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この章の内容は、次のとおりです。
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチは、ハードウェア ベースの仮想拡張 LAN(VXLAN)機能向けに設計されています。これらのスイッチは、レイヤ 3 の境界を越えてレイヤ 2 接続性を拡張し、VXLAN インフラストラクチャと非 VXLAN インフラストラクチャの間で統合することができます。仮想データセンターおよびマルチテナント データセンターの設計は、共通物理インフラストラクチャで共有できます。
VXLAN により、MAC-in-UDP のカプセル化とトンネリングを使用して、レイヤ 3 インフラストラクチャを越えてレイヤ 2 ネットワークを拡張することができます。さらに、VXLAN を使用して共有トランスポート ネットワークからテナントのレイヤ 2 セグメントを分離することによって、マルチテナント データセンターを構築することができます。
VXLAN のゲートウェイとして展開する場合、Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチは VXLAN および従来の VLAN セグメントと接続して共通の転送ドメインを作成し、テナントのデバイスが両方の環境に存在できるようにすることができます。
データセンター全体でのマルチテナント セグメントの柔軟な配置。
VXLAN は、テナントのワークロードがデータセンター内の物理ポッド全域に配置されるように、基盤となる共有ネットワーク インフラストラクチャでレイヤ 2 セグメントを拡張します。
より多くのレイヤ 2 セグメントに対応するための高度なスケーラビリティ。
VXLAN は、24 ビットのセグメント ID、つまり VXLAN ネットワーク ID(VNID)を使用します。VNID により、最大 1600 万個の VXLAN セグメントを同じ管理ドメイン内で共存させることができます(比較すると、従来の VLAN は最大 4096個の VLAN をサポートできる 12 ビットのセグメント ID を使用します)。
基盤となるインフラストラクチャにおける、有効なネットワーク パスの使用率。
VXLAN パケットは、レイヤ 3 ヘッダーに基づいて、基盤となるネットワークを介して転送されます。これは、等コスト マルチパス(ECMP)ルーティングおよびをリンク集約プロトコルを使用して、有効なすべてのパスを使用します。
VXLAN は、レイヤ 3 ネットワーク上のレイヤ 2 オーバーレイ方式です。VXLAN は MAC-in-UDP のカプセル化を使用して、データセンター ネットワークでレイヤ 2 セグメントを拡張します。物理データセンター ネットワークでの転送プロトコルは IP と UDP です。
VXLAN は MAC-in-UDP のカプセル化方式を定義します。この方式において、元のレイヤ 2 フレームに VXLAN ヘッダーが追加され、UDP-IP パケットに置かれます。この MAC-in-UDP のカプセル化によって、VXLAN はレイヤ 3 ネットワーク上でレイヤ 2 ネットワークをトンネルします。VXLAN のパケット形式を次の図に示します。
VXLAN は、24 ビット VNID といくつかの予約ビットで構成される 8 バイト VXLAN ヘッダーを使用します。VXLAN ヘッダーと元のイーサネット フレームは、UDP ペイロードに含まれます。24 ビット VNID はレイヤ 2 セグメントを識別し、セグメント間でレイヤ 2 の分離を維持します。VXLAN は 1600 万個の LAN セグメントをサポートできます。
VTEP デバイスは、一意の IP アドレス(ループバック インターフェイス IP アドレス)を使用して IP トランスポート ネットワークで識別されます。VTEP デバイスはこの IP アドレスを使用してイーサネット フレームをカプセル化し、カプセル化されたパケットを、IP インターフェイスを介して転送ネットワークへ送信します。VTEP デバイスは、受信する VXLAN トラフィックに関して、リモート VTEP IP アドレスと、リモートの MAC アドレスから VTEP IP へのマッピングを学習します。
VXLAN セグメントは基盤となるネットワーク トポロジに依存しません。逆に、VTEP 間の基盤となる IP ネットワークは、VXLAN オーバーレイに依存しません。IP ネットワークは発信元 IP アドレスとして開始 VTEP を持ち、宛先 IP アドレスとして終端 VTEP またはマルチキャスト グループ IP アドレスを持っており、外部 IP アドレス ヘッダーに基づいて、カプセル化されたパケットをルーティングします。
VXLAN は VTEP 間でステートレス トンネルを使用し、レイヤ 3 転送ネットワークを介してオーバーレイ レイヤ 2 ネットワークのトラフィックを送信します。
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチは、ハードウェアベースの VXLAN 機能をサポートします。この機能により、レイヤ 2 接続がレイヤ 3 トランスポート ネットワークに拡張され、VXLAN インフラストラクチャと非 VXLAN インフラストラクチャの間の高性能ゲートウェイが実現されます。
コアでのマルチキャストの使用:IP マルチキャストは、VXLAN セグメントに参加している一連のホストのフラッディングを削減します。各 VXLAN セグメント(または VNID)は、トランスポート IP ネットワークの IP マルチキャスト グループにマッピングされます。レイヤ 2 ゲートウェイは、PIM(Protocol Independent Multicast)を使用して、IP マルチキャスト グループのランデブー ポイント(RP)からのトラフィックを送受信します。このグループのマルチキャスト配信ツリーは、参加している VTEP の場所に基づき、トランスポート ネットワークを通じて構築されます。
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチは、VXLAN のユニキャスト学習されたトラフィックに関して、MAC アドレス検索ベース転送を実行します。
アクセス側でレイヤ 2 トラフィックが受信されると、フレームの宛先 MAC アドレスに関して MAC アドレス検索が実行されます。検索に成功すると、検索の結果として取得された情報に基づいて VXLAN 転送が実行されます。検索結果により、この MAC アドレスが学習されたリモート VTEP の IP アドレスが提供されます。その後、このレイヤ 2 フレームは、リモート VTEP IP アドレスとして宛先 IP アドレスを使用して UDP/IP カプセル化され、適切なネットワーク インターフェイスから転送されます。レイヤ 3 クラウドでは、この IP パケットが、ネットワークのその IP アドレスへのルートを介して、リモート VTEP に転送されます。
カプセル化された VXLAN パケットは、トランスポート ネットワークのネイティブ転送判断に基づいて VTEP 間で転送されます。ほとんどのデータセンターのトランスポート ネットワークは、使用可能なすべてのパスにトラフィック負荷を分散させるさまざまなマルチパス ロード シェアリング技術を利用した複数の冗長パスによって設計され、導入されています。
一般的な VXLAN トランスポート ネットワークは、複数のベスト パスにトラフィック負荷を分散させる標準 IP 等コスト マルチパス(ECMP)を使用する IP ルーティング ネットワークです。パケットが間違った順序で転送されることを防ぐために、一般にフロー ベースの ECMP が導入されます。ECMP は、送信元および宛先の IP アドレスと、オプションで、IP パケット ヘッダーの送信元および宛先の TCP または UDP ポートによって定義されます。
VTEP ペア間のすべての VXLAN パケット フローは同じ外部送信元および宛先 IP アドレスを持ちます。また、すべての VTEP デバイスは、1 つの同じ宛先 UDP ポート(Internet Assigned Numbers Authority(IANA)割り当ての UDP ポート 4789 またはカスタマー定義ポートのいずれか)を使用する必要があります。ECMP フロー定義の変数要素で、トランスポート ネットワークの観点から VXLAN フローを区別できるものは、送信元 UDP ポートだけです。ルーティングおよび ECMP 判断に基づいて解決された出力インターフェイスが Link Aggregation Control Protocol(LACP)ポート チャネルである場合は、LACP ハッシュに関して同様の状況が発生します。LACP は、リンク負荷共有ハッシュに VXLAN 外部パケット ヘッダーを使用します。このため、送信元 UDP ポートが VXLAN フローを一意に識別できる唯一の要素となります。
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチの VXLAN の実装では、内部フレームのヘッダーのハッシュが VXLAN の送信元 UDP ポートとして使用されます。その結果、VXLAN フローを一意にできます。IP アドレスと UDP ポートの組み合わせが外部ヘッダーに含まれていますが、パケットは、基礎となるトランスポート ネットワークを通過します。
VXLAN には、次の注意事項と制限事項があります。
マルチキャスト グループと入力複製(IR)の設定は、同時にはサポートされません。マルチキャスト グループまたは IR のいずれかを設定して導入することにより、VXLAN を導入できます。
system vlan nve-overlay CLI は、特定のタイプの BroadCom ASIC を搭載する Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチには必要ありません。そのため、system vlan nve-overlay CLI コマンドを有効にしないでください。
vPC の VXLAN 設定では、ノース VTEP からのパケットはプライマリ vPC スイッチでカプセル化解除され、VLAN/VN セグメントのすべてのポートに送信されます。また、マルチキャスト リンクでセカンダリ vPC スイッチにも転送されます。そのため、プライマリ vPC スイッチの Tx および Rx の両方で NVE VNI カウンタの増加が見られます。一方で、NVE VNI カウンタは、セカンダリ vPC スイッチの Rx のみで増加します。
拡張された環境で使用されるマルチキャスト グループと OIFL の合計数を 1024(マルチキャスト VXLAN VP の現在の範囲)以外にしないことを推奨します。
IGMP スヌーピングは VXLAN VLAN ではサポートされません。
(注) |
ネットワークが VXLAN ヘッダー用に追加の 50 バイトに対応できることを確認してください。
スイッチでは 1 つの Network Virtualization Edge(NVE)インターフェイスだけがサポートされます。
レイヤ 3 VXLAN アップリンクは、非デフォルトの Virtual Routing and Forwarding(VRF)インスタンスではサポートされません。
物理インターフェイスごとに 1 つの VXLAN IP 隣接関係のみ有効です。
(注) |
レイヤ 3 アップリンク インターフェイスについては、VXLAN カプセル化トラフィックのスイッチド ポート アナライザ(SPAN)Tx はサポートされません。
ディレクションにアクセスするための VXLAN トラフィックのアクセス コントロール リスト(ACL)および Quality of Service(QoS)はサポートされません。
SNMP は NVE インターフェイスではサポートされません。
VXLAN のネイティブ VLAN はサポートされません。
入力複製設定に関しては、複数の VNI が、設定済みの同じリモート ピア IPを持つことが可能になりました。
VXLAN の送信元 UDP ポートは、VNID と送信元/宛先 IP アドレスに基づいて決定されます。
(注) |
VN セグメントがネイティブ VLAN にマッピングされている場合、トラフィックが、VLAN でスイッチされるのではなく、そのポートの任意の標準 VLAN で送信されると、ネイティブ VLAN に関して VXLAN トンネルで転送されます。
VXLAN のフラッディングおよび学習 |
|
---|---|
レイヤ 2 VNI |
640 |
アンダーレイ マルチキャスト グループ |
200 |
VTEP |
640 |
MAC アドレス |
64,000 |
VXLAN BGP eVPN |
|
---|---|
レイヤ 2 VNI |
640 |
レイヤ 3 VNI/VRF |
320 |
アンダーレイ マルチキャスト グループ |
200 |
VTEP |
32 |
MAC アドレス |
64,000 |
IPv4 ホスト ルート |
8,000 |
IPv6 ホスト ルート |
4,000 |
オーバーレイ IPv4 LPM ルート |
8,000 |
オーバーレイ IPv6 LPM ルート |
4,000 |
VXLAN BGP eVPN の入力複製 |
|
---|---|
レイヤ 2 VNI |
640 |
アンダーレイ マルチキャスト グループ |
320 |
VTEP |
32 |
MAC アドレス |
64,000 |
IPv4 ホスト ルート |
8,000 |
IPv6 ホスト ルート |
4,000 |
オーバーレイ IPv4 LPM ルート |
8,000 |
オーバーレイ IPv6 LPM ルート |
4,000 |
次に、VXLAN 展開時のいくつかの考慮事項を示します。
ループバック インターフェイス IP は、トランスポート ネットワークで VTEP デバイスを一意に識別するために使用されます。
コアで IP マルチキャストのルーティングを確立するには、IP マルチキャストの設定、PIM の設定、およびランデブー ポイント(RP)の設定が必要です。
VTEP-to-VTEP ユニキャストの到達可能性は、いずれかの IGP プロトコルを介して設定できます。
必要に応じて、VXLAN UDP 宛先ポートを設定できます。デフォルト ポートは 4789 です。
VXLAN VLAN のデフォルト ゲートウェイは、別のアップストリーム ルータでプロビジョニングする必要があります。
VXLAN のマルチキャスト トラフィックは、常に RPT 共有ツリーを使用する必要があります。
VTEP のマルチキャスト グループに対する RP は、サポート対象の設定です。ただし、マルチキャスト グループの RP は、スパイン レイヤ/アップストリーム デバイス上で設定する必要があります。すべてのマルチキャスト トラフィックは RP を通過するため、このトラフィックをスパイン レイヤ/アップストリーム デバイスへダイレクトすると、より効率的です。
Release 7.0(3)I2(1) 以降、VXLAN マルチキャスト カプセル化パスは、vPC ピアに vPC ピア リンクの重複メンバーを持ちます。この設計は、エニーキャスト RP および サービス オーファン トラフィックをサポートするために採用されました。すべてのアクセス側トラフィックについて、パケットの 2 つのコピーが、マルチキャスト パスの vPC ピア リンクを介して送信されるようになっています(1 つはネイティブ パケット、1 つは VXLAN ヘッダー カプセル化パケット)。
NVE を、レイヤ 3 プロトコルで必要な他のループバック アドレスとは別のループバック アドレスにバインドする必要があります。VXLAN に対して専用のループバック アドレスを使用します。
非 DF スイッチへハッシュされる vPC 上のマルチキャスト トラフィックは Multichassis EtherChannel トランク(MCT)を通過し、DF ノードでカプセル化されます。
VXLAN vPC において、vPC ピアで NVE の設定と VN-Segment の設定が同じであることを確認するために整合性チェックが行われます。
ユニキャスト ルーティング プロトコルのルータ ID は、VTEP に使用されるループバック IP アドレスとは異なる必要があります。
より高いルーティング メトリックを持つルーティング プロトコルを使用して、vPC ピア間の SVI を設定し、vPC ピア間のルートをアドバタイズします。このアクションにより、1 つの vPC ノードで障害が発生しても vPC ノードの IP 接続がダウンしないことが保証されます。
マルチキャストでは、RP(ランデブー ポイント)から(S, G)join を受け取る vPC ノードが DF(指定フォワーダ)になります。DF のノードでは、マルチキャストに対してカプセル化のルートがインストールされます。
カプセル化解除のルートは、vPC プライマリ ノードと vPC セカンダリ ノードの間でのカプセル化解除ノードの選択に基づいてインストールされます。カプセル化解除の選択で優先されるのは、RP へのコストが最小のノードです。
ただし、RP へのコストが両方のノードで同じである場合は、vPC プライマリ ノードが選択されます。カプセル化解除の選択で優先されるノードに、カプセル化解除マルチキャスト ルートがインストールされます。他のノードには、カプセル化解除のルートはインストールされません。
vPC デバイスで、ホストからの BUM トラフィック(ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト トラフィック)がピア リンクに複製されます。各ネイティブ パケットからコピーが作成され、各ネイティブ パケットは、ピア vPC スイッチに接続された orphan ポートを提供するピア リンクを介して送信されます。
VXLAN ネットワークでのトラフィック ループを防止するために、ピア リンクに入力されるネイティブ パケットは、アップリンクに送信できません。ただし、ピア スイッチがカプセル化ノードである場合は、コピーされたパケットがピア リンクを通過してアップリンクに送信されます。
(注) |
MCT がシャットダウンされている場合、セカンダリ vPC に接続された orphan ポートではトラフィックの損失が発生します。この状況は、従来の vPC セットアップのセカンダリ vPC におけるレイヤ 2 の orphan ポートに類似しています。 |
ピア リンクが no-shut の場合、NVE ループバック アドレスが再度提示されます。ルートはアドバタイズされたアップストリームとなり、トラフィックを誘導します。
ベスト プラクティスとして、vPC トポロジのコンバージェンスを改善するために、peer-switch、peer gateway、ip arp sync、ipv6 nd sync 設定を使用します。
ベスト プラクティスとして、プライマリとセカンダリの両方の vPC スイッチで NVE とループバックの両方がアップの状態を維持する必要があります。
マルチキャスト ロード バランシングおよび RP の冗長性のためにネットワークで設定される冗長エニーキャスト RP は、vPC VTEP トポロジでサポートされます。
vPC ピア スイッチ設定の有効化は必須です。ピア スイッチ機能のために、少なくとも 1 つの SVI がピア リンクで有効にされ、PIM によって設定される必要があります。これにより、VTEP がスパインへの接続を完全に失ったときに、バックアップ パスが提供されます。この場合、リモート ピアの到達可能性は、ピア リンクを介して再ルーティングされます。
VXLAN レイヤ 2 ゲートウェイには、ブロードキャスト転送の 2 つのオプション(未知のユニキャストおよびマルチキャスト トラフィック)があります。 ブロードキャスト、未知のユニキャスト、およびマルチキャスト トラフィックに関するレイヤ 2 メカニズム には、これらの 2 つのオプションの詳細が記載されています。
コアでの IP マルチキャストについては、IP マルチキャストの設定、PIM の設定、および RP の設定が完了していることと、ルーティング プロトコルが存在することを確認します。
(注) |
VXLAN レイヤ 2 ゲートウェイとして機能する Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチについては、アクセス側で受信されるトラフィックがネットワーク側の ARP をトリガーできないことに注意してください。ネットワーク側インターフェイスの ARP は、BGP などのルーティング プロトコルを使用するか、静的 ARP を使用して解決する必要があります。この要件は、マルチキャスト レプリケーションの場合ではなく、入力複製の場合にのみ適用されます。 |
PIM コマンドにアクセスするには、PIM 機能をイネーブルにしておく必要があります。
これは、マルチキャスト複製にのみ必要です。
LAN Base Services ライセンスがインストールされていることを確認してください。
次に、PIM 機能をイネーブルにする例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# feature pim switch(config)# ip pim spt-threshold infinity group-list rp_name switch(config)# show running-config pim !Command: show running-config pim !Time: Wed Mar 26 08:04:23 2014 version 6.0(2)U3(1) feature pim ip pim spt-threshold infinity group-list rp_name
ランデブー ポイント(RP)を設定するには、PIM ドメインに参加するルータのそれぞれに RP アドレスを設定します。
これは、マルチキャスト複製にのみ必要です。
LAN Base Services ライセンスがインストールされていること、および PIM がイネーブル化されていることを確認します。
次に、RP を設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# ip pim rp-address 111.1.1.1 group-list 224.0.0.0/4
VXLAN をイネーブルにするには、次の手順を実行します。
VXLAN Enterprise ライセンスをインストールしていることを確認してください。
次に、VXLAN をイネーブルにして、VN-Segment への VLAN のマッピングを設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# feature nv overlay switch(config)# feature vn-segment-vlan-based switch(config)# copy running-config startup-config
次に、VLAN から VXLAN VNI にマッピングする例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# vlan 3100 switch(config-vlan)# vn-segment 5000
ユニキャスト アドレスのルーティング プロトコルの設定には、次の作業が含まれます。
NVE 到達可能性に関する専用ループバック インターフェイスを設定する。
ルーティング プロトコルのネットワーク タイプを設定する。
インターフェイスのルーティング プロトコル インスタンスおよびエリアを指定する。
マルチキャスト複製の場合は PIM スパース モードを有効にする。
(注) |
例では、Open Shortest Path First(OSPF)がルーティング プロトコルとして使用されます。 |
これは、マルチキャストと入力複製の両方の前提条件です。
次に、NVE ユニキャスト アドレスのルーティング プロトコルを設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# interface loopback 10 switch(config-if)# ip address 222.2.2.1/32 switch(config-if)# ip ospf network point-to-point switch(config-if)# ip router ospf 1 area 0.0.0.0 switch(config-if)# ip pim sparse-mode
UDP ポートの設定は、NVE インターフェイスを有効にする前に完了する必要があります。
(注) |
NVE インターフェイスが有効になっているときに設定を変更する必要がある場合は、必ず、NVE インターフェイスをシャットダウンし、UDP の設定を変更してから、NVE インターフェイスを再び有効にしてください。 |
ネットワークで NVE インターフェイスを有効にする前に、UDP ポートの設定がネットワーク全体で完了していることを確認してください。
VXLAN UDP 送信元ポートは、VNID および送信元と宛先の IP アドレスに基づいて決定されます。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | switch# configure terminal | グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 | switch(config)# vxlan udp portnumber | VXLAN カプセル化パケットの宛先 UDP ポート番号を指定します。デフォルトの宛先 UDP ポート番号は 4789 です。 |
次に、VXLAN 宛先 UDP ポートを作成する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# vxlan udp port 4789
NVE インターフェイスは、VXLAN トンネルを開始または停止させるオーバーレイ インターフェイスです。NVE(オーバーレイ)インターフェイスを作成および設定できます。
次に、NVE インターフェイスを作成および設定する例を示します。
switch# configure terminal switch(config)# interface nve 1 switch(config-if-nve)# source-interface loopback 10
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | switch(config-if-nve)# member vni {vnidmcast-groupmulticast-group-addr | vnid- rangemcast-groupstart-addr [end-addr]} | VXLAN VNI を NVE インターフェイスにマッピングし、マルチキャスト グループを VNI に割り当てます。 |
次に、VNI を NVE インターフェイスにマッピングし、VNI をマルチキャスト グループに割り当てる例を示します。
switch(config-if-nve)# member vni 5000 mcast-group 225.1.1.1
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 | switch(config-if-nve)# member vnivnid | VXLAN VNI を NVE インターフェイスにマッピングします。 |
||
ステップ 2 | switch(config-if-nve-vni)# ingress-replication protocol static | VNI の静的入力複製を有効にします。 |
||
ステップ 3 | switch(config-if-nve-vni)# peer-ipip-address | ピア IP を有効にします。
|
次に、VNI を NVE インターフェイスにマッピングし、ユニキャスト トンネルを作成する例を示します。
switch(config-if-nve)# member vni 5001 switch(config-if-nve-vni)# ingress-replication protocol static switch(config-if-nve-vni)# peer-ip 111.1.1.1
VXLAN 設定を確認し、MAC アドレスを表示し、MAC アドレスを消去するには、次のいずれかのコマンドを使用します。
コマンド | 目的 |
---|---|
show nve interface nveid | NVE インターフェイスの設定を表示します。 |
show nve vni | NVE インターフェイスにマッピングされた VNI を表示します。 |
show nve peers | NVE インターフェイスのピアを表示します。 |
show interface nveidcounters | NVE インターフェイスのすべてのカウンタを表示します。 |
show nve vxlan-params | 設定されている VXLAN UDP ポートを表示します。 |
show mac address-table | VLAN と VXLAN の両方の MAC アドレスを表示します。 |
clear mac address-table dynamic | MAC アドレス テーブルのすべての MAC アドレス エントリを消去します。 |
次に、NVE インターフェイスの設定を表示する例を示します。
switch# show nve interface nve 1 Interface: nve1, State: up, encapsulation: VXLAN Source-interface: loopback10 (primary: 111.1.1.1, secondary: 0.0.0.0)
次に、マルチキャスト複製のために NVE インターフェイスにマッピングされている VNI を表示する例を示します。
switch# show nve vni Interface VNI Multicast-group VNI State ---------------- -------- --------------- --------- nve1 5000 225.1.1.1 Up
次に、入力複製のために NVE インターフェイスにマッピングされている VNI を表示する例を示します。
switch# show nve vni Interface VNI Multicast-group VNI State ---------------- -------- --------------- --------- nve1 5000 0.0.0.0 Up
次に、NVE インターフェイスのピアを表示する例を示します。
switch# show nve peers Interface Peer-IP Peer-State ---------------- --------------- ------------- nve1 111.1.1.1 Up
次に、NVE インターフェイスのカウンタを表示する例を示します。
switch# show interface nv 1 counter -------------------------------------------------------------------------------- Port InOctets InUcastPkts -------------------------------------------------------------------------------- nve1 0 0 -------------------------------------------------------------------------------- Port InMcastPkts InBcastPkts -------------------------------------------------------------------------------- nve1 0 0 -------------------------------------------------------------------------------- Port OutOctets OutUcastPkts -------------------------------------------------------------------------------- nve1 0 0 -------------------------------------------------------------------------------- Port OutMcastPkts OutBcastPkts -------------------------------------------------------------------------------- nve1 0 0
次に、設定されている VXLAN UDP ポートを表示する例を示します。
switch# show nve vxlan-params VxLAN Dest. UDP Port: 4789
次に、VLAN と VXLAN の両方の MAC アドレスを表示する例を示します。
switch# show mac address-table Legend: * - primary entry, G - Gateway MAC, (R) - Routed MAC, O - Overlay MAC age - seconds since first seen,+ - primary entry using vPC Peer-Link VLAN MAC Address Type age Secure NTFY Ports/SWID.SSID.LID ---------+-----------------+--------+---------+------+----+------------------ * 109 0000.0410.0902 dynamic 470 F F Po2233 * 109 0000.0410.0912 dynamic 470 F F Po2233 * 109 0000.0410.0912 dynamic 470 F F nve1(1.1.1.200) * 108 0000.0410.0802 dynamic 470 F F Po2233 * 108 0000.0410.0812 dynamic 470 F F Po2233 * 107 0000.0410.0702 dynamic 470 F F Po2233 * 107 0000.0410.0712 dynamic 470 F F Po2233 * 107 0000.0410.0712 dynamic 470 F F nve1(1.1.1.200) * 106 0000.0410.0602 dynamic 470 F F Po2233 * 106 0000.0410.0612 dynamic 470 F F Po2233 * 105 0000.0410.0502 dynamic 470 F F Po2233 * 105 0000.0410.0512 dynamic 470 F F Po2233 * 105 0000.0410.0512 dynamic 470 F F nve1(1.1.1.200) * 104 0000.0410.0402 dynamic 470 F F Po2233 * 104 0000.0410.0412 dynamic 470 F F Po2233
次に、MAC アドレス テーブルのすべての MAC アドレス エントリを消去する例を示します。
switch# clear mac address-table dynamic switch#