この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Cisco 7201 ルータにはブロードバンド加入者を集約するためのアプリケーション固有の機能があり、ネットワーク アプリケーション サービスの処理パフォーマンスが向上します。
この章では、Cisco 7201 ルータのハードウェアや機能の概要、および任意の設置手順について簡潔に示します。機能の詳細については、 第 3 章「ルータの起動および設定」 の「機能の概要」を参照してください。システム仕様およびポートとケーブルの仕様については、 付録 A「仕様」 を参照してください。
• 「Cisco 7201 ルータのインストレーション チェックリスト」
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
警告 システムの設置、操作、または保守を行う前に、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 7200 Series Routers』を参照してください。このマニュアルには、システムを扱う前に理解しておく必要がある安全に関する重要な情報が記載されています。
Cisco 7201 ルータには次の機能が組み込まれています。
• 小型フォーム ファクタ ― ラック ユニット(RU)1 つ分の高さがあり、スタック可能:
1.73 インチ× 17.3 インチ× 16.2 インチ(4.39 cm × 43.94 cm × 41.20 cm)(高さ×幅×奥行)。重量は約 16.5 ボンド(7.48 kg)です。
• ネイティブ ギガビット イーサネット インターフェイス× 4 ― 物理アクセス ポート× 6
–LC コネクタを備えた、Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールを使用する光ファイバ ギガビット イーサネット(1000 Mbps)ポート× 4。ギガビット イーサネット ポート 0、1、および 2 は 10/100/1000 Mbps を、ポート 3 は 1000 Mbps のみをサポートします。
–RJ-45 コネクタを備えたギガビット イーサネット(10/100/1000 Mbps)ポート× 2(一般的なギガビット イーサネット インターフェイスで RJ-45 ポートまたは SFP ポートを同時に使用することはできません)。
• 10/100 Mbps ファスト イーサネット管理ポート× 1 ― 管理ポートとしてのみ使用するには、ファスト イーサネット インターフェイス ポートとして使用しないでください。
• 25 MHz および 50 MHz ポート アダプタの処理
• データ ストレージ用の USB ポート× 1(64、128、および 256 MB データ ストレージ モジュール、32 Kb Aladdin USB eToken Pro Key for VPN アプリケーションをサポート)
• SFP モジュール:SX、LH、ZX の 3 つのギガビット イーサネット モジュールは、4 つのすべてのギガビット イーサネット ポートでサポートされます。1000BASE-T SFP(銅線)モジュールは、GE 0/2 および GE 0/3 ポートでのみサポートされます。
• デュアル AC 電源モジュールまたはデュアル DC 電源モジュール
• 1.67 GHz の内部クロック速度で動作する Freescale 7448 プロセッサ
• 2 つのレベルのキャッシュ メモリ:1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。
• プロセッサと周辺サブシステムを接続するシステム コントローラ× 1(PCI バス、DDR-SDRAM DIMM、ネイティブ ギガビット イーサネット インターフェイス、およびさまざまな低速制御およびインターフェイス ロジックを備えたローカル バス)
• ROMmon イメージを格納するための 3 MB Boot ROM
• ブート ヘルパ(ブート ローダ)イメージおよび Cisco IOS イメージを格納するための内部フラッシュ メモリ
• 1 GB および 2 GB の 2 つの SDRAM メモリ オプション
• システム コンフィギュレーションおよび環境モニタ記録を保管する 2 MB NVRAM
• Data Terminal Equipment(DTE; データ端末装置)機能をすべて備えた補助ポート
• Data Communications Equipment(DCE; データ通信装置)機能をすべて備えたコンソール ポート
• 活性挿抜(Online Insertion and Removal; OIR) ― 最小限のシステムの停止期間で、ポート アダプタの追加、交換、または取り外しができます。
• ソフトウェア サポート:Cisco IOS Release 12.4(4)XD7 および Cisco IOS Release 12.2(31)SB5
• 環境モニタおよびレポート機能 ― システム動作が停止しないうちに、望ましくない環境条件を解決し、正常な動作を維持します。
• ダウンロード可能なソフトウェア ― ルータから離れた場所でも、フラッシュ メモリに新しいイメージをロードすることができます。このため、迅速かつ確実なアップグレードが可能です。
• 前面から背面へのエアーフロー ― 前面または背面から 19 インチ装置ラックおよび 23 インチ装置ラックにルータを搭載できます。
ここでは、LED、前面図と背面図、内部コンポーネント識別情報など、ハードウェアの概要を示します。
• 「前面図」
• 「背面図」
• 「内面図」
ここでは、Cisco 7201 ルータの前面プレートについて説明します。
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ここでは、Cisco 7201 ルータの LED および動作について説明します。
図1-2 Cisco 7201 ルータ ― 前面プレート LED
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アクティビティ |
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Cisco IOS がクラッシュした場合、およびリセットされた場合は点灯し、Cisco IOS がリロードされるまで点灯し続ける |
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Cisco 7201 ルータと同時に SFP モジュールが発注されている場合があります。発注した SFP モジュールは、出荷時の損傷を防止するために別途納入されるため、ユーザ側で取り付ける必要があります。ここの内容を参照したら、「SFP モジュールの取り外しおよび取り付け」に記載された設置手順に従って、SFP モジュールを取り付けてください。
取り付けを容易にするために、ルータの電源を切断した状態で SFP モジュールをルータに搭載してから、ルータをラックに取り付けます。
SFP ポートは、LC タイプ二重ポート形式の 1000 Mbps 光インターフェイスで、1000BASE-X 規格に適合する IEEE 802.3z インターフェイスをサポートしますCisco 7201 ルータでは、ギガビット イーサネット SFP モデル SFP-GE-T だけでなく、SFP-GE-S、SFP-GE-L、および SFP-GE-Z もサポートされます。ケーブル接続手順は、どの光 SFP モジュールでも同じです。
「SFP モジュールの仕様と構成」、および『 Gigabit Interface Converter (GBIC) Module and Small Form-Factor Pluggable (SFP) GBIC Module Installation Information and Specifications 』も参照してください。
オプティカル コネクタのクリーニングに関する情報については、『 Inspection and Cleaning Procedures for Fiber-Optic Connections 』および『 Compressed Air Cleaning Issues for Fiber-Optic Connections 』を参照してください。
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(注) SFP モジュールにケーブルを接続する前に、SFP モジュールを搭載しておく必要があります。
• SPF モジュールには 3 つのタイプのラッチがあり、取り外しメカニズムとしても機能します。図1-3 を参照してください。SFP モジュールのラッチ タイプは、モデル(SX や LX/LH など)またはテクノロジー タイプ(ギガビット イーサネットなど)に関係しません。テクノロジー タイプおよびモデルを判別する場合は、SFP モジュールのラベルを参照してください。
• ギガビット イーサネット SFP モジュールの取り付けおよび取り外しは、システムの電源を切らずに行うことができます。
警告 接続されていない光ファイバケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。
• ギガビット イーサネット SFP モジュールの取り外しまたは取り付けを行う場合は、事前にすべてのケーブルを外してください。光ファイバ ケーブルを取り付けたまま SFP モジュールの取り付けや取り外しを 行わないでください 。
Cisco 7201 には、セカンダリ ストレージとして USB フラッシュ メモリ モジュールと併用できる USB ポートが装備されています。USB ポートを使用すると、Cisco IOS イメージ、データ、およびコンフィギュレーション ファイルを格納できます。また、Aladdin USB eToken Pro キーと併用することもできます。この USB デバイスは、次の機能に使用できます。
• Cisco USB フラッシュ メモリ モジュールを使用すると、コンパクトフラッシュ ディスクのように、イメージまたはコンフィギュレーション ファイルを格納できます。Aladdin USB eToken Pro キーと異なり、Cisco USB フラッシュ メモリ モジュールはセキュアでありません。使用可能な USB トークンの設定および製品番号については、 表A-5 を参照してください。
• Aladdin Knowledge Systems の USB eToken Pro キーを使用すると、ブートストラップ設定や VPN(仮想私設網)証明書などの情報をルータ シャーシと別個に、セキュアに格納および配置できます。Aladdin USB eToken Pro キーでは、スマート カード テクノロジーを使用して小型メモリを保護し、Personal Identification Number(PIN)を使用してアクセスを許可しています。IP Security(IPSec)VPN 証明書が Aladdin USB eToken Pro キーに格納されている場合、これらの証明書はルータ外部で保護されます。USB eToken が USB ポートに装着されている場合、ルータは USB eToken に PIN を渡してロックし、証明書の取得や動作中のメモリへの証明書のコピーを実行できます。Aladdin USB eToken Pro キーを削除すると、動作中のメモリから証明書が消去されるため、ルータ自体から証明書を取得できなくなります。
(注) Aladdin Knowledge Systems の eToken Pro キーの詳細については、Aladdin Web サイト(www.aladdin.com/etoken/cisco)を参照してください。
(注) ルータを起動する場合は、Cisco USB フラッシュ メモリ モジュールを使用できません。USB ドライバが存在するのは Cisco IOS ソフトウェアのみです。ROM Monitor モード(ROMmon)の場合は存在しません。したがって、ドライバをロードするには、Cisco IOS イメージを起動する必要があります。そのあとでないと、USB フラッシュ メモリ モジュールに対してファイルをコピーできません。
Cisco 7201 ルータにはコンパクトフラッシュ ディスクを挿入するコンパクトフラッシュ ディスク スロットが 1 つあります。Cisco IOS CLI(コマンドライン インターフェイス)コマンドを使用している場合、このスロットに挿入されたデバイスは、アドレスが常に disk0: になります。
コンパクトフラッシュ ディスクはタイプ 2 フラッシュ ディスクよりも小型ですが、同じ AT Attachment(ATA)インターフェイスおよび同等な機能を備えています。このインターフェイスは ANSI ATA Interface Document X3T13.1153 D Rev. 9 の仕様に適合しています。コンパクトフラッシュ ディスクには 256 MB のストレージがあります。
コンパクトフラッシュ ディスクにはコントローラ回路があり、ハード ディスクをエミュレートしたり、不良ブロックを自動的にマッピングしたり、自動ブロック消去を実行したりできます。また、不連続セクタの割り当て機能もあるため、 squeeze コマンドは不要です(このコマンドは、旧式のリニア フラッシュ メモリ カードで削除済みファイルの使用スペースを回復する場合に必要でした)。
コンパクトフラッシュ ディスクでは Cisco IOS ファイル システムの機能もサポートされています。この機能により、フラッシュ ディスクやフラッシュ メモリなどのルータのファイル システムや、FTP(ファイル転送プロトコル)や Trivial FTP(TFTP)サーバなどのネットワーク ファイル システムを、単一のインターフェイスで処理できます。
表A-4 に、コンパクトフラッシュ ディスク のオプションを示します。 付録 B「コンパクトフラッシュ ディスクの使用方法」 も参照してください。
ここでは、Cisco 7201 ルータ背面にある電源モジュールおよびファンの情報を示します。
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4 個の内蔵ファンによってシャーシおよび内蔵コンポーネントに冷気が流れるため、動作温度は許容範囲に維持されます(図1-4 を参照)。4 個のファンはシャーシ背面に配置されています。ESD 機器または 2 穴アース ラグとのシャーシ アース接続を提供するシャーシ アース コネクタも背面に配置されています。2 つの電源モジュール(2 つの AC 電源モジュールまたは 2 つの DC 電源モジュール)の作業は、ルータ背面から行います。
電源モジュール LED はシャーシ背面の電源モジュールの左側にあります。
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ここでは、Cisco 7201 の内部コンポーネントおよびその位置を示します。
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システム ボードには、次のコンポーネントが内蔵されています。
• DDR-SDRAM メモリ モジュール(DIMM)× 1(コード、データ、およびパケット保管用)
• Marvel Discovery III ― プロセッサ、Double Data Rate Synchronous Dynamic Random-Access Memory(DDR-SDRAM)、デュアル PCI /PCI-X バス、3 つのダイレクトインターフェイス ギガビット イーサネット インターフェイス、および汎用デバイス バスを相互接続するためのハードウェア ロジック
プロセッサ システムには、2 レベルのキャッシュがあります。1 次および 2 次キャッシュはマイクロプロセッサに内蔵されています。2 次統合キャッシュはデータおよび命令用です。
• ギガビット イーサネット インターフェイス× 4(6 ポート:SFP[光] × 4 および RJ-45 [銅線] × 2)。同時に使用できるポートは 4 つのみです。
• コンパクトフラッシュ ディスク× 1(デフォルト Cisco IOS ソフトウェア イメージの保管用)
• Cisco IOS ソフトウェアを起動するために必要なコードを保管するブート ROM
• ブートヘルパー(ブート ローダ)イメージを保管するフラッシュ メモリ
• システム コンフィギュレーションおよび環境モニタ記録を保管する NVRAMNVRAM は電源が切断されても、リチウム電池を使用して内容を維持します。
Cisco 7201 プロセッサ システムは次のシステム管理機能を実行します。
• コンソールおよび Telnet インターフェイスを通した SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)管理
• データ トラフィックのアカウンティングおよびスイッチング
• ポート アダプタの管理(活性挿抜時の認識と初期化を含む)
Cisco 7201 ルータは、さまざまなプロトコルおよびポート アダプタとのマルチプロトコル、マルチメディア ルーティング、およびブリッジングをサポートします。
Cisco 7201 ルータの梱包内容を確認するには、Cisco 7201 コンポーネント リストを使用します。輸送用の箱は保管しておいてください。Cisco 7201 ルータを移動または輸送する場合に、この箱が必要になります。
(注) ほとんどのシスコ マニュアルはオンラインで、または Cisco Documentation DVD から入手できます。ご使用の Cisco 7201 ルータの付属マニュアルには、『Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 7200 Series Routers』、およびマニュアルのタイトルとオンライン マニュアルの URL が記載された『Cisco 7201 Documentation Roadmap』が含まれています。「関連資料」も参照してください。
インストレーション作業を円滑に進め、作業担当者およびその作業内容を記録するには、Cisco 7201 ルータ インストレーション チェックリスト( 表1-2 )を利用することができます。それぞれの作業または確認を行った日付を記録します。すべて記入したチェックリストは、新しいルータに関する他の記録とともに、サイト ログに添付します。
内蔵 Field-Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)の交換手順については、 第 4 章「Cisco 7201 の FRU の交換」 を参照してください。
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I/O ポートおよびポート アダプタが動作可能(具体的な LED 情報については、図1-2 を参照) |
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