データセンター ユーザ事例

株式会社電算、システムの安全性や保守性、日々の運用の効率性を重視して Cisco UCS を採用

データセンター活用のニーズに応えるべく積極的に設備を増強 システムの安全性や保守性、日々の運用の効率性を重視して複数のラックマウント型サーバを一元管理できる Cisco UCS を採用 株式会社電算

公共分野向けの総合情報システムの開発、高品質なサービスのワンストップ提供などを幅広く手掛け、高い評価を得ている株式会社電算は、データ保全に対する顧客ニーズの変化に対応すべくデータセンター設備の増強も積極的に行っている。安全性(安定性)を重視し、さらに保守運用の効率化を実現したいと考えた同社は Cisco Unified Computing System を採用。顧客が安心して利用できる基盤を確立し、サービス提供実績を着実に伸ばしている。

導入の経緯
データ保全やクラウドの需要増に対応すべく設備を増強
監視業務や保守対応の効率化に着目して Cisco UCS を検討

長野県に本社を置き、自治体や公共団体、民間企業や病院など幅広い顧客を対象にビジネスを展開している株式会社電算は、高品質かつ安全な IT サービスの提供で着実な成長を続けており、2013 年には東証一部への上場を果たしている。クラウドや仮想化といったニーズの変化に対応すべく、データセンターの設備増強を積極的に進めている同社は、2013 年 に インテル® Xeon® プロセッサーを搭載したCisco Unified Computing System(以下 Cisco UCS)を採用した。

データセンター センター長の荒川悦也氏は、今回の経緯を次のように話す。

「今は、公共分野、産業分野とも、データの保全が強く意識されるようになり、そのためにデータセンターを活用する流れが強まっています。2011 年の東日本大震災以降、事業継続性の向上という観点からも、この傾向はさらに顕著です。また、クラウド サービスへの期待、市場のニーズも確実に増えていて、このような状況に対応するためにデータセンターの設備拡充は不可欠でした。

当社としてはお客様からのご要望に迅速に対応できるよう、先んじて設備を整えており、安全性や保守性、また費用対効果も重視したシステム選定を行っています。今回は、特に管理(監視)の面で効果が大きく、当社の方針に合致するものとして、Cisco UCS を採用しました。」

同社は各種サーバシステムを自社データセンターに構築し、サービス基盤として運用してきたが、サーバの増強に伴って保守監視業務が煩雑になっていくことが課題として挙がっていたという。データセンター 企画管理部 部長の大日方重信氏は、この課題解決に Cisco UCS は有効だと話す。

「これまでは、サーバを増強するとその監視画面(コンソール)も一緒に増えていました。通常の監視業務だけでなく障害発生時の対応も別個に行う必要があり、さらにサーバとネットワークの切り分けなど、さまざまな面で負荷が増していたのです。

Cisco UCS は拡張性に優れており、さらにサーバを増設しても Cisco UCS 6248 ファブリック インター コネクト上に組み込まれた Cisco UCS Manager ですべて一元的に管理できます。これは大きな魅力でした。現場からも、サーバからネットワーク機器までまとめて管理できる点を評価する声が出ていて、これは本格的に検討すべきと考えたのです。」

選定プロセス
研修会で作業プロセスを体験して導入前の不安を払拭
扱いやすさだけでなく費用対効果も踏まえて決断

検討段階では、初めて採用する製品のため、不安もあったと大日方氏は振り返る。

「シスコはネットワーク ベンダーとしての印象が強かったので、なぜサーバなのだろう? という印象はありました。いろいろ調べたり、話を聞いたりしていくと、一元管理やネットワークとの親和性、拡張性など、従来のサーバ ベンダーの製品との方向性の違いやシスコのアプローチがわかってきて、なるほどと思いましたね。」

データセンター 企画管理部 サブマネージャーの神津努氏は、シスコで行われた研修会に参加して、 Cisco UCS に実際に触れることでメリットを実感できたと話す。

「自分たちで使ったことがない製品だったので、不安を解消したいと思い、シスコのオフィスで研修会を開催していただきました。サーバ構築から運用管理までひととおりのプロセスを体験し、サービス プロファイルという他社にない便利な機能をはじめ、これなら導入や運用がスムーズに行えると判断できました。これが選定の強い後押しになりましたね。」

データセンター 企画管理部 サブチーフの東城岳伯氏も研修会に参加して、Cisco UCS の扱いやすさを実感したという。

「設定が非常に簡単というのが第一印象でした。これまで、ネットワーク機器はコマンド ラインで設定し、サーバはまた別で作業していましたが、Cisco UCS は Cisco UCS Manager の画面上でマウス クリックで設定でき、さらにネットワークとサーバを一元的に扱えるところに感心しました。

従来は、ネットワーク機器、サーバともに実際に扱える人が限られ、縛りが生じてしまうこともありました。Cisco UCS なら、誰でも一定の水準で対応でき、設計や情報を共有しやすくなります。これで現場の懸念も解消していくことができるのではないかと思いました。」

こうした高い評価に加え、費用対効果も踏まえて最終的な決断をしたと荒川氏は話す。

「費用対効果は重要です。当社として機能面や操作面はもちろん、拡張性、保守性、安全性をしっかり検討して、Cisco UCS が最適と判断しました。既存のシステムから Cisco UCS に変えることで何がメリットになるのか? そもそもなぜ変えるのか? それがお客様にアピールできる強みとして成り立つかどうかも熟考した結果です。」

構築プロセス
複数台の Cisco UCS C シリーズを Cisco UCS Manager によって
一筐体のブレード シャーシと同じように一元管理
各部の冗長化や既存ストレージとの相互接続性も重視

今回、同社はラック マウント型の Cisco UCS Cシリーズを採用し、それらを Cisco UCS Manager でブレード シャーシと同様に一元管理することで、システムの管理性と拡張性を両立させている。また、サーバ 1 台につきネットワーク インターフェース カード(NIC)を 2 枚装着したほか、電源や HDD などサーバ周りの部品はできる限り冗長化を行い、信頼性をより高める構成にしたと大日方氏は話す。

「例えばの話ですが、ラックマウント型であれば、万一故障したときはそこだけ切り離せばよいというような割り切った判断もできると考えました。現場からも、ブレードで集積率を上げるアプローチもあるが、今回はラックマウント型のほうが良いのではないかとの声があり、これも 1 つの流れなのだろうと思っています。

これまでの経験からシングル ポイントは避けたかったので、NIC を 2 枚装着するなど安定性を重視した構成で統一しました。何かあったときに止まってしまうというのは、データセンターとして許されないことですから。」

神津氏は、Cisco UCS C シリーズの採用を、コストや運用面も踏まえた判断だと話す。

「現在も他社のブレード サーバを運用していますが、格納するシャーシが必要でコストが大きくなりがちなため、投資を抑えたいという意図がありました。また、スイッチの部分が集約されることで、設定変更など行う際の障害や影響範囲に対する不安もあったと思います。今回ラック マウント型を優先したのは、こうした点が大きいです。」

システム構成図

システム構成図
※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon


今回の構築では、サーバとネットワーク機器はほぼシスコでまとめられており、ストレージについては従来利用してきた複数の製品を接続するマルチベンダー構成となっている。ストレージ側の接続は Fibre Channel、Cisco UCS 側は FCoE となり、相互接続性の検証も事前に行われた。東城氏は、シスコの対応を含めて次のように話す。

「今回はサーバとストレージでベンダーが分かれることになるので、相互接続性の検証は慎重に行いました。最終的にはシスコ、ストレージ ベンダー双方から情報を提供していただき、その上で実地に構築して試しています。問題ないという判断に落ち着いてよかったです。」

導入効果〜今後の展開
安定したサービス基盤として着実に実績を伸ばす
今後さらに増強しながら、新しいサービスの展開を図る

導入から半年ほどが経過し、これまで障害もなく安定した運用がなされている。導入自体もほぼ予定どおりに進み、大きなトラブルはなかったと大日方氏は話す。

「決裁の時におよそのスケジュールを策定しましたが、ほぼそのとおりでしたね。現場の人間が事前に研修を受けていたことも含め、構築はスムーズだったと思います。サービス提供の基盤ですから、スケジュールが遅れるとお客様との調整などご迷惑をかけてしまいますので、そうならないように目配りを欠かさず取り組みました。無事にスタートできて何よりです。」

現在 Cisco UCS は、同社の「クラウド仮想サーバ サービス」の基盤として順調に稼働している。神津氏は、新たな展開も考えているとのこと。

「IaaS としてお客様に仮想マシン環境をご提供しており、利用台数は順調に増えています。今後、仮想マシンの上に当社のサービスを組み入れた形で、SaaS としての展開も図っていきたいと考えています。」

東城氏は SaaS による今後のサービス展開の一例を挙げる。

「クラウド環境に対応したセキュリティ サービスを展開する予定です。物理サーバやクラウド環境などを問わず、対象のサーバに対してウイルス対策や仮想パッチによる脆弱性対策機能を提供します。

クラウド環境でも従来と同等以上のセキュリティ機能を提供することで、クラウド利用におけるセキュリティの不安や制約を取り払い、お客様に安心してサービスを利用いただくことを目指しています。」

同社は顧客からのさらなる需要の高まりに応えるべく、サーバ ラックの増設とサーバ自体の増強を計画しており、Cisco UCS の追加導入も検討中という。最後に荒川氏は、次のようにまとめる。

「国の政策や自治体の方針も変わってきて、データの保全に対する需要はさらに高まっていくでしょう。そうした市場の変化に応えていくのが当社の使命であり、皆さまに安心して利用いただける基盤をご提供していきたいと考えています。サービス メニューとしても、多様なニーズに的確に応えられるよう、拡充を図っているところです。当社の事業展開において、Cisco UCS はさらに重要な役割を果たしていくことになるでしょう。」

株式会社電算

株式会社電算
本社所在地
長野県長野市鶴賀七瀬中町 276 - 6
設立
1966 年(昭和 41 年)3 月 29 日
資本金
138 億 2,400 万円(2012 年度実績)
従業員数
765 名(2013 年 4 月 1 日現在)
URL
http://www.ndensan.co.jp

【信州の IT リーディング カンパニーから全国へ】
システムの企画・設計から開発・運用までをカバーするワンストップトータルサービス、インターネットプロバイダ「avis」の各種サービス、自社データセンターを活用した各種 IT マネージメントサービスを幅広く展開。
公共分野では、設立から 47 年で培った経験と技術、そして豊富な業務知識を活かした総合行政情報システム「Reams(リームス)」を開発、提供しており、全国 140 の地方公共団体で利用されている実績を持つ。また産業分野では、製造業、リース業、医療福祉分野など、多彩な顧客に専門性の高いサービスを提供し、高い評価を獲得している。

Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

インテル® Xeon ® プロセッサー

インテル® Xeon ® プロセッサー搭載
業界最高水準のパフォーマンスを実現
Cisco Unified Computing System

導入ソリューション

  • Cisco Unified Computing System
    • C シリーズ(Cisco UCS C240 M3)
  • Cisco UCS 6248 ファブリック
    • インターコネクト (Cisco UCS Manager)
  • Cisco Nexus 2232 ファブリック エクステンダ
  • Cisco Nexus 5548 データセンター スイッチ

導入前の課題、検討事案

  • データセンターの設備増強にあたり、安全性(安定性)に優れたサーバ ソリューションを求めていた。
  • サーバの増設などに伴って煩雑になっていた監視業務、保守対応を効率化し、負担を抑制したいと考えていた。
  • これまではブレード サーバを採用していたが、シャーシの追加による一時的なコスト増加、障害時やメンテナンス時の影響範囲などで課題や懸念が生じていた。

導入効果

  • Cisco UCS の採用により、顧客に提供するサービス基盤として安定性に優れた環境を実現している。
  • Cisco UCS Managerで複数のサーバ、ネットワーク機器をまとめて管理できるようになり、監視対応、保守対応が大きく効率化されている。
  • ラックマウント型の Cisco UCS C シリーズと Cisco UCS Manager の組み合わせにより、ブレード サーバの管理性とラックマウント サーバの拡張性を両立した環境を構築できた。
  • Cisco UCS は他社ストレージ製品との相互接続性にも優れ、マルチ ベンダーのストレージ環境を問題なく構築できた。
データセンター
センター長
荒川 悦也  様

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センター長
荒川 悦也 様

データセンター
企画管理部
部長
大日方 重信  様

データセンター
企画管理部
部長
大日方 重信 様

データセンター
企画管理部
サブマネージャー
神津  努  様

データセンター
企画管理部
サブマネージャー
神津  努 様

データセンター 
企画管理部
サブチーフ
東城 岳伯  様

データセンター 
企画管理部
サブチーフ
東城 岳伯 様