概要

この章は、次の項で構成されています。

コンポーネント アプリケーションの概要

Security Manager インストーラを使用すれば、特定のアプリケーションをインストールできます。その場合は、他のアプリケーションのインストールが要求されます。この項では、次のアプリケーションとその相互依存性について説明します。

バージョン 4.21 以降、Cisco Security Manager では、すべてのアグリゲーション サービス ルータ、統合サービスルータ、埋め込み型サービスルータ、および次のデバイスを含む Cisco IOS ソフトウェアで動作するすべてのデバイスについて、バグ修正または拡張機能のサポートを含むサポート全体が終了します。

  • Cisco Catalyst 6500 および 7600 シリーズファイアウォール サービスモジュール(EOL8184

  • Cisco Catalyst 6500 シリーズ Intrusion Detection System サービスモジュール 2(EOL8843

  • Cisco Intrusion Prevention System:IPS 4200、4300、および 4500 シリーズセンサー(EOL9916

  • Cisco SR 500 シリーズセキュアルータ(EOL7687EOL7657

  • PIX ファイアウォール(EOL

Common Services

Common Services 4.2.2 は、Security Manager 4.30 とデフォルトでバンドルされます。

Common Services は、データストレージ、ログイン、ユーザロールの定義、アクセス権限、セキュリティプロトコル、およびナビゲーションに対するフレームワークを提供します。また、インストール、データ管理、イベントおよびメッセージ処理、およびジョブおよびプロセス管理用のフレームワークも提供します。Common Services が Security Manager に供給する必須サーバー側コンポーネントは次のとおりです。

  • SSL1 ライブラリ

  • MariaDB データベース

  • Apache Web サーバ

  • Tomcat サーブレットエンジン

  • CiscoWorks ホームページ

  • バックアップ/復元機能


(注)  


  • Common Services 内の Device and Credential Repository(DCR)機能は、Security Manager 4.30 ではサポートされていません。

  • Security Manager 4.30 は、CiscoSSL バージョン 1.1.1za、Apache バージョン 2.4.57、および Tomcat バージョン 8.5.100 を使用します。


セキュリティ マネージャ

Cisco Security Manager は、Cisco のネットワークデバイスとセキュリティデバイス上でファイアウォール、VPN サービスを設定するために設計されたエンタープライズクラスの管理アプリケーションです。また、Cisco Security Manager は、ポリシーベースの管理テクニックを使用することによって、すべての規模のネットワーク(小規模ネットワークから何千ものデバイスで構成された大規模ネットワークまで)で使用できます。さらに、Cisco Security Manager は、Cisco Security Monitoring, Analysis, and Response System(MARS)と連動します。この 2 つの製品を組み合わせて使用することによって、設定管理、セキュリティ モニタリング、分析、および移行を処理する包括的なセキュリティ管理ソリューションが実現します。


(注)  


Security Manager の詳細については、http://www.cisco.com/go/csmanager [英語] にアクセスしてください。Cisco Security MARS の詳細については、http://www.cisco.com/go/mars [英語] にアクセスしてください。

Security Manager を使用するには、サーバーソフトウェアクライアントソフトウェアをインストールする必要があります。

Security Manager が提供する機能は次のとおりです。

  • 1 つのデスクトップからの VPN、ファイアウォール、および侵入防御システムのサービスレベルおよびデバイスレベルのプロビジョニング

  • デバイス設定のロールバック

  • トポロジ マップ形式でのネットワークの可視化

  • ワークフロー モード

  • 事前定義およびユーザ定義の FlexConfig サービス テンプレート

  • 統合インベントリ、資格情報、分類、および共有ポリシー オブジェクト

  • 関連アプリケーションに対する便利な相互起動アクセス

    • サーバーソフトウェアをインストールすると、Adaptive Security Device Manager(ASDM)と Security Device Manager(SDM)の各デバイスマネージャの読み取り専用バージョンもインストールされます。

    • サーバーソフトウェアをインストールするときに、Cisco Prime Security Manager への相互起動ポイントもインストールします(ただし、実際のインストールではありません)。

  • ASA デバイスによって生成されたイベントの統合モニタリング。イベントビューア機能を使用することによって、ASA デバイスからのイベントを選択的にモニタリング、表示、および検査できます。

関連アプリケーションの概要

Security Manager に統合して追加の機能とメリットを提供するその他のアプリケーションがシスコから提供されています。

  • Cisco Security Monitoring Analysis and Response System(MARS):Security Manager は、MARS を使用してファイアウォールに関するポリシーとイベント間の相互リンクをサポートします。Security Manager クライアントを使用して、特定のファイアウォールルールを強調表示し、それらのルールまたは署名に関するイベントの表示を要求します。MARS を使用すれば、Security Manager で、ファイアウォールイベントを選択して、一致するルールまたは署名の表示を要求できます。このようなポリシー/イベント相互リンクは、特に、ネットワーク接続のトラブルシューティング、未使用ルールの特定、および署名調整活動に役立ちます。ポリシー/イベント相互リンク機能の詳細が、『User Guide for Cisco Security Manager』[英語] に記載されています。MARS の詳細については、http://www.cisco.com/go/mars [英語] にアクセスしてください。

  • Cisco Secure Access Control System(ACS):オプションで、Security Manager ユーザーの認証と認可に ACS を使用するように Security Manager を設定できます。ACS は、きめ細かなロール ベースの認可制御に関するカスタム ユーザ プロファイルの定義と、特定のデバイス セットにユーザを制限する機能をサポートします。Security Manager と ACS の統合の設定方法については、Security Manager と Cisco Secure ACS の統合を参照してください。ACS の詳細については、http://www.cisco.com/go/acs [英語] にアクセスしてください。


(注)  


Cisco Security Manager 4.21 以降では、以前の ACS サーバーの代わりに Cisco Identity Services Engine(ISE)を認証に使用できます。
  • Cisco Configuration Engine:Security Manager は、デバイス設定の展開メカニズムとしての Cisco Configuration Engine の使用をサポートします。Security Manager は、差分コンフィギュレーション ファイルを Cisco Configuration Engine に渡して、保存を依頼し、デバイスから読み取れるようにします。Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)サーバーを使用する ASA デバイスは、設定(およびイメージ)のアップデートについて、Cisco Configuration Engine に通知します。Security Manager と Configuration Engine を使用すれば、静的 IP アドレスを持つデバイスを管理することもできます。静的 IP アドレスを使用している場合は、ネットワーク上でデバイスを特定して、Configuration Engine 経由で設定を展開できます。Security Manager と一緒に使用可能な Configuration Engine リリースについては、http://www.cisco.com/c/en/us/support/security/security-manager/products-release-notes-list.html でこの製品バージョンに関するリリースノート [英語] を参照してください。Configuration Engine の詳細については、http://www.cisco.com/c/en/us/products/cloud-systems-management/configuration-engine/index.html [英語] にアクセスしてください。

イベント管理のイネーブル化の影響

Security Manager サーバ上でイベント管理をイネーブルにした場合は、そのサーバを次のサービスに使用できません。

  • CiscoWorks Common Services 上の Syslog

Security Manager のインストールまたはアップグレード時に、Common Services syslog サービス ポートが 514 から 49514 に変更されます。あとで Security Manager がアンインストールされた場合、ポートは 514 に戻されません。ポートに関する追加情報については、表 3-1 および表 A-1 を参照してください。

オペレーティングシステムで使用できる RAM の容量が不足している場合は、イベントビューアがディセーブルにされます(表 3-3 で詳細を参照)。ただし、Common Services syslog サービスポートは変更されます。

1 Cisco Security Manager は、Transport Layer Security(TLS)およびセキュアソケットレイヤ(SSL)プロトコルに OpenSSL を使用していました。バージョン 4.13 以降、Cisco Security Manager は OpenSSL を CiscoSSL に置き換えました。