Accelerating Customer Service -顧客サービスのアクセルを踏む

INDEX

  1. Accelerating Customer Service
  2. チャンスをつかむ
  3. コミュニケーションが一新
  4. 顧客にもっと近づく
  5. 生産性も向上する

顧客にもっと近づく

写真5
電話でもフェースツーフェースでも、ACC は顧客サービスを大切にしている。

この移転で、統合化ネットワークを導入すると、移転に伴う煩雑な事項を大幅に簡素化できることが判明した。

もう 1つ大きなメリットがある。統合化ネットワークによって、音声通信と顧客データの連携が可能になるということである。社員は顧客と電話で話している間に、顧客、車両、販売、サービスに関係したデータを簡単に参照できる。

たとえば、営業担当者に電話が入ると、PC 側の「ポップアップスクリーン」が即座に DMS ないし CRM のシステムから引っ張ってきた顧客データを表示する。顧客の購買、サービス、メンテナンスのための来訪、これまでの問題 (その問題が解決されたかどうか、あるいは過去の問題解決の方法) に関する記録だけでなく、家族の名前といった顧客の個人的な情報もすぐに閲覧できるのである。

「非常に強力な営業ツールです」とコナー氏は言う。「サービスアドバイザー、部品アドバイザー、顧客サービス担当、経理担当の全員が大いに活用しています」

ACC ではおよそ 3万人の顧客をデータベースに登録しており、社員はこの単一の情報源を利用して、あらゆるデータを共有している。誰もが同じ情報を目にしているため、営業部門は何をしているのか、サービス部門はどんな活動をしているのかと疑問に思う必要もない。

「もはやこのシステムなしに当社の業務は成立しません」とシューマッハ氏。

エリス社長も次のように言う。「お客様との関係が良好なものになるかどうか、あらゆるインタラクションが『正念場』だと考えています。お客様から電話をいただいたとき、そのお客様の奥様、お子様の名前を見て、『みなさんどうしていらっしゃいますか』と尋ねられるので、非常にありがたく思っています」

「また、問題が発生した場合にも、お客様と当社のスタッフがこれまでどのようなやりとりをしていたのかもわかります。これも大きなメリットです」

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