データベースのバックアップと復元
データにアクセスできなくなるリスクを負わないようにするために、データベースには適正に定義され、十分にテストされたバックアップと復元の計画が必要です。データベースのバックアップとリカバリには、機器の故障時または災害発生時に、データベースのコピーを作成し、必要な場合にコピーしたデータベースを取得するプロセスが関係しています。
この付録では、DCNM-SAN データベースのバックアップと復元の方法を説明します。
DCNM-SAN は、PostgreSQL データベース管理システムをデフォルトのデータベースとして使用します。PostgreSQL データベースは、 pg_dump コマンドでバックアップされます。 pg_dump ユーティリティは、PostgreSQL データベースの内容を ASCII ダンプ ファイルにダンプします。バックアップ ダンプ ファイルとは、バックアップ時のデータベースのスナップショットのことです。
データベースは、 pg_restore ユーティリティを使用して復元します。 pg_restore ユーティリティは、psql を使用して、 pg_dump により作成されたダンプ ファイルから PostgreSQL データベースを再構築します。
(注) Oracle Database Server は、Cisco DCNM および SME でサポートされます。Oracle データベースの管理、バックアップ、および復元については、このドキュメントの範囲外です。Oracle データベースのバックアップおよび復元計画の詳細については、お客様の地域の Oracle DBA にお問い合わせください。
pg_dump コマンドの詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.postgresql.org/docs/current/interactive/app-pgdump.html
この付録は、次の項で構成されています。
DCNM-SAN データベースのバックアップ
DCNM-SAN データベースをバックアップするには、次のように PostgreSQL pg_dump コマンドを使用します。
./pgbackup.sh 02252008.data (on Linux and Solaris operation systems)
pgbackup.bat 02252008.data (on Windows operating system)
INSTALLDIR は DCNM-SAN インストールの最上位ディレクトリであり、バックアップ ファイル(02252008.data)は $INSTALLDIR/bin ディレクトリ内に作成されます。
標準バックアップ ディレクトリ内にバックアップ ファイルを作成するには、ダンプ ファイルのフル パス名を指定します。
(注) すべてのオペレーティング システムで、スクリプトは pg_dump コマンドを実行してデータベースをバックアップします。
DCNM-SAN データベースの復元
DCNM-SAN データベースを復元するには、 pg_restore コマンドを使用します。
./pgrestore.sh 02252008.data (on Linux and Solaris operating systems)
pgrestore.bat 02252008.data (on Windows operating system)
バックアップ復元プロセスでは、サーバを停止させる必要があります。
(注) すべてのオペレーティング システムで、スクリプトにより pg_restore コマンドを実行してデータベースを復元します。
データベースのバックアップ/復元操作
DCNM-SAN のバックアップおよび復元操作を実行するときは、次の点に注意してください。
- バックアップ コピーに最新のメディア キーがないため、データベースのバックアップ後に作成される新しいメディア キーは、復元操作後に失われます。
- データベースのバックアップ後に作成された新しいテープ バックアップ グループとテープ ボリューム グループがある場合は、DCNM-SAN を開始する前に、smeserver.properties でプロパティを true に設定する必要があります。これは新しいボリューム グループ キーを KMC に同期します。
sme.kmc.sync.model.at.startup=true
このプロパティは、テープ ボリューム グループのキー再生成操作にも適用可能です。
- マスター キーがデータベースのバックアップ後にキー再生成された場合、以前のデータベースのデータを復元すると、クラスタは使用できなくなります。マスター キーのキー再生成操作後には、データベースのバックアップを作成し、以前のデータベース バックアップのコピーは破棄します。