デバイスレベルリング(DLR)

デバイスレベルリング(DLR)

デバイスレベルリング(DLR)は、リングトポロジで冗長性を実現するレイヤ 2 プロトコルであり、産業用ネットワークの迅速なネットワーク異常検出と再設定を実現します。DLR は、Open DeviceNet® Vendors' Association(ODVA)によって定義された EtherNet/IP™ プロトコルです。

DLR ネットワークには、リングスーパーバイザとして設定された 1 台以上のノードと任意の数の通常リングノードが含まれます。すべての DLR リングノードには、少なくとも 2 つのイーサネットポートと、組み込みのスイッチテクノロジーが導入されている必要があります。特定の導入上の制約がある、非 DLR マルチポートデバイス(スイッチまたはエンドデバイス)がリング内に存在する場合があります。(MAC テーブルフィルタリングなしは制約の一例です)。非 DLR デバイスは、最悪の場合のリング回復時間にも影響します。

DLR プロトコルは、シンプルな単一リングトポロジをサポートします。ただし、1 つのリングからの DLRプロトコルメッセージが別のリングに存在しないように各リングが分離されている限り、ネットワーク設置では複数の DLR ベースのリングを使用できます。

DLR は、DLR ネットワークの外部のネットワーク インフラストラクチャに接続するための冗長ゲートウェイをサポートします。DLR 冗長ゲートウェイ機能は、アクティブなゲートウェイを自動または手動で選択するメカニズムを提供します。また、接続障害が発生したイベントでのバックアップゲートウェイへの自動スイッチオーバーを可能にします。

DLR リングは、アクセスインターフェイスまたはトランクインターフェイスで動作できます。アクセスポートに設定された DLR リングは、スイッチやエンドノードに接続できます。トランクインターフェイスを備えた DLR リングは、複数の VLAN 内の DLR 対応スイッチとデバイスを接続するインフラストラクチャとして機能します。リング上のすべてのインターフェイスは、同じ VLAN メンバーシップを持つ必要があります。

DLR のコンポーネント

DLR デバイスクラス

DLR は、2 つのクラスのデバイスをサポートします。

  • リングスーパーバイザ:すべての DLR ネットワークで、少なくとも 1 つのデバイスをリングスーパーバイザとして設定する必要があります。リングスーパーバイザは、リングの完全性を確認し、障害が発生したときにリングを再設定し、診断情報を収集します。また、リングスーパーバイザは、デフォルトのビーコン間隔である 400 マイクロ秒でビーコンフレームを送信し処理します。

    DLR ネットワーク上の他のデバイスを少なくとも 1 台、バックアップ リング スーパーバイザとして使用できるようにすることを推奨します。各スーパーバイザには優先順位値が設定されます。優先順位値が最も高いデバイスがアクティブ リング スーパーバイザになります。

  • ビーコンベースリングノード:このクラスのデバイスは、DLR プロトコルを導入しますが、リングスーパーバイザ機能は備えていません。このデバイスは、リングスーパーバイザが送信するビーコンフレームを処理しそれに基づいて動作できる必要があります。

冗長ゲートウェイ

DLR ネットワークでは、冗長ゲートウェイデバイスにより、DLR ネットワークの外部のネットワークへの複数の接続が可能になります。これらのデバイスは、ゲートウェイデバイスや、外部ネットワークへの接続に障害が発生した場合に、通信の代替パスを提供します。

冗長ゲートウェイの詳細については、このガイドの「冗長ゲートウェイ」と「冗長ゲートウェイの設定」のセクションを参照してください。

デフォルトおよび冗長性 FPGA プロファイル

DLR 機能には IE3400 スイッチ FPGA を使用する必要があるため、IE3400 でサポートされる DLR リングの数は FPGA プロファイルによって異なります。デフォルトの FPGA プロファイルは、基本システムで 1 つの DLR リングのみをサポートします。IE3400 ベースシステムで DLR リングを追加するには、FPGA プロファイルをデフォルトから冗長性プロファイルに変更する必要があります。FPGA の冗長性プロファイルがアクティブな場合、IE3400 ベースシステムは 2 つの DLR リングをサポートします。

IE3400 拡張モジュールにも同じ制限があります。IE3400 拡張モジュールには、製品 ID プレフィックス IEM-3400 が付きます。8 ポート IEM-3400 拡張モジュールは、1 つの DLR リングのデフォルト FPGA プロファイルをサポートします。このモジュールは、冗長性プロファイルで 2 つの DLR リングをサポートします。IE3400 スイッチに 8 ポート IEM-3400 拡張モジュール 1 つが搭載されている場合、2 つの DLR リングがサポートされます。1 つのリングは基本システムで終端するインターフェイスを備えており、もう 1 つは拡張モジュールで終端するインターフェイスを備えています。3 つの DLR リングを実現するには、IE3400 スイッチに冗長性 FPGA プロファイルを設定する必要があります。

スイッチは、最大 3 つの DLR リングをサポートできます。3 つのリングを使用するには、1 つの DLRリングが基本カード上にあり、2 つのリングが拡張カード上にある冗長性プロファイルを設定します。または、基本カードで 2 つのリングを設定し、拡張ラインカードで 1 つのリングを設定できます。

DLR トポロジ

Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ は、DLR リングスーパーバイザ、バックアップスーパーバイザ、または通常の DLR ビーコンノードとして機能できます。この機能は、Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ を使用して DLR に接続されている他のノードが 3 ミリ秒以内にリング障害から回復し、通信を再開するのに役立ちます。

次の図は、Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ がリングスーパーバイザ、バックアップスーパーバイザ、およびビーコンノードとして機能する DLR リングを示しています。青色の線はイーサネットフレームが伝送されるリングを表し、灰色の線は双方向ビーコンフレームを表します。図中の X は、ブロードキャストストームを防ぐために、リングスーパーバイザがインターフェイスをブロックする位置を示しています。DLR リングで障害が発生すると、スーパーバイザはインターフェイスのブロックを解除します。

図 1. DLR トポロジ


アクティブなスーパーバイザノードの番号が大きいインターフェイスをバックアップスーパーバイザノードに接続することを推奨します。

複数のリング

Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチおよび Cisco Catalyst IE3400 Heavy-Duty シリーズ スイッチは、最大 3 つのリングをサポートします。

複数のリング、単一のスイッチ、単一の VLAN

次の制限事項は、1 つの VLAN 上の 1 つのスイッチに接続されている複数のリングに適用されます。

  • 複数のリングで同じリングポートを共有することはできません。

  • リングポートは、アクセスポートとしてのみ機能します。

  • リングに参加しているすべてのポートは、同じ VLAN モードになっている必要があります。アクセスリングが設定されている場合は、すべてのポートが同じアクセス VLAN に存在する必要があります。トランクリングの場合、すべてのポートがトランクモードである必要があります。

次の例のように、1 つのノードだけが複数のリングのメンバーである場合、1 つの VLAN に複数のリングのポートを含めることができます。

図 2. 複数のリング、単一のスイッチ、単一の VLAN

複数のリング、単一のスイッチ、複数の VLAN

次の図は、各リングに固有の VLAN が存在する、共通のスーパーバイザを共有する複数のリングを示しています。各 DLR リングが異なる VLAN で動作する場合、問題は存在しません。これはサポートされている展開です。

図 3. 複数のリング、単一のスイッチ、複数の VLAN

複数のスイッチに接続された複数のリング

次の図に示すように、複数の IE3400 スイッチで複数のリングを使用することもできます。スイッチの設定によっては、VLAN の制限が適用される場合があります。

2 つのスイッチが同じリングセットの冗長ゲートウェイとして設定されている場合、VLAN の制限はありません。次に、同じ VLAN 上の 2 つのリングと、別の VLAN 上の 1 つのリングの例を示します。ただし、VLAN の制限がないため、3 つすべてのリングを同じ VLAN に設定することも、3 つすべてを別の VLAN に設定することもできます。

同じ DLR に 2 つ以上のスイッチがあり、それらが冗長ゲートウェイとして設定されていない場合は、各 DLR リングに一意の VLAN が必要です。VLAN と複数の DLR リングは、特に VLAN が複数の DLR リングに存在する場合に計画する必要があります。IE スイッチで冗長ゲートウェイを設定すると、VLAN が複数の DLR リングに存在する DLR 展開が可能になります。IE スイッチペアで DLR ゲートウェイが設定されていない場合、VLAN をリング間で共有することはできません。このガイダンスに従わないと、レイヤ 2 ループが発生します。次の例では、2 つの IE スイッチが DLR ゲートウェイに設定されているため、単一の VLAN が 2 つ以上の DLR リングにまたがって存在できます。

図 4. 複数のリング、複数のスイッチ、VLAN 制限なし

2 つのスイッチが冗長ゲートウェイとして設定されていない場合は、複数のリング上に VLAN を存在させることはできません。そのように設定すると、レイヤ 2 ループが発生する可能性があります。次の図では、DLR リングからの経路が 1 つだけ示されているので、DLR 冗長ゲートウェイは設定されていません。

図 5. DLR リング間で共有されない VLAN

冗長ゲートウェイ

冗長ゲートウェイを備えた DLR ネットワークは、複数のスイッチを使用して、リングから外部ネットワークへの複数の接続を可能にします。冗長ゲートウェイは、必要な外部ネットワークへの接続が 1 つのみの場合は必須ではありませんが、アップリンク接続に障害が発生した場合のネットワーク復元力を増大させます。

リングスーパーバイザまたはリング参加者のいずれかを冗長ゲートウェイにすることができます。ただし、両方のゲートウェイスイッチで DLR を有効にして設定する必要があります。

冗長ゲートウェイを使用すると、アクティブなゲートウェイを自動または手動で選択したり、接続障害が発生した場合にバックアップゲートウェイに自動的にスイッチオーバーしたりすることができます。ゲートウェイのスイッチオーバー時間の範囲は、アップリンクネットワークの復元力プロトコルに応じて 14 ミリ秒 ~ 6.1 秒です。DLR 冗長性ゲートウェイのパフォーマンスは、DLR 内部から外部ネットワーク宛てのトラフィックに適用されます。

  • 物理レイヤでアクティブなゲートウェイによって検出されるアップリンク接続障害は、14 ~ 150 ミリ秒です。

  • アクティブ ゲートウェイ ノードの障害の範囲は 19 ~ 150 ミリ秒です。

ほとんどのアプリケーションに適用されるシステムパフォーマンスは、外部ネットワークから DLR 宛てのトラフィックを示すものになります。上位レイヤのアップリンク異常検出は最大 6.1 秒です。

DLR ゲートウェイ コンバージェンスは、ゲートウェイ インターフェイスで実行されている冗長性プロトコルに依存します。STP と REP のコンバージェンス時間は異なります。DLR リングを出入りする外部ネットワークへのトラフィックは、障害発生時、使用されているプロトコルに一致するようにコンバージする必要があります。

次の図は、アクティブな DLR ゲートウェイを介して DLR リングに出入りするトラフィックフローを示しています。

図 6. DLR アクティブゲートウェイのトラフィックフロー


次の図は、バックアップ ゲートウェイ ノードに直接接続されているデバイスのバックアップ DLR ゲートウェイを介して DLR リングに出入りするトラフィックフローを示しています。デバイスがリング外の他のアプリケーションと通信するために使用される物理経路を理解することが重要です。設定されたバックアップゲートウェイに接続されているデバイスは、アクティブなゲートウェイまたは DLR リング内の他のノードに接続されているデバイスとは異なる経路を使用します。

図 7. DLR バックアップゲートウェイのトラフィックフロー


冗長ゲートウェイの詳細については、odva.org の Web サイトで『Guidelines for Using Device Level Ring (DLR) with Ethernet/IP™』[英語] を参照してください。

DLR に対する Cisco IE スイッチのサポート

Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチおよび Cisco Catalyst IE3400 Heavy-Duty シリーズ スイッチは、Cisco IOS XE Dublin 17.11.1 リリース以降で DLR をサポートしています。

DLR をサポートするスイッチ

次のスイッチが DLR をサポートしています。

  • Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ

    • IE3400-8P2S

    • IE3400-8T2S

  • Cisco Catalyst IE3400 Heavy Duty シリーズ スイッチ(すべてのバージョン)

DLR のサポートは、Network Essentials ライセンスと Network Advantage ライセンスで利用できます。

サポートされる DLR 機能

IE3400-8P2S、IE3400-8T2S、および IE3400 Heavy Duty スイッチは、次の DLR 機能をサポートしています。

  • スイッチと拡張モデルの組み合わせごとに 3 つの DLR リング(次の表を参照)。

    デフォルトの FPGA プロファイルを使用する場合、IEM-3400 拡張モジュールを搭載した IE3400 高耐久性シリーズ スイッチは、2 つ以下のリングをサポートします。デフォルトの FPGA プロファイルを使用する場合、IE3400 高耐久性シリーズ ベーススイッチは 1 つの DLR リングのみをサポートします。次の表に、各 IE3400 スイッチおよび拡張モデルがサポートするリングの数を示します。

    スイッチ

    FPGA プロファイル

    リングの数

    IE3400 高耐久性シリーズ(拡張モジュールなし)

    デフォルト

    1

    冗長性

    2

    IE3400 高耐久性シリーズ(拡張モジュールあり)

    デフォルト

    2

    ベーススイッチポートで 1 つのリング、および拡張モジュールポートで 1 つのリング

    冗長性

    3

    • ベーススイッチポートで 2 つのリング、および拡張モジュールポートで 1 つのリング

    • ベーススイッチポートで 1 つのリング、および拡張モジュールポートで 2 つのリング

    IE3400 Heavy-Duty シリーズ(8 ポート、1 FPGA)

    デフォルト

    1

    冗長性

    2

    IE3400 Heavy-Duty シリーズ(16 または 24 ポート、2 または 3 FPGA)

    デフォルト

    2

    ベースモジュールポート(Gi1/1 ~ 8)で 1 つのリング、および拡張モジュールポート(Gi1/9 ~ 16)で 1 つのリング

    冗長性

    3

    • ベーススイッチ(Gi1/1 ~ 8)で 2 つのリング、および拡張モジュールポートで 1 つのリング

    • ベーススイッチ(Gi1/1 ~ 8)で 1 つのリング、および拡張モジュール(Gi1/9 ~ 16)で 2 つのリング

  • 冗長ゲートウェイ

  • Web ユーザーインターフェイス(WebUI):WebUI を使用して DLR を設定できます。

  • Common Industrial Protocol(CIP):CIP を使用して DLR を設定できます。

DLR 使用時のスイッチモデルの違い

IE3400 Heavy-Duty シリーズ スイッチのポートマッピングは、IE3400-8P2S および IE3400-8T2S 高耐久性シリーズ スイッチのポートマッピングとは異なります。

IE3400-8P2S および IE3400-8T2S 高耐久性シリーズ スイッチの場合、DLR は基本システム Gi1/1 ~ Gi1/10 および拡張モジュール Gi2/1 ~ Gi2/8 のすべてのポートでサポートされます。DLR は、任意の隣接ポートペア(N、N+1)でサポートされます(N は奇数のポート番号)。

次の表に、各リングに使用できるポートの例を示します。

表 1. IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ ポート マッピングの例

Ring 1

Ring 2

Ring 3

Port 1

Port 2

Port 1

Port 2

Port 1

Port 2

Gig1/3、Gig1/5

Gig1/4、Gig1/6

Gig1/7、Gig1/9

Gig1/8、Gig1/10

Gig2/3、Gig2/5

Gig2/4、Gig2/6

Gig1/3、Gig1/5

Gig1/4、Gig1/6

Gig2/1、Gig2/3

Gig2/2、Gig2/4

Gig2/5、Gig2/7

Gig2/6、Gig2/8

IE3400 Heavy-Duty シリーズ スイッチの場合、8 ポートの各セットが単一の DLR リングをサポートします。Gi1/1 ~ Gi1/8 は 1 つのセットで、Gi1/9 ~ Gi1/16 は 2 番目のポートセットです。IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ(8、16、または 24 ポート)の場合、DLR はポート Gig1/1 ~ Gig1/16 でサポートされます。ポート Gi1/17 ~ Gi1/24 では DLR はサポートされません。

IE3400 Heavy-Duty スイッチの場合は、DLR リングポートと隣接ポートをペアリングする必要があります。次の表に、有効な DLR リングポートペアを示します。

表 2. IE3400 Heavy-Duty スイッチポートのペアリング

ポート

有効な DLR リングポートペア

Gi1/1 ~ Gi1/8

  • [Gi1/1、Gi1/2]

  • [Gi1/3、Gi1/4]

  • [Gi1/5、Gi1/6]

  • [Gi1/7、Gi1/8]

Gi1/9 ~ Gi1/16

  • [Gi1/9、Gi1/10]

  • [Gi1/11、Gi1/12]

  • [Gi1/13、Gi1/14]

  • [Gi1/15、Gi1/16]

デフォルトの FPGA プロファイルを使用する場合、ポート Gi1/1 ~ Gi1/8 で 1 つのリングを、使用可能な場合はポート Gi1/9 ~ Gi1/16 で 1 つのリングを設定できます。冗長性 FPGA プロファイルを使用する場合は、Gi1/1 ~ Gi1/8 で 1 つまたは 2 つのリングを、使用可能な場合は Gi1/9 ~ Gi1/16 で 1 つまたは 2 つのリングを設定できます。プロファイルに関係なく、ポート Gi1/17 ~ Gi1/24 でリングを設定することはできません。


(注)  


異なるラインカードのポートでリングを形成することはできません。


DLR 機能の連携動作

次のリストには、DLR リングポートとしても設定されているインターフェイスでは設定できない機能が含まれています。

  • STP、RSTP、および MSTP

  • 802.1x およびゲスト VLAN

  • PVLAN および PVLAN エッジ

  • VLAN ルーティングおよびブリッジングと MV

DLR は、次の機能の動作に干渉しません。ただし、設定時には注意が必要です。DLR デバイスの MAC アドレスまたは IP アドレスを許可リストに含める必要があります。

  • ポート セキュリティ

  • ユニキャスト MAC フィルタ

  • DAI

  • DHCP スヌーピング

次の機能では、ポートは 2 つの DLR ポート間で IGMP パケットを転送しますが、パケットの処理はしません。ゲートウェイおよびアクティブな冗長ゲートウェイデバイス以外のデバイスは影響を受けません。

  • マルチキャスト

  • IGMP スヌーピング

注意事項と制約事項

DLR の設定と動作には、次の制限が適用されます。

  • Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ で同時に最大 3 つの DLR リングを設定できます。ガイダンスについては、「複数のリング」の使用例を参照してください。

  • DLR ゲートウェイを設定する場合、各ノードで 2 つのポートをアップリンクとして設定できます。1 つのアップリンクを複数のリングに含めることができます。

  • 各リングに設定するバックアップゲートウェイは 1 つだけにすることを推奨します。

  • 各リングの MAC 学習は、Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ ごとに 1024 のユニキャスト MAC アドレスと 128 のマルチキャスト MAC アドレスまでに制限されます。

  • IGMP スヌーピングによるマルチキャスト MAC 学習は、128 アドレスまでに制限されます。

  • リングコンバージェンス中にパケットの重複が確認されることがあります。

  • DLR は、全二重機能を備えた 1 Gbps リンクおよび 100 Mbps インターフェイスでサポートされます。DLR は半二重リンクをサポートしていません。

  • PTP over DLR は、Cisco IOS XE リリース 17.13.1 以降でサポートされています。

  • 特定の物理リングでは、すべてのノードを同じリング ID に設定する必要があります。ノード間にリング ID の(設定不備による)不一致が存在する場合でも、リングの統合は継続し、結果的に予期しない動作が発生する可能性があります。

複数の DLR リングの設定には、次の制限事項が適用されます。

  • 複数のリングで同じリングポートを共有することはできません。

  • スイッチをアナウンスベースのノードとして設定することはできません。

  • デフォルトのビーコン間隔は 400 マイクロ秒です。これは 1 Gbps および 100 Mbps のリングインターフェイス速度に対する推奨間隔です。デフォルトのビーコンタイムアウトは 1960 マイクロ秒です。これは推奨値です。

  • DLR リングポートは、IEM-3400 拡張モジュールでサポートされます。DLR リングポートは、IEM-3300 拡張モジュールではサポートされません。拡張モジュールポートで DLR リングを設定する前に、IE3400 に接続されている拡張モジュールの製品 ID(PID)を確認します。


(注)  


DLR と他の機能およびプロトコルとの相互作用に関する制限事項を含む情報については、このガイドの「DLR 機能の連携動作」セクションを参照してください。


DLR の設定

続くセクションでは、Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチでの DLR の設定について説明します。優先順位の値が最も高いスーパーバイザノードが、DLR スーパーバイザとして動作するように選択されます。この機能を使用して、どのノードをアクティブにし、どのノードをバックアップスーパーバイザにするかを計画できます。

リングスーパーバイザの設定

スイッチをリングスーパーバイザとして設定するには、以下の手順を実行します。

始める前に

次の表に示されている、DLR リングスーパーバイザを設定するためのパラメータを参照してください。

パラメータ

範囲

デフォルト

ビーコン間隔(Beacon Interval)

200 ~ 100,000 マイクロ秒

400 マイクロ秒

ビーコンタイムアウト(Beacon timeout)

200 ~ 500,000 マイクロ秒

1960 マイクロ秒

優先順位(Precedence)

0 ~ 255

0

control-vlan-id

0 ~ 4095

0

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

dlr ring ring_number

例:

switch(config)#dlr ring 1

リングを識別する一意の DLR 値を指定します。

ステップ 2

mode device_role

例:

switch(config)#mode supervisor

DLR デバイスをリングスーパーバイザとして設定します。

ステップ 3

beacon-interval microseconds

例:

switch(config)#beacon-interval 500

ビーコン間隔を設定します。

(注)  

 

ビーコン間隔は、スーパーバイザモードのデバイスに対してのみ設定できます。

ステップ 4

beacon-timeout microseconds

例:

switch(config)# beacon-timeout 2500

ビーコンタイムアウトを設定します。

(注)  

 

ビーコンタイムアウトは、スーパーバイザモードのデバイスに対してのみ設定できます。

ステップ 5

precedence rank

例:

switch(config)#precedence 100

リングスーパーバイザの優先順位を設定します。

ステップ 6

interface interface_name

例:

switch(config)#interface gigabitEthernet 1/3

インターフェイス GigabitEthernet 1/3 のインターフェイス コンフィギュレーション サブモードを開始します。

ステップ 7

switchport mode access

例:

switch(config-if)#switchport mode access
switch(config-if)#switchport access vlan 33

単一の VLAN のメンバーになるようにインターフェイスを設定します。

ステップ 8

dlr ring 1

例:

switch(config-if)#dlr ring 1

DLR リングのメンバーになるようにインターフェイスを設定します。

ステップ 9

interface

例:

switch(config)#interface gigabitEthernet 1/4

2 番目の DLR リングポートのインターフェイスを設定します。2 番目の DLR リングポートは、最初の DLR リングポートの有効なポートペアである必要があります。有効なポートの組み合わせについては、このガイドの「DLR に対する Cisco IE スイッチのサポート」セクションを参照してください。

ステップ 10

switchport mode access

例:

switch(config-if)#switchport mode access
switch(config-if)#switchport access vlan 33

単一の VLAN のメンバーになるようにインターフェイスを設定します。VLAN は、同じ DLR リング上のポートである他のインターフェイスで使用されているものと同じである必要があります。

ステップ 11

dlr ring 1

例:

switch(config-if)#dlr ring 1

DLR リングポートのインターフェイスを追加します。

次のタスク

show コマンドを入力して、リングスーパーバイザが設定されていることを確認します。次に、スイッチがリングスーパーバイザとして設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

Switch#sh dlr ring 1
DLR ring 1

mode: Active Supervisor
Network Topology: 				Ring Network Status: Normal
IOS state: NORMAL_ACTIVE 			Hardware State: NORMAL_ACTIVE
Transition bit = 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 IP-Addr: 0.0.0.0
Port1: GigabitEthernet1/3, vlan 33, 		UP Port2: GigabitEthernet1/4, vlan 33, UP
LastBcnRcvPort: Port 1: Yes 			Port 2: Yes

Active Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 500 			Beacon Timeout (usec): 2500
DLR VLAN ID: 0 					Precedence: 100
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 			IP-Addr: 0.0.0.0

Locally Configured Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 500 			Beacon Timeout (usec): 2500
DLR VLAN ID: 0 					Precedence: 100
Port1: GigabitEthernet1/3 			Port2: GigabitEthernet1/4

ビーコンベースリングノードの設定

手順


スイッチをビーコンベースリングノードとして設定するには、次の例に示すようにコマンドを入力します。

例:

…
dlr ring 2
   mode beacon-node 
!
…
interface GigabitEthernet1/1
   switchport mode trunk
   dlr ring 2
!
interface GigabitEthernet1/2
   switchport mode trunk
   dlr ring 2
!
…

次のタスク

show コマンドを入力して、ビーコンベースリングノードが設定されていることを確認します。次に、スイッチがビーコンベースリングノードとして設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

Switch#show dlr ring 2
DLR ring 2
mode: Beacon Node
Network Topology: Ring 				Network Status: Normal
IOS state: NORMAL 				Hardware State: NORMAL
Transition bit = 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr: 0.0.0.0
Port1: GigabitEthernet1/1, vlan Trunk, UP 	Port2: GigabitEthernet1/2, vlan Trunk, UP
LastBcnRcvPort: Port 1: Yes 			Port 2: Yes

Active Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 			Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 Precedence: 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 			IP-Addr: 0.0.0.0

Locally Configured Beacon Node Parameters:
Port1: GigabitEthernet1/1 			Port2: GigabitEthernet1/2

冗長ゲートウェイの設定

両方のゲートウェイスイッチで DLR を設定する必要があります。

始める前に

スイッチを DLR 冗長ゲートウェイノードとして設定するには、パラメータを参照してください。次の表にパラメータを示します。

パラメータ

範囲

デフォルト

ゲートウェイの有効化(Gateway enable)

有効/無効

無効

優先順位(Precedence)

0 ~ 255

0

アドバタイズ間隔(Advertise interval)

200 ~ 100,000 マイクロ秒

2000 マイクロ秒

アドバタイズタイムアウト(Advertise timeout)

500 ~ 500,000 マイクロ秒

5000 マイクロ秒

学習更新(Learning-update)

対応

有効

手順


スイッチを冗長ゲートウェイノードとして設定するには、次の例に示すようにコマンドを入力します。

例:

スイッチ A の設定

スイッチ B の設定

…
dlr ring 1
 mode supervisor
dlr ring 1
 gateway enable
  gateway-precedence 100
  advertise-interval 3000
  advertise-timeout 10000

interface GigabitEthernet1/9
 switchport mode trunk
 dlr ring 1 uplink
!…
…
dlr ring 1
 mode supervisor
dlr ring 1
 gateway enable
  gateway-precedence 255
  advertise-interval 3000
  advertise-timeout 10000

interface GigabitEthernet1/9
 switch mode trunk
 dlr ring 1 uplink
!…

次のタスク

show コマンドを入力して、冗長ゲートウェイが設定されていることを確認します。

次に、スイッチが冗長ゲートウェイノードとして設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

Switch-a#sh dlr ring 1
DLR ring 1

mode: Active Supervisor
Network Topology: Ring 			Network Status: Normal
IOS state: NORMAL_ACTIVE 		Hardware State: NORMAL_ACTIVE
Transition bit = 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr: 0.0.0.0
Port1: GigabitEthernet1/3, vlan Trunk, UP Port2: GigabitEthernet1/4, vlan Trunk, UP
LastBcnRcvPort: Port 1: Yes 		Port 2: Yes

Active Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 		Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 				Precedence: 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr: 0.0.0.0

Locally Configured Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 		Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 				Precedence: 0
Port1: GigabitEthernet1/3 		Port2: GigabitEthernet1/4
…
…
…
Redundant Gateway Information:
Redundant Gateway Status: Active Gateway
Hardware State: ACTIVE NORMAL
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP_addr:0.0.0.0
Uplink Port(s): GigabitEthernet1/9

Active Gateway Parameters:
Advertise Interval (usec): 3000 	Advertise Timeout (usec): 10000
Precedence: 100 			Learning Update Enable: yes
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr:0.0.0.0

Fault Statistics:
Gateway Faults since power up: 0

Locally Configured Gateway Parameters:
Advertise Interval (usec): 3000 	Advertise Timeout (usec): 10000
Precedence: 100 			Learning Update Enable: yes
Uplink Port(s): GigabitEthernet1/9
switch-a#

次に、スイッチがバックアップゲートウェイとして設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

Switch-b#sh dlr ring 1
-----------------------------------------
DLR ring 1

mode: Backup Supervisor
Network Topology: Ring 			Network Status: Normal
IOS state: NORMAL_BACKUP 		Hardware State: NORMAL_BACKUP
Transition bit = 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 IP-Addr: 0.0.0.0
Port1: GigabitEthernet1/3, vlan Trunk, UP Port2: GigabitEthernet1/4, vlan Trunk, UP
LastBcnRcvPort: Port 1: 		Yes Port 2: Yes

Active Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 		Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 				Precedence: 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr: 0.0.0.0

Locally Configured Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 		Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 				Precedence: 0
Port1: GigabitEthernet1/3 		Port2: GigabitEthernet1/4
…
…
…
Backup Supervisor Precedence: 0

Redundant Gateway Information:
Redundant Gateway Status: Backup Gateway
Hardware State: BACKUP NORMAL
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 IP_addr:0.0.0.0
Uplink Port(s): GigabitEthernet1/1

Active Gateway Parameters:
Advertise Interval (usec): 3000 	Advertise Timeout (usec): 10000
Precedence: 100 			Learning Update Enable: yes
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3C:03 IP-Addr:0.0.0.0

Fault Statistics:
Gateway Faults since power up: 0

Locally Configured Gateway Parameters:
Advertise Interval (usec): 3000 	Advertise Timeout (usec): 10000
Precedence: 0 				Learning Update Enable: yes
Uplink Port(s): GigabitEthernet1/1

VLAN トランキングの設定


(注)  


ノードに 2 つ以上の DLR リングが設定されている場合、VLAN は 1 つのリング上にのみ存在できます。トランクモードで DLR リングポートを設定する場合は、トランク許可 VLAN リストを編集して、DLR リング全体で一意の VLAN メンバーシップを確保する必要があります。


手順


DLR の VLAN トランキングを設定するには、次の例に示すようにコマンドを入力します。

例:

switch(config)#dlr ring 1
switch(config-dlr)#mode supervisor
switch(config-dlr-supervisor)#end

switch(config)#int gi1/3
switch(config-if)#switchport mode trunk
switch(config-if)#switchport trunk allowed vlan 10,20
switch(config-if)#dlr ring 1

switch(config-if)#
switch(config-if)#int gi1/4
switch(config-if)#switchport mode trunk
switch(config-if)#switchport trunk allowed vlan 10,20
switch(config-if)#dlr ring 1

次のタスク

show コマンドを入力して、VLAN トランキングが設定されていることを確認します。次に、VLAN トランキングが設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

switch#sh dlr ring
-----------------------------------------
DLR ring 1

mode: Active Supervisor
Network Topology: Ring 				Network Status: Normal
IOS state: NORMAL_ACTIVE 			Hardware State: NORMAL_ACTIVE
Transition bit = 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 IP-Addr: 0.0.0.0
Port1: GigabitEthernet1/3, vlan Trunk, UP 	Port2: GigabitEthernet1/4, vlan Trunk, UP
LastBcnRcvPort: Port 1: Yes 			Port 2: Yes

Active Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 			Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 					Precedence: 0
Mac-Addr: 6C:13:D5:AC:3A:C3 IP-Addr: 0.0.0.0

Locally Configured Supervisor Parameters:
Beacon Interval (usec): 400 			Beacon Timeout (usec): 1960
DLR VLAN ID: 0 					Precedence: 0
Port1: GigabitEthernet1/3 			Port2: GigabitEthernet1/4

Ring Protocol Participants Count: 3
No    Mac-Addr IP-Addr
1     6C:13:D5:AC:3A:C3 0.0.0.0
2     6C:13:D5:AC:3C:03 0.0.0.0
3     6C:13:D5:AC:37:03 0.0.0.0

Fault Statistics:CIP

Ring Faults since power up: 0
Ring Fault Location 	Mac-Addr IP-Addr
Last Active Node on Port 1 00:00:00:00:00:000.0.0.0
Last Active Node on Port 2 00:00:00:00:00:000.0.0.0

Redundant Gateway Information:
Redundant Gateway Status: Gateway not enabled
-----------------------------------------
DLR ring 2 not configured

CIP の有効化

デバイスで Common Industrial Protocol(CIP)を有効にするには、物理 L3 インターフェイスと SVI インターフェイスのいずれかのレイヤ 3 インターフェイスで cip enable コマンドを適用します。


(注)  


CIP を有効にする場合は、次の点に注意してください。

  • CIP を有効にする前に、スイッチで DLR リングを設定する必要があります。

  • インターフェイス コンフィギュレーション モードでコマンドを入力する必要があります。

  • CIP はデバイスレベルで有効にします。

  • CIP は、レイヤ 3 インターフェイスのいずれかのみを使用して有効にします。別のインターフェイスで CIP を有効にしようとすると、エラーが発生します。


レイヤ 3 インターフェイスでの CIP の有効化

レイヤ 3 インターフェイスで CIP を有効にするには、このセクションの手順を実行します。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

conf t

コンフィギュレーション モードを入力します。

ステップ 2

interface interface_name

例:

switch(config)#interface gigabitEthernet 1/10

インターフェイスを指定します。

ステップ 3

no switchport

インターフェイスが MAC アドレスに基づいてイーサネットフレームを転送しないようにします。有効な IP アドレスが割り当てられるまで、インターフェイスは動作しません。

ステップ 4

ip address IP_address subnet_address

例:

switch(config-if)#ip address 192.168.1.10 255.255.255.0 

IP アドレスとサブネットを設定します。

ステップ 5

cip enable

インターフェイスで CIP を有効にします。

ステップ 6

end

コンフィギュレーション モードを終了します。

次のタスク

show コマンドを入力して、CIP が設定されていることを確認します。次に、CIP が設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

DLR_node#show cip status
State : Enabled
Interface : Gi1/10
DLR_node#

SVI インターフェイスでの CIP の有効化

SVI インターフェイスで CIP を有効にするには、このセクションの手順を実行します。

始める前に

SVI が vlan1 でない場合は、switchport access vlan vlan-id を DLR リングに割り当てます。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

conf t

コンフィギュレーション モードを入力します。

ステップ 2

vlan vlan_id

例:

switch(config)#vlan 1

VLAN を指定します。

ステップ 3

int vlan vlan_id

例:

switch(config-vlan)#int vlan 1

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 4

ip address IP_address subnet_address

例:

switch(config-if)#ip address 192.168.1.10 255.255.255.0

ID アドレスとサブネットを指定します。

ステップ 5

cip enable

例:

switch(config-if)# cip enable

インターフェイスで CIP を有効にします。

ステップ 6

end

例:

switch(config-if)# end

コンフィギュレーション モードを終了します。

次のタスク

show コマンドを入力して、CIP が設定されていることを確認します。次に、CIP が設定されている場合の show コマンドの出力例を示します。

DLR_node#show cip status
State : Enabled
Interface : Vlan 1
DLR_node#

機能の履歴

次の表に、デバイスレベルリングをサポートする各 IE スイッチのプラットフォームで、各機能が最初にサポートされる Cisco IOS リリースを示します。

スイッチプラットフォーム

機能

初回リリース

  • Cisco Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ

  • Cisco Catalyst IE3400 Heavy Duty シリーズ スイッチ

デバイスレベルリング(DLR)

Cisco IOS XE Dublin 17.11.1