FTP、SSH、および SCP アクセス

この付録は、次のセクションで構成されています。

IP インターフェイス

IP インターフェイスには、ネットワークへの個別の接続に必要なネットワーク設定データが含まれています。1 つの物理イーサネット インターフェイスに対して複数の IP インターフェイスを設定できます。IP インターフェイスまたは両方にインターネット プロトコル バージョン 4(IPv4)または IP Version 6(IPv6)を割り当てることができます。

表 1. インターフェイスに対してデフォルトでイネーブルになるサービス

デフォルトで有効かどうか

サービス

デフォルト ポート

管理インターフェイス1

新規作成されたインターフェイス

FTP

21

非対応

非対応

SSH

22

対応

非対応

HTTP

80

対応

非対応

HTTPS

443

対応

非対応

1 ここに示す「管理インターフェイス」の設定は、Cisco C170 電子メールゲートウェイの Data 1 インターフェイスのデフォルト設定でもあります。
  • グラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI)を使用して電子メールゲートウェイにアクセスする必要がある場合は、インターフェイスで HTTP、HTTPS、またはその両方をイネーブルにする必要があります。
  • 設定ファイルのアップロードまたはダウンロードを目的として電子メールゲートウェイにアクセスする必要がある場合は、インターフェイスで FTP をイネーブルにする必要があります。
  • Secure Copy(scp)を使用しても、ファイルをアップロードまたはダウンロードできます。

IP インターフェイス経由のスパム隔離への HTTP または HTTPS アクセスを設定できます。

電子メール配信および仮想ゲートウェイの場合、各 IP インターフェイスは特定の IP アドレスおよびホスト名を持つ 1 つの仮想ゲートウェイ アドレスとして機能します。インターフェイスを独立したグループに(CLI を使用して)「参加」させることもできます。システムは、電子メールの配信時にこれらのグループを順番に使用します。

仮想ゲートウェイの参加またはグループ化は、大規模な電子メール キャンペーンを複数のインターフェイス間でロード バランシングする際に役立ちます。VLAN を作成し、他のインターフェイスと同様に(CLI を使用して)設定することもできます。詳細については、高度なネットワーク構成を参照してください。

関連項目

AsyncOS によるデフォルト IP インターフェイスの選択方法

AsyncOS は、[ネットワーク(Network)] > [IPインターフェイス(IP Interfaces)] ページまたは ifconfig CLI コマンドで表示された最も小さな番号の IP アドレスに基づいてデフォルト IP インターフェイスを選択します。当該のサブネット上に存在するリストの最初の IP インターフェイスが使用されます。

同一サブネット内で複数の IP アドレスがデフォルト ゲートウェイとして設定されている場合、最も小さな番号の IP アドレスが使用されます。たとえば、次の IP アドレスが同一サブネット内で設定されているとします。

  • 10.10.10.2/24
  • 10.10.10.30/24
  • 10.10.10.100/24
  • 10.10.10.105/24

AsyncOS はデフォルトの IP インターフェイスとして 10.10.10.2/24 を選択します。

電子メールゲートウェイへの FTP アクセスの設定

手順


ステップ 1

[ネットワーク(Network)] > [IPインターフェイス(IP Interfaces)] ページまたは interfaceconfig コマンドを使用して、インターフェイスに対して FTP アクセスをイネーブルにします。

危険

 

サービスを interfaceconfig コマンドでディセーブルにすると、CLI との接続が解除されることがあります。これは、電子メールゲートウェイにどのように接続しているかによって異なります。別のプロトコル、シリアルインターフェイス、または管理ポートのデフォルト設定を使用して電子メールゲートウェイに再接続できない場合は、このコマンドでサービスをディセーブルにしないでください。

ステップ 2

変更を送信し、保存します。

ステップ 3

FTP 経由でインターフェイスにアクセスします。インターフェイスに正しい IP アドレスを使用していることを確認します。次に例を示します。


$ ftp 192.168.42.42

(注)  

 
ブラウザの多くは、FTP 経由でもインターフェイスにアクセスできます。

ステップ 4

実行しようとする特定のタスクのディレクトリを参照します。FTP 経由でインターフェイスにアクセスしたら、次のディレクトリを参照し、ファイルをコピーおよび追加(「GET」および「PUT」)できます。次の表を参照してください。

ディレクトリ名

説明

/configuration

以下のコマンドからのデータがこのディレクトリにエクスポートされるか、このディレクトリからデータがインポート(保存)されます。

  • Virtual Gateway マッピング(altsrchost
  • XML 形式の設定データ(saveconfig、loadconfig
  • ホスト アクセス テーブル(HAT)(hostaccess
  • 受信者アクセス テーブル(RAT)(rcptaccess
  • SMTP ルート エントリ(smtproutes
  • エイリアス テーブル(aliasconfig
  • マスカレード テーブル(masquerade
  • メッセージ フィルタ(filters
  • グローバル配信停止データ(unsubscribe
  • trace コマンドのテスト メッセージ
  • セーフリスト/ブロックリスト バックアップ ファイル(slbl<タイムスタンプ><シリアル番号>.csv 形式で保存)

/antivirus

Anti-Virus エンジンのログ ファイルが保存されるディレクトリです。このディレクトリにあるログ ファイルを検査して、ウイルス定義ファイル(scan.dat)の成功した最終ダウンロードを手動で確認できます。

/configuration

/system_logs

/cli_logs

/status

/reportd_logs

reportqueryd_logs

/ftpd_logs

/mail_logs

/asarchive

/bounces

/error_logs

/avarchive

/gui_logs

/sntpd_logs

/RAID.output

/euq_logs

/scanning

/antispam

/antivirus

/euqgui_logs

/ipmitool.output

logconfig コマンドと rollovernow コマンドを使用するロギング用に自動的に作成されます。各ログの詳細については、ログを参照してください。

ログ ファイル タイプの違いについては、「ログ ファイル タイプの比較」を参照してください。

ステップ 5

ご使用の FTP プログラムを使用して、適切なディレクトリに対するファイルのアップロードおよびダウンロードを行います。


セキュア コピー(scp)アクセス

クライアント オペレーティング システムで secure copy(scp)コマンドをサポートしている場合は、前述の表に示すディレクトリ間でファイルをコピーできます。たとえば、次の例では、ファイル /tmp/test.txt は、クライアントマシンからホスト名が mail3.example.com電子メールゲートウェイの configuration ディレクトリにコピーされます。

コマンドを実行すると、ユーザ(admin)のパスフレーズを求めるプロンプトが表示されることに注意してください。この例を参考用としてだけ示します。特殊なオペレーティング システムの secure copy の実装方法によって異なる場合があります。


% scp /tmp/test.txt admin@mail3.example.com:configuration


The authenticity of host 'mail3.example.com (192.168.42.42)' can't be established.

DSA key fingerprint is 69:02:01:1d:9b:eb:eb:80:0c:a1:f5:a6:61:da:c8:db.

Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes


Warning: Permanently added 'mail3.example.com ' (DSA) to the list of known hosts.

admin@mail3.example.com's passphrase: (type the passphrase)

test.txt 100% |****************************| 1007 00:00

%

この例では、同じファイルが電子メールゲートウェイからクライアントマシンにコピーされます。

% scp admin@mail3.example.com:configuration/text.txt .

admin@mail3.example.com's passphrase: (type the passphrase)

test.txt 100% |****************************| 1007 00:00

%

電子メールゲートウェイに対するファイルの転送および取得には、セキュアコピー(scp)を FTP に代わる方法として使用できます。


(注)  


operators グループおよび administrators グループのユーザのみが、電子メールゲートウェイへのアクセスにセキュアコピー(scp)を使用できます。詳細については、ユーザの追加を参照してください。

シリアル接続経由での 電子メールゲートウェイへのアクセス

シリアル接続を介して 電子メールゲートウェイに接続する場合は、コンソールポートに関する次の情報を使用します。

このポートの詳細については、アプライアンスのハードウェア インストール ガイドを参照してください。

80 および 90 シリーズ ハードウェアでのシリアル ポートのピン割り当ての詳細



70 シリーズ ハードウェアでのシリアル ポートのピン割り当ての詳細

次の図に、シリアル ポート コネクタのピン番号を示し、以下の表でシリアル ポート コネクタのピン割り当てとインターフェイス信号を定義します。

図 1. シリアル ポートのピン番号


表 2. シリアル ポートのピン割り当て

ピン

信号(Signal)

I/O

定義(Definition)

1

DCD

データ キャリア検出

2

SIN

シリアル入力

3

SOUT

シリアル出力

4

DTR

データ ターミナル レディ

5

GND

適用対象外

信号用接地

6

DSR

データ セット レディ

7

RTS

送信要求

8

CTS

送信可

9

RI

リング インジケータ

シェル

適用対象外

適用対象外

シャーシ アース