この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco NX-OS でロールバックおよび Session Manager 機能を設定する方法について説明します。
• 「ロールバックおよび Session Manager の概要」
• 「ロールバックおよび Session Manager のライセンス要件」
• 「ロールバックおよび Session Manager の前提条件」
• 「ロールバックおよび Session Manager の設定確認」
• 「ロールバックおよび Session Manager の設定例」
• 「関連資料」
ロールバック機能を使用すると、Cisco NX-OS コンフィギュレーションのスナップショットまたはチェックポイントを使用して、デバイスをリロードしなくても、いつでもそのコンフィギュレーションをデバイスに再適用できます。権限のある管理者であれば、チェックポイントで設定されている機能について専門的な知識がなくても、ロールバックによってそのチェックポイント コンフィギュレーションを適用できます。
いつでも、現在の実行コンフィギュレーションのチェックポイント コピーを作成できます。Cisco NX-OS はこのチェックポイントを ASCII ファイルとして保存するので、将来、そのファイルを使用して、実行コンフィギュレーションをチェックポイント コンフィギュレーションにロールバックできます。複数のチェックポイントを作成すると、実行コンフィギュレーションのさまざまなバージョンを保存できます。
チェックポイント コンフィギュレーションにロールバック可能になった時点で、現在の実行コンフィギュレーションに適用される変更を確認してから、ロールバック操作にコミットできます。ロールバック操作時にエラーが発生した場合は、操作を取り消すか、またはエラーを無視してロールバック操作を続行するかを選択できます。操作を取り消した場合、Cisco NX-OS はエラーが発生するまでに、すでに適用した変更のリストを提示します。これらの変更は手動で処理する必要があります。
Session Manager を使用すると、バッチ モードで設定変更を実行できます。Session Manager は次のフェーズで機能します。
• コンフィギュレーション セッション -- セッション マネージャ モードで実行するコマンドのリストを作成します。
• 検証 -- コンフィギュレーションの基本的なセマンティクス検査を行います。Cisco NX-OS は、コンフィギュレーションのどこかでセマンティクス検査が失敗した場合に、エラーを返します。
• 確認 -- 既存のハードウェア/ソフトウェア コンフィギュレーションおよびリソースに基づいて、コンフィギュレーションを全体として確認します。Cisco NX-OS は、コンフィギュレーションがこの確認フェーズで合格しなかった場合に、エラーを返します。
• コミット -- Cisco NX-OS はコンフィギュレーション全体を確認して、デバイスに対する変更を自動的に実行します。エラーが発生した場合、Cisco NX-OS は元のコンフィギュレーションに戻ります。
• 打ち切り -- 実行しないでコンフィギュレーションの変更を破棄します。
任意で、変更をコミットしないでコンフィギュレーション セッションを終了できます。また、コンフィギュレーション セッションを保存することもできます。
ロールバック機能を使用すると、ソフトウェアをリロードしなくても、以前のチェックポイント コンフィギュレーションにロールバックできます。チェックポイント ファイルは、プロセスのリスタート後またはスーパーバイザのスイッチオーバー後も引き続き使用できます。
プロセス リスタートまたはシステム スイッチオーバー時に、無停止チェックポイントまたはロールバック操作を実行できます。
Session Manager セッションは、スーパーバイザのスイッチオーバー後も引き続き使用できます。セッションはソフトウェア リロード後までは維持されません。
Cisco NX-OS は、ユーザがログインした VDC(Virtual Device Context; 仮想デバイス コンテキスト)で、実行コンフィギュレーションのチェックポイントを作成します。VDC ごとにさまざまなチェックポイント コピーを作成できます。ある VDC のチェックポイントを別の VDC に適用することはできません。デフォルトでは、Cisco NX-OS はデフォルトの VDC が使用されるようにします。『 Cisco NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide 』を参照してください。
チェックポイント ファイルから VDC を作成したり削除したりすることはできません。チェックポイントは特定の VDC から作成する必要があります。
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ロールバックおよび Session Manager にライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能は、Cisco NX-OS システム イメージにバンドルされて提供されます。追加料金は発生しません。NX-OS ライセンス方式の詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。 |
VDC を設定する場合は、Advanced Services ライセンスをインストールし、所定の VDCを開始してください(『 Cisco NX-OS Virtual Device Context Configuration Guide 』を参照)。
ロールバック機能を使用するには、network-admin または vdc-admin のユーザ権限が必要です。Session Manager に関しては、あらゆるユーザがセッションを作成できます。ただし、セッション内のコマンドを確認できるのは、ユーザの権限で許可された場合だけです。
ロールバックに関する設定時の注意事項および制約事項は、次のとおりです。
• 1 つの VDC で作成できるチェックポイント コピーの最大数は 10 です。
• ある VDC のチェックポイント ファイルを別の VDC に適用することはできません。
• チェックポイント コンフィギュレーションと比較した場合に、実行コンフィギュレーションのグローバル コンフィギュレーション部分に変更がある場合、非デフォルト VDC のチェックポイント コンフィギュレーションは適用できません。
• チェックポイント ファイル名の長さは、最大 20 文字です。
• チェックポイント ファイル名を「auto」の単語で始めることはできません。
• チェックポイント ファイル名を「summary」または「summary」の省略形にすることはできません。
• 任意の 1 時点で、チェックポイント、ロールバック、または実行コンフィギュレーションからスタートアップ コンフィギュレーションへのコピーを実行できるのは、1 つの VDC で 1 ユーザだけです。
• チェックポイント ファイルはシステム リロード後も使用できます。 clear checkpoint database コマンドを使用すると、すべてのチェックポイント ファイルを削除できます。
Session Manager に関する設定時の注意事項および制約事項は、次のとおりです。
• Session Manager がサポートするのは、ACL(アクセス コントロール リスト)機能だけです。
• 1 つの VDC で作成できるコンフィギュレーション セッションの最大数は 32 です。
• アクティブ セッションの進行中に ISSU(インサービス ソフトウェア アップグレード)を実行することはできません。セッションをコミットして保存するか、または打ち切ってから ISSU を実行する必要があります。
(注) Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。
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実行コンフィギュレーションのチェックポイント コピーを作成します。名前には最大 79 の英数字を使用できます。名前を指定しなかった場合、Cisco NX-OS はチェックポイント名を ‘auto-<number> に設定します。number は 1 ~ 10 です。 |
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現在のコンフィギュレーションのチェックポイント コピーを作成する例を示します。
チェックポイント ファイルを削除するには、次のコマンドを使用します。
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1. show diff rollback-patch { checkpoint name | running-config | startup-config } { checkpoint name | running-config | startup-config }
2. rollback running-config checkpoint name [ atomic | best-effort | stop-at-first-failure ]
(注) Cisco IOS CLI の詳しい知識がある場合は、この機能で使用する Cisco NX-OS コマンドが、よく使用される Cisco IOS コマンドとは異なる可能性があることに注意してください。
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コンフィギュレーション セッションを作成し、セッション コンフィギュレーション モードを開始します。名前は任意の英数字ストリングにできます。 |
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(任意)セッションをファイルに保存します。保管場所は bootflash:、slot0:、または volatile: にできます。 |
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コンフィギュレーション セッションを作成し、セッション コンフィギュレーション モードを開始します。名前は任意の英数字ストリングにできます。 |
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interface interface-type number |
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セッションを確認するには、セッション モードで次のコマンドを使用します。
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セッションをコミットするには、セッション モードで次のコマンドを使用します。
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セッションを保存するには、セッション モードで次のコマンドを使用します。
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(任意)セッションをファイルに保存します。保管場所は bootflash:、slot0:、または volatile: にできます。 |
セッションを廃棄するには、セッション モードで次のコマンドを使用します。
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ロールバックの設定情報を確認するには、次のコマンドを使用します。
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show diff rollback-patch { checkpoint name | running-config | startup-config } { checkpoint name | running-config | startup-config } |
すべてのチェックポイント ファイルを削除するには、 clear checkpoint database コマンドを使用します。
Session Manager の設定情報を確認するには、次のコマンドを使用します。
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チェックポイント ファイルを作成し、そのチェックポイントへのベストエフォート型ロールバックを実装する例を示します。
rollback running-config checkpoint stable
コンフィギュレーション ファイルの詳細については、『 Cisco NX-OS Fundamentals Configuration Guide, Release 4.0 』を参照してください。
表5-1 に、ロールバックおよび Session Manager パラメータのデフォルト設定を示します。
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ロールバックの実装に関する詳細情報については、次の項を参照してください。
• 「関連資料」
• 「規格」
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この機能がサポートする新しい規格または変更された規格はありません。また、この機能で変更された既存規格のサポートはありません。 |