Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチ ハードウェア設置ガイド

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Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチ ハードウェア設置ガイド

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2021年8月2日月曜日

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製品概要

シャーシの概要

Cisco Catalyst 9606R スイッチは、2 つの冗長スーパーバイザ モジュール スロット、4 つのモジュールスロット、4 つの電源モジュールおよびファントレイを備えた 6 スロットシャーシです。

表 1. Cisco Catalyst 9600R スイッチの機能

機能

説明

製品 ID

Cisco Catalyst 9606R

シャーシ

水平スロットが 6 つあります。各スロットの番号は、1（上）から 6（下）の順序です。

スーパーバイザ モジュール

2 つのスーパーバイザモジュールをサポートします。サポートされているモデルは、Cisco Catalyst 9600 シリーズ スーパーバイザ 1 モジュール（C9600-SUP-1）および Cisco Catalyst 9600 シリーズ スーパーバイザ 2 モジュール（C9600X-SUP-2）です。

スーパーバイザモジュールの設置の詳細については、『Cisco Catalyst 9600 Series Supervisor Engine Installation Note』を参照してください。

ラインカード

最大 4 つのラインカードをサポートします。次のライン カードがサポートされます。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 30 ポート 100G/40G、2 ポート 400G/100G（C9600X-LC-32CD）：100G/40G をサポートする 24 個の QSFP28 ポートと 400G/100G/40G をサポートする 8 個の QSFP-DD ポート。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 48 ポート 1G（C9600-LC-48S）：SFP をサポートする 48 個のポート（48 X 1G ポート）。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 48 ポート 25G/10G/1G（C9600-LC-48YL）：1G/10G/25G をサポートする 48 個の SFP56 ポート。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 24 ポート 40G/1G、12 ポート 100G（C9600-LC-24C）：40G/1G の 24 個の QSFP28 ポートまたは 100G の 12 個の QSFP28 ポート。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 48 ポート 10G/5G/2.5G/1G/100 Mbps/10 Mbps（C9600-LC-48TX）：10G、5G、2.5G、1G、100 Mbps、および 10 Mbps をサポートする 48 個のマルチギガビット イーサネット RJ45 銅線ポート。

  • Cisco Catalyst 9600 シリーズ 40 ポート 50G、2 ポート 200G、2 ポート 400G（C9600-LC-40YL4CD）：50G/25G/10G の 40 個の SFP56 ポート、200G/100G/40G の 2 個の QSFP56 ポート、400G/200G/100G/40G の 2 個の QSFP-DD ポート。

ラインカードの取り付けの詳細については、『Cisco Catalyst 9600 Series Line Card Installation Note』を参照してください。

ファン トレイ アセンブリ

前面と背面で修理可能かつホットスワップ可能な、9 個のファンを備えた単一のファントレイを提供します。

電源装置

最大 4 つの AC/DC 電源モジュールをサポートする 4 つの電源スロットがあります。

バックプレーン

スロットあたり 6.4 Tbps の帯域幅を提供します。

図 1. Cisco Catalyst 9606R の前面図


1

シャーシの持ち手

5

電源スイッチ

2

シャーシの無線周波数 ID（RFID）

6

両側にアースラグのネジ穴があるシステムアース

3

ラインカードスロット

7

電源モジュール

4

スーパーバイザ モジュール スロット

8

ファン トレイ アセンブリ

Cisco Catalyst 9606R の背面図

次の図は、シャーシの背面図と主なコンポーネントを示しています。

図 2. Cisco Catalyst 9606R の背面図


1

ファントレイアセンブリを取り外すための非脱落型ネジ。

3

ファントレイアセンブリのハンドル

2

ファン トレイの背面パネルのブルー ビーコン LED（常にファン トレイの前面パネルのブルー ビーコンに一致）

4

電源モジュールの背面排気

ファン トレイ アセンブリ

Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチのファントレイアセンブリ（C9606-FAN）は、ファントレイと、ファントレイに取り付けられたコネクタで構成されています。シャーシ全体を冷却し、環境モニターとインターフェイスして、条件がしきい値を超えるとアラームを生成します。ファントレイは、スイッチの動作に不可欠な冷却を提供します。そうしないと、スイッチが動作しなくなったり、モジュールまたはコンポーネントに回復不能な損傷を与えたりする可能性があります。

次に、Cisco Catalyst 9600 ファントレイの特徴と機能を示します。

  • 9 つの個別ファン（3 つそれぞれに 3 行）があり、100% のファンスロットルで最小エアーフロー 720 平方フィート/分（cfm）をサポートします。

  • 挿入されたカード間でエアーフローのバランスを取るために、左右のエアー フローを備えています。シャーシの正面から見ると、エアーフローの方向は右から左です。

  • 前面と背面からの取り付けおよび取り外しが可能です。

  • 前面に向いたパッシブ RFID タグを内蔵しています。タグは超高周波（UHF）RFID 技術を使用しているため、互換性のあるソフトウェアを搭載した RFID リーダが必要です。

  • 個々のファンに N+1 の冗長性を提供します。ファントレイは冗長性をサポートしていません。ただし、個々のファンを使用した N+1 冗長性により、ファンの 1 つに障害が発生しても、システムのパフォーマンスに影響はありません。

  • 周囲の状態に応じて、温度および圧力に合わせてファン速度を最適化し、シャーシが必要とする最低のファン速度と温度を維持します。

次の図は、C9606-FAN と主要なコンポーネントを示しています。

図 3. ファン トレイ アセンブリ


1

ファントレイ全面および背面の非脱落型ネジ。

5

ファン トレイ RFID

2

ファン ステータス LED

6

ファン トレイ コネクタ

3

ブルービーコン LED をオンにするスイッチ。

7

ファントレイのシリアル番号

4

前面ファン トレイ ハンドル。

8

ファントレイの背面にあるブルービーコン LED

ハイ アベイラビリティ

高可用性を確保するために、システムはファンの障害に対して、影響を最小限に抑えるか、または最悪のシナリオの仕様に従って補完および動作することにより対応するように設計されています。

  • 1 つのファンで障害が発生した場合、その列の残りのファンを加速させて補完します。

  • 複数のファンで障害が発生した場合、1 分後にファン トレイ全体がフルスピードで動作します。さらに、ファン トレイを交換する必要があります。個々のファンは現場交換可能ではないため、ファン トレイを交換する必要があります。

  • 温度センサーで障害が発生するか、温度センサーとの通信で障害が発生すると、最悪の動作温度が想定されます。

  • 圧力センサーで障害が発生するか、圧力センサーとの通信で障害が発生すると、最悪の動作圧力が想定されます。

しきい値、アラーム、および異常な音響条件

通常の動作条件で、どの温度アラームもトリガーされていない場合は、ハードウェアがファン速度を制御します。システム温度アラームのいずれかがトリガーされた場合は、ソフトウェアによって syslog メッセージが表示され、温度が高くなっていてファンの動作速度が速くなっていることが示されます。詳細については、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「System Management」の項を参照してください。

ファンに障害が発生した場合は、120 秒以内にファントレイを交換するか、システムの電源を切る必要があります。温度がシャットダウンしきい値を超えた場合は、ソフトウェアによってシステムの電源がダウンされます。

ファン トレイがフルスピードで動作する場合、ノイズ レベルが上がる可能性があります。次のような状況では、ファン トレイがフルスピードで動作する可能性があります。

  • 複数のファンに障害が発生している場合

  • STATUS LED が 1 分以上赤のままである場合

  • ハードウェア障害がある場合

  • ソフトウェア ウォッチドッグタイマーがトリガーされた場合

電源モジュールの概要

スイッチシャーシには、1〜4 つの電源モジュールで動作する 4 つの冗長電源スロットがあります。シャーシは、現場交換可能な AC 入力および DC 入力電源モジュールをサポートします。

電源モジュールは 12 Vdc 出力電力を生成し、ラインカードおよびスーパーバイザモジュールに分配します。電源モジュールは、内部バスバーベースの配電メカニズムを使用して、すべてのスロットに配電します。すべての電源モジュールには内部ファンがあり、前面から背面へのエアーフローをサポートします。

サポートされる電源モジュールを次に示します。

表 2. Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチでサポートされている電源モジュール

部品番号

説明

C9600-PWR-2KWAC （=）

Cisco Catalyst 9600 シリーズ 2000 W AC 電源

C9600-PWR-2KWDC （=）

Cisco Catalyst 9600 シリーズ 2000 W DC 電源

AC 電源モジュール

図 4. Cisco Catalyst 9600 シリーズ 2000 W AC 電源


1

PSU ファン

5

ステータス LED

2

リリースハンドル

6

固定クリップ

3

電源コード保持具

7

電源コード コネクタ

4

リリース ラッチ

-

-

Cisco Catalyst 9600 シリーズ AC 電源モジュールでサポートされている機能を次に示します。

  • 負荷 100% で 1 分あたり 17 立方フィート（CFM）の最小エアーフローで自己冷却します。

  • 単相 AC 電源のみをサポートします。すべての AC 電源ユニットの入力が分離されるため、複数の電源ユニット間、または同一の電源ユニットの複数の AC 電源プラグでは、AC 電源の位相が一致しない可能性があります。

  • 誤ってモジュールの（または接続済みの）電源コードを取り外さないよう、モジュールの前面パネルにリリースラッチとコード固定機構を備えています。

  • 冗長と複合のコンフィギュレーション モードをサポートします。単一（冗長でない）または二重（冗長）電源構成は、次の負荷をサポートできます。

    入力電圧（VAC）

    出力電力（ワット）

    220VAC

    2000 W

    110VAC

    1050 W

DC 電源モジュール

図 5. Cisco Catalyst 9600 シリーズ 2000 W DC 電源


1

PSU ファン

4

LED

2

リリースハンドル

5

電源コード コネクタ

3

リリース ラッチ

-

-

Cisco Catalyst 9600 シリーズ DC 電源モジュールでサポートされている機能を次に示します。

  • 負荷 100% で 1 分あたり 9.5 立方フィート（CFM）の最小エアーフローで自己冷却します。

  • 誤ってモジュールを取り外さないように、モジュールの側面にリリースラッチ機構を備えています。

  • 逆方向の DC 入力に対する保護機能を備えており、ユニットは完全な定格入力電圧までこの状態になっても保護されます。

  • 冗長と複合のコンフィギュレーション モードをサポートします。単一（冗長でない）または二重（冗長）電源構成は、次の負荷をサポートできます。

    入力電圧（VDC）

    出力電力

    -40 ～ -72VDC（拡張範囲は -75VDC）

    入力間の電圧差は無制限です。

    2000 W

電源モード

Cisco Catalyst 9600 シリーズ スイッチは、電源に関して冗長コンフィギュレーション モードと複合コンフィギュレーション モードを提供します。どちらのモードでも、電源は負荷を均等に共有します。

設置する電源モジュールの数とシステム負荷により、システムが各電源モジュールから取得すると予期される電力レベル、およびその結果として適切であると思われる電源モードが決定されます。システム電力バジェットを見積もり、電源要件を決めるには、Cisco Power Calculator を使用します。

電源モードを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで power redundancy-mode コマンドを入力します。モードを設定しないと、デフォルトのモードが適用されます。

複合モード

これはデフォルトの電源モードです。

システムは 1 ～ 4 個の電源モジュールで稼働します。システムで使用可能な電力は、シャーシ内のすべての電源モジュールの出力の合計に共有率を掛けた値です。使用可能なすべての電源モジュールがアクティブになって電力を共有し、最大 100% のキャパシティで稼働できます。追加の電源装置は、最大 97 パーセントの容量で動作します。複合モードでは、AC 入力電圧が 220V で、電源装置のワット数が等しい場合は、AC 電源装置と DC 電源装置を組み合わせて使用できます。ただし、110V 入力と 220V 入力の 2 つの AC 電源を組み合わせることはできません。

複合モードでの電力の合計 = P +（N-1）* P *（共有率）

ここで、P はいずれかの電源装置の電力出力、N は使用する電源モジュールの数です。


警告
複合モードで障害が発生すると、稼働中の各電源が出力を上げます。出力電力がシステム要件を満たしていない場合、稼働中のすべての電源が過負荷になり、過電流によるシャットダウンを引き起こすおそれがあります。その場合、すべてのシステム電力が失われます。

次の表に、複合モードでの電力出力の詳細を示します。

入力電圧

1 電源モジュール

2 電源モジュール

3 電源モジュール

4 電源モジュール

110 V

1050 W

2040 W

3030 W

4020 W

220 V

2000 W

3940 W

5880 W

7820 W

冗長（N+1）モード

冗長コンフィギュレーションでは、特定の電源モジュールはアクティブまたはスタンバイモードのいずれかです。N+1 冗長モードでは、N はアクティブな電源モジュールの数、+1 はスタンバイモジュールとして設定された電源モジュールです。

ソフトウェアで冗長モードを設定できます。スイッチに N + 1 冗長性が設定されている場合、ソフトウェアはスタンバイ電源が使用可能であり、アクティブな電源モジュール（N）で十分な電力が使用可能であることを確認します。アクティブとスタンバイを含むすべての電源は、負荷を均等に共有します。. ただし、スタンバイ電源が取り付けられている場合、システムにより、スタンバイで使用可能な追加の出力電力が、障害発生時に必ず使用できるように確保されます。電源モジュールモードが冗長モードに設定されており、総出力電力が電力要件を満たすのに十分でない場合、スイッチは冗長モードになりません。

AC 入力電圧が 220V で、電源装置のワット数が等しい場合は、AC 電源装置と DC 電源装置を組み合わせて使用できます。ただし、110V 入力と 220V 入力の 2 つの AC 電源を組み合わせることはできません。

次の表に、N+1 冗長モードでの電力出力の詳細を示します。

入力電圧

2 電源モジュール

3 電源モジュール

4 電源モジュール

110 V

1050 W

2040 W

3030 W

220 V

2000 W

3940 W

5880 W

ソフトウェア設定の詳細については、必要なバージョンのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。ガイドで、[Contents] → [System Management] → [Power Management] に移動します。

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