Cisco Insight

第 17 号-特集記事-3

シスコはアラクサラおよび NEC と重要インフラ向けネットワーク機器の
高い信頼性を実現する戦略的協業を開始しました。

シスコは 2021 年 1 月 29 日、アラクサラネットワークス株式会社およびおよび日本電気株式会社(NEC)と日本の重要インフラに向けた情報セキュリティ対策における戦略的協業を発表しました。

シスコは、アラクサラ、NEC との戦略的協業により日本の重要社会インフラの高度化を強力に支援します

アラクサラネットワークス株式会社(以下アラクサラ)とシスコシステムズ合同会社(以下シスコ)および日本電気株式会社(以下 NEC)は、日本の重要インフラに向けた情報セキュリティ対策における戦略的協業をすることを発表しました。本協業により、アラクサラは日本国内においてシスコ製ネットワーク機器の真正性を確認し、アラクサラ製ソフトウェアを組み合わせてソリューション化し販売、さらに NEC がセキュリティ技術や NEC 製品との組み合わせソリューションを加えて顧客に提供することで、ネットワークシステムの健全性・機能性・管理性の強化に取り組み、重要インフラの情報セキュリティ対策に寄与していきます。

今回の協業は、日本政府が定義する重要インフラ 14 分野(情報通信、金融、航空、空港、鉄道、電力、ガス、政府・行政サービス、医療、水道、物流、化学、クレジット、石油)市場をターゲットとして、安全に利用でき、かつ顧客にニーズを満たす機能や仕組みを柔軟に実現する高信頼なネットワークシステム基盤を提供することを目的としたものです。

具体的には、シスコが提供するルータ製品 Cisco NCS 5500, 560, 540 について、アラクサラがその真正性(メーカーが設計、製造した状態から意図せず改変されていないこと)の確認を国内で実施し、真正性を保証します。さらにアラクサラは、Cisco NCS が搭載するネットワーク OS、Cisco IOS XR と API 連携し、運用中の攻撃や改竄を監視する運用管理ソフトウェアを開発します。これらを「Cisco NCS 5500, 560, 540 Trusted by ALAXALA」ブランドのもと、高信頼ネットワークソリューションとして NEC に販売します。

NECでは、セキュリティ技術とアセットをアラクサラに提供するとともに、顧客企業および組織へのプロモーションや再販を担います。具体的には、シスコ製品が実装する Cisco Trustworthy 技術を用いた真正性確認を行う検査体制、製品ライフサイクル全体を通じたセキュリティ情報のトレーサビリティ基盤となるブロックチェーン技術などを提供する予定です。また、アラクサラと連携して、国内におけるローカルサポートも提供。当面は NEC から顧客に同製品を販売しますが、その後はアラクサラのパートナー経由でも販売される予定となっています。

3 社は今後、重要インフラ向けネットワーク機器をエンドツーエンドで信頼性高く、効率の良い監視・管理ソリューションの提供を実現するために、適用機器やパートナー企業の拡大および、各社が保有する管理ソフトウェアとの連携など、さらなる協業の可能性を検討します。

プレス発表時のシスコシステムズ 代表執行役員会長 鈴木和洋コメント:

シスコとアラクサラ、NEC のエンジニアが、日本の顧客が望むニーズをどう実装していけばよいかについて、かなりの議論を重ねてきました。今回の戦略的協業を通じて、日本の重要社会インフラの高度化を強力に支援して参ります。シスコ製品は米国では多く重要インフラに採用されていますが、日本ではまだまだ浸透できていません。そこには日本独自の要件、障壁が多くあるのだろうと考えます。そのため、今回の協業は、最も重要な社会重要インフラ向けの販売チャネルになると期待しています。