コンピュータ ネットワーキングとは

コンピュータネットワーキングとは、互いに通信し合う、ネットワークに接続されたデバイス(ラップトップ、デスクトップ、サーバー、タブレットなど)と増加し続ける各種 IoT デバイス(カメラ、ドアロック、ドアベル、冷蔵庫、オーディオ/ビジュアルシステム、サーモスタット、各種のセンサーなど)を指します。

コンピュータネットワークの仕組み

スイッチ、ルータ、アクセスポイントなどの専用デバイスは、コンピュータネットワークの基盤を形成します。

スイッチは、コンピュータ、プリンタ、サーバーなどのデバイスを自宅や組織のネットワークに接続し、それらを内部で保護できるようにするものです。アクセスポイントは、ケーブルを使用することなくデバイスをネットワークに接続するスイッチです。

ルータは、ネットワークを他のネットワークに接続し、通信指令係のような役割を果たすものです。ルータは、ネットワークで送信されるデータを分析し、そのデータに最適なルートを選択して適切な宛先に送信するとともに、自宅や企業を世界とつなぎ、外部のセキュリティ脅威から情報を保護できるようにします。

スイッチとルータはいくつかの点で異なりますが、1 つの大きな違いはエンドデバイスの識別方法にあります。レイヤ 2 スイッチは、「焼き付けられている」MAC アドレスでデバイスを一意に識別しますが、レイヤ 3 ルータは、ネットワークに割り当てられている IP アドレスでデバイスのネットワーク接続を一意に識別します。

今日では、ほとんどのスイッチにある程度のルーティング機能が搭載されています。

MAC アドレスと IP アドレスは、ネットワークのデバイスとネットワークとの接続をそれぞれ一意に定義します。MAC アドレスは、デバイスの製造業者によってネットワーク インターフェイス カード(NIC)に割り当てられる数字であり、IP アドレスは、ネットワーク接続に割り当てられる数字です。

コンピュータ ネットワーキングの進化の状況

現代のネットワークは、接続以上のものを提供します。多くの組織がデジタル トランスフォーメーションに着手していますが、そのネットワークはこうしたトランスフォーメーションと組織の成功に欠かせません。このようなニーズに対応するために進化を遂げつつあるネットワークアーキテクチャのタイプは、次のとおりです。

  • ソフトウェア定義型(SDN):「デジタル」時代の新たな要件に応えて、ネットワークアーキテクチャは自動化がさらに進み、またプログラム可能でオープンなものになりつつあります。ソフトウェア定義型ネットワークでは、トラフィックのルーティングはソフトウェアベースのメカニズムによって一元的に制御されるため、ネットワークは状況の変化にすばやく対応できます。
  • インテントベース:SDN の原則に基づくインテントベース ネットワーク(IBN)は、俊敏性をもたらすだけでなく、ネットワークを構築し、広範な運用の自動化、ネットワークのパフォーマンスの分析、問題のある領域の特定、全方位のセキュリティの実現、ビジネスプロセスとの統合によって目標を達成します。
  • 仮想化:基盤となる物理ネットワーク インフラストラクチャを論理的にパーティショニングすることにより、複数の「オーバーレイ」ネットワークを作成できます。これらの論理ネットワークはそれぞれ、特定のセキュリティやサービス品質(QoS)などの要件に合わせて調整することが可能です。
  • コントローラベース:ネットワークコントローラは、ネットワークを拡張したり保護したりするうえできわめて重要です。コントローラは、ビジネスインテントをデバイス設定に変換してネットワーキング機能を自動化するとともに、デバイスを継続的に監視してパフォーマンスとセキュリティを確保できるようにします。コントローラは運用を簡素化し、組織がビジネス要件の変化に対応できるようサポートします。
  • マルチドメイン統合:大企業では、オフィス、WAN、データセンター向けの(ネットワーキングドメインとも呼ばれる)個別のネットワークが構築されることがあります。これらのネットワークは、コントローラを通じて互いに通信します。このようなネットワーク間(マルチドメイン)統合では通常、複数のネットワークドメインにわたる望ましいビジネス成果を達成できるように関連する運転パラメータが交換されます。

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コンピュータネットワークのタイプ

全体的な目標は似ていますが、各種のネットワークはそれぞれ別の目的を果たします。ネットワークは現在、以下に示すカテゴリに大きく分類されています。

LAN は、自宅やオフィスなどの 1 つの物理的な場所にあるコネクテッドデバイスの集まりです。LAN は、ユーザーが 1 人のホームネットワークからユーザーとデバイスが数千の大規模エンタープライズ ネットワークまで、小規模なものもあれば大規模なものもあります。LAN には、有線と無線両方のデバイスが含まれることがあります。

サイズにかかわらず、LAN には単一の限られたエリアにあるデバイスを接続するという独自の特性があります。


WAN は広範な地理的地域に展開され、個人ユーザーまたは複数の LAN を接続します。インターネットは WAN とみなすことができます。大規模組織は、WAN を使用して各種のサイト、遠隔勤務の従業員、サプライヤ、データセンターがアプリケーションを実行したり、必要なデータにアクセスしたりできるようにそれらを接続します。

WAN の物理接続は、リース回線、セルラー接続、サテライトリンクなどの手段によって確立できます。


一般的に企業と呼ばれる大規模組織向けに構築されたネットワークは、厳しい要件に対応する必要があります。ネットワーキングは現代の企業が機能するうえできわめて重要なものであるため、エンタープライズ ネットワークには、高い可用性、拡張性、堅牢性が求められます。これらのネットワークには、ネットワークエンジニアやネットワークオペレータがネットワークを設計、展開、デバッグ、修正できるようにするツールが含まれています。

企業は、キャンパス、ブランチ、データセンターで LAN と WAN の両方を使用することがあります。


サービスプロバイダーは、WAN を運用して個人ユーザーや組織に接続を提供します。企業にリース回線の形態でシンプルな接続を提供する場合もあれば、より高度なマネージドサービスを提供する場合もあります。またサービスプロバイダーは、顧客にインターネットとセルラー接続も提供します。