ポート チャネルの構成

ポート チャネルについて

ポート チャネルは複数の物理インターフェイスの集合体で、論理インターフェイスを作成します。1 つのポート チャネルに最大 32 つの個別アクティブ リンクをバンドルして、帯域幅と冗長性を向上させることができます。これらの集約された各物理インターフェイス間でトラフィックのロード バランシングも行います。ポート チャネルの物理インターフェイスが少なくとも 1 つ動作していれば、そのポート チャネルは動作しています。

レイヤ 2 ポート チャネルに適合するレイヤ 2 インターフェイスをバンドルすれば、レイヤ 2 ポート チャネルを作成できます。レイヤ 3 ポート チャネルに適合するレイヤ 3 インターフェイスをバンドルすれば、レイヤ 3 ポート チャネルを作成できます。レイヤ 2 インターフェイスとレイヤ 3 インターフェイスを同一のポート チャネルで組み合わせることはできません。

ポート チャネルをレイヤ 3 からレイヤ 2 に変更することもできます。レイヤ 2 インターフェイスの作成については、「レイヤ 2 インターフェイスの設定」の章を参照してください。

レイヤ 2 ポート チャネル インターフェイスとそのメンバー ポートは、異なる STP パラメータを持つことができます。ポート チャネルの STP パラメータを変更しても、メンバー ポートがバンドルされている場合はポート チャネル インターフェイスが優先されるため、メンバー ポートの STP パラメータには影響しません。


(注)  


レイヤ 2 ポートがポート チャネルの一部になった後に、すべてのスイッチポートの設定をポート チャネルで実行する必要があります。スイッチポートの設定を各ポート チャネル メンバに適用できません。レイヤ 3 の設定を各ポート チャネル メンバに適用できません。設定をポート チャネル全体に適用する必要があります。


集約プロトコルが関連付けられていない場合でもスタティック ポート チャネルを使用して設定を簡略化できます。

柔軟性を高めたい場合は LACP を使用できます。Link Aggregation Control Protocol(LACP)は IEEE 802.3ad で定義されています。LACP を使用すると、リンクによってプロトコル パケットが渡されます。共有インターフェイスでは LACP を設定できません。

LACP については、「LACP の概要」の項を参照してください。

ポート チャネル

ポート チャネルは、物理リンクをまとめて 1 つのチャネル グループに入れ、最大 32 の物理リンクの帯域幅を集約した単一の論理リンクを作ります。ポート チャネル内のメンバー ポートに障害が発生すると、障害が発生したリンクで伝送されていたトラフィックはポート チャネル内のその他のメンバー ポートに切り替わります。

ただし、LACP をイネーブルにすればポート チャネルをより柔軟に使用できます。LACP を使ってポート チャネルを設定する場合とスタティック ポート チャネルを使って設定する場合では、手順が多少異なります(「ポート チャネルの設定」の項を参照)。


(注)  


デバイスはポート チャネルに対するポート集約プロトコル(PAgP)をサポートしません。


各ポートにはポート チャネルが 1 つだけあります。ポート チャネルのすべてのポートには互換性があり、同じ速度とデュプレックス モードを使用します(「互換性要件」の項を参照)。集約プロトコルを使わずにスタティック ポート チャネルを実行する場合、物理リンクはすべて on チャネル モードです。このモードは、LACP をイネーブルにしない限り変更できません(「ポート チャネル モード」の項を参照)。

ポート チャネル インターフェイスを作成すると、ポート チャネルを直接作成できます。またはチャネル グループを作成して個別ポートをバンドルに集約させることができます。インターフェイスをチャネル グループに関連付けると、ポート チャネルがない場合は対応するポート チャネルが自動的に作成されます。この場合、ポート チャネルは最初のインターフェイスのレイヤ 2 またはレイヤ 3 設定を行います。最初にポート チャネルを作成することもできます。この場合は、Cisco NX-OS ソフトウェアがポート チャネルと同じチャネル番号の空のチャネル グループを作成してデフォルト レイヤ 2 またはレイヤ 3 設定を行い、互換性も設定します(「互換性要件」の項を参照)。


(注)  


少なくともメンバ ポートの 1 つがアップしており、かつそのポートのチャネルが有効であれば、ポート チャネルは動作上アップ状態にあります。メンバー ポートがすべてダウンしていれば、ポート チャネルはダウンしています。


ポートチャネル インターフェイス

次に、ポートチャネル インターフェイスを示します。

図 1. ポートチャネル インターフェイス


ポート チャネル インターフェイスは、レイヤ 2 またはレイヤ 3 インターフェイスとして分類できます。さらに、レイヤ 2 ポート チャネルはアクセス モードまたはトランク モードに設定できます。レイヤ 3 ポート チャネル インターフェイスのチャネル メンバにはルーテッド ポートがあます。

レイヤ 3 ポート チャネルにスタティック MAC アドレスを設定できます。この値を設定しない場合、レイヤ 3 ポート チャネルは、最初にアップになるチャネル メンバのルータ MAC を使用します。レイヤ 3 ポートでスタティック MAC アドレスを設定する情報については、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide』を参照してください。

アクセス モードまたはトランク モードでのレイヤ 2 ポートの設定については、「レイヤ 2 インターフェイスの設定」の章を、レイヤ 3 インターフェイスおよびサブインターフェイスの設定については、「レイヤ 3 インターフェイスの設定」の章を参照してください。

基本設定

ポート チャネル インターフェイスには次の基本設定ができます。

  • 帯域幅:この設定は情報目的で使用します。上位レベルプロトコルで使用されます。

  • 遅延:この設定は情報目的で使用します。上位レベルプロトコルで使用されます。

  • 説明

  • デュプレックス

  • IP アドレス

  • 最大伝送単位(MTU)

  • シャットダウン

  • 速度

互換性要件

チャネル グループにインターフェイスを追加する場合、そのインターフェイスにチャネル グループとの互換性があるかどうかを確認するために、特定のインターフェイス属性がチェックされます。たとえば、レイヤ 2 チャネル グループにレイヤ 3 インターフェイスを追加できません。また Cisco NX-OS ソフトウェアは、インターフェイスがポート チャネル集約に参加することを許可する前に、そのインターフェイスの多数の動作属性もチェックします。

互換性チェックの対象となる動作属性は次のとおりです。

  • ネットワーク層

  • (リンク)速度性能

  • 速度設定

  • デュプレックス性能

  • デュプレックス設定

  • ポート モード

  • アクセス VLAN

  • トランク ネイティブ VLAN

  • タグ付きまたは非タグ付き

  • 許可 VLAN リスト

  • MTU サイズ

  • SPAN:SPAN の始点または宛先ポートは不可

  • ストーム制御

  • フロー制御性能

  • フロー制御設定

  • メディア タイプ、銅線またはファイバ

show port-channel compatibility-parameters を使用します Cisco NX-OS で使用される互換性チェックの全リストを表示するは、コマンドを使用します。

チャネル モードが on に設定されているインターフェイスは、スタティックなポート チャネルにだけ追加できます。また、チャネル モードが active または passive に設定されているインターフェイスは、LACP が実行されているポート チャネルにだけ追加できます。これらのアトリビュートは個別のメンバ ポートに設定できます。設定するメンバ ポートの属性に互換性がない場合、ソフトウェアはこのポートをポート チャネルで一時停止させます。

または、次のパラメータが同じ場合、パラメータに互換性がないポートを強制的にポート チャネルに参加させることもできます。

  • (リンク)速度性能

  • 速度設定

  • デュプレックス性能

  • デュプレックス設定

  • フロー制御性能

  • フロー制御設定

インターフェイスがポート チャネルに参加すると、一部のパラメータが削除され、ポート チャネルの値が次のように置き換わります。

  • 帯域幅

  • 遅延

  • UDP の拡張認証プロトコル

  • VRF

  • IP アドレス

  • MAC アドレス

  • スパニングツリー プロトコル

  • NAC

  • サービス ポリシー

  • アクセス コントロール リスト(ACL)

インターフェイスがポート チャネルに参加または脱退しても、次に示す多くのインターフェイス パラメータは影響を受けません。

  • ビーコン

  • 説明

  • CDP

  • LACP ポート プライオリティ

  • Debounce

  • UDLD

  • MDIX

  • レート モード

  • シャットダウン

  • SNMP トラップ


(注)  


ポート チャネルを削除すると、すべてのメンバ インターフェイスはポート チャネルから削除されたかのように設定されます。



(注)  


ポート チャネル上のすべての QoS サービス ポリシーは、ポート チャネルに加入すると、暗黙的にメンバー ポートに適用されます。メンバー ポートの実行コンフィギュレーションに QoS サービス ポリシーは表示されません。show policy-map interface ethernet <slot/port> コマンドを使用すると、メンバー ポートに適用されているポリシーが表示されます。


ポート チャネル モードについては、「LACP マーカー レスポンダ」の項を参照してください。

ポート チャネルを使ったロード バランシング

Cisco NX-OS ソフトウェアは、ポート チャネルにおけるすべての動作インターフェイス間のトラフィックをロード バランシングします。その際、フレーム内のアドレスをハッシュして、チャネル内の 1 つのリンクを選択する数値にします。ポート チャネルはデフォルトでロード バランシングを備えています。ポート チャネル ロード バランシングでは、MAC アドレス、IP アドレス、またはレイヤ 4 ポート番号を使用してリンクを選択します。ポート チャネル ロード バランシングは、送信元または宛先アドレスおよびポートの両方またはどちらか一方を使用します。

ロード バランシング モードを設定して、デバイス全体に設定したすべてのポート チャネルに適用することができます。デバイス全体で 1 つのロード バランシング モードを設定できます。ポート チャネルごとにロード バランシング方式を設定することはできません。

使用するロード バランシング アルゴリズムのタイプを設定できます。ロード バランシング アルゴリズムを指定し、フレームのフィールドを見て出力トラフィックに選択するメンバ ポートを決定します。

レイヤ 3 インターフェイスのデフォルト ロード バランシング モードは、発信元および宛先 IP L4 ポートです。非 IP トラフィックのデフォルト ロード バランシング モードは、送信元および宛先 MAC アドレスです。port-channel load-balance コマンドを使用し、 して、チャネルグループ バンドルのインターフェイス間のロード バランシング方式を設定します。レイヤ 2 パケットのデフォルト方式は src-dst-mac です。レイヤ 3 パケットのデフォルトの方式は src-dst ip-l4 です。

次のいずれかの方式を使用するデバイスを設定し、ポート チャネル全体をロード バランシングできます。

  • 宛先 MAC アドレス

  • 送信元 MAC アドレス

  • 送信元および宛先 MAC アドレス

  • 宛先 IP アドレス

  • 送信元 IP アドレス

  • 送信元および宛先 IP アドレス

  • 送信元 TCP/UDP ポート番号

  • 宛先 TCP/UDP ポート番号

  • 送信元および宛先 TCP/UDP ポート番号

  • 送信元、宛先、および送信元と宛先の GRE 内部 IP ヘッダー

非 IP およびレイヤ 3 ポート チャネルはどちらも設定したロード バランシング方式に従い、発信元、宛先、または発信元および宛先パラメータを使用します。たとえば、発信元 IP アドレスを使用するロード バランシングを設定すると、すべての非 IP トラフィックは発信元 MAC アドレスを使用してトラフィックをロード バランシングしますが、レイヤ 3 トラフィックは発信元 IP アドレスを使用してトラフィックをロード バランシングします。同様に、宛先 MAC アドレスをロード バランシング方式として設定すると、すべてのレイヤ 3 トラフィックは宛先 IP アドレスを使用しますが、非 IP トラフィックは宛先 MAC アドレスを使用してロード バランシングします。


(注)  


ハッシュ ロード バランシングの設定は、Cisco Nexus 9200、9300-EX、および 9300-GX シリーズスイッチのユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックに適用されます。


ユニキャストおよびマルチキャスト トラフィックは、show port-channel load-balancing コマンド出力に表示される設定済みのロードバランシング アルゴリズムに基づいて、ポートチャネル リンク間でロードバランシングが行われます。

マルチキャスト トラフィックは、次の方式を使用してポート チャネルのロード バランシングを行います。

  • レイヤ 4 情報を持つマルチキャスト トラフィック:送信元 IP アドレス、送信元ポート、宛先 IP アドレス、宛先ポート

  • レイヤ 4 情報を持たないマルチキャスト トラフィック:発信元 IP アドレス、宛先 IP アドレス

  • 非 IP マルチキャスト トラフィック:発信元 MAC アドレス、宛先 MAC アドレス


(注)  


Cisco IOS を実行するデバイスは、port-channel hash-distribution コマンドによって単一のメンバーに障害が発生した場合、メンバー ポート ASIC の動作を最適化できます。Cisco Nexus 9000 シリーズのデバイスはこの最適化をデフォルトで実行し、このコマンドを必要とせず、またサポートしません。Cisco NX-OS は、デバイス全体に対して、port-channel load-balance コマンドによるポート チャネル上のロードバランシング基準のカスタマイズをサポートします。


シンメトリック ハッシング

ポートチャネル上のトラフィックを効果的にモニタできるようにするには、ポートチャネルに接続された各インターフェイスが、順方向と逆方向の両方のトラフィックフローを受信することが不可欠です。通常、順方向および逆方向のトラフィックフローが同じ物理インターフェイスを使用する保証はありません。ただし、ポートチャネルで対称ハッシュを有効にすると、双方向トラフィックは同じ物理インターフェイスを使用するように強制され、ポートチャネルの各物理インターフェイスは一連のフローに効果的にマッピングされます。

対称ハッシュを有効にすると、送信元および宛先IPアドレスなどのハッシュに使用されるパラメータは、ハッシュアルゴリズムに入力される前に正規化されます。このプロセスにより、パラメータが逆になった場合(順方向トラフィックの送信元が逆方向トラフィックの宛先になる)、ハッシュ出力は同じになります。したがって、同じインターフェイスが選択されます。

次のロードバランシング アルゴリズムがシンメトリック ハッシングをサポートします。

  • src-dst ip

  • src-dst ip-l4port

ECMP の注意事項と制限事項

レイヤ 2/レイヤ 3 GW フローでのロード バランシングは、リロード後にスイッチが最初に起動したときに、すべてのリンク間で均等にロード バランシングされないことがあります。ハードウェアの ECMP ハッシュ設定を変更するには、2 つの CLI があります。これらのコマンドは相互に排他的です。

  • MAC ベースのみのハッシュの port-channel load-balance [src | src-dst | dst] mac コマンドを入力します。

  • IP/レイヤ 4 ポートに基づくハッシュの場合は、ip load-share または port-channel load-balance コマンドを入力します。

  • port-channel load-balance コマンドは ip load-share コマンドを上書きできます。IP パラメータと MAC パラメータの両方を設定するのに役立つ port-channel load-balance コマンドを入力することをお勧めします。

  • IP/レイヤ 4 ポートに基づいてハッシュ アルゴリズムを強制するオプションはありません。デフォルトの MAC 設定は、常にポート チャネル設定の一部としてプログラムされます。

  • トンネル上のトラフィック フローでは、ECMP の復元力のあるハッシュはサポートされません。

復元力のあるハッシュ

データセンターで使用される物理リンクの数が急増すると、障害物理リンクの数も増加する可能性があります。ポート チャネルまたは等コスト マルチパス(ECMP)グループのメンバー間でフローをロード バランシングするために使用されるスタティック ハッシュ システムでは、各フローがリンクにハッシュされます。あるリンクで機能不全が発生すると、残った実行リンクでは、すべてのフローが再ハッシュされます。リンクへのフローのこの再ハッシュにより、障害が発生したリンクにハッシュされなかったフローであっても、一部のパケットが順序どおりに配信されなくなります。

の再ハッシュは、リンクがポート チャネルまたは等コスト マルチパス(ECMP)グループに追加された場合にも発生します。すべてのフローが新しいリンク数で再ハッシュされるため、一部のパケットは順序どおりに配信されません。

復元力のあるハッシュは、物理ポートにフローをマッピングし、ECMP グループとポートチャネルインターフェイスの両方でサポートされます。

物理的リンクに障害が発生すると、障害リンクに割り当てられているフローは、残りの動作中のリンク間で均等に再分配されます。動作中のリンクを流れる既存のフローは再ハッシュされないため、影響を受けません。

復元力のあるハッシュは、IPv4 および IPv6 ユニキャスト トラフィックをサポートしますが、IPv4 マルチキャスト トラフィックはサポートしません。

復元力のあるハッシュは、すべての Cisco Nexus 9000 シリーズ プラットフォームでサポートされます。。Cisco NX-OS リリース 9.3(3) 以降、復元力のあるハッシュは、Cisco Nexus 92160YC-X、92304QC、9272Q、9232C、9236C、92300YC スイッチでサポートされます。

GTP トンネル ロード バランシング

はじめに

GPRS トンネリング プロトコル(GTP)は、コア ルータとして Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチを介してワイヤレス ネットワーク上のモバイル データを配信するために使用されます。GTP トラフィックを伝送する 2 つのルータがリンク バンドリングで接続されている場合、トラフィックはすべてのバンドル メンバー間で均等に分散される必要があります。

GTP ロード バランシングのさまざまなメカニズム

GTP ロード バランシングを実現するために、2 種類のメカニズムが使用されます。

  • Cisco Nexus リリース 10.5(2)以降では、内部 IP ヘッダー フィールドの送信元、宛先 IP アドレス、および IP プロトコルを使用してロード バランシングを維持します。

  • Cisco Nexus リリース 10.5(2)より前では、5 タプル ロード バランシング メカニズムが使用されます。ロードバランシング メカニズムでは、パケットの送信元 IP、宛先 IP、プロトコル、レイヤ 4 リソース、および宛先ポート(トラフィックが TCP または UDP の場合)フィールドが考慮されます。GTP トラフィックの場合は、これらのフィールドへの一意の値の数が限られていると、トンネルでのトラフィック ロードの均等分散が制限されます。

内部 IP ヘッダー GTP ロード バランシング メカニズム

内部 IP ヘッダー フィールド source-ip、dest-ip、および ip-protocol を使用して、ロード バランシングが実行されます。対称ロード バランシングは、同じフローの転送トラフィックとリバース トラフィックのスティッキ性を維持するためにサポートされます。

GTP 内部ヘッダー ベースのハッシュは、すべてのインターフェイスで IPv4 と IPv6 の両方で機能します。IPv4 と IPv6 の両方の内部 IP ヘッダーは、すべての cloudscale スイッチの 16 UDF をすべて使用します。内部 IP ヘッダーは、2 スイッチまたは 3 スイッチのバンドルに使用されます。

5 タプル GTP ロード バランシング メカニズム

ロード バランシングにおける GTP トラフィックの偏波を回避するために、GTP ヘッダーのトンネル エンドポイント ID(TEID)が UDP ポート番号の代わりに使用されます。TEID がトンネルごとに異なるため、トラフィックをバンドルの複数のリンク間で均等にロード バランシングすることができます。

この機能は、GTPU パケットに存在する 32 ビット TEID 値で送信元および宛先ポート情報を上書きします。

GTP トンネルのロード バランシング機能により、次のサポートが追加されます。

  • 物理インターフェイスでの IPv4/IPv6 トランスポート ヘッダーによる GTP

  • TE トンネルを介した GTP トラフィック

  • UDP ポート 2152 を使用した GTPU

ip load-sharing address source-destination gtpu コマンドは、GTP トンネル ロード バランシングをイネーブルにします。

ロード バランシング後の GTP トラフィックの出力インターフェイスを確認するには、L4 プロトコルの送信元および宛先ポート番号の代わりに TEID を指定して show cef {ipv4 | ipv6} exact-route コマンドを使用します。送信元ポートで TEID の 16MSBist、宛先ポートで TEID の 16LSBits を使用します。

show port-channel load-balance forwarding-path コマンドを使用する場合は、プロトコル フィールドを 17 に設定し、他のパラメータの値を設定する必要があります。次に例を示します。

switch(config)# show port-channel load-balance forwarding-path interface port-channel 2 src-ip 1.1.1.1 dst-ip 2.2.2.2 gtpteid
0x3 protocol 17

サポートされるプラットフォーム

Cisco Nexus リリース 9.3(3) GTP トンネル ロード バランシングの開始は、9700-EX および 9700-FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでサポートされます。ただし、IPv6 フローの GTP トンネル ロード バランシングは、FM-E2 ファブリック モジュールを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでのみサポートされます。それは、FM-E ファブリック モジュールをもつ Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチではサポートされません。ハードウェア制御はポート チャネルと ECMP の両方で同じであるため、GTP オプションを使用して port-channel load-balance または ip load-sharing を有効にすると、両方のケースで GTP TEID ベースのロード バランシングが有効になります。マルチカプセル化パケットでは、GTP ヘッダーが外部ヘッダーの一部である場合、ハッシュのために外部レイヤから GTP TEIF を取得します。GTP ヘッダーが内部ヘッダーの一部である場合、内部レイヤから GTP TEIF を取得してハッシュします。

GTP トンネル ロード バランシングは、Cisco Nexus 9300-EX、9300-FX、9300-FX2、9394C、および 9300-GX プラットフォーム スイッチでサポートされます。

内部 IP ヘッダー GTP ロード バランシング メカニズムは、次でサポートされます。

  • Cisco Nexus 9300-EX プラットフォーム スイッチ

  • Cisco Nexus 9300-FX と 9364C プラットフォーム スイッチ

  • 9700-EX と 9700-FX ラインカードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチ

  • Cisco Nexus 9300-EX、9300-FX、9300-FX2、9364C、および 9300-GX プラットフォーム スイッチ

  • Cisco Nexus 9364C-H1 スイッチ


(注)  


Cisco Nexus 9364C-H1 スイッチは、サイズが 8 または 12 バイトの GTP ヘッダーを持つパケットの内部ヘッダー ベースのハッシュをネイティブにサポートできます。


LACP

LACP では、最大 16 のインターフェイスを 1 つのポート チャネルに設定できます。

LACP の概要

イーサネットのリンク アグリゲーション制御プロトコル(LACP)は、IEEE 802.1AX および IEEE 802.3ad で定義されています。このプロトコルは、物理ポートをまとめて 1 つの論理チャネルを形成する方法を制御します。


(注)  


LCAP は、使用する前にイネーブルにする必要があります。デフォルトでは、LACP はディセーブルです。LACP のイネーブル化については、「LACP のイネーブル化」の項を参照してください。


システムはこの機能をディセーブルにする前のチェックポイントを自動的に取得するため、このチェックポイントにロールバックできます。ロールバックおよびチェックポイントについては、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS System Management Configuration Guide』を参照してください。

次の図は、個々のリンクを個別リンクとして機能させるだけでなく LACP ポート チャネルおよびチャネル グループに組み込む方法を示したものです。

図 2. 個々のリンクをポート チャネルに組み込む


LACP では、最大 16 のインターフェイスを 1 つのチャネル グループにまとめることができます。


(注)  


ポート チャネルを削除すると、ソフトウェアは関連付けられたチャネル グループを自動的に削除します。すべてのメンバ インターフェイスはオリジナルの設定に戻ります。



(注)  


LACP vPC コンバージェンス機能を使用するように設定され、 Cisco NX-OSリリース 7.0(3)I7(5) を実行している Cisco Nexus 9500 シリーズ スイッチを、それより前のリリースにダウングレードすると、設定は削除されます。スイッチをアップグレードするときには、LACP vPC コンバージェンス機能を再度設定する必要があります。


LACP 設定が 1 つでも存在する限り、LACP をディセーブルにはできません。

ポートチャネル モード

ポート チャネルの個別インターフェイスは、チャネル モードで設定します。スタティック ポート チャネルを集約プロトコルを使用せずに実行すると、チャネル モードは常に on に設定されます。デバイス上で LACP をグローバルにイネーブルにした後、各チャネルの LACP をイネーブルにします。それには、各インターフェイスのチャネル モードを active または passive に設定します。チャネル グループにリンクを追加すると、LACP チャネル グループの個別リンクにチャネル モードを設定できます。


(注)  


active または passive のチャネル モードで、個々のインターフェイスを設定するには、まず、LACP をグローバルにイネーブルにする必要があります。


次の図は、チャネル モードをまとめたものです。

表 1. ポート チャネルの個別リンクのチャネル モード

チャネル モード

説明

passive

LACP はこのポート チャネルでイネーブルになっており、ポートはパッシブ ネゴシエーション状態になっています。ポートは受信した LACP パケットに応答しますが、LACP ネゴシエーションは開始しません。

active

LACP はこのポートチャネルでイネーブルになっており、ポートはアクティブ ネゴシエーション状態です。アクティブ モードでは、ポートは LACP パケットを送信することによって他のポートとのネゴシエーションを開始します。

on

LACP はこのポート チャネルでディセーブルであり、ポートは非ネゴシエーション状態です。ポートチャネルが on 状態であることは、スタティック モードであることを表します。

ポートはポート チャネル メンバーシップの確認またはネゴシエートを行いません。LACP をイネーブルにする前にチャネル モードをアクティブまたはパッシブにしようとすると、デバイス表示はエラー メッセージを表示します。LACP は、on 状態のインターフェイスとネゴシエートする場合、LACP パケットを受信しないため、そのインターフェイスと個別のリンクを形成します。つまり、LACP チャネル グループには参加しません。on 状態が、デフォルト ポート チャネル モードです。

LACP は、パッシブおよびアクティブ モードの両方でポート間をネゴシエートして、ポート速度やトランキング ステートなどを基準にしてポート チャネルを形成できるかどうかを決定します。パッシブ モードは、リモート システムやパートナーが LACP をサポートするかどうか不明の場合に役に立ちます。

次の例のようにモードに互換性がある場合、ポートの LACP モードが異なれば、2 つのデバイスは LACP ポート チャネルを形成できます。

表 2. チャネルモードの互換性

デバイス 1 > ポート-1

デバイス 2 > ポート-2

結果

アクティブ

アクティブ

ポート チャネルを形成できます。

Active

Passive

ポート チャネルを形成できます。

パッシブ

パッシブ

ネゴシエーションを開始できるポートがないため、ポート チャネルを形成できません。

点灯

アクティブ

LACP が片側でのみ有効になっているため、ポート チャネルを形成できません。

点灯

パッシブ

LACP が有効になっていないため、ポート チャネルを形成できません。

LACP ID パラメータ

ここでは、LACP パラメータについて説明します。

LACP システム プライオリティ

LACP を実行するどのシステムにも LACP システム プライオリティ値があります。このパラメータのデフォルト値である 32768 をそのまま使用するか、1 ~ 65535 の範囲で値を設定できます。LACP は、このシステム プライオリティと MAC アドレスを組み合わせてシステム ID を生成します。また、システム プライオリティを他のデバイスとのネゴシエーションにも使用します。システム プライオリティ値が大きいほど、プライオリティは低くなります。


(注)  


LACP システム ID は、LACP システム プライオリティ値と MAC アドレスを組み合わせたものです。


LACP ポート プライオリティ

LACP を使用するように設定されたポートにはそれぞれ LACP ポート プライオリティがあります。デフォルト値である 32768 をそのまま使用するか、1 ~ 65535 の範囲で値を設定できます。LACP では、ポート プライオリティおよびポート番号によりポート ID が構成されます。

また、互換性のあるポートのうち一部を束ねることができない場合に、どのポートをスタンバイ モードにし、どのポートをアクティブ モードにするかを決定するのに、ポート プライオリティを使用します。LACP では、ポート プライオリティ値が大きいほど、プライオリティは低くなります。指定ポートが、より低い LACP プライオリティを持ち、ホット スタンバイ リンクではなくアクティブ リンクとして選択される可能性が最も高くなるように、ポート プライオリティを設定できます。

LACP 管理キー

LACP は、LACP を使用するように設定されたポートごとに、チャネルグループ番号と同じ管理キー値を自動的に設定します。管理キーにより、他のポートとともに集約されるポートの機能が定義されます。他のポートとともに集約されるポートの機能は、次の要因によって決まります。

  • ポートの物理特性。データ レートやデュプレックス性能などです。

  • ユーザが作成した設定に関する制約事項

LACP マーカー レスポンダ

ポート チャネルを使用すればデータ トラフィックを動的に再配布できます。この再配布により、リンクが削除または追加されたり、ロード バランシング スキームが変更されることもあります。トラフィック フローの途中でトラフィックが再配布されると、フレームの秩序が乱れる可能性があります。

LACP は Marker Protocol を使って、再配布によってフレームが重複したり順番が入れ替わらないようにします。Marker Protocol は、所定のトラフィック フローのすべてのフレームがリモート エンドで正しく受信すると検出します。LACP は ポート チャネル リンクごとに Marker PDUS を送信します。リモート システムは、Marker PDU よりも先にこのリンクで受信されたすべてのフレームを受信すると、Marker PDU に応答します。リモート システムは次に Marker Responder を送信します。ポート チャネルのすべてのメンバ リンクの Marker Responder を受信したローカル システムは、トラフィック フローのフレームを正しい順序で再配分します。ソフトウェアは Marker Responder だけをサポートします。

LACP がイネーブルのポート チャネルとスタティック ポート チャネルの相違点

次の表に、LACP がイネーブルのポート チャネルとスタティック ポート チャネルの主な相違点を示します。

表 3. LACP がイネーブルのポート チャネルとスタティック ポート チャネル

構成

LACP がイネーブルのポート チャネル

スタティック ポート チャネル

適用されるプロトコル

グローバルにイネーブル

N/A

リンクのチャネル モード

次のいずれか

  • Active

  • Passive

On だけ

チャネルを構成する最大リンク数

32

32

LACP 互換性の拡張

Cisco Nexus 9000 シリーズのデバイスが非 Nexus ピアに接続されている場合、そのグレースフル フェールオーバーのデフォルトが、無効にされたポートがダウンになるための時間を遅らせる可能性があります。また、ピアからのトラフィックを喪失する原因にもなります。これらの条件に対処するため、 lacp graceful-convergence コマンドが追加されました。

デフォルトで、ピアから LACP PDU を受信しない場合、ポートは一時停止状態に設定されます。 lacp suspend-individual は Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチではデフォルト設定です。このコマンドは、LACP PDU を受信しない場合、ポートを中断状態にします。場合によっては、この機能は誤設定によって作成されるループの防止に役立ちますが、サーバが LACP にポートを論理的アップにするように要求するため、サーバの起動に失敗する原因になることがあります。no lacp suspend-individual コマンドを使用して、ポートを個別の状態に設定できます。個々に設定されているポートは、ポート設定に基づいて個々のポートの属性を取得します。

LACP ポートチャネルは、サーバとスイッチを接続すると、リンクの迅速なバンドルのために LACP PDU を交換します。ただし、PDU が受信されない場合は、リンクが中断状態になります。

delayed LACP 機能により、LACP PDU の受信前に 1 つのポートチャネル メンバー(遅延 LACP ポート)がまず通常のポートチャネルのメンバーとしてアップできます。このメンバーが LACP モードで接続した後に、他のメンバー(補助 LACP ポート)がアップします。これにより、PDU が受信されない場合にリンクが中断状態になることが回避されます。

ポート チャネルのどのポートが最初に起動するかは、ポートのポート プライオリティ値によって決まります。プライオリティ値が最も低いポート チャネルのメンバー リンクが、LACP 遅延ポートとして最初に起動します。リンクの動作ステータスに関係なく、LACP ポートに設定されたプライオリティが使用され、遅延 lacp ポートが選択されます。

この機能は、レイヤ 2 ポート チャネル、トランク モード スパニング ツリー、および vPCをサポートします。

  • 同じポートチャネルで no lacp suspend-individual lacp mode delay を使用することは、非 lacp 遅延ポートを個別の状態にする可能性があるため、推奨されません。ベスト プラクティスとして、これら 2 つの設定を組み合わせないようにする必要があります。

  • レイヤ 3 ポート チャネルではサポートされません。

  • Cisco Nexus 9500 スイッチおよび FEX HIF および FEX ファブリック ポートではサポートされません。

LACP ポート チャネルの最小リンクおよび MaxBundle

ポート チャネルは、同様のポートを集約し、単一の管理可能なインターフェイスの帯域幅を増加させます。

最小リンクおよび maxbundle 機能の導入により、LACP ポート チャネル動作を改善し、単一の管理可能なインターフェイスの帯域幅を増加させます。

LACP ポート チャネルの最小リンク機能は次の処理を実行します。

  • LACP ポート チャネルにリンク アップし、バンドルする必要があるポートの最小数を設定します。

  • 低帯域幅の LACP ポート チャネルがアクティブにならないようにします。

  • 必要な最小帯域幅を提供するアクティブ メンバー ポートが少数の場合、LACP ポート チャネルが非アクティブになります。

LACP MaxBundle は、LACP ポート チャネルで許可されるバンドル ポートの最大数を定義します。

LACP MaxBundle 機能では、次の処理が行われます。

  • LACP ポート チャネルのバンドル ポートの上限数を定義します。

  • バンドル ポートがより少ない場合のホット スタンバイ ポートを可能にします。(たとえば、5 つのポートを含む LACP ポート チャネルにおいて、ホット スタンバイ ポートとしてそれらのポートの 2 つを指定できます)。


(注)  


最小リンクおよび maxbundle 機能は、LACP ポート チャネルだけで動作します。ただし、デバイスでは非 LACP ポート チャネルでこの機能を設定できますが、機能は動作しません。


LACP 高速タイマー

LACP タイマー レートを変更することにより、LACP タイムアウトの時間を変更することができます。lacp rate コマンドを使用すれば、LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際のレートを設定できます。タイムアウト レートは、デフォルトのレート(30 秒)から高速レート(1 秒)に変更することができます。このコマンドは、LACP がイネーブルになっているインターフェイスでのみサポートされます。LACP 高速タイマー レートを設定するには、「LACP 高速タイマー レートの設定」の項を参照してください。

ポート チャネル メンバー ポートで LACP 高速タイマー レートが設定されている場合、LACP PDU は毎秒交換されます。3 つの連続した LACP PDU が失われると、タイムアウトが発生します。システムのスイッチオーバーおよび ISSU 中に、LACP PDU が 1 秒間隔で送信されないことがあります。これにより、タイムアウトが発生し、ピアポートが再初期化されることがあります。Cisco NX-OS リリース 9.3(1) 以降、次の Cisco Nexus 9500 シリーズ スイッチは、ユーザが開始したシステム スイッチオーバー中に LACP 高速タイマーをサポートします。

  • N9K-C9504-FM-E、N9K-C9508-FM-E、N9K-C9506-FM-E2、または N9K-C9516-FM-E2 ファブリック モジュールを搭載した Cisco Nexus 9500 シリーズ スイッチ

  • Cisco Nexus 9500 シリーズ スイッチ(N9K-X9736C-EX、N9K-X9732C-EX、N9K-X9732C-FX、N9K-X97160YC-EX、N9K-X9732C-EXM、N9K-X9736C-FX、N9K-X9788TC-FX、または N9K-X97284YC-FX ライン カード搭載)

ISSU および非グレースフル スイッチオーバーは、LACP 高速タイマーではサポートされません。

仮想化のサポート

メンバ ポートと他のポート チャネルに関連する設定は、ポート チャネルとメンバ ポートを持つ仮想デバイス コンテキスト(VDC)で設定します。各 VDC で 1 ~ 4096 の番号を使用してポート チャネルに番号を付けることができます。

1 つのポート チャネルのすべてのポートは同じ VDC に置く必要があります。LACP を使用する場合、8 つすべてのアクティブ ポートと 8 つすべてのスタンバイ ポートは同じ VDC であることが必要です。


(注)  


デフォルト VDC のポート チャネルを使用するロード バランシングを設定する必要があります。ロード バランシングの詳細については、「ポート チャネルを使用したロード バランシング」の項を参照してください。


高可用性

ポート チャネルは、複数のポートのトラフィックをロード バランシングすることでハイ アベイラビリティを実現します。物理ポートが故障した場合、ポート チャネルのメンバがアクティブであればポート チャネルは引き続き動作します。モジュール間の設定が共通しているため、異なるモジュールのポートをバンドルして、モジュール故障時にも動作するポート チャネルを作成できます。

ポート チャネルは、ステートフル再起動とステートレス再起動をサポートします。ステートフル再起動はスーパーバイザ切り替え時に発生します。切り替え後、Cisco NX-OS ソフトウェアは実行時の設定を適用します。

動作しているポート数が設定された最小リンク数を下回った場合、ポート チャネルはダウンします。


(注)  


ハイ アベイラビリティ機能の詳細については、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide 』を参照してください。


ポート チャネリングの前提条件

ポート チャネリングには次の前提条件があります。

  • デバイスにログインしていること。

  • シングル ポート チャネルのすべてのポートは、レイヤ 2 またはレイヤ 3 ポートであること。

  • シングル ポート チャネルのすべてのポートが、互換性の要件を満たしていること。互換性要件の詳細については、「互換性要件」の項を参照してください。

  • デフォルト VDC のロード バランシングを設定すること。

注意事項と制約事項

ポート チャネル設定時のガイドラインおよび制約事項は、次のとおりです。

  • Gen 1 ライン カードを備えた Cisco Nexus 9516 スイッチでの拡張ポートチャネルの導入では、コマンドの後にコマンドとコマンドを使用する必要があります。port-channel scale-fanout copy run start reload

  • キーワードが付いているshow コマンドinternal はサポートされていません。

  • LACP ポートチャネルの最小リンクおよび maxbundle 機能は、ホスト インターフェイス ポート チャネルではサポートされていません。

  • この機能を使用する前に LACP をイネーブルにする必要があります。

  • デバイスに複数のポート チャネルを設定できます。

  • 共有および専用ポートは同じポート チャネルに設定できません(共有ポートおよび専用ポートについては、「基本インターフェイス パラメータ章の設定」を参照してください)。

  • レイヤ 2 ポート チャネルでは、ポートに互換性が設定されていれば、STP ポート パス コストが異なる場合でもポート チャネルを形成できます。互換性要件の詳細については、「互換性要件」の項を参照してください。

  • STP では、ポートチャネルのコストはポート メンバーの集約帯域幅に基づきます。

  • ポート チャネルを設定した場合、ポート チャネル インターフェイスに適用した設定はポートチャネル メンバ ポートに影響を与えます。メンバ ポートに適用した設定は、設定を適用したメンバ ポートにだけ影響します。

  • LACP は半二重モードをサポートしません。LACP ポート チャネルの半二重ポートは中断ステートになります。

  • ポート チャネル グループに属するポートはプライベート VLAN ポートとして設定しないでください。ポートがプライベート VLAN の設定に含まれている間は、そのポート チャネルの設定は非アクティブになります。

  • チャネル メンバ ポートを発信元または宛先 SPAN ポートにできません。

  • ポートチャネルは、第1世代100Gラインカード(N9K-X9408PC-CFP2)または汎用拡張モジュール(N9K-M4PC-CFP2)ではサポートされていません。

  • ポートチャネルは、第2世代(以降)の100Gインターフェイスを備えたデバイスでサポートされます。

  • ポート チャネルは、Cisco Nexus 9300 および 9500 シリーズ デバイスのアプリケーション リーフ エンジン(ALE)アップリンク ポートに関する制約事項の影響を受ける可能性があります(「ALE アップリンク ポートに関する制約事項」 )。

  • ポートチャネルの復元ハッシュは、Cisco Nexus 9200、Cisco Nexus 9300-EX、および 9700-EX ラインカードを搭載した Cisco Nexus 9500 スイッチではサポートされません。

  • 復元力のあるハッシュ(ポート チャネル ロードバランシング復元力)および VXLAN 設定は、ALE アップリンク ポートを使用した VTEP と互換性がありません。


    (注)  


    復元力のあるハッシュはデフォルトではディセーブルになっています。


  • ポートのサブインターフェイスの最大数は511です。サテライト/ FEXポートのサブインターフェイスの最大数は63です。

  • Cisco Nexus 92300YC スイッチでは、同じクワドラントの一部である最初の 24 個のポート。同じクワドラントのすべてのポートは同じ速度である必要があります。クワドラント内のポートで異なる速度を使用することはサポートされていません。次に、同じクワドラントを共有するCisco Nexus 92300YCスイッチの最初の24個のポートを示します。

    • 1,4,7,10

    • 2,5,8,11

    • 3,6,9,12

    • 13,16,19,22

    • 14,17,20,23

    • 15,18,21,24

  • X96136YC-R ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 スイッチでは、ポート 17 〜 48 は同じクワドラントの一部です。同じクワドラントのポートは、すべてのポートで同じ速度(1/10G または 25G)である必要があります。クワドラント内のポートで異なる速度を使用することはサポートされていません。クワドラントのいずれかのポートに異なる速度を設定すると、ポートはエラー ディセーブル状態になります。同じクワドラントのインターフェイスは次のとおりです。

    • 17 ~ 20

    • 21 ~ 24

    • 25 ~ 28

    • 29 ~ 32

    • 33 ~ 36

    • 37 ~ 40

    • 41 ~ 44

    • 45 ~ 48

  • レジリエント ハッシュは、N9K-X9636C-R、N9K-X9636Q-R、N9K-X9636C-RX、および N9K-X96136YC-R ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 Series スイッチでサポートされています。

  • ポートチャネル対称ハッシュは、Cisco Nexus 9200、9300-EX、9300-FX/FX2、および 9300-GX プラットフォーム スイッチと、N9K-X9732C-EX、N9K-X9736C-EX、N9K-X9736C-FX、および N9K-X9732C-FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500プラットフォーム スイッチでサポートされています。

  • ECMP 対称ハッシュは、Cisco Nexus 9200、9300-EX、および 9300-FX/FX2 プラットフォーム スイッチと、N9K-X9732C-EX、N9K-X9736C-EX、N9K-X9736C-FX、および N9K-X9732C-FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでサポ-とされています。

  • GRE内部ヘッダーは、次のスイッチでサポートされます。

    • Cisco Nexus 9364C プラットフォーム スイッチ

    • Cisco Nexus 9336C-FX2、9348GC-FXP、93108TC-FX、93180YC-FX、および 93240YC-FX2 プラットフォーム スイッチ

    • Cisco Nexus 9300-GX プラットフォーム スイッチ

    • N9K-X9736C-FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチ

  • Cisco NX-OS リリース 9.3(6) 以降では、Cisco Nexus 9300-FX2 プラットフォーム スイッチは VXLAN および IP-in-IP トンネリングの共存をサポートします。制限事項を含む詳細については、「VXLAN and IP-in-IP Tunneling 」の項(『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS VXLAN Configuration Guide, Release 9.3(x)』)を参照してください。

  • LACP を使用する FEX インターフェイスの場合、FEX インターフェイスのすべての DME 操作/ランタイム プロパティは更新されません。FEX ポートのすべてのランタイム アップデートは、FEX LACP プロセス コンテキストから発生し、親スイッチに通信されません。これは、1 日目の動作です。

デフォルト設定

次の表に、ポートチャネル パラメータのデフォルト設定を示します。

表 4. デフォルト ポート チャネル パラメータ

パラメータ

デフォルト

ポート チャネル

管理アップ

レイヤ 3 インターフェイスのロード バランシング方式

送信元および宛先 IP アドレス

レイヤ 2 インターフェイスのロード バランシング方式

送信元および宛先 MAC アドレス

モジュールごとのロード バランシング

ディセーブル

LACP

ディセーブル

チャンネル モード

on

LACP システム プライオリティ

32768

LACP ポート プライオリティ

32768

LACP 用最少リンク数

1

Maxbundle

32

FEX ファブリック ポート チャネル用最少リンク数

1

ポート チャネルの構成


(注)  


ポート チャネル インターフェイスに最大伝送単位(MTU)を設定する手順については、「基本インターフェイス パラメータの設定」の章を参照してください。ポート チャネル インターフェイスに IPv4 および IPv6 アドレスを設定する手順については、「レイヤ 3 インターフェイスの設定」の章を参照してください。



(注)  


Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。


ポート チャネルの作成

チャネル グループを作成する前に、ポート チャネルを作成します。関連するチャネル グループは自動的に作成されます。


(注)  


ポート チャネルがチャネル グループの前に作成されると、ポート チャネルは、メンバー インターフェイスが設定されるインターフェイス属性のすべてを使用して設定される必要があります。switchport mode trunk {allowed vlan vlan-id | native vlan-id} コマンドを使用して、 メンバーを設定します。


これは、チャネル グループのメンバがレイヤ 2 ポート(switchport)およびトランク(switchport mode trunk)の場合にのみ必要です。


(注)  


no interface port-channel コマンドを使用して、ポート チャネルを削除し、関連するチャネル グループを削除します。

コマンド

目的

no interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# no interface port-channel 1

ポート チャネルを削除し、関連するチャネル グループを削除します。


始める前に

LACP ベースのポート チャネルにする場合は LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel channel-number
  3. show port-channel summary
  4. no shutdown
  5. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# interface port-channel 1
switch(config-if)

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。範囲は 1 ~ 4096 です。Cisco NX-OS ソフトウェアは、チャネル グループがない場合はそれを自動的に作成します。

ステップ 3

show port-channel summary

例:

switch(config-router)# show port-channel
summary

(任意)ポート チャネルに関する情報を表示します。

ステップ 4

no shutdown

例:

switch# configure terminal
switch(config)# int e3/1
switch(config-if)# no shutdown

(任意)ポリシーがハードウェア ポリシーと一致するインターフェイスおよび VLAN のエラーをクリアします。このコマンドにより、ポリシー プログラミングが続行でき、ポートがアップできます。ポリシーが対応していない場合は、エラーは error-disabled ポリシー状態になります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次の例は、ポート チャネルの作成方法を示しています。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 1

ポート チャネルを削除したときにインターフェイス設定がどのように変わるかの詳細については、「互換性要件」の項を参照してください。

レイヤ 2 ポートをポート チャネルに追加

新しいチャネル グループまたはすでにレイヤ 2 ポートを含むチャネル グループにレイヤ 2 ポートを追加できます。ポート チャネルがない場合は、このチャネル グループに関連付けられたポート チャネルが作成されます。


(注)  


no channel-group コマンドを使用して、チャネル グループからポートを削除します。

コマンド

目的

no channel-group

例:

switch(config)# no channel-group

チャネル グループからポートを削除します。


始める前に

LACP ベースのポート チャネルにする場合は LACP をイネーブルにします。

すべてのレイヤ 2 メンバ ポートは、全二重モードで同じ速度で実行されている必要があります。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. switchport
  4. switchport mode trunk
  5. switchport trunk {allowed vlan vlan-id | native vlan-id}
  6. channel-group channel-number [force] [mode {on | active | passive}]
  7. show interface type slot/port
  8. no shutdown
  9. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)#

チャネル グループに追加するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

switchport

例:

switch(config)# switchport

インターフェイスをレイヤ 2 アクセス ポートとして設定します。

ステップ 4

switchport mode trunk

例:

switch(config)# switchport mode trunk

(任意)インターフェイスをレイヤ 2 トランク ポートとして設定します。

ステップ 5

switchport trunk {allowed vlan vlan-id | native vlan-id}

例:

switch(config)# switchport trunk native 3
switch(config-if)#

(任意)レイヤ 2 トランク ポートに必要なパラメータを設定します。

ステップ 6

channel-group channel-number [force] [mode {on | active | passive}]

例:

  • switch(config-if)# channel-group 5
  • switch(config-if)# channel-group 5 force

チャネル グループ内にポートを設定し、モードを設定します。channel-number の指定できる範囲は 1 ~ 4096 です。ポート チャネルがない場合は、このチャネル グループに関連付けられたポート チャネルが作成されます。すべてのスタティック ポート チャネル インターフェイスは、on モードに設定されます。すべての LACP 対応ポート チャネルインターフェイスを active または passive に設定する必要があります。デフォルト モードは on です。

(任意)一部の設定に互換性がないインターフェイスをチャネルに追加します。強制されるインターフェイスは、チャネル グループと同じ速度、デュプレックス、およびフロー制御設定を持っている必要があります。

(注)  

 

force オプションは、ポートにポート チャネルの他のメンバーとの QoS ポリシーの不一致がある場合に失敗します。

ステップ 7

show interface type slot/port

例:

switch# show interface port channel 5

(任意)インターフェイスの内容を表示します。

ステップ 8

no shutdown

例:

switch# configure terminal
switch(config)# int e3/1
switch(config-if)# no shutdown

(任意)ポリシーがハードウェア ポリシーと一致するインターフェイスおよび VLAN のエラーをクリアします。このコマンドにより、ポリシー プログラミングが続行でき、ポートがアップできます。ポリシーが対応していない場合は、エラーは error-disabled ポリシー状態になります。

ステップ 9

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、レイヤ 2 イーサネット インターフェイス 1/4 をチャネル グループ 5 に追加する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# switchport
switch(config-if)# channel-group 5

レイヤ 3 ポートをポート チャネルに追加

新しいチャネル グループまたはすでにレイヤ 3 ポートが設定されているチャネル グループにレイヤ 3 ポートを追加できます。ポート チャネルがない場合は、このチャネル グループに関連付けられたポート チャネルが作成されます。

追加するレイヤ 3 ポートに IP アドレスが設定されている場合、ポートがポート チャネルに追加される前にその IP アドレスは削除されます。レイヤ 3 ポート チャネルを作成したら、ポート チャネル インターフェイスに IP アドレスを割り当てることができます。


(注)  


no channel-group コマンドを使用して、チャネル グループからポートを削除します。チャネル グループから削除されたポートは元の設定に戻ります。このポートの IP アドレスを再設定する必要があります。

コマンド

目的

no channel-group

例:

switch(config)# no channel-group

チャネル グループからポートを削除します。


始める前に

LACP ベースのポート チャネルにする場合は LACP をイネーブルにします。

レイヤ 3 インターフェイスに設定した IP アドレスがあれば、この IP アドレスを削除します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. no switchport
  4. channel-group channel-number [force] [mode {on | active | passive}]
  5. show interface type slot/port
  6. no shutdown
  7. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)#

チャネル グループに追加するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no switchport

例:

switch(config-if)# no switchport

インターフェイスをレイヤ 3 ポートとして設定します。

ステップ 4

channel-group channel-number [force] [mode {on | active | passive}]

例:

  • switch(config-if)# channel-group 5
  • switch(config-if)# channel-group 5 force

チャネル グループ内にポートを設定し、モードを設定します。channel-number の指定できる範囲は 1 ~ 4096 です。ポート チャネルがない場合は、このチャネル グループに関連付けられたポート チャネルが作成されます。

(任意)一部の設定に互換性がないインターフェイスをチャネルに追加します。強制されるインターフェイスは、チャネル グループと同じ速度、デュプレックス、およびフロー制御設定を持っている必要があります。

ステップ 5

show interface type slot/port

例:

switch# show interface ethernet 1/4

(任意)インターフェイスの内容を表示します。

ステップ 6

no shutdown

例:

switch# configure terminal
switch(config)# int e3/1
switch(config-if)# no shutdown

(任意)ポリシーがハードウェア ポリシーと一致するインターフェイスおよび VLAN のエラーをクリアします。このコマンドにより、ポリシー プログラミングが続行でき、ポートがアップできます。ポリシーが対応していない場合は、エラーは error-disabled ポリシー状態になります。

ステップ 7

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、レイヤ 3 イーサネット インターフェイス 1/5 を on モードのチャネル グループ 6 に追加する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/5
switch(config-if)# switchport
switch(config-if)# channel-group 6

次の例では、レイヤ 3 ポート チャネル インターフェイスを作成し、IP アドレスを割り当てる方法を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 4
switch(config-if)# ip address 192.0.2.1/8

情報目的としての帯域幅および遅延の設定

ポート チャネルの帯域幅は、チャネル内のアクティブ リンクの合計数によって決定されます。

情報目的でポート チャネル インターフェイスに帯域幅および遅延を設定します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel channel-number
  3. bandwidth value
  4. delay value
  5. exit
  6. show interface port-channel channel-number
  7. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# interface port-channel 2
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

bandwidth value

例:

switch(config-if)# bandwidth 60000000
switch(config-if)#

情報目的で使用される帯域幅を指定します。有効な範囲は 1 ~ 3,200,000,000 kbs です。デフォルト値はチャネル グループのアクティブ インターフェイスの合計によって異なります。

ステップ 4

delay value

例:

switch(config-if)# delay 10000
switch(config-if)#

情報目的で使用されるスループット遅延を指定します。範囲は、1 ~ 16,777,215(10 マイクロ秒単位)です。デフォルト値は 10 マイクロ秒です。

ステップ 5

exit

例:

switch(config-if)# exit
switch(config)#

インターフェイス モードを終了し、コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 6

show interface port-channel channel-number

例:

switch# show interface port-channel 2

(任意)指定したポート チャネルのインターフェイス情報を表示します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネル 5 の帯域幅および遅延の情報パラメータを設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 5
switch(config-if)# bandwidth 60000000
switch(config-if)# delay 10000
switch(config-if)#

ポート チャネル インターフェイスのシャットダウンと再起動

ポート チャネル インターフェイスをシャットダウンして再起動できます。ポート チャネル インターフェイスをシャットダウンすると、トラフィックは通過しなくなりインターフェイスは管理ダウンします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel channel-number
  3. shutdown
  4. exit
  5. show interface port-channel channel-number
  6. no shutdown
  7. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# interface port-channel 2
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shutdown

例:

switch(config-if)# shutdown
switch(config-if)# 

インターフェイスをシャットダウンします。トラフィックは通過せず、インターフェイスは管理ダウン状態になります。デフォルトはシャットダウンなしです。

(注)  

 

インターフェイスを開くには、 no shutdown コマンドを使用します。

インターフェイスは管理アップとなります。操作上の問題がなければ、トラフィックが通過します。デフォルトはシャットダウンなしです。

ステップ 4

exit

例:

switch(config-if)# exit
switch(config)#

インターフェイス モードを終了し、コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

show interface port-channel channel-number

例:

switch(config-router)# show interface port-channel 2

(任意)指定したポート チャネルのインターフェイス情報を表示します。

ステップ 6

no shutdown

例:

switch# configure terminal
switch(config)# int e3/1
switch(config-if)# no shutdown

(任意)ポリシーがハードウェア ポリシーと一致するインターフェイスおよび VLAN のエラーをクリアします。このコマンドにより、ポリシー プログラミングが続行でき、ポートがアップできます。ポリシーが対応していない場合は、エラーは error-disabled ポリシー状態になります。

ステップ 7

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネル 2 のインターフェイスをアップする例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 2
switch(config-if)# no shutdown

ポート チャネルの説明の設定

ポート チャネルの説明を設定できます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel channel-number
  3. description
  4. exit
  5. show interface port-channel channel-number
  6. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# interface port-channel 2
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

description

例:

switch(config-if)# description engineering
switch(config-if)#

ポート チャネル インターフェイスに説明を追加できます。説明に 80 文字まで使用できます。デフォルトでは、説明は表示されません。このパラメータを設定してから、出力に説明を表示する必要があります。

ステップ 4

exit

例:

switch(config-if)# exit
switch(config)#

インターフェイス モードを終了し、コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 5

show interface port-channel channel-number

例:

switch# show interface port-channel 2

(任意)指定したポート チャネルのインターフェイス情報を表示します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネル 2 に説明を追加する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 2
switch(config-if)# description engineering

ポート チャネル インターフェイスへの速度とデュプレックスの設定

ポート チャネル インターフェイスに速度とデュプレックスを設定できます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel channel-number
  3. speed {10 | 100 | 1000 | auto}
  4. duplex {auto | full | half}
  5. exit
  6. show interface port-channel channel-number
  7. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface port-channel channel-number

例:

switch(config)# interface port-channel 2
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

speed {10 | 100 | 1000 | auto}

例:

switch(config-if)# speed auto
switch(config-if)#

ポートチャネル インターフェイスの速度を設定します。デフォルトの自動ネゴシエーションは自動です。

ステップ 4

duplex {auto | full | half}

例:

switch(config-if)# speed auto
switch(config-if)#

ポート チャネル インターフェイスのデュプレックスを設定します。デフォルトの自動ネゴシエーションは自動です。

ステップ 5

exit

例:

switch(config-if)# exit
switch(config)#

インターフェイス モードを終了し、コンフィギュレーション モードに戻ります。

ステップ 6

show interface port-channel channel-number

例:

switch# show interface port-channel 2

(任意)指定したポート チャネルのインターフェイス情報を表示します。

ステップ 7

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネル 2 に 100 Mb/s を設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 2
switch(config-if)# speed 100

ポート チャネルを使ったロード バランシングの設定

VDC アソシエーションにかかわらず、ポート チャネルのロードバランシング アルゴリズムを設定し、デバイス全体または 1 つのモジュールだけに適用できます。


(注)  


デフォルトのロードバランシング アルゴリズムである、非 IP トラフィック用の source-dest-mac、および IP トラフィック用の source-dest-ip を復元するには、no port-channel load-balance コマンドを使用します。

コマンド

目的

no port-channel load-balance

例:

switch(config)# no port-channel load-balance

デフォルトのロード バランシング アルゴリズムを復元します。


始める前に

LACP ベースのポート チャネルにする場合は LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. port-channel load-balance method {dst ip | dst ip-gre | dst ip-l4port | dst ip-l4port-vlan | dst ip-vlan | dst l4port | dst mac | src ip | src ip-gre | src ip-l4port | src ip-l4port-vlan | src ip-vlan | src l4port | src mac | src-dst ip | src-dst ip-gre | src-dst ip-l4port [symmetric] | src-dst ip-l4port-vlan | src-dst ip-vlan | src-dst l4port | src-dst mac} [fex {fex-range | all}] [rotate rotate]
  3. show port-channel load-balance
  4. show port-channel load-balance [forwarding-path interface port-channel channel-number |src-ip src-ip |dst-ip dst-ip |protocol protocol |gtp-teid gtp-teid |module module_if]
  5. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

port-channel load-balance method {dst ip | dst ip-gre | dst ip-l4port | dst ip-l4port-vlan | dst ip-vlan | dst l4port | dst mac | src ip | src ip-gre | src ip-l4port | src ip-l4port-vlan | src ip-vlan | src l4port | src mac | src-dst ip | src-dst ip-gre | src-dst ip-l4port [symmetric] | src-dst ip-l4port-vlan | src-dst ip-vlan | src-dst l4port | src-dst mac} [fex {fex-range | all}] [rotate rotate]

例:

  • switch(config)# port-channel load-balance src-dst mac
    switch(config)#
  • switch(config)# no port-channel load-balance src-dst mac
    switch(config)#

デバイスのロード バランシング アルゴリズムを指定します。指定可能なアルゴリズムはデバイスによって異なります。レイヤ 3 のデフォルトは IPv4 と IPv6 の両方で src-dst ip-l4port で、非 IP のデフォルトは src-dst mac です。

(注)  

 

次のロードバランシング アルゴリズムがシンメトリック ハッシングをサポートします。

  • src-dst ip

  • src-dst ip-l4port

ステップ 3

show port-channel load-balance

例:

switch(config-router)# show port-channel
load-balance

(任意)ポート チャネル ロード バランシング アルゴリズムを表示します。

ステップ 4

show port-channel load-balance [forwarding-path interface port-channel channel-number |src-ip src-ip |dst-ip dst-ip |protocol protocol |gtp-teid gtp-teid |module module_if]

例:

switch# show port-channel load-balance forwarding-path
load-balance

(任意)パケットを転送する EtherChannel インターフェイスのポートを識別します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

LACP のイネーブル化

LACP はデフォルトではディセーブルです。LACP の設定を開始するには、LACP をイネーブルにする必要があります。LACP 設定が 1 つでも存在する限り、LACP をディセーブルにはできません。

LACP は、LAN ポート グループの機能を動的に学習し、残りの LAN ポートに通知します。LACP は、正確に一致しているイーサネット リンクを識別すると、リンクを 1 つのポート チャネルとしてまとめます。次に、ポート チャネルは単一ブリッジ ポートとしてスパニングツリーに追加されます。

LACP を設定する手順は次のとおりです。

  • LACP をグローバルにイネーブルにするには、feature lacp コマンドを使用します。

  • LACP をイネーブルにした同一ポート チャネルでは、異なるインターフェイスに異なるモードを使用できます。指定したチャネル グループに割り当てられた唯一のインターフェイスである場合に限り、モードを activepassive で切り替えることができます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. feature lacp
  3. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

feature lacp

例:

switch(config)# feature lacp

デバイスの LACP をイネーブルにします。

ステップ 3

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、LACP をイネーブルにする例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# feature lacp

LACP ポート チャネル ポート モードの設定

LACP をイネーブルにしたら、LACP ポート チャネルのそれぞれのリンクのチャネル モードを active または passive に設定できます。このチャネル コンフィギュレーション モードを使用すると、リンクは LACP で動作可能になります。

関連する集約プロトコルを使用せずにポート チャネルを設定すると、リンク両端のすべてのインターフェイスは on チャネル モードを維持します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. channel-group number mode {active | on | passive}
  4. show port-channel summary
  5. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)#

チャネル グループに追加するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

channel-group number mode {active | on | passive}

例:

switch(config-if)# channel-group 5 mode active

ポート チャネルのリンクのポート モードを指定します。LACP をイネーブルにしたら、各リンクまたはチャネル全体を active または passive に設定します。

関連する集約プロトコルを使用せずにポート チャネルを実行する場合、ポートチャネル モードは常に on です。

デフォルト ポート チャネル モードは on です。

ステップ 4

show port-channel summary

例:

switch(config-if)# show port-channel summary

(任意)ポート チャネルの概要を表示します。

ステップ 5

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、LACP をイネーブルにしたインターフェイスを、チャネル グループ 5 のイーサネット インターフェイス 1/4 のアクティブ ポートチャネル モードに設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# channel-group 5 mode active

LACP ポート チャネル最少リンク数の設定

LACP の最小リンク機能を設定できます。最小リンクと maxbundles は LACP でのみ動作します。ただし、非 LACP ポート チャネルに対してこれらの機能の CLI コマンドを入力できますが、これらのコマンドは動作不能です。


(注)  


no lacp min-links コマンドを使用して、デフォルト ポートチャネル最小リンクの設定を復元します。

コマンド

目的

no lacp min-links

例:

switch(config)# no lacp min-links

デフォルトのポートチャネル最小リンク設定を復元します。


始める前に

正しいポートチャネル インターフェイスであることを確認します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. lacp min-links number
  4. show running-config interface port-channel number

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:

switch(config)# interface port-channel 3
switch(config-if)#

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lacp min-links number

例:

switch(config-if)# lacp min-links 3

ポート チャネル インターフェイスを指定して、最小リンクの数を設定します。指定できる範囲は 1 ~ 16 です。

ステップ 4

show running-config interface port-channel number

例:

switch(config-if)# show running-config interface port-channel 3

(任意)ポート チャネル最小リンク設定を表示します。

次に、アップ/アクティブにするポート チャネルに関して、アップ/アクティブにするポート チャネル メンバー インターフェイスの最小数を設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface port-channel 3
switch(config-if)# lacp min-links 3

LACP ポートチャネル MaxBundle の設定

LACP の maxbundle 機能を設定できます。最小リンクと maxbundles は LACP でのみ動作します。ただし、非 LACP ポート チャネルに対してこれらの機能の CLI コマンドを入力できますが、これらのコマンドは動作不能です。


(注)  


デフォルトのポートチャネル max-bundle 設定を復元するには、no lacp max-bundle コマンドを使用します。

コマンド

目的

no lacp max-bundle

例:

switch(config)# no lacp max-bundle

デフォルトのポートチャネル max-bundle 設定を復元します。


始める前に

正しいポート チャネル インターフェイスを使用していることを確認します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. lacp max-bundle number
  4. show running-config interface port-channel number

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:

switch(config)# interface port-channel 3
switch(config-if)#

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lacp max-bundle number

例:

switch(config-if)# lacp max-bundle

max-bundle を設定するポートチャネル インターフェイスを指定します。

ポート チャネルの max-bundle のデフォルト値は 16 です。指定できる範囲は 1 ~ 32 です。

(注)  

 

デフォルト値は 16 ですが、ポート チャネルのアクティブ メンバ数は、pc_max_links_config およびポートチャネルで許可されている pc_max_active_members の最小数です。

ステップ 4

show running-config interface port-channel number

例:

switch(config-if)# show running-config interface port-channel 3

(任意)ポートチャネル max-bundle 設定を表示します。

次に、ポート チャネル インターフェイスの max-bundle を設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# interface port-channel 3
switch(config-if)# lacp max-bundle 3

LACP 高速タイマー レートの設定

LACP タイマー レートを変更することにより、LACP タイムアウトの時間を変更することができます。lacp rate コマンドを使用し、 コマンドを使用すれば、LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際のレートを設定できます。タイムアウト レートは、デフォルトのレート(30 秒)から高速レート(1 秒)に変更することができます。このコマンドは、LACP がイネーブルになっているインターフェイスでのみサポートされます。


(注)  


LACP タイマー レートの変更は推奨しません。HA および SSO は、LACP 高速レートのタイマーが設定されている場合はサポートされません。



(注)  


vPC ピア リンクでの lacp rate fast の構成は推奨されません。lacp rate fast が vPC ピア リンク メンバー インターフェイスで設定されている場合、LACP ロギング レベルが 5 に設定されている場合にのみ、syslog メッセージにアラートが表示されます。


始める前に

LACP 機能がイネーブルになっていることを確認します。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. lacp rate fast

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)#

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lacp rate fast

例:

switch(config-if)# lacp rate fast

LACP がサポートされているインターフェイスに LACP 制御パケットを送信する際のレートとして高速レート(1 秒)を設定します。

タイムアウト レートをデフォルトにリセットするには、コマンドの no 形式を使用します。

次の例は、イーサネット インターフェイス 1/4 に対して LACP 高速レートを設定する方法を示したものです。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# lacp rate fast

次の例は、イーサネット インターフェイス 1/4 の LACP レートをデフォルトのレート(30 秒)に戻す方法を示したものです。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# no lacp rate fast

LACP システム プライオリティの設定

LACP システム ID は、LACP システム プライオリティ値と MAC アドレスを組み合わせたものです。

始める前に

LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. lacp system-priority priority
  3. show lacp system-identifier
  4. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lacp system-priority priority

例:

switch(config)# lacp system-priority 40000

LACP で使用するシステム プライオリティを設定します。指定できる範囲は 1 ~ 65535 で、値が大きいほどプライオリティは低くなります。デフォルト値は 32768 です。

(注)  

 

VDC ごとに LACP システム ID が異なります。これは、この設定値に MAC アドレスが追加されるためです。

ステップ 3

show lacp system-identifier

例:

switch(config-if)# show lacp system-identifier

(任意)LACP システム識別子を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、LACP システム プライオリティを 2500 に設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# lacp system-priority 2500

LACP ポート プライオリティの設定

LACP をイネーブルにしたら、ポート プライオリティの LACP ポート チャネルにそれぞれのリンクを設定できます。

始める前に

LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface type slot/port
  3. lacp port-priority priority
  4. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface type slot/port

例:

switch(config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)#

チャネル グループに追加するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lacp port-priority priority

例:

switch(config-if)# lacp port-priority
40000

LACP で使用するポート プライオリティを設定します。指定できる範囲は 1 ~ 65535 で、値が大きいほどプライオリティは低くなります。デフォルト値は 32768 です。

ステップ 4

copy running-config startup-config

例:

switch(config-if)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、イーサネット インターフェイス 1/4 の LACP ポート プライオリティを 40000 に設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# lacp port-priority 40000

LACP システム MAC およびロールの設定

プロトコル交換用の LACP で使用される MAC アドレスとオプションのロールを設定できます。デフォルトでは、LACP は VDC MAC アドレスを使用します。デフォルトでは、ロールはプライマリです。

LACP でデフォルト(VDC)MAC アドレスとデフォルト ロールを使用するには、no lacp system-mac コマンドを使用します。

この手順は、Cisco Nexus 9336C-FX2、93300YC-FX2、および 93240YC-FX2-Z スイッチでサポートされています。

始める前に

LACP を有効にする必要があります。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. lacp system-mac mac-address role role-value
  3. (任意) show lacp system-identifier
  4. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

lacp system-mac mac-address role role-value

例:

switch(config)# lacp system-mac 000a.000b.000c role primary
switch(config)# lacp system-mac 000a.000b.000c role secondary

LACP プロトコル交換で使用する MAC アドレスを指定します。ロールはオプションです。プライマリがデフォルトです。

ステップ 3

(任意) show lacp system-identifier

例:

switch(config)# show lacp system-identifier
(任意)

設定されている MAC アドレスを表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします

次に、スイッチのロールをプライマリとして設定する例を示します。

Switch1# sh lacp system-identifier
32768,0-b-0-b-0-b
Switch1# sh run  | grep lacp
feature lacp
lacp system-mac 000b.000b.000b role primary

セカンダリとしてスイッチのロールを設定する例を示します。

Switch2# sh lacp system-identifier
32768,0-b-0-b-0-b
Switch2# sh run | grep lacp
feature lacp
lacp system-mac 000b.000b.000b role secondary

LACP グレースフル コンバージェンスのディセーブル化

デフォルトで、LACP グレースフル コンバージェンスはイネーブルになっています。あるデバイスとの LACP 相互運用性をサポートする必要がある場合、コンバージェンスをディセーブルにできます。そのデバイスとは、グレースフル フェールオーバーのデフォルトが、ディセーブルにされたポートがダウンになるための時間を遅らせる可能性がある、または、ピアからのトラフィックを喪失する原因にもなるデバイスです。ダウンストリーム アクセス スイッチが Cisco Nexus デバイスでない場合は、LACP グレースフル コンバージェンス オプションをディセーブルにします。


(注)  


このコマンドを使用する前に、ポート チャネルが管理ダウン状態である必要があります。


始める前に

LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. shutdown
  4. no lacp graceful-convergence
  5. no shutdown
  6. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:

switch(config)# interface port-channel 1
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shutdown

例:

switch(config-if) shutdown

ポート チャネルを管理シャットダウンします。

ステップ 4

no lacp graceful-convergence

例:

switch(config-if)# no lacp graceful-convergence

ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをディセーブルにします。

ステップ 5

no shutdown

例:

switch(config-if) no shutdown

ポート チャネルを管理アップします。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをディセーブルにする方法を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 1
switch(config-if)# shutdown
switch(config-if)# no lacp graceful-convergence
switch(config-if)# no shutdown

LACP グレースフル コンバージェンスの再イネーブル化

デフォルトの LACP グレースフル コンバージェンスが再度必要になった場合、コンバージェンスを再度イネーブルにできます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. shutdown
  4. lacp graceful-convergence
  5. no shutdown
  6. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:
switch(config)# interface port-channel 1
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shutdown

例:
switch(config-if) shutdown

ポート チャネルを管理シャットダウンします。

ステップ 4

lacp graceful-convergence

例:
switch(config-if)# lacp graceful-convergence

ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをイネーブルにします。

ステップ 5

no shutdown

例:
switch(config-if) no shutdown

ポート チャネルを管理アップします。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:
switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネルの LACP グレースフル コンバージェンスをイネーブルにする方法を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 1
switch(config-if)# shutdown
switch(config-if)# lacp graceful-convergence
switch(config-if)# no shutdown

LACP の個別一時停止のディセーブル化

ポートがピアから LACP PDU を受信しない場合、LACP はポートを中断ステートに設定します。このプロセスは、サーバが LACP にポートを論理的アップにするように要求するときに、サーバの起動に失敗する原因になることがあります。


(注)  


lacp suspend-individual のみを入力する必要があります エッジ ポートのコマンド。このコマンドを使用する前に、ポート チャネルが管理上のダウン状態である必要があります。


始める前に

LACP をイネーブルにします。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. shutdown
  4. no lacp suspend-individual
  5. no shutdown
  6. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:

switch(config)# interface port-channel 1
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shutdown

例:

switch(config-if) shutdown

ポート チャネルを管理シャットダウンします。

ステップ 4

no lacp suspend-individual

例:

switch(config-if)# no lacp suspend-individual

ポート チャネルで LACP 個別ポートの一時停止動作をディセーブルにします。

ステップ 5

no shutdown

例:

switch(config-if) no shutdown

ポート チャネルを管理アップします。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネルで LACP 個別ポートの一時停止をディセーブルにする方法を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 1
switch(config-if)# shutdown
switch(config-if)# no lacp suspend-individual
switch(config-if)# no shutdown

LACP の個別一時停止の再イネーブル化

デフォルトの LACP 個別ポートの一時停止を再度イネーブルにできます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. shutdown
  4. lacp suspend-individual
  5. no shutdown
  6. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

例:

switch(config)# interface port-channel 1
switch(config-if)#

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

shutdown

例:

switch(config-if) shutdown

ポート チャネルを管理シャットダウンします。

ステップ 4

lacp suspend-individual

例:

switch(config-if)# lacp suspend-individual

ポート チャネルで LACP 個別ポートの一時停止動作をイネーブルにします。

ステップ 5

no shutdown

例:

switch(config-if) no shutdown

ポート チャネルを管理アップします。

ステップ 6

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、ポート チャネルで LACP 個別ポートの一時停止を再度イネーブルにする方法を示します。

switch# configure terminal
switch (config)# interface port-channel 1
switch(config-if)# shutdown
switch(config-if)# lacp suspend-individual
switch(config-if)# no shutdown

遅延 LACP の設定

遅延 LACP 機能により、LACP PDU の受信前に 1 つのポートチャネル メンバー(遅延 LACP ポート)がまず通常のポート チャネルのメンバーとしてアップできます。遅延 LACP 機能を設定するには、ポートチャネルでコマンドを使用してから、ポートチャネルの 1 つのメンバー ポートで LACP ポート プライオリティを設定します。lacp mode delay


(注)  


vPC の場合は、両方の vPC スイッチで遅延 LACP を有効にする必要があります。



(注)  


vPC の場合、プライマリ スイッチに遅延 LACP ポートがあり、プライマリ スイッチが起動できないときは、動作上のプライマリ スイッチの遅延 LACP ポートチャネルで vPC 設定を削除し、新しいポートのポートチャネルをフラップして既存のポートチャネルの遅延 LACP ポートとして選択されるようにする必要があります。


手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel number
  3. lacp mode delay

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel number

設定するポート チャネル インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

lacp mode delay

遅延 LACP を有効化します。

(注)  

 

遅延 LACP を無効にするには、 no lacp mode delay コマンドを使用します。

LACP ポート プライオリティを設定して、遅延 LACP の設定を完了します。詳細については、「LACP ポート プライオリティの設定」を参照してください。

LACP ポートのプライオリティによって、遅延 LACP ポートの選択が決まります。プライオリティの数値が最小のポートが選択されます。

複数のポートの優先順位が同じ場合、VDC システム MAC を使用して、使用する vPC が決定されます。次に、非 vPC スイッチまたは選択された vPC スイッチ内で、最も小さいイーサネット ポート名が使用されます。

遅延 LACP 機能を設定し、ポートチャネル フラップで有効にすると、遅延 LACP ポートは通常のポートチャネルのメンバーとして動作し、サーバとスイッチ間でデータを交換できるようになります。最初の LACP PDU を受信すると、遅延 LACP ポートは通常のポート メンバーから LACP ポート メンバーに移行します。

(注)  

 

遅延 LACP ポートの選択は、ポートチャネルがスイッチまたはリモート サーバでフラップするまで完了または有効になりません。

次に、遅延 LACP を設定する例を示します。


switch# config terminal
switch(config)# interface po 1
switch(config-if)# lacp mode delay


switch# config terminal
switch(config)# interface ethernet 1/1
switch(config-if)# lacp port-priority 1
switch(config-if)# channel-group 1 mode active

次に、遅延 LACP をディセーブルにする例を示します。


switch# config terminal
switch(config)# interface po 1
switch(config-if)# no lacp mode delay

ポート チャネル ハッシュ分散の設定

Cisco NX-OS は、グローバル レベルとポートチャネル レベルの両方でアダプティブおよび固定のハッシュ分散の設定をサポートしています。このオプションは、メンバがアップまたはダウンしたときに Result Bundle Hash(RBH)分散の変化を最小限に抑えることにより、トラフィックの中断を最小限に抑えます。このため、変化のない RBH 値にマッピングされているフローが同じリンクを流れ続けるようになります。ポート チャネル レベルの設定はグローバル設定よりも優先されます。デフォルト設定はグローバルに適応し、各ポート チャネルの設定がないので、ISSU 中に変更はありません。コマンドが適用されたときにポートはフラップされず、設定は次のメンバー リンクの変更イベントで有効になります。どちらのモードも RBH モジュールまたは非モジュール スキームで動作します。

この機能がサポートされない下位バージョンへの ISSD 時には、固定モード コマンドがグローバルに使用されている場合や、ポートチャネル レベルの設定がある場合は、この機能を無効にする必要があります。

グローバル レベルでのポート チャネル ハッシュ分散の設定

手順の概要

  1. configure terminal
  2. no port-channel hash-distribution {adaptive | fixed}
  3. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

no port-channel hash-distribution {adaptive | fixed}

例:
switch(config)# port-channel hash-distribution adaptive
switch(config)#

グローバル レベルでポート チャネル ハッシュ分散を指定します。

デフォルトはアダプティブ モードです。

コマンドは、次のメンバー リンク イベント(link down/up/no shutdown/shutdown)まで有効になりません。([まだ続けますか(はい / いいえ)? [はい](Do you still want to continue(y/n)? [yes])]

ステップ 3

copy running-config startup-config

例:
switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、グローバル レベルでハッシュ分散を設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# no port-channel hash-distribution fixed

ポート チャネル レベルでのポート チャネル ハッシュ分散の設定

手順の概要

  1. configure terminal
  2. interface port-channel {channel-number | range}
  3. no port-channel port hash-distribution {adaptive | fixed}
  4. copy running-config startup-config

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:
switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface port-channel {channel-number | range}

例:
switch# interface port-channel 4
switch(config-if)#

設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no port-channel port hash-distribution {adaptive | fixed}

例:
switch(config-if)# port-channel port hash-distribution adaptive
switch(config-if)

ポート チャネル レベルでポート チャネル ハッシュ分散を指定します。

デフォルトはありません。

コマンドは、次のメンバー リンク イベント(link down/up/no shutdown/shutdown)まで有効になりません。([まだ続けますか(はい / いいえ)? [はい](Do you still want to continue(y/n)? [yes])]

ステップ 4

copy running-config startup-config

例:
switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

次に、グローバル レベル コマンドとしてハッシュ分散を設定する例を示します。

switch# configure terminal
switch(config)# no port-channel hash-distribution fixed

ECMP の復元力のあるハッシュの有効化

復元力のある ECMP では、ECMP グループからメンバーが削除されたときでも、既存のフローへの影響が最小限に抑えられます。これは、削除されたメンバーが以前占有していたインデックスにおいて、ラウンドロビン方式で既存のメンバーを複製することによって実現されます。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. hardware profile ecmp resilient
  3. copy running-config startup-config
  4. reload

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal

グローバル設定モードを開始します。

ステップ 2

hardware profile ecmp resilient

例:

switch(config)# hardware profile ecmp resilient

ECMP の復元力のあるハッシュを有効にすると、次のメッセージを表示されます。警告:コマンドは次のリロード後に有効になります。

(注)  

 

このコマンドは、Cisco Nexus 9808 プラットフォーム スイッチではサポートされていません。

ステップ 3

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

ステップ 4

reload

例:

switch(config)# reload

スイッチをリブートします。

ECMP の復元力のあるハッシュの無効化

始める前に

ECMP の復元力のあるハッシュが有効になっています。

手順の概要

  1. configure terminal
  2. no hardware profile ecmp resilient
  3. copy running-config startup-config
  4. reload

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal

グローバル設定モードを開始します。

ステップ 2

no hardware profile ecmp resilient

例:

switch(config)# no hardware profile ecmp resilient

ECMP の復元力のあるハッシュを無効にし、次のメッセージを表示します。警告:コマンドは次のリロード後に有効になります。

ステップ 3

copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config

実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

ステップ 4

reload

例:

switch(config)# reload

スイッチをリブートします。

ECMP ロード バランシングの設定

ECMP ロード シェアリング アルゴリズムを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。

始める前に

手順の概要

  1. ip load-sharing address {destination port destination | source-destination [port source-destination | gre | gtpu | ipv6-flowlabel | ttl | udf offset offset length length | symmetricinner allgreheader]} [universal-id seed] [rotate rotate] [concatenation]
  2. (任意) show ip load-sharing

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

ip load-sharing address {destination port destination | source-destination [port source-destination | gre | gtpu | ipv6-flowlabel | ttl | udf offset offset length length | symmetricinner allgreheader]} [universal-id seed] [rotate rotate] [concatenation]

例:

ip load-sharing address source-destination

例:

switch(config)# ip load-sharing address source-destination ipv6-flowlabel

例:

switch(config)# ip load-sharing address source-destination ttl

例:

switch(config)# ip load-sharing address source-destination udf offset 8 length 8

例:

switch(config)# [no] ip load-sharing address source-destination port source-destination symmetric

例:

switch(config)# ip load-sharing address source-destination port source-destination inner [all|greheader]

データ トラフィックに対する ECMP ロード シェアリング アルゴリズムを設定します。

  • gre オプションは、Generic Routing Encapsulation(GRE)キーの送信元と宛先の値を指定します。

  • gtpu オプションは、ポートの送信元/宛先の GPRS トンネリング プロトコル(GTP)トンネル エンドポイント識別子(TEID)値を指定します。

  • ipv6-flowlabel オプションには、ECMP ハッシュを計算するための IPv6 フロー ラベルが含まれます。これにより、異なるフロー ラベル値に基づいてすべてのリンクにトラフィック フローが分散されます。port-channel load-balance コマンドを使用してレイヤ 4 パラメータが有効になっている場合、このオプションを有効または無効にすると、ポートチャネルのロードバランシングも有効または無効になります。このオプションを使用できるのは、以下の デバイスのみです。

    • Cisco Nexus 9332C および 9364C プラットフォーム スイッチ

    • X9700-EX/FX ライン カードおよび FM-E2 ファブリック モジュールを搭載して、Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチ(すべてのルーティング モードで)

    • X9700-EX / FX ライン カードおよび FM-E ファブリック モジュールを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチ(ライン カードで IPv6 ルートがプログラムされている、非階層型ルーティング モードで)

    • Cisco NX-OS リリース 9.3(5) 以降では、Cisco Nexus N9K-C9316D-GX、N9K-C93600CD-GX、N9K-C9364C-GX スイッチがこのオプションをサポートしています。

  • ttl オプションには、ECMP ハッシュを計算するための存続可能時間情報が含まれています。これにより、異なる TTL 値に基づいてすべてのリンクにトラフィック フローが分散されます。IPv4フローの場合は、ttl 値に基づきます。IPv6 フローの場合は、ホップ制限に基づきます。port-channel load-balance コマンドを使用してレイヤ 4 パラメータが有効になっている場合、このオプションを有効または無効にすると、ポートチャネルのロードバランシングも有効または無効になります。Cisco Nexus 9364C および 9300-EX/FX/FX2 プラットフォームスイッチだけがこのオプションをサポートします。Cisco NX-OS リリース 9.3(5) 以降では、Cisco Nexus N9K-C9316D-GX、N9K-C93600CD-GX、N9K-C9364C-GX スイッチがこのオプションをサポートしています。

  • udf オプションには、ECMP ハッシュを計算するためのユーザ定義フィールドが含まれます。UDF フィールドのオフセット ベースと長さ(ビット単位)は設定できます。オフセット ベースの範囲は 0 〜 127 バイトです。UDF フィールドの長さの範囲は 1 〜 32 ビットです。port-channel load-balance コマンドを使用してレイヤ 4 パラメータが有効になっている場合、このオプションを有効または無効にすると、ポートチャネルのロードバランシングも有効または無効になります。Cisco Nexus 9364C および 9300-EX/FX/FX2 プラットフォームスイッチだけがこのオプションをサポートします。Cisco NX-OS リリース 9.3(5) 以降では、Cisco Nexus N9K-C9316D-GX、N9K-C93600CD-GX、N9K-C9364C-GX スイッチがこのオプションをサポートしています。

  • symmetric オプションは、対称ハッシュをグローバルに有効にします。ECMP 対称ハッシュを無効にするには、コマンドで no キーワードを使用します。このコマンドは、グローバル コンフィギュレーション モードで実行する必要があります。

    (注)  

     

    対称ハッシュが効果的に機能するために、構成された universal-id シード値が ECMP 対称ハッシュのパス内のノード間で一貫していることを確認します。

  • inner オプションは、GREトラフィックの内部ヘッダーベースのハッシュをグローバルに有効にします。内部ヘッダーベースのハッシュを無効にするには、コマンドで no キーワードを使用します。このコマンドは、グローバル コンフィギュレーション モードで実行する必要があります。

    • all :GRE カプセル化パケットにこのオプションを設定すると、内部ヘッダーを使用する ECMP のパスのハッシュ化を開始します。これは、他のカプセル化タイプにも影響を与える可能性があります。これは、Cisco Nexus 9364C および 9300-EX/FX/FX2 プラットフォームスイッチ、および X9700-EX/FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでサポートされています。

    • greheader :このオプションは、GRE カプセル化パケットに対してのみ設定できるもので、内部ヘッダーを使用する ECMP のパスのハッシュ化を開始します。これは、Cisco Nexus 9364C および 9300-FX/FX2 プラットフォーム スイッチ、および X9700-FX ライン カードを搭載した Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでサポートされています。

次のオプションは、すべての IP ロード シェアリング設定で使用できます。

  • universal-id オプションは、ハッシュ アルゴリズムのランダム シードを設定することにより、フローをあるリンクから別のリンクにシフトします。

    汎用 ID を設定する必要はありません。ユーザが設定しなかった場合は、Cisco NX-OS が汎用 ID を選択します。universal-id の範囲は 1 ~ 4294967295 です。

  • rotate オプションを使用すると、ハッシュ アルゴリズムは、リンク ピッキングの選択をローテーションさせます。これは、ネットワーク内のすべてのノードが同じリンクを継続的に選択しないようにするためです。これは、ハッシュ アルゴリズムのビット パターンに影響を与えることによって機能します。このオプションは、あるリンクから別のリンクにフローをシフトし、最初の ECMP レベルからすでにロード バランシング(極性化)されているトラフィックのロード バランシングを複数のリンク間で行います。

    rotate 値を指定すると、64 ビットのストリームが、循環回転でのそのビット位置から解釈されます。rotate 値の範囲は 1 ~ 63 で、デフォルトは 32 です。

    (注)  

     

    多層レイヤ 3 トポロジでは、極性が発生する可能性があります。極性を回避するには、トポロジの各層で異なる循環ビットを使用します。

    (注)  

     

    ポート チャネルの rotation 値を設定するには、 port-channel load-balance src-dst ip-l4port rotate rotate コマンドを使用します。

  • concatenation オプションを使用すると、ECMP のハッシュ タグ値とポート チャネルのハッシュ タグ値がひとつに結合され、より強力な 64 ビットのハッシュを使用できるようになります。このオプションを使用しない場合、ECMP のロード バランシングおよびポート チャネルのロード バランシングを個別に制御できます。デフォルトではディセーブルになっています。

ステップ 2

(任意) show ip load-sharing

例:

switch(config)# show ip load-sharing
address source-destination
(任意)

データ トラフィックに対する ECMP のロード シェアリング アルゴリズムを表示します。

ECMP の復元力のあるハッシュ設定の確認

ECMP の復元力のあるハッシュ設定情報を表示するには、次の作業を行います。

コマンド

目的

switch(config)# show running-config | grep "hardware profile ecmp resilient  
hardware profile ecmp resilient
switch(config)# 

機能が有効になったステータスを表示します。

switch(config)# show running-config | grep "hardware profile ecmp resilient 
switch(config)# 

機能が無効になったステータスを表示します。

ポートチャネル設定の確認

ポート チャネルの設定情報を表示するには、次のいずれかの作業を行います。

コマンド

目的

show interface port-channel channel-number

ポート チャネル インターフェイスのステータスを表示します。

show feature

イネーブルにされた機能を表示します。

load- interval {interval seconds {1 | 2 | 3}}

ビットレートとパケットレートの統計情報に対して 3 つの異なるサンプリング間隔を設定します。

show port-channel compatibility-parameters

ポート チャネルに追加するためにメンバー ポート間で同じにするパラメータを表示します。

show port-channel database [interface port-channel channel-number]

1 つ以上のポート チャネル インターフェイスの集約状態を表示します。

show port-channel load-balance

ポート チャネルで使用するロード バランシングのタイプを表示します。

show port-channel summary

ポート チャネル インターフェイスのサマリーを表示します。

show port-channel traffic

ポート チャネルのトラフィック統計情報を表示します。

show port-channel usage

使用済みおよび未使用のチャネル番号の範囲を表示します。

show lacp {counters [interface port-channel channel-number] | [interface type/slot] | neighbor [interface port-channel channel-number] | port-channel [interface port-channel channel-number] | system-identifier]]}

LACP に関する情報を表示します。

show running-config interface port-channel channel-number

ポート チャネルの実行コンフィギュレーションに関する情報を表示します。

ポート チャネル インターフェイス コンフィギュレーションのモニタリング

次のコマンドを使用すると、ポート チャネル インターフェイス構成情報を表示することができます。

コマンド

目的

clear counters interface port-channel channel-number

カウンタをクリアします。

clear lacp counters [interface port-channel channel-number]

LACP カウンタをクリアします。

load- interval {interval seconds {1 | 2 | 3}}

ビットレートとパケットレートの統計情報に対して 3 つの異なるサンプリング間隔を設定します。

show interface counters [module module]

入力および出力オクテット ユニキャスト パケット、マルチキャスト パケット、ブロードキャスト パケットを表示します。

show interface counters detailed [all]

入力パケット、バイト、マルチキャストおよび出力パケット、バイトを表示します。

show interface counters errors [module module]

エラー パケットの数を表示します。

show lacp counters

LACP の統計情報を表示します。

ポート チャネルの設定例

次に、LACP ポート チャネルを作成し、そのポート チャネルに 2 つのレイヤ 2 インターフェイスを追加する例を示します。


switch# configure terminal
switch (config)# feature lacp
switch (config)# interface port-channel 5
switch (config-if)# interface ethernet 1/4
switch(config-if)# switchport
switch(config-if)# channel-group 5 mode active
switch(config-if)# lacp port priority 40000
switch(config-if)# interface ethernet 1/7
switch(config-if)# switchport
switch(config-if)# channel-group 5 mode

次に、チャネル グループに 2 つのレイヤ 3 インターフェイスを追加する例を示します。Cisco NX-OS ソフトウェアはポート チャネルを自動的に作成します。


switch# configure terminal
switch (config)# interface ethernet 1/5
switch(config-if)# no switchport
switch(config-if)# no ip address
switch(config-if)# channel-group 6 mode active
switch (config)# interface ethernet 2/5
switch(config-if)# no switchport
switch(config-if)# no ip address
switch(config-if)# channel-group 6 mode active
switch (config)# interface port-channel 6
switch(config-if)# ip address 192.0.2.1/8

関連資料

関連項目

マニュアル タイトル

システム管理

『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS System Management Configuration Guide』

高可用性

『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide』

ライセンス

『Cisco NX-OS Licensing Guide』