Cisco Unified Communications Manager Express の前提条件
(注) この項は、Cisco Unity Express 8.6 の新規インストールに適用されます。
Cisco Unity Express システムで Cisco Unified Communications Manager Express(Cisco Unified CME)を使用している場合は、Cisco Unity Expresss を設定する前に、Cisco Unified CME をインストールする必要があります。Cisco Unified CME をインストールしなかった場合、インストール担当者に、次の手順が完了しているかどうかを確認してください。
1. Cisco Unified CME のバージョンが Cisco Unity Express 8.6 と互換性があることを確認します。『 Cisco Unity Express Compatibility Matrix 』を参照してください。
2. Cisco Unified CME および Cisco Unity Express のハードウェアをすべてインストールし、正常に機能していることを確認します。
a. 電話機が Cisco Unified CME ルータに登録されるように接続します。電話機と加入者を設定し、Cisco Unified CME データベースに保存します。Cisco Unity Express 初期化ウィザードでは、このデータを Cisco Unity Express データベースにコピーできます。Cisco Unity Express の CLI コマンドまたは GUI オプションを使用して、後で追加加入者と電話機を作成できます。
次のサンプル ephone-dn 設定と ephone 設定を使用して、電話機と加入者を手動で設定します。
ephone-dn 1 <---- ephone dn configuration for a user
call-forward noan 6900 timeout 10
ephone-dn 20 <---- ephone dn configuration for a group
call-forward noan 6900 timeout 10
ephone 1 <--- ephone configured for the ephone-dn configured above
username "Salesgroup" password null
mac-address 0009.B7F7.556A
button 1:1 2:20 3:21 4:22 5:23
b. 使用している Cisco Unity Express ハードウェア モジュールをサポートする Cisco IOS リリースで Cisco Unity Express ルータが設定されていることを確認します。これらのモジュールをサポートするために必要な最小 Cisco IOS Release の詳細については、『 Release Notes for Cisco Unity Express 8.6 』を参照してください。
c. Cisco Unity Express ハードウェア モジュールの Enable LED が点灯していることを確認します。
(注) 「無停電電源装置の推奨」を参照してください。
3. Cisco Unified CME ソフトウェアをインストールし、正しく機能していることを確認します。
Cisco Unified CME のバージョンによって、Cisco Unified CME グラフィカル ユーザ インターフェイスを使用して一部の設定を実行できます。Cisco Unified CME のバージョンで GUI がサポートされていない場合は、『 Cisco Unified Communications Manager Express Administrator Guide 』を参照してください。使用している Cisco Unified CME バージョンで GUI がサポートされている場合は、次の手順に進みます。
a. Cisco Unified CME 設定 Web ページ( http://cisco-unified-cme-router-ipaddress/ccme.html ) に接続できることを確認します。
b. Cisco Unified CME ルータのフラッシュ メモリに、Cisco Unity Express GUI の機能を制御する次のファイルがあることを確認します。
-CiscoLogo.gif
-Delete.gif
-Plus.gif
-Tab.gif
-admin_user.html
-admin_user.js
-dom.js
-downarrow.gif
-ephone_admin.html
-logohome.gif
-normal_user.html
-normal_user.js
-sxiconad.gif
-telephony_service.html
-uparrow.gif
-xml-test.html
-xml.template
c. Cisco Unified CME コンフィギュレーション モードで次のパスを設定します。
Router(config)# ip http path flash:
d. show running-config コマンドで、パスを確認します。
e. ルータと Cisco Unity Express モジュール間の IP 接続を設定します。モジュールには、内部 IP アドレスおよびデフォルトのゲートウェイ設定があります。ルータには、IP アドレス付きのサービスエンジン インターフェイスがあります。これはアンナンバードの場合があります。
設定で ip unnumbered コマンドを使用すると、Cisco Unity Express モジュールが FastEthernet0/0 など、特定ルータの出力ポートに関連付けられたネットワーク サブネット IP アドレスを使用できるようになります。この方法では、サービスエンジン インターフェイスへのスタティック ルートが必要です。Cisco Unity Express インターフェイスと関連付けられたルータ インターフェイスは、ルータとモジュール間の通信用に常に「アップ」状態である必要があります。
GUI にアクセスしてシステムを設定する必要があるため、Cisco Unity Express モジュールの IP アドレスをコピーします。次の例で、10.3.6.128 は Cisco Unity Express モジュールの IP アドレス、Service-Engine1/0 は Cisco Unity Express モジュールのホストとなるルータのスロットです。
interface FastEthernet0/0
ip address 10.3.6.1 255.255.255.0
interface Integrated-Service-Engine1/0
ip unnumbered FastEthernet0/0
service-module ip address 10.3.6.128 255.255.255.0
service-module ip default-gateway 10.3.6.1
ip route 10.3.6.128 255.255.255.255 Integrated-Service-Engine1/0
(注) ネットワークが、EtherSwitch モジュールと共に VLAN インターフェイスを使用している場合は、上述の例を使用して、両方の「FastEthernet0/0」を「VLAN1」に置き換えます。
上述の例は、NME-CUE に適用されます。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するためのコマンドは、Cisco Unity Express モジュールによって異なります。 表 1 に、各モジュールで使用されるさまざまなコマンドを示します。
表 1 Cisco Unity Express モジュールのインターフェイス コンフィギュレーション モード コマンド
Cisco Unity Express モジュール
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するためのコマンド
|
ISM-SRE-300-K9 |
interface ism 0 / unit |
SM-SRE-700-K9 SM-SRE-900-K9 SM-SRE-710-K9 SM-SRE-910-K9 |
interface sm slot /0 |
NME-CUE 1861/ISE |
interface integrated- service-engine slot / 0 |
AIM2-CUE |
interface internal-service-module 0 / unit |
f. SIP ダイヤル ピアが、Cisco Unity Express モジュールを示すように設定されていることを確認します。つまり、G.711 u-law と SIP Notify for DTMF Relay が指定され、VAD がオフになります。この手順は、着信コールを Cisco Unity Express 8.6 に誘導するために必要です。次に設定例を示します。
dial-peer voice 6000 voip <------ SIP dial peer pointing to Cisco Unity Express
session target ipv4:10.3.6.128 <---- Cisco Unity Express IP address
g. ダイヤル計画をサポートする適切な数の SIP ダイヤル ピアを設定します。
h. Cisco Unified CME Web 管理者のユーザ名とパスワードが、次の例のように設定されていることを確認します。
web admin system name admin password user1
または
web admin system name admin secret 5 encrypted-password
4. Cisco Unity Express と通信する FTP サーバがパッシブ FTP 要求をサポートしている必要があります。FTP サーバでこの機能を設定する方法については、FTP サーバのマニュアルを参照してください。
5. (オプション)Cisco Unified CME インターフェイスで加入者を作成しなかった場合は、すべての加入者、グループ、およびその内線番号のリストを作成して、多数の加入者と内線番号を設定するタスクを簡略化します。
(注) ボイスメール メッセージを受け取る各加入者にプライマリ内線番号を指定します。Cisco Unity Express は E.164 番号の MWI を起動しません。
Cisco Unified Communications Manager の前提条件
Cisco Unity Express システムで Cisco Unified Communications Manager を使用している場合、Cisco Unity Express の設定を開始する前に、Cisco Unified Communications Manager をインストールする必要があります。
Cisco Unified Communications Manager をインストールしなかった場合、インストール担当者に、次の手順が完了しているかどうかを確認してください。
1. Cisco Unified Communications Manager のバージョンが Cisco Unity Express 8.6 と互換性があることを確認します。『 Cisco Unity Express Compatibility Matrix 』を参照してください。
2. (必須)Cisco Unified Communications Manager および Cisco Unity Express のハードウェアをすべてインストールし、機能を確認します。モジュールのハードウェア インストール マニュアルについては、『 Cisco Unity Express Documentation, By Version 』を参照してください。
a. Cisco Unified Communications Manager サーバに登録するように電話機を接続します。
b. Cisco Unity Express ハードウェア モジュールの Enable LED が点灯していることを確認します。
(注) 「無停電電源装置の推奨」を参照してください。
3. (必須)Cisco Unified Communications Manager ソフトウェアをインストールし、機能を確認します。
a. Cisco Unified Communications Manager 設定 Web ページにアクセスできる必要があります。
b. ルータと Cisco Unity Express モジュール間の IP 接続を設定します。モジュールには、内部 IP アドレスおよびデフォルトのゲートウェイ設定があります。ルータには、IP アドレス付きのサービスエンジン インターフェイスがあります。これはアンナンバードの場合があります。
ip unnumbered コマンドを使用すると、Cisco Unity Express モジュールが、FastEthernet0/0 など、特定ルータの出力ポートに関連付けられたネットワーク サブネット IP アドレスを使用できるようになります。この方法では、サービスエンジン インターフェイスへのスタティック ルートが必要です。Cisco Unity Express インターフェイスと関連付けられたルータ インターフェイスは、ルータとモジュール間の通信用に常に「アップ」状態である必要があります。
GUI にアクセスしてシステムを設定する必要があるため、Cisco Unity Express モジュールの IP アドレスをコピーします。次の例で、10.3.6.128 は Cisco Unity Express モジュールの IP アドレス、Service-Engine1/0 は Cisco Unity Express モジュールのホストとなるルータのスロットです。
interface FastEthernet0/0
ip address 10.3.6.1 255.255.255.0
interface Service-Engine1/0
ip unnumbered FastEthernet0/0
service-module ip address 10.3.6.128 255.255.255.0
service-module ip default-gateway 10.3.6.1
ip route 10.3.6.128 255.255.255.255 Service-Engine1/0
(注) ネットワークが、EtherSwitch モジュールと共に VLAN インターフェイスを使用している場合は、上述の例を使用して、両方の「FastEthernet0/0」を「VLAN1」に置き換えます。
前の例では、NME-CUE に適用されます。インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するためのコマンドは、Cisco Unity Express モジュールによって異なります。 表 2 に、各モジュールで使用されるさまざまなコマンドを示します。
表 2 Cisco Unity Express モジュールのインターフェイス コンフィギュレーション モード コマンド
Cisco Unity Express モジュール
|
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始するためのコマンド
|
ISM-SRE-300-K9 |
interface ism 0 / unit |
SM-SRE-700-K9 SM-SRE-900-K9 SM-SRE-710-K9 SM-SRE-910-K9 |
interface sm slot /0 |
NME-CUE 1861/ISE |
interface integrated- service-engine slot / 0 |
AIM2-CUE |
interface internal-service-module 0 / unit |
c. Cisco Unified Communications Manager で、NME-CUE モジュールの場合は Cisco Unity Express システムに 24 CTI ポートを設定します。AIM2-CUE の場合は、Cisco Unified Communications Manager で 6 CTI ポートを設定します。ISM-SRE-300-K9 の場合は、Cisco Unified Communications Manager で 10 CTI ポートを設定します。SM-SRE-700-K9、SM-SRE-710-K9、SM-SRE-900-K9、および SM-SRE-910-K9 の場合、32 CTI ポートを設定します。Cisco Unified Communications Manager オプションの [Device] > [Phones] > [Add new Phone] を使用します。これらのポートは、Cisco Unity Express アプリケーション(ボイスメール、自動応答、Administration via Telephone(AvT))が通話を終了するために使用します。
Cisco Unified Communications Manager で余分な CTI ポートを設定しないでください。設定すると、Cisco Unified Communications Manager のスケーラビリティに影響を与え、サポート可能な他のデバイス数が制限されます。
d. [Device] > [CTI Route Point] オプションを使用して、Cisco Unified Communications Manager で少なくとも 2 つの Cisco Unified Communications Manager ルート ポイントを設定します。Cisco Unity Express ボイスメール アプリケーションと自動応答アプリケーションがそれぞれ 1 つのルート ポイントを使用します。Cisco Unity Express AvT を使用する予定の場合、Cisco Unified Communications Manager で 3 番めのルート ポイントを設定します。Cisco Unity Express のコールイン番号数と同じルート ポイントが必要です。
(注) Cisco Unified Communications Manager で余分なルート ポイントを設定しないでください。設定すると、Cisco Unified Communications Manager のスケーラビリティに影響を与え、Cisco Unified Communications Manager がサポート可能な他のデバイス数が制限されます。
e. [User] > [Add new user] オプションを使用して、Cisco Unified Communications Manager JTAPI ユーザを作成します。[Device Association] オプションを使用して、CTI ポートおよびルート ポイントをこの JTAPI ユーザと関連付けます (JTAPI ユーザには Cisco Unity Express ボイス メールボックスは割り当てられません。これは、Cisco Unified Communications Manager と接続を確立するための Cisco Unity Express のプレースホルダです)。この JTAPI ユーザに対して [Enable CTI Application Use] チェックボックスがオンになっているか確認します。theJTAPI の個人が CUCM で適切なオプションまたはグループを選択して標準 CTI 有効化を実行できることを確認します。
f. AXL サービスがアクティブであることを確認します。それには、Cisco Unified Communications Manager サービスアビリティ Web サイトにアクセスし、[Tools] > [Service Activation] をクリックします。Cisco AXL Web サービスを探します。
g. 効率的な呼処理のため、JTAPI トラフィックを最優先するように Cisco Unity Express ルータ上のアクセス リストを設定します。次に例を示します。
class-map match-all jtapi
class-map match-all voice
ip address 192.168.10.0 255.255.255.0
service-policy output jtapi
access-list 100 permit udp host 10.3.6.128 any range 16383 32727
access-list 110 permit tcp host 10.3.6.128 any eq 2748
10.3.6.128 は、Cisco Unity Express を含むモジュールの IP アドレスです。
show policy-map interface コマンドからの出力は、マークされたパケット番号が増加していることを示します。次に例を示します。
Packets marked 334 <-----This number should increase.
4. Cisco Unity Express と通信する FTP サーバがパッシブ FTP 要求をサポートしている必要があります。FTP サーバでこの機能を設定する方法については、FTP サーバのマニュアルを参照してください。
5. (オプション)Cisco Unified Communications Manager インターフェイスで加入者を作成しなかった場合は、すべての加入者、グループ、およびその内線番号のリストを作成して、多数の加入者と内線番号を設定するタスクを簡略化します。