この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの設置方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。
• 「設置の準備」
(注) システムの設置、操作、または保守を行う前に、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco UCS』を参照して重要な安全情報を確認してください。
警告 安全上の重要事項
この警告マークは「危険」を意味します。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。警告の各国語版は、各警告の末尾に記載された番号を基に、装置に付属の「Translated Safety Warnings」を参照してください。
ステートメント 1071
警告 この装置は、出入りが制限された場所に設置されることを想定しています。出入りが制限された場所とは、特殊なツール、ロックおよびキー、または他のセキュリティ手段を使用しないと入室できない場所を意味します。
ステートメント 1017
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。
ステートメント 1030
• 「必要な工具」
ここでは、標準的なオープン ラックに Cisco UCS 5108 シャーシを設置するための要件を示します。この要件は、周囲温度が -17.8 ~ 40 o C(0 ~ 104 o F)の範囲にあることを前提とします。
(注) 障害物のあるラックを使用しないでください。これらの障害物が原因で Field Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)にアクセスしにくくなる場合があります。
• 標準 19 インチ(48.3 cm)4 支柱ラック、ANSI/EIA-310-D-1992 のセクション 1 に準拠した英国ユニバーサル ピッチに適合するマウント レール付き。
• ラックのレールの取り付け穴は正方形である必要があります。
• シャーシに付属する工具不要のラックマウント キットが必要です。
• シャーシあたりの縦方向の最小ラック スペースが 6 Rack Unit(RU; ラック ユニット)(= 26.7 cm(10.5 インチ))である必要があります。
• 側面パネルまたはドアのないオープン ラックにシャーシを取り付ける場合は、シャーシと横に隣接する他のシャーシとの間に 15.2 cm(6 インチ)、シャーシの通気口と壁との間に 6.4 cm(2.5 インチ)の間隔を確保してください。
ケーブル管理に利用するために、ラック内のシャーシの上下に追加スペースを設けます。こうすると、ラックを通した銅ケーブル(および Cisco UCS 5108 サーバ シャーシあたり最大 8 本の銅ケーブル)の配線が容易になります。
シャーシ内では前面から背面へ空気が流れます。空気はシャーシ前面にあるブレード サーバと電源装置の網目を通ってシャーシ内に入り、シャーシ背面にあるファン モジュールから外に出ます。適切な通気を確保するには、次のガイドラインに従います。
• 通常の動作を確保するため、データ センター全体にわたって周辺気流を維持します。
• 空調要件を決定する際は、すべての機器の放熱を考慮に入れます。あるシステムの排気が別のシステムの吸気にならないようにします。
• 通気要件を評価する際は、ラックの一番下にある機器によって暖められた空気がその上の機器の空気取り入れ口から取り込まれる可能性について考慮します。
シャーシを持ち上げるときは重量に注意するとともに、次のガイドラインに従います。
• 1 人でシャーシを持ち上げないでください。シャーシを持ち上げる際は常に 2 人で作業してください。使用可能な場合は、シザー ジャッキ、または重量のある機器をデータ センターのラックに設置することを目的に設計された吊り上げ装置を使用してください。
• シャーシを持ち上げる前に、すべての電源コードおよび外部ケーブルを外します。
• シャーシを持ち上げる前に、すべてのファブリック エクステンダ モジュール、電源装置、ファン、およびサーバをシャーシから取り外します。
• 足元がしっかりしていることを確認し、システムの重量が両足に均等にかかるようにします。
• システムをゆっくりと持ち上げて、背筋をまっすぐに伸ばします。背中ではなく脚で持ち上げます。腰を曲げずに膝を曲げます。
• シャーシを設置する前に、設置場所の構成を計画し、設置環境を整えます。設置場所を計画する際に推奨される作業については、 付録 B「設置場所計画とメンテナンスに関する記録」 を参照してください。詳細は、『 Cisco UCS Site Preparation Guide 』で説明されています。
• シャーシを設置および設定するときに、 付録 B「設置場所計画とメンテナンスに関する記録」 に示された情報を記録します。
• シャーシの周囲に、保守作業および通気のための十分なスペースがあることを確認します。
• 空調が、 付録 A「技術仕様」 に記載された放熱要件に適合していることを確認します。
• キャビネットまたはラックが、「ラックに関する要件」に記載された要件に適合していることを確認します。
(注) ラックではジャンパ電源コードを使用できます。「ケーブルおよび電源コードの仕様」を参照してください。
• 設置場所の電力が、 付録 A「技術仕様」 に記載された電力要件に適合していることを確認します。使用可能な場合は、電源障害に備えて Uninterruptible Power Supply(UPS; 無停電電源装置)を使用してください。
• 回路の容量が、各国および地域の規格に準拠していることを確認します。北米では、電源装置には 20 A の回路が必要です。
ヒント シャーシの輸送が必要となる場合に備えて、輸送用の箱は保管しておいてください。
(注) シャーシは厳密に検査したうえで出荷されています。輸送中に破損していたり、内容品が不足したりしていた場合には、ただちにカスタマー サービス担当者に連絡してください。
ステップ 1 段ボール箱からシャーシを取り出します。梱包材はすべて保管しておいてください。
ステップ 2 カスタマー サービス担当者から提供された機器リストと梱包品の内容を照合し、次の品目が揃っていることを確認します。
• 工具不要のラックマウント キット(N20-CRMK):工具を使用せずにマウント レールをラックに取り付けることができます。
• コネクタ付きのケーブル(N20-BKVM KVM ドングルを含む)
ステップ 3 使用されていないすべてのブレード スロットと電源装置ベイにブランク カバーが取り付けられていることを確認します。
ステップ 4 破損の有無を調べ、内容品の不一致や破損が認められた場合は、カスタマー サービス担当者に連絡します。連絡する際は次の情報を用意してください。
ここでは、シャーシの取り付け方法について説明します。これは 2 つのプロセスから成ります。まず工具不要レールをラックに取り付けてから、そのレールにシャーシを取り付けます。
表 2-1 に、ラックマウント キットの品目一覧を示します。
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(注) 工具不要シャーシ レール(図 2-1 を参照)は、正方形の取り付け穴が付いたラック向けに設計されています。円形の取り付け穴の付いたラックでは使用できません。
図 2-3 は、ラックユニットの境界を基準として、ラックの適切な位置に取り付けられたレールを示しています。図中の数値は穴の中心間の距離(インチ単位)です。
工具不要レールとシャーシをラックに取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 工具不要レールを次のようにラックに取り付けます。
a. アクセサリ ボックスから取り付けテンプレート(Cisco 78-19093-01)を取り外します。このテンプレートは、レールとケージ ナットを配置する適切な穴を確認するために使用します。テンプレートをラックの穴に合わせて、テンプレートを離した後もその位置がわかるように穴に印をつけます。
b. ラックの深さに合うようにレールの端を前後にスライドさせて、レールの長さを調整します(図 2-1 を参照)。
c. レールの両端にある 2 つのフックを、ラック ユニット境界から見て最初の 2 つの正方形穴に合わせます(図 2-2 を参照)。
d. レールを押し下げてフックを正方形穴にしっかりとはめ込み、バネ式のクリップ ラッチをかけます。
e. 同じ手順を繰り返してもう一方のレールを取り付けます(図 2-2 を参照)。
f. メジャーと水準器を使用して、ラック レールが水平で同じ高さにあることを確認します。
ステップ 2 図 2-4 と図 2-5 を参考にするか、アクセサリ キットに付属するテンプレートを使用して、ケージ ナットをラックに装着します。レールをラック ユニット境界に取り付けたら、レールの水平面から 7 個上の穴に最初の 2 個のケージ ナットを取り付けます。次に、最初のケージ ナットの 5 個上の穴に次の 2 つのケージ ナットを取り付けます。最後に、2 番目のケージ ナットの 4 個上の穴に最後の 2 つのケージ ナットを取り付けます(図 2-4 を参照)。
図 2-4 ラック ユニット境界を基準とするレールとケージ ナットの配置
ステップ 3 電源装置、ファン アセンブリ、サーバ ブレード、およびファブリック エクステンダをすべて取り外して、シャーシを軽くします。デバイスを取り外しても、シャーシの重量は 40.83 kg(90 ポンド)あります。
a. 別の人の助けを借りて(または特殊な吊り上げ装置を使用して)シャーシを持ち上げ、マウント レールの上に置きます。
b. フランジがケージ ナットに対して水平になるようにシャーシをラックに押し込みます。
c. 6 個の丸ワッシャ頭プラス ネジとケージ ナットを使用して、シャーシのフランジをラックに固定します(図 2-6 を参照)。
ステップ 5 取り外したすべてのモジュールを元のシャーシ スロットに取り付けます。
ステップ 6 シャーシの電源を投入するには、適切な 220V 電源ケーブルを電源装置に接続してから、ケーブルのもう一方の端を電源に接続します。電力要件については、 「電力仕様」(P.A-2) を参照してください。
ステップ 1 電源コードとネットワーク ケーブルを外します。
ステップ 2 サーバ シャーシからすべてのモジュールとブレードを取り外し、重量を軽くします。
ステップ 3 前面のラックマウント フランジをラックに固定しているネジを外します。
ステップ 4 2 人でシャーシを持ち、シャーシの重量が完全に支えられていることを確認します。
ステップ 5 シャーシをゆっくりとレールから引き出し、ラックから取り外します。
ステップ 6 サーバ シャーシ内にモジュールとブレードを取り付け直します。
シャーシを再梱包する場合は、「ラックからのシャーシの取り外し」の手順に従ってシャーシをラックから取り外し、輸送のために梱包します。可能であれば、納入時に使用されていた梱包材と箱を使用してシャーシを梱包します。シャーシをシスコシステムズに返品する場合は、シスコへの返品輸送を手配するためにシスコ カスタマー サービス担当者にご連絡ください。
ここでは、シャーシからコンポーネントを取り外す方法と、シャーシにコンポーネントを取り付ける方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。
• 「ブレード サーバのハード ドライブの取り付けと取り外し」
図 2-7 に、空の Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの前面、背面、およびモジュール スロットを示します。
(注) シャーシからモジュールを長期間取り外しておくときは必ず、そのスロットに適切なブランク パネルを装着してください。そうしないと、熱や EMI の問題が生じるおそれがあります。ブランク パネルはシスコシステムズからご購入いただけます。
図 2-7 空の Cisco UCS 5108 サーバ シャーシの図
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サポートされるブレード サーバには、Cisco UCS B200 M1 と Cisco UCS B250 M1 の 2 つのタイプがあります。これらの設置方法は似ていますが、重要な違いがいくつかあります。それぞれ関連する章を参照してください。
• 「Cisco UCS B200 M1 ブレード サーバの取り外し」
• 「Cisco UCS B200 M1 ブレード サーバの取り付け」
ブレード サーバのハード ドライブは、ブレード サーバをシャーシから取り外さなくても取り外し可能です。ブレード サーバのそれ以外のすべてのコンポーネントについては、交換時にシャーシからブレードを取り外す必要があります。使用されていないハード ドライブ ベイは、カバー プレート(N20-BBLKD)で常に覆い、適切な通気と冷却を確保する必要があります。ここでは、図を簡潔にするために、シャーシの描写は省略されています。
ブレード サーバのハード ドライブをどちらかのタイプのブレード サーバに取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 ハード ドライブ レバーの解除ボタンを押してレバーを開きます(図 2-8 を参照)。
図 2-8 ハード ドライブの前面にあるボタンを押してレバーを解除(Cisco UCS B200 M1 の場合)
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ステップ 2 ブレード サーバの開口部にハード ドライブを差し込んでゆっくりと押し込み、ハード ドライブを装着します。
図 2-9 に、ブレード サーバ内でのハード ドライブの位置を示します。
図 2-9 ブレード サーバ内でのハード ドライブの位置(Cisco UCS B200 M1 の場合)
ブレード サーバからハード ドライブを取り外すには、次の手順に従います。
ステップ 1 ボタンを押してイジェクタを解除し、スロットからハード ドライブを引き出します。
ステップ 2 取り外したハード ドライブをすぐに別のブレード サーバに取り付け直さない場合は、静電気防止用マットまたは静電気防止用フォームの上にハード ドライブを置きます。
ステップ 3 スロットを空のままにする場合は、ブレード サーバに埃が入らないようにブランクの前面プレート(N20-BBLKD)を取り付けます。
電源装置(N20-PAC5-2500W)を取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 2 電源装置を両方の手で持ち、電源装置ベイに差し込みます。
ステップ 3 ハンドルを押し下げ、電源装置をゆっくりと内部に押し込んで、電源装置を配電ユニット(PDU)に完全に装着します。
ステップ 4 電源装置のハンドルを押し下げて、電源装置を固定します。
ステップ 6 シャーシ背面にある PDU 上の対応する 220 VAC 電源コネクタに電源ケーブルを差し込みます。
(注) PDU にあるコンセントによっては、オプションのジャンパ電源コードを使用して Cisco UCS 5108 サーバ シャーシをコンセントに接続しなければらない場合があります。
ステップ 7 電源ケーブルのもう一方の端を AC 電源に接続します。
ステップ 8 電源装置の LED をチェックすることにより、電源装置が作動していることを確認します。「LED の位置」、および「LED の意味」を参照してください。
図 2-10 Cisco UCS サーバ シャーシ内での電源装置(N20-PAC5-2500W)の位置
ステップ 2 電源装置のハンドルを持ち上げて、電源装置の固定を解除します(図 2-10 を参照)。
ステップ 3 レバーを使用して電源装置をスロットから引き出します。シャーシから引き出す際、もう一方の手で下から電源装置を支えます。
ステップ 4 電源装置ベイを空のままにする場合は、ブランクの電源装置フィラー パネル(N20-CBLKP)を取り付けます。
ステップ 1 PDU モジュールを下から支え、モジュールの上側にある非脱落型ネジを持ちます。
図 2-11 Cisco UCS サーバ シャーシ内での PDU(N01-UAC1)の位置
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ステップ 2 PDU モジュールをしっかり装着されるまでシャーシに押し込みます。電源装置が取り付けられている場合は、それらを部分的に取り外さなければならない場合もあります。
ステップ 4 必要に応じて電源装置を装着し直し、システムを再起動して LED の動作を確認します。
ステップ 1 すべての取り付け済み電源装置を部分的に取り外します。電源装置が PDU に装着されていると、取り外し作業は困難、あるいは不可能になります。
ステップ 3 非脱落型ネジを引くことにより、PDU をシャーシから完全に引き出します。PDU の重量を下から支えます。
シャーシにはファブリック エクステンダ(Cisco UCS 2104XP)が収容されています。これは、シャーシ内のブレード サーバが Cisco UCS 6120XP 20 または Cisco UCS 6140XP 20 ポート ファブリック インターコネクトと通信できるようにするための機器です。シャーシは、それぞれ 4 個の入出力ポートを備えたファブリック エクステンダを最大 2 基サポートしています。
(注) ファブリック エクステンダ モジュールは、「FEX モジュール」と呼ばれることもあります。
ファブリック エクステンダ(N20-I6584)を取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 ファブリック エクステンダの前面にある 2 つのレバーを引いて開きます(図 2-12 を参照)。
ステップ 2 ファブリック エクステンダをファブリック エクステンダ スロットに差し込んで、完全に装着されるまで押し込みます。
ステップ 3 レバーを閉じ、各レバーの非脱落型ネジを締めます。
ステップ 4 ネットワーク ケーブルを接続します(「SFP+ トランシーバ」 を参照)。
ステップ 5 ファブリック エクステンダが正常に機能していることを確認します。「LED の位置」、および「LED の意味」を参照してください。
ファブリック エクステンダ(N20-I6584)を取り外すには、次の手順に従います。
ステップ 1 ファブリック エクステンダからすべてのケーブルを取り外します。
ステップ 2 ファブリック エクステンダのレバーにある非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 3 レバーを外側に引いて、ファブリック エクステンダの固定を解除します(図 2-12 を参照)。
ステップ 4 レバーを使用してファブリック エクステンダをスロットから引き出します。
ステップ 5 ファブリック エクステンダ スロットを空のままにする場合は、ブランクのファブリック エクステンダ フィラー パネル(N20-CBLKI)を取り付けます。
図 2-12 サーバ シャーシ内でのファブリック エクステンダ(N20-I6584)の位置
(注) ファブリック エクステンダ モジュールを長期間取り外しておく場合は、EMI の問題を避けるため、そのスロットに N20-CBLKI ブランク パネルを装着する必要があります。ブランク パネルはシスコシステムズからご購入いただけます。
図 2-13 に、ファブリック エクステンダと 2 つの異なるポート ファブリック インターコネクトとの正しい接続方法を示します。各ポート ファブリック インターコネクトは、それぞれ固有のファブリック エクステンダを介してシャーシに接続する必要があります。
(注) 次の図は、シャーシの FEX モジュールとファブリック インターコネクトの接続を示します。これらの接続は単なる一例です。必ずしも FEX モジュールの 4 つのポートすべてをファブリック インターコネクトに接続する必要はありません。また、FEX モジュール ポートは、ファブリック インターコネクトに装備されたいずれのポートに接続してもかまいません。
図 2-13 サーバ シャーシと 2 つの Cisco UCS 6120XP ファブリック インターコネクトとの適切な接続
特定のファブリック エクステンダのポートはすべて、1 つのファブリック インターコネクトだけに接続する必要があります。2 つ目のファブリック インターコネクトへの接続が必要な場合は、2 つ目のファブリック エクステンダをシャーシに追加する必要があります。さらに、2 つ目のファブリック エクステンダのポートはすべて、2 つ目のファブリック インターコネクトだけに接続する必要があります。図 2-14 に、2 つ目のポート ファブリック インターコネクトと 1 つのファブリック エクステンダとの不適切な接続例を示します。2 つ目のファブリック インターコネクトは、シャーシに取り付けられた 2 つ目のファブリック エクステンダに接続する必要があります。
図 2-14 シャーシと 2 つの Cisco UCS 6120XP ファブリック インターコネクトとの不適切な接続例
サーバ シャーシをファブリック インターコネクトに接続するときは、ファブリック エクステンダをファブリック インターコネクトのファイバ拡張モジュールに接続しないでください(図 2-15 を参照)。拡張モジュールは、外観はファブリック インターコネクトの他のポートと似ていますが、シャーシへの直接接続には使用されません。
図 2-15 シャーシをファブリック インターコネクトの拡張モジュールに接続しない
ファン モジュール(N20-FAN5)はホットスワップ可能であり、その際にシステムに電気的障害や損傷が起こることはありません(図 2-16 を参照)。ただし、システムの動作中に取り外すことができるファン モジュールは 1 つだけです。複数のファン モジュールを取り外すと、過熱が起こるおそれがあります。
(注) ファンを取り外したときは、シャーシ内のルーバーがシステムへの空気の再循環または冷却の損失を防ぎます。ただし、一部のファン モジュールを適切に装着しないまま長期間運用を続けないでください。
図 2-16 Cisco UCS サーバ シャーシ内でのファン モジュール(N20-FAN5)の位置
ステップ 1 バネ式ラッチが上になるようにファン モジュールを持ちます。
ステップ 2 ファン モジュールをシャーシに差し込んで、モジュールが適切に装着されてバネ式ラッチがかかるまで押し込みます。
ステップ 3 シャーシの電源が入っている場合は、ファンの音を聞きます。問題がなければすぐに動作音が聞こえます。動作音が聞こえない場合は、ファン モジュールがシャーシに完全に挿入されていて、前面プレートがシャーシの外面と面一になっているかどうかを確認します。
ステップ 4 LED の動作が期待どおりであることを確認します。「LED の位置」、および「LED の意味」を参照してください。
ステップ 2 ファン モジュールの上部にあるバネ式ラッチを下に押します。
ステップ 3 ファン モジュールをシャーシから引き出します。
(注) シャーシは、すべてのファン モジュールが装着され、それらが同時に動作していることを前提に設計されています。ファン モジュール ベイが空になる時間は、新しいファン モジュールを交換するのに必要な時間だけにとどめておいてください。
シャーシ内の各 Cisco UCS 2104XP ファブリック エクステンダは、最大 4 つの Small Form-Factor Pluggable(SFP+)銅トランシーバまたは光トランシーバをサポートしています。各トランシーバは 10 ギガビットで動作します。
Cisco UCS 2104XP ファブリック エクステンダは、Twinax 銅トランシーバをサポートしています。拡張 SFP+ 10 ギガビット イーサネット トランシーバは、同じ物理パッケージ内にトランスミッタとレシーバーを備えた双方向機器です。電気的インターフェイス上に 20 ピンのコネクタがあります。
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図 2-17 に SFP-H10GB-CU5M トランシーバを示します。ファブリック エクステンダのポートから SFP+ を取り外すためにゴム ループが使用されています。
図 2-17 SFP+ 10 ギガビット Twinax 銅トランシーバ
距離が 5 m(16.4 フィート)を超える場合は、銅 SFP+ トランシーバの代わりに光 SFP+ トランシーバを使用できます。SFP+ 10 ギガビット イーサネット光トランシーバは、同じ物理パッケージ内にトランスミッタとレシーバーを備えた双方向機器です。光インターフェイス上にデュプレックス LC コネクタがあります。
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銅 Twinax SFP+ トランシーバを光 SFP+ トランシーバに交換するには、次の手順に従います。
ステップ 1 銅 Twinax SFP+ のゴム ループをゆっくりと引いて、ファブリック エクステンダから銅 Twinax SFP+ を取り外します(図 2-18 を参照)。ケーブルと SFP+ トランシーバが一体として外れ、ファブリック エクステンダのポートが空きます。
ステップ 2 SFP-H10GB-SR 光 SFP+ トランシーバをファブリック エクステンダのポートに差し込みます。カチッという音がしてしっかりと差し込まれたことを確認します。
ステップ 3 光ファイバ ケーブルを光 SFP+ トランシーバに差し込みます(図 2-19 を参照)。
図 2-18 Twinax 銅 SFP+ トランシーバの取り外し
図 2-19 銅 SFP+ トランシーバから光 SFP+ トランシーバへの交換