シャーシのラックマウントとアース

シャーシの開梱と確認


(注)  


シャーシは厳密に検査したうえで出荷されています。輸送中の破損や内容品の不足がある場合には、ただちにカスタマー サービス担当者に連絡してください。破損が原因でシャーシを返送する必要がある場合に備えて、輸送用の箱を保管しておいてください。


シャーシで標準装備になっている項目の一覧については、パッケージの内容を参照してください。

手順


ステップ 1

段ボール箱からシャーシを取り出します。梱包材はすべて保管しておいてください。

ステップ 2

カスタマー サービス担当者から提供された機器リストと梱包品の内容を照合します。すべての品目が揃っていることを確認してください。

ステップ 3

破損の有無を調べ、内容品の間違いや破損がある場合には、カスタマー サービス担当者に連絡してください。次の情報を用意しておきます。

  • 発送元の請求書番号(梱包明細を参照)

  • 破損している装置のモデルとシリアル番号

  • 破損状態の説明

  • 破損による設置への影響


シャーシのラックマウント

始める前に

フル装備した Firepower 9300 シャーシはかなりの重量があります。安全上の観点から、シャーシをラックに設置する前に、セキュリティ モジュール、電源モジュール、ファン モジュールなど、重いコンポーネントをシャーシから取り外してください。Firepower 9300 コンポーネントの取り外し方法については、設置、メンテナンス、アップグレードを参照してください。

Firepower 9300 を 4 ポスト EIA-d 310 ラックにマウントすることができます。固定レールは、前面レールと背面レールの間に 24 ~ 36 インチのラックに収まるように調整されます。スライドレールのラックマウントと連動させるには、ラックマウント支柱が 2 ~ 3.5 mm 厚である必要があります。9300 にはラック アクセサリが付属します。

レール キットには以下のものが含まれています。

  • 2 本のレール

  • 4 本の 10-32 X . インチネジ(ラックへのレール固定用)

  • 4 個の 10-32 固定ナット(ラック用)

  • 4 本の 10-32 X 0.75 インチプラスネジ(ラックへのシステム固定用)


(注)  


プラスドライバ、および 4 組の 10-32 インチネジと固定ナット(Firepower 9300 アクセサリキットに付属)も必要です。アクセサリ キットの詳細については、パッケージの内容 を参照してください。


安全上の警告
次のラックマウントに関する安全上の警告に注意してください。

警告


ステートメント 1098—持ち上げに関する要件

製品の重い部分を持ち上げるには 2 人の人員が必要です。けがをしないように、背中はまっすぐにして、腰ではなく足に力を入れて持ち上げます。



警告


ステートメント 1006 - ラックへの設置と保守に関するシャーシ警告

ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。次の注意事項に従ってください。

  • ラックにこの装置を一基のみ設置する場合は、ラックの一番下方に設置します。

  • ラックに別の装置がすでに設置されている場合は、最も重量のある装置を一番下にして、重い順に下から上へ設置します。

  • ラックに安定器具が付属している場合は、その安定器具を取り付けてから、装置をラックに設置するか、またはラック内の装置の保守作業を行ってください。



警告


ステートメント 1032 - シャーシの持ち上げ

怪我またはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、カードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対に避けてください。これらのハンドルには、ユニットの重量を支える強度はありません。


手順


ステップ 1

ラックの種類を確認します。次の 3 種類のラックでレールを使用できます。次の図は、3 種類のラックを示しています。

図 1. 丸穴ラック、角穴ラック、ネジ穴ラック

ステップ 2

正しい穴にガイド ピンを差し込み、ラックの左右の前面支柱にレールを固定します。外側レール(丸い穴が開いているレール部分)をスライドさせて、ガイド ピンが見えるようにします。

レールの左右のマークを参考にして、ラックの正しい側にレールが取り付けられていることを確認します。レールに左/右のマークがない場合は、レールの太い部分が上部になるようにレールの向きを調整してください。
図 2. 左右のレールをネジで固定

ステップ 3

ラッチの端を押して、ラッチを緩めてレール上をスライドさせます。

ステップ 4

ステップ 2 と 3 を繰り返して、ラックの背面支柱にレールを取り付けます。

ステップ 5

レールキットの 4 本の 10-32 インチネジを使用して、ラックにレールを固定します。

(注)  

 
シャーシが重く、シャーシをラックに取り付けた後に固定ナットを取り付けるのが難しいため、ラックの種類に応じて、シャーシをスライドする前にラックに 4 本の固定ナットを取り付けます。

ステップ 6

固定したレールに空の Firepower 9300 シャーシの背面を合わせます。

ステップ 7

シャーシの突起部分がラックの支柱にぴったり重なるまで、ゆっくりと空のシャーシをラックに押し込みます。

図 3. ラック支柱に空のシャーシを背面から押し込む

ステップ 8

4 組の 10-32 インチネジと固定ナット(手順 5 でまだ取り付けていない場合)を使用して、シャーシの突起部分をラックに固定します。

図 4. シャーシの突起部分をネジでラックに固定

次のタスク

ラックにシャーシを取り付ける際に取り外したコンポーネントを元に戻します。Firepower 9300 コンポーネントの交換方法については、設置、メンテナンス、アップグレードを参照してください。

シャーシを接地します。手順については、シャーシの接地を参照してください。

必要に応じて、FIPS 不透明シールドを取り付けます。手順については、FIPS 不透明シールドの取り付けを参照してください。

Cisco Firepower 9300 Getting Started Guide』[英語] に記載されているデフォルトのソフトウェア設定に従ってケーブルを取り付けます。

シャーシの接地


(注)  


ラックがすでにアースされている場合でも、シャーシをアースすることが必要です。シャーシには、アース ラグを接続するための、M4 ネジ穴が 2 つあるアース パッドが付いています。アースラグは、米国国家認定試験機関(NRTL)に登録されている必要があります。また、銅製の導体(線)を使用する必要があり、この導体は電流容量に関する National Electrical Code(NEC)の規定に適合していなければなりません。

次のものをユーザー自身で用意する必要があります。

  • ワイヤ ストリッパ

  • 圧着工具

  • アース線

  • アースラグを固定するために使用する 10-32 X 0.375 インチネジ用のスターロックワッシャ 2 個

  • アクセサリ キットに含まれている次のものが必要です。

    • アースラグ #6 AWG、90 度、#10 支柱

    • アースラグを固定するために使用する 2 本の 10-32 X 0.375 インチネジ

安全上の警告

次のアース接続に関する警告に注意してください。


警告


ステートメント 1024:アース導体

この装置は、接地させる必要があります。感電のリスクを軽減するため、絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼働させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。


手順


ステップ 1

ワイヤ ストリッパを使用して、アース線の端から 0.75 インチ(19 mm)ほど、被膜をはがします。

ステップ 2

むき出しになったアース線の端を、アース ラグの開放端に差し込みます。

図 5. アース ラグへのケーブルの挿入

ステップ 3

圧着工具を使用して、アース ラグにアース線を固定します。

ステップ 4

シャーシのアース パッドに貼られているラベルをはがします。

ステップ 5

金属どうしがぴったり接触するように、アースラグをアースパッド上に重ね、アースラグとアースパッドの穴に、ワッシャ付きの 2 本のネジを差し込みます。

図 6. アース ラグの取り付け

ステップ 6

アース ラグおよびアース線が他の機器の妨げにならないことを確認します。

ステップ 7

アース線の反対側の端を処理し、設置場所の適切なアースに接続して、シャーシに十分なアースが確保されるようにします。


次のタスク

必要に応じて、FIPS 不透明シールドを取り付けます。手順については、FIPS 不透明シールドの取り付けを参照してください。

Cisco Firepower 9300 Getting Started Guide』[英語] に記載されているデフォルトのソフトウェア設定に従ってケーブルを取り付けます。