CDR Analysis and Reporting(CAR)の概要
CAR は、その主な機能として、Unified Communications Manager のユーザに関するレポートを生成し、コール処理についてのシステム ステータスに関するレポートを生成します。また、CAR は、CAR データベースの管理機能も実行します。これらの作業は、次のいずれかの方法で実行できます。
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必要な作業が実行されるように自動的に設定する。
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Web インターフェイスを使用して手動で作業を実行する。
CAR には、[Cisco Unified Serviceability] の [ツール(Tools)] メニューからアクセスします。CAR のアクティブ化の説明に従って、適切なサービスをあらかじめアクティブにしておく必要があります。
すべての CAR レポートで、CDR データが使用されます。CAR が処理する CDR は、CDR Repository サービスが CDR リポジトリ フォルダ構造に配置するフラット ファイルから取得されます。CAR は、スケジュールされた時間と頻度で CDR を処理します。デフォルトでは、CDR データは 1 日 24 時間、週 7 日間にわたって連続してロードされます。ただし、ロードする時刻、間隔、および時間は必要に応じて設定できます。また、デフォルト設定では CDR レコードだけがロードされます。CMR レコードはデフォルトではロードされません。
(注) |
CAR システム スケジューラのウィンドウにあるオプションの [CDRのみロード(Load CDR Only)] チェックボックスをオフにすることにより、CMR レコードをロードできます。""詳細については、CDR ロード スケジュールの設定を参照してください。 |
CAR では、各種のレポートに必要となる情報を、CDR と CMR、さらに Unified Communications Manager データベースから取得します。
レポートのスケジュール設定
システム上で CAR をアクティブにした後には、CAR レポートをスケジュールすることにより、レポートを定期的に自動生成できます。スケジュール可能なレポートは、それぞれ独自に生成間隔を保持しています。レポートの生成間隔には、日次、週次、または月次を指定できます。日報をスケジュールすると、日次のレポート生成間隔を保持しているすべてのレポートがスケジュールされます。同様に、週報または月次報告をスケジュールすると、週次または月次のレポート生成間隔を保持しているすべてのレポートがスケジュールされます。レポートを保持する時間を指定することもできます。この時間を過ぎると、レポートは自動的に削除されます。
CAR で使用されるレポート生成および削除のスケジュールは、デフォルトでは次のとおりです。
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毎日午前 1 時に実行される日報。これらのレポートは 2 日後に消去されます。
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毎日曜日の午前 4 時に実行される週報。これらのレポートは 4 週間後に消去されます。
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毎月 1 日午前 3 時に実行される月次課金情報レポート。これらのレポートは 2 ヵ月後に消去されます。
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毎月 1 日午前 2 時に実行されるその他の月次報告。これらのレポートは 2 ヵ月後に消去されます。
(注) |
システムを新しいバージョンの Unified Communications Manager にアップグレードする場合は、アップグレード処理中のシステム リソースを節約するため、自動生成される CAR レポートをディセーブルにする必要があります。 |
レポートのリスト、およびデフォルトの生成スケジュールについては、自動生成レポートのイネーブル化を参照してください。
システムを監視するには、QoS レポートなどの各種のレポートを自動生成して、定期的に確認します。大規模なシステムでは 1 日 1 回、比較的小規模のシステムでは 1 ~ 2 週に 1 回確認します。QoS レポートは、ネットワーク上で発生しているコールの品質を調べて、パフォーマンスを向上するための追加ハードウェアが必要かどうかを判断するのに役立ちます。ゲートウェイ、ボイス メッセージ、会議ブリッジ、ルート グループ、ルート リスト、およびルート パターンに関する使用状況レポートを使用すると、使用状況がグラフで提供されるので、システムでの処理に役立ちます。
また、レポート パラメータをカスタマイズしてメーリング オプションをイネーブルにすることで、レポートが作成されたときにそれらを電子メールで送信することもできます。[パラメータのカスタマイズ(Customize Parameters)] オプションを使用すると、特定のレポートのレポート パラメータを [パラメータのカスタマイズ(Customize Parameters)] ウィンドウでカスタマイズできます。個々のレポートについて、該当するレポートのパラメータをカスタマイズできます。
アラートのセットアップ
CAR は、次のようなさまざまなイベントに対し、E メールによる警告を送信します。
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料金限度通知:あるユーザの 1 日あたりの課金制限が指定された最大値を超えたことを示します。この最大値は、
ウィンドウで設定できます。 -
QoS 通知:正常なコールのパーセンテージが指定した範囲よりも下がったか、不良なコールのパーセンテージが指定した上限を超えたことを示します。この範囲は、[レポート設定(Report Config)] > [通知限度(Notification Limits)] ウィンドウで設定できます。
システムで電子メール アラートをイネーブルにするプロセスは、2 つの手順で構成されます。まず、メール サーバの設定情報を指定します(
は、設定情報を使用して電子メール サーバに正常に接続します。次に、電子メール アラートを [レポートの自動作成/警告(Automatic Report Generation/Alert)] ウィンドウ( の電子メール アラートは、すべてではなく一部のレポートでイネーブルになっています。システム リソースを節約するため、システムをより新しいバージョンの Unified Communications Manager にアップグレードする間は、自動電子メール アラートを必ずディセーブルにしてください。
(注) |
アプリケーション ユーザには電子メール ID がないため、電子メール アラートが送信されません。 |
CAR データの消去
この項では、次のトピックについて説明します。
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自動消去
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手動消去
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イベント ログの消去
CAR では、CAR データベースの自動消去および手動消去を行えます。デフォルトでは、自動消去がイネーブルになっています。CDR/CMR のロードの前後に、CAR は CAR データベースのサイズを確認し、必要な場合は、自動消去を実行して CAR データベースのサイズを制御します。
自動消去の場合、CAR は、CDR が CAR データベースに保持されている日数を継続して監視します。CDR の保持時間が、[データベースの自動消去の設定(Configure Automatic Database Purge)] ウィンドウの最大保持時間設定に設定されている最大日数を超えると、CAR は設定された日数を超えている CDR をすべて削除します。
[データベースの自動消去の設定(Configure Automatic Database Purge)] ウィンドウで、CAR データに割り当てる CAR データベースの割合(%)を指定します。CAR データベースのサイズは、指定した上限と下限との間で維持されます。CAR データベースのサイズが下限を下回ると、CAR はすべての CAR 管理者に電子メールを送信します。CAR データベースのサイズが最高水準値を超えると、CAR は、最も古い日付パーティションから指定された制限まで、課金データ テーブルおよび課金エラー テーブルからパーティションを削除し始めます。これにより、システムは最新のレコードの読み込みを続行できます。CAR データベースに多数の CDR が存在し、パーティションを削除しても制限を下回らない場合、CAR は少なくとも 2 日間分のデータを保持して CAR 管理者に電子メールを送信します。
バージョン |
CDR レコードの最大数 |
データベースの最大サイズ |
最繁時呼数(BHCA)の最大合計 |
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Unified Communications Manager |
200 万レコード |
6 GB |
10,000 |
Cisco Unified Communications Manager Business Edition 5000 |
100 万レコード |
3 GB |
5,000 |
自動消去のスケジュールを変更しないまま、特定の日付よりも古いレコードや、特定の日付範囲内のレコードを削除するには、データベースの手動消去を設定します。[手動消去(Manual Purge)] ウィンドウの [リロード(Reload)] ボタンをクリックして、CAR データベースに CDR レコードをリロードすることもできます。ダイヤル プランの更新、ユーザとデバイスとの関連付けの変更、コール レートの変更などの後に、データベースをリロードしてコールを分類し直す必要が生じることがあります。システムに新しいレコードをロードした後は、設定した CDR ロード スケジュールに従ってレコードがロードされます。デフォルトでは、CDR データは 1 日 24 時間、週 7 日間にわたってロードされます。
イベント ログ消去(tbl_event_log テーブルを毎日監視するようにスケジュールされたジョブ)は、レコードを自動的に削除することにより、日次ジョブの過去 3 日分、週次ジョブの過去 3 週間分、および月次ジョブの過去 3 ヵ月分の tbl_event_log レコードをそれぞれ保持します(つまり、tbl_event_log テーブルが 1500 行を超えた場合にレコードを削除します)。CAR は、イベント ログ消去を自動的にイネーブルにし、イベント ログ消去が実行されても電子メールは送信しません。
コールのコスト
CAR を使用すると、時間の経過に伴って加算されていくコールのコストに対して、基本的な料金レートを設定できます。さらに、時刻および音声品質のファクタを適用することで、コストをさらに適正化できます。この機能は、加入者にサービス料金を請求することが必要になるサービス プロバイダーが使用します。組織によっては、アカウンティングや予算編成の目的でこの情報を使用し、組織内のユーザと部門の課金コストを決定することもできます。
これらの評価パラメータを使用するレポートとしては、個人用課金情報、部門用課金情報、料金別の上位 N 件、コール数別の上位 N 件、および接続時間別の上位 N 件があります。
(注) |
料金ベースやブロックのデフォルト値を変更しない場合は、ブロックあたりのデフォルトの基本料金が 0 になるため、コストは常に 0 のままになります。 |
(注) |
音声品質によるコール コストの増加を避ける場合は、デフォルト値を使用できます。デフォルトの乗数には 1.00 が指定されているため、音声品質によるコール コストの増加は発生しません。 |
コール レートの設定の詳細については、CAR 評価エンジンを参照してください。
アクティビティの追跡
CAR は、さまざまなアクティビティのステータスを追跡できるログを提供します。CAR Scheduler がトリガーするイベント、たとえば、自動生成レポート、CDR のロード、通知、レポートの削除、データベースの内容消去、監視、イベントの追跡などが、イベント ログによって追跡されます。
CDR 管理
[CDR管理(CDR Management)] ウィンドウには、[ツール(Tools)]
を選択して、Cisco Unified Serviceability からアクセスできます。CDR 管理サービスは、クラスタ内の CDR と CMR のストレージ、およびアプリケーション課金サーバへのファイル転送を管理します。CDR 管理 では、次のサービスを使用します。
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CDR Agent:このネットワーク サービスは、コール処理ノードが生成する CDR ファイルを、コール処理ノードから SFTP 経由で CDR Repository ノードに転送します。ファイル転送が完了すると、CDR Agent はコール処理ノードからローカルの CDR ファイルを削除します。このサービスはデフォルトでイネーブルにされています。
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CDR Repository Manager:このサービスをクラスタの少なくとも 1 つのノード (通常はパブリッシャ ノード)で実行しておく必要があります。CDR Repository Manager は、生成された CDR および CMR ファイルのコピーをリポジトリ ノード上で保持し、指定された有効期限が経過した後、またはディスク使用率が上限を超過するとファイルを消去します。アプリケーション課金サーバが導入されている場合は、CDR Repository Manager が 課金サーバに対して CDR および CMR ファイルの SFTP 転送を開始します。このネットワーク サービスは、デフォルトでオンになっています。
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CDR onDemand Server:アプリケーション課金サーバを使用している場合、この機能サービスが CDR Repository ノード上でアクティブになっている必要があります。このサービスで使用する SOAP/HTTPS ベースのサービスでは、ユーザが指定した時間間隔に基づいて特定の CDR ファイル名に対する SOAP 要求を受信し、パラメータに適合するすべてのファイルを SFTP 経由で返します。
SFTP ファイル転送
CDR Agent は、CDR および CMR ファイルがコール処理ノードから SFTP 経由で CDR Repository サーバに転送されるかどうかを 6 秒間隔でチェックします。転送が成功すると、コール処理ノードからローカル ファイルが削除されます。配信が失敗するとすぐにスリープ間隔が 1 分間に変更され、配信が成功するまで 1 分間隔になります。ファイルの配信が成功すると、6 秒間隔に戻ります。ファイルが転送されずにコール処理ノードに残っている場合、ディスク使用率が設定済みのしきい値を超えると、それらのファイルは Cisco Log Partition Monitoring ツールによって削除される場合があります。Log Partition Monitoring Tool の詳細については、『Cisco Unified Real-Time Monitoring Tool アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
CDR Repository Manager は、CDR および CMR ファイルが展開済みの課金サーバに送信されるかどうかを 6 秒間隔でチェックします。課金サーバが応答しない場合、システムは間隔を 2 倍にしてから再試行します。各配信が失敗するたびにスリープ時間が倍増し、2 分間になるまで続きます。それ以降は配信が成功するまで 2 分間隔になります。配信が成功すると、6 秒間隔に戻ります。このプロセスは、課金サーバを削除しない限り、またはファイルが保持期間を過ぎて削除された場合でも続行されます。
サポートされる SFTP サーバ
シスコは内部テストでは、Cisco TAC にサポートされている、シスコ提供の Cisco Prime Collaboration Deployment(PCD)上で SFTP サーバを使用します。SFTP サーバ オプションの概要については、次の表を参照してください。
以下の表示に記載されている情報を参考に、システムで使用する SFTP サーバ ソリューションを決定してください。
SFTP サーバ |
情報 |
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Cisco Prime Collaboration Deployment の SFTP サーバ |
このサーバはシスコが提供およびテストした SFTP サーバのみであり、Cisco TAC がサポートします。 バージョンの互換性は、使用している Unified Communications Manager および Cisco Prime Collaboration Deployment のバージョンに依存します。バージョン(SFTP)または Unified Communications Manager をアップグレードする前に、『Cisco Prime Collaboration Deployment アドミニストレーション ガイド』を参照して、互換性のあるバージョンであることを確認してください。 |
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テクノロジー パートナーの SFTP サーバ |
これらのサーバはサード パーティが提供およびテストしたものです。バージョンの互換性は、サード パーティによるテストに依存します。テクノロジー パートナーの SFTP サーバまたは Unified Communications Manager をアップグレードする場合、テクノロジー パートナーのページで、互換性のあるバージョンを確認してください。 |
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他のサードパーティの SFTP サーバ |
これらのサーバはサード パーティが提供するものであり、Cisco TAC はこれらのサーバを正式にサポートしていません。 バージョンの互換性は、SFTP バージョンと Unified Communications Manager バージョンの互換性を確立するためのベスト エフォートに基づきます。
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ロール(Roles)
CAR では、次の 3 レベルのユーザ向けにレポート機能が用意されています。
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管理者は、CDR Analysis and Reporting のすべての機能を使用します。たとえば、システム レポートを生成して、ロード バランシング、システムのパフォーマンス、およびトラブルシューティングに役立てることができます。
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マネージャは、予算編成またはセキュリティを目的とする場合や、コールの音声品質を判断する場合のコール モニタリングに役立つユーザ、部門、および QoS に関するレポートを生成できます。
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個々のユーザは、コールの課金情報レポートを生成できます。
どのユーザも、CAR 管理者になることができます。CAR 管理者として識別されたユーザは、CAR システムを完全に制御できます。管理者はシステムとレポートに関連するすべてのパラメータを変更できます。
CAR には、管理者が少なくとも 1 名必要です。
Cisco Unified CM の管理で管理者、マネージャ、およびユーザを設定します。詳細については、CAR ユーザの生成を参照してください。
レポート
CAR では、レポートをオンデマンドで生成できます。管理者である場合は、レポートのスケジュールを設定して自動生成できます。レポートは、カンマ区切り値(CSV)形式またはポータブル ドキュメント フォーマット(PDF)形式で表示できます。PDF を選択する場合は、PC 上に Adobe Acrobat Reader がインストールされている必要があります。
レポート情報
時間、曜日、日付に応じたパターンを表示するすべての CAR レポートで、次の条件に基づいてグラフと表が表示されます。
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検索条件で指定した時間範囲(時間、曜日、または日付)と一致するレコードがない場合、レポートでは、すべての日または時刻に値 0.00 が表示されます。
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戻されたすべてのレコードで値が 0.00 になっている場合、グラフは表示されません。グラフが表示されるのは、いずれかのレコードに 0 以外の値が含まれている場合だけです。
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(選択した日付範囲内で、少なくとも 1 日以上について)レコードが生成されたとき、選択した日数がレポートの表示可能日数(週次の場合は 7 日、月次の場合は 31 日)を超えている場合、グラフにはすべての日が表示されます(レコードが生成されていない日の値は 0 になります)。表には、すべての日が関連する値とともに表示されます。データが含まれていない日については、0.00 が表示されます。
-
(選択した日付範囲内で、少なくとも 1 日以上について)レコードが生成され、選択した日数がレポートの表示可能日数(週次の場合は 7 日、月次の場合は 31 日)を下回っている場合、グラフにはすべての日が表示されます(レコードが生成されていない日の値は 0 になります)。表には、すべての日が関連する値とともに表示されます。データが含まれていない日については、0.00 が表示されます。
ユーザ名を表示するすべての CAR レポートでは、ユーザ名を取得できない場合にユーザ ID が表示されます。このような状況が発生するのは、過去のデータについてレポートが生成されるときに、その時点でコールに関係していたユーザが、現時点ではシステム(Unified Communications Manager データベース)に存在していない場合です。
レポート生成スケジュール
レポートを自動生成するプロセスは、次の 2 つの手順で構成されます。まず、生成するレポートをイネーブルにする必要があります。次に、レポートを生成する日時をスケジュールする必要があります。CAR はデフォルトのスケジュールを提供しているため、このデフォルトのスケジュールをそのまま使用できる場合は、自動生成するレポートをイネーブルにするだけで済みます。
新規インストール時には、レポートおよび電子メール アラートは自動生成されません。自動生成するレポートをイネーブルにする必要があります。レポートの生成をイネーブルまたはディセーブルにするには、レポートおよび電子メールを自動生成する手順について、自動生成レポートのイネーブル化 を参照してください。
レポートが生成およびシステムから消去される特定の時刻、週、(1 ヵ月の中の)日付を変更するには、CDR ロード スケジュールの設定を参照してください。
監査ロギング
監査ログを使用すると、Unified Communications Manager システムに対するすべての設定変更が監査用に別のログ ファイルに記録されます。監査イベントとは、記録する必要があるすべてのイベントです。Cisco Unified CDR Analysis and Reporting は、次のイベントに関する監査ログを作成します。
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CDR Loader のスケジュール。
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日次、週次、月次のユーザ レポート、システム レポート、およびデバイス レポートのスケジュール。
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メール パラメータの設定。
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ダイヤル プランの設定。
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ゲートウェイの設定。
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システム プリファレンスの設定。
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自動消去の設定。
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接続時間、時刻、および音声品質の評価エンジンの設定。
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QoS の設定。
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事前生成レポートの自動生成/アラートの設定。
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通知限度の設定。
ログオン メッセージ
カスタマイズしたログイン メッセージを含むテキスト ファイルをアップロードできます。このメッセージは最初の [Cisco Unified Communications Manager CDR Analysis and Reporting] ウィンドウに表示されます。
カスタマイズされたログイン メッセージのアップロードの詳細および手順については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
国際対応
CAR は、任意のロケール(言語)に対応できるように国際化されて設計されており、任意のロケールに対応できるデータベースも備えています。
(注) |
CAR は、ヘルプに記載されているように Unified Communications Manager としてすべての Latin-1 言語と Unicode 言語のロケールをサポートしています。Latin-1 言語には、英語と西ヨーロッパの諸言語が含まれます。Unicode 言語には、日本語と中国語が含まれます。 |
ロケールには、ユーザとネットワークの 2 つのタイプがあります。それぞれのロケールは、一連のロケール ファイルで構成されます。この 2 タイプのファイルについて、次の定義で説明します。
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ユーザ:電話機の表示テキスト、ユーザ アプリケーション、ユーザ Web ページなど、ユーザ関連の機能に関連するファイル。
-
ネットワーク:電話機やゲートウェイ トーンなど、ネットワーク関連の機能に関連するファイル。ネットワーク ロケールは、国/地域名によって決まります。
CAR でロケールがサポートされるのは、Locale Installer でロケールがインストールされている場合だけです。
(注) |
Unified Communications Manager の場合は、最初にクラスタ内のすべてのサーバに Unified Communications Manager Locale Installer をインストールしたことを確認します。Locale Installer をインストールすると、CAR に最新の翻訳済みテキストが適用されるようになります。 Unified Communications Manager Locale Installer の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。 |
複数のロケールをサポートしているのは、ユーザとマネージャのウィンドウだけです。管理者のウィンドウは、英語で表示されます。
Cisco Unified CM の管理で、Unified Communications Manager データベース内のユーザの優先ロケールを設定します。この作業は、ユーザを作成するときに、[エンドユーザの設定(End User Configuration)] ウィンドウで行います。ユーザ名やユーザ ID などとともに、優先ロケールを指定します。Unified Communications Manager データベースにこの情報が保存されます。
詳細については、『Cisco Unified Communications Manager オンライン ヘルプ』を参照してください。
この項では、CAR の国際対応を構成している要素について説明します。
ログイン ページ
クライアント(ブラウザ)がログイン情報を要求するときには、ログイン ウィンドウのヘッダーに、そのクライアントの最優先ロケールが示されます。CAR システムは、CAR の UI がこのロケールをサポートしているかどうかを確認します。CAR の UI がこのロケールをサポートしていない場合や、このロケールがシステムにインストールされていない場合、ログイン ウィンドウは、Cisco Communications Manager のエンタープライズ パラメータで設定されている Unified Communications Manager システムのデフォルト ロケールで表示されます。CAR がこのデフォルト ロケールもサポートしていない場合や、このデフォルト ロケールがシステムにインストールされていない場合には、ロケールは English_United_States に設定されます。
ログイン後のウィンドウでの CAR ページの認証と表示
どの言語でも、ユーザの資格情報は Unified Communications Manager データベースと照合して認証され、管理者以外のユーザ(ユーザまたはマネージャ)の CAR ウィンドウは、ユーザの優先ロケールで表示されます。CAR の UI がこのロケールをサポートしていない場合や、このロケールがシステムにインストールされていない場合は、Unified Communications Manager システムのデフォルト ロケールが使用されます。このロケールが CAR でサポートされていない場合や、システムにインストールされていない場合には、ウィンドウはブラウザの最優先ロケールで表示されます。ブラウザの優先ロケールもサポートされていない場合やインストールされていない場合には、ロケールは English_United_States に設定されます。UI ページ上の情報は、ラベルや数値形式なども含めて、すべてロケールに基づいて表示されます。管理者のウィンドウは、常に英語で表示されます。
レポート
CSV 形式と PDF 形式の両方で生成されるレポートは、管理者以外のユーザ(ユーザまたはマネージャ)の場合にはユーザの優先ロケールで表示されます。ただし、動的なデータ(レポートのヘッダーに表示される企業名など)は、データベースへの入力時に使用されたものと同じ言語で表示されます。ロケールは、ヘッダー、フッター、数値形式、および一部の静的データ(コール分類など)の基準になります。管理者のレポートは、英語で表示されます。
オンライン ヘルプ
CAR マニュアルのオンライン ヘルプにアクセスするには、
(表示されているページ固有の情報)を選択します。バックアップ データベース
CAR および CDR Disaster Recovery Service(DRS)は、Unified Communications Manager の DRS に組み込まれています。DRS には、CAR データベース、事前生成レポート、および保持された CDR のフラット ファイルのバックアップが含まれます。
バックアップ/復元プロセスが開始される前には、CAR Web Service と CAR Scheduler が自動的に停止し、バックアップ/復元プロセスの完了後に自動的に再起動します。
表に、ディザスタ リカバリ システム(DRS)によるバックアップ/復元が可能な機能とコンポーネントを示します。各機能を選択すると、各機能のすべてのコンポーネントが自動的にバックアップされます。
機能 |
コンポーネント |
---|---|
CCM:Unified Communications Manager |
Unified Communications Manager データベース |
プラットフォーム |
|
サービサビリティ |
|
保留音(MOH) |
|
Cisco Emergency Responder |
|
Bulk Tool(BAT) |
|
設定 |
|
電話デバイス ファイル(TFTP) |
|
syslogagt(SNMP syslog エージェント) |
|
cdpagent(SNMP cdp エージェント) |
|
tct(トレース収集ツール) |
|
コール詳細レコード(CDR) |
|
CDR Reporting and Analysis(CAR) |
詳細については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
CPU 使用率
シスコは、基本的なテストを行うことにより、CDR または CMR(あるいは両方)がイネーブルになっている場合の CPU 使用率を測定しました。CPU 使用率テストでは、パブリッシャを対象とする測定ではなく、サブスクライバを対象とする測定を行いました。CDR Loader の設定や外部の課金サーバの [CDR管理(CDR Management)] の設定により、実際の結果が異なることがあります。次の表に、これらのテストの結果を示します。
(注) |
これらのテストは、Unified Communications Manager リリース 8.0(1) で実行されています。 |
CDR および CMR イネーブル/ディセーブル |
Cisco Unified CM の CPU 使用度の平均増加率(%) |
合計 CPU 使用率の平均増加率(%) |
Cisco Unified CM の CPU の増加率(%) |
合計 CPU の増加率(%) |
---|---|---|---|---|
CDR ディセーブル、CMR ディセーブル |
6.17 |
11.15 |
- |
- |
CDR イネーブル、CMR ディセーブル |
6.99 |
12.10 |
13.18 |
8.57 |
CDR ディセーブル、CMR イネーブル |
6.38 |
11.24 |
3.43 |
0.86 |
CDR イネーブル、CMR イネーブル |
7.71 |
13.04 |
24.92 |
17.02 |