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Cisco UCS 5108 サーバ シャーシとそのコンポーネントは、Cisco Unified Computing System(UCS)の構成要素です。Cisco UCS 5108 サーバ システムは、Cisco UCS 2104XP ファブリック エクステンダおよび Cisco UCS 6120XP または UCS 6140XP ポート ファブリック インターコネクトと連携して、サーバおよびデータ管理に高度なオプションや機能を提供します。すべてのサーバは、Cisco UCS Manager の GUI または CLI を介して管理されます。
Cisco UCS 5108 サーバ シャーシ システム(図 1-1)は、次のコンポーネントから構成されます。
• Cisco UCS 5108 サーバ シャーシ(N20-C6508)
• Cisco UCS B200 M1 ブレード サーバ(N20-B6620-1):最大 8 基のハーフ幅ブレード サーバ。各ブレード サーバは 2 つの CPU を搭載し、RAID 0 または 1 に対応したハード ドライブを最大 2 基収容できます。
• Cisco UCS B250 M1 ブレード サーバ(N20-B6620-2):最大 4 基のフル幅ブレード サーバ。各ブレード サーバは 2 つの CPU を搭載し、RAID 0 または 1 に対応したハード ドライブを最大 2 基収容できます。
• Cisco UCS 2104XP ファブリック エクステンダ(N20-I6584):最大 2 基のファブリック エクステンダ(FEX)。各ファブリック エクステンダには、ファブリック インターコネクトへの 10 ギガビット イーサネット、Cisco Data Center Ethernet、および Fibre Channel over Ethernet(FCoE)接続が 4 ポート装備されています。
• 電源装置(N20-PAC5-2500W):最大 4 基のホットスワップ可能な 2500 W 電源装置。
• Power Distribution Unit(PDU; 配電ユニット)(N01-UAC1)
• ファン モジュール(N20-FAN5):8 基のホットスワップ可能なファン モジュール。
図 1-1 フル構成の Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの図
シャーシの背面には、8 基のホットスワップ可能なファン、交換可能な配電ユニットの 4 つの電源コネクタ(電源装置ごとに 1 つ)、および Cisco UCS 2104XP ファブリック エクステンダ用の 2 つの I/O ベイがあります。
Cisco UCS 5108 により、ブレードベースのシステムの使用と展開に大きな変革がもたらされます。Cisco Unified Computing System により、ユニファイド ファブリック、組み込み型の管理機能、およびファブリック エクステンダ テクノロジーが導入されるため、シャーシの物理コンポーネントの数が減少し、独立した管理機能が不要になり、従来のブレード サーバ シャーシよりもエネルギー効率が向上します。
こうした単純化により、専用のシャーシ管理やブレード スイッチを用意する必要はなくなり、ケーブル配線も少なくなります。さらに、Cisco Unified Computing System の規模を 40 台のシャーシまで複雑さを増すことなく拡大することが可能です。Cisco UCS 5108 シャーシは、Cisco Unified Computing System の持つデータセンターの単純さと IT の応答性の利点を実現するうえで欠かせないコンポーネントです。
表 1-1 に、Cisco UCS 5108 の機能と利点をまとめます。
Cisco UCS 5100 シリーズ ブレード サーバ シャーシは、Cisco Unified Computing System の重要なビルディング ブロックであり、現在および将来のデータセンターに対してスケーラブルかつ柔軟なブレード サーバ シャーシを提供するとともに、総所有コストの低減を促進します。
シスコ初のブレード サーバ シャーシ製品である Cisco UCS 5108 ブレード サーバ シャーシ(図 1-1)は、高さが 6 ラック ユニット(6 RU)であり、業界標準の 19 インチ ラックに取り付け可能です。このシャーシは、最大で 8 基までのハーフ幅の Cisco UCS B シリーズ ブレード サーバを搭載でき、ハーフ幅とフル幅のいずれのブレード フォーム ファクタにも対応できます。
パッシブ ミッドプレーンでは、サーバ スロットごとに最大で 20 Gbps の I/O 帯域幅が提供され、2 スロットでは最大で 40 Gbps の I/O 帯域幅になります。パッシブ ミッドプレーンにより、すべてのサーバがファブリック エクステンダに接続されます。
シャーシ上に 2 つの LED があります。これらは、システムの接続状態と障害に関する警告を示します。詳細については、「LED の位置」を参照してください。さらに、手動、あるいは UCS Manager からリモートで青色に点滅させることが可能な LED も存在します。
ビーコン機能 LED は、機能のオン/オフ ボタンも兼ねています。オンにすると、サーバ シャーシのビーコンは、UCS Manager からリモートで観測可能です。
最大で 8 基までの UCS B200 M1 ブレード サーバをシャーシに設置できます。
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LED インジケータは、ブレード サーバがアクティブ モードかスタンバイ モードか、ネットワーク リンクの状態、ブレード サーバの全体的な状態、およびサーバが青色に点滅するビーコンを表示するように設定されているかどうかを示します。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
リセット ボタンは、シャーシの内部に入り込んでいるため、クリップの先端またはそれに似たものを使用して押す必要があります。ボタンを 5 秒間押し続けてから離すと、他の方法による再起動が働いている状態でなければ、サーバが再起動します。
個々のサーバのビーコン機能は、LED と組み合わされたボタンを押すことにより、オンまたはオフにすることができます。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
電源オン スタンバイ ボタンおよび LED では、サーバを手動で一時的にアウト オブ サービス状態にすることができ、この状態からは短時間で再起動することが可能です。
コンソール ポートは、ブレード サーバへの直接接続を提供し、オペレーティング システムのインストレーションやその他の管理作業をリモートではなく直接実行できます。このポートでは、シャーシ アクセサリ キットに含まれる KVM ドングル デバイスを使用します。詳細については、「KVM ケーブル」を参照してください。
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LED インジケータは、ブレード サーバがアクティブ モードかスタンバイ モードか、ネットワーク リンクの状態、ブレード サーバの全体的な状態、およびサーバが青色に点滅するビーコンを表示するように設定されているかどうかを示します。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
リセット ボタンは、シャーシの内部に入り込んでいるため、クリップの先端またはそれに似たものを使用して押す必要があります。ボタンを 5 秒間押し続けてから離すと、他の方法による再起動が働いている状態でなければ、サーバが再起動します。
個々のサーバのビーコン機能は、LED と組み合わされたボタンを押すことにより、オンまたはオフにすることができます。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
電源オン スタンバイ ボタンおよび LED では、サーバを手動で一時的にアウト オブ サービス状態にすることができ、この状態からは短時間で再起動することが可能です。
コンソール ポートは、ブレード サーバへの直接接続を提供し、オペレーティング システムのインストレーションやその他の管理作業をリモートではなく直接実行できます。このポートでは、シャーシ アクセサリ キットに含まれる KVM ドングル デバイスを使用します。詳細については、「KVM ケーブル」を参照してください。
シャーシ内のブレード サーバとシステム内のファブリック インターコネクトの間を接続するために必要な 1 または 2 基のファブリック エクステンダが存在します。
PDU により、他のシャーシ コンポーネントへの電力供給だけでなく、設置済み電源装置間でのロード バランシングが行われます。
定格が 15.5 A、50 ~ 60 Hz で 200 ~ 240 V の電源コネクタが 4 つあります。シスコが認定した電源コードだけを使用します。電源コードは多くの国や用途に応じてさまざまなものが用意されています。サポートされる電源コードの 詳細については、「サポートされている電源コードとプラグ」を参照してください。
シャーシには、最大で 8 基のファン モジュールを搭載できます。ファンを長期間搭載しないスロットには、シャーシの該当する場所にフィラー プレートを設置する必要があります。
ファン モジュールの動作状態を示す LED が 1 つあります。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
AC 電源接続の状態、電源装置の動作状態、および障害状態を示す LED が 2 つあります。詳細については、「LED の意味」を参照してください。
4 基のホットスワップ可能な単相電源装置にシャーシの前面からアクセスできます。これらの電源装置は、92% の効率であり、非冗長構成、N+1 冗長構成、およびグリッド冗長構成をサポートするように設定できます。
LED はシャーシとシャーシ内に取り付けられたモジュールの両方に付いており、単独または複数の LED の組み合わせで動作状態を示します。この項の内容は次のとおりです。
図 1-2 に、フル構成の Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの前面図と、単一の LED および関連する LED のグループの位置を示します。
図 1-2 Cisco UCS 5108 サーバ シャーシ上の LED:前面図
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サーバの状態、およびブレード ネットワーク( 表 1-4 を参照) |
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シャーシ識別(青)、シャーシの状態、およびブレード ネットワーク( 表 1-4 を参照) |
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電源装置の OK および障害 LED( 表 1-2 を参照) |
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ハード ドライブの状態とハード ドライブのアクティビティ( 表 1-4 を参照) |
図 1-3 に、フル構成の Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの背面図と、単一の LED および関連する LED のグループの位置を示します。
図 1-3 Cisco UCS 5108 サーバ シャーシ上の LED:背面図
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シャーシ識別(青)、シャーシの状態、およびブレード ネットワーク( 表 1-4 を参照) |
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ポート 1 ~ 4 のファブリック エクステンダ ポートの状態( 表 1-3 を参照) |
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ファンの状態( 表 1-2 を参照) |
ここでは、Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの各部分にある LED の意味について説明します。
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選択されたシャーシの位置を特定するためのビーコン。LED が点滅していない場合、そのシャーシは選択されていません。ビーコンは、UCS Manager またはボタンを使用して開始できます。 |
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電源装置の冗長性を検討する際は、いくつかのことを考慮する必要があります。
• 電源装置はすべて単相で、設置場所の電源(ラック PDU など)に接続するための入力部が 1 つあります。
• シャーシへの電力供給に必要な電源装置の数は、次の要因によって異なります。
– そのシャーシ内で構成されたすべてのコンポーネント(ファブリック エクステンダ、ファン、ブレード サーバ(ブレード サーバの CPU およびメモリ構成)など)への電力供給に必要な「最大引き込み」の合計。
– シャーシに必要な電源冗長性。サポートされている電源構成は、冗長性なし、N+1 冗長性(または N+1 を超える任意の要件)、およびグリッド冗長性です。
冗長性なし方式では、取り付けられたすべての電源装置がオンになり、負荷を均等に分散します。小規模の構成(必要な電力が 2500 W 未満)であれば、1 つの電源装置で電力を供給できます。ただし、電源装置が 1 つだけでは冗長性を実現できません。そのため、「冗長性なしモード」と呼ばれます。
より一般的な構成では、冗長性なしモードで 2 つ以上の電源装置が必要になります(ピーク時の電力要件が 2500 ~ 5000 W の場合)。
(注) 取り付けた電源装置の数が必要な数より少ない場合は、望ましくない動作が起こります。
(注) 必要な数より多い電源装置を取り付けた場合は、電源装置の効率が低くなる可能性があります。
N+1 冗長性構成は、冗長性なし構成を満たす数の電源装置に加えて、電源装置を 1 つ追加して冗長性を確保することを意味します。N+1 冗長性に関与する電源装置はすべてオンになり、シャーシの電力負荷を均等に分担します。追加の電源装置が取り付けられている場合、UCS Manager はそれらを「不要な」電源装置と認識し、「オフ」状態に設定します。
電源装置の 1 つに障害が発生したとしても、残りの電源装置でシャーシに電力を供給できます。さらに、UCS Manager によって「オフ」状態の電源装置がオンに設定され、システムが N+1 状態に戻ります。
N+1 保護を提供するには、次の数の電源装置を使用することを推奨します。
• 2500 W を超える電力構成が必要なシャーシでは、3 つの電源装置が推奨されます。
• 必要な電力構成が 2500 W 未満のシャーシでは、2 つの電源装置で十分です。
これらのいずれかの構成に電源装置をさらに追加すると、保護レベルが一層高くなります。障害が発生すると UCS Manager によって追加の電源装置がオンに設定され、システムが N+1 保護状態に戻ります。
グリッド冗長性は、シャーシに電力を供給する電源が 2 系統ある場合、または N+1 冗長性よりも高い保護レベルが必要な場合に使用されることがあります。電源の 1 つに障害が発生しても(それにより、1 つまたは 2 つの電源装置への電力供給が失われる)、別の電力回路に接続されている残りの電源装置により、シャーシへの電力供給は継続されます。
グリッド冗長性を使用する最も一般的な理由は、ラックの配電が 2 つの PDU によって電力が供給される形態になっていて、PDU の障害時にグリッド冗長性による保護が必要となる場合です。
グリッド冗長性による保護(または N+1 よりも高い保護)を提供するには、次の数の電源装置を使用することを推奨します。