コンタクトの分類
ルーティング スクリプトを作成する場合、通常は Script Editor で用意されているノードを使用してコンタクトの分類方法を定義します。コンタクトを分類することにより、顧客のニーズに応じた個別のソリューションをスクリプトで提供することができます。
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ルーティング スクリプトを作成する場合、通常は Script Editor で用意されているノードを使用してコンタクトの分類方法を定義します。コンタクトを分類することにより、顧客のニーズに応じた個別のソリューションをスクリプトで提供することができます。
分類とは、コンタクトに関連する特定のデータに基づいてコンタクトを類別するプロセスです。分類により、スクリプトはコンタクトの最適な処理方法を決定します。
ルーティング スクリプトを作成する場合、通常は Script Editor で用意されているノードを使用してコンタクトの分類方法を定義します。コンタクトを分類することにより、顧客のニーズに応じた個別のソリューションをスクリプトで提供することができます。
コール タイプは、ルーティング スクリプトにおける分類の第 1 レベルになります。スクリプトはコール タイプごとにスケジュールされます。コンタクトのコール タイプによって、どのスクリプトを実行するかが決定されるため、コンタクトの種類ごとに異なるスクリプトを作成できます。
スクリプト内のコール タイプ ノードを使用して、コンタクトのコール タイプをスタティックに変更できます。[コールタイプ(Call Type)] ノードはパレットの [ルーティング(Routing)] タブにあります。
次の図に、静的コール タイプ ノードの [コール タイプのプロパティ(Call Type Properties)] ダイアログボックスを示します。
静的コール タイプ ノードを定義するには、以下の手順を実行します。
ステップ 1 |
[コール タイプ(Call Type)] タブで、[静的(Statically)] オプション ボタンをクリックします。 |
ステップ 2 |
[コール タイプ(Call Type)] リストから、そのコンタクトに割り当てるコール タイプを選択します。 |
警告 |
[コールタイプ(Call Type)] ノードでコール タイプが変更され、現在のスクリプトの実行が続行されます。[スクリプト変更(Requalify Call)] ノードは、現在のスクリプトの実行を終了し、そのコール タイプに関連付けられている新しいスクリプトを実行します。 |
スクリプト内のコール タイプ ノードを使用して、コンタクトのコール タイプをダイナミックに変更できます。[コール タイプ(Call Type)] はパレットの [ルーティング(Routing)] タブにあります。
(注) |
動的コール タイプのオプションは、システム管理者だけに有効になります。このオプションは他のユーザには無効です。 |
次の図に、動的コール タイプ ノードの [コール タイプのプロパティ(Call Type Properties)] ダイアログボックスを示します。
動的コール タイプ ノードを定義するには、以下の手順を実行します。
ステップ 1 |
[コール タイプ(call type)] タブで、[動的(Dynamically)] オプション ボタンを選択します。 |
ステップ 2 |
コール タイプ名ごとにコンタクトのコール タイプを動的に変更するには、[検索基準(Find By)] セクションで [コール タイプ名(Call Type Name)] オプション ボタンを選択します。 |
ステップ 3 |
コール タイプ ID ごとにコンタクトのコール タイプを動的に変更するには、[検索基準(Find By)] セクションで [コール タイプ ID(Call Type ID)] オプション ボタンを選択します。 |
ステップ 4 |
コンタクトのコール タイプを変更する際に使用するコール タイプ名またはコール タイプ ID を決定するには、[数式エディタ(Formula Editor)] ボタンをクリックして式を作成します。 |
(パレットの [ルーティング(Routing)] タブにある)[スクリプト変更(Requalify Call)] ノードを使用すると、スクリプト内部からコンタクトのコール タイプを変更して、そのコール タイプに関連付けられている新しいスクリプトを実行できます。
次に、コールのスクリプト変更ノードの [スクリプト変更のプロパティ(Requalify Properties)] ダイアログボックスを示します。
以下の通りスクリプト変更ノードのプロパティを定義します。
ステップ 1 |
[コールのスクリプト変更(Requalify Call)] タブで、コンタクトに割り当てるコール タイプを選択します。 |
ステップ 2 |
必要に応じて、コメントを追加します。 |
警告 |
[コールタイプ(Call Type)] ノードでコール タイプが変更され、現在のスクリプトの実行が続行されます。[スクリプト変更(Requalify Call)] ノードは、現在のスクリプトの実行を終了し、そのコール タイプに関連付けられている新しいスクリプトを実行します。 |
コンタクトのコール タイプは、ダイヤル番号の修飾子によって識別されます。
システムは、これらの識別子に基づいてコンタクトのコール タイプを識別し、そのコール タイプに関連付けられているスクリプトを実行します。
ただし、スクリプトの実行が開始された後でも、コール タイプ修飾子の値に基づいて、コンタクトの分類をさらに細分化できます。
次に、ダイヤル番号ノードの [ダイヤル番号のプロパティ(DN Properties)] ダイアログボックスを示します。
以下の通りダイヤル番号ノードのプロパティを定義できます。ステップ 1 |
[ダイヤル番号(Dialed numbers)] リストから、ダイヤル番号またはスクリプト セレクタを 1 つ以上選択して、[追加>(Add>)] をクリックすると、[ターゲットのダイヤル番号(Target dialed numbers)] リストにそれらの項目が移動します。現在のコンタクトが [ターゲットのダイヤル番号(Target dialed numbers)] リスト内のいずれかの項目に一致した場合は、そのノードの成功分岐に進み、そうでない場合は、失敗分岐に進みます。 |
ステップ 2 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
スクリプトをスケジュールするには、そのスクリプトにコール タイプを関連付けます。特定のコール タイプのコンタクトを受信すると、そのコンタクトに関連付けられているスクリプトが実行されます。
ただし、スクリプトの実行が開始された後でも、時刻と曜日に基づいて、コンタクトの分類をさらに細分化できます。この分類によってスケジュールが細分化されます。
(注) |
時刻と曜日は、CallServer 仮想マシン上の設定によって決定されます。 |
例えば、「CHAT_CT」というコール タイプがあり、すべてのチャット Web 要求を含むように定義されているとします。また、コール タイプ「CHAT_CT」のコンタクトを受信するたびに、「CHAT_SCRIPT」というスクリプトを実行するように定義されているとします。通常、このスクリプトは、エンタープライズ チャットおよび電子メール に対し、「Chat」スキル グループ内で最も長時間対応可能なエージェントにその要求を割り当てるよう指示します。ただし、週末はコンタクト センターのスタッフが入れ替わるため、スーパーバイザは週末の業務を改善するレポートが必要です。したがって、このスクリプトは エンタープライズ チャットおよび電子メール に対して、土曜日と日曜日に受信したチャット Web 要求に関してだけ「WKEND_SUPPORT」スキル グループ内で最も長時間対応可能なエージェントにその要求を割り当てるよう指示します。
また、夜間および週末は電話サポートを提供していないコンタクト センターの場合、その時間帯に受信する電話をエージェントではなくアナウンスにルーティングするようにスクリプトを設計することもできます。
次に、時間ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
時間ノードのプロパティを定義する前に、そのノードからのターゲットと接続を挿入する必要があります。
その後で時間ノードのプロパティを定義する方法は次のとおりです。ステップ 1 |
[接続(Connections)] リストに表示されている分岐ごとに、時間範囲を定義します。1 つの分岐に対して複数の時間範囲を定義することもできます。[時間の追加(Add Time)] をクリックして分岐に新しい時間範囲を追加するか、[時間の変更(Modify Time)] をクリックして既存の時間範囲を変更します。時間範囲を定義するためのダイアログボックスが開きます(下の図は [時間の追加(Add Time)] ダイアログボックスです。[時間の変更(Modify Time)] ダイアログボックスの外観と機能もこれとほぼ同じです)。 |
ステップ 2 |
分岐に関連付けられている時間を削除するには、その時間を選択して [時間の削除(Delete Time)] をクリックします。 |
ステップ 3 |
分岐をその他として定義するには、その分岐を選択して [その他に設定(Make Otherwise)] をクリックします。指定した時間範囲のどれにも該当しない間は、この分岐が選択されます。ノードには、[その他(Otherwise)] の分岐は 1 つしか指定できません。分岐を [その他(Otherwise)] として定義することをやめる場合は、その分岐を選択し、[その他を削除(Delete Otherwise)] をクリックします。 |
ステップ 4 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
(注) |
接続を削除すると、[プロパティ(Properties)] ダイアログボックスで指定した時間範囲情報も削除されます。 |
次に、曜日ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
曜日ノードからは複数の出力接続を定義し、それぞれを 1 つまたは複数の曜日と関連付けることができます。
ノードのプロパティを定義する前に、その曜日ノードからのターゲットと接続を挿入する必要があります。
曜日ノードのプロパティを定義する方法は次のとおりです。ステップ 1 |
[接続(Connection)] リストに表示されている分岐ごとに、その分岐での処理を続行する曜日を選択します。曜日を選択するには、グリッド内でその接続および曜日に該当する場所を左クリックします。グリッド内にチェックマークが表示されます。各曜日を 1 つの接続に関連付けることもできますが、一方、接続はそれぞれ、1 つまたは複数の曜日と関連付けることができます。 |
ステップ 2 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
スクリプト内では、特定の条件に基づいてスクリプトの処理を指示するために、複数の分岐を作成できます。分岐を作成すると、1 つのスクリプトを使用するだけで、コンタクトに関連付けられているデータや、コンタクト センターの状況に応じてコンタクトの処理方法を変えることができます。
例えば、例外条件がないかチェックするいくつかのスクリプトを用意した上で、何もない場合、標準的なサブルーチンを実行するということが可能です。その場合は、各例外条件の失敗出力ターミナルからの分岐としてそのサブルーチンを追加する代わりに、スクリプト切替ノードを使用して、そのサブルーチンを含む別のスクリプトを指定することもできます。
次の図に、スクリプト切替ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
以下の通りスクリプト切替ノードのプロパティを定義します。ステップ 1 |
そのノードで実行されるスクリプトを所有する [ビジネスエンティティ(Business entity)] を選択します。デフォルトの場合、Packaged CCE は 1 つのビジネス エンティティで構成されます。 |
ステップ 2 |
[スクリプト(Script)] リストからスクリプトを選択します。管理スクリプト内からは、別の管理スクリプトだけに移動できます。ルーティング スクリプト内からは、別のルーティング スクリプトだけに移動できます。 |
ステップ 3 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
(パレットの [一般(General)] タブにある)パーセント配分ノードを使用すると、スクリプト内の複数の分岐に、特定のパーセンテージのコンタクトを分配できます。
各分岐は、ターゲットに直接進む場合と、追加の処理を行う場合があります。ターゲットのデータは評価せず、パーセンテージに基づいてコンタクトが分配されるため、パーセンテージによる分配が失敗することはありません。
例えば、地理的に分散された環境の場合は、10% のコンタクトをボストンに送信し、5% をシカゴに送信し、残りの 85% を他のターゲットに分配するスクリプトを作成できます。
次の図に、パーセント配分ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
以下の通りパーセント配分ノードのプロパティを定義します。
ステップ 1 |
各接続の [パーセント(Percent)] カラムに、その分岐で処理するコンタクトのパーセンテージを入力します。
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ステップ 2 |
必要に応じて、接続名を変更します。プロパティを保存し、スクリプトを表示すると、コネクタ ラベルに変更が表示されます。 |
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ステップ 3 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
システムが [条件(If)] ノードを実行するときに、ノードの [プロパティ(Properties)] ダイアログ ボックスの [条件の定義(Define condition)] フィールドに指定された条件をまず評価します。条件が true であると判定した場合、コントロールは成功時の出力ターミナルに進みます。条件が false であると判定した場合、コントロールは失敗時の出力ターミナルに進みます。
次の図に、条件ノードのプロパティ ダイアログボックスを示します。
以下の通り条件ノードのプロパティを定義します。ステップ 1 |
[条件の定義(Define condition)] フィールドに条件を入力するか、[数式エディタ(Formula Editor)] を使用して数式を作成します。 |
ステップ 2 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |
例えば、着信コールを処理するスクリプトの場合は、発信者のアカウント番号を外部アプリケーションに送信して、その発信者の口座残高をスクリプトに返すことができます。その後、口座残高の値に応じてスクリプトの分岐を分けることにより、口座残高の高い顧客に特別サービスを提供できます。
(注) |
外部アプリケーションを定義するには、Unified ICM Configuration Manager を使用する必要があります。詳細については、Cisco Unified ICM/Contact Center Enterprise コンフィギュレーション ガイドを参照してください。 |
ステップ 1 |
[送信(Send)] タブで、以下の通り設定します。
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ステップ 2 |
[受信(Receive)] タブで、以下の通り設定します。 |
ステップ 3 |
必要に応じて、コメントと接続ラベルを追加します。 |