ルーティング ターゲット
スクリプトを使用してコンタクトの分類方法を定義した後、通常は Script Editor で用意されているノードを使用して、コンタクトがターゲットの宛先にルーティングされる方法を指定します。ルーティング ターゲットとは、システムがコンタクトをルーティングできるエンティティで、エージェントやスキル グループなどです。ルーティング ターゲットでは、受信したコンタクトが適切に処理されます。
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スクリプトを使用してコンタクトの分類方法を定義した後、通常は Script Editor で用意されているノードを使用して、コンタクトがターゲットの宛先にルーティングされる方法を指定します。ルーティング ターゲットとは、システムがコンタクトをルーティングできるエンティティで、エージェントやスキル グループなどです。ルーティング ターゲットでは、受信したコンタクトが適切に処理されます。
エージェント ルーティングには次のノードを使用できます。
エージェント キューイング ノード。詳細については、エージェントの直接指定を参照してください。
エージェント転送ノード。詳細については、エージェントからエージェントへのコールの転送を参照してください。
エージェント転送ノードにより、指定したエージェントにコールがルーティングされます。エージェントを指定するには、データベースからエージェントを直接選択するか、数式を使用して式を定義します。式は、エージェントの Peripheral 番号またはスキル ターゲット ID に変換する必要があります。ルータはそれによって、そのエージェントの有効なラベルを検索します。指定したエージェントにラベルが設定されていない場合、エージェント転送ノードの失敗時のノードが実行されます。
次の図にエージェント転送ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
以下の通りエージェント転送ノードのプロパティを定義します。ステップ 1 |
[エージェントの選択基準(Select agent by)] ドロップダウン リストから、次のオプションのいずれかを選択します。
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ステップ 2 |
手順 1 で選択したオプションに基づいて、Peripheral またはエージェントを選択するか、式を入力します。 |
ステップ 3 |
必要に応じて、[エージェントを使用できない場合はノードも失敗(Fail node if agent is unavailable)] をオンまたはオフにします。
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ステップ 4 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
ステップ 5 |
必要に応じて、[ターゲットの再クエリを有効にする(Enable Target Requery)] をオンにします。 |
スクリプト処理を停止するために、次のノードを使用できます。
終了ノード
終端ノード
リリース ノード
パレットの [一般(General)] タブにある終了ノードを使用すると、スクリプトを終了できます。
スクリプトが終了ノードに到達した場合は、連絡先を割り当てるターゲットが見つからなかったことを意味します。その場合、Packaged CCE はダイヤル番号のデフォルト ルートを使用します。
同じスクリプト内で複数の終了ノードを使用することもできます。スクリプトはどのノードでも終了できるため、終了ノードは特に必要ではありません。
終了ノードには、定義可能なプロパティがありません。ただし、必要に応じてコメントを追加できます。
パレットの [ターゲット(Targets)] タブにあるリリース ノードを使用すると、スクリプトを終了して、発信者との接続を切断できます。
[リリース(Release Call)] ノードは、いくつかの Unified CVP スクリプトを実行した後、発信者がサービスをそれ以上要求しなくなった場合に使用できます。
リリース ノードには、定義可能なプロパティがありません。ただし、必要に応じてコメントを追加できます。
ServiceRequested はスクリプト エディタで使用可能なコール変数です。ルーティング要求に関する詳細情報が表示されます。このフィールドは、現在、マルチチャネルルーティング(タスク ルーティング)、音声コールバック(エージェント要求)、ピックまたはプル ルーティングのみに設定されています。このフィールドの値に基づいて、スクリプトは多様な操作を行うことができます。
サービス要求変数 |
説明 |
---|---|
0 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_NONE |
サービスは要求されていません。 |
1 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_VOICE_CALLBACK |
発信者は、音声コールのコールバックを要求しています。 |
2 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_TRANSFER |
エージェントにすでに割り当てられているタスクを再度キューに転送します。 |
3 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_RONA |
タスクは応答なしで再ルーティングされます(RONA)。 |
4 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_PICK_EXT_QUEUE |
指定したエージェントの外部アプリケーション キューに関連付けられているタスクを選択します。 |
5 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_PULL_EXT_QUEUE |
指定したエージェントの外部アプリケーション キューに関連付けられているタスクを取得します。 |
6 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_PICK_UCCE_AGENT |
別のエージェントにすでに割り当てられているタスクを指定されたエージェントに選択します。 |
7 = ROUTE_SERVICE_REQUEST_TRANSFER_PICK |
すでにエージェントに割り当てられているタスクを、キューに戻す代わりに、別のエージェントに直接転送します。 |
ターゲットの再クエリは、スクリプト ノードの機能で、応答なしやビジー応答などによるルーティングの失敗、またはネットワーク上の一時的な障害(ネットワークの輻輳など)による到達不能なターゲットに対するルーティングの失敗を処理するために使用できます。決定されたコンタクトの接続先が応答可能であっても到達不能な場合は、ターゲットの再クエリ機能によって別の有効な接続先が検索されます。
ターゲットの再クエリは、次の問題に対処する際に必要になります。
エージェントにコールを送信できない場合。
ブラインドモード ネットワーク転送の発信レッグの障害。
ターゲットの再クエリ機能は、コール単位で動作します。したがって、特定のコールのルーティング情報が、他のコールの状態に影響することはありません。選択された最初のターゲットが到達不能であった場合でも、そのターゲットはルーティング先の候補から除外されず、他のコンタクトの接続先として使用される可能性があります。
(注) |
CVP、ICM 間ゲートウェイ、およびサポートされているキャリア NIC のターゲット再クエリ機能を有効にすることができます。MR PG では再クエリ メカニズムがサポートされないため、MR PG はマルチメディア要求で再クエリ機能を使用することはできません。 |
システムでは、クエリが発行されると、CallRouter からルーティング クライアントにラベルが返されます。ルーティング クライアントは、そのラベルで指定されている接続先にコールをルーティングします。その接続先が到達不能であった場合(ビジー信号が返された場合や、応答がない場合)は、デフォルトの接続先にコールがルーティングされます。
ラベル ノード、ルート選択ノード、または選択ノードのターゲットの再クエリで、ルータがターゲット ノードへのルーティングに失敗すると、次の試行が実行されます。再びルーティングに失敗した場合は、そのノードの失敗パスから処理が再開されます。
(注) |
キューイング ノードでは、1 つのターゲットのみが使用されます。ルータがターゲット ノードへのルーティングに失敗すると、ノードの失敗パスがすぐに取得されます。キュー ノードの再クエリを実行するために、優先順位を上げて、失敗したパスからのコールを同じキューに再クエリするスクリプトを作成できます。 |
失敗した場合、ユーザが選択した適切な方法で、スクリプト環境の再クエリを処理できます。
ターゲットの再クエリは、失敗したケース毎に定義を変える必要はありません。ただし、失敗の種類ごとに、別々の方法で処理することもできます。
ターゲットの再クエリ機能を使用するこれらのスクリプト ノードのエラーの経路を検証すると、ネットワーク上での失敗の原因を特定することができ、必要な場合は、条件付きでルーティングを再試行できます。これを実現するには、条件ノードを使用してコール変数 RequeryStatus の値をチェックします。その後、スクリプトの決定パスが RequeryStatus 変数の値によって決定されます。
RequeryStatus 変数の可能な値は次のとおりです。
RequeryStatus 変数 |
説明 |
||
---|---|---|---|
REQUERY_ANSWER (0) |
スクリプトが終了します。コールは選択されたターゲットに正常に送信されました。
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REQUERY_ROUTE_SELECT_FAILURE (1) |
ルーティング クライアントによって、ReRouteReq msg から生成されるエラー コードです。ルート選択が失敗したことを意味します。 |
||
REQUERY_CALLED_PARTY_BUSY (2) |
ルーティング クライアントによって、ReRouteReq msg から生成されるエラー コードです。着信先がビジー状態であることを意味します。 |
||
REQUERY_NO_ANSWER (3) |
ルーティング クライアントによって、ReRouteReq msg から生成されるエラー コードです。応答がなかったことを意味します。 |
||
REQUERY_ERROR (4) |
コール ルータによって生成されるエラー コードです。ターゲットが到達不能(ビジー、応答がないなど)であったため、ターゲットにコールを送信する試行は失敗しました。 |
||
REQUERY_ABORTED (5) |
コールが通知先に配信される前に発信者が中断したため、コールをターゲットに送信できませんでした。ABANDON および DISCONNECT の場合、コール ルータはコールが終了したものと見なして、スクリプトを終了します。RequeryStatus 値は 5 に設定されます。これは、REQUERY_ABORTED を意味します。
|
||
REQUERY_TIMED_OUT (6) |
ルーティングクライアントが DivertOnBusyCallTimeout 期間(デフォルトでは 180 秒)以内にルータに応答しなかったため、コールの試行に失敗しました。ターゲットノードでルータの再クエリが有効になっている場合、DivertOnBusyCallTimeout 期間を過ぎると、ルータは REQUERY_TIMED_OUT を使用してルータの再クエリを終了します。
|
ターゲットの再クエリをサポートしているノードは次のとおりです。
ラベル(Label)
キュー(Queue)
エージェント キューイング(Queue to Agent)
プレシジョン キュー(Precision queues)
ルート選択(Route Select)
選択(Select)
エージェント転送
ターゲットの再クエリを有効にするには、以下の通りノードを定義します。キュー ノード、エージェント キューイング ノード、エージェント間ノード、およびルート選択ノードの場合:
ステップ 1 |
ノードのプロパティを開きます。 |
ステップ 2 |
[変更(Change)] をクリックします。ダイアログボックスが表示されます。 |
ステップ 3 |
[ターゲットの再クエリを有効にする(Enable target requery)] をオンにします。 |
ステップ 4 |
[OK] をクリックして、ダイアログボックスを閉じます。 |
ステップ 5 |
[OK] をクリックしてプロパティ ダイアログボックスを閉じます。 |
ステップ 6 |
ラベル、選択、プレシジョン キュー ノードの場合 選択ノードの場合
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