Home メッセージを送信するための発信元インターフェイス名を割り当てます。

  • interface-name:発信元インターフェイス名。最大長は 64 文字です。

    (注)  

     

    HTTP メッセージの場合、発信元インターフェイス名を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで ip http client source-interface interface-name コマンドを使用します。これにより、デバイスのすべての HTTP クライアントが同じ発信元インターフェイスを使用できるようになります。

ステップ 7

vrf vrf-name

例:

Router(cfg-call-home)# vrf vpn1

(任意)Call-Home 電子メール メッセージを送信するため VRF インスタンスを指定します。VRF を指定しないと、グローバル ルーティング テーブルが使用されます。

(注)  

 

HTTP メッセージでは、発信元インターフェイスが VRF に関連付けられている場合、グローバル コンフィギュレーション モードで ip http client source-interface interface-name コマンドを使用して、デバイスのすべての HTTP クライアントで使われる VRF インスタンスを指定します。

次に、プライマリ E メール サーバおよびセカンダリ E メール サーバなど、一般的な E メール パラメータの設定例を示します。

Router# configure terminal 
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)# call-home
Router(cfg-call-home)# mail-server smtp.example.com priority 1
Router(cfg-call-home)# mail-server 192.0.2.1 priority 2
Router(cfg-call-home)# sender from username@example.com
Router(cfg-call-home)# sender reply-to username@example.com
Router(cfg-call-home)# source-interface loopback1
Router(cfg-call-home)# vrf vpn1
Router(cfg-call-home)# exit
Router(config)#

Call Home メッセージ送信のレート制限の指定

Call Home メッセージ送信のレート制限を指定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. rate-limit number

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

rate-limit number

例:

Router(cfg-call-home)# rate-limit 40

1 分間に送信するメッセージ数の制限を指定します。

  • number:範囲は 1 ~ 60 です。デフォルトは 20 です。

HTTP プロキシ サーバの指定

宛先に Call Home HTTP(S)メッセージを送信するために HTTP プロキシ サーバを指定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. http-proxy {ipv4-address | ipv6-address | name} port port-number

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

http-proxy {ipv4-address | ipv6-address | name} port port-number

例:

Router(cfg-call-home)# http-proxy 192.0.2.1 port 1

HTTP 要求のプロキシ サーバを指定します。

Call Home メッセージの IOS コマンドを実行するための AAA 認証の有効化

宛先に Call Home HTTP(S)メッセージを送信するために HTTP プロキシ サーバを指定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. aaa-authorization
  4. aaa-authorization [username username]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

aaa-authorization

例:

Router(cfg-call-home)# aaa-authorization

AAA 認証をイネーブルにします。

(注)  

 

デフォルトでは、AAA 認証は Call Home でディセーブルです。

ステップ 4

aaa-authorization [username username]

例:

Router(cfg-call-home)# aaa-authorization username user

許可のためのユーザ名を指定します。

  • username ユーザー名:デフォルトのユーザー名は callhome です。最大長は 64 文字です。

syslog スロットリングの設定

宛先に Call Home HTTP(S)メッセージを送信するために HTTP プロキシ サーバを指定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. [no] syslog-throttling

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

[no] syslog-throttling

例:

Router(cfg-call-home)# syslog-throttling

Call Home syslog メッセージのスロットリングをイネーブルまたはディセーブルにし、Call Home syslog メッセージが繰り返し送信されないようにします。

(注)  

 

デフォルトでは、syslog メッセージ スロットリングはイネーブルです。

Call Home データ プライバシーの設定

data-privacy コマンドは、顧客のプライバシーを保護するために、IP アドレスなどのデータのスクラビング処理を行います。data-privacy コマンドをイネーブルにすると、大量のデータのスクラビング処理を行ったときに CPU 使用率に影響を及ぼすことがあります。現在、show running-config all および show startup-config data コマンド出力の中の設定メッセージを除いて、show コマンドの出力はスクラビング処理されません。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. call-home
  3. data-privacy {level {normal | high} | hostname}

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

Router# configure terminal

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

call-home

例:

Router(config)# call-home

Call Home 設定サブモードに入ります。

ステップ 3

data-privacy {level {normal | high} | hostname}

例:

Router(cfg-call-home)# data-privacy level high

ユーザのプライバシーを保護するために、実行コンフィギュレーション ファイルのデータをスクラビング処理します。デフォルトの data-privacy レベルは normal です。

(注)  

 
data-privacy コマンドをイネーブルにすると、大量のデータのスクラビング処理を行ったときに CPU 使用率に影響を及ぼすことがあります。
  • normal:すべての標準レベル コマンドをスクラビング処理します。

  • high:標準レベル コマンドに加えて、IP ドメイン名と IP アドレスのコマンドのスクラビング処理を行います。

  • hostname:高レベル コマンドに加えて hostname コマンドのスクラビング処理を行います。

(注)  

 

一部のプラットフォームでは、設定メッセージのホスト名をスクラビング処理すると、Smart Call Home 処理が失敗することがあります。

Call Home 通信の手動送信

数種類の Call Home 通信を手動で送信できます。Call Home 通信を送信するには、この項の作業を実行します。ここでは、次の内容について説明します。

Call Home テスト メッセージの手動送信

call-home test コマンドを使用して、ユーザー定義の Call Home テストメッセージを送信できます。

Call Home テスト メッセージを手動で送信するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. call-home test [“test-message”] profile name

手順の詳細

コマンドまたはアクション 目的

call-home test [“test-message”] profile name

例:
Router# call-home test profile profile1

指定された宛先プロファイルにテスト メッセージを送信します。ユーザ定義のテスト メッセージのテキストは任意指定ですが、スペースが含まれる場合には、引用符(“”)で囲む必要があります。ユーザ定義のメッセージが設定されていない場合、デフォルト メッセージが送信されます。

Call Home アラート グループ メッセージの手動送信

call-home send コマンドを使用して、特定のアラートグループメッセージを手動で送信できます。

Call Home アラート グループメッセージを手動で送信する場合は、次の注意事項に従ってください。

  • 手動で送信できるのは、Crash、Snapshot、Configuration、および Inventory アラート グループだけです。

  • Crash、Snapshot、Configuration、または Inventory アラート グループ メッセージを手動でトリガーする場合、宛先プロファイル名を指定すると、プロファイルのアクティブ ステータス、加入ステータス、またはシビラティ(重大度)設定に関係なく、宛先プロファイルにメッセージが送信されます。

  • Crash、Snapshot、Configuration、または Inventory アラート グループ メッセージを手動でトリガーするとき、宛先プロファイル名を指定しないと、normal または指定されたアラート グループへの定期的な登録に指定されたアクティブなプロファイルすべてにメッセージが送信されます。

Call Home アラート グループ メッセージを手動でトリガーするには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. call-home send alert-group snapshot [profile name]
  2. call-home send alert-group crash [profile name]
  3. call-home send alert-group configuration [profile name]
  4. call-home send alert-group inventory [profile name]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

call-home send alert-group snapshot [profile name]

例:
Router# call-home send alert-group snapshot profile profile1

1 つの宛先プロファイル(指定されている場合)または登録されているすべての宛先プロファイルに Snapshot アラート グループ メッセージを送信します。

ステップ 2

call-home send alert-group crash [profile name]

例:
Router# call-home send alert-group crash profile profile1

1 つの宛先プロファイル(指定されている場合)または登録されているすべての宛先プロファイルに Crash アラート グループ メッセージを送信します。

ステップ 3

call-home send alert-group configuration [profile name]

例:
Router# call-home send alert-group configuration profile profile1

宛先プロファイルの 1 つ(指定されている場合)または登録されているすべての宛先プロファイルに Configuration アラート グループ メッセージを送信します。

ステップ 4

call-home send alert-group inventory [profile name]

例:
Router# call-home send alert-group inventory profile profile1

宛先プロファイルの 1 つ(指定されている場合)または登録されているすべての宛先プロファイルに Inventory アラート グループ メッセージを送信します。

Call Home 分析およびレポート要求の送信

call-home request コマンドを使用すると、システムに関する情報を Cisco に送信して、システム固有の便利な分析/およびレポート情報を受け取ることができます。セキュリティの警告、既知のバグ、ベスト プラクティス、コマンド リファレンスなど、さまざまなレポートを要求できます。

Call Home 分析およびレポート要求を手動で送信する場合、次の注意事項に従ってください。

  • profile name を指定すると、要求はプロファイルに送信されます。プロファイルが指定されていない場合、要求は Cisco TAC プロファイルに送信されます。Call Home 要求の受信者プロファイルをイネーブルにする必要はありません。要求メッセージを Cisco TAC に転送し、Smart Call Home サービスから返信を受信できるように、Transport Gateway が設定された電子メール アドレスをプロファイルに指定します。

  • ccoid user-id は、Smart Call Home ユーザの登録済み ID です。user-id を指定すると、応答は登録ユーザの E メール アドレスに送信されます。user-id を指定しなければ、応答はデバイスの連絡先電子メール アドレスに送信されます。

  • 要求するレポートのタイプを指定するキーワードに基づいて、次の情報が返されます。

    • config-sanity:現在の実行コンフィギュレーションに関連するベスト プラクティス情報。

    • bugs-list:実行バージョンおよび現在適用されている機能に関する既知のバグ。

    • command-reference:実行コンフィギュレーションのすべてのコマンドに対する参照リンク。

    • product-advisory:ネットワーク内のデバイスに影響する可能性のある Product Security Incident Response Team(PSIRT)通知、サポート終了(EOL)または販売終了(EOS)通知、あるいは Field Notice(FN)。

Cisco Output Interpreter ツールから分析およびレポート情報の要求を送信するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. call-home request output-analysis “show-command” [profile name] [ccoid user-id]
  2. call-home request {config-sanity | bugs-list | command-reference | product-advisory} [profile name] [ccoid user-id]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

call-home request output-analysis “show-command” [profile name] [ccoid user-id]

例:
Router# call-home request output-analysis “show diag” profile TG

指定した show コマンドの出力を分析用に送信します。show コマンドは、引用符("")で囲む必要があります。

ステップ 2

call-home request {config-sanity | bugs-list | command-reference | product-advisory} [profile name] [ccoid user-id]

例:
Router# call-home request config-sanity profile TG

分析のために、show running-config allshow version または show module コマンドなどの所定のコマンドセットの出力を送信します。また、call home request product-advisory サブコマンドには、すべてのインベントリ アラート グループ コマンドが含まれます。request の後に指定されたキーワードにより、必要なレポートのタイプが指定されます。

次に、ユーザ指定の show コマンドの分析要求の例を示します。

Router# call-home request output-analysis "show diag" profile TG

1 つのコマンドまたはコマンド リスト用のコマンド出力メッセージの手動送信

call-home send コマンドを使用して、1 つの IOS コマンドまたは IOS コマンドのリストを実行し、コマンド出力を HTTP または電子メールプロトコルを介して送信できます。

コマンド出力を送信する場合は、次の注意事項に従ってください。

  • IOS コマンドまたは IOS コマンド リストとして、すべてのモジュール用のコマンドを含めて、任意の実行コマンドを指定できます。コマンドは、引用符(“”)で囲む必要があります。

  • 「email」キーワードを使って電子メール オプションを選択し、電子メール アドレスを指定すると、コマンド出力はそのアドレスに送信されます。電子メール オプションも HTTP オプションも指定しない場合、出力は指定のサービス要求番号と共にロング テキスト形式で Sisco TAC (attach@cisco.com)に送信されます。

  • 「email」キーワードも「http」キーワードも指定しない場合、ロング テキスト形式と XML メッセージ形式の両方でサービス要求番号が必要とされ、電子メールの件名行にサービス要求番号が示されます。

  • HTTP オプションを指定している場合、CiscoTac-1 プロファイルの宛先 HTTP または HTTPS URL が宛先として使用されます。Smart Call Home から電子メール アドレスにメッセージを転送するよう、宛先の電子メール アドレスを指定できます。ユーザは、宛先の電子メール アドレスまたは SR 番号のいずれかを指定する必要があります(両方を指定することもできます)。

コマンドを実行し、コマンド出力を送信するには、次の手順を実行します。

手順の概要

  1. call-home send {cli command | cli list} [email email msg-format {long-text | xml} | http {destination-email-address email}] [tac-service-request SR#]

手順の詳細

コマンドまたはアクション 目的

call-home send {cli command | cli list} [email email msg-format {long-text | xml} | http {destination-email-address email}] [tac-service-request SR#]

例:
Router# call-home send “show version;show running-config;show inventory” email support@example.com msg-format xml

CLI または CLI リストを実行し、電子メールまたは HTTP 経由で出力を送信します。

  • {cli command | cli list}:1 つの IOS コマンドまたは(「,」で区切った)IOS コマンドリストを指定します。すべてのモジュールに対するコマンドを含む、あらゆる run コマンドを指定できます。これらのコマンドは引用符(“”)で囲む必要があります。

  • email email msg-format {long-text | xml}:この email オプションが選択されている場合、指定の電子メールアドレスに向けてロングテキスト形式または XML 形式でコマンド出力が送信され、サービス要求番号がその件名に含められます。電子メール アドレス、サービス要求番号、またはその両方を指定する必要があります。電子メール アドレスが指定されない場合は、サービス リクエスト番号が必要です(デフォルトでは、ロング テキスト形式の場合は attach@cisco.com、XML 形式の場合は callhome@cisco.com)。

  • http {destination-email-address email}:この http オプションが選択されている場合、コマンド出力は XML 形式で Smart Call Home バックエンドサーバー(TAC プロファイルで指定された URL)に送信されます。

    destination-email-address email を指定して、バックエンドサーバーから電子メールアドレスにメッセージを転送できるようにすることが可能です。電子メール アドレス、サービス要求番号、またはその両方を指定する必要があります。

  • tac-service-request SR#:サービス要求番号を指定します。電子メール アドレスが指定されない場合は、サービス リクエスト番号が必要です。

次に、コマンドの出力をユーザ指定の電子メール アドレスに送信する例を示します。

Router# call-home send “show diag” email support@example.com

次に、SR 番号が指定され、ロング テキスト形式で attach@cisco.com に送信されるコマンド出力の例を示します。

Router# call-home send “show version; show run” tac-service-request 123456

次に、XML メッセージ形式で callhome@cisco.com に送信されるコマンド出力の例を示します。

Router# call-home send “show version; show run” email callhome@cisco.com msg-format xml

次に、SR 番号が指定され、XML メッセージ形式で Cisco TAC バックエンド サーバへ送信されたコマンド出力の例を示します。

Router# call-home send “show version; show run” http tac-service-request 123456

次に、Cisco TAC バックエンド サーバに HTTP プロトコルを使用して送信され、ユーザが指定した電子メール アドレスに転送されたコマンド出力の例を示します。

Router# call-home send “show version; show run” http destination-email-address user@company.com

診断シグニチャの設定

診断シグニチャ機能は、デジタル署名されたシグニチャをデバイスにダウンロードします。診断シグニチャ(DS)ファイルは、診断イベントの情報を含んでいるフォーマット済みファイルです。これにより、シスコ ソフトウェアをアップグレードすることなくトラブルシューティングを実行できます。DS の目的は、お客様のネットワークで発生している既知の問題を解決するために使用可能なトラブルシューティング情報を検出/収集できる、柔軟性の高いインテリジェンスを提供することです。

診断シグニチャについて

診断シグニチャの概要

Call Home システムの診断シグニチャ(DS)に備わっている柔軟なフレームワークにより、新しいイベントおよび対応する CLI を定義できます。これらの CLI を使用すると、シスコ ソフトウェアをアップグレードせずにこれらのイベントを分析できます。

DS により、標準の Call Home 機能でサポートされていないイベント タイプとトリガー タイプを追加的に定義できます。DS サブシステムは、ファイルをデバイスにダウンロードして処理し、診断シグニチャ イベントのコールバックを処理します。

診断シグニチャ機能は、ファイルの形式のデジタル署名シグニチャをデバイスにダウンロードします。DS ファイルは、診断イベントの情報を照合し、これらのイベントのトラブルシューティング手段を提供する、フォーマット済みファイルです。

DS ファイルには、イベントの説明を指定する XML データと、必要なアクションを実行する CLI コマンドまたはスクリプトが含まれています。これらのファイルは、整合性、信頼性、セキュリティを証明するために、シスコまたはサード パーティによりデジタル署名されています。

DS ファイルの構造は、次のいずれかです。

  • イベント タイプを指定する、メタデータに基づく単純な署名。また、イベントの照合やアクションの実行(たとえば CLI を使用した情報の収集)に使用できるその他の情報もこれに含まれます。さらに、この署名は、特定のバグに対する回避策としてデバイスの設定を変更することもできます。

  • 組み込みイベント マネージャ(EEM)Tool Command Language(Tcl)スクリプトに基づく署名。これはイベント レジスタ行で新しいイベントを指定し、Tcl スクリプトで追加のアクションを指定します。

  • 上記の両方の形式の組み合わせ。

DS ファイルには次の基本情報が含まれています。

  • ID(一意の番号):DS の検索に使用できる DS ファイルを表す一意のキー。

  • 名前(ShortDescription):選択用リストで使用できる、DS ファイルに関する一意の記述。

  • 説明:署名に関する詳細な記述。

  • リビジョン:バージョン番号。DS の内容が更新されると大きくなります。

  • イベントおよびアクション:検出対象のイベントと、イベントの発生後に実行すべきアクションを定義します。

診断シグニチャの前提条件

デバイスに診断シグニチャ(DS)をダウンロードして設定する前に、次の条件を満たしていることを確認します。

  • デバイスに 1 つ以上の DS を割り当てる必要があります。デバイスへの DS の割り当ての詳細については、診断シグニチャのダウンロードを参照してください。

  • DS ファイルをダウンロードするためには HTTP/Secure HTTP(HTTPS)トランスポートが必要です。宛先 HTTPS サーバの認証をイネーブルにするには、認証局(CA)証明書をインストールする必要があります。


(注)  


トラストプール機能を設定する場合は、CA 証明書は不要です。


診断シグニチャのダウンロード

診断シグニチャ(DS)ファイルをダウンロードするには、セキュア HTTP(HTTPS)プロトコルが必要です。デバイスにファイルをダウンロードする方式として電子メール転送方式をすでに設定している場合、DS をダウンロードして使用するには、割り当て済みプロファイル転送方式を HTTPS に変更する必要があります。

Cisco ソフトウェアは既知の証明機関(CA)からの証明書プールをプロビジョニング、保存、および管理する方式を作成するために PKI トラストプール管理機能を使用します。デバイスではこの機能がデフォルトでイネーブルに設定されています。トラストプール機能により、CA 証明書が自動的にインストールされます。CA 証明書は、宛先 HTTPS サーバの認証に必要です。

DS ファイルをダウンロードするための DS 更新要求には、標準ダウンロードと強制ダウンロードの 2 種類があります。標準ダウンロードは、最近更新された DS ファイルを要求します。標準ダウンロード要求をトリガーするには、定期的な設定を使用するか、またはオンデマンドで CLI を開始します。標準ダウンロード更新は、要求された DS バージョンがデバイス上の DS バージョンと異なる場合にのみ実行されます。定期的なダウンロードは、DS Web ポータルからデバイスにすでに割り当てられた DS が存在する場合にのみ開始されます。割り当てが行われた後、同じデバイスからの定期インベントリ メッセージへの応答の中に、定期的な DS のダウンロードおよび更新を開始するようデバイスに通知するフィールドが含まれます。DS 更新要求メッセージには、DS のステータスとリビジョン番号が含まれます。これにより、最新リビジョン番号の DS だけがダウンロードされます。

強制ダウンロードでは、特定の 1 つの DS または一連の DS がダウンロードされます。強制ダウンロード更新要求をトリガーする唯一の方法は、オンデマンドで CLI を開始することです。強制ダウンロード更新要求では、デバイス上の現在の DS ファイルのバージョンに関係なく、最新バージョンの DS ファイルがダウンロードされます。

DS ファイルにはデジタル署名が付いています。ダウンロードされるすべての DS ファイルに対して署名の検証が実行され、ファイルが信頼できるソースからのものであることが確認されます。

診断シグニチャのワークフロー

Cisco ソフトウェアでは診断シグニチャ(DS)機能がデフォルトでイネーブルに設定されています。診断シグニチャを使用する際のワークフローを次に示します。

  • ダウンロードする DS を見つけて、それらをデバイスに割り当てます。このステップは、標準の定期ダウンロードでは必須ですが、強制ダウンロードでは必要ではありません。

  • デバイスは、標準の定期ダウンロードまたはオンデマンドの強制ダウンロードで、割り当てられているすべての DS または特定の 1 つの DS をダウンロードします。

  • デバイスはすべての DS のデジタル署名を検証します。検証に合格すると、デバイスはブートフラッシュやハード ディスクなどの固定型ディスクに DS ファイルを保存します。これにより、デバイスのリロード後に DS ファイルを読み取ることができます。ルータでは、DS ファイルが bootflash:/call home ディレクトリに保存されます。

  • デバイスは DS の最新リビジョンを取得してデバイス内の古いリビジョンを置き換えるために、標準の定期 DS ダウンロード要求を送信し続けます。

  • デバイスはイベントを監視し、イベントが発生すると、DS ファイルに定義されているアクションを実行します。

診断シグニチャのイベントとアクション

イベント セクションとアクション セクションは、診断シグニチャで使用される主な領域です。イベント セクションでは、イベント検出に使用されるすべてのイベントの属性を定義します。アクション セクションでは、イベント発生後に実行する必要があるすべてのアクション(たとえば show コマンド出力を収集して解析のために Smart Call Home に送信)がリストされます。

診断シグニチャのイベント検出

診断シグニチャ(DS)のイベント検出の方法として、単一イベント検出と複数イベント検出の 2 つが定義されています。

単一イベント検出

単一イベント検出では、DS 内で 1 つのイベント ディテクタだけが定義されます。イベントの指定形式は、次の 2 種類のいずれかです。

  • DS イベント指定タイプ:サポートされているイベント タイプは、syslog、定期、設定、即時活性挿抜(OIR)、および Call Home です。「即時」とは、このタイプの DS はイベントを検出せず、ダウンロードされると直ちにそのアクションが実行されることを示しています。Call-Home タイプは、既存のアラート グループに関して定義されている現在の CLI コマンドを変更します。

  • 組み込みイベント マネージャ(EEM)指定タイプ:Cisco ソフトウェアを変更することなく、すべての新しい EEM イベント ディテクタをサポートします。

    EEM を使用したイベント検出以外では、Tool Command Language(Tcl)スクリプトを使ってイベント検出タイプが指定されると、DS がトリガーされます。

複数イベント検出

複数イベント検出では、複数のイベント ディテクタ、対応する複数の追跡対象オブジェクト状態、およびイベント発生期間を定義します。複数イベント検出の指定形式には、追跡対象イベント ディテクタに関する複合イベント相関を含めることができます。たとえば、3 つのイベント ディテクタ(syslog、OIR、IPSLA)が、DS ファイルの作成時に定義されます。これらのイベント ディテクタに関して指定される相関は、syslog イベントおよび OIR イベントが同時にトリガーされるか、または IPSLA が単独でトリガーされる場合に、DS がアクションを実行することを示します。

診断シグニチャのアクション

診断シグニチャ(DS)ファイルは、イベントの発生時に開始すべきさまざまなアクションで構成されます。アクション タイプは、特定のイベントに対応して開始されるアクションの種類を示します。

変数は、ファイルをカスタマイズするために使用される DS 内の要素です。

DS アクションは、次の 4 つのタイプに分類されます。

  • call-home

  • command

  • emailto

  • script

DS アクション タイプ call-home および emailto はイベント データを収集し、Call-Home サーバまたは定義済み電子メール アドレスにメッセージを送信します。このメッセージでは、メッセージ タイプとして「diagnostic-signature」、メッセージ サブタイプとして DS ID が使用されます。

DS アクション タイプに関して定義されているコマンドは、デバイスの設定の変更、show コマンド出力の収集、またはデバイスでの任意の EXEC コマンドの実行を行う CLI コマンドを開始します。DS アクション タイプ script は、Tcl スクリプトを実行します。

診断シグニチャの変数

変数は診断シグニチャ(DS)内で参照され、DS ファイルをカスタマイズするために使用されます。DS 変数を他の変数と区別するために、すべての DS 変数名にはプレフィックス ds_ が付いています。サポートされる DS 変数のタイプを以下に示します。

  • システム変数:設定を変更することなく、デバイスにより自動的に割り当てられる変数。診断シグニチャ機能では、ds_hostname および ds_signature_id の 2 つのシステム変数がサポートされています。

  • 環境変数:call-home diagnostic-signature コンフィギュレーション モードで environment variable-name variable-value コマンドを使って手動で割り当てられる値。すべての DS 環境変数の名前と値を表示するには、show call-home diagnostic-signature コマンドを使用します。未解決の環境変数が DS ファイルに含まれている場合、変数が解決されるまで、この DS は保留状態のままになります。

  • プロンプト変数:特権 EXEC モードで call-home diagnostic-signature install ds-id コマンドを使って手動で割り当てられる値。この値を設定しない場合、DS のステータスは保留中になります。

  • 正規表現変数:事前定義された CLI コマンド出力との、正規表現を使用したパターン マッチによって割り当てられる値。この値は DS の実行中に割り当てられます。

  • syslog イベント変数:DS ファイルでの syslog イベント検出中に割り当てられる値。この変数は、syslog イベント検出に関してのみ有効です。

診断シグニチャの設定方法

診断シグニチャの Call Home サービスの設定

診断シグニチャ(DS)に関連する通知の送信先である連絡先の電子メール アドレスや、DS ファイルのダウンロード元である HTTP/secure HTTP(HTTPS) URL などの属性を設定するために、Call Home サービス機能を設定します。

また、新しいユーザ プロファイルを作成し、正しい属性を設定し、そのプロファイルを DS プロファイルとして割り当てることもできます。定期的なダウンロードの場合、フル インベントリ メッセージの直後に要求が送信されます。インベントリの定期設定を変更すると、DS の定期ダウンロードも再スケジュールされます。


(注)  


デフォルトでは、事前定義された Cisco TAC-1 プロファイルが DS プロファイルとしてイネーブルに設定されます。これを使用することをお勧めします。これを使用する場合、必要となる設定は、宛先転送方式の設定を http に変更することだけです。


手順の概要

  1. configure terminal
  2. service call-home
  3. call-home
  4. contact-email-addr email-address
  5. mail-server {ipv4-addr | name} priority number
  6. profile profile-name
  7. destination transport-method {email | http}
  8. destination address {email address | http url}
  9. subscribe-to-alert-group inventory [periodic {daily hh:mm | monthly day hh:mm | weekly day hh:mm}]
  10. exit

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
Router# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

service call-home

例:
Router(config)# service call-home

デバイスで Call Home サービスをイネーブルにします。

ステップ 3

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home を設定するために、Call-Home コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

contact-email-addr email-address

例:
Router(cfg-call-home)# contact-email-addr userid@example.com

(任意)Call Home の顧客連絡先に使用する電子メール アドレスを割り当てます。

ステップ 5

mail-server {ipv4-addr | name} priority number

例:
Router(cfg-call-home)# mail-server 10.1.1.1 priority 4

(任意)Call Home の Simple Mail Transfer Protocol(SMTP)の電子メール サーバ アドレスを設定します。このコマンドは、いずれかの DS で定義されているアクションに電子メール送信が含まれる場合にのみ使用されます。

ステップ 6

profile profile-name

例:
Router(cfg-call-home)# profile user1

Call Home の宛先プロファイルを設定し、Call Home プロファイル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 7

destination transport-method {email | http}

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination transport-method http

Call Home の宛先プロファイルの転送方式を指定します。

(注)  

 

診断シグニチャを設定するには、http オプションを使用する必要があります。

ステップ 8

destination address {email address | http url}

例:
Router(cfg-call-home-profile)# destination address http https://tools.cisco.com/its/service/oddce/services/DDCEService

Call Home メッセージ送信先のアドレス タイプとロケーションを設定します。

(注)  

 

診断シグニチャを設定するには、http オプションを使用する必要があります。

ステップ 9

subscribe-to-alert-group inventory [periodic {daily hh:mm | monthly day hh:mm | weekly day hh:mm}]

例:
Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group inventory periodic daily 14:30

Call Home の Inventory アラート グループに関するメッセージを送信するよう、宛先プロファイルを設定します。

  • このコマンドは、DS ファイルの定期的ダウンロード用にのみ使用されます。

ステップ 10

exit

例:
Router(cfg-call-home-profile)# exit

Call Home プロファイル コンフィギュレーション モードを終了して、Call Home コンフィギュレーション モードに戻ります。

次のタスク

前述の手順で設定したプロファイルを DS プロファイルとして設定し、その他の DS パラメータを設定します。

診断シグニチャの設定

始める前に

Call Home 機能を設定して、Call Home プロファイルの属性を設定します。デフォルトの Cisco TAC-1 プロファイルを使用するか、新しく作成したユーザ プロファイルを使用できます。

手順の概要

  1. call-home
  2. diagnostic-signature
  3. profile ds-profile-name
  4. environment ds_env-var-name ds-env-var-value
  5. end
  6. call-home diagnostic-signature [{deinstall | download} {ds-id | all} | install ds-id]
  7. show call-home diagnostic-signature [ds-id {actions | events | prerequisite | prompt | variables | failure | statistics | download}]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

call-home

例:
Router(config)# call-home

Call Home を設定するために、Call-Home コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

diagnostic-signature

例:
Router(cfg-call-home)# diagnostic-signature

Call Home 診断シグニチャ モードを開始します。

ステップ 3

profile ds-profile-name

例:
Router(cfg-call-home-diag-sign)# profile user1

デバイス上で診断シグニチャ(DS)が使用する宛先プロファイルを指定します。

ステップ 4

environment ds_env-var-name ds-env-var-value

例:
Router(cfg-call-home-diag-sign)# environment ds_env1 envarval

デバイスの DS の環境変数値を設定します。

ステップ 5

end

例:
Router(cfg-call-home-diag-sign)# end

Call-Home 診断シグニチャ モードを終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

call-home diagnostic-signature [{deinstall | download} {ds-id | all} | install ds-id]

例:
Router# call-home diagnostic-signature download 6030

デバイスで診断シグニチャ ファイルをダウンロード、インストール、またはアンインストールします。

ステップ 7

show call-home diagnostic-signature [ds-id {actions | events | prerequisite | prompt | variables | failure | statistics | download}]

例:
Router# show call-home diagnostic-signature actions

Call-Home 診断シグニチャ情報を表示します。

診断シグニチャの設定例

次に、診断シグニチャ(DS)ファイルの定期的なダウンロード要求をイネーブルにする例を示します。この設定では、毎日午後 2:30 にサービス Call-Home サーバに向けてダウンロード要求が送信され、DS ファイルのチェックをします。転送方法は HTTP に設定されます。

Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)# service call-home
Router(config)# call-home
Router(cfg-call-home)# contact-email-addr userid@example.com
Router(cfg-call-home)# mail-server 10.1.1.1 priority 4
Router(cfg-call-home)# profile user-1
Router(cfg-call-home-profile)# destination transport-method http
Router(cfg-call-home-profile)# destination address http https://tools.cisco.com/its/service/oddce/services/DDCEService 
Router(cfg-call-home-profile)# subscribe-to-alert-group inventory periodic daily 14:30
Router(cfg-call-home-profile)# exit
Router(cfg-call-home)# diagnostic-signature
Router(cfg-call-home-diag-sign)# profile user1
Router(cfg-call-home-diag-sign)# environment ds_env1 envarval 
Router(cfg-call-home-diag-sign)# end

次に、前述の構成での show call-home diagnostic-signature コマンドの出力例を示します。

outer# show call-home diagnostic-signature

Current diagnostic-signature settings:
Diagnostic-signature: enabled
Profile: user1 (status: ACTIVE)
Environment variable:
ds_env1: abc
Downloaded DSes:
DS ID    DS Name                         Revision Status     Last Update (GMT+00:00)
-------- ------------------------------- -------- ---------- -------------------
6015     CronInterval                    1.0      registered 2013-01-16 04:49:52
6030     ActCH                           1.0      registered 2013-01-16 06:10:22
6032     MultiEvents                     1.0      registered 2013-01-16 06:10:37
6033     PureTCL                         1.0      registered 2013-01-16 06:11:48

Call Home 設定情報の表示

show call-home コマンドをさまざまな形式で使用して、Call Home 設定情報を表示できます。

設定済み Call Home 情報を表示するには、次の手順に従います。

手順の概要

  1. show call-home
  2. show call-home detail
  3. show call-home alert-group
  4. show call-home mail-server status
  5. show call-home profile {all | name}
  6. show call-home statistics [detail | profile profile_name]

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

show call-home

例:

Router# show call-home

Call Home 設定の概要を表示します。

ステップ 2

show call-home detail

例:

Router# show call-home detail

Call Home 設定の詳細を表示します。

ステップ 3

show call-home alert-group

例:

Router# show call-home alert-group

使用可能なアラート グループとそれらのステータスを表示します。

ステップ 4

show call-home mail-server status

例:

Router# show call-home mail-server status

設定済みのE メール サーバのアベイラビリティをチェックして表示します。

ステップ 5

show call-home profile {all | name}

例:

Router# show call-home profile all

指定された宛先プロファイルの設定を表示します。all キーワードを使用してすべての宛先プロファイルの設定を表示します。

ステップ 6

show call-home statistics [detail | profile profile_name]

例:

Router# show call-home statistics

Call Home イベントの統計情報を表示します。

次に、show call-home コマンドの異なるオプションを使用した場合の出力例を示します。

Router# show call-home
Current call home settings:
    call home feature : enable
    call home message's from address: router@example.com
    call home message's reply-to address: support@example.com

    vrf for call-home messages: Not yet set up

    contact person's email address: technical@example.com

    contact person's phone number: +1-408-555-1234
    street address: 1234 Picaboo Street, Any city, Any state, 12345
    customer ID: ExampleCorp
    contract ID: X123456789
    site ID: SantaClara

    source ip address: Not yet set up
    source interface: GigabitEthernet0/0
    Mail-server[1]: Address: 192.0.2.1 Priority: 1
    Mail-server[2]: Address: 209.165.202.254 Priority: 2
    http proxy: 192.0.2.2:80

    aaa-authorization: disable
    aaa-authorization username: callhome (default)
    data-privacy: normal
    syslog throttling: enable

    Rate-limit: 20 message(s) per minute

    Snapshot command[0]: show version
    Snapshot command[1]: show clock

Available alert groups:
    Keyword                  State   Description
    ------------------------ ------- -------------------------------
    configuration            Enable  configuration info
    crash                    Enable  crash and traceback info
    environment              Enable  environmental info
    inventory                Enable  inventory info
    snapshot                 Enable  snapshot info
    syslog                   Enable  syslog info

Profiles:
    Profile Name: campus-noc
    Profile Name: CiscoTAC-1
Router#
Router# show call-home detail 
Current call home settings:
    call home feature : enable
    call home message's from address: router@example.com
    call home message's reply-to address: support@example.com

    vrf for call-home messages: Not yet set up

    contact person's email address: technical@example.com

    contact person's phone number: +1-408-555-1234
    street address: 1234 Picaboo Street, Any city, Any state, 12345
    customer ID: ExampleCorp
    contract ID: X123456789
    site ID: SantaClara

    source ip address: Not yet set up
    source interface: GigabitEthernet0/0
    Mail-server[1]: Address: 192.0.2.1 Priority: 1
    Mail-server[2]: Address: 209.165.202.254 Priority: 2
    http proxy: 192.0.2.2:80

    aaa-authorization: disable
    aaa-authorization username: callhome (default)
    data-privacy: normal
    syslog throttling: enable

    Rate-limit: 20 message(s) per minute

    Snapshot command[0]: show version
    Snapshot command[1]: show clock

Available alert groups:
    Keyword                  State   Description
    ------------------------ ------- -------------------------------
    configuration            Enable  configuration info
    crash                    Enable  crash and traceback info
    environment              Enable  environmental info
    inventory                Enable  inventory info
    snapshot                 Enable  snapshot info
    syslog                   Enable  syslog info

Profiles:

Profile Name: campus-noc
    Profile status: ACTIVE
    Preferred Message Format: xml
    Message Size Limit: 3145728 Bytes
    Transport Method: email
    Email address(es): noc@example.com
    HTTP  address(es): Not yet set up

    Alert-group               Severity
    ------------------------  ------------
    configuration             normal
    crash                     normal
    environment               debug
    inventory                 normal

    Syslog-Pattern            Severity
    ------------------------  ------------
	.*CALL_LOOP.*             debug

Profile Name: CiscoTAC-1
    Profile status: INACTIVE
    Profile mode: Full Reporting
    Preferred Message Format: xml
    Message Size Limit: 3145728 Bytes
    Transport Method: email
    Email address(es): callhome@cisco.com
    HTTP  address(es): https://tools.cisco.com/its/service/oddce/services/DDCEService

    Periodic configuration info message is scheduled every 14 day of the month at 11:12

    Periodic inventory info message is scheduled every 14 day of the month at 10:57

    Alert-group               Severity
    ------------------------  ------------
    crash                     normal
    environment               minor

    Syslog-Pattern            Severity
    ------------------------  ------------
	.*CALL_LOOP.*             debug
Router#
Router# show call-home alert-group 
Available alert groups:
    Keyword                  State   Description
    ------------------------ ------- -------------------------------
    configuration            Enable  configuration info
    crash                    Enable  crash and traceback info
    environment              Enable  environmental info
    inventory                Enable  inventory info
    snapshot                 Enable  snapshot info
    syslog                   Enable  syslog info
Router#
Router# show call-home mail-server status
Please wait. Checking for mail server status ...

    Mail-server[1]: Address: 192.0.2.1 Priority: 1 [Not Available]
    Mail-server[2]: Address: 209.165.202.254 Priority: 2 [Available]
Router#
Router# show call-home profile all

Profile Name: campus-noc
    Profile status: ACTIVE
    Preferred Message Format: xml
    Message Size Limit: 3145728 Bytes
    Transport Method: email
    Email address(es): noc@example.com
    HTTP  address(es): Not yet set up

    Alert-group               Severity
    ------------------------  ------------
    configuration             normal
    crash                     normal
    environment               debug
    inventory                 normal

    Syslog-Pattern            Severity
    ------------------------  ------------
	.*CALL_LOOP.*             debug

Profile Name: CiscoTAC-1
    Profile status: INACTIVE
    Profile mode: Full Reporting
    Preferred Message Format: xml
    Message Size Limit: 3145728 Bytes
    Transport Method: email
    Email address(es): callhome@cisco.com
    HTTP  address(es): https://tools.cisco.com/its/service/oddce/services/DDCEService

    Periodic configuration info message is scheduled every 14 day of the month at 11:12

    Periodic inventory info message is scheduled every 14 day of the month at 10:57

    Alert-group               Severity
    ------------------------  ------------
    crash                     normal
    environment               minor

    Syslog-Pattern            Severity
    ------------------------  ------------
	.*CALL_LOOP.*             debug
Router#
Router# show call-home profile campus-noc
Profile Name: campus-noc
    Profile status: ACTIVE
    Preferred Message Format: xml
    Message Size Limit: 3145728 Bytes
    Transport Method: email
    Email address(es): noc@example.com
    HTTP  address(es): Not yet set up

    Alert-group               Severity
    ------------------------  ------------
    configuration             normal
    crash                     normal
    environment               debug
    inventory                 normal

    Syslog-Pattern            Severity
    ------------------------  ------------
	.*CALL_LOOP.*             debug

Router#
Router# show call-home statistics
Message Types    Total                Email                HTTP
-------------   -------------------- -------------------- ------------------
Total Success   3                    3                    0
    Config      3                    3                    0
    Crash       0                    0                    0
    Environment 0                    0                    0
    Inventory   0                    0                    0
    Snapshot    0                    0                    0
    SysLog      0                    0                    0
    Test        0                    0                    0
    Request     0                    0                    0
    Send-CLI    0                    0                    0

Total In-Queue  0                    0                    0
    Config      0                    0                    0
    Crash       0                    0                    0
    Environment 0                    0                    0
    Inventory   0                    0                    0
    Snapshot    0                    0                    0
    SysLog      0                    0                    0
    Test        0                    0                    0
    Request     0                    0                    0
    Send-CLI    0                    0                    0

Total Failed    0                    0                    0
    Config      0                    0                    0
    Crash       0                    0                    0
    Environment 0                    0                    0
    Inventory   0                    0                    0
    Snapshot    0                    0                    0
    SysLog      0                    0                    0
    Test        0                    0                    0
    Request     0                    0                    0
    Send-CLI    0                    0                    0

Total Ratelimit
      -dropped  0                    0                    0
    Config      0                    0                    0
    Crash       0                    0                    0
    Environment 0                    0                    0
    Inventory   0                    0                    0
    Snapshot    0                    0                    0
    SysLog      0                    0                    0
    Test        0                    0                    0
    Request     0                    0                    0
    Send-CLI    0                    0                    0

Last call-home message sent time: 2011-09-26 23:26:50 GMT-08:00
Router#

Call Home のデフォルト設定

次の表に、Call Home のデフォルト設定を示します。

表 2. Call Home のデフォルト設定
パラメータ デフォルト
Call Home 機能のステータス ディセーブル
ユーザ定義プロファイルのステータス Active
定義済みのシスコ TAC プロファイルのステータス Inactive
転送方法 電子メール
メッセージのフォーマット タイプ XML
ロング テキスト、ショート テキスト、または XML 形式で送信されるメッセージの宛先メッセージのサイズ 3,145,728
アラート グループのステータス イネーブル
Call Home メッセージのシビラティ(重大度)しきい値 Debug
1 分間に送信するメッセージのレート制限 20
AAA Authorization ディセーブル
Call Home の syslog メッセージ スロットリング イネーブル
データ プライバシー レベル 標準

アラート グループの起動イベントとコマンド

Call Home 起動イベントはアラート グループに分類され、各アラート グループには、イベント発生時に実行されるコマンドが割り当てられます。転送されるメッセージにはコマンド出力が含まれます。次の表では、各アラート グループに含まれる起動イベントを示します。アラート グループの各イベントのシビラティ(重大度)と、実行されるコマンドも示します。

表 3. Call Home アラート グループ、イベント、および動作
アラート グループ Call Home 起動イベント Syslog イベント シビラティ(重大度) 説明および実行されるコマンド

Crash

SYSTEM_ CRASH

ソフトウェア クラッシュに関連するイベント。

The following commands are executed:

show version

show logging

show region

show inventory

show stack

crashinfo file(このコマンドは crashinfo ファイルの内容を表示します)

TRACEBACK

ソフトウェアのトレース バック イベントを検出します。

The following commands are executed:

show version

show logging

show region

show stack

設定

設定または設定変更イベントに関するユーザ生成された要求。

The following commands are executed:

show platform

show inventory

show running-config all

show startup-config

show version

環境

電源、ファン、温度アラームなどの環境センシング要素に関連するイベント。

The following commands are executed:

show environment

show inventory

show platform

show logging

SHUT

0

環境モニタがシャットダウンを開始しました。

ENVCRIT

2

温度または電圧測定値がクリティカルなしきい値を超えました。

BLOWER

3

必要な数のファン トレイがない。

ENVWARN

4

温度または電圧測定値が警告しきい値を超えました。

RPSFAIL

4

電源に故障したチャネルがあります。

ENVM

PSCHANGE

6

電源名の変更

PSLEV

6

電源状態の変更

PSOK

6

電源が正常に動作しているようです。

Inventory

Inventory ステータスは、ユニットがコールド ブートされた場合や、FRU が挿入または取り外された場合に指定される。これは、重大ではないイベントと見なされ、情報はステータスと資格設定に使用される

匿名モードで送信されるすべてのインベントリ メッセージとフル登録モードで送信されるデルタ インベントリ メッセージに対して実行されるコマンド:

show diag all eeprom detail

show version

show inventory oid

show platform

フル登録モードで送信されるフル インベントリ メッセージに対して実行されるコマンド:

show platform

show diag all eeprom detail

show version

show inventory oid

show bootflash: all

show data-corruption

show interfaces

show file systems

show memory statistics

show process memory

show process cpu

show process cpu history

show license udi

show license detail

show buffers

HARDWARE_ REMOVAL

REMCARD

6

カードがスロット %d から取り外され、インターフェイスがディセーブルになった。

HARDWARE_ INSERTION

INSCARD

6

カードがスロット %d に挿入されました。管理上インターフェイスはシャットダウンします。

Syslog

syslog にログ記録されるイベント

The following commands are executed:

show inventory

show logging

SYSLOG

LOG_EMERG

0

システムが使用不可能な状態。

SYSLOG

LOG_ALERT

1

即時対処が必要。

SYSLOG

LOG_CRIT

2

深刻な状況です。

SYSLOG

LOG_ERR

3

エラー状態です。

SYSLOG

LOG_WARNING

4

警告状態。

SYSLOG

LOG_NOTICE

5

正常だが重大な状態。

SYSLOG

LOG_INFO

6

通知

SYSLOG

LOG_DEBUG

7

デバッグレベル メッセージ。

Test

TEST

ユーザが作成したテスト メッセージ

The following commands are executed:

show platform

show inventory

show version

メッセージの内容

ここでは、アラート グループ メッセージの内容の形式を示すいくつかの表を示します。

次の表に、ショート テキスト メッセージの内容フィールドを示します。

表 4. ショート テキスト メッセージの形式
データ項目 説明
デバイス ID 設定されたデバイス名
日時スタンプ 起動イベントのタイム スタンプ
エラー判別メッセージ 起動イベントの簡単な説明(英語)
アラームの緊急度 システム メッセージに適用されるようなエラー レベル

次の表に、すべてのロング テキスト メッセージと XML メッセージに共通する内容フィールドを示します。特定のアラート グループ メッセージに固有のフィールドは、共通フィールドの間に挿入されます。挿入ポイントは表に示しています。

表 5. ロング テキスト メッセージと XML メッセージすべてに共通のフィールド

データ項目(プレーン テキストおよび XML)

説明(プレーン テキストおよび XML)

Call-Home メッセージ タグ(XML のみ)

Time stamp ISO 時刻表記(YYYY-MM-DD HH:MM:SS GMT+HH:MM)によるイベントの日付とタイムスタンプ。

CallHome/EventTime

メッセージ名 メッセージの名前。具体的なイベント名のリストはアラート グループの起動イベントとコマンドに示されています。

ショート テキスト メッセージの場合のみ

メッセージ タイプ 「Call Home」を指定。

CallHome/Event/Type

Message subtype 特定のメッセージ タイプ:full、delta、test

CallHome/Event/SubType

メッセージ グループ 「reactive」を指定。デフォルトは「reactive」であるため、任意。

Long-text メッセージ専用

シビラティ(重大度) メッセージのシビラティ(重大度)(メッセージシビラティ(重大度)しきい値 を参照)。

Body/Block/Severity

送信元 ID ワークフロー エンジンから経路指定する製品タイプ。一般に製品ファミリ名です。

Long-text メッセージ専用

デバイス ID

メッセージを生成するエンド デバイスの Unique Device Identifier(UDI)。メッセージがファブリック スイッチに固有でない場合、このフィールドは空白。形式は、type@Sid@serial

  • type は、バックプレーン IDPROM からの製品の型番。

  • @ は区切り文字です。

  • Sid は C で、シリアル ID をシャーシ シリアル番号として特定します。

  • serial は、Sid フィールドによって識別される番号です。

例:CISCO3845@C@12345678

CallHome/CustomerData/ ContractData/DeviceId

カスタマー ID サポート サービスによって契約情報やその他の ID に使用されるオプションのユーザ設定可能なフィールド

CallHome/CustomerData/ ContractData/CustomerId

連絡先 ID サポート サービスによって契約情報やその他の ID に使用されるオプションのユーザ設定可能なフィールド

CallHome/CustomerData/ ContractData/CustomerId

サイト ID シスコが提供したサイト ID または別のサポート サービスにとって意味のあるその他のデータに使用されるオプションのユーザ設定可能なフィールド

CallHome/CustomerData/ ContractData/CustomerId

Server ID

メッセージがファブリック スイッチから生成されている場合、これはスイッチの固有のデバイス ID(UDI)。

  • type は、バックプレーン IDPROM からの製品の型番。

  • @ は区切り文字です。

  • Sid は C で、シリアル ID をシャーシ シリアル番号として特定します。

  • serial は、Sid フィールドによって識別される番号です。

例:CISCO3845@C@12345678

ロング テキスト メッセージの場合のみ。

メッセージの説明 エラーを説明する短い文章。

CallHome/MessageDescription

デバイス名 イベントが発生するノード。これは、デバイスのホスト名です。

CallHome/CustomerData/ SystemInfo/NameName

担当者名 イベント発生中のノードに関する問題の問い合わせ先の担当者名。

CallHome/CustomerData/ SystemInfo/Contact

連絡先 E メール このユニットの連絡先である人物の電子メール アドレス。

CallHome/CustomerData/ SystemInfo/ContactEmail

連絡先電話番号 このユニットの連絡先である人物の電話番号

CallHome/CustomerData/ SystemInfo/ContactPhoneNumber

住所 このユニットに関連した RMA 部品の送付先住所を格納しているオプションのフィールド。

CallHome/CustomerData/ SystemInfo/StreetAddress

モデル名 ルータのモデル名。これは製品ファミリ名の一部である固有モデルです。

CallHome/Device/Cisco_Chassis/Model

シリアル番号 ユニットのシャーシのシリアル番号

CallHome/Device/Cisco_Chassis/ SerialNumber

シャーシの部品番号 シャーシの最上アセンブリ番号

CallHome/Device/ Cisco_Chassis/AdditionalInformation/ AD@name=“PartNumber”

System object ID システムを一意に識別するシステム オブジェクト ID。

CallHome/Device/ Cisco_Chassis/AdditionalInformation/ AD@name=“sysObjectID”

システム記述 管理対象デバイスのシステム説明。

CallHome/Device/ Cisco_Chassis/AdditionalInformation/ AD@name=“sysDescr”

次の表に、特定のアラート グループ メッセージに固有の挿入フィールドを示します。


(注)  


このアラート グループに対して複数のコマンドが実行されると、次のフィールドが繰り返される場合があります。


表 6. 特定のアラート グループ メッセージに固有の挿入フィールド
コマンド出力名 実行されたコマンドの正確な名前。 /aml/Attachments/Attachment/Name
添付タイプ アタッチメントのタイプ。通常は “inline”。 /aml/Attachments/Attachment@type
MIME タイプ 通常は、"text"、"plain"、または符号化タイプのいずれか。 /aml/Attachments/Attachment/ Data@encoding
コマンド出力テキスト 自動的に実行されたコマンドの出力(アラート グループの起動イベントとコマンド を参照)。 /mml/attachments/attachment/atdata

次の表に、対処的メッセージ(TAC ケースを必要とするシステム障害)と予防的メッセージ(システム パフォーマンスの低下を引き起こす可能性のある問題)に挿入される内容フィールドを示します。

表 7. 対処的または予防的イベント メッセージに挿入されるフィールド
データ項目(プレーン テキストおよび XML) 説明(プレーン テキストおよび XML) Call-Home メッセージ タグ(XML のみ)
シャーシのハードウェア バージョン シャーシのハードウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ HardwareVersion
スーパーバイザ モジュールのソフトウェア バージョン 最上位ソフトウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ AdditionalInformation/AD@name= “SoftwareVersion”
影響のある FRU の名前 イベント メッセージを生成している問題の FRU の名前 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/Model
影響のある FRU のシリアル番号 問題を起こした FRU のシリアル番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/SerialNumber
影響のある FRU の製品番号 問題を起こした FRU の部品番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/PartNumber
FRU スロット イベント メッセージを生成している FRU のスロット番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/LocationWithinContainer
FRU ハードウェア バージョン 問題を起こした FRU のハードウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/HardwareVersion
FRU ソフトウェア バージョン 問題を起こした FRU で動作するソフトウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/SoftwareIdentity/ VersionString

次の表に、インベントリ メッセージに挿入される内容フィールドを示します。

表 8. コンポーネント イベント メッセージの挿入フィールド
データ項目(プレーン テキストおよび XML) 説明(プレーン テキストおよび XML) Call-Home メッセージ タグ(XML のみ)
シャーシのハードウェア バージョン シャーシのハードウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ HardwareVersion
スーパーバイザ モジュールのソフトウェア バージョン 最上位ソフトウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ AdditionalInformation/AD@name= “SoftwareVersion”
FRU name イベント メッセージを生成している問題の FRU の名前 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/Model
FRU s/n FRU のシリアル番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/SerialNumber
FRU 製品番号 FRU の製品番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/PartNumber
FRU スロット FRU のスロット番号 CallHome/Device/Cisco_Chassis/ Cisco_Card/LocationWithinContainer
FRU ハードウェア バージョン FRU のハードウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis/ CiscoCard/HardwareVersion
FRU ソフトウェア バージョン FRU 上で動作しているソフトウェア バージョン CallHome/Device/Cisco_Chassis /Cisco_Card/SoftwareIdentity/ VersionString